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発明の名称 転写シート
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7986(P2007−7986A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−191301(P2005−191301)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人
発明者 前川 直輝
要約 課題
基材シートの一方の面に少なくとも剥離層が設けられている転写シートであって、特に耐性に優れるオーバーコート層が的確に転写でき、しかも剥離層上に形成される絵柄層などとの所期の密着性がアンカー層を設けることなく確保できるようにした転写シートの提供を目的とする。

解決手段
基材シートの一方の面に少なくとも剥離層が設けられている転写シートであって、剥離層が、重合性不飽和ポリオール及び光重合開始剤を含有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーからなる電離放射線硬化型樹脂との混合組成物よりなる薄膜の粘着性硬化層であることを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
基材シートの一方の面に少なくとも剥離層が設けられている転写シートであって、剥離層が、重合性不飽和ポリオール及び光重合開始剤を含有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーからなる電離放射線硬化型樹脂との混合組成物により構成される薄膜の粘着性硬化層であることを特徴とする転写シート。
【請求項2】
粘着性を有する剥離層上に、絵柄層と接着層が順次積層されていることを特徴とする請求項1記載の転写シート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として建材などの表面保護を目的としてその表面部分に積層するオーバーコート層を転写により形成するための転写シートに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、建材などの表面保護を目的としてその表面に形成するオーバーコート層を転写形成する際に用いられている転写シートは、基材シートの一方の面に少なくとも剥離層が設けられていて、さらにその上に絵柄層や接着層が積層された構成のものが主として用いられている。このような構成の転写シートにおいては、その剥離層は、例えばメタクリル酸メチルなどのモノマーからなる薄膜に電離放射線などのエネルギーを加えて硬化させてなる層であり、そこが完全に硬化している。従って、その上に隣接して絵柄層などが積層されている構成の転写シートにあっては、その間の密着性が乏しくなり、剥離層を含む転写部分を被転写体側へ転写する際に箔落ちなどが生じていた。
【0003】
そこで従来は、このような剥離層と隣接する絵柄層などとの間には、アンカー層を設けることで層間の密着を向上させることが一般的に行われている。
【0004】
ところが、前記の手法ではアンカー層を設けるための工程を加えなければならず、生産効率があまり良くないため、アンカーコート層を敢えて設けずに耐性に優れるオーバーコート層の転写形成が的確に行える転写シートの開発が強く望まれていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、基材シートの一方の面に少なくとも剥離層が設けられている転写シートであって、特に耐性に優れるオーバーコート層が的確に転写でき、しかも剥離層上に形成される絵柄層などとの所期の密着性がアンカー層を設けることなく確保できるようにした転写シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するためになされ、請求項1に記載の発明は、基材シートの一方の面に少なくとも剥離層が設けられている転写シートであって、剥離層が、重合性不飽和ポリオール及び光重合開始剤を含有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーからなる電離放射線硬化型樹脂との混合組成物よりなる薄膜の粘着性硬化層であることを特徴とする転写シートである。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の転写シートにおいて、剥離層上に、絵柄層と接着層が順次積層されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の転写シートは、その一部を構成する剥離層が、重合性不飽和ポリオール及び光重合開始剤を含有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーからなる電離放射線硬化型樹脂との混合組成物により構成される薄膜の粘着性硬化層であるため、建材などの表面に耐候密着性に富むオーバーコート層(剥離層)を的確に転写形成することが可能となる。
【0009】
また、剥離層は上記のような構成であり、イソシアネート硬化剤が添加されていないことにより、紫外線や電子線が照射されても完全硬化することなく、またその重合性不飽和
ポリオールにより粘着性を有している。従って、剥離層上に積層される絵柄層との密着性が優れており、剥離層上に絵柄層などが密着性良好な状態で形成でき、また被転写体への転写時に絵柄層などの箔落ちがなくなり、所期のオーバーコート層が確実に被転写体上に転写形成できるようになる。
【0010】
以下、本発明の転写シートを図面に基づき詳細に説明する。
【0011】
図1には、本発明の転写シートの断面構造が示してある。また、図2には、本発明の他の転写シートの断面構造が示してある。
【0012】
図1に示す転写シート5は、基材シート1の上に剥離層2が設けられてなるものである。また、図2に示す転写シート15は、基材シート11の上に剥離層12が設けられていて、剥離層12上には絵柄層13と接着層14とがさらに積層されて設けられてなるものである。
【0013】
基体シート1や基材シート11としては、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどからなる樹脂シート、または、これらの樹脂シートと紙を積層した積層シートなどが使用可能である。特に、この中では、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートが転写後の鏡面性、印刷シートとしての印刷のし易さなどの点で好適である。また、厚みとしては12〜50μm程度が転写性の点で好ましい。
【0014】
一方、基材シート1や基材シート11の上に設けられている剥離層2や剥離層12は、重合性不飽和ポリオール及び光重合開始剤を含有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーからなる電離放射線硬化型樹脂との混合組成物により構成される薄膜の粘着性硬化層である。混合組成物中における重合性不飽和ポリオール樹脂及び光重合開始剤を含有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーからなる電離放射線硬化型樹脂との混合比率は重合性不飽和ポリオールの方が高いことが望ましい。
【0015】
前記重合性不飽和ポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポロブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体、テトラヒドロフランとエトレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの共重合体などを用いることができる。
【0016】
また、エチレン性不飽和結合を有するモノマーとしては、アクリル酸エステル系のモノマーからなる化合物などを用いることができる。より具体的には、スチレン、クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビニルモノマーに置換基として、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル(C5H11−)2−エチルヘキシル、オクチル、ノニル、シクロヘキサン、ベンジル、メトキシエチル、メタリル、グリシジル、2−ヒドロキシエチル(またはプロピル)などの基を有するアクリル酸、アクリル酸メチルなどである。
【0017】
さらに、光重合開始剤としては、紫外線や可視光により分解したり反応した後、ラジカルを発生する、過酸化物や脂肪族アゾ化合物などを用いることができる。より具体的には、水素引き抜き型のベンゾフェノン、アントラキノン、チオキサントンなどの芳香族ケトンや、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン系などである。
【0018】
このような各成分からなる混合組成物を用いて基材シート1や基材シート11上に剥離層2や剥離層12を形成するに当たっては、まずグラビアコート法、グラビアリバース法、スプレーコート法などの薄膜形成方法により上記組成の混合組成物の薄膜を成膜する。これらの薄膜形成方法の中では、塗工性の点でグラビアコート法が好適である。また、塗
工膜厚としては1〜6μm程度が塗工性の点で好ましい。
【0019】
薄膜が成膜されたら、そこに電離放射線を照射し、薄膜を硬化させる。電離放射線とは、物質に電離作用を及ぼす紫外線や電子線などである。
【0020】
薄膜は、電離放射線を照射されることにより、完全硬化することなく、また重合性不飽和ポリオールにより粘着性を有する硬化層(剥離層)となる。
【0021】
従って、図2に示すように、剥離層12の上に絵柄層13が積層されているタイプの転写シート15においては、剥離層12が粘着性を有するが故に、その上の絵柄層13との密着性が優れるようになり、その絵柄層13を剥離層12上に形成する時や、基材シート11上の転写部分を被転写体側へ転写する際、所謂箔落ちが発生しにくくなり、転写が良好に行えるようになる。
【0022】
以下、本発明の実施例について述べる。
【実施例1】
【0023】
まず、基体シートして厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフイルムを、また、剥離層形成用の素材として、重合性不飽和ポリオール樹脂が80部、及び光重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂が20部の混合組成物をそれぞれ用意した。
【0024】
次に、上記基材シートの一方の面に上記混合組成物からなる薄膜(厚さ3μm)をグラビアコート法により成膜し、しかる後にこの薄膜に対して紫外線を照射して硬化させ、粘着性を有する剥離層を形成した。次に、この剥離層上にアクリル樹脂インキよりなる絵柄層と、塩化ビニル−塩酢ビニル共重合体樹脂よりなる接着層を順次積層して設け、実施例1に係る本発明の転写シートを作製した。
【0025】
続いて、この転写シートを硬質塩化ビニル板の上に接着層が当接するように重ね合わせて載置してから、190℃に過熱した転写ロールを転写シート側から圧を掛けながら回転して移動させ、しかる後に基材シートを剥離した。硬質塩化ビニル板の表面には、接着層と絵柄層と剥離層との積層構成になるオーバーコート層が転写された。
【実施例2】
【0026】
基体シートして厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフイルムを、また、剥離層形成用の素材として、重合性メタクリル酸メチルを含有する電子線硬化型樹脂をそれぞれ用意した。
【0027】
次に、上記基材シートの一方の面に上記混合組成物からなる薄膜(厚さ3μm)をグラビアコート法により成膜し、しかる後にこの薄膜に対して電子線を照射して硬化させ、剥離層を形成した。次に、この剥離層上にアクリル樹脂インキよりなる絵柄層と、塩化ビニル−塩酢ビニル共重合体樹脂よりなる接着層を順次積層して設け、実施例2に係る比較のための転写シートを作製した。
【0028】
続いて、この転写シートを硬質塩化ビニル板の上に接着層が当接するように重ね合わせて載置してから、190℃に過熱した転写ロールを転写シート側から圧を掛けながら回転して移動させ、しかる後に基材シートを剥離した。硬質塩化ビニル板の表面には、接着層と絵柄層と剥離層との積層構成になるオーバーコート層が転写された。
【実施例3】
【0029】
基体シートして厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフイルムを用い、剥離層2
形成用の素材として、重合性不飽和ポリオール樹脂が75部、ヘキサメチレンジイソシアネートが5部、及び光重合開始剤を含有する紫外線硬化型樹脂が20部の混合組成物を用いた。
【0030】
次に、上記基材シートの一方の面に上記混合組成物からなる薄膜(厚さ3μm)をグラビアコート法により成膜し、しかる後にこの薄膜に対して紫外線を照射して硬化させ、剥離層を形成した。次に、この剥離層上にアクリル樹脂インキよりなる絵柄層と、塩化ビニル−塩酢ビニル共重合体樹脂よりなる接着層を順次積層して設け、実施例3に係る比較のための転写シートを作製した。
【0031】
続いて、この転写シートを硬質塩化ビニル板の上に接着層が当接するように重ね合わせて載置してから、190℃に過熱した転写ロールを転写シート側から圧を掛けながら回転して移動させ、しかる後に基材シートを剥離した。
<性能比較>
上記各実施例に係る転写シートを使用した硬質塩化ビニル板上へのオーバーコート層の転写形成に際し、実施例1と実施例2に係る転写シートの場合には良好に転写が行えたが、実施例3に係る転写シートの場合には剥離層と絵柄層との一部が基材シートに密着したままで、被転写体側には完全に転写せず、剥離層の一部が基材シート側に残っていた。
【0032】
一方、実施例1〜3に係る転写シートを使用してその表面にオーバーコート層が転写形成された各硬質塩化ビニル板に対してをメタルウェザー試験機による耐光性試験を24時間施し、しかる後、そのサンプルにセロハンテープ密着試験を施したところ、実施例1の転写シートによりオーバーコート層を設けたものには異常がみられなかったが、実施例2と3の転写シートによりオーバーコート層を設けたものは、その剥離層と絵柄層の界面より剥離してしまった。これらの性能比較の結果を表1に示す。
【0033】
【表1】


【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の転写シートの一例の断面構造を示す説明図である。
【図2】本発明の転写シートの他の例の断面構造を示す説明図である。
【符号の説明】
【0035】
1、11…基体シート
2、12…剥離層
13…絵柄層
14…接着層
5、15…転写シート




 

 


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