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発明の名称 筆記具用嵌合構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−118273(P2007−118273A)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
出願番号 特願2005−310996(P2005−310996)
出願日 平成17年10月26日(2005.10.26)
代理人 【識別番号】100109955
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 貞行
発明者 柴田 豊 / 相原 康宏
要約 課題
簡単な構造で入れ易さと抜け難さを両立させる。

解決手段
すり割り部3が形成される雌状体1又は雄状体2のどちらか一方を、他方よりも硬い材質で形成し、他方と向き合う面のみに、その軸線と交差する方向へ延びる凹凸部4を形成して、これら雌状体1と雄状体2を圧入することにより、前記凹凸部4で軟らかい他方の対向面を削ることなくスムーズに入り込み、該凹凸部4が、軟らかい他方の対向面に食い込んで抜け防止する。
特許請求の範囲
【請求項1】
互いに嵌り合う筒状の雌状体(1)と、それに挿入される雄状体(2)のどちらか一方に、軸方向へ延びるすり割り部(3)を切欠形成し、これら雌状体(1)と雄状体(2)の圧入により、該すり割り部(3)の隙間が広狭しその外径を変化させて、雌状体(1)及び雄状体(2)同士を嵌合したまま連結する筆記具用嵌合構造において、
上記すり割り部(3)が形成される雌状体(1)又は雄状体(2)のどちらか一方を、他方よりも硬い材質で形成し、他方と向き合う面のみに、その軸線と交差する方向へ延びる凹凸部(4)を形成して、圧入により該凹凸部(4)を、軟らかい材質からなる他方の対向面に食い込ませたことを特徴とする筆記具用嵌合構造。
【請求項2】
上記すり割り部(3)が形成される雌状体(1)又は雄状体(2)のどちらか一方に、その他方と向き合わない反対側の面に沿って径変化規制筒体(5)を、該すり割り部(3)の奥側のみと重なり合うように設けたことを特徴とする請求項1記載の筆記具用嵌合構造。
【請求項3】
上記雄状体(2)が、筆記具(A)の軸筒(A1)に対して軸方向へ往復動自在なノック棒であり、雌状体(1)が該ノック棒を押圧するキャップであることを特徴とする請求項1又は2記載の筆記具用嵌合構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばシャープペンシルやボールペンなどの筆記具において、複数に分割形成された筒状部品を相互に連結するための筆記具用嵌合構造に関する。
詳しくは、互いに嵌り合う筒状の雌状体と、それに挿入される雄状体のどちらか一方に、軸方向へ延びるすり割り部を切欠形成し、これら雌状体と雄状体の圧入により、該すり割り部の隙間が広狭しその外径を変化させて、雌状体及び雄状体同士を嵌合したまま連結する筆記具用嵌合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の筆記具用嵌合構造として、軸筒が前軸(先軸)と後軸の端部同士を嵌合させることで着脱自在に連結され、前軸の後端部内周に雌状体として雌ネジを形成すると共に、二つのすり割り部を周方向へ等間隔毎に切欠形成し、また後軸の前端部外周に雄状体として雄ネジを形成し、その組立は、前軸の後方部か又は後軸の前方部の外周に外筒を嵌合してから、前軸の雌ネジに後軸の雄ネジを螺合して連結することにより、外筒ですり割り部を隠蔽して外観を良好にし、更に後軸に引っ張り力がかかっても外筒ですり割り部が広がって後軸が抜け出ないようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、その他の例として、前軸の後端内面に雌状体(雌部)として凹嵌部を設け、後軸の前部外周に雄状体(雄部)として凸嵌部を設け、これら凹嵌部及び凸嵌部にすり割り部を設け、その組立は、前軸の後方部か又は後軸の前方部の外周に外筒を嵌合してから、前軸の凹嵌部に後軸の凸嵌部を挿入して連結するものもある
【0003】
しかし乍ら、このような従来の筆記具用嵌合構造によれば、雌状体と雄状体の両方に雌ネジや雄ネジ又は凹嵌部や凸嵌部を夫々形成しなければ確実に連結できず、そのため構造が複雑化して製造コストが高くなるという問題があった。
更に、雌状体と雄状体の両方にネジを夫々形成したものは、組立時にネジを螺合させなければならず、組立性能が劣り、製造に手間かがかかるという問題があった。
また、このような問題点を解決するために、雌状体と雄状体のどちらか一方のみにネジなどを形成して嵌合させた場合には、抜け易くなって紛失事故などに発展する恐れがあるという問題があった。
【特許文献1】実開昭64−48293号公報(第1頁、第1−3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来事情に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、簡単な構造で入れ易さと抜け難さを両立させることが可能な筆記具用嵌合構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、第一の発明では、互いに嵌り合う筒状の雌状体と、それに挿入される雄状体のどちらか一方に、軸方向へ延びるすり割り部を切欠形成し、これら雌状体と雄状体の圧入により、該すり割り部の隙間が広狭しその外径を変化させて、雌状体及び雄状体同士を嵌合したまま連結する筆記具用嵌合構造において、上記すり割り部が形成される雌状体又は雄状体のどちらか一方を、他方よりも硬い材質で形成し、他方と向き合う面のみに、その軸線と交差する方向へ延びる凹凸部を形成して、圧入により該凹凸部を、軟らかい材質からなる他方の対向面に食い込ませたことを特徴とする。
また、第二の発明では、上記第一の発明の構成に加えて、上記上記すり割り部が形成される雌状体又は雄状体のどちらか一方に、その他方と向き合わない反対側の面に沿って径変化規制筒体を、該すり割り部の奥側のみと重なり合うように設けたことを特徴とする。
また、第三の発明では、上記第一又は第二の発明の構成に加えて、上記雄状体が、筆記具の軸筒に対して軸方向へ往復動自在なノック棒であり、雌状体が該ノック棒を押圧するキャップであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、上記構成により下記の作用効果を奏する。
第一の発明によれば、すり割り部が形成される雌状体又は雄状体のどちらか一方を、他方よりも硬い材質で形成し、他方と向き合う面のみに、その軸線と交差する方向へ延びる凹凸部を形成して、これら雌状体と雄状体を圧入することにより、前記凹凸部で軟らかい他方の対向面を削ることなくスムーズに入り込み、該凹凸部が、軟らかい他方の対向面に食い込んで抜け防止する。
従って、簡単な構造で入れ易さと抜け難さを両立させることができる。
よって、雌状体と雄状体の両方に雌ネジや雄ネジ又は凹嵌部や凸嵌部を夫々形成しなければ確実に連結できない従来技術と比べ、構造を簡素化できると同時に組立性能が優れて、その分だけ製造コストの低減化が図れると共に、抜けによる紛失事故なども防止できる。
更に、一方の材質に比べて他方の材質が軟らかいため、他方の圧入時にその外表面が凹凸部で削れる恐れがあるものの、一方がすり割り部によって外径変化し易くなっているため、他方をスムーズに挿入できるから、他方の嵌合部の削れも防止できる。
【0007】
第二の発明によれば、すり割り部が形成される雌状体又は雄状体のどちらか一方に、その他方と向き合わない反対側の面に沿って径変化規制筒体を、該すり割り部の奥側のみと重なり合うように設けることにより、雌状体と雄状体の圧入に伴って、すり割り部の隙間の先端側のみが広狭して嵌合に必要な分の外径変化は確保されるものの、その隙間の奥側は略一定に保たれて外径変化が抑制される。
従って、スムーズな圧入を実現しながら確実な抜け防止を達成することができる。
更に、雌状体と雄状体の圧入が繰り返されても確実な抜け防止が期待できる。
【0008】
第三の発明によれば、雄状体である筆記具の軸筒に対して軸方向へ往復動自在なノック棒の外側面に沿って、雌状体である該ノック棒を押圧するためのキャップを軸方向へ圧入嵌合することにより、強いノック操作を繰り返すことなどてバネなどの弾性力によりノック棒に戻し方向へ勢いの良い慣性力がキャップに作用しても、しっかり食い込んでいるため抜けることがない。
従って、ノック棒からのキャップの抜けを確実に防止することができる。
よって、昨今のデザイン性が高い装飾体をキャップなどに具備した場合には、該装飾体の重さの影響でノック棒に掛かる戻し方向への慣性力が増大するが、本発明によれば、その慣性力による、例えばノック操作に伴う装飾体やキャップの外れなどの弊害を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の筆記具用嵌合構造は、図1〜図3に示す如く、筆記具Aの構成部品のうち、例えばノック棒とそれを押圧するキャップなどのような個別に分割形成された雌状体1と、それに挿入される雄状体2とを相互に連結させるものであり、その互いに嵌り合う筒状の雌状体1と雄状体2のどちらか一方に、軸方向へ延びるすり割り部3を切欠形成し、これら雌状体1と雄状体2を圧入して該すり割り部3の隙間を広狭することにより、その外径を変化させて、雌状体1及び雄状体2同士を嵌合したまま連結している。
【0010】
詳しく説明すれば、雌状体1にすり割り部3を切欠形成し、これに雄状体2を圧入して該すり割り部3の隙間を広くすることにより、その外径を拡径させて、これら雌状体1及び雄状体2同士を嵌合連結するか、又はこれと逆に、雄状体2にすり割り部3を切欠形成し、これを雌状体1に圧入して該すり割り部3の隙間を狭くすることにより、その外径を縮径させて、これら雌状体1及び雄状体2同士を嵌合連結する。
【0011】
前記すり割り部3が切欠形成される雌状体1又は雄状体2のどちらか一方は、他方よりも硬い材質で形成され、その他方と向き合う面のみに、その軸線と交差する方向へ延びる凹凸部4を形成して、これら両者の圧入により該凹凸部4を、軟らかい材質からなる他方の対向面に食い込ませるようにする。
【0012】
このすり割り部3が切欠形成される雌状体1又は雄状体2のどちらか一方には、その他方と向き合わない反対側の面に沿って径変化規制筒体5を、該すり割り部3の奥側(後端側)のみと重なり合うように設けることにより、雌状体1と雄状体2の圧入に伴って、各すり割り部3の隙間の先端側(前端側)は広くするか又は狭くして嵌合に必要な分の外径変化を確保するものの、その隙間の奥側(後端側)は略一定に保たれて外径が拡径又は縮径変化するのを抑制している。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0013】
この実施例1は、図1〜図3(a)(b)に示す如く、上記雄状体2が、筆記具Aの軸筒A1に対して軸方向へ往復動自在なノック棒で、雌状体1が該ノック棒2を押圧するキャップであり、このキャップ1をノック棒2よりも硬い材質で形成し、その前端開口部1aに沿ってすり割り部3を周方向へ複数切欠形成する共に、該キャップ1のノック棒2と向き合う内周面に凹凸部4を形成し、そこにノック棒2を軸方向へ圧入することで、すり割り部3の各隙間を広くして該キャップ1の前端開口部1aの外径を拡径させることにより、前記凹凸部4を、軟らかい材質からなるノック棒2の外周面に食い込ませて、軸方向へ移動不能に連結した場合を示している。
【0014】
そして、前記筆記具Aは、図1に示す如く、キャップ1を介してノック棒2が押圧操作されることにより、軸筒A1と連続する軸体A2の内周面に形成された中駒A2′に沿って回転子A3を軸方向へ前進させて筆記体(ボールペン又はシャープペンシルなど)A4の筆記先端部を軸筒A1の先端口A5から突出すると同時に突出状態のまま係止し、再度のノック操作により、係止状態を解除して中駒A2′沿いに回転子A3を軸方向へ後退させて筆記体A4の先端部を軸筒A1の先端口A5から没入するようにしたノック式筆記具を示している。
【0015】
図示例では、前記ノック式筆記具のキャップ1に、軸筒A1と関連したデザインのオーバーキャップA6を一体的に固着すると共に、これらキャップ1及びオーバーキャップA6側から、軸筒A1と嵌合などで一体化された軸体A2に亘って戻しバネA7を介装し、このオーバーキャップA6を軸方向へスライド操作することで、筆記体A4としてリフィールの筆記先端部を、軸筒A1の先端口A5から出没させるオーバーキャップタイプのノック式ボールペンである場合を示している。
【0016】
このキャップ1は、例えば真鍮などの金属又は硬質合成樹脂などで、少なくとも前端側を円筒状に形成して開口させ、その内径を後述するノック棒2の後端部の外径と略同じにすると共に、この前端開口部1aに沿ってすり割り部3を、図示例では周方向へ等間隔毎に2本切欠形成し、該前端開口部1aの内周面には、前記凹凸部4としてネジを刻設することが望ましい。
【0017】
これらすり割り部3及び凹凸部4の加工順序としては、先ず、キャップ1の前端開口部1aの内周面に凹凸部4を形成した後に、すり割り部3を切削加工すれば、簡単に製作でき、特に凹凸部4としてネジを刻設すれば、外径の小さなキャップ1でも多数の凹凸部を簡単に製作できる。
【0018】
更に、上記ノック棒2は、前記キャップ1の材質よりも軟らかい例えばジュラコン(POM)又はその他の軟質合成樹脂や金属などで、少なくとも後端側が円柱状に形成されている。
【0019】
また、上記キャップ1のノック棒2と向き合わない反対側の外周面には、その所定位置に後述する径変化規制筒体5を取り付けて一体化するための固着手段1bとして、図示例では該径変化規制筒体5の内周面に刻設された内ネジ5aと螺合する外ネジをキャップ1の外周面に刻設することで軸方向へ調整移動自在に取り付けているが、接着などにより径変化規制筒体5をキャップ1に固定することも可能である。
なお、図中、符号5bはキャップ1の外ネジ1bに対して、径変化規制筒体5の内ネジ5aを螺合させて締め付ける際に使用する工具の係合溝である。
【0020】
この径変化規制筒体5は、前記すり割り部3の奥側(後端側)と重なり合うようにキャップ1の指定位置に配置することで、すり割り部3の隙間の先端側(前端側)と奥側(後端側)では、夫々の広狭幅が異なるように規制するものである。
【0021】
詳しくは、図2に示す如く、キャップ1の前端側外周面と径変化規制筒体5の前端側内周面との間に適宜寸法の間隙Sを形成することにより、ノック棒2の圧入に伴って、すり割り部3の隙間の先端側(前端側)に相当するキャップ1の前端側外周面が径変化規制筒体5の前端側内周面に突き当たるまで、キャップ1の前端開口部1a及びその外径を拡開可能にしているが、すり割り部3の隙間の奥側(後端側)に相当するキャップ1の後側外周面は拡開不能にしている。
図示例では、キャップ1の前端側外周面の外径をその後側外周面よりも若干小径に形成しているが、これに代えて径変化規制筒体5の前端側内周面の内径をその後側外周面よりも若干大径に形成することも可能である。
【0022】
次に、斯かる筆記具用嵌合構造の作用効果について説明する。
上述した筆記具Aの組立工程では、先ず、図3(a)に示す如く、キャップ1の所定位置に径変化規制筒体5を取り付けて一体化し、その後、これらキャップ1及び径変化規制筒体5を図示せぬが、上記軸筒A1と関連したデザインのオーバーキャップA6と固着して、これら両者を一体化する。
【0023】
その後、図3(b)に示す如く、キャップ1及び径変化規制筒体5と、別工程で予め上記軸筒A1や中駒A2′が形成された軸体A2などに組み込まれたノック棒2とを接近させて、図2に示す如く、キャップ1の前端開口部1aにノック棒2の後端部を圧入させる。
【0024】
この圧入により、各すり割り部3の隙間が夫々広がってキャップ1の前端開口部1a及びその外径が徐々に拡径し、それに伴って該前端開口部1a内にノック棒2の後端部がスムーズに入り込む。
この際、該前端開口部1aの内周面に形成された凹凸部4が、軟らかい材質からなるノック棒2の後端外周面と当接するものの、これら両者は前端開口部1aの拡開により単に接触しているだけなので摺動し、軟らかいノック棒2の後端外周面を削ることがない。
【0025】
その後、ノック棒2の後端部がキャップ1の前端開口部1a内の所定位置まで入り込むと、該前端開口部1aの凹凸部4が軟らかいノック棒2の後端外周面に食い込んで軸方向へ移動不能に保持し抜けを防止する。
それ以降は、例えばノック操作に伴ってキャップ1に抜け方向へ力が作用しても、凹凸部4の食い込みによって嵌合力が強くなるため、キャップ1が抜けることはない。
【0026】
その結果、簡単な構造でありながら、キャップ1に対するノック棒2の入れ易さと抜け難さを両立させることができる。
特に、キャップ1の材質に比べてノック棒2の材質が軟らかいため、ノック棒2の圧入時にその外表面が凹凸部4で削れる恐れがあるものの、キャップ1のの前端開口部1aがすり割り部3によって拡径し易くなっているため、ノック棒2をスムーズに挿入できるから、ノック棒2の嵌合部の削れも防止できる。
【0027】
更に、キャップ1の前端側外周面と径変化規制筒体5の前端側内周面との間に適宜寸法の間隙Sを形成したため、ノック棒2の圧入に伴って、各すり割り部3の隙間の先端側(前端側)が広がってキャップ1の前端側外周面が径変化規制筒体5の前端側内周面に突き当たるまで拡開するが、各すり割り部3の隙間の奥側(後端側)は広がらずキャップ1の後側外周面は拡開しない。
【0028】
即ち、上記径変化規制筒体5で、各すり割り部3の隙間の先端側は広がって嵌合に必要なキャップ1の前端開口部1aの拡径が確保されるものの、その隙間の奥側は略一定に保たれて外径が拡径するのを抑制しているため、スムーズな圧入を実現しながら確実な抜け防止を達成できる。
特に、キャップ1とノック棒2を着脱させて圧入が繰り返されたとしても確実な抜け防止が期待できる。
【0029】
そして、図示例のようにキャップ1に対する径変化規制筒体5の固着手段1bとしてネジなどにより軸方向へ調整移動自在に取り付けた場合には、各すり割り部3によるキャップ1の前端開口部1aの拡径幅が最適値となるように、キャップ1に対して径変化規制筒体5の取付位置を簡単に調整できる。
それにより、各すり割り部3の切欠位置や径変化規制筒体5の取付位置を寸法精度高く加工する必要がなくなって、その分だけ加工コストの低減化が図れるという利点もある。
【0030】
また、上述した筆記具Aの構造では、使用者が強いノック操作を繰り返して、上記戻しバネA7の弾性力によりノック棒1を戻し方向へ勢い良く突出動させると、その慣性力がキャップ1に作用して抜ける恐れがあった。
【0031】
しかし、本発明の筆記具用嵌合構造では、強いノック操作を繰り返すなどでして戻しバネA7の弾性力によりノック棒2に戻し方向へ勢いの良い慣性力がキャップ1に作用しても、しっかり食い込んでいるため抜けることがない。
その結果、ノック棒2からのキャップ1の抜けを確実に防止できる。
特に図示例のようなオーバーキャップタイプのノック式筆記具の場合には、オーバーキャップA6が大きく持ち易いため、強い嵌合力が必要となるが確実に固定できて有効である。
【0032】
尚、上述した実施例では、雌状体1であるキャップを硬い材質で形成してすり割り部3を設け、それに雄状体2であるノック棒を圧入して、すり割り部3の隙間を広くすることにより、この雌状体1の外径を拡径させて、その向き合う内周面に形成された凹凸部4を、軟らかい材質からなる雄状体2の外周面に食い込ませる場合を示したが、これらに限定されず、図示せぬが雄状体2を硬い材質で形成してすり割り部3を設け、この雄状体2を雌状体1に圧入して、該すり割り部3の隙間を狭くすることにより、この雄状体2の外径を縮径させて、その向き合う外周面に形成された凹凸部4を、軟らかい材質からなる雌状体1の内周面に食い込ませても良い。
【0033】
更に、例えば実開昭64−48293号公報に開示される如く、軸筒を分割構成する前軸と後軸の端部同士を相互に連結する際に、本発明の筆記具用嵌合構造を利用したり、軸筒の外周面沿いに装飾リングやグリップや先口金具を圧入嵌合させる際に利用しても良い。
【0034】
また、上記筆記具Aによれば、ノック操作により筆記体A4の先端部を軸筒A1の先端口A5から出没させるノック式筆記具であり、更に図示例ではキャップ1にオーバーキャップA6を一体的に備えたオーバーキャップタイプの構造を示したが、本発明は、これに限定されず、図示せぬがオーバーキャップタイプでない一般的なノック式筆記具のキャップ1とノック棒2との嵌合連結に使用したり、それ以外の構造のボールペンやシャープペンシルやフェルトペンなどであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の筆記具用嵌合構造の一実施例を示す半断面図である。
【図2】要部を拡大して示す縦断面図である。
【図3】組立工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0036】
A 筆記具 A1 軸筒
1 雌状体(キャップ) 2 雄状体(ノック棒)
3 すり割り部 4 凹凸部
5 径変化規制筒体




 

 


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