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発明の名称 直液式筆記具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−245375(P2007−245375A)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
出願番号 特願2006−68245(P2006−68245)
出願日 平成18年3月13日(2006.3.13)
代理人
発明者 栗田 哲宏
要約 課題
インキタンク内のインキがペン先側より漏出するおそれがなく、しかも、初期インキ出し時に迅速に空気とインキが交替し、短時間で筆記可能となる直液式筆記具を提供する。

解決手段
直液式筆記具1は、ペン先2と、ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、インキ8を直に貯溜するインキタンク7と、インキタンク7とインキ吸蔵体3との間を接続する連通管6とからなる。連通管52を複数備える。インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に隔壁51を設ける。隔壁51前面より前方に連通管52の各々を突出させる。連通管52の各々の前端をインキ吸蔵体3内部に位置させる。隔壁51の後面より後方に、インキタンク7の前端開口部内に挿着可能な接続管53を突出させる。接続管53内に位置する隔壁51に、前記各々の連通管52内の流通路52aを貫通させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
ペン先と、前記ペン先の後端に接続されるインキ吸蔵体と、前記インキ吸蔵体の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記インキタンクと前記インキ吸蔵体との間を接続する連通管とからなる直液式筆記具であって、前記連通管を複数備え、インキ吸蔵体とインキタンクとの間に隔壁を設け、前記隔壁前面より前方に前記連通管の各々を突出させ、前記連通管の各々の前端をインキ吸蔵体内部に位置させ、前記隔壁の後面より後方に、インキタンクの前端開口部内に挿着可能な接続管を突出させ、前記接続管内に位置する隔壁に、前記各々の連通管内の流通路を貫通させてなることを特徴とする直液式筆記具。
【請求項2】
前記接続管内に位置する隔壁の軸心を除く箇所に、各々の連通管内の流通路を貫通させてなる請求項1記載の直液式筆記具。
【請求項3】
前記隔壁、前記各々の連通管、及び前記接続管を一体に形成してなる請求項1または2記載の直液式筆記具。
【請求項4】
前記隔壁に、各々の連通管の基部または接続管の基部を包囲する取付筒部を一体に形成し、前記取付筒部の外面を軸筒の内面に固着してなる請求項3記載の直液式筆記具。
【請求項5】
前記インキ吸蔵体が、高密度部と該高密度部より後方に連接される低密度部とを備え、前記高密度部に、前記連通管の各々の前端及び前記ペン先の後端を位置させてなる請求項1乃至4のいずれかに記載の直液式筆記具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インキタンク内にインキを直に貯溜し、前記インキタンクとペン先との間にインキ吸蔵体を介在させた直液式筆記具に関する。尚、本発明において、「前」とはペン先側を指し、「後」とはインキタンク側を指す。
【背景技術】
【0002】
〔1〕従来、この種の直液式筆記具において、例えば、特許文献1には、「インク容体の上方開口部に連絡孔(連絡管)と貫通孔とを有し吸収性材を充填した収容体を挿嵌し吸収性材に連絡する筆穂を設け通気管を貫通孔に挿通し外気とインキ容体とを連絡したことを特徴とする筆記具。」が開示されている。
【0003】
前記特許文献1の直液式筆記具は、インク容体の上方開口部に連絡管及び通気管を備えているとしても、常時、通気管が外気と連通する構成である。そのため、ペン先下向き状態を維持すると、外気が通気管を通してインク容体内に供給し続けられると同時に、インク容体内のインキが連絡管を通して吸収性材に供給し続けられる。その結果、インキ容体内のインキがペン先側より外部に漏出するおそれがある。
【0004】
〔2〕また、従来、特許文献2には、「容器本体内の一側に密閉用蓋体を着脱可能としたインキ補給口を有するインキ収納室を設けると共に、本体先端開口部側には上記インキ収納室とは隔壁にて分離されたインキ吸液材収納室を開口部と連通する状態として設け、該収納室内には二分割された通気性を有する吸液材を収納し、且つ先端開口部側の吸液材にはペン先の基部を抱持させると共にその基部端面はインキ収納室側の吸液材を接触させ、上記隔壁には収納インキを吸液材へ給液させるための給液孔を穿設すると共に、適宜な給気管を固定させ且つこの給気管の一方の端面開口部を本体先端開口部側の吸液材に当接させ、他方の端面開口部をインキ補給口附近のインキ収納室内に位置させたことを特徴とするサインペン。」が開示されている。
【0005】
前記特許文献2の直液式筆記具は、二つの吸液材を備え、給気管の前端面を本体先端開口部側の吸液材の後端面に当接させ、給液孔がインキ収納室側の吸液材の後端面に連通する構成、即ち、給気管の前端開口部と給液孔の前端開口部とが前後に離れて位置する構成である。そのため、給液孔から供給されて吸液材に含浸されたインキによって給気管の開口端を塞ぐこと(即ち給気管の開口端を液シール状態にすること)が困難となり、インキタンクからのインキ流出とインキタンクへの空気流入(即ちインキと空気の交替)を確実に停止させることができない。その結果、過剰のインキが吸液材に供給され、インキがペン先側より外部に漏出するおそれがある。
【0006】
さらに、前記特許文献2の直液式筆記具は、ペン先が、本体先端開口部側の吸液材を貫通して、インキ収納室側の吸液材に接触する構成のため、ペン先の長手寸法を短く設定することが困難である。そのため、ペン先のコストが上昇し、ユーザーに安価に提供できず、しかも、ペン先後端からペン先先端までのインキ流出路が長くなり、ペン先からのインキ流出性が低下し、筆跡カスレや筆跡途切れが生じやすい。
【0007】
〔3〕また、従来、特許文献3には、「前軸内にインキ調整管、インキ導管を同心に配置し、インキ導管に中継芯を挿入し、その後端をインキ室(インキタンク)に挿入し、先端を毛筆体後端に所定の間隙を存して位置させ、インキ調整管とインキ導管間の環状路内及び毛筆体後端上には多孔質材からなるインキ吸収体を装着し、その先端の密度を他の部分より大となし、毛筆体後端にはインキ通路を形成し、前軸内面とインキ調整管外面間には外気に連通した空気通路を形成し、該空気通路後端とインキ調整管後端とを連通してなる毛筆状筆記具。」が開示されている。
【0008】
前記特許文献3の直液式筆記具は、一本のインキ導管のみによって、インキタンクとインキ吸収体とを接続する構成であるため、初期インキ出し時(即ちインキタンクから吸液材に最初にインキを供給する時)に迅速に空気とインキが交替せず、筆記可能になるまでにかなりの時間を要する。また、前記特許文献3の直液式筆記具は、部品点数が多く、構造が複雑であり、ユーザーに安価に提供することが困難である。
【0009】
【特許文献1】実公昭45−18890号公報
【特許文献2】実公昭56−7504号公報
【特許文献3】実公昭60−7191号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は前記従来の問題点を解決するものであって、インキタンク内のインキがペン先側より漏出するおそれがなく、しかも、初期インキ出し時に迅速に空気とインキが交替し、短時間で筆記可能となり、また、簡易な構造にできる直液式筆記具を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(構成1)
本発明は、ペン先2と、前記ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置され、インキ8を直に貯溜するインキタンク7と、前記インキタンク7と前記インキ吸蔵体3との間を接続する連通管52とからなる直液式筆記具であって、前記連通管52を複数備え、インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に隔壁51を設け、前記隔壁51前面より前方に前記連通管52の各々を突出させ、前記連通管52の各々の前端をインキ吸蔵体3内部に位置させ、前記隔壁51の後面より後方に、インキタンク7の前端開口部内に挿着可能な接続管53を突出させ、前記接続管53内に位置する隔壁51に、前記各々の連通管52内の流通路52aを貫通させてなること(構成1)を要件とする。
【0012】
前記直液式筆記具1(構成1)の連通管52は、その各々が、インキタンク7内のインキ8をインキ吸蔵体3の内部に供給する機能と、外気をインキタンク7内に供給する機能とを備える。インキタンク7内のインキ8をインキ吸蔵体3に供給する際、ペン先2を下向き状態にすると、重力によりインキタンク7内のインキ8が、少なくとも一つの連通管52を通って、インキ吸蔵体3に供給され、インキ吸蔵体3内部において含浸される。それと同時に、外気が他の連通管52を通ってインキタンク7内に取り込まれる。即ち、n本の連通管52の場合(nは2以上の整数)、1本以上かつ(n−1)本以下の連通管52がインキ供給を行い、他の残りの連通管52が外気の供給を行う。
【0013】
前記インキ吸蔵体3の内部に含浸されたインキ8が一定量になると、前記外気を取り込んでいた他の連通管52の前端開口部が、前記含浸インキによる液シール状態となり一時的に閉鎖され、インキタンク7内への外気の供給は停止される。それと同時に、前記インキ供給を行っていた連通管52によるインキタンク7からインキ吸蔵体3へのインキ供給も停止され、その結果、連通管52の各々の前端開口部が液シール状態となり一時的に閉鎖され、インキタンク7からのインキ流出とインキタンク7への空気流入(即ちインキと空気の交替)が停止状態となる。
【0014】
前記直液式筆記具1(構成1)は、前記連通管52の各々の前端がインキ吸蔵体3内部に位置する構成であるため、連通管52の各々の前端開口部の全てを、インキ吸蔵体3の内部に含浸されたインキの液シールによって容易に閉鎖することができる。その結果、インキタンク7からインキ吸蔵体3に過剰のインキを供給することがなく、ペン先2側より外部にインキが漏出するおそれがない。
【0015】
また、前記直液式筆記具1(構成1)は、連通管52を複数本(即ち2本以上)、有することにより、少なくとも一つの連通管52がインキ供給を行う場合、他の連通管52が空気供給を行うことになる。そのため、初期インキ出し時(即ち、インキが含浸されていないインキ吸蔵体3に最初にインキを供給する場合)に迅速にインキと空気との交替が行われ、短時間で筆記可能となる。
【0016】
特に、前記直液式筆記具1(構成1)は、隔壁51の後面より後方に、インキタンク7の前端開口部内に挿着可能な接続管53を突出させ、前記接続管53内に位置する隔壁51に、前記各々の連通管52内の流通路52aを貫通させてなることにより、接続管53をインキタンク7の前端開口部内に挿着するだけで、容易に、インキタンク7内とインキ吸蔵体3内との間が、複数の連通管52を介してインキ及び空気の流通が可能なように接続される。それにより、インキタンク7と接続管53とを接続すると、迅速にインキと空気との交替が行われ、短時間で筆記可能となる。
【0017】
前記直液式筆記具1(構成1)において、インキタンク7を交換可能にし、前記インキタンク7の前端開口部を栓体71により閉鎖し、インキタンク7の前端開口部に接続管53を挿着して栓体71を押圧除去することによりインキタンク7を開栓する構成が好ましい。
【0018】
(構成2)
前記構成1の直液式筆記具1において、前記接続管53内に位置する隔壁51の軸心を除く箇所に、各々の連通管52内の流通路52aを貫通させてなること(構成2)が好ましい。
【0019】
前記直液式筆記具1(構成2)は、各々の流通路52aを隔壁51に偏りなく配置することが容易となる。その結果、筆記具本体を水平状態にした際に、インキタンク7内のインキ8がいずれかの流通路52aに供給される可能性が高く、前記いずれかの流通路52aを介して、インキタンク7内のインキ8がインキ吸蔵体3に供給できるため、筆記不能になることを抑えることができる。
【0020】
(構成3)
前記構成1または2の直液式筆記具1において、前記隔壁51、前記各々の連通管52、及び前記接続管53を一体に形成してなること(構成3)が好ましい。
【0021】
前記直液式筆記具1(構成3)は、前記隔壁51、前記各々の連通管52、及び前記接続管53が、1部品により得られ、部品点数を減少させ、簡易構造にし、ユーザーに安価に提供できる。前記隔壁51、前記各々の連通管52、及び前記接続管53は、合成樹脂の成形体により一体に連設されることが好ましい。
【0022】
(構成4)
前記構成3の直液式筆記具1において、前記隔壁51に、各々の連通管52の基部または接続管53の基部を包囲する取付筒部54を一体に形成し、前記取付筒部54の外面を軸筒4の内面に固着してなること(構成4)が好ましい。
【0023】
前記直液式筆記具1(構成4)は、前記隔壁51、前記各々の連通管52、前記接続管53、及び取付筒部54が、1部品により得られ、より一層、部品点数を減少させ、製造ストの上昇を抑えることができるとともに、取付筒部54により隔壁51を軸筒4内面にぐらつきなく安定して取り付けることができる。前記直液式筆記具1(構成4)において、前記取付筒部54が、少なくとも各々の連通管52の基部または接続管53の基部のいずれか一方を包囲する構成であればよいが、前記取付筒部54が、各々の連通管52の基部及び接続管53の基部を包囲する構成であってもよい。
【0024】
(構成5)
前記構成1乃至4のいずれかの直液式筆記具1において、前記インキ吸蔵体3が、高密度部31と該高密度部31より後方に連接される低密度部32とを備え、前記高密度部31に、前記連通管52の各々の前端及び前記ペン先2の後端を位置させること(構成5)が好ましい。
【0025】
前記直液式筆記具1(構成5)は、インキ吸蔵体3が、連通管52の各々の前端近傍の密度を高く設定した部分(高密度部31)と、連通管52の各々の前端近傍以外の部分の密度を低く設定した部分(低密度部32)とを備える。そのため、インキ吸蔵体3内部におけるインキを、低密度部32よりも高密度部31に、優先して含浸させることができる。それにより、連通管52の各々の前端開口部を含浸インキによって、確実に液シールできる。その結果、温度低下等によりインキタンク7内の圧力が減少した際、インキ吸蔵体3内に含浸されたインキが、インキ吸蔵体3内に残留することがなく、インキ吸蔵体3の高密度部31から連通管52を通って、適正にインキタンク7内に戻される。
【0026】
前記直液式筆記具1(構成5)は、前記連通管52の各々の前端がインキ吸蔵体3の高密度部31に接続する構成であるため、連通管52の各々の前端開口部の全てを、インキ吸蔵体3の内部に含浸されたインキの液シールによって容易に閉鎖することができる。その結果、インキタンク7からインキ吸蔵体3に過剰のインキを供給することがなく、ペン先2側より外部にインキが漏出するおそれがない。
【0027】
また、前記直液式筆記具1(構成5)は、ペン先2の後端を高密度部31に接続した構成により、ペン先上向き状態などのインキタンク7からのインキ供給が無い場合でも、インキ吸蔵体3の高密度部31に含浸されたインキによって十分に筆記可能となる。
【0028】
(構成6)
前記構成1乃至5のいずれかの直液式筆記具1において、前記連通管52の各々の前端の軸方向の位置が互いに等しく設定されてなること(構成6)が好ましい。
【0029】
前記直液式筆記具1(構成6)は、前記連通管52の各々の前端の軸方向の位置が互いに等しく設定される構成(即ち連通管52の各々の前端が互いに前後に離れていない構成)であるため、インキ吸蔵体3の内部における連通管52の各々の前端の相互間の距離が一層短くなり、連通管52の各々の前端開口部の液シール性が向上し、外部へのインキ漏出を、より一層防止できる。
【0030】
(構成7)
前記構成1乃至6のいずれかの直液式筆記具1において、前記連通管52の各々の前端がインキ吸蔵体3内部のペン先2後端近傍に位置されてなること(構成7)が好ましい。
【0031】
前記直液式筆記具1(構成7)は、連通管52の各々の前端がペン先2後端近傍に位置する構成によって、いずれの連通管52の前端開口部からインキが供給されても、ペン先2にインキ8を迅速に供給できる。それにより、初期インキ出し時、確実に、短時間で筆記可能となる。
【0032】
(構成8)
前記構成1乃至7のいずれかの直液式筆記具1において、前記連通管52の各々の前端が前記インキ吸蔵体3の内方前方に位置し、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置してなること(構成8)が好ましい。
【0033】
前記直液式筆記具1(構成8)は、ペン先2の後端がインキ吸蔵体3の内部前方に位置しているため、ペン先2全体の長手寸法を短く設定できる。その結果、インキタンク7からの潤沢なインキ8が、連通管52を通ってインキ吸蔵体3の内部前方を介してペン先2後端に供給された後、前記ペン先2前端に迅速に供給されるため、筆跡途切れや筆跡カスレのない、ペン先2からの円滑なインキ流出性が得られる。また、ペン先2全体の長手寸法を短く設定できることから、ペン先2のコストを安価に抑えることもできる。
【0034】
また、前記直液式筆記具1(構成8)は、温度上昇等によりインキタンク7内の圧力が上昇した際、インキタンク7内より押し出された余剰のインキは、前記連通管52を通ってインキ吸蔵体3の内部前方に供給され、さらに、インキ吸蔵体3の内部後方に供給され一時的に含浸される。一方、温度低下等によりインキタンク7内の圧力が減少した際、インキ吸蔵体3の内部後方に含浸されたインキが、インキ吸蔵体3の内部前方を介して連通管52を通ってインキタンク7内に戻される。
【0035】
即ち、前記直液式筆記具1(構成4)は、連通管52の各々の前端がインキ吸蔵体3の内部前方に位置している構成により、インキタンク7内が圧力変化した際、インタンク7内の余剰インキを適正にインキ吸蔵体3に一時的に吸収させ、その後、その余剰インキをインキタンク7へ適正に戻すことができる。その結果、インキが外部に漏出することを十分に防止できる。
【0036】
(構成9)
前記構成1乃至8のいずれかの直液式筆記具1において、前記ペン先2の後端と前記連通管52の各々の前端との間は、前記インキ吸蔵体3(高密度部31)を介してインキ流通可能に接続されること(構成9)が好ましい。
【0037】
前記直液式筆記具1(構成9)は、前記ペン先2の後端と、前記連通管52の各々の前端とが、直接接続されていないため、少なくともペン先2の後端と連通管52の各々の前端との間のインキ吸蔵体3内部(高密度部31内部)には一定量のインキが含浸されている。それにより、ペン先上向き状態などのインキタンク7からのインキ供給が無い場合でも、前記ペン先2の後端と連通管52の各々の前端との間のインキ吸蔵体3内部(高密度部31内部)に含浸されたインキによって十分に筆記可能となる。
【0038】
(構成10)
前記構成5の直液式筆記具1において、前記連通管52の各々の前端をインキ吸蔵体3の後端から前方に挿入し、インキ吸蔵体3の内部を前方に押圧圧縮することによって、前記連通管52の各々の前端近傍のインキ吸蔵体3の密度を、前記連通管52の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の密度よりも高く設定したこと(構成10)が好ましい。
【0039】
前記直液式筆記具1(構成10)は、インキ吸蔵体3の密度差(即ちインキ吸蔵体3の高密度部31と低密度部32)を、連通管52の各々の前端を前記インキ吸蔵体3の後端から前方に挿入し、インキ吸蔵体3の内部を前方に押圧圧縮することによって形成するため、連通管52をインキ吸蔵体3に組み込む前に、予めインキ吸蔵体3に密度差を設ける必要がなく、製造が極めて容易となる。
【0040】
(構成11)
前記構成5または構成10の直液式筆記具1において、前記連通管52の各々の前端近傍以外のインキ吸蔵体3の空隙率が70%〜95%であり、前記連通管52の各々の前端近傍以外のインキ吸蔵体3の空隙率と、前記連通管52の各々の前端近傍のインキ吸蔵体3の空隙率との差が7%以上(好ましくは10%以上)であること(構成11)が好ましい。
【0041】
前記直液式筆記具(構成11)において、前記連通管52の各々の前端近傍以外のインキ吸蔵体3の空隙率とは、連通管52の各々の前端近傍以外の密度を低く設定した部分(低密度部32)のインキ吸蔵体3の空隙率であり、前記連通管52の各々の前端近傍のインキ吸蔵体3の空隙率とは、連通管52の各々の前端近傍の密度を高く設定した部分(高密度部31)のインキ吸蔵体3の空隙率である。前記低密度部32の空隙率を70%〜95%の範囲に設定し、且つ、前記低密度部32の空隙率と高密度部31の空隙率との差を7%以上に設定したことにより、一層、連通管52の各々の前端開口部を含浸インキによって、確実に液シールできる。
【0042】
(構成12)
前記構成1乃至11のいずれかの直液式筆記具1において、前記インキ吸蔵体3の前端から前記連通管52の各々の前端までの軸方向の距離が、前記インキ吸蔵体3全体の軸方向の長さの3%以上50%以下(好ましくは3%以上30%以下)に設定されること(構成12)が好ましい。
【0043】
前記直液式筆記具1(構成12)は、インキタンク7の内圧上昇時にインキ吸蔵体3の前端よりインキが漏出することがなく、しかも、筆跡途切れや筆跡カスレのない、ペン先2前端からの十分なインキ流出性が得られる。もし、インキ吸蔵体3の前端からその後方に位置する連通管52の各々の前端までの軸方向の距離S1,S2がインキ吸蔵体3全体の軸方向の長さの3%未満であると、インキタンク7の内圧上昇時にインキ吸蔵体3の前端よりインキが漏出するおそれがある。また、もし、インキ吸蔵体3の前端からその後方に位置する連通管52の各々の前端までの軸方向の距離S1,S2がインキ吸蔵体3全体の軸方向の長さの50%を越えると、連通管52の各々の前端からペン先2前端までの距離が長くなり、インキ流出性が阻害されるおそれがある。
【0044】
(構成13)
前記構成1乃至12のいずれかの直液式筆記具1において、前記インキ吸蔵体3の前端から前記連通管52の各々の前端までの軸方向の距離S1,S2が等しく設定されること(構成13)が好ましい。
【0045】
前記直液式筆記具1(構成13)は、インキ吸蔵体3の内部における連通管52の各々の前端の相互間の距離が一層短くなり、連通管52の各々の前端開口部の液シール性が向上し、外部へのインキ漏出を、より一層防止できる。
【0046】
(構成14)
前記構成1乃至13のいずれかの直液式筆記具1において、前記連通管52の各々の前端と前記ペン先2の後端との軸方向の距離T1,T2が10mm(ミリメートル)以内に設定されること(構成14)が好ましい。
【0047】
前記直液式筆記具1(構成14)は、初期インキ出し時、連通管52の各々の前端からペン先2の後端にインキが迅速に供給され、短時間で筆記可能となる。もし、連通管52の各々の前端とペン先2の後端との軸方向の距離T1,T2が10mmを越えると、連通管52の各々の前端とペン先2の後端との距離が大きくなり、連通管52の各々の前端からペン先2の後端への迅速なインキ供給できず、初期インキ出し時、筆記可能となるまでに相当の時間を要するおそれがある。尚、前記連通管52の各々の前端は、ペン先2の後端より前方に位置していてもよいし、あるいは、ペン先2の後端より後方に位置していてもよい。
【0048】
(構成15)
前記構成1乃至14のいずれかの直液式筆記具1において、前記連通管52の各々の前端と前記ペン先2の後端との間の間隔が等しく設定されること(構成15)が好ましい。
【0049】
前記直液式筆記具1(構成15)は、初期インキ出し時、インキタンク7からのインキが、複数本の連通管52の中で、いずれの連通管52の前端開口部からペン先2の後端に供給された場合でも、ばらつき無く、一定時間で筆記可能となる。
【0050】
(構成16)
前記構成1乃至15のいずれかの直液式筆記具1において、前記インキ吸蔵体3の前端面及び後端面が外気と連通されること(構成16)が好ましい。
【0051】
前記直液式筆記具1(構成16)は、インキ吸蔵体3の内部の空気を、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面から逃がすことができる。それにより、インキ吸蔵体3の内部の連通管52の前端開口部から供給されたインキを、前記インキ吸蔵体3の内部の連通管52の前端近傍から、インキ吸蔵体3の前端方向、及び連通管52の前端近傍のインキ吸蔵体3の内部からインキ吸蔵体3の後端方向へスムーズに移動させることができる。特に、インキ吸蔵体3の後端面と外気が連通することにより、温度上昇等によるインキタンク7内の圧力上昇時、インキタンク7内から押し出されたインキが、スムーズに連通管52の前端よりインキ吸蔵体3の連通管52の前端近傍を介して後方へ移動し、インキ吸蔵体3の後方に含浸され、インキの外部への漏出を防ぎ、一方、温度低下等によるインキタンク7内の圧力減少時、インキ吸蔵体3の後方の含浸インキを、インキ吸蔵体3内部の連通管52の前端近傍を介して連通管52の前端開口部より連通管52内を通してインキタンク7内に戻すことができる。
【0052】
(連通管)
尚、本発明で、前記連通管52は、一定の剛性を備える点で、合成樹脂製または金属製であることが好ましい。また、前記連通管52の外周面及び内周面の横断面形状は、例えば、円形、楕円、または3角形、4角形等の多角形等、いずれであってもよい。また、前記連通管52の本数は、複数本(即ち2本以上)であればよく、例えば、2本、3本、4本、5本または6本等が挙げられる。
【0053】
また、前記連通管52の各々は、前後方向に延設され、その各々の内部に流通路52aが前後方向に貫設される。また、前記複数本の連通管52とは、その内部に独立した複数の流通路52aが並列に形成された構成であればよく、例えば、各々の連通管52が径方向に離隔した構成、各々連通管52の側壁が互いに連結した構成、または大径の連通管の内部に小径の連通管を配置した構成等が挙げられる。
【0054】
また、前記連通管52の各々の前端は、ペン先2を中心とする同一円周上に等間隔に位置することが好ましい。また、前記連通管52の各々の前端は、軸方向前方に開口してもよいし、径方向外方に開口してもよい。前記連通管52の各々の前端の形状は、例えば、傾斜カット面、垂直面、円錐面、凸曲面等が挙げられる。また、前記連通管52の各々の後端は、隔壁51後面より後方に突出し、インキタンク7内または接続管53内に位置する構成でもよい。
【0055】
また、前記連通管52内部に、毛細間隙を有するインキ吸収体(例えば、繊維加工体、連続気泡発泡体等の多孔質材料)を収容してもよい。前記インキ吸収体の毛細管力は、インキ吸蔵体3内部の連通管52の各々の前端近傍部分(高密度部31)の毛細管力よりも、小さく設定されることが好ましい。
【0056】
(インキ吸蔵体)
尚、本発明で、前記インキ吸蔵体3は、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材(即ち多孔質材料)からなるものであればよく、例えば、繊維束の熱融着加工体、繊維束の樹脂加工体、フェルトの樹脂加工体、フェルトのニードルパンチ加工体、合成樹脂の連続気泡体等が挙げられる。また、前記インキ吸蔵体3は、その外周面に合成樹脂フィルム等よりなる外皮を備える構成でもよい。また、前記インキ吸蔵体3の内部前方とは、インキ吸蔵体3の前半部の内部のことである。前記インキ吸蔵体3は、単一の部材であってもよいし、毛細管力の異なる複数の部材であってもよい。
【0057】
(ペン先)
尚、本発明で、前記ペン先2は、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、パイプ状ペン体、前端にスリットを有する万年筆型板状ペン体、毛筆ペン体、合成樹脂の多孔質気泡体、ボールペンチップ、軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体等が挙げられる。また、前記ペン先2の後端を構成する材料は、少なくとも、インキ吸蔵体3との適正な接続を可能にするために毛細間隙を備えた部材であればよく、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、合成樹脂の多孔質気泡体等の多孔質材料、または軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体が挙げられる。
【発明の効果】
【0058】
本発明は構成1により、インキタンク内のインキがペン先側より漏出するおそれがなく、しかも、初期インキ出し時に迅速に空気とインキが交替し、短時間で筆記可能となり、また、接続管をインキタンクの前端開口部に挿着するだけで、容易に、インキタンク内と連通管の各々の後端とを接続させることができる。
【0059】
本発明は構成2により、筆記具本体を水平状態にした際に、いずれかの流通路を介して、インキタンク内のインキがインキ吸蔵体に供給でき、筆記不能になることを抑えることができる。
【0060】
本発明は構成3により、部品点数を減少させ、簡易構造にし、ユーザーに安価に提供できる。
【0061】
本発明は構成4により、より一層、部品点数を減少させ、製造コストの上昇を抑えることができるとともに、軸筒内面に隔壁をぐらつきなく安定して取り付けることができる。
【0062】
本発明は構成5により、連通管の各々の前端開口部を含浸インキによって、確実に液シールでき、また、ペン先上向き状態などのインキタンクからインキ供給がない場合でも、インキ吸蔵体の高密度部に含浸されたインキによって十分筆記可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0063】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の直液式筆記具1を図1乃至図2に示す。
本実施例の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置される中間部材5と、前記中間部材5の後方に配置されるインキタンク7と、前端部で前記ペン先2を保持し且つ内部に前記インキ吸蔵体3、前記中間部材5、及び前記インキタンク7を収容する軸筒4と、前記軸筒4の後端開口部に着脱自在に螺着される尾栓6とからなる。
【0064】
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。
【0065】
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の外周面には、円筒状の外皮が被覆されている。前記外皮は、合成樹脂製フィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート製フィルム)よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置される。
【0066】
・軸筒
前記軸筒4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記軸筒4は、ペン先2外周面を保持する先細部41と、該先細部41より後方に連設され、インキ吸蔵体3及び隔壁51及びインキタンク7が収容される本体部42とからなる。
【0067】
前記軸筒4の内面(即ち先細部41の内面から本体部42の前部内面まで)には、前後方向に延びる複数本のリブ43が一体に形成される。前記リブ43には、前記軸筒4の先細部41と本体部42との接続部の近傍において、段形状の規制壁部43aが形成される。前記規制壁部43aにインキ吸蔵体3の前端面が軸方向に当接し、前記本体部42の前部内面のリブ43にインキ吸蔵体3の外周面が圧接保持される。前記先細部41内面のリブ43により、ペン先2の外周面が圧接保持される。前記リブ43の、前記ペン先3外周面を保持する箇所と、前記インキ吸蔵体3外周面を保持する箇所との間に、筒状壁部43bが一体に形成される。
【0068】
前記リブ43により、インキ吸蔵体3の外周面と本体部42の内面との間、インキ吸蔵体3の前端面と軸筒4内面との間、及びペン先2外周面と先細部41内面との間に、空気通路10が形成される。前記空気通路10の前側は、軸筒44の前端より外部に開口されるとともに、前記空気通路10の後側は、インキ吸蔵体3の後端面と連通している。即ち、前記空気通路10により、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面が、外気と連通される。
【0069】
・中間部材
前記中間部材5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形より得られる。前記中間部材5は、前記インキ吸蔵体3とインキタンク7とを区画する隔壁51と、前記隔壁51の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管52と、前記隔壁51の後面より後方に突出され且つインキタンク7の前端開口部に挿着される接続管53と、前記隔壁51の後面より後方に突出し且つ軸筒4内面(本体部42内面)に固着される取付筒部54とを備える。軸筒4及び隔壁51によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。本実施の形態において、前記取付筒部54は接続管53の基部外周を包囲している。前記接続管53には栓体71の片側を押圧するため突片53aが一体に形成される。前記隔壁51は円板状であり、前記各々の連通管52、前記接続管53、前記取付筒部54は、円筒状である。
【0070】
前記隔壁51、各々の連通管52、接続管53、及び取付筒部54は一体に連設される。即ち、中間部材5により、隔壁51、連通管52、接続管53、及び取付筒部54が1部品を構成できる。
【0071】
・当接壁部
図2(2)に示すように、隔壁51の前面には、板状のリブよりなる当接壁部51aが一体に形成される。前記当接壁部51aがインキ吸蔵体3の後端面と当接される。前記当接壁部51aにより、前記隔壁51と前記インキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間9が形成される。前記隙間9は、前記空気通路10を介して、外気と連通される。前記当接壁部51aは、横断面放射状(ここでは十字状)に形成される。前記当接壁部51aの一部は各々の連通管52の基部の間に形成され、各々の連通管52の基部側壁が連結される。それにより、各々の連結管の屈曲強度が向上し、各々の連通管52の隔壁51に対する折れ曲がりを抑えることができる。
【0072】
・連通管
前記連通管52の各々の内部には、軸方向に流通路52aが設けられ、前記流通路52aが、前記連通管52の各々の両端にて開口される。前記連通管52の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部前方に開口され、前記連通管52の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク7内に開口される。前記各々の連通管52は、インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体3と、その後方のインキタンク7との間に、独立した複数本の流通路52aが並列に設けられる。前記連通管52の各々の流通路52aは、接続管53内に位置する隔壁51の、軸心より離れた箇所に貫通される。
【0073】
前記連通管52の各々の前端は、インキ吸蔵体3の後端から前方に突き刺し挿入され、最後はインキ吸蔵体3の内部前方のペン先2後端近傍に位置される。前記連通管52の各々の前端がインキ吸蔵体3に突き刺し挿入される際、連通管52の各々の前端がインキ吸蔵体3の繊維を前方に押圧圧縮する。それにより、各々の連通管52の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度が、連通管52の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体3内部に、繊維密度の高い高密度部31と、繊維密度の低い低密度部32が形成される。前記連通管52の各々の前端はインキ吸蔵体3の内部前方に位置しているため、インキ吸蔵体3の内部前方に前記高密度部31が形成され、前記高密度部31の後方に前記低密度部32が形成される。前記高密度部31と前記低密度部32とは連接される。前記各々連通管52は、低密度部32を後方から前方に貫通され、前記連通管52の各々の前端が低密度部32より前方の高密度部31の内部に位置される。尚、本実施例において、前記低密度部32の空隙率(気孔率)は、85%〜93%に設定され、前記低密度部32の空隙率と前記高密度部31の空隙率との差は、20%に設定されている。
【0074】
前記連通管52の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記連通管52の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施例では、連通管52は2本であるので、前記連通管52はインキ吸蔵体3の軸心に対して180度対称位置に配置される。前記ペン先2がインキ吸蔵体3の軸心に位置しているので、前記連通管52の各々の前端は、ペン先2後端と直接接続されず、ペン先2と非接触状態にあり、インキ吸蔵体3の内部前方(高密度部31)を介してインキ流通可能に接続される。また、前記連通管52の各々の前端は、ペン先2の後端より僅かに後方に位置している。
【0075】
・軸方向の距離
尚、本実施例において、前記インキ吸蔵体3全体の軸方向の長さLは、30mmに設定される。また、本実施例において、前記インキ吸蔵体3の前端から前記連通管52の各々の前端までの軸方向の距離S1,S2は、両者とも4mmに設定される。よって、前記インキ吸蔵体3の前端から前記連通管52の各々の前端までの軸方向の距離S1,S2は、前記インキ吸蔵体3全体の軸方向の長さLの13.3%(即ち3%〜50%の範囲内)である。また、本実施例において、前記連通管52の各々の前端と前記ペン先2の後端との軸方向の距離T1,T2は、両者とも1mm(即ち10mm以内)に設定される。
【0076】
・インキタンク
前記インキタンク7は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク7内には、直にインキ8が貯溜される。前記インキタンク7内に貯溜されるインキ8は、水性インキ、油性インキのいずれであってもよい。
【0077】
前記インキタンク7の前端開口部内面には、中間部材5の接続管53外面が着脱自在に嵌着される。前記インキタンク7のインキ8が消費され筆記不能となった場合、前記インキタンク7を接続管53から取り外し、内部にインキ8が充填された新たなインキタンク7の前端開口部に接続管53を挿着する。それにより、再び、筆記可能となる。前記新たなインキタンク7の前端開口部は、栓体71により閉鎖されている。接続管53をインキタンク7の前端開口部に挿着した際、前記栓体71を接続管53の突片53aにより後方に押圧し、栓体71を外し、インキタンク7の前端開口部が開栓される。
【0078】
(第2実施の形態)
図3及び図4に本発明の第2の実施の形態を示す。
本実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、取付筒部54が、隔壁51の前面より前方に突出され且つ各々の連通管52基部を包囲する点と、当接壁部51aが隔壁51前面より前方に大きく突出される点である。特に、前記当接壁部51aの軸方向の長さを調節することにより、筆記具本体を把持しやすい軸方向の長さに自由に設定でき、インキタンク7の軸方向の長さ(即ちインキタンク容量)やインキ吸蔵体3の軸方向の長さを変更する必要がない。尚、本実施の形態における他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。
【図2】(1)が図1のA−A線拡大断面図、(2)が図1のB−B線拡大断面図、(3)が図1のC−C線拡大断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。
【図4】(1)が図3のD−D線拡大断面図、(2)が図3のE−E線拡大断面図、(3)が図3のF−F線拡大断面図である。
【符号の説明】
【0080】
1 直液式筆記具
2 ペン先
3 インキ吸蔵体
31 高密度部
32 低密度部
4 軸筒
41 先細部
42 本体部
43 リブ
43a 規制壁部
43b 筒状壁部
5 中間部材
51 隔壁
51a 当接壁部
52 連通管
52a 流通路
53 接続管
53a 突片
54 取付筒部
6 尾栓
7 インキタンク
71 栓体
8 インキ
9 隙間
10 空気通路
S1,S2 インキ吸蔵体の前端から連通管の前端までの軸方向の距離
T1,T2 連通管の前端とペン先の後端との軸方向の距離




 

 


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