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発明の名称 塗布具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−230069(P2007−230069A)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
出願番号 特願2006−54217(P2006−54217)
出願日 平成18年2月28日(2006.2.28)
代理人
発明者 玉井 淳
要約 課題

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
本体内に、インキ貯蔵部材としてインキ吸蔵体を収容してなる塗布具において、前記インキ吸蔵体内の塗布先側にインキを、その後方に残量表示液を吸蔵させ、本体に、残量表示液が視認可能な表示部を形成してなる塗布具。
【請求項2】
前記インキ吸蔵体内のインキが、大気と直接は接触しない状態に収容されている請求項1に記載の塗布具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、筆記具の本体となる軸筒の内部に、筆記または塗布用のインキを、繊維収束体や合成樹脂を発泡や溶出により連通多孔を形成した連通多孔質体、粒状物の集合体などからなるインキ吸蔵体に吸蔵させて収容し、このインキ吸蔵体の一端に、繊維収束体、焼結体、細管パイプ、ボールペンチップなどのインキ吐出部となるペン先を、直接または繊維収束体やパイプなどからなるインキ接続部材を介して接続してなる塗布具に関する。
【背景技術】
【0002】
本体内に、インキをインキ吸蔵体に含浸させた塗布具は、インキを自由状態で収容した塗布具に比べ、簡易な構造であるにもかかわらず、安定したインキ供給が実現されるので、多くの塗布具の構造として採用されている。しかしながら、インキ吸蔵体には、インキを保持する機能を備える必要があるが、反面、インキは被筆記面や塗布面への定着性が担保されていなくてはならず、このためにインキ吸蔵体の素材表面にインキが付着残留し易く、インキ吸蔵体の表面がインキ色に染まり、インキが消費されても、あたかもインキがあるかのように見えてしまうという問題があった。特に、被筆記面の多くの素材に対して定着性能を備える油性染料インキでは、インキ吸蔵体及びインキ吸蔵体の被覆体の素材表面へのインキの付着残留量が多く、更に、黒色、青色、緑色、茶色、紫色等の暗色では、光の入射もわずかとなるので、インキ吸蔵体でのインキ残量表示は満足できるものではなかった。
【0003】
このような問題を解決するために、例えば、毛細管力によってインキを吸い込むインジケーターをインキ吸蔵体に接続し、インジケーター内のインキの界面変動によって塗布具外部からインキの残量を視認できるようにしたもの(特許文献1)、インキ吸蔵体とインキ吸蔵体の被覆体の内側に、インキが存在した状態で光に対して低屈折率である表示層を配置したもの(特許文献2)などが提案されている。
【特許文献1】特開2002−002174号公報
【特許文献2】特開2005−313398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている発明のような、インキを毛細管力によって吸い込むインジケーターをインキ吸蔵体に接続し、インジケーター内のインキの界面変動によって塗布具外部からインキの残量を視認できるようにしたものでは、インジケーターの大気開放している部分より、インキが蒸発してインジケーター内のインキが増粘するなどして、インキ吸蔵体内のインキ残量を正確に把握することができないという問題点があった。
【0005】
特許文献2に開示されている発明のような、インキ吸蔵体の被覆体の内側に、インキが存在した状態で光に対して低屈折率である表示層を配置したものでは、インキ吸蔵体の素材表面にインキが付着残留しているため、光の屈折率は殆ど変化しなく、インキ残量を視認するという問題点の解決には至らなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、本体内に、インキ貯蔵部材としてインキ吸蔵体を収容してなる塗布具において、前記インキ吸蔵体内の塗布先側にインキを、その後方に残量表示液を吸蔵させ、本体に、残量表示液が視認可能な表示部を形成してなる塗布具を要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
筆記や塗布に使用されるインキと共に、インキ吸蔵体に吸蔵される残量表示液は、インキとは別の色によって被覆して染色したり、付着残留したインキを素材表面から分離して除去したりすることによって、インキ吸蔵体に収容されているインキの残量を目視により確認可能とする。よって、確実に、インキ吸蔵体内のインキ残量を表示することができるものである。
更に、筆記や塗布に使用されるインキが、大気と直接は接触しない状態に収容することによって、インキ乾燥による減量や、インキ成分の凝集、残留を極力抑制できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の塗布具は、本体の軸筒内部にインキを貯蔵するインキ吸蔵体を収容し、インキ吸蔵体にペン先を、直接またはペン先へインキを誘導するインキ接続部材を介して接続してなる構造において好適に使用できるものである。
【0009】
インキ吸蔵体としては、インキを保持するための毛細管力を有する連通曲路が形成されるものを使用することができ、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリプロピレン繊維を接着剤や、融点の異なる繊維を溶融することによって収束させた繊維収束体や、ウレタンなどの合成樹脂を発泡や溶出により連通多孔を形成した連通多孔質体、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの合成樹脂を小球体や粉末状にして堆積させた粒状物の集合体などが例示できる。
インキ吸蔵体の材質及び空間率は、インキや残量表示液の主溶剤との非反応性や膨潤性などの影響を考慮しつつ、それらに対する保持性能、ペン先2からの吐出性能に応じて適宜設定することができる。また、1つのインキ吸蔵体の内部にインキ及び残量表示液を収容したものに限らず、組立工程上、2つのインキ吸蔵体1を用いて、それぞれのインキ吸蔵体に、インキ、残量表示液をそれぞれ収容させて組み合わせても良い。
ペン先は、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維を接着剤によって収束させた繊維収束体を適宜形状に研磨切削により加工したものや、射出成形後の熱処理によって硬化させる焼結体、ポリアセタール等を押出成形によって形成する所謂樹脂ペン先、ステンレスパイプを切断し、塗布面に研磨やコーティングを施した細管パイプ、合成樹脂の射出成形品やステンレスなどを切削加工した後、先端にボールを抱持させたボールペンチップなどが例示できる。また、インキ接続部材を使用する場合では、例えば、ペン先と同様の繊維収束体や、焼結体などのほか、インキ濡れのよい合成樹脂の棒状体、自由状態でインキを内部に収容できるパイプ状のものであってもよい。
【0010】
インキは、100mPa・s以下(B型粘度計No.3ローター、60rpm、25℃)といった比較的低粘度のものが、ペン先への浸透性やインキ吸蔵体での保持性、消費時の移動性などが良好である。
インキを、塗布後の塗布面の速乾性を考慮して、蒸気圧、蒸発速度などからイソプロピルアルコールの他、キシレンなどの有機溶剤を適宜選択することができる。比較的毒性の低く、極力臭気による嫌悪感が抑えられるイソプロピルアルコールが好ましく使用できる。揮発性の高い高揮発性溶剤を主溶剤としている場合、大気中へ主溶剤が揮発し易く、インキ乾燥による減量や、インキ成分の凝集、残留に関して不利であるが、インキ吸蔵体の残量表示液側とペン先またはインキ接続部材を接続している部分以外を、合成樹脂成形品などからなる被覆部材によって被覆すれば、インキ吸蔵体に収容されるインキが大気と直接接触しない状態に収容されることとなり、有効なインキ量及びインキの成分状態が保証されることとなる。
【0011】
残量表示液としては、インキ消費後、インキの残留付着によって染色されたインキ吸蔵体の素材表面を、再度染色できるものを使用したり、界面活性剤など、インキ吸蔵体の素材表面に残留付着したインキを除去し得る成分を含有したものが使用可能である。
【0012】
塗布具の形態としては、使用用途や大きさ、種類の異なるペン先を塗布具本体の前後方向に接続した両頭式のものや、非使用時にペン先を被覆するキャップを用いず、ノック作動によって、乾燥防止被覆体が開閉する所謂キャップレス式のものとすることもでき、インキ、インキ吸蔵体、ペン先、インキ接続部材、塗布具形態の様々な組合せによって、幅広い多種多様なバリエーションの塗布具において好適に使用することができる。
塗布具の、インキや残量表示液と接触する可能性がある部材は、反応や膨潤が極力少ないものを選ぶのが好ましい。一例を挙げると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナレフタレート、ナイロン12、ナイロン6、非晶性ナイロン、微結晶性ナイロン、半芳香族性ナイロン、脂肪酸ナイロン、ポリアクリロニトリル、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートコポリマー、ポリエチレンナフタレートとポリエチレンテレフタレートのポリマーアロイ、ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートのポリマーアロイ、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートなどが挙げられる。残量表示液がインキと同じイソプロピルアルコールを主溶剤とするものであれば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系のものもが使用できる。また、インキ吸蔵体内のインキの残量を外部より目視で確認でき得るものであればよく、透明性若しくは半透明性を有する一部品で構成したり、異材質による多層成形、多色成形、複数の射出成形部品によって分割形成してもよい。
【実施例】
【0013】
以下、図面に基づき一例について説明する。
図1に示したものは、繊維集束体製のインキ吸蔵体1に、繊維集束体製のペン先2を接続し、本体3内に収容した、所謂マーカーと呼ばれる塗布具である。尚、本明細書における「塗布具」とは、主に文字を筆記するような「筆記具」と称されるものと特段分けず、同じものとして取り扱う。
インキ吸蔵体1として、白色の繊維であるポリエチレンテレフタレート繊維で、融点の異なるもの2種を束ねた後に、低融点の繊維を、溶剤や熱で溶(融)かして接着集束させた空間率83%の棒状体である。
このインキ吸蔵体1に含浸している、筆記用のインキ4は、イソプロピルアルコールを主溶剤とし、黒色の染料及び添加剤を溶解させて3mPa・s(B型粘度計No.3ローター、60rpm、25℃)の低粘度に設定してある油性染料インキである。
インキ吸蔵体1のインキ4を収容している部分の後方には、イソプロピルアルコールと同様、比較的毒性の低い有機溶剤であるメチルシクロヘキサンを主溶剤とし、酸化チタン等の白色顔料を分散した、95mPa・s(B型粘度計No.3ローター、60rpm、25℃)の低粘度に設定してある残量表示液5が収容されている。
インキ吸蔵体1の材質及び空間率は、インキ4の主溶剤であるイソプロピルアルコール、残量表示液5の主溶剤であるメチルシクロヘキサンにより、膨潤、融解、溶解、分解などによる形状変化をほとんど生じることがなく、且つ、インキ4及び残量表示液5のインキ吸蔵体1内での保持性能、インキ4のペン先2からの吐出性能に応じて設定したものである。
【0014】
インキ吸蔵体1の周囲に、透明性を有するポリエチレンテレフタレートの射出成形品である被覆部材6を配置している。本例のインキ4は高揮発性溶剤であるイソプロピルアルコールを主溶剤としているので、インキ4の減量及び減量によるインキ4の成分の凝集を極力抑制するために、被覆部材6を配置して、インキ吸蔵体1内のインキ4が大気と直接接触しないようになしている。この被覆部材6の配置により、被覆部材6の先端底面6aが閉塞しているため、インキ吸蔵体1からインキ4がペン先2へ供給されて吐出すると、インキ4の消費分のインキ吸蔵体1内への大気からの空気交換は、後述する前軸7の通気口7aを通じて、被覆部材6の後端開口部6bからなされるようにしてある。被覆部材6の材質は、インキ4の主溶剤であるイソプロピルアルコール、残量表示液5の主溶剤であるメチルシクロヘキサンにより、膨潤、融解、溶解、分解などによる形状変化をほとんど生じることがないものであり、透明若しくは半透明性を有するものであれば、ポリエチレンテレフタレートに限られるものではない。本例では、被覆部材6を配置しているが、勿論、インキ4の減量及び減量によるインキ4の成分の凝集が極めて少ない場合や、配合等によってこれらの懸念を抑制し得るインキ4であるならば、被覆部材6を配置しないものであってもよい。
【0015】
被覆部材6の先端には、透明性を有するポリプロピレンの射出成形品である前軸7が接続され、前軸7の後端には、被覆部材6との間に隙間を形成しつつ被覆部材6を被覆するように、透明性を有するポリプロピレンの射出成形品である本体8が接続している。また、前軸7の先端にはペン先2が配置され、被覆部材6の先端底面6aに開口した開口部に圧入配置されたペン先2の大径部分を支持している。また、前軸7が支持するペン先2の大径部分の周囲には、空気交換の際、空気を大気から被覆部材6と本体8との間に形成した隙間を介して、被覆部材6の後端開口部6bへ流入させる通気口7aが設けられている。前軸7及び本体8は、インキ吸蔵体1に収容されているインキ4及び残量表示液5の状態を外部から少なくとも一部が、目視で確認が可能であれば、前述の被覆部材6の材質などによって、非使用時にペン先2及び通気口7aを大気と遮断して、塗布具内部の乾燥を防止するために、前軸7を被覆するキャップ(図示しない)との嵌合、密閉性等の諸条件に応じて適宜設定できる。
【0016】
インキ吸蔵体1の先端にはペン先2が圧入接続されているので、インキ吸蔵体1のペン先2の圧入部分は圧縮され、インキ吸蔵体1の内部の中で最も繊維間の巾が狭くなり毛細管力が強くなっている。このため、インキ吸蔵体1に収容されているインキ4及び残量表示液5は、このインキ吸蔵体1のペン先2の圧入部分へ移動しようとする力が生じており、ペン先2からのインキ4の消費に応じて、インキ吸蔵体1内部のインキ4及び残量表示液5は、インキ吸蔵体1のペン先2の圧入部分へ移動することになる。
即ち、残量表示液5は、インキ4と同じの移動経路を通過することになり、インキ4が通過して繊維表面に付着残留したインキを残量視認液5によって被覆し、外部からは白色に見えることとなる。よって、インキ4の消費された部分を視認することができる。
本例では、残量表示液5の色と、インキ4を収容する前のインキ吸蔵体1の色を同色の白色としたが、要は、インキ4と異なる色であればよく、インキ吸蔵体1を形成する繊維表面上に付着残留したインキ4をさらに被覆して隠蔽し染色することができるものであれば顔料系であっても染料系のものであってもよい。インキ4と残量表示液5の接触部分で両者が混ざり合ってしまう場合には、両者間に空間を設けてインキ吸蔵体1に収容してもよい。また、インキ4を収容する前のインキ吸蔵体1が白色である場合には、漂白剤を用いることもできる。残量表示液5は、インキ4の消費状態を外部からの目視によって確認することができるものであれば、本例のような染色液を用いるものに限られるものではない。例えば、インキ吸蔵体1を形成する繊維に残留付着したインキ4を、分離して除去しながら移動し得る低粘度のシリコーンオイルなどの界面活性剤、低粘度の炭化水素系合成油などを残量表示液5として用いることもできる。
また、残量表示液5が酸化チタンを用いた顔料である場合には、インキ4が全て消費したとしても、ペン先2において目詰まりを生じてしまうため、ペン先2からの吐出はないが、染料系や粒子径の小さい顔料系の残量表示液5を用いる場合には、インキ4の消費と共に、インキ吸蔵体1に付着するだけの量の残量表示液5をインキ吸蔵体1に収容したり、ペン先2の接触部分にフィルターを設けたり、残量表示液5の粘性などの物性や、ペン先2の材質や空間率を適宜調整すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
【0018】
1 インキ吸蔵体
2 ペン先
3 本体
4 インキ
5 残量表示液
6 被覆部材
6a 先端底面
6b 後端開口部
7 前軸
7a 通気口





 

 


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