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発明の名称 塗布具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−203558(P2007−203558A)
公開日 平成19年8月16日(2007.8.16)
出願番号 特願2006−23998(P2006−23998)
出願日 平成18年2月1日(2006.2.1)
代理人
発明者 玉井 淳
要約 課題

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
液体を収容する容器内に、該液体の吐出部に対する後方に、圧縮気体を密閉した圧力室を設け、該圧力室の圧縮気体の圧力にて、液体の吐出部よりの吐出支援をなす塗布具において、前記圧力室が側壁を内部が視認可能な透明又は半透明の側壁を有するものとすると共に、この圧力室内に、少なくとも側壁を透明又は半透明とした側壁を有する有底筒体の内面に周状に摺接して筒底との間に気体が封入された密閉室を形成しつつ有低筒体内を移動可能な可動栓を配置した圧力検出部材を、この密閉室が形成されている範囲にてその外面を圧力室内の圧縮気体と接触可能に配置した塗布具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を収容する容器内に、該液体の吐出部に対する後方に、圧縮気体を密閉した圧力室を設け、該圧力室の圧縮気体の圧力にて、液体の吐出部よりの吐出支援をなす塗布具に関する。
【背景技術】
【0002】
ボールペンなどの筆記具用のインキや、修正液、糊、液状の化粧料など塗布具用の液体を収容する容器内に、圧縮気体を密閉して収容し、この圧縮気体の圧力にて、液体の塗布部よりの吐出支援をなす塗布具では、内容物である液体の使い切りが可能な吐出性能を満足する圧縮気体の押圧力が確保されなければならず、出荷前及び使用中に確認できることが望ましい。
【0003】
例えば、容器内に収容された液体の消費状況を把握するために、内部の圧縮気体を二分割し、内部の圧力変化によって移動する栓体を、容器内に視認可能に配置して、圧縮気体の圧力を確認できるようになしたもの(特許文献1参照)などが知られている。
【特許文献1】実開昭58−120084号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているような、圧縮気体が収容されている圧力室を摺動可能な栓体にて二分割したものでは、圧力室そのものが栓体の位置によって圧力を表示する部材ともなっているものであるが、圧力室の外壁に使用している材料が気体透過性の小さい樹脂材料であっても、経時的に圧力室の外壁を通じて外気との平衡が図られるので、任意の経時後において、液体の吐出支援に要する圧縮気体の圧力が減少しているにもかかわらず、栓体の位置がそれを示さない事態が生じるなど、正確な圧縮気体の圧力を、読み取ることができないという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、液体を収容する容器内に、該液体の吐出部に対する後方に、圧縮気体を密閉した圧力室を設け、該圧力室の圧縮気体の圧力にて、液体の吐出部よりの吐出支援をなす塗布具において、前記圧力室が側壁を内部が視認可能な透明又は半透明の側壁を有するものとすると共に、この圧力室内に、少なくとも側壁を透明又は半透明とした側壁を有する有底筒体の内面に周状に摺接して筒底との間に気体が封入された密閉室を形成しつつ有低筒体内を移動可能な可動栓を配置した圧力検出部材を、この密閉室が形成されている範囲にてその外面を圧力室内の圧縮気体と接触可能に配置した塗布具を要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
圧力検出部材の周囲を圧縮気体で覆うことによって、外気とは直接関係なく、圧力室内の圧力状態に正確に対応した表示が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の塗布具に使用される液体は、特に400mPa・s以上(B型粘度計No.3ローター、60rpm、25℃)といった比較的高粘度の流体を使用する場合に良好である。即ち、高粘度の流体は、微細な吐出口から吐出するには、流動性や毛細管力によって移動し難く不利であるが、流動性や毛細管力に逆らうだけの圧力をかけることによって高粘度の流体を押し出せば円滑な吐出が保証されることとなる。特に、酸化チタンなどの比重の重い顔料を使用した修正液では、酸化チタンの沈降凝集が吐出された塗布跡形成に大きく影響することになるが、液自体を高粘度にすることによって酸化チタンの沈降凝集を抑制することが可能となる。本発明は、このような高粘度の修正液を収容した容器に圧縮気体を封入して使用するに際して、極めて効率的かつ確実に、経時や環境変化、使用中に関係なく、外部からの目視確認によって、圧力室内に存在する圧縮気体の圧力状態を正確に把握することができるものである。
【実施例】
【0008】
以下、図面に基づき一例について説明する。
図1に示したものは、内部にメチルシクロヘキサンを主溶剤とし、酸化チタン等の白色顔料を分散した、550mPa・s(B型粘度計No.3ローター、60rpm、25℃)の高粘度に設定してある修正液1を収容した修正塗布具の一例である。修正液1は、塗布後の塗布面の速乾性が必要とされ、蒸気圧、蒸発速度などから有機溶剤を適宜選択することができるが、大気中に放出しても光化学スモッグの原因にならず、また、有機溶剤中毒予防規制を受けず比較的毒性の低い炭化水素系有機溶剤であるメチルシクロヘキサンが好ましく使用できる。また、白色顔料としては、酸化チタンの他に酸化亜鉛などが挙げられるが、白色度、隠蔽力、屈折率が比較的大きいことから白色顔料として、酸化チタンを用いるのが望ましい。軸2は、透明性を有するポリエチレンナフタレートの押出成形品であり、この軸2の内部には、修正液1が直接収容されている。軸2は、修正液1の主溶剤であるメチルシクロヘキサンにより、膨潤、融解、溶解、分解などによる形状変化をほとんど生じないもので、且つ、200cc/mday/25μm・23℃/O以下のガス透過性の低い材質である。また、外部から修正液1の残量が視認できるような透明若しくは半透明のものであれば、ポリエチレンナフタレートに限られるものではない。例えば、ポリエチレンナレフタレートの他にポリエチレンテレフタレート、ナイロン12、ナイロン6、非晶性ナイロン、微結晶性ナイロン、半芳香族性ナイロン、脂肪酸ナイロン、ポリアクリロニトリル、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートコポリマー、ポリエチレンナフタレートとポリエチレンテレフタレートのポリマーアロイ、ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートのポリマーアロイ、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートなどが挙げられる。また、軸2は、後述する圧力検出部材の表示が確認でき得るものであればよく、軸2の全体を、透明性若しくは半透明性を有する一部品で、且つ、一材質によって形成させる必要はない。また、修正液1が収容される部分が、修正液1の主溶剤であるメチルシクロヘキサンにより、膨潤、融解、溶解、分解などによる形状変化をほとんど生じないもので、且つ、圧縮気体3が収容される部分が、200cc/mday/25μm・23℃/O以下のガス透過性の低いものであることが満足されれば他部分は特に限定されず、例えば、異材質からなる多層成形、多色成形、複数の射出成形部品による軸の分割、多重軸などが挙げられる。
【0009】
軸2の先端には、ポリブチレンテレフタレートの射出成形品である前軸6が接続されている。また、前軸6の先端には、ボール7が回転自在に抱持されたボールホルダー8が接続されている。前軸6は、軸2と同様に修正液1と直接接触するので、修正液1の主溶剤であるメチルシクロヘキサンにより、膨潤、融解、溶解、分解などによってほとんど形状変化しない材質としている。ボール7はコイルスプリング9にて前方付勢されており、ボールホルダー8の内縁に液密に当接して修正液1の吐出を制御する弁として機能している。また、前軸6は、軸2の先端に、前軸6の軸2からの抜け強度が37.3kg/cmになるように圧入接続され、ボールホルダー8は、前軸6の先端に、ボールホルダー8の前軸6からの抜け強度が42.5kg/cmになるように圧入接続されている。これは、後述する、圧力室2a内に充填されている圧縮気体3の圧力によって、前軸6及びボールホルダー8が外れ、修正液1が外部に飛散してしまうことを防止するためである。接続方法は、圧入接続にのみ限られるものではなく、接着剤、熱、超音波、振動による溶着などが挙げられ、生産性、密閉性、軸2や前軸6、ボールホルダー8の材質による耐久性を考慮して適宜行うことができる。
【0010】
軸2内の修正液1の界面後方に修正液1の消費に伴う修正液1の界面の移動に追従して移動する移動隔壁10が配置されている。移動隔壁10は、有底筒体の形状を有し、黒色の、硬度64゜(デュロー硬度 タイプA)の、ニトリルゴムの射出成形品である。この移動隔壁10は、軸2と同様に修正液1と直接接触するので、修正液1の主溶剤であるメチルシクロヘキサンにより、膨潤、融解、溶解、分解などによってほとんど形状変化しない材質としている。移動隔壁10の材質としては、ニトリルゴムの他に、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴムなどの加硫ゴム、ポリエステル系、ニトリル系、ポリアミド系、フッ素系などの熱可塑性エラストマーなどが例示できる。また、この移動隔壁10は、修正液1と圧縮気体3を隔離しつつ、修正液1の消費に伴う修正液1の界面の移動に追従して移動し得るものであれば、本例のような有底筒体の射出成形品に限られるものではなく、例えば、加硫ゴムや熱可塑性エラストマー、合成樹脂製などの無垢の球状体や棒状体などであってもよい。また、修正液1と相溶しない、例えば、水、グリセリン、エチレングリコールなどを1種若しくは2種以上混合したものを主媒体し、添加剤等によってゲル化したゲル状物や、このゲル状物とゲル状物に一部浸漬して、ゲル状物の流動規制をなす浮体を併用するようなものであってもよい。
【0011】
軸2の後端開口部は尾栓11で密閉され、尾栓11と移動隔壁10の間の空間には、ゲージ圧(ゲージ名:ハンディマノメーターPG−100、日本電産コパル電子(株)製、標準大気圧101.3kPaとの差圧を表示するゲージ)が250kPa、修正液1を吐出し使い終わった時に136kPaとなるように圧縮気体3が充填されている。圧縮気体3による圧力は、移動隔壁10を介して修正液1を後ろから押して吐出の支援をなしている。本例では、圧縮気体3の気体として空気を充填しているが、軸2や尾栓11からのガス透過を更に抑制するために、分子の運動が酸素などに対して比較的遅い窒素を、圧縮気体3の気体として充填するなどもできる。
【0012】
尾栓11は、内方側に開口部を有する有底筒体の形状を有するポリブチレンテレフタレートの射出成形品である。尾栓11は、圧縮気体3と直接接触しているので、軸2と同様に、ガス透過性の低い材質としている。また、合成樹脂製のものの他に、金属製の切削加工品などにより得られる部材であってもよい。また、圧縮空気3によって、尾栓11が押し上げられ、外れてしまうことを防止するために、軸2の後端開口部へ、強度が42.7kg/cm2になるように圧入により接続されている。尾栓11の接続方法は、前述した前軸6及びボールホルダー8の場合と同じように、圧入接続のみ限られず、生産性、密閉性、軸2や尾栓11の材質による耐久性を考慮して適宜行うことができる。
【0013】
尾栓11の内方側の開口部には、有底筒体の形状を有するポリエチレンテレフタレートの射出成形品であり、内部を圧縮気体3の圧力に応じて摺動可能な、移動隔壁10と同材質で形成した、ニトリルゴムの射出成形品である球状の可動栓5が配置された圧力検出部材4が接続されている。
図1のI部拡大図である図2に、圧力検出部材4と可動栓5の配置状態を示す。
圧力検出部材4は、尾栓11側に開口し、移動隔壁10側を底部4aによって完全に閉塞した有底筒体の形状を有しており、内部には、密閉室4bと、溝部4cによって圧縮気体3と連通している連通部4dを区画する球状の可動栓5を配置している。可動栓5は、移動隔壁10のように、修正液1の消費に伴って移動する、所謂、一方向に移動するものではなく、圧縮気体3の圧力の変動に対して、密閉室4b側、連通部4d側の二方向に均一に摺動し得るものでなければならない。したがって、本例の可動栓5は、密閉室4b側、連通部4d側の二方向に均一に移動し、且つ、いかなる方向に対しても方向性が全くないため組立上都合のよい球状としている。勿論、可動栓5は、密閉室4b側、連通部4d側の二方向に均一に移動し得るような、両方向に対して均一な形状をしているものであればよく、棒状体、楕円状のものであってもよい。また、エラストマーや合成樹脂などの固体状のものでなく、水、グリセリン、エチレングリコールの他、ポリブテン、ポリαオレフィン、αオレフィンなどの炭化水素系合成油などを1種若しくは2種以上混合したものを主媒体し、添加剤等によってゲル化したゲル状物であってもよい。
【0014】
本例のものは、組立時、密閉室4bが標準大気圧101.3kPaである圧力検出部材4を接続した尾栓11を、圧縮気体3を充填しながら、軸2の後端開口部へ接続している。そのため、圧縮気体3の圧力は、溝部4c及び連通部4dを介し、可動栓5を押圧して密閉室4bを圧縮するため、密閉室4bの圧力は、組立完了時において、圧縮気体3の圧力と同じゲージ圧で250kPaの圧力になるようにしている。図示した可動栓5の位置は、本例の組立完成品における圧縮気体3の圧力が、所定のゲージ圧で250kPaの圧力となった場合のものである。また、圧力検出部材4内の可動栓5の摺動抵抗を、10kPa/mmとしてある。圧力検出部材4内の可動栓5の摺動抵抗は、圧力検出部材4の内径及び可動栓5の外径との差、可動栓5及び圧力検出部材4のそれぞれの材質との吸着性、可動栓5の材質及び形状の圧力検出部材4の内壁面に対する摩擦抵抗、圧力検出巾の仕様などによって適宜設定される。
【0015】
組立時に圧縮気体3の圧力が所定の250kPaの圧力よりも大きい270kPaの圧力で充填されてしまった場合には、その所定の圧力よりも大きい270kPaの圧力で可動栓5が押圧されるため、底部4aは完全密閉しているので、密閉室4bの気体が所定の250kPaの圧力時よりも更に圧縮され、可動栓5の位置は、図示した位置よりも、2mm底部4a側へ位置することとなる。逆に、組立時に圧縮気体3の圧力が所定の250kPaの圧力よりも小さい230kPaの圧力で充填されてしまった場合には、その所定の圧力よりも小さい230kPaの圧力で可動栓5が押圧されるため、空間部4bの気体は所定の250kPaの圧力時より緩やかに圧縮され、可動栓5の位置は、図示した位置よりも、2mm連通部4d側へ位置することとなる。また、圧縮気体3の圧力が、所定の250kPaの圧力時に、軸2内に収容された修正液1を使用して、修正液1を減少させると、移動隔壁10が修正液1の界面に追従して移動するため、圧力室2a内の圧縮気体3の体積が、修正液1を使用する前と比べて大きくなるため、圧縮気体3の圧力も減少することになる。圧縮気体3が20kPa減少して230kPaとなった場合では、減少した圧縮気体3の230kPaの圧力は、溝部4c及び連通部4dを介し、弱まった押圧力として可動栓5に伝わる。その結果、密閉室4bの圧縮は緩和し、可動栓5は連通部4d側へ2mm移動する。このように、圧力検出部材4内に配置されている可動栓5は、250kPaの圧縮気体3の圧力を中心として、圧縮気体3が減少又は充填量が少ない場合には連通部4d側へ、圧縮気体3の充填量が多い場合は密閉室4b側へ、10kPa/mmの摺動抵抗で移動する。したがって、圧縮気体3の圧力の大小による可動栓5の摺動の方向がそれぞれ決まった方向で一定であるため、使用状況にかかわらず、確実に、外部からの目視確認によって、圧縮気体3の圧力の状態を把握することができる。
更に、圧力検出部材4の密閉室4bは、圧力検出部材4及び可動栓5を介して、圧縮気体3に覆われた状態となっている。時間の経過による経時や、温度などの環境によって生じる材料からの気体透過は、材料を介した双方の圧力差により、材料の分子間を気体が通過することによって生じる。組立直後、密閉室4bは、250kPaの圧力であり、圧縮気体3も250kPaの圧力であるため、圧力検出部材4及び可動栓5を介した双方の圧力差は0kPaであるので、密閉室4bからの気体透過は発生しない。また圧力室2aを形成する軸2及び尾栓11の材料を介して、大気圧との圧力差が存在する圧縮気体3は、当然のことながら、時間が経過すると、少なからず気体透過が生じ、圧縮気体3の圧力は減少することとなる。しかしながら、圧力は一般に、伝達しやすい径路で伝達するものであるため、材料の分子間を圧力差によって気体が移動するという鈍足な材料からの気体透過よりも先に、圧縮気体3の圧力は溝部4c及び連通部4d並びに可動栓5を介して、密閉室4bの圧縮緩和を行い、密閉室4bの圧力を、圧縮気体3の圧力と平衡状態にする。このため、時間が経過したとしても、密閉室4bの圧力は、必ず圧縮気体3の圧力変化、即ち、密閉室4bと圧力と圧縮気体3の圧力との差圧のみに対応することになり、気体透過などの他の要因による圧力変化によって、密閉室4bと圧力と圧縮気体3の圧力との差圧に誤差を生じることはない。よって、圧力検出部材4は、可動栓5の位置によって、常に、外気とは直接関係なく、正確な圧力室2a内の圧縮気体3の圧力減少などの圧力変化に対応した表示を行うことができる。
【0016】
尚、圧力検出部材4の材料としてポリエチレンテレフタレート、可動栓5の材料として
ニトリルゴムを用いたが、修正液1が、万が一、何らかの不都合によって、圧縮気体3側へ、移動隔壁10を乗り越えて流出した場合における品質上の安全策として、圧力検出部材4及び可動栓5の材料として、修正液1の主溶剤であるメチルシクロヘキサンにより、膨潤、融解、溶解、分解などによってほとんど形状変化しない材質としてある。実際には、上述したように、密閉室4bの圧力は、圧縮気体3の圧力と平衡状態であるため、圧力検出部材4の材料としては、200cc/mday/25μm・23℃/O以下のガス透過性の低い材料とする必要はなく、また、修正液1とは直接接触していないので、修正液1の主溶剤であるメチルシクロヘキサンにより、膨潤、融解、溶解、分解などによってほとんど形状変化しない材質とする必要もなく種々の材料が選択できる。
【0017】
図3に他の一例を示す。
図3に示したものは、移動隔壁10として、修正液1と相溶しないグリセリンを主媒体し、添加剤によってゲル化したゲル状物を配置したものである。また、輸送や落下等による振動及び衝撃により、ゲル状物が圧縮気体3側へ流動してしまうため、この流動規制をなすように、内部に可動栓5を配置した圧力検出部材4を、ゲル状物に一部浸漬して浮体として併用したものである。密閉室4bは圧力検出部材4を介してゲル状物によって、覆われているが、大気と接触しているわけではなく、また、圧縮気体3の圧力は、流動物であるゲル状物を介して、圧力検出部材4へ付与している。したがって、実質、密閉室4bは圧縮気体3によって覆われていることと同じことになり、経時的な外気からの影響による可動栓5の誤差は生じない。この場合、修正液1の消費に伴って、ゲル状物及び浮体である圧力検出部材4は移動することになるので、少なくとも、圧力検出部材4の長手方向の移動領域に対する軸2は透明若しくは半透明の材料としなければならないが、浮体と圧力検出部材4を併用することにより、移動隔壁10として、ゲル状物を配置し、ゲル状物の流動規制としての浮体を設けると共に、圧力室2aの圧縮気体3の圧力状態を把握するための圧力検出部材4を必要とする場合は、部品点数の増加を極力抑制して製造ができ、コスト的に好適である。
【0018】
図4に他の一例を示す。
図4に示したものは、修正液1の容量を図1の例の2倍としたものである。軸2は、図1の例と同じ透明性を有するポリエチレンナフタレートを用い、圧力検出部材2bを一体成形した射出成形品である。また、軸2と同じ透明性を有するポリエチレンナフタレートによる射出成形品である外軸12を設け、軸2と外軸12の間を圧力室2aとし、この圧力室2a内に、圧縮気体3が収容されるようになしたものである。また、移動隔壁10として、修正液1と相溶しない水を主媒体し、添加剤によってゲル化したゲル状物を配置したものであるが、図3に示した例のようなゲル状物の流動規制を必要としないものとした例である。このようにすれば、修正液1の容量を増やしても、尾栓11や別部品としての圧力検出部材4を配置する必要がなく、極力低コストのものとすることができる。
【0019】
尚、本発明は、軸2内の液体は修正液1に限られるものではなく、軸2の内部に密閉して収容された圧縮気体3によって、この圧縮気体3の圧力にて、液体の塗布部よりの吐出支援をなすものであれば勿論よく、例えば、エチレングリコールなどのグリコール系溶剤や、アルコール系溶剤を主溶剤とした所謂、油性インキや、水を主溶剤とした水性インキなどの液体が挙げられる。また、図1や図4の例のように、圧力検出部材4が不変で固定しているものでは、圧力検出部材4が外部から視認される軸2の外周面に、可動栓5の位置から圧力を即座に読み取れるように、圧力の数値や目盛りを表示するなどしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】一例を示す縦断面図。
【図2】図1のi部拡大縦断面図。
【図3】他の一例を示す縦断面図。
【図4】更に、他の一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
【0021】
1 修正液
2 軸
2a 圧力室
2b 圧力検出部材
3 圧縮気体
4 圧力検出部材
4a 底部
4b 密閉室
4c 溝部
4d 連通部
5 可動栓
6 前軸
7 ボール
8 ボールホルダー
9 コイルスプリング
10 移動隔壁
11 尾栓
12 外軸




 

 


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