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発明の名称 塗布具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−125697(P2007−125697A)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
出願番号 特願2005−317817(P2005−317817)
出願日 平成17年10月31日(2005.10.31)
代理人
発明者 高橋 安宏 / 内野 昌洋 / 宇佐美 秀幸
要約 課題

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
自由状態でインキを収容するインキタンクに塗布先を接続してなる塗布具において、前記塗布先へのインキ流入口として、インキ流通孔内径が2mm以上4mm以下であり外壁の突設長さが3mm以上6mm以下である筒状インキ流通管をインキタンク内に突設した塗布具。
【請求項2】
前記筒状インキ流通管外壁からインキタンク内壁までの隙間が2mm以上である請求項1の塗布具。
【請求項3】
前記筒状インキ流通管とインキタンク内壁とを放射状に形成した複数の壁部を設けた請求項1乃至請求項2記載の塗布具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔料を含有する塗布液を塗布先から吐出して、筆跡や塗膜を形成する塗布具に関する。
【背景技術】
【0002】
顔料を含有する塗布液は、通常分散質である顔料が分散媒である溶剤より比重が重いため、時間の経過とともに顔料が沈降し、顔料を高濃度に含有する沈降層と顔料を僅かに含むか全く含まない上澄み液の層に分離してしまうものである。重力方向に対し上部に上澄み液、下部に沈降層ができるものである。
特に、修正液のような顔料に、比重の重い酸化チタン(比重3.6〜4.2)を使用し、溶剤に比重の軽いノルマルペンタン(比重0.621,20℃)、イソペンタン(2−メチルブタン比重0.620,20℃)(2,2−ジメチルプロパン比重0.591,20℃)、ノルマルヘキサン(比重0.659,20℃)、イソへキサン(2−メチルペンタン比重0.653,20℃)(3−メチルペンタン比重0.664)(2,2−ジメチルブタン比重0.649,20℃)(2,3−ジメチルブタン比重0.657,20℃)、ノルマルヘプタン(比重0.684,25℃)、ノルマルオクタン(比重0.703,25℃)、シクロペンタン(比重0.741,25℃)、シクロヘキサン(比重0.779,20℃)、メチルシクロヘキサン(比重0.771,25℃)、エチルシクロヘキサン(比重0.792,15℃)、メチルシクロペンタン(比重0.744,25℃)等の炭化水素系溶剤を使用する塗布液は、その比重差が大きいため、顔料が沈降しやすいものである。
塗布液が上澄み液の層と沈降層に分離したまま塗布すると、顔料をわずかに含むか、ほとんど含まない上澄み液が塗布され、顔料が果たす機能が失われたものになる。即ち、顔料が着色剤として機能する場合には、所定の色の塗膜を得ることが出来ず、修正液のように隠蔽材として機能する場合には、隠蔽することが出来ない。
【0003】
このため、使用する際には塗布液が充填された容器内に攪拌体を入れておいて、容器を振ることにより攪拌体を動かして、その攪拌効果により沈降物と上澄み液を混ぜて、分離前の均一な状態にもどす再分散が行われている。このような塗布具の塗布容器として、容器の一端に塗布液を吐出する開口孔を備えた塗布部を有し、かつ開口孔は塗布液中の分散媒の蒸発を防ぐために、弁体によって閉じられ、塗布液貯留部内に攪拌体がいれられており、使用前に容器を振ることにより、塗布液を攪拌体にて再攪拌して使用するものである(特許文献1参照)。
【0004】
これらに対し、攪拌体を収容しないものとして、塗布液に構造粘性付与剤やゲル化剤を使用して酸化チタンなど「重たい顔料」の沈降を抑制できるとしたものが知られている(特許文献1、2参照)。
【特許文献1】実公昭62−29103号公報
【特許文献2】特開2000−343875号公報
【特許文献3】特開2005−60609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献3では、背景技術の項にて、特許文献2では、「2ヶ月以上の長期間において酸化チタンの沈降を抑制することができず、経時の経過に伴い沈降分離が生じてしまう」と記載されており、特許文献2の出願人自らが経時での沈降防止には不十分であったことを認めており、また、特許文献3の実施例では、上澄み液量の測定である離漿の評価において、離漿なしとの評価でも計測距離である上澄み液量が2mmまであるものを許容するとしている。
このように、顔料含有塗布液においては、上澄み液を全く生成させないことは非常に困難であるといえる。特に、容器の塗布部を上にして保管したときには、上澄み液が塗布部に近いところに生成するため、生成した上澄み液が極微量であっても、使い始めに上澄み液が吐出し、使い初めから塗布液の機能が損なわれるものである。
本発明の目的は、塗布液に僅かに上澄み液が生成しても、それが直接吐出されることなく、所望の色の筆跡や修正塗膜を形成できる塗布具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
即ち、本発明は、自由状態でインキを収容するインキタンクに塗布先を接続してなる塗布具において、前記塗布先へのインキ流入口として、インキ流通孔内径が2mm以上4mm以下であり外壁の突設長さが3mm以上6mm以下である筒状インキ流通管をインキタンク内に突設した塗布具を要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
塗布先へつながるインキ通路に、インキが流れることのできる広さではあるが、顔料の沈降しない十分な狭さと長さを有する通路を設けると共に、その通路への侵入を制限する壁を設け、インキタンク内にパイプ状に突設された筒状インキ流通管とする。インキは、この筒状インキ流通管を通してしか塗布先にインキが導かれず、また、この筒状インキ流通管の周囲の液は管の壁を乗り越えて行かなくては管の内部に流入し得ない。筒状インキ流通管内に存在するインキは、顔料が沈降しないので上澄み液の発生は極力抑制される。ただし、管の外では顔料の沈降が起こりえるので上澄み液が発生するが、インキに押されて筒状インキ流通管内に入り込もうとするまでに管の壁を乗り越えなくてはならず、インキに押されながら管の壁に沿って逆流方向に進むことになり、インキと上澄み液の衝突と混合が行われるものと推察される。このような衝突と混合及び管内の顔料の沈降防止をなすためには、単にパイプがインキタンク内に突設していれば足りるというものではなく、管の内径の十分な細さと道のり長さが必要となる。
本発明の塗布具は、インキ流通孔内径が2mm以上4mm以下であり外壁の突設長さが3mm以上6mm以下である筒状インキ流通管を備えるものであり、上澄み液が塗布先から吐出されることを極力抑制しえるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明においては、筒状インキ流通管外壁からインキタンク内壁までの隙間は2mm以上が好ましい。2mm未満であると前記隙間で上澄み液が生成せずに、代わりに筒状インキ流通管のインキ流入口付近で上澄み液が生成し易いため、インキと上澄み液の衝突と混合が十分に行われないまま上澄み液がインキ流入口に流れ込み、上澄み液が塗布先から吐出される恐れがある。
【0009】
本発明においては、筒状インキ流通管に段差を設けることにより、該筒状インキ流通管を伝わってきた上澄み液と、該筒状インキ流通管中央を通ってきた塗布液が、該段差でぶつかりあい、ゆるい攪拌流動を生じて、上澄み液と塗布液がより混合され易くなると考えられる。
【0010】
本発明においては、筒状インキ流通管は円筒形がもっとも好ましいが、円筒形に限られるものではない。筒状インキ流通管が円筒形でない場合に、円筒形と同じ効果は、異形(多角形など)筒に内接する円の直径をインキ流通孔内径の直径と見なすことによって得られる。該筒状インキ流通管は、筒状インキ流通管の外で発生した上澄み液の筒状インキ流通管内への流れを抑制するため、スリットや切り込みがないものでなければならない。該筒状インキ流通管にスリットや切り込みがあると、その部分に上澄み液が集中して流入するため、上澄み液の筒状インキ流通管内への流れを抑制できないものである。
【0011】
筒状インキ流通管とインキタンク内壁とを放射状に形成した複数の壁部を設けた場合、筒状インキ流通管の外で発生した上澄み液の筒状インキ流通管内への流れが更に抑制されるため、上澄み液が塗布先から吐出されることがより抑えられる。これは該壁部に沿って上澄み液が流れるとき、該壁部からの抵抗を受けて上澄み液が更に流れにくくなるためと考えられる。
【実施例】
【0012】
以下に、実施例および比較例により、本発明の塗布容器および塗布具について詳述するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。実施例で用いる塗布液には、筒状インキ流通管の外で発生した上澄み液を軟X線透過で確認しやすくするため、顔料に酸化チタンを使用した修正液とした。
【0013】
アクリル樹脂A
プロピルメタクリレート 35重量部
tert−ブチルメタクリレート 5重量部
2−エチルヘキシルメタクリレート 10重量部
シクロヘキシルメタクリレート 19重量部
N,N−イソブチルアミノエチルメタクリレート 18重量部
メチルメタクリレート 10重量部
スチレン 3重量部
メチルシクロヘキサン 150重量部
アゾビスイソブチルニトリル 0.7重量部
上記材料を攪拌機、窒素ガス導入口、温度計、還流コンデンサーを設備した500mlの反応容器に仕込み、窒素ガス気流中、80℃にて7時間攪拌しながら重合させ、固形分40重量%、重量平均分子量120000、ガラス転移点47℃の透明で粘稠性を有するアクリル樹脂Aを得た。
【0014】
塗布液A
TITONE R62N(酸化チタン、堺化学(株)製) 50.0重量部
アクリル樹脂1 20.8重量部
メチルシクロヘキサン 5.7重量部
キョーワゾールC−600M(イソヘキサン異性体混合物、2−メチルペンタンおよび
3−メチルペンタン95%以上、n−ヘキサン5%以下、比重0.635〜0.675
(20℃)、協和発酵ケミカル(株)製) 9.0重量部
エチルシクロヘキサン 9.0重量部
キョーワード700(非晶質合成ケイ酸アルミニウム、協和化学工業(株)製)
0.5重量部
W001(陽イオン性長鎖型ポリアミノアミドリン酸塩、不揮発分50%、AGATH
OS International B.V製、オランダ) 5.0重量部
W001を除く各成分を次の手順でプレミックスを行った。メチルシクロヘキサン、キョーワゾールC−600M、エチルシクロヘキサンをステンレス容器に投入し、軽く掻き混ぜて溶剤を相溶させる。溶剤を泡が立たない程度に攪拌しながら、アクリル樹脂1を加え、十分に溶解する。引き続き、攪拌しながらTITONE R62N、キョーワード700の順に加える。攪拌機を高速ホモジナイザーに変えて、1時間高速攪拌を行った。容器の温調を行い、液温が45℃を超えないように制御した。高速攪拌終了後、ビーズミル(ディスク周速15m/s、φ1mmジルコニアビーズ使用)にて分散処理して、分散液を得た。ビーズミルにおいても、液温が45℃を超えないように制御した。この分散液を、エッジタービン翼のついた攪拌機で泡を巻き込まない程度に攪拌しながしながらW001を添加し、10分間攪拌して塗布液Aを得た。
【0015】
逆流防止体A
グリセリン 97.0重量部
NOVEMER EC−1(粘度調整剤、Noveon社製、米国) 3.0重量部
上記各成分を1分間攪拌後、50℃に24時間静置して逆流防止体Aを得た。
【0016】
実施例1
塗布容器A
塗布容器は、図1に示した筒状インキ流通管1を有するものを使用した。筒状インキ流通管1はインキ流通孔内径が3.7mm、長さが内側、外側が共に3.7mmの円筒で、筒状インキ流通管外壁から円形のインキタンク内壁までの隙間が2.8mmで筒状インキ流通管外壁からインキタンク内壁に各120°の間隔で放射状に壁が3つあり、底に空いた塗布部に繋がる流路が流路の外接円直径で1.5mmである。
塗布具A
図2に塗布具全体を示す。塗布部に、直径1mmの超硬製球状ボール2をステンレス製コイルバネ3が押圧しているステンレス製ボールペンチップ4を使用し、筒状インキ流通管1を含むインキタンクを構成する容器軸5と尾栓6はポリブチレンテレフタレート(PBT)製である。塗布液端部には塗布液7と相溶しないグリス状逆流防止体8およびポリアセタール(POM)製フロートを配し、その外側に大気との圧力差150kPaの圧縮乾燥空気10を充填したものである。
塗布具Aの作り方
塗布液1に塗布液Aを使用し、グリス状逆流防止体8に逆流防止体Aを使用した。ボールペンチップ4をセットし尾栓6を圧入する前の容器軸5を、チップ側を下向きにして塗布液7を約5ml充填する。次いでグリス状逆流防止体8を塗布液7との間に1〜3mmの隙間をもって約2ml充填し、フロート9を挿入する。フロート後部を軽く押して、フロート9の一部または全部をグリス状逆流防止体8に埋没させる。大気に対し圧力差150kPaの乾燥圧縮空気10で塗布液1を加圧しながら尾栓6を圧入し、塗布液7、グリス状逆流防止体8及び乾燥圧縮空気10を封入する。次いで塗布部を回転軸から外向きに配して加速度70G(1G=9.81m/sで計算)で遠心し、塗布液7とグリス状逆流防止体中8の空気を圧縮空気側に移動させ、塗布液7とグリス状逆流防止体8を密接させる。遠心終了後、塗布部を下向きにして、半日以内に70℃の恒温槽に入れ、24時間加温した後、恒温槽より取り出して、室温で放冷して、塗布具Aを得た。
上澄み液の生成
塗布具Aを塗布部を上向きにして、−20℃の恒温槽内で24時間冷却し、冷たいまま50℃の高温槽内で24時間加温することを1サイクルとして、熱いまま再び−20℃の恒温槽にいれて、合計10サイクル繰り返して、上澄み液を生成させた。
【0017】
比較例1
塗布容器B
塗布容器は、図3に示したように、筒状インキ流通管の突設長さを有さないものを使用した。インキタンク先端に空いた塗布部に繋がる流路が内径1.5mmの円形である。
塗布具B及び作り方
筒状部を図3のとおり、筒状インキ流通管の突設長さを有さないものとした以外は、実施例1と同じとした。
上澄み液の生成
実施例1と同じ方法で上澄み液を生成した。
【0018】
上澄み液量測定
塗布具を軟X線透過装置にて図2のように透過写真を撮影し、上澄み液の生成状況を確認した。酸化チタンは軟X線を透過しないため、吐布液部分では軟X線は透過せずに白く印画され、酸化チタン含有量が極端に少ない上澄み液は軟X線を透過するため黒く印がされるため、軟X線透過写真によって上澄み液生成量を長さとして測定した。
【0019】
上澄み液吐出性評価
塗布具で、10.5ポイントの大きさの文字が印字された用紙に、印字文字が隠蔽できるまで塗布液を塗布し、印字文字が隠蔽出来ない文字数を数えた。
【0020】
上澄み液量測定および上澄み液吐出性評価の結果を表1に記す。
【0021】
【表1】


【0022】
以上、説明したように、本発明の塗布容器および塗布具は、塗布液に僅かに上澄み液が生成しても、上澄み液の状態で吐出されることがなく、塗布液を再攪拌しないで使用することの出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施例1の塗布具の塗布先拡大図
【図2】実施例1の塗布具全体図
【図3】比較例1の塗布具の塗布先拡大図
【符号の説明】
【0024】
1 筒状インキ流通管
2 球状部
3 コイルバネ
4 ボールペンチップ
5 容器軸
6 尾栓
7 塗布液
8 グリス状逆流防止体
9 フロート
10 乾燥圧縮空気




 

 


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