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発明の名称 ボールペンチップ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−98718(P2007−98718A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2005−290062(P2005−290062)
出願日 平成17年10月3日(2005.10.3)
代理人
発明者 豊崎 文博 / 町田 俊一郎
要約 課題

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
筆記部材としてのボールと、このボールを連通孔の先端開口部より一部突出して回転自在に抱持するボールホルダーとから少なくともなり、連通孔にボールの後方移動を規制する内方突出部を配置してなるボールペンチップにおいて、前記内方突出部の後部の穴の側面に、前記内方突出部が形成する内接円よりも小径の内接円を形成する内方突起を形成したボールペンチップ。
【請求項2】
前記内方突起が、周状に非連続であり、突起間にインキが流通しえる空間を形成した請求項1に記載のボールペンチップ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、筆記部材としてのボールと、このボールを連通孔の先端開口部より一部突出して回転自在に抱持するボールホルダーとから少なくともなり、連通孔にボールの後方移動を規制する内方突出部を配置してなるボールペンチップに関する。
【背景技術】
【0002】
ボールペンは、インキ収容部に収容したインキを、そのボールペンのペン先部材であるボールペンチップ内に供給し、筆記部材としてのボールが紙などの被筆記面に当たって、回転することによって、このインキを吐出し筆跡を形成するものとして知られている。
【0003】
しかし、ボールペンチップ内におけるインキは、その空間の有する毛細管力などによって保持される所謂自由状態で存在することになり、ボールペンそのものをペン先と反対側から落下させたり、ペン先を天井・または壁側に向けて筆記したりすることなどによってボールペンチップ内のインキがインキタンク方向に逆流してしまい、ボールペンチップ内にインキが不足状態となることがあった。このような状態で筆記すると、書き始めにインキが吐出されない所謂初筆かすれ現象や、ペン先上向き筆記時に筆跡がかすれる現象が発生する問題があった。
【0004】
そこで、このような問題を解消するために、特許文献1には、インキの逆流を防止する逆止弁機構を備えたボールペンが開示されている。その機構は、ボールペンチップの中心孔に、球状または略円柱状に形成された弁体を収納する弁体収容室を設け、この弁体収容室に弁体を移動可能に設置した逆止弁機構を備えたものである。
【特許文献1】特開2004−136621号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示されているような逆止弁機構を設けたボールペンでは、上向き筆記等での筆跡かすれは抑制されるが、その反面、通常筆記状態でのインキの流れが弁体にて阻害され追従し難くなってしまうため、初期の筆跡かすれが発生してしまうことがあった。
【0006】
また、弁体収容室に新たに弁体を移動可能に設置するため部品点数が多くなり、通常の筆記具に比べ製造工程での工数の複雑化に伴なって、安価で得ることができないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、筆記部材としてのボールと、このボールを連通孔の先端開口部より一部突出して回転自在に抱持するボールホルダーとから少なくともなり、連通孔にボールの後方移動を規制する内方突出部を配置してなるボールペンチップにおいて、前記内方突出部の後部の穴の側面に、前記内方突出部が形成する内接円よりも小径の内接円を形成する内方突起を形成したボールペンチップを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
上向き筆記の際に、中心孔及び放射状溝より下がってくるインキを、後穴に形成された内方突起で受け止めインキの逆流を極力抑制し、ボールホルダー内のインキがインキタンク側へ下がり難くすることで、筆跡かすれを極力抑制することができる。そして、内方突起は、ボールホルダーの一部をせん断加工して形成されるため、別部材を組み込むというような複雑な工程は必要せず、簡単な工程追加にて形成できることから、安価なボールペンチップを提供することができる。
【0009】
また、内方突起間にインキが流通しえる空間を形成したものでは、通常筆記の際、形成された内方突起に遮られたインキが、内方突起と内方突起の間にできた空間より流れ込み、放射状溝部のインキが不足しても直ちにインキを供給することができることから、筆跡かすれを極力抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図面に基づいて、一例について説明する。図1に示したものは筆記具の形態の一例である。ボールペンチップは、筆記部材として超硬合金、焼入れ鋼、ステンレス鋼、セラミックなどからなるボール1を一部臨出した状態で回転自在に抱持した、黄銅、洋白、ステンレス鋼、チタン合金などの金属からなるボールホルダー2とからなり、その後部にインキ収容部3を直接接続している。尚、径の違いの調整などで必要な場合には、インキ収容部3とボールホルダー2との間に1つまたは複数の接続部品4を介しても良い。本例ではインキ収容部3を、押し出し成形によるポリプロピレン製の筒体を想定している。基本的にボールペンチップとインキ収容部3とインキ5とで構成されるリフィルを、外装体(図示せず)となるものの中に装備し、インキ4が無くなったりして筆記ができなくなった際にはこのリフィルを交換すればまた筆記具として使用できる形態としている。尚、外装体を複数の様々な材質の部品で構成したり、ペン先をキャップで保護したり、筆記具の後端を押圧することでペン先の出没を可能としたりすることなどは適宜である。また、インキ収容部3は、それ自体を把持するものとすれば外装体を設けなくても良い。また、インキ収容部3を形成する材料としては、本例ではポリプロピレン樹脂の使用を想定しているが、ポリアミド樹脂や、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート、塩化ビニル樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂などの他の樹脂やステンレス等の金属を使用しても良い。更に、インキ収容部3のインキ4の後部には、インキ4の減少に伴い前進する液状又は固体のフォロアー体6を設置しても良い。また、インキ収容部3の形状は筒抜け状ではなく有底筒状の容器を使用しても良い。
【0011】
図2にボールペンチップの一例の要部縦断面図を示し説明する。ボールペンチップは、筆記部材としてのボール1とこれを回転自在に抱持するボールホルダー2とからなっており、インキ通路である内孔の先端開口部7よりボール1を一部突出している。ボールホルダー2の内孔は、ボール1の直径よりも小径とした先端開口部7と、ボール1の後方移動規制をなす内方突出部8とにて、ボール1が移動しえる範囲としてのボール1が配置されるボール抱持室9を形成している。また、この内孔は、内方突出部8の中心部に形成される中心孔10、内方突出部8の間に形成される放射状溝11、インキタンク側と実質的に接続される後孔12を有している。
また、内方突出部8のボール抱持室9側の面は、押圧加工具(図示せず)にて、ボール1を先端側より押圧し、ボール1とほぼ同曲率の面を有する受け座面13を形成している。そして、これにより実質的にボール1の前後に移動する量を確保している。
【0012】
図3は図2のX−X’線の断面矢視図を示す。内方突起14は内方突出部8の間に形成されている放射状溝11の下に形成されており、隣り合った内方突起14の間にはインキが流通可能な空間を有している。また、内方突起14の先端位置に描きえる内接円の直径Aは、前記内方突出部8が形成する内接円Bよりも小径で形成されている。
【0013】
図4に内方突起14を形成する加工方法を説明する図を示す。
せん断加工具Kを、ボールホルダー2とほぼ同軸になるようにボールホルダー2後方から挿入し、後穴12の内壁面に接触したところから、前期放射状溝11のように溝を形成すると同時に、内方突起14がボールホルダー2の軸線に向かって形成される。
せん断加工具Kが、後孔12の内壁面に接触したところから、せん断加工を終えるまでの変位量C、更に、せん断加工具Kの先端刃部の直径Dを適宜調整することで、後孔12の壁面に形成される内方突起14の先端位置に描きえる内接円の直径Aが調整される。
【0014】
また、前記せん断加工にて得られた内方突起14が形成される位置は、中心孔10よりインキタンク側の後孔12であれば特に制限は無いが、インキタンク側の後方に従って孔径12が大きくなるチップにおいては、せん断加工具Kの加工性や耐久性などを考慮すると、よりボール1側に近い位置にあることが望ましい。当然ながら、インキタンク側に近い位置に前記内方突起14が存在するのであれば、せん断加工具Kの先端刃部の直径Dが大きくなり、またインキタンク側にせん断加工を終えるまでの変位量も比較的大きくなることから、ボールホルダーに対する加工力が大きくならざるを得ず、チップを固定するチャックからチップがずれてしまい、加工精度を悪化させるなどの不具合が発生することがあるためである。
【実施例】
【0015】
前述の一例に沿ったボールペンチップについて、各部の寸法や形状を下記のように種々のものを作製し、試験用ボールペンリフィルサンプルを各5個作製した。尚、試験用ボールペンリフィルサンプルは、市販のボールペンリフィル(Hybrid、ぺんてる株式会社製、製品符号KF5−A)のボールペンチップを試験用ボールペンチップに交換した後、ペン先の方向に遠心力が働くように配置して、遠心分離機(国産遠心器株式会社製、卓上遠心機H−103N)で遠心処理を施し、インキ中に存在する気体を除去して得たものである。更に、前記試験用ボールペンリフィルサンプルを市販のボールペン(Hybrid、ぺんてる株式会社製、製品符号K105−A)のボールペンリフィルと交換し試験用ボールペンサンプルを得た。
【0016】
また、前記内接円の直径を求める方法は、ボールペンチップの先端カシメ部をボール径より大径になる部分で市販のカッターなどで切断し、ボールを静かに除去した後、工具顕微鏡(オリンパス株式会社、OLYMPUS CORPORATION製、STM)にて、ペン先を天井面に向けて資料台に配置し測定した。
【0017】
図5には比較例1のボールペンチップの要部縦断面図を示す。
内方突起14の内接円が、前記内方突出部8と同じ径で形成されている。
【0018】
図6には比較例2のボールペンチップの要部縦断面図を示す。
内方突起14の内接円が、前記内方突出部8より大きい径で形成されている。
【0019】
図7には比較例3のボールペンチップの要部縦断面図を示す。
前記後穴12の内壁面に、内方突起14が形成されてないチップ。
【0020】
(衝撃かすれ試験)
前記に得たサンプルをペン先と反対側から床面に向けて床面から1mの高さより落下させた後、筆記試験機(精機工業株式会社製、WRITING TESTER、MODEL SP−2)にて、JIS S 6054に規定される被筆記用紙に、筆記角度70°、筆記速度7cm/s、筆記荷重981mN、ペン自転有りの条件で、1m直線筆記し、かすれた筆跡の長さを市販の定規にて測定した。
【0021】
(上向き筆記かすれ試験)
プロッター(武藤工業株式会社製、INTELLIGENT PLOTTER、XF−300SERIES)を使用し、前記試験用ボールペンサンプルを用い、JIS S 6054に規定される被筆記用紙に、ペン先を天井面に向くように設置し、筆記速度7cm/s、筆記荷重981mNの条件で、「ゆ」の文字を筆記し、筆跡がかすれるまでの文字数をカウントした。
【0022】
【表1】


【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明は、ボールペンに使用できるものである。更インキの種類や用途によっては、ボールホルダー後端側から弾性体をボールに付勢させてボールとボールホルダー開口部を液密になるようにしてインキ乾燥性を防止しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】筆記具の形態の一例を示す縦断面図。
【図2】ボールペンチップの一例の要部縦断面図。
【図3】図2のX−X’線の断面矢視図。
【図4】内方突起を形成する加工方法を表示した加工図。
【図5】比較例1のボールペンチップの要部縦断面図。
【図6】比較例2のボールペンチップの要部縦断面図。
【図7】比較例3のボールペンチップの要部縦断面図。
【符号の説明】
【0025】
1 ボール
2 ボールホルダー
3 インキ収容部
4 接続部品
5 インキ
6 フォロアー体
7 先端開口部
8 内方突出部
9 ボール抱持室
10 中心孔
11 放射状溝
12 後孔
13 受け座面
14 内方突起
A せん断加工の変位量
B せん段加工具の先端刃部の直径
C 内方突起の内接円の直径
K せん断加工具




 

 


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