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発明の名称 ボールペンチップ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8062(P2007−8062A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−193045(P2005−193045)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人
発明者 町田 俊一郎 / 豊崎 文博
要約 課題

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
直径が0.25mm以下のボールと、このボールを先端開口部より一部突出して回転自在に抱持するボールホルダーとから少なくともなるボールペンチップであって、前記ボールの前後移動量が0.01mm以上0.035mm以下であると共に、ボールホルダーの、ボール抱持室と、このボール抱持室よりも小径の先端開口部とを結ぶ傾斜面が、中心線を通る縦断面にて対峙する傾斜面同士のなす角度が90°未満であるボールペンチップ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転によって主にインキを紙面に転写することにより筆跡を形成するボールペンに使用される、直径が0.25mm以下のボールと、このボールを先端開口部より一部突出して回転自在に抱持するボールホルダーとから少なくともなるボールペンチップに関する。
【背景技術】
【0002】
ボールペンチップは、先端開口部を絞るような圧接加工であるかしめ加工を施すなどすることによって、その開口部をボールの直径よりも縮径し、また、ボールホルダーのインキ通路内の内方突出部をボール受け座部として、その間のボール抱持室にボールを先端開口部より一部突出させつつ回転自在に抱持しており、インキの流出によって濡れたボールが紙面と接触しつつ回転することによって筆跡を形成する筆記具のペン先であり、紙面との接触部材が回転するボールであることから滑らかな筆記感触が得られるものとして知られている。
【0003】
近年、ボールペンの多様化に伴い、色々な直径のボールを使用したボールペンが知られており、中でも細い筆跡が得られるものとして、0.25mm以下といった極めて小径のボールを使用したものも知られている。更に、筆跡の堅牢性を確保するため、いわゆる水性顔料インキが多く使用されており、特に手帳など記録媒体に細かい文字を筆記し、またこの筆跡の堅牢性も要求されている。
【0004】
しかしながら直径が0.25mm以下といった極めて小径のボールを使用したボールペンチップは、例えば、直径が0.5mmといった大径のボールを使用したボールペンチップに比べ、相対的にサイズの小さい部品を組み合わせることから、インキ吐出を制御する部分であるボールとボールホルダーとの隙間もまた小さくなり、インキ中の固形成分が前記隙間を通過する際に流れにくく、インキ流出量が確保されにくいため、筆跡がかすれやすかった。
【0005】
特許文献1には、直径0.2mm乃至0.6mmのボールを抱持する油性インキ用ボールペンチップにおいて、インキ流出量を向上させるための手段として、かしめ加工を施した後に、ボール1を先端より押圧し、ボールの可能な前後移動量を5μm乃至30μmとするボールペンチップの製造方法が開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、ボールを座面に押し下げる加工である座打ちを行うことにより座面部分の表面をボールの形状に合わせて凹変させ、筆記の際に軸方向にボールを移動可能とさせ、ボールペンチップ先端部とボールとの間に隙間を形成させ、座打ちを大きくすることにより塗布液を多く塗布する内容が記載されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−171280号公報
【特許文献2】特開2005−007877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら特許文献1及び2に記載の発明のように、ボールの前後移動量を確保したものの、直径が0.25mm以下といった極めて小径のボールを使用したボールペンチップでは、これでもまだ不十分であり、ボールとボールホルダーとの隙間にインキ中の固形分が比較的詰まり易く、インキの流動を阻害しやすく、筆跡がかすれてしまっていた。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ボール径0.25mm以下のボールを有するボールペンチップであっても、インキ流出量を確保し、筆跡のかすれを極力防止できるボールペンチップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、直径が0.25mm以下のボールと、このボールを先端開口部より一部突出して回転自在に抱持するボールホルダーとから少なくともなるボールペンチップであって、前記ボールの前後移動量が0.01mm以上0.035mm以下であると共に、ボールホルダーの、ボール抱持室と、このボール抱持室よりも小径の先端開口部とを結ぶ傾斜面が、中心線を通る縦断面にて対峙する傾斜面同士のなす角度が90°未満であるボールペンチップを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
ボール抱持室と、このボール抱持室よりも小径の先端開口部とを結ぶ傾斜面が、中心線を通る縦断面にて対峙する傾斜面同士のなす角度が90°未満であることで、ボールとボール抱持室の壁面に沿って流通してきたインキが、前記傾斜面に接した際、インキの進行方向に対し垂直方向、及び進行方向と逆方向、即ちインキの流動を阻害する方向に流動することを抑制できるため、インキ流出量を確保することができ、筆跡のかすれを極力防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1にボールペンチップの一例の要部縦断面図を示し説明する。ボールペンチップは、筆記部材としてのボール1とこれを回転自在に抱持するボールホルダー2とからなっており、インキ通路である内孔の先端開口部3よりボール1を一部突出している。ボールホルダー2の内孔は、ボール1の直径よりも小径とした先端開口部3と、ボール1の後方移動規制をなす内方突出部4とにて、ボール1が移動しえる範囲としてのボール1が配置されるボール抱持室5を有し、内方突出部4の中心部に形成される中心孔6、内方突出部4のボール抱持室5側に形成される放射状溝7、インキタンク(図示せず)と実質的に接続される後孔8とからなっている。
【0012】
ボール1の材料は、超硬合金、焼入れ鋼、ステンレス鋼、セラミックなど特に制限は無く使用できる。また、ボール1の表面は紙面との間に僅かな摩擦抵抗が生じている程度の表面粗さを有しているのが望ましい。ボールホルダー2の材料においても、黄銅、洋白、ステンレス鋼、チタン合金など使用でき、特に制限は無い。
【0013】
図2は、ボールの抜け止めのための先端開口部3をボール1の径よりも小径に形成するかしめ加工を表示した加工図である。圧接加工具K1を回転させながらボールホルダー2の外面に押し付け圧接加工し傾斜させる。このとき、内孔の先端開口部3の近傍の壁面も傾斜することとなり、ボール抱持室5と先端開口部3とを結ぶ傾斜面9が形成される。圧接加工具K1がボールホルダー2の先端に接触する角度A、圧接加工具K1とボールホルダー2との接触長さB、ボール抱持室5の直径Cを調整することで、中心線を通る縦断面にて対峙する傾斜面同士のなす角度αの大きさを調整することができる。
また、かしめ加工によって、ボールホルダー2の外表面の角度変化部10のうち最先端部となる先端角部10aも圧接加工具K1を押し付け、角(カド)が形成されない曲面上に形成することもできる。更に、かしめ加工において、ボール抱持室5の内壁の一部をボール1に圧接し、該部分をボール1とほぼ同じ曲率の形状を有する帯状の部分として形成させることもできる。
【0014】
ボール抱持室5と、このボール抱持室5よりも小径の先端開口部3とを結ぶ傾斜面9は、ボールホルダーの中心線を通る縦断面にて対峙する傾斜面同士のなす角度αが90°未満としている。この角度αが90°以上の場合、ボール抱持室5に沿って(図中、下から上方向)流動してきたインキが、前記傾斜面9に接した際、インキの進行方向に対し垂直方向、及び進行方向と逆方向、即ちインキ流動を阻害する方向に流動し難くなるため、インキ流出量が確保され難く筆跡がかすれてしまう。
【0015】
図3にはかしめ加工後に行われる、ボール押圧工程を表示した加工図である。このように前記かしめ加工の後に、押圧加工具K2にて、ボール1を先端側より押圧し、内方突出部4にボール1とほぼ同曲率の面を有する受け座面11を形成し、ボール1の前後移動量Dを確保する。
【0016】
また、本発明のボールペンチップは、インキタンクとなる部材と直接又は継ぎ手部材(図示せず)を介して接続されるが、大量のインキを収容するなど、インキタンクが大径となる場合には、継ぎ手部材にてインキ通路となる内径の縮小化が行われる。また、インキは水を主媒体とする水性インキに顔料を含有させたもので筆跡の堅牢性が確保されているものが良いが、この限りではない。さらに、インキの後端界面にインキの逆流を防止する液状又は固体の移動栓(図示せず)を配置することもできる。
【0017】
筆記状態を図4に示す。このように前記ボールペンチップにて紙面等の被筆記面Pに筆記する場合、ボール1を含んだボールペンチップの先端部分が被筆記面Pに埋没することになる。
【実施例】
【0018】
前述の一例に沿ったボールペンチップについて、各部の寸法や形状を下記のように種々のものを作製し、試験用ボールペンリフィルサンプルを作製した。尚、試験用ボールペンリフィルサンプルは、市販のボールペンリフィル(Hybrid TECHNICA、ぺんてる株式会社製、製品符号KFGN3−A)のボールペンチップを試験用ボールペンチップに交換した後、ペン先の方向に遠心力が働くように配置して、遠心分離機(国産遠心器株式会社製、卓上遠心機H−103N)で遠心処理を施し、インキ中に存在する気体を除去して得たものである。更に、前記試験用ボールペンリフィルサンプルを市販のボールペン(Hybrid TECHNICA、ぺんてる株式会社製、製品符号KN103−A)のボールペンリフィルと交換し試験用ボールペンサンプルを得た。
【0019】
また、前記傾斜面同士のなす角度αを求める方法は、ボールペンチップを樹脂製の円柱状の容器に水平に設置し、冷間埋込樹脂(丸本ストルアス株式会社製、NO.105)に、M剤(硬化剤)を樹脂量に対し2%配合し、攪拌させたもので埋め込んだものを、耐水研磨紙(三共理化学株式会社製、FUJISTAR)を使用し、粒度500、粒度1000、粒度2000の順序で研磨し、ボールホルダー2の中心線を通る縦断面の状態になったサンプルを得た。このサンプルを測定顕微鏡(オリンパス株式会社、OLYMPUS CORPORATION製、STM)に接続された、インスタントカメラ(富士写真フイルム株式会社製、FORTORAMA、FP−UL)を使用し、撮影して得られた写真にて、傾斜面同士のなす角度αを市販の分度器で測定した。
【0020】
(かすれ有無試験)
筆記試験機(精機工業株式会社製、WRITING TESTER、MODEL SP−2)にて、前記試験用ボールペンサンプルを用い、JIS S 6054に規定される被筆記用紙に、筆記角度70°、筆記速度7cm/s、筆記荷重981mN、ペン自転有りの条件で、1m筆記し、筆跡がかすれた距離の合計を市販の定規にて測定した。
【0021】
【表1】


【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、ボールペンに使用できるものである。更インキの種類や用途によっては、ボールホルダー後端側から弾性体をボールに付勢させてボールとボールホルダー開口部を液密になるようにしてインキ乾燥性を防止しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】ボールペンチップの一例の要部縦断面図
【図2】かしめ加工を表示した加工図
【図3】ボール押圧工程を表示した加工図
【図4】筆記状態図
【符号の説明】
【0024】
1 ボール
2 ボールホルダー
3 先端開口部
4 内方突出部
5 ボール抱持室
6 中心孔
7 放射状溝
8 後孔
9 傾斜面
10 角度変化部
10a 先端角部
11 受け座面
α 傾斜面同士のなす角度
A 圧接加工具がボールホルダーの先端に接触する角度
B 圧接加工具とボールホルダーとの接触長さ
C ボール抱持室の直径
D ボールの前後移動量
K1 圧接加工具
K2 押圧加工具
P 被筆記面




 

 


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