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発明の名称 筆記具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8060(P2007−8060A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−192955(P2005−192955)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人
発明者 早川 克彦
要約 課題

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
インキ収容部内のインキを、インキ中継芯を用いて、ペン先まで接続させる筆記具において、インキとインキ中継芯との組合せが、インキ中継芯をインキ中に10mm浸漬してインキ界面に対して垂直に起立させた時に、インキを30mm吸い上げるのに要する時間が13sec以上40sec以下である筆記具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インキ中継芯を備えた筆記具に関する。具体的には、水性マーカー、油性マーカー、ペイントマーカー、ラインマーカー等の筆記具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インキ中継芯を備えた筆記具としては、軸筒の後部にインキを直接貯留するインキ収容部を設け、インキ収容部の前方に、縦断面櫛歯状の一時的インキ収容溝を有する一時的インキ溜め部材を配し、一時的インキ溜め部材の貫通孔に繊維集束体または合成樹脂多孔体製のインキ中継芯を貫通させ、ペン先にインキを接続したものであったり、前記インキ一時溜め部材として、多孔質材料よりなるインキ吸蔵体を配したものが知られている。
【0003】
このような筆記具として、縦に繋げられた2つのインキ中継芯が、後端部がインキ収容部まで達する後部のインキ中継芯が、ペン先に接続される前部のインキ中継芯の40〜55%の気孔率であるもの(特許文献1)や、後部のインキ中継芯をプラスチック樹脂で被覆し、且つ前部のインキ中継芯の気孔率の60〜80%とした筆記具(特許文献2)が提案されている。
このような筆記具は、インキ中継芯の気孔率を調整することによって、ペン先におけるインキ不足を抑制しようとしたり、インキの流量を増加させようとするものであった。
【特許文献1】特開平10−193870号公報
【特許文献2】特開平11−268472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、インキの物性、特に、インキの粘度によっては、前述のインキ中継芯の気孔率の範囲であっても、良好な筆記が得られなかったり、環境の変化などによる、インキ収容部の内圧上昇によって、ペン先よりのインキ洩れが発生することがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
即ち、本発明は、インキ収容部内のインキを、インキ中継芯を用いて、ペン先まで接続させる筆記具において、インキとインキ中継芯との組合せが、インキ中継芯をインキ中に10mm浸漬してインキ界面に対して垂直に起立させた時に、インキを30mm吸い上げるのに要する時間が13sec以上40sec以下である筆記具を要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
インキとインキ中継芯との組合せが、インキ中継芯をインキ中に10mm浸漬してインキ界面に対して垂直に起立させた時に、インキを30mm吸い上げるのに要する時間(以下、単に「インキ吸い上げ時間」とする。)が、13sec以上40sec以下とすることで、インキ中継芯中を通過するインキの流動性を適切なものとすることができる。
インキ中継芯のインキ吸い上げ時間が12sec以下であると、インキ中継芯中を流れるインキの流れが早く、インキ収容部からペン先へインキが流れやすく、ペン先からのインキボタ落ちや筆記時の吐出過多につながり滲み、ボテが発生する。これに対して、インキ中継芯のインキ吸い上げ時間が41sec以上であると、インキ中継芯中をインキが流れる時、インキの流れが遅いので、筆記時、ペン先からインキを吐出させようとした場合、ペン先から紙面に吐出されるインキ量に対して、インキ中継芯を通じてインキ収容部から、供給されるインキ量が十分ではなく、筆記カスレを発生するものである。
これにより、環境の変化などによるペン先からのインキ洩れの発生を抑制し、筆記カスレの発生のない良好な吐出を実現したものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、インキ収容部に直接インキを収容し、インキ収容部の前部に一時的インキ溜め部材が配置され、インキ一時溜め部材の中心部を貫通し、インキ収容部内のインキをペン先に流通させる、インキ中継芯を配置した直液式筆記具において良好である。
筆記具を高地や寒冷地などへ赴いた際の緩やかな環境の下で使用するときだけでなく、航空機内で使用するときなど、急激な環境変化においても確実にペン先からインキが吹き出すことを抑制できる。また、文字上を塗りつぶす等の線引きを目的とする比較的描線幅が広く、比較的吐出量の多いラインマーカーなどのマーキングペンのようなものであっても、筆記カスレもなく、良好な吐出を実現できるものである。
【0008】
インキ中継芯は、コスト、生産性の面で、ポリエステル繊維収束体を、ポリウレタン樹脂で固めたものが好適であるが、ポリアミド、アクリルなどの合成繊維の繊維集束体を、ポリウレタン、ポリエステル、メラミン、エポキシ、アクリル樹脂などにより固めて成形したものであっても良い。
いずれにしても、インキ吸い上げ時間を13sec以上40sec以下となるように調整してあることが肝要であり、特に、文字上を塗りつぶす等の線引きを目的とする比較的描線幅が広く、比較的吐出量の多いラインマーカーなどのマーキングペンのような場合は、筆記の際の、ペン先が必要なインキ量に対して、十分なインキ量を供給できる、13sec以上25sec以下とするとなお良い。
【0009】
本発明に使用する筆記具の形態の一例を図1に示す。
図1に示したものは、所謂一時的インキ溜め部材を有する直液式筆記具である。ポリプロピレンの射出成形品である軸筒1の内部に直接インキ2を収容したインキ収容部3を持ち、収容室の前側には、成型性、濡れ性が良いアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体の樹脂成形品である一時的インキ溜め部材4が軸筒に圧入固定されている。この一時的インキ溜め部材4は、温度上昇などの環境変化が原因でインキ収容部内の空気が膨張し、押し出されたインキがペン先側へ過剰に供給されないように、一時的にインキを溜めることができる機能を有するものである。
【0010】
一時的インキ溜め部材4には前後に貫通する中孔5が形成されており、ペン先6と接続させる、ポリエステル繊維を収束体とし、ポリウレタン樹脂で固めて成形した、インキ中継芯7が挿入されている。インキ中継芯7の先端はペン先6に圧入固定されている。インキ中継芯7の先端はテーパー状に加工し、先端面をR形状とし、先端部面をばらけにくく、ペン先後端部への差し込みを良くし、インキ中継芯とペン先との接続を確実としている。
【0011】
一時的インキ溜め部材4は、一時的にインキを保留できるものであれば良く、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体に限らず、ポリアセタールなどの樹脂による縦断面櫛歯状成形体、内面を化学的に処理や凹凸に粗くするなどしてインキを保留し易くなした空間や空隙部、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの繊維束体、ウレタンやPVA(ポリビニルアルコール)などのフォーム材であっても良い。
また、ペン先は、ポリエステル、ポリアミド、アクリルなどの合成繊維の繊維集束体であり、樹脂により固めて成形したものであり、目的に応じて、レーヨン、アセテート、ポリ塩化ビニル、ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタンの繊維収束体とすることができる。特に、ペン先をポリアミド繊維、ポリエステル繊維の収束体を合成樹脂エラストマーで固めたものはゴム状の弾力性が付与されたペン先となり、やわらかなタッチでバラケがなく、筆記線幅が変わりにくいペン先とすることができる。
また、筆穂やウレタンフォームやポリエチレンフォームなどのような、多孔質体のペン先とすることもでき、これに限らず、ポリアセタールなどの合成樹脂ペン先、万年筆やボールペンなどの金属ペン先であっても良い。
【0012】
なお、インキ吸い上げ時間を13sec以上40sec以下としているので、環境変化などでインキ収容部の空気が膨張し、インキ収容部のインキがペン先側に向かって押し出される場合、押し出されたインキが一時的インキ溜め部材へ流れるより、ペン先側へインキが流れやすくなり、ペン先からのインキ洩れにつながるのを抑制することができ、ペン先へ適切な量を供給することができ、筆記カスレや吐出過多によるペン先からのインキボタ落ちを抑制するものである。
【0013】
本発明に使用する筆記具の形態の他の一例を図2に示す。
図2に示したものは、所謂弁式筆記具と呼ばれるもので、ポリプロピレンの射出成型品である軸筒1の内部に直接インキ2を収容し、軸筒1の先端にはペン先ホルダー8が凹凸嵌合により固定されており、ペン先ホルダー8の内孔にはペン先6とインキ中継芯7とが摺動自在に取り付けられている。インキ中継芯7はペン先6の後端部分に圧入状態で保持されている。
参照符号9はシリコンゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴムなどの弾性を有する材料からなる弁部材であり、軸筒1の段部1aとペン先ホルダー8とにより狭持固定されている。筆圧などの押圧力によりペン先、インキ中継芯と押圧力が伝達され、弁部材9が弾性変形し、切り込み状のインキ通孔9aを開放するものである。また、軸筒内のインキの液密を保持するために、軸筒1の後端には尾栓10が圧入固定されている。
また、この一例では先端(ペン先側)からの押圧力によって、弁部材のインキ通孔の開放されているものであるが、インキ通孔の開放手段はこれに限らず、後側に、押圧によってインキ通孔を開放するノック棒と接続されたノック部を設けたものであっても良く、軸筒を可撓性に富んだ材質することで、横からの押圧によりインキ通孔の開放を実現したものであっても良く、押圧の手段は、使用用途やデザインなどを考慮して適宜選択できる。
なお、インキ吸い上げ時間を13sec以上40sec以下としているので、軸筒に収容されたインキを弁開放時に、ペン先へ適切な量を供給することができ、筆記カスレや吐出過多によるペン先からのインキボタ落ちを抑制するものである。
【0014】
本発明に使用する筆記具の形態の他の一例を図3に示す。
図3に示したものは、所謂中綿(インキ吸蔵体)式筆記具と呼ばれるもので、ポリプロピレンなどの射出成型品である軸筒1の内部にポリエステル、ポリアミド、アクリル、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの繊維収束体からなるインキ吸蔵体11を収容し、軸筒1の先端にはペン先6とインキ中継芯7とが配置され、インキ中継芯7はペン先6の後端部分に圧入され、ペン先6を軸筒1との間に溝状の空気通路12を確保した状態で挿入設置されている。インキ中継芯7の後端がインキ吸蔵体11の前端に接続され、インキ吸蔵体11内のインキを、インキ中継芯7を介して、ペン先6へ供給するものである。軸筒1の後端には尾栓10が圧入固定され、インキ吸蔵体11の軸筒1内での位置決めや脱落を防止している。
また、繊維集束体からなるインキ吸蔵体11としては、合成樹脂繊維の繊維集束体に限らず、スポンジやウレタンなどの軟質樹脂の連通多孔質体であっても良く、インキの組成、物性に応じて適宜選択される。
なお、インキ吸い上げ時間を13sec以上40sec以下としているので、インキ吸蔵体からペン先へのインキの供給量を適切になし、筆記カスレや吐出過多によるペン先からのインキボタ落ちを抑制するものである。
【実施例】
【0015】
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
なお、インキ吸い上げ時間は、次式より算出したインキ吸い上げ高さに到達する時間を示す。
h=100V/SA
h:インキ吸い上げ高さ(mm)
V:インキ吸い上げ量(mm)ここでは、30mm
S:インキ中継芯の断面積:S(mm
A:インキ中継芯の気孔率:A(%)
【0016】
実施例1
3デニールのポリエステル繊維を、ポリウレタン樹脂で固めたもので、気孔率55%、φ1.93×50mmとしたインキ中継芯と、インキ粘度が4.2mPa・s、インキ表面張力が40mN/としたインキとにより、インキ吸い上げ時間が18secとなる組合せを得た。
【0017】
実施例2
3デニールのポリエステル繊維を、ポリウレタン樹脂で固めたもので、気孔率50%、φ1.93×50mmとしたインキ中継芯と、インキ粘度が6.0mPa・s、インキ表面張力が40mN/mとしたインキとにより、インキ吸い上げ時間が38secとなる組合せを得た。
【0018】
実施例3
3デニールのポリエステル繊維を、ポリウレタン樹脂で固めたもので、気孔率59%、φ1.93×50mmとしたインキ中継芯と、インキ粘度が4.2mPa・s、インキ表面張力が40mN/mとしたインキとにより、インキ吸い上げ時間が14secとなる組合せを得た。
【0019】
比較例1
3デニールのポリエステル繊維を、ポリウレタン樹脂で固めたもので、気孔率55%、φ1.93×50mmとしたインキ中継芯と、インキ粘度が3.1mPa・s、インキ表面張力が37mN/mとしたインキとにより、インキ吸い上げ時間が12secとなる組合せを得た。
【0020】
比較例2
3デニールのポリエステル繊維を、ポリウレタン樹脂で固めたもので、気孔率49%、φ1.93×50mmとしたインキ中継芯と、インキ粘度が5.4mPa・s、インキ表面張力が40mN/mとしたインキとにより、インキ吸い上げ時間が40secとなる組合せを得た。
【0021】
図1に示した発明に使用する形態の一例を用いて、環境変化(20℃→50℃)によるペン先からのインキ洩れの有無、筆記カスレの有無、吐出量(g/50m)を確認した。結果を表1に示す。
【0022】
(環境変化インキ洩れ試験)
上記の各試験サンプルについて、キャップを外した状態で、ペン先を下向きにして、20℃の恒温室から50℃の恒温室へ移動させ、5分間放置させた後の、ペン先からのインキ洩れの有無を確認した。
【0023】
(吐出試験)
筆記速度:7cm/sec、筆記角度:65±5°、筆記荷重:0.98Nの条件下で、画線機(ぺんてる(株)製、型式 PM006)で、秤量50〜100g/mm、白色度75%以上の筆記用紙に、50m連続筆記し、筆記カスレの有無と、紙面に吐出されたインキ量をインキ吐出量(g/50m)とを測定した。
【0024】
【表1】


【0025】
以上説明したように本発明のインキとインキ中継芯との組合せが、インキ中継芯をインキ中に10mm浸漬してインキ界面に対して垂直に起立させた時に、インキを30mm吸い上げるのに要する時間が13sec以上40sec以下であるものは、環境変化によるインキ洩れや筆記カスレがないものであり、特に、実施例1は滲みもなく、吐出も良好なものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一形態を示す縦断面図
【図2】本発明の他の一形態を示す縦断面図
【図3】本発明の他の一形態を示す縦断面図
【符号の説明】
【0027】
1 軸筒
1a 段部
2 インキ
3 インキ収容部
4 一時的インキ溜め部材
5 中穴
6 ペン先
7 インキ中継芯
8 ペン先ホルダー
9 弁部材
9a インキ通孔
10 尾栓
11 インキ吸蔵体
12 空気通路




 

 


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