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発明の名称 鋼材の加熱方法及び誘導加熱装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−144475(P2007−144475A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2005−343527(P2005−343527)
出願日 平成17年11月29日(2005.11.29)
代理人 【識別番号】100091306
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一
発明者 難波 秀之 / 笠石 隆一 / 川中 啓二
要約 課題
雰囲気炉で加熱した鋼材を誘導加熱してスキッドマークを解消する際の消費電力を低減することができる誘導加熱装置を提供する。

解決手段
ウォーキングビーム炉の後段で、圧延装置の前段に設けられ、圧延加工を行う鋼材を加熱する誘導加熱装置200であって、ウォーキングビーム炉においてバー材10を支持するビームの間隔に合わせて配置された複数の誘導加熱コイル210(210a〜210f)と、被加熱物であるバー材10のスキッドマーク20を前記誘導加熱コイル210の配置位置に合わせてバー材10を停止させる搬送手段250とを有することを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
圧延加工を行う鋼材を加熱する方法であって、
加熱炉にて加熱し、
前記加熱炉から排出された鋼材の低温部を誘導加熱にて選択的に加熱することを特徴とする鋼材の加熱方法。
【請求項2】
前記加熱炉はウォーキングビーム炉であり、前記低温部は前記ウォーキングビーム炉においてビームに支持された部分であって、
誘導加熱に使用する誘導加熱コイルを前記ビームの配置間隔に合わせて配置し、
電力を投入する前記誘導加熱コイルの数を、加熱対象とする鋼材の長さに応じて増減することを特徴とする請求項1に記載の鋼材の加熱方法。
【請求項3】
前記誘導加熱コイルは並列共振回路を構成し、誘導加熱コイルの数の増減は、共振回路を構成する共振用コンデンサと共に行うことを特徴とする請求項2に記載の鋼材の加熱方法。
【請求項4】
ウォーキングビーム炉の後段で、圧延装置の前段に設けられ、圧延加工を行う鋼材を加熱する誘導加熱装置であって、
ウォーキングビーム炉において前記鋼材を支持するビームの間隔に合わせて配置された複数の誘導加熱コイルと、
被加熱物である鋼材の前記ビームによる支持位置を前記誘導加熱コイルの配置位置に合わせて鋼材を停止させる搬送手段とを有することを特徴とする誘導加熱装置。
【請求項5】
前記複数の誘導加熱コイルは1つの電源部に対して並列に接続されており、
前記複数の誘導加熱コイルのうちの少なくとも一部を前記電源部から切り離す切替手段を有することを特徴とする請求項4に記載の誘導加熱装置。
【請求項6】
前記誘導加熱コイルの切り離し、または接続は、当該誘導加熱コイルとの間で共振回路を構成する共振用コンデンサと対として成される構成としたことを特徴とする請求項5に記載の誘導加熱装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧延加工を施す鋼材を加熱する方法、及びこの加熱方法に使用する誘導加熱装置に係り、特に、従来の鋼材の加熱方法、及びこの加熱方法に使用されていた誘導加熱装置に比べ、加熱時の電力消費量を低減することができる鋼材の加熱方法、及び誘導加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、圧延加工を施す鋼材(バー材)を加熱する場合、ウォーキングビーム炉等の雰囲気炉で加熱することが一般的であった。ところが、雰囲気炉での加熱は、加熱ムラが大きく、圧延時に低温部と高温部との間に割れ、あるいは圧延精度にムラが生じることがあった。そこで現在は、ウォーキングビーム炉等の雰囲気炉で加熱した鋼材を、雰囲気炉から排出した後に誘導加熱装置(炉)に投入し、誘導加熱にて鋼材全体を急速昇温させるという技術が一般化されてきている。
【0003】
特許文献1に開示されている鋼材の圧延方法がこれにあたる。特許文献1に開示されている鋼材の圧延方法では、ウォーキングビーム炉によって鋼材を加熱する際、鋼材を支持するためのビームと鋼材との接触点が他の部位に比べ低温となることを問題点としている。加熱鋼材における低温部はスキッドマークとよばれ、特許文献1ではこのスキッドマークを誘導加熱で解消する旨開示している。特許文献1における鋼材の誘導加熱は、スキッドマークを解消する程度の温度まで鋼材を短時間で昇温させることを目的とするものであり、鋼材の表面温度が上昇しすぎないように、誘導加熱装置内に鋼材を通過させながら短時間で加熱する旨開示されている。
【特許文献1】特開2003−154401号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されているような方法で鋼材を加熱することによれば、雰囲気炉で加熱するだけの場合に比べると確かに、スキッドマークを解消することに繋がると考えられる。
【0005】
しかし、特許文献1に開示されている鋼材の加熱方法では、加熱雰囲気炉から排出された鋼材を誘導加熱装置にて全体的に、再度加熱することとなるため、鋼材のスキッドマークは解消しづらいと考えられる。また、特許文献1に開示されている鋼材の加熱方法では鋼材を誘導加熱する際、鋼材全体を昇温させるように誘導加熱しているため、加熱に際して膨大な電力を消費することとなり、コストパフォーマンスが悪い。
【0006】
本発明では、上記問題点を解決し、鋼材を誘導加熱してスキッドマークを解消する際の消費電力を低減し、コストパフォーマンスを向上させることができる鋼材の加熱方法、及びこの加熱方法に使用する誘導加熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る鋼材の加熱方法は、圧延加工を行う鋼材を加熱する方法であって、加熱炉にて加熱し、前記加熱炉から排出された鋼材の低温部を誘導加熱にて選択的に加熱することを特徴とする。このような方法により鋼材を加熱することによれば、鋼材に生じたスキッドマークのみを選択的に加熱することとなるため、他の部分、すなわち高温部との温度合わせを短時間で行うことができる。
【0008】
また、上記のような鋼材の加熱方法では、前記加熱炉はウォーキングビーム炉であり、前記低温部は前記ウォーキングビーム炉においてビームに支持された部分であって、誘導加熱に使用する誘導加熱コイルを前記ビームの配置間隔に合わせて配置し、電力を投入する前記誘導加熱コイルの数を、加熱対象とする鋼材の長さに応じて増減することが望ましい。このような方法を実施することにより、スキッドマークの解消を正確に行うことができる。さらに、加熱対象とする鋼材の長さに応じて電力を投入する誘導加熱コイルの数を増減することで、消費電力の無駄を省くことができる。
【0009】
また、前記誘導加熱コイルは並列共振回路を構成し、誘導加熱コイルの数の増減は、共振回路を構成する共振用コンデンサと共に行うようにすると良い。このように、電力を供給する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルと共振回路を構成する共振用コンデンサとを対として増減することにより、誘導加熱を行う回路内のインピーダンスのバランスを保つことができ、他の誘導加熱コイルに投入する電流の周波数を安定させることができる。つまり、誘導加熱を安定して行うことが可能となる。
【0010】
また、上記目的を達成するための本発明に係る誘導加熱装置は、ウォーキングビーム炉の後段で、圧延装置の前段に設けられ、圧延加工を行う鋼材を加熱する誘導加熱装置であって、ウォーキングビーム炉において前記鋼材を支持するビームの間隔に合わせて配置された複数の誘導加熱コイルと、被加熱物である鋼材の前記ビームによる支持位置を前記誘導加熱コイルの配置位置に合わせて鋼材を停止させる搬送手段とを有することを特徴とする。このような構成の誘導加熱装置では、鋼材に生じるスキッドマークと誘導加熱コイルの配置位置とを合わせた状態で鋼材を停止させ、スキッドマーク部を選択的に誘導加熱することができる。
【0011】
また、上記のような構成の誘導加熱装置では、前記複数の誘導加熱コイルは1つの電源部に対して並列に接続されており、前記複数の誘導加熱コイルのうちの少なくとも一部を前記電源部から切り離す切替手段を有することが望ましい。このような構成とすることにより、誘導加熱コイルをカラ運転させることが無くなり、不要な消費電力を抑制することができる。
【0012】
さらに、上記のような構成の誘導加熱装置では、前記誘導加熱コイルの切り離し、または接続は、当該誘導加熱コイルとの間で共振回路を構成する共振用コンデンサと対として成される構成とすると良い。誘導加熱コイルと共振用コンデンサとを対として電源部から切り離す構成とすることにより、電力を投入する誘導加熱コイルの増減によって回路内のインピーダンスのバランスが崩れることが無くなり、投入電流の周波数を安定させることができる。これにより、複数の誘導加熱コイルに対して付帯させる電源部を1つとする構成を採ることができる。また、このような構成とすることにより、誘導加熱コイルと電源部とをそれぞれ一対一とする誘導加熱装置に比べ、低コストで製造することが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
上記のような鋼材の加熱方法によれば、鋼材に生じたスキッドマークを解消することができる。また、上記のような鋼材の加熱方法によれば、スキッドマークの解消に要する電力消費量を低減することができ、加熱時のコストパフォーマンスを向上させることができる。
また、上記のような構成の誘導加熱装置によれば、上記鋼材の加熱方法を実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る鋼材の加熱方法、及びこの加熱方法に使用する誘導加熱装置の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明に係る一部の形態であり、本発明の鋼材の加熱方法、及び誘導加熱装置は、以下の形態のみに拘束されるものでは無い。
【0015】
鋼材(バー材)の圧延加工は、図1に示すウォーキングビーム炉100、誘導加熱装置200、及び圧延装置300によって行われる。
前記ウォーキングビーム炉100は、バー材10全体を高温に加熱するための雰囲気炉であり、ガスや重油の燃焼を利用して炉内雰囲気を目的温度まで高める。ウォーキングビーム炉100は、回帰運動をする複数の移動ビーム(不図示)と、定められた位置に固定された複数の固定ビーム(不図示)とによって被加熱物であるバー材10を支持しつつ、矢印で示すように炉内を移動させていく構成を持つ。このような構成のウォーキングビーム炉100によって加熱されたバー材10には、炉内の雰囲気温度とビーム表面の温度との差により、ビームによって支持されていた箇所に、他の加熱部よりも温度の低いスキッドマーク20(図2(A)参照)と呼ばれる低温部が生じることとなる。
【0016】
前記誘導加熱装置200は、前記ウォーキングビーム炉100によって加熱されたバー材に生じるスキッドマーク20を解消することを目的として配置された加熱装置である。本実施形態の誘導加熱装置200の外観構成は、図2(B)に示すように、被加熱物であるバー材10に生じたスキッドマーク20を解消するための昇温手段である誘導加熱コイル210と、前記誘導加熱コイル210の配置位置にバー材10を配置するための搬送手段250と備えることを基本とする。なお、誘導加熱装置200には、バー材10からの放熱を防止するためのハウジング260を備えることが望ましい。
【0017】
前記誘導加熱コイル210は、ソレノイド型に配置されたコイルであり、コイル中心に形成される開口部にバー材10を挿入する構成を採る。誘導加熱装置200に配置される誘導加熱コイル210は複数であり、個々の誘導加熱コイル210は、前述したウォーキングビーム炉100に備えられるビームの配置間隔と、同じあるいは同等の間隔を持って配置される。このため、誘導加熱コイル210による加熱箇所を、バー材10に生じたスキッドマーク20と合致させることができる。このように、誘導加熱コイル210を間欠的に配置し、被加熱物に生じた低温部のみを選択的に加熱する構成とすることにより、被加熱物全体を加熱する場合に比べて消費電力を大幅に削減することが可能となる。
【0018】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る誘導加熱装置200の回路構成について説明する。本実施形態の誘導加熱装置200の回路構成は、電源部230と、複数の加熱部214(214a〜214f)とより成る。
【0019】
前記電源部230は、三相交流電源224、コンバータ222、及びインバータ220とによって構成される。ここで、前記三相交流電源224は、三相交流電流を供給する電源である。前記コンバータ222は、前記三相交流電源より供給された三相交流電流を、直流電流に変換する回路である。また、前記インバータ220は、前記コンバータ222によって整流された直流電流を交流に変換し、周波数を調整して加熱部へと出力する逆変換回路である。
【0020】
前記加熱部214は、誘導加熱コイル210(210a〜210f)と、共振用コンデンサ212(212a〜212f)とによって構成される並列共振回路である。本実施形態の場合、上述した電源部230が1つであるのに対し、複数(図3では6つ)の加熱部214を並列に接続する構成としている。このような構成とすることにより加熱部214に対する電源部230の数を減らすことができ、装置の製造コストを低く抑えることが可能となる。
【0021】
また、本実施形態の誘導加熱装置における加熱部214は、固定群242と可変群244とに分別することができる。ここで、固定群242とは、誘導加熱装置200を起動させる際、常に電力が投入される加熱部214a,214b,214cのことである。また、可変群244とは、誘導加熱装置200を起動させる際の電力の供給を選択的にONあるいはOFFすることができる加熱部214d,214e,214fのことである。固定群242と可変群244とを分別したことは、被加熱物であるバー材10の寸法差に起因する。バー材10の長手方向の寸法は仕様により、5m〜10m程度と長短の幅が広い。このため、被加熱物を停止させてスキッドマーク20を選択的に誘導加熱するという本実施形態の誘導加熱装置200では、短いバー材10を加熱する際にカラ運転となる加熱部214が存在することとなってしまう。このため、上記のように加熱部214を固定群242と可変群244とに分け、バー材10の寸法に合わせて稼動させる加熱部214の数を変更するようにすれば、誘導加熱装置200の消費電力を低減することが可能となり、消費電力に対する加熱効率、すなわちコストパフォーマンスを向上させることができる。
【0022】
本実施形態の場合、可変群244に対する電力の供給のON・OFFは、加熱部214単位、つまり誘導加熱コイル210と共振用コンデンサ212とを対として電源部230あるいは回路に接離させることで成すようにしている。このため、可変群244の加熱部214d,214e,214fには、切替手段216(216d〜216f)が設けられている。切替手段は216は、電流経路を回路から接離させるスイッチ217,218(217d〜217f,218d〜218f)によって構成すれば良い。ここでスイッチ217,218は、電流の回り込み(横流)を防止するために、各加熱部214d,214e,214fに接続される2つの経路の双方に設けるようにすることが望ましい。このように、誘導加熱コイル210と共振用コンデンサ212とを対として電源部230に接離させるようにすることで、回路のインピーダンスのバランスをとることができ、出力電流の周波数を安定させることができる。このため、バー材10の加熱を安定的に行うことが可能となる。なお、固定群242、可変群244共に、加熱部214における共振用コンデンサ212の容量は、各加熱部214単位で所望する共振周波数近傍での運転ができるように設定する。
【0023】
図4に短いバー材10を誘導加熱する場合の例を示す。図4に示す例では、バー材10のスキッドマーク部は、固定群242に該当する誘導加熱コイル210a,210b,210cのみで加熱することができ、可変群244に該当する誘導加熱コイル210d,210e,210fに電力を供給した場合には、可変群244の加熱部214d,214e,214fはカラ運転することとなってしまう。したがって、図4に示すように、可変群244に設けられた切替手段216のスイッチ217,218をOFFにし、可変群244の誘導加熱コイル210d,210e,210fと共振用コンデンサ212d,212e,212fとを対として誘導加熱回路から切り離すようにしている。これにより、投入電力の無駄を省くことができる。
【0024】
このように、被加熱物であるバー材10の長さに応じて電力を投入する誘導加熱コイル210の数を変えることができる構成とする場合、誘導加熱コイル210は、加熱対象とするバー材10の長さの最長のものに対応させた数だけ設け、固定群242は、加熱対象とするバー材10の長さの最短のものに対応させた数に設定すると良い。
【0025】
前記搬送手段250は、ウォーキングビーム炉100から排出されたバー材10を誘導加熱装置200に搬入する際、スキッドマーク20を誘導加熱コイル210の配置位置に合わせてバー材10を停止させる機能を有する。バー材10の長さや、重量、及びウォーキングビーム炉100におけるビームの配置間隔(スキッドマーク20の位置)等は予め知ることができる値であるため、上記機能を発揮する構成としては、例えば次のようなものがある。まず、誘導加熱装置200にセンサ(不図示)を設け、バー材10の位置(例えば先端位置)を検知し、バー材10の先端部が予め定められた位置に到達したところで搬送手段250を停止させるという構成を挙げることができる。また、バー材10の停止位置に図示しないストッパ等を配置して停止させるようにしても良い。
【0026】
前記圧延装置300は、前記誘導加熱装置200から排出されたバー材10を圧延加工する装置である。前記誘導加熱装置200によってスキッドマーク20を解消されたバー材10は、圧延時に割れ等を生じさせることなく引き伸ばされる。また、圧延時の寸法誤差も小さくなる。
【0027】
上記のようなウォーキングビーム炉100、誘導加熱装置200、及び圧延装置300によって圧延されるバー材10は、まずウォーキングビーム炉100によって全体を加熱される。次に、ウォーキングビーム炉100から排出され、誘導加熱装置200に搬入される。誘導加熱装置200に搬入されたバー材10は、ウォーキングビーム炉100による加熱で生じたスキッドマーク20に誘導加熱コイル210の配置位置が合致するようにして停止させられる。この状態でバー材10に生じたスキッドマーク20を誘導加熱し、スキッドマーク20を解消する。スキッドマーク20が解消されて誘導加熱装置200から排出されたバー材10は、圧延装置300へ搬入される。圧延装置300へ搬入されたバー材10は、段階的に所望の太さを有するバー材10へと圧延されていく。
【0028】
上記のようにしてバー材10を加熱することによれば、スキッドマーク20を選択的に誘導加熱するようにしているため、他の加熱部との温度差を早期に軽減し、スキッドマーク20を解消することができる。また、誘導加熱装置200によって加熱する箇所は、スキッドマーク20のみとしていることより、全体加熱を実施していた従来技術に比べて消費電力を低減することができる。本実施形態のような加熱方法によれば、消費電力を従来比で、約3分1程度に低減することも可能である。また、加熱部214を固定群242と可変群244とに分け、バー材10の仕様(長さ)に応じて電力を投入する加熱部214の数を変えるようにしたことにより、さらに無駄な電力消費を抑えることが可能となる。
【0029】
上記実施形態では、バー材10を誘導加熱する際には、バー材10のスキッドマーク20を誘導加熱コイル210の配置位置に合わせて停止させ、スキッドマーク20を選択的に加熱する旨記載した。しかし、バー材10の誘導加熱は、次のような方法であっても良い。例えばバー材10をスキッドマーク20の間隔毎にステップ的に移動させ、バー材10を搬送しながらスキッドマーク20を選択的に誘導加熱する方法である。スキッドマーク20の加熱は、誘導加熱コイル210に対する投入電力の大きさにもよるが、一般的に数十秒から1分程度の時間を要する。バー材10の生産性を向上させるためには、ウォーキングビーム炉100からのバー材10の排出頻度を上げることが望ましい。ここで、バー材10の排出頻度を上げるためには、誘導加熱装置200内でのバー材10の停止時間をなるべく短くすると良い。このため、例えば数十秒間隔でステップ的にバー材10を移動させるようにすることで、スキッドマーク20を解消しつつ、ウォーキングビーム炉100からの排出頻度も上げることが可能となる。このような方法であっても、スキッドマーク20を加熱する際にはバー材10を停止させるため、本発明に係る実施形態の範囲であることに変わりは無い。
【0030】
また、上記実施形態では、誘導加熱コイル210と共振用コンデンサ212とによって構成する共振回路を並列共振回路としていたが、誘導加熱コイルと共振用コンデンサとを直列に配置し、直列共振回路を構成しても良い。なお、共振回路を直列共振回路とする場合であっても、誘導加熱コイルと共振用コンデンサとを含む加熱部自体は、電源部230に対して並列に接続する構成とする。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】鋼材の加熱、圧延工程を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る誘導加熱装置の外観、及び加熱対象となるバー材を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る誘導加熱装置の回路構成を示す図である。
【図4】短尺のバー材を誘導加熱する際の誘導加熱装置の回路構成を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
10………バー材、20………スキッドマーク、100………ウォーキングビーム炉、200………誘導加熱装置、210(210a〜210f)………誘導加熱コイル、212(212a〜212f)………共振用コンデンサ、214(214a〜214f)………加熱部、216(216d〜216f)………切替手段、217(217d〜217f)………スイッチ、218(218d〜218f)………スイッチ、220………インバータ、222………コンバータ、224………三相交流電源、230………電源部、242………固定群、244………可変群、250………搬送手段、260………ハウジング、300………圧延装置。




 

 


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