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ブラスト処理装置及びブラスト処理方法 - TDK株式会社
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発明の名称 ブラスト処理装置及びブラスト処理方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−253290(P2007−253290A)
公開日 平成19年10月4日(2007.10.4)
出願番号 特願2006−82242(P2006−82242)
出願日 平成18年3月24日(2006.3.24)
代理人 【識別番号】100105809
【弁理士】
【氏名又は名称】木森 有平
発明者 齋田 良夫 / 岡野谷 洋一 / 杉森 厚彦
要約 課題
ブラスト処理の際のスリーブの回転ムラや回転ロックを的確に把握し、真円度や振れ精度の悪いブラスト粗悪品が次工程へ流出することを確実に防止する。

解決手段
駆動側保持治具21及び従動側保持治具22によりスリーブ2を保持し、これを回転しながらスリーブ2の中心軸方向に上下動するブラストノズル11によりスリーブ2表面に対して粒子(ブラストメディア12)を噴射しブラスト処理を行う。この時、従動側保持治具22の回転を検出しながらブラスト処理を行い、従動側保持治具22に回転異常があった場合には回転情報に基づいてブラスト処理を停止する。
特許請求の範囲
【請求項1】
スリーブの両端をそれぞれ保持する駆動側保持治具及び従動側保持治具を備えるとともに、前記スリーブの中心軸方向に上下動しスリーブ表面に対して粒子を噴射するブラストノズルを備え、これら駆動側保持治具及び従動側保持治具によってスリーブを回転させながら前記ブラストノズルによりスリーブ表面に対して粒子を噴射してブラスト処理を行うブラスト処理装置であって、
前記従動側保持治具は、前記従動側保持治具の回転軸が軸受けを介して固定台によって支持された状態とされ、且つ、前記回転軸の回転速度を検出する回転検出機構が設けられていることを特徴とするブラスト処理装置。
【請求項2】
前記回転検出機構は、前記回転軸に取り付けられた回転検出部材と、前記固定台に取り付けられた回転センサとから構成されていることを特徴とする請求項1記載のブラスト処理装置。
【請求項3】
前記回転軸に取り付けられた回転検出部材は、所定の間隔で検出歯が形成された歯車状であり、前記回転センサは前記検出歯に基づく信号により回転軸の回転状態を検出することを特徴とする請求項2記載のブラスト処理装置。
【請求項4】
前記従動側保持治具に回転異常が発生した際に前記回転センサによって検出された回転速度情報に基づいてブラスト処理を停止する制御機構を備えることを特徴とする請求項2または3記載のブラスト処理装置。
【請求項5】
前記軸受けは、前記固定台に形成された貫通孔の内壁面に設置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のブラスト処理装置。
【請求項6】
前記軸受けは、ポリアセタール樹脂製の軸受けであり、前記従動側保持治具の回転軸との間隙が500μm以下に設定されていることを特徴とする請求項5記載のブラスト処理装置。
【請求項7】
駆動側保持治具及び従動側保持治具によりスリーブを保持し、これらを回転しながらスリーブの中心軸方向に上下動するブラストノズルによりスリーブ表面に対して粒子を噴射しブラスト処理を行うブラスト処理方法であって、
前記従動側保持治具の回転を検出しながら前記ブラスト処理を行うことを特徴とするブラスト処理方法。
【請求項8】
前記従動側保持治具に回転異常が発生した際に、前記従動側保持治具の回転速度情報に基づいてブラスト処理を停止することを特徴とする請求項7記載のブラスト処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やレーザプリンタ等に装着される現像ロールのスリーブに対してブラスト処理(粗面化)を行うブラスト処理装置及びブラスト処理方法に関し、特に、均一な粗面化を実現するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等の感光ドラムに形成された静電潜像を可視化する現像ロールは、例えばシャフトの周面にマグネットピースを貼り合わせ、その外側にアルミニウムやステンレス等からなる金属製の円筒状のスリーブを装着することにより構成されている。そして、現像に際しては、前記スリーブにより現像剤(トナー)を感光ドラム表面に搬送し、これを紙等に定着することで、静電潜像に応じた文字や画像等を可視化(印刷)する。
【0003】
前記のように使用される金属製のスリーブは、現像剤を効率的に搬送し得るように、その表面が粗面化されている。この場合、スリーブ表面を粗面化する方法としては種々の方法が知られているが、粒子をスリーブ表面に噴射して粗面化するブラスト工法を用いるのが一般的である。
【0004】
この場合、スリーブの中心軸を中心に回転させながらブラストメディア(粒子)を照射することになるが、真円度や振れ精度の要求が厳しくなるにつれ、均一なブラスト処理が要求されてきている。そこで、均一なブラスト処理を実現するための種々の技術が提案されている(例えば、特許文献1〜特許文献3等を参照)。
【0005】
例えば特許文献1には、被加工物(スリーブ)を回転させ、被加工物の表面に砥粒(ブラストメディア)を吐出させて被加工物の表面に所定の表面粗さを施す表面粗さ処理方法において、被加工物の表面への砥粒の吐出方向を、被加工物の周囲に均等に、かつ、被加工物を間において対向させた表面粗さ処理方法が開示されている。特許文献1記載の発明では、2つのブラストノズルをスリーブの軸線と略平行に移動可能に配置している。
【0006】
特許文献2記載の発明は、現像剤担持体(スリーブ)の再生に関するものであるが、ブラスト処理を行うに際し、スリーブの円の中心を軸として等速回転し、ノズルをスリーブの軸方向に移動させながら粒子を吐出させることが開示されている。特許文献2記載の発明では、スリーブは回転モータにより回転するように支持されており、表面にはマスキング治具が取り付けられている。マスキング治具は、スリーブの端部の非ブラスト部分を覆う治具である。
【0007】
特許文献3には、回転駆動軸の回転位置(回転角度)割出検出センサーを取り付け、回転位置に応じて回転速度を制御する構成が開示されている。具体的には、被加工製品(金属鋳物製品)を回転させる回転軸に同心円状に複数のドックを有する回転板を設け、ドック数を位置割出検知センサーにてカウントし、その値に対応して回転速度を制御することが開示されている。すなわち、1回転する間に回転速度を切り替えることが開示されている。
【特許文献1】特開平8−90416号公報
【特許文献2】特開2003−208009号公報
【特許文献3】特開2000−263446号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、スリーブの真円度や振れ精度の要求が厳しくなってくると、スリーブを回転する際の軸ブレ防止も必要であり、スリーブを回転するための回転軸についても、これを支持する間隙(ギャップ)をより狭く設定せざるを得ない状況にある。この場合、前記間隙への粒子の侵入による回転ムラの発生に留意する必要がある。
【0009】
ブラスト処理を行う場合、駆動側保持治具と従動側保持治具によってスリーブを保持し、スリーブ軸を中心に回転させながらスリーブの表面にブラストメディアを照射することになる。この際、前記の通り回転軸を支持する間隙がより狭くなることによって、例えばブラスト処理装置内においてブラストメディアが舞い上がると、ブラストメディアが前記間隙に侵入して、いわゆる粉カジリと称される現象が発生する。この粉カジリが発生すると、回転を制動する働きとなり、スリーブが定速回転できなくなり、これにより従動側保持治具のクランプ部分(保持部材)で空回りを起こすことになる。また、回転軸がずれることにもつながってくる。このような回転ムラや回転停止が引き起こされると、ブラストが均一に行われず、真円度や振れ精度が粗悪になるという不具合が発生する。
【0010】
前述の従来技術では、前記のような粉カジリによる不具合に対応することができず、その対策が望まれている。例えば、特許文献3記載の発明では、回転速度を制御する構成が開示されているが、被加工製品(金属鋳物製品)の保持構造、特に従動側については何ら考慮されておらず、また回転駆動軸の回転角に応じた回転速度を制御することが目的であって、回転ムラや回転停止が引き起こされた場合にどのように対応するかについては、やはり何ら考慮されていない。
【0011】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、ブラスト処理の際のスリーブの回転ムラや回転ロックを的確に把握することができ、例えば真円度や振れ精度の悪いブラスト粗悪品の発生を確実に防止することが可能なブラスト処理装置及びブラスト処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の目的を達成するために、本発明のブラスト処理装置は、スリーブの両端をそれぞれ保持する駆動側保持治具及び従動側保持治具を備えるとともに、前記スリーブの中心軸方向に上下動しスリーブ表面に対して粒子を噴射するブラストノズルを備え、これら駆動側保持治具及び従動側保持治具によってスリーブを回転させながら前記ブラストノズルによりスリーブ表面に対して粒子を噴射してブラスト処理を行うブラスト処理装置であって、前記従動側保持治具は、前記従動側保持治具の回転軸が軸受けを介して固定台によって支持された状態とされ、且つ、前記回転軸の回転速度を検出する回転検出機構が設けられていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明のブラスト処理方法は、駆動側保持治具及び従動側保持治具によりスリーブを保持し、これを回転しながらスリーブの中心軸方向に上下動するブラストノズルによりスリーブ表面に対して粒子を噴射しブラスト処理を行うブラスト処理方法であって、前記従動側保持治具の回転を検出しながら前記ブラスト処理を行うことを特徴とする。
【0014】
本発明においては、前記の通り、回転検出機構によって従動側保持治具の回転ムラや回転ロックを検出し、例えば検出された回転速度情報に基づいて前記駆動側保持治具の回転を停止する等の対策を講ずることを主旨とするものである。従動側保持治具において、回転ムラや回転ロックが検出された場合、粉カジリの影響によりスリーブにも回転ムラや回転ロックが発生したものと考えられる。そこで、従動側保持治具の回転ムラや回転ロックを検出した場合に、回転を停止する等してブラスト粗悪品を排除すれば、真円度や振れ精度が悪いスリーブが流出することはない。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ブラスト処理の際のスリーブの回転ムラや回転ロックを的確に把握することができ、例えば真円度や振れ精度の悪いブラスト粗悪品が次工程で誤使用されることを確実に防止することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を適用したブラスト処理装置及びブラスト処理方法の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
先ず、ブラスト処理の対象となるスリーブが組み込まれる現像ロールの構造について説明すると、その一例として図1に示すように、現像ロール1は、円筒形状のスリーブ2の中に磁石とシャフトとからなる組立体(以下、磁石軸と称する)3を組み込むことにより構成されている。スリーブ2は、非磁性材料により形成されており、例えばアルミニウムやステンレス等の金属材料により形成されている。また、前記磁石軸3を収容するに足る長さの筒状体として形成されている。スリーブ2の具体的寸法例としては、外径20mm、内径18.8mm(厚さ0.6mm)、長さ230mm〜320mmである。さらに、スリーブ2の内周面と、この中に収容される磁石軸3の外周面の間には、所定間隔の空隙が形成されている。
【0018】
磁石軸3は、例えば金属製のシャフト4の周囲に複数の磁石軸用磁石5を配列し、接着固定することにより構成されている。各磁石軸用磁石5は、いずれも断面形状が扇形であり、これらをシャフト4の周囲に貼り合わせることで、全体形状が概ね円筒形の磁石体が構成されることになる。
【0019】
各磁石軸用磁石5は、バインダー(熱可塑性樹脂)と磁石粉末を含む混合物を押し出し成形、あるいは射出成形することにより形成されるものが多い。ここで、前記バインダーの種類は、特に限定されないが、具体的には、ポリアミド樹脂(ナイロン6、ナイロン12等)や、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂等を用いることができる。磁石粉末としては、フェライト磁石粉末(例えば、Sr系フェライト粉末やBa系フェライト粉末等)や、希土類金属磁石粉末(例えば、SmCo系、NdFeB系、SmFeN系等)等を挙げることができる。これらの中から要求される特性に応じて選定すればよい。
【0020】
磁石軸用磁石5は、それぞれ概ね径方向に磁化されており、外周面側がN極、あるいはS極とされ、磁石軸3の外周面において、N極とS極が交互に配列されように貼り合わされている。これら磁石軸用磁石5は、それぞれ汲み上げ極、層規制極、搬送極、現像極、剥離極として機能し、スリーブ2の回転方向に所定の配列で取り付けられている。
【0021】
シャフト4は、金属等の高強度材料により形成されており、周面に貼り付けられる磁石軸用磁石5の長さよりも長く、したがって、周面に前記磁石軸用磁石5を貼り付けた際に、その両端が露呈する形になっている。露呈したシャフト4の両端部は、前記スリーブ2の両端に設けられたフランジ6,7に対し、軸受け8,9を介して回転可能に挿入されている。なお、シャフト4の一端側はフランジ6を挿通し外方まで延在されているが、他端側はフランジ7に突き当てられ、このフランジ7にシャフト4を延長する如くシャフト部7aが設けられている。
【0022】
ここで、図1における右側のフランジ7の側からシャフト部7aを回転駆動すると、フランジ7を介して回転がスリーブ2に伝達される。したがって、この右側のフランジ7は、駆動側フランジと称され、耐摩耗性に優れた非磁性材料(例えば、アルミニウムやステンレス等)によって形成される。これに対して、図1における左側のフランジ6は、磁石軸3をスリーブ2内に保持する機能を有するのみであり、従動側フランジと称され、フランジ7(駆動側フランジ)と同様の材料で形成されるが、軽量で低コストな樹脂材料等によって形成されることもある。
【0023】
前述の構成の現像ロールを組み立てる場合、磁石軸3をスリーブ2に挿入し、フランジ6,7をスリーブ2に圧入して組み立てる。こうした後、スリーブ2の表面に対して粗面化のためのブラスト処理を施す。勿論、スリーブ2単体で粗面化のためのブラスト処理を施してもよい。以下、このブラスト処理に用いられるブラスト処理装置及びブラスト処理方法について説明する。
【0024】
図2は、前記ブラスト処理を行うためのブラスト処理装置の一例を示すものである。本例のブラスト処理装置は、いわゆる平行移動型のブラスト処理装置であり、ブラストノズル11が上下方向(図中、矢印方向)にスリーブ2の回転軸と平行となるように移動する。移動速度としては、例えば2〜30mm/秒程度である。また、ブラストノズル11とスリーブ2との距離は、50〜150mm程度である。ブラストノズル11の形状も様々であるが、例えば円筒状で直径5〜10mmのものを用いれば良い。
【0025】
本例の場合、前記ブラストノズル11がスリーブ2を挟んで対向配置されており、各ブラストノズル11には、圧縮空気及び砥粒等のブラストメディアが供給され、ブラストメディアを圧縮空気でスリーブ2に向けて噴射する。ブラストメディアとしては、球形粉やアランダム粉で良く、ガラスや金属、ジルコンやセラミック質等を例示することができる。噴射圧力としては、0.2〜0.5MPa程度である。
【0026】
このブラスト処理装置では、前記ブラストノズル11を上下動させながらブラストメディア(粒子または粉体)12を噴射し、これを円筒状のスリーブ2の表面に当てることで表面の粗面化を行う。粗面化のためのブラスト処理は、スリーブ2を回転させながら行い、スリーブ2の全周が均等に粗面化されるようにする。回転速度としては10〜300回転/分程度であり、上述した前記ブラストノズル11の移動速度やその他の条件と共に設定する。
【0027】
なお、ブラスト処理装置としては、前記平行移動型のブラスト処理装置に限らず、例えば揺動型のブラスト処理装置を使用することもできる。この揺動型のブラスト処理装置は、揺動アームを円弧状に揺動させながら先端に取り付けたブラストノズル11からブラストメディア12を噴射する。
【0028】
図3は、前記スリーブ2を回転するための回転機構を示すものである。回転機構は、図3に示すように、現像ロール1のスリーブ2の両端部を保持するとともにそれぞれの端部をマスキングする駆動側保持治具21と従動側保持治具22を備えており、これによって保持された状態でスリーブ2が回転駆動される。ここで、前記駆動側保持治具21と従動側保持治具22には、それぞれウレタン製の保持部材21a,22aが取り付けられており、これら保持部材21a,22aの内径が前記スリーブ2の外径よりも若干小さく設定されている。したがって、前記スリーブ2の両端部をこれら保持部材21a,22aに挿入することで駆動側保持治具21及び従動側保持治具22に保持され、前記保持部材21a,22aの摩擦力により、駆動側保持治具21の回転に伴ってスリーブ2及び従動側保持治具22も回転駆動される。
【0029】
さらに、前記駆動側保持治具21及び従動側保持治具22は、それぞれ回転軸21b,22bを有しており、駆動側保持治具21の回転軸21bにモータ23が取り付けられ、これにより回転駆動する構造とされている。
【0030】
ここで、前記駆動側保持治具21の回転軸21bは、ポリアセタール樹脂(商品名ジュラコン)等により形成される軸受け24を介して第1の固定台25に設けられた貫通孔25aに挿通され、第1の固定台25の背面側において前記モータ23と接続されている。
【0031】
一方、従動側保持治具22は、前記第1の固定台25に対して所定の距離を保って装置内に組み付けられた第2の固定台26に設けられた貫通孔26aに軸受け27を介して挿通されており、上下方向に可動とされるとともに、回転フリーの状態とされている。したがって、スリーブ2の装着に際しては、従動側保持治具22を上昇させてスリーブ2の下端部を駆動側保持治具21に挿入した後、従動側保持治具22を下降してスリーブ2の上端部をこれに挿入する。
【0032】
以上の構造の回転機構によってスリーブ2を回転しながらブラスト処理を行うが、各回転軸21b,22bの軸受け24,27は、摩擦が少ないこと等の要求から、ポリアセタール等の樹脂材料により形成される。また、軸ブレ防止の観点から、軸受け24,27と各回転軸21b,22bの間隙は、500μm以下(例えば100μm程度)に設定されている。このような状況で前記ブラスト処理を行うと、ブラストメディア(粉体)あるいは当該粉体が破砕された微小粉体等がこの回転機構の周囲に舞い上がる(あるいは落下する)ことがあり、これら舞い上がったブラストメディアあるいは微小粉体等が前記軸受け24,27と各回転軸21b,22bの間隙に入り込み、いわゆる粉カジリが発生するおそれがある。
【0033】
この粉カジリは、例えば駆動側保持治具21については、大径傘型の防塵板28を設置し、駆動側保持治具21と一体的に回転するようにする。前記固定台25に設けられた貫通孔25aを覆い隠すことで、舞い上がる(あるいは落下する)ブラストメディアあるいは微小粉体等が間隙に入り込むことを防止することができる。これに対して、従動側保持治具22については、スリーブ2を装着する際に上下動させる必要があることから、従動側保持治具22と固定台26の間に防塵板を設置することは難しい。
【0034】
そこで、本実施形態においては、前記従動側保持治具22が挿入される固定台26の貫通孔26aの双方の開放端を塞ぐ形でフェルト等により形成される封止部材29,30を設置するとともに、従動側保持治具22の回転軸22bの回転状態を検出する回転検出機構を設置している。
【0035】
この回転検出機構は、従動側保持治具22の回転を検出し得るものであれば如何なるものであってもよく、本実施形態においては、従動側保持治具22の回転軸22bの先端に所定の間隔で検出歯が形成された歯車状である回転検出部材31を取り付けるとともに、この回転検出部材31の回転を検出する回転センサ32を固定台26に取り付けている。
【0036】
図4(a)及び図4(b)は、前記回転検出部材31と回転センサ32の取り付け状態を示すものである。前記回転検出部材31は、複数(ここでは4枚)の検出歯31aを等角度間隔(ここでは90°間隔)で有しており、回転軸22bの回転に伴って回転し、回転軸22bが一定の回転数で回転している場合には、前記検出歯31aが一定の時間間隔で回転センサ32と対向することになる。
【0037】
回転センサ32は、前記検出歯31aの回転速度(周期)を検出し得るものであればよく、例えば各検出歯31aを磁性材料で形成し、前記回転センサ32としてホール素子等を用いれば、前記検出歯31aの対向の有無を磁気的な信号として取り出すことができる。あるいは、前記検出歯31aを光の反射率の高い材料により形成し、回転センサ32から光を出射し、前記検出歯31aで反射された戻り光を検出するようにしてもよい。いずれの場合にも、前記回転センサ32で検出される信号は、定常回転の場合には、図5(a)に示すような一定のパルス間隔tを有するパルス波形となる。
【0038】
前述のように従動側保持治具22に関して、固定台26の貫通孔26aの開口部近傍にフェルト等からなる封止部材29,30を設置することで、軸受け27への粉体の侵入を防止することができる。しかしながら、前記封止部材29,30では侵入を食い止めることができなかった粉体は、前記軸受け27と回転軸22bの間の間隙に入り込み、粉カジリを引き起こす。粉カジリが起こって従動側保持治具22の回転ムラや回転ロックが引き起こされると、スリーブ2表面を均一に粗面化する上で支障をきたし、ブラスト粗悪品となる可能性がある。
【0039】
本実施形態では、万が一、前記粉カジリが起こり従動側保持治具22に回転ムラや回転ロックが起こった際には、前記回転検出機構によってこれを検出し、直ちに駆動側保持治具21のモータ23による駆動を停止し、ブラスト処理を停止する。
【0040】
従動側保持治具22が一定の回転数で回転している場合(定常回転)には、前記回転センサ32で検出される信号は、図5(a)に示すような一定のパルス間隔tを有するパルス波形となる。これに対して、例えば粉カジリによって回転負荷がかかり回転ムラが発生すると、従動側保持治具22がスリップを起こす。こうなると図5(b)に示すようにパルス信号間隔の一部が広がり、前記パルス間隔tより大きなパルス間隔Tを有する信号が検出される。あるいは、粉カジリにより従動側保持治具22の回転速度が次第に低下すると、図5(c)に示すように、各パルス信号間のパルス間隔がt1<t2<t3・・・というように次第に大きくなる。
【0041】
したがって、図5(b)に示すパルス信号の欠落や図5(c)に示すパルス間隔の漸増を前記回転センサ32で検出し、これを回転速度情報としてフィードバックすれば、ブラスト粗悪品の発生を把握することができる。例えば駆動側保持治具21を回転駆動するモータ23の制御回路に、前記回転速度情報に応じて回転を停止するような制御を組み込んでおけば、前記回転ムラや回転ロックを回転センサ32で検出した場合に、前記モータ23を停止してスリーブ2の回転を停止することができ、無駄な処理を抑止することができる。また、異常な回転により粗面化にムラ等が生じたブラスト粗悪品を特定し、その後の工程への流出を防止することができる。
【0042】
以上説明してきたように、本発明のブラスト処理装置及びブラスト処理方法によれば、従動側保持治具22に回転ムラや回転ロック等の回転異常が発生した場合に、これを回転センサ32で検出してフィードバックし、回転停止等の措置をとることができる。したがって、ブラスト粗悪品を正確に把握することができ、例えば真円度や振れ精度の悪いブラスト粗悪品が次工程で誤使用されることを確実に防止することが可能である。
【実施例】
【0043】
以下、本発明を適用した具体的な実験例について説明する。
【0044】
本実験例においては、図3に示すスリーブ回転機構を用いてスリーブ2に対してブラスト処理を行ったが、この時、従動側保持治具22に歯車31(4枚の検出歯31a)を取り付けるとともに、固定台26に回転センサ32を取り付けた。なお、回転検出機構の機能確認のために封止部材29,30としてのフェルトを取り外した状態で実験を行なった。
【0045】
また、ブラスト処理条件は下記のように設定した。ブラストノズル11がスリーブ2を挟んで対向配置されており、ブラストノズル11が上下方向にスリーブ2の回転軸と平行となるように移動させた。移動速度としては、14mm/秒とした。それぞれのブラストノズル11とスリーブ2との距離は、125mmとした。それぞれのブラストノズル11は円筒状で直径7mmのものを用いた。ブラストメディアとしては、平均粒径110μm(粒径63〜125μm程度)の粉体(商品名フジジルコンビーズFZB−120)を用いて噴射圧力を0.4MPaに設定した。スリーブ2の回転速度としては120回転/分とした。
【0046】
その結果、ブラスト処理を開始したときは一定のパルス間隔を有するパルス波形を得ていたが、8時間程度続けていると粉カジリによるパルス間隔が次第に大きくなることが判明した。さらに5時間ブラスト処理を続けるとパルス信号間隔の一部が広がり、設定したパルス間隔以上(例えば+0.06秒)となった時点でブラスト処理を停止した。これにより粉カジリによるブラスト不良材(スリーブ)の流出を防止することができた。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】現像ロールの概略断面図である。
【図2】ブラスト装置の一例を模式的に示す図である。
【図3】スリーブの回転機構を示す図である。
【図4】回転検出機構の一例を示すものであり、(a)は概略平面図、(b)は概略側面図である。
【図5】回転検出機構で検出される検出信号の一例を示すものであり、(a)は正常回転時のパルス信号波形の一例、(b)はスリップによる回転ムラ発生時のパルス信号波形の一例、(c)は次第に回転速度が低下している場合のパルス信号波形の一例を示す。
【符号の説明】
【0048】
1 現像ロール、2 スリーブ、3 磁石軸、4 シャフト、5 磁石軸用磁石、6,7 フランジ、11 ブラストノズル、12 ブラストメディア、21 駆動側保持治具、22 従動側保持治具、21a,22a 保持部材、21b,22b 回転軸、23 モータ、24 軸受け、25 第1の固定台、25a 貫通孔、26 第2の固定台、26a 貫通孔、27 軸受け、28 防塵板、29,30 封止部材、31 回転検出部材、31a 検出歯、32 回転センサ




 

 


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