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発明の名称 粉末成形装置及び粉末成形方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−222874(P2007−222874A)
公開日 平成19年9月6日(2007.9.6)
出願番号 特願2006−43226(P2006−43226)
出願日 平成18年2月21日(2006.2.21)
代理人 【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
発明者 西澤 剛一 / 國吉 陽一 / 坂元 圭太郎 / 竹渕 確 / 斉藤 清
要約 課題
液状の潤滑剤を用いて扁平状の成形体を加圧成形する際に下パンチに形成された潤滑剤の供給口の目詰まり発生を抑制することのできる粉末成形装置を提供する。

解決手段
鉛直方向に貫通するダイホールを有するダイと、ダイホール内に供給された粉末組成物に加圧力を付与する上パンチ及び下パンチ14と、を備えた粉末成形装置であって、鉛直供給路31が下パンチ14の横断面の略中心部に配設され、水平供給路34は、下パンチ14の横断面の長手方向に沿いかつ開口径が略一定な主供給路34aと、主供給路34aから下パンチ14の横断面の短手方向に沿って分岐する複数の従供給路34bとから構成され、従供給路34bの開口面積は、主供給路34aの開口面積以下であり、かつ鉛直供給路31からの距離が遠いほど大きい下パンチ14を用いる。
特許請求の範囲
【請求項1】
粉末組成物を加圧成形して成形体を作製する粉末成形装置であって、
鉛直方向に貫通するダイホールを有するダイと、
前記ダイホール内に供給された前記粉末組成物に加圧力を付与する上パンチ及び下パンチと、を備え、
前記下パンチはその横断面が扁平な矩形状をなし、
その側壁には、液状の潤滑剤を吐出する複数の供給口が形成され、
その内部には、鉛直方向に前記潤滑剤を供給する鉛直供給路と、前記鉛直供給路に連なり、前記鉛直供給路から供給された前記潤滑剤を水平方向にかつ複数の前記供給口まで供給する水平供給路が形成され、
前記鉛直供給路は、前記下パンチの横断面の略中心部に配設され、
前記水平供給路は、前記下パンチの横断面の長手方向に沿いかつ開口径が略一定な主供給路と、前記主供給路から前記下パンチの横断面の短手方向に沿って分岐する複数の従供給路とから構成され、
前記従供給路の開口面積は、前記主供給路の開口面積以下であり、かつ前記鉛直供給路からの距離が遠いほど大きいことを特徴とする粉末成形装置。
【請求項2】
前記主供給路及び前記従供給路の開口面積は、供給された前記潤滑剤が均等に分配されるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の粉末成形装置。
【請求項3】
前記鉛直供給路からの距離が等しい複数の前記従供給路の開口面積が等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載の粉末成形装置。
【請求項4】
前記側壁は、長手方向に沿う一対の長側壁と、短手方向に沿う一対の短側壁とから構成され、
前記各長側壁には複数の前記供給口が形成され、
前記各短側壁には単一の前記供給口が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉末成形装置。
【請求項5】
前記長側壁の長さL1と前記短側壁の長さL2の比L1/L2が5〜14であることを特徴とする請求項4に記載の粉末成形装置。
【請求項6】
鉛直方向に貫通するダイホールを有するダイと、
前記ダイホール内に供給された粉末組成物に加圧力を付与する上パンチ及び下パンチと、を備え、
前記下パンチはその横断面が扁平な矩形状をなし、
その側壁には、液状の潤滑剤を吐出する複数の供給口が形成され、
その内部には、鉛直方向に前記潤滑剤を供給する鉛直供給路と、前記鉛直供給路に連なり、前記鉛直供給路から供給された前記潤滑剤を水平方向にかつ複数の前記供給口まで供給する水平供給路が形成され、
前記鉛直供給路は、前記下パンチの横断面の略中心部に配設され、
前記水平供給路は、前記下パンチの横断面の長手方向に沿いかつ開口径が略一定な主供給路と、前記主供給路から前記下パンチの横断面の短手方向に沿って分岐する複数の従供給路とから構成され、
前記従供給路の開口面積は、前記主供給路の開口面積以下であり、かつ前記鉛直供給路からの距離が遠いほど大きい粉末成形装置を用いて前記粉末組成物を加圧成形して成形体を作製することを特徴とする粉末成形方法。
【請求項7】
前記ダイホールに面する前記ダイの内壁面に対して、前記下パンチの前記供給口から液状の前記潤滑剤を供給する工程と、
前記ダイホールに所定量の前記粉末組成物を供給する工程と、
前記ダイホール内に供給された前記粉末組成物を前記上パンチ及び前記下パンチによって加圧成形する工程と、を備えることを特徴とする請求項6に記載の粉末成形方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末組成物を加圧成形するための粉末成形装置及び粉末成形方法に関し、特に、成形対象である粉末組成物がダイにかじる現象を防止するために潤滑剤を用いて粉末を加圧成形する装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、粉末冶金法を利用して焼結磁石等が作製されている。一般的な粉末冶金法では、数百ミクロン以下にまで微粉化した原料合金粉末を加圧成形し、得られた粉末成形体(圧粉体)を所定温度で加熱保持して焼結することによって焼結磁石等の焼結体が作製される。
【0003】
特に、モータ等に対して利用頻度が高いNd−Fe−B系焼結磁石は、まず、原料合金を粗粉砕及び微粉砕しミクロンオーダまで微粉化する。次いで、この微粉末を磁場中で加圧成形した後、焼結及び時効処理を行うことによってNd−Fe−B系焼結磁石は作製される。
この加圧成形は、鉛直方向に貫通するダイホールを備えたダイと、前記ダイホールに上方から進退可能な上パンチと、前記ダイホール内にダイと相対移動可能に配設された下パンチとを備える粉末成形装置を用いて行われる。そして、下パンチをダイホール内の所定位置に配置することによってダイのダイホール内にキャビティを形成し、このキャビティ内に上記微粉末(磁石粉末)を上方から落下させて充填した後、上パンチをダイホール内に挿入して下パンチと協働して加圧して成形体を得る。
【0004】
Nd−Fe−B系の磁石粉末に代表される希土類磁石粉末は流動性が悪く、その圧縮成形の工程においてダイにかじりが発生する問題があった。このかじりとは、被成形体である粉末が、摩擦熱によりダイに少量付着することをいう。ダイに付着した粉末は、付着力が強いため、そのまま成形を続けると、付着した粉末によって成形体にキズや割れ、クラック等が発生して、成形体の品質低下を招いてしまう。
【0005】
上述したような問題を解消するために、特許文献1には、磁石粉末に潤滑剤を添加する技術が開示されている。この特許文献1には、Fe−R−B系磁石粉末に、潤滑剤(ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛及びビスアマイドのうち少なくとも1種を含む)を混合することによって、成形性を改善して、かじりによる成形体へのキズ等の発生を抑制できることが開示されている。特許文献1では、固体状の潤滑剤を溶剤に溶解又は分散させた液状の潤滑剤を成形対象である磁石粉末に添加している。
【0006】
特許文献1のように磁石粉末に潤滑剤を添加する方法は、成形性向上に一定の効果がある。しかし、成形性をさらに向上させようとすると、必要以上の量の潤滑剤を添加することが必要である。磁石粉末に添加する方法では、成形性の向上に寄与しない潤滑剤が相当量存在するからである。潤滑剤は有機物から構成されているため、必要以上の量の潤滑剤を添加すると、保磁力等の磁気特性を低下させる要因の一つである炭素量の増加に繋がる。
【0007】
一方、潤滑剤をダイに塗布する方法も開示されている。例えば、特許文献2には、下パンチの上部側壁面の周囲に溝を設け、前記溝内に複数の供給口としてのノズルから液状の潤滑剤をダイの内壁面に向かって流出させる技術が開示されている。
また、特許文献3には、下パンチ側壁面に設けられた供給口から液状の潤滑剤を気体とともにダイホール内壁面に対して供給する供給口を設けた粉体プレス装置が開示されている。この粉体プレス装置は、下パンチの上部周囲かつ供給口を覆うように、フェルト等の繊維からなる潤滑剤の吸着部材を配設し、この吸着部材に対して霧状の潤滑剤を供給し、吸着部材を介してダイホール側壁面に潤滑剤を塗布している。
【0008】
【特許文献1】特開平4−214803号公報
【特許文献2】特開平3−291307号公報
【特許文献3】特開2000−197997号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
Nd−Fe−B系焼結磁石には、用途によって種々の形状が存在する。その中で、扁平状のNd−Fe−B系焼結磁石であって、その長手方向を加圧方向と直交させて磁場中で加圧成形する場合がある。この加圧成形に用いられる下パンチもまた扁平となる。
このような扁平状の下パンチに液状の潤滑剤を供給する経路を設け、かつ供給口から液状の潤滑剤をダイの内壁面に向かって流出させる技術を本発明者等は検討した。その結果、成形サイクルが増加するにつれて潤滑剤の供給口に目詰まりが発生する。このような現象により潤滑剤の供給が不足することで成形性が低下して、成形体にキズや割れ、クラック等が発生して成形不良につながった。
そこで本発明は、液状の潤滑剤を用いて扁平状の成形体を加圧成形する際に下パンチに形成された潤滑剤の供給口の目詰まり発生を抑制することのできる粉末成形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、図7、図8に示される下パンチ40を用いて加圧成形の検討を行った。この下パンチ40は、粉末成形装置のダイホールに対応する矩形断面を有するパンチヘッド40aとパンチヘッド40aの下部に位置する矩形断面の基部40bとから構成される。パンチヘッド40aの側壁面には潤滑剤を供給するための開口である複数の供給口50が形成されている。各供給口50は、パンチヘッド40a内に格子状に配設された水平供給路53に連通している。下パンチ40の基部40bからパンチヘッド40aにかけて、鉛直供給路51が形成されている。図8に示すように、鉛直供給路51は、下パンチ40の横断面の略中心部に配設されている。そして、パンチヘッド40aにおいて、水平供給路53に、鉛直供給路51の上端が連通している。鉛直供給路51に液状の潤滑剤を供給することにより、水平供給路53を介して各供給口50から液状の潤滑剤が図示しないダイの内壁に向けて吐出される。
【0011】
下パンチ40を用いて粉末の加圧成形を行ったところ、供給口50に目詰まりが比較的容易に発生した。そして、その目詰まりの状況を観察したところ、鉛直供給路51から距離の遠い供給口50ほど粉末の目詰まりが発生しやすいことが判明した。検討に供された下パンチ40は、長手方向の長さが100mm程度であり、圧力損失の影響によって各供給口50からの潤滑剤の吐出は不均等にならないと本発明者等は予測していた。しかるに、現実には、供給口50がダイの内壁に対向している等の事情によって、各供給口50からの潤滑剤の吐出は不均等になり、特に鉛直供給路51から距離の遠い供給口50ほど潤滑剤の吐出量が少なくなり、粉末の目詰まりが優先して発生したものと解される。
【0012】
そこで、本発明者等は、鉛直供給路51から距離の遠い供給口50ほどその径を大きくしたところ、粉末の目詰まりの発生を抑制できた。そこでなされた本発明の粉末成形装置は、粉末組成物を加圧成形して成形体を作製する粉末成形装置であって、鉛直方向に貫通するダイホールを有するダイと、ダイホール内に供給された粉末組成物に加圧力を付与する上パンチ及び下パンチと、を備え、下パンチはその横断面が扁平な矩形状をなし、その側壁には、液状の潤滑剤を吐出する複数の供給口が形成され、その内部には、鉛直方向に潤滑剤を供給する鉛直供給路と、鉛直供給路に連なり、鉛直供給路から供給された潤滑剤を水平方向にかつ複数の供給口まで供給する水平供給路が形成されている。この鉛直供給路は、下パンチの横断面の略中心部に配設されている。また、水平供給路は、下パンチの横断面の長手方向に沿いかつ開口径が略一定な主供給路と、下パンチの横断面の短手方向に沿って主供給路から分岐する複数の従供給路とから構成されている。そして、本発明の粉末成形装置は、従供給路の開口面積は、主供給路の開口面積以下であり、かつ鉛直供給路からの距離が遠いほど大きいことを特徴としている。
【0013】
本発明の粉末供給装置において、従供給路の開口面積が、鉛直供給路からの距離が遠いほど大きいようにするためには、主供給路及び従供給路の開口面積は、供給された潤滑剤が均等に分配されるように設定すればよい。
また、本発明の粉末供給装置において、鉛直供給路からの距離が等しい複数の従供給路の開口面積を等しくすることができる。
さらに本発明の粉末供給装置において、側壁が、長手方向に沿う一対の長側壁と、短手方向に沿う一対の短側壁とから構成される場合、各長側壁には複数の供給口を形成し、各短側壁には単一の供給口を形成する形態とすることができる。この形態は、長側壁の長さL1と短側壁の長さL2の比L1/L2が5〜14である場合に有効である。
【0014】
本発明はまた、鉛直方向に貫通するダイホールを有するダイと、ダイホール内に供給された粉末組成物に加圧力を付与する上パンチ及び下パンチと、を備え、下パンチはその横断面が扁平な矩形状をなし、その側壁には、液状の潤滑剤を吐出する複数の供給口が形成され、その内部には、鉛直方向に潤滑剤を供給する鉛直供給路と、鉛直供給路に連なり、鉛直供給路から供給された潤滑剤を水平方向にかつ複数の供給口まで供給する水平供給路が形成され、鉛直供給路は、下パンチの横断面の略中心部に配設され、水平供給路は、下パンチの横断面の長手方向に沿いかつ開口径が略一定な主供給路と、主供給路から下パンチの横断面の短手方向に沿って分岐する複数の従供給路とから構成され、従供給路の開口面積は、主供給路の開口面積以下であり、かつ鉛直供給路からの距離が遠いほど大きい、粉末成形装置を用いて粉末組成物を加圧成形して成形体を作製する粉末成形方法を提供する。
この粉末成形方法において、ダイホールに面するダイの内壁面に対して、下パンチの供給口から液状の潤滑剤を供給する工程と、ダイホールに所定量の粉末組成物を供給する工程と、ダイホール内に供給された粉末組成物を上パンチ及び下パンチによって加圧成形する工程と、を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、液状の潤滑剤を用いて扁平状の成形体を加圧成形する際に下パンチに形成された潤滑剤の供給口の目詰まり発生を抑制することのできる粉末成形装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態による粉末成形装置10の概略構成を示す図である。なお、粉末成形装置10は、粉末組成物である磁性粉末Pに所定方向の磁場を印加しつつ加圧成形するものであるが、以下の説明では磁場を印加するためのコイル等の記載、言及を省略する。
粉末成形装置10は、鉛直方向に貫通するダイホール12を有するダイ11と、ダイ11のダイホール12に対して上方から進退可能に構成された上パンチ13と、ダイ11のダイホール12内に嵌装された下パンチ14とを備える。
【0017】
粉末成形装置10において、下パンチ14は基台15に固定されているが、ダイ11は、図示しないアクチュエータによって昇降可能に構成されている。したがって、下パンチ14はダイ11に対して鉛直方向に相対的に昇降可能である。
図1に示すように、ダイ11が下パンチ14に対して所定位置まで上昇した状態では、下パンチ14によってダイ11のダイホール12内にキャビティ16が形成されている。
【0018】
ダイ11の上面には、フィーダボックス17が配設されている。フィーダボックス17は、内部に成形対象である磁性粉末Pを収容している。磁性粉末Pとしては、例えば希土類焼結磁石の原料である磁石粉末を用いることができる。もっとも、本発明の成形対象はこの磁石粉末に限らず、他の如何なる成形用の粉末組成物を用いることができる。フィーダボックス17は、図示しないアクチュエータによって、ダイ11の上面を図中左右方向にスライドさせることができる。
ダイ11の上面と接しているフィーダボックス17内の磁性粉末Pは、フィーダボックス17がキャビティ16の上方までスライドされると、キャビティ16内に自由落下して充填される。キャビティ16内に充填された磁性粉末Pは、ダイホール12に挿入された上パンチ13と下パンチ14とによって加圧成形される。
【0019】
図2に下パンチ14の正面図、図3に図2のB−B矢視断面図を示す。
下パンチ14は、ダイホール12に対応する矩形断面を有するパンチヘッド14aとパンチヘッド14aの下部に位置する矩形断面の基部14bとから構成される。パンチヘッド14aの側壁面には潤滑剤を供給するための開口である複数の供給口301〜312が形成されている。各供給口301〜312は、パンチヘッド14a内に格子状にかつ水平方向に配設された水平供給路34に連通している。水平供給路34には、液状の潤滑剤が供給される。ここで、水平供給路34は、下パンチ14の長手方向に沿い、かつ開口径が略一定な主供給路34aと、下パンチ14の短手方向に沿って主供給路34aから分岐する従供給路34bとから構成される。
【0020】
下パンチ14の基部14bからパンチヘッド14aにかけて、鉛直供給路31が形成されている。そして、パンチヘッド14aにおいて、鉛直供給路31の上端は、水平供給路34に連通されている。したがって、鉛直供給路31を通じて鉛直方向に供給される潤滑剤は、さらに水平供給路34を水平方向に供給されて各供給口301〜312からダイ11の内壁面に向けて吐出される。
【0021】
供給口301の開口面積をS301、供給口302の開口面積をS302とし、以下同様に供給口303〜312の開口面積をS303〜S312とする。下パンチ14の供給口301〜312の開口面積S301〜S312は、以下の関係を有するように設定する。つまり、鉛直供給路31からの距離が遠いほど、供給口301〜312の開口面積S301〜S312は大きく設定されている。そして、主供給路34a、従供給路34bに連なる供給口301〜312の開口面積S301〜S312は、主供給路34a、従供給路34bと同等である。
S1=S301=S302
S2=S303=S304=S305=S306
S3=S307=S308=S309=S310
S4=S311=S312
S1<S2<S3≦S4
【0022】
下パンチ14の供給口301〜312及び鉛直供給路31の開口面積が上述のように設定されていると、鉛直供給路31からの距離が遠い供給口であっても、潤滑剤の吐出量を確保することができ、供給口301〜312の目詰まりを抑制することができる。
ここで、主供給路34aは開口面積がS4(S3)で一定である。圧力損失を考慮すると、主供給路34aは、鉛直供給路31からの距離が遠くなるに連れてその開口面積を大きくすればよい。しかるに、主供給路34aを形成する際にはドリル等の工具によって穿孔することが現実的であり、そうすると、パンチヘッド14aを一体で構成する場合には、主供給路34aの開口面積を変動させることは容易ではない。つまり、本実施の形態の下パンチ14において、その製作容易性の観点から主供給路34aは開口面積を略一定にしている。したがって、主供給路34aに連なる供給口311及び312は、主供給路34aと開口面積が同等となる。これに対して主供給路34aから分岐する従供給路34bは、鉛直供給路31からの距離が遠いほど開口面積が大きく設定されている。ただし、鉛直供給路31からの距離が等しい複数の従供給路34bは、開口面積が等しい。例えば、供給口303に対応する従供給路34bと供給口304に対応する従供給路34bは、開口面積が等しい。この場合も、ドリル等の工具による穿孔によってこれら従供給路34bを形成することができる。そして、各従供給路34bに連なる供給口301〜310は、当該従供給路34bと開口面積が同等となる。
【0023】
供給口301〜312の開口面積S301〜S312を具体的にどの程度に設定すべきかは、下パンチ14のサイズ、潤滑剤の供給圧力等の条件によって変動しうるため一概に言うことができない。しかし、本発明者等の検討によれば、後述する実施例で示すように、供給口301〜312の数によって供給される潤滑剤を均等に分配することによって、供給口301〜312における不均等な目詰まりを十分に抑制することができる。
【0024】
本発明は、下パンチ14の短側壁に対応する短辺の長さが3〜15mmであって、かつ扁平な成形体を作製するときに効果的である。供給口301〜312の開口面積S301〜S312は、下パンチ14の長側壁の長さをL1、短側壁の長さをL2とすると、L1/L2が5〜14である場合、鉛直供給管31から一番遠い供給口は、一番近い供給口の開口面積の2〜20倍とすることが好ましい。より好ましくは2〜10倍である。この範囲未満であると潤滑剤を均等に排出することが難しく、また、上記範囲を超えると下パンチ14の強度に問題が発生する可能性がある。
【0025】
さて、下パンチ14に形成された鉛直供給路31には、図1に示されるように、潤滑剤供給配管18が接続されている。潤滑剤供給配管18の他端には潤滑剤貯留層24が接続されている。そして、潤滑剤供給配管18の経路上には、潤滑剤貯留層24側からポンプ22、バルブ20が配設されている。潤滑剤貯留層24内に貯留されている潤滑剤はポンプ22によって潤滑剤供給配管18上に供給される。そして、潤滑剤はバルブ20が開いているときには下パンチ14の鉛直供給路31に対して供給されるが、バルブ20が閉じているときには潤滑剤供給配管18上に留まる。このように、バルブ20は、潤滑剤の下パンチ14への供給を制御する。
【0026】
粉末成形装置10は、その動作を制御するためのコントローラ26を備えている。すなわち、コントローラ26は、ダイ11の昇降、上パンチ13の昇降及びフィーダボックス17のスライドの動作を、各々に付設されるアクチュエータを介して制御する。また、コントローラ26は、バルブ20の開閉動作を制御する。
【0027】
以上のように構成された粉末成形装置10の動作を図4及び図5を参照しつつ説明する。この動作は、コントローラ26が制御する。
当初は、前回の一連の工程が終了し、図4(a)に示すように、ダイ11は下降端に位置しているとともに、上パンチ13は上昇端に退避している。この状態を、図5に示すように初期状態と呼ぶ。
初期状態においては、フィーダボックス17も退避しており、図4(a)には示されていない。
また、この初期状態において、潤滑剤供給配管18上のバルブ20は開いている(図5では「ON」、以下同様)。したがって、下パンチ14のパンチヘッド14aに設けられた供給口301〜312から、潤滑剤が吐出される。この潤滑剤は、脂肪酸又は脂肪酸の誘導体、例えば、ステアリン酸系やオレイン酸系であるステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の助剤を用いることができ、溶剤はエタノール等の有機溶剤を使用し、前記脂肪酸と混合して使用する。溶剤に助剤が溶け込んでいても、いわゆる混合状態でも使用可能であり、本発明の液状の潤滑剤とは両者を包含している。特許文献3に開示されるような吸着部材(例えば、フエルト)を使用しない場合には、潤滑剤と溶剤の混合状態のものを使用することができる。潤滑剤の供給圧力は、0.01〜0.5MPaとすることが好ましい。供給圧力が低すぎると所定量の潤滑剤を供給するのに時間が必要であり、逆に供給圧力が高すぎると潤滑剤がダイ11の内壁面へ吐出される際に飛散して供給が不安定になるためである。供給圧力は好ましくは、0.05〜0.3MPaである。
【0028】
所定量の潤滑剤の供給が終了したならば、次に、図4(b)に示すように、コントローラ26は、キャビティ16形成のためにダイ11を上昇端まで上昇させる。このダイ11の上昇に伴って、ダイ11の内壁面の所定領域に潤滑剤が塗布される。この潤滑剤の塗布をより確実にするために、ダイ11を上昇端まで上昇させた後に、下降端まで下降させ、再度上昇端まで上昇させるという動作を行うことも有効である。
【0029】
ダイ11を上昇端まで上昇させたタイミングで、コントローラ26は、バルブ20をOFFにする。キャビティ16形成の段階では、上パンチ13、フィーダボックス17は、退避位置に制御されている。
【0030】
ついで、ダイ11が上昇端に達した後に、図4(c)に示すように、コントローラ26は、フィーダボックス17をキャビティ16上までスライドさせる。そうすると、フィーダボックス17内に収容されていた磁性粉末Pがキャビティ16内に落下する。このとき、コントローラ26は、バルブ20のOFFの状態を継続する。なお、この粉末充填の段階では、上パンチ13は、退避位置に制御されたままである。
【0031】
キャビティ16上へフィーダボックス17が移動して所定時間経過後、コントローラ26は、フィーダボックス17をキャビティ16上から退避させる。このとき、フィーダボックス17の下面で磁性粉末Pが摺り切られて、キャビティ16内に所定量の磁性粉末Pが充填される。
フィーダボックス17の退避完了後、磁性粉末Pは加圧成形される。加圧成形のために、コントローラ26は、上パンチ13を下降させる。上パンチ13は、図4(d)に示すように、ダイ11のダイホール12(キャビティ16)に挿入され、キャビティ16内の磁性粉末Pを下パンチ14と協働して加圧成形する。このときの加圧力は、30〜300MPa程度である。
【0032】
所定の加圧成形が完了したならば、コントローラ26は、図4(e)に示すように、上パンチ13及び下パンチ14の位置を維持したまま、ダイ11を下降端まで下降させる。成形体Cはキャビティ16外に排出される。この時点では、コントローラ26は、バルブ20のOFFの状態を継続する。
【0033】
その後、コントローラ26は、図4(f)に示すように、上パンチ13を所定位置まで退避させると、成形体Cを取り出すことができる。上パンチ13を所定位置まで退避させたならば、コントローラ26はバルブ20をONに切り替えて、粉末成形装置10を初期状態に設定し、以後の加圧成形サイクルに備える。
【0034】
次に本発明が適用される希土類焼結磁石について説明する。本発明は、特にR−T−B系焼結磁石に適用することが好ましい。
このR−T−B系焼結磁石は、希土類元素(R)を25〜37wt%含有する。ここで、RはYを含む概念を有しており、したがってY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuの1種又は2種以上から選択される。好ましいRの量は28〜35wt%、さらに好ましいRの量は29〜33wt%である。
【0035】
また、R−T−B系焼結磁石は、ホウ素(B)を0.5〜4.5wt%含有する。Bが0.5wt%未満の場合には高い保磁力を得ることができない。一方で、Bが4.5wt%を超えると残留磁束密度が低下する傾向がある。したがって、Bの上限を4.5wt%とする。好ましいBの量は0.5〜1.5wt%、さらに好ましいBの量は0.8〜1.2wt%である。
R−T−B系焼結磁石におけるTはFe又はFe及びCoを意味する。ここで、Coを含む場合には3.0wt%以下(0を含まず)、好ましくは0.1〜1.0wt%、さらに好ましくは0.3〜0.7wt%とする。CoはFeと同様の相を形成するが、キュリー温度の向上、粒界相の耐食性向上に効果がある。
【0036】
さらに、R−T−B系焼結磁石は、Al及びCuの1種又は2種を0.02〜0.5wt%の範囲で含有することができる。この範囲でAl及びCuの1種又は2種を含有させることにより、得られる焼結磁石の高保磁力化、高耐食性化、温度特性の改善が可能となる。Alを添加する場合において、好ましいAlの量は0.03〜0.3wt%、さらに好ましいAlの量は、0.05〜0.25wt%である。また、Cuを添加する場合において、好ましいCuの量は0.15wt%以下(0を含まず)、さらに好ましいCuの量は0.03〜0.12wt%である。
本発明が適用されるR−T−B系焼結磁石は、他の元素の含有を許容する。例えば、Zr、Ti、Bi、Sn、Ga、Nb、Ta、Si、V、Ag、Ge等の元素を適宜含有させることができる。一方で、酸素、窒素、炭素等の不純物元素を極力低減することが好ましい。特に磁気特性を害する酸素は、その量を5000ppm以下とする。酸素量が多いと非磁性成分である希土類酸化物相が増大して、磁気特性を低下させるからである。さらに高磁気特性を得る場合には、その量を3000ppm以下、好ましくは2000ppm以下、より好ましくは1000ppm以下とする。本発明は、このように酸素量の少ないR−T−B系焼結磁石の加圧成形に適用することが好ましい。
【0037】
R−T−B系焼結磁石に本発明を適用することが好ましいが、他の希土類焼結磁石に本発明を適用することも可能である。例えば、R−Co系焼結磁石に本発明を適用することもできる。
R−Co系焼結磁石は、Rと、Fe、Ni、Mn及びCrから選ばれる1種以上の元素と、Coとを含有する。この場合、好ましくはさらにCu又は、Nb、Zr、Ta、Hf、Ti及びVから選ばれる1種以上の元素を含有し、特に好ましくはCuと、Nb、Zr、Ta、Hf、Ti及びVから選ばれる1種以上の元素とを含有する。これらのうち特に、SmとCoとの金属間化合物、好ましくはSmCo17金属間化合物を主相とし、粒界にはSmCo系を主体とする副相が存在する。
【0038】
以上のR−T−B系焼結磁石は以下のようにして製造される。
原料金属を真空又は非酸化性ガス、好ましくはAr雰囲気中でストリップキャスティングすることにより、原料合金を得ることができる。原料合金を得るための原料金属としては、希土類金属あるいは希土類合金、純鉄、フェロボロン、さらにはこれらの合金等を使用することができる。
【0039】
原料合金が作製された後、これらの原料合金は粉砕される。粉砕工程には、粗粉砕工程と微粉砕工程とがある。まず、各母合金をそれぞれ粒径数百μm程度になるまで粗粉砕する。粗粉砕性を向上させるために、水素を吸蔵させた後、粗粉砕を行うことが効果的である。また、水素吸蔵を行った後に、水素を放出させることにより、機械的な手段を用いることなく、粗粉砕を行うこともできる。
【0040】
高磁気特性を得るために、粉砕処理(粉砕処理後の回収)から焼結(焼結炉に投入する)までの各工程の雰囲気を、100ppm未満の酸素濃度に抑えることが好ましい。そうすることにより、焼結体に含まれる酸素量を3000ppm以下に制御することができる。
【0041】
粗粉砕工程後、微粉砕工程に移る。微粉砕は、主にジェットミルが用いられ、粒径数百μm程度の粗粉砕粉を平均粒径1〜8μmになるまで粉砕される。本発明の原料合金を用いることにより、微細かつ粒度分布幅の狭い微粉砕粉を得ることができる。ジェットミルは、高圧の非酸化性ガス(例えば窒素ガス)を狭いノズルより開放して高速のガス流を発生させ、この高速のガス流により粗粉砕粉を加速し、粗粉砕粉同士の衝突やターゲットあるいは容器壁との衝突を発生させて粉砕する方法である。微粉砕時に、ステアリン酸亜鉛等の添加剤を0.01〜0.3wt%程度添加することにより、成形時に配向性の高い微粉を得ることができる。
【0042】
次いで、微粉砕された磁性粉末を、磁場印加によってその結晶軸を配向させた状態で磁場中成形する。なお、上述した粉末成形装置10では、磁場印加の要素であるコイル等の記載、言及は省略している。成形圧力は成形開始から終了まで一定であってもよく、漸増又は漸減してもよく、あるいは不規則変化してもよい。成形圧力が低いほど配向性は良好となるが、成形圧力が低すぎると成形体の強度が不足してハンドリングに問題が生じるので、この点を考慮して成形圧力を選択する。磁場中成形で得られる成形体の最終的な相対密度は、通常、50〜60%である。また、印加する磁場は静磁場に限定されず、パルス状の磁場とすることもできる。また、静磁場とパルス状磁場を併用することもできる。
【0043】
ここで、粉砕処理からの各工程の雰囲気を100ppm未満の酸素濃度に抑える場合、磁場中成形の対象である磁性粉末Pに含まれる酸素量も低い。このように酸素量の低い磁性粉末Pは、活性度が高いために、ダイ11に対するかじりが非常に発生しやすい。したがって、低酸素濃度にてR−T−B系焼結磁石を製造する場合に、本発明は特に有効である。
【0044】
磁場中成形後、その成形体を真空又は非酸化性ガス雰囲気中で焼結する。焼結温度は、組成、粉砕方法、粒度と粒度分布の違い等、諸条件により調整する必要があるが、1000〜1200℃で1〜10時間程度焼結すればよい。
焼結後、得られた焼結体に時効処理を施すことができる。時効処理は、保磁力を制御する上で重要である。時効処理を2段に分けて行う場合には、800〜900℃近傍、600〜700℃近傍での所定時間の保持が有効である。
【実施例1】
【0045】
高純度の原料を用意して、ストリップキャスト法により原料合金を作製した。
次いで、室温にて原料合金に水素を吸蔵させた後、Ar雰囲気中で600℃×1時間の脱水素を行う水素粉砕処理を行った。水素粉砕処理が施された合金に微粉砕を行い、平均粒径4μmの微粉砕粉を得た。なお、微粉砕はジェットミルで行った。該微粉砕粉末の組成は以下の通りである。
30.2wt%Nd−1.4wt%Dy−1wt%B−0.1wt%Cu−0.2wt%Al−0.5wt%Co−bal.Fe
【0046】
以上で得られた微粉砕粉(酸素量:4000ppm、炭素量:1000ppm)を、図1〜図3に示す形態の粉末成形装置10を用い、図4〜図5で示した要領で40gの微粉砕粉を成形体密度が4.2g/ccとなるように連続成形した(実施例1)。キャビティ16(下パンチ14)のサイズは、60mm×10mmである。液状の潤滑剤としてはステアリン酸亜鉛をエタノール溶媒と混合したものを用い供給圧力を0.1MPaとした。
【0047】
下パンチ14における供給口301〜312の開口面積S301〜S312は、以下の通りに設定している。
S1=S301=S302=0.42πmm
S2=S303=S304=S305=S306
S3=S307=S308=S309=S310
S4=S311=S312
S1:S2:S3:S4=1:5/3:5:5
【0048】
以上の開口面積S301〜S312の設定の根拠は図6に基づいて説明する。
鉛直供給路31から供給される潤滑剤の量を12Luとする。そして、この12Luの潤滑剤を供給口301〜312に連なる主供給路34a、従供給路34bに均等に分配することを念頭においている。
つまり、主供給路34aと主供給路34aから分岐する従供給路34b1の開口面積の比を5:1にすると、分岐点から左右の主供給路34aに対して各々5Luの潤滑剤、従供給路34b1に対して各々1Luの潤滑剤を供給することができる。
鉛直供給路31から図中左右の主供給路34aに各々供給された5Luの量の潤滑剤は、次の従供給路34b2の分岐において分配される。そして、主供給路34aと主供給路34aから分岐する従供給路34b2の開口面積の比を5:5/3に設定することにより、分岐点から左右の主供給路34aに対して各々3Luの潤滑剤、従供給路34b2に対して各々1Luの潤滑剤を供給することができる。
【0049】
さらに、鉛直供給路31から図中左右の主供給路34aに各々供給された3Luの量の潤滑剤は、次の従供給路34b3の分岐において分配される。そして、主供給路34aと主供給路34aから分岐する従供給路34b3の開口面積の比を5:5(1:1)に設定することにより、分岐点から左右の主供給路34aに対して各々1Luの潤滑剤、従供給路34b3に対して各々1Luの潤滑剤を供給することができる。
以上の通りであり、S1:S2:S3:S4=1:5/3:5:5とすることにより、供給口301〜312に対して潤滑剤を均等に分配することができる。
【0050】
比較例1として、供給口301〜312の開口面積S301〜S312が以下に示す仕様(S1=0.42mm)とした以外は実施例と同様にして連続成形した。
S1:S2:S3:S4=1:1:1:1
【0051】
比較例では、800ショットでかじり又はクラックが発生したので連続成形を中断したのに対して、実施例では10000ショット経過してもかじりの発生はなかった。
また、キャビティ16(下パンチ14)のサイズを80mm×10mm、110mm×10mm、130mm×10mm、40mm×5mm、70mm×5mmとした以外は、実施例1と同様に連続成形を行ったところ、10000ショット経過してもかじりの発生はなかった。同様に比較例では、上記パンチサイズの順に、720、610、480、700、460ショットでかじり又はクラックが発生したので連続成形を中断した。
【実施例2】
【0052】
合金組成を以下としたこと及び粉砕処理から成形までの雰囲気を100ppm未満の酸素濃度に抑えることを除いて、実施例1と同様に連続成形を行った(実施例2)。なお、得られた焼結体の酸素量は1000ppm、炭素量は1000ppmであった。
24.9wt%Nd−5.9wt%Pr−0.4wt%Dy−1wt%B−0.05wt%Cu−0.2wt%Al−0.5wt%Co−bal.Fe
その結果、10000ショット経過してもかじりの発生はなかった。比較例1と同様の下パンチ14を用いて連続成形を行ったところ(比較例2)、500ショットでかじり又はクラックが発生したので連続成形を中断した。
以上のように、本発明にしたがった成形方法を採用することにより、低酸素雰囲気下での長期の連続成形であっても、かじりの発生を防止することができることが判った。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本実施の形態による粉末成形装置の概略構成図である。
【図2】本実施の形態による下パンチの構成を示す平面図である。
【図3】図2のB−B矢視断面図である。
【図4】本実施の形態による粉末成形装置の動作を説明する図である。
【図5】本実施の形態による粉末成形装置の主要素の動作フローを示す図である。
【図6】開口面積S301〜S312の設定の根拠を説明する図である。
【図7】本発明の成立過程で用いられた下パンチの構成を示す平面図である。
【図8】図7のA−A矢視断面図である。
【符号の説明】
【0054】
10…粉末成形装置、11…ダイ、12…ダイホール、13…上パンチ、14,40…下パンチ、14a,40a…パンチヘッド、14b,40b…基部、15…基台、16…キャビティ、17…フィーダボックス、18…潤滑剤供給配管、20…バルブ、22…ポンプ、24…潤滑剤貯留層、26…コントローラ、34a…主供給路、34b…従供給路、50,301〜312…供給口、31,51…鉛直供給路、34,53…水平供給路、P…磁性粉末




 

 


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