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発明の名称 積層セラミック電子部品の製造方法及び装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−190869(P2007−190869A)
公開日 平成19年8月2日(2007.8.2)
出願番号 特願2006−13098(P2006−13098)
出願日 平成18年1月20日(2006.1.20)
代理人 【識別番号】100076129
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 圭佑
発明者 横川 実 / 中村 進
要約 課題
キャリアフィルムに形成されているセラミックグリーンシートを積層する際に、積層体を変形させたり、その表面に筋、疵、凹凸等が発生しないようにした積層セラミック電子部品製造装置及び方法を提供する。

解決手段
積層セラミック電子部品製造装置10は、キャリアフィルム12に形成されているセラミックグリーンシート14を圧着プレス装置20によって、圧着ブロック22を介して、キャリアフィルム12を被圧着体17にプレスする。プレス後に、圧着ブロック22を搬送方向と反対方向に戻す際に、圧着ブロック22のプレス面22Aを被圧着体17から、キャリアフィルム12に、圧着ブロック22の荷重が作用しない解放位置にまで上昇させてから、剥離動作を開始する。
特許請求の範囲
【請求項1】
キャリアフィルム上に形成されている第1のセラミックグリーンシートを、他のセラミックグリーンシート又はセラミックグリーンシートの積層体からなる被圧着体上の位置まで、搬送経路を通って搬送する工程と、このキャリアフィルムを介して、圧着ブロックにより前記第1のセラミックグリーンシートを前記被圧着体に圧着する工程と、前記キャリアフィルムを第1のセラミックグリーンシートから剥離する工程と、を有する積層セラミック電子部品の製造方法であって、
前記圧着工程の終了後、且つ、剥離工程の開始前に、
前記圧着ブロックの荷重から前記キャリアフィルムが解放されるまで、前記圧着ブロックを、キャリアフィルムから圧着方向と反対方向に離間させる解放工程と、
前記被圧着体におけるキャリアフィルム搬送方向の先端近傍位置で、前記キャリアフィルムを剥離方向に引張る剥離開始工程と、
をほぼ同時に実施すると共に、
前記剥離工程では、前記圧着ブロックを、前記搬送経路に沿って前記搬送方向と反対方向に移動させつつ、前記キャリアフィルムを、圧着ブロックの搬送方向先端近傍位置を通って剥離方向に引張るようにしたことを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記解放工程は、前記圧着ブロックを、前記キャリアフィルムとの間に0.05〜0.2mmの隙間を形成するように、前記圧着方向と反対方向に移動させることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記剥離工程は、前記圧着ブロックを、前記キャリアフィルムとの、前記圧着方向の距離を保ったまま、前記搬送方向と反対方向に移動させることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記キャリアフィルムを、前記被圧着体の先端面に対して、その近傍を平行に通る搬送経路に沿って張り渡し、更に、前記圧着ブロックの搬送方向前端近傍で、且つ、前記搬送経路より離間した位置を通って、前記搬送経路と平行に張り渡す工程と、
前記圧着ブロックの先端面に、前記第1のセラミックグリーンシートをキャリアフィルムを介して吸着する工程と、
前記キャリアフィルムを、搬送方向に引張りつつ、前記第1のセラミックグリーンシートをキャリアフィルムを介して吸着したまま、前記圧着ブロックを、その先端が、前記被圧着体に臨む搬送終了位置まで搬送する工程と、
前記圧着工程、解放工程及び前記剥離開始工程と、
前記圧着ブロックを、前記キャリアフィルムを吸着したままで移動させる前記剥離工程と、
前記剥離工程の終了後に、次のセラミックグリーンシートをキャリアフィルムを介して圧着ブロックに吸着する工程と、
次のセラミックグリーンシートをキャリアフィルムを介して吸着したままで、前記圧着ブロックを圧着工程前における搬送経路の高さ位置まで、前記キャリアフィルムの厚さ方向に移動させる工程と、
を有してなり、
前記各工程を繰り返して、セラミックグリーンシートを順次積層することを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項5】
キャリアフィルム上に形成されているセラミックグリーンシートを被圧着面に順次積層可能な積層下金型と、
この積層下金型における前記被圧着面に沿って、前記キャリアフィルムを張り渡し、且つ、これを搬送方向に送るフィルム巻取装置と、
前記張り渡されたキャリアフィルムを間にして、前記積層下金型に対向して配置され、且つ、積層下金型から離間する待機位置及び接近するプレス位置との間で、前記被圧着面と直交する方向に往復動可能とされた圧着プレス装置と、
待機位置における前記圧着プレス装置と前記積層下金型との間の搬送終了位置、これから前記キャリアフィルムの搬送方向と反対方向に戻った原点位置との間で、前記張り渡されたキャリアフィルムにおけるセラミックグリーンシートの反対側面に沿って、前記搬送方向に往復動自在、且つ、前記原点位置及び搬送終了位置で、キャリアフィルムの厚さ方向に一定範囲で移動可能な圧着ブロックと、
この圧着ブロックの、前記搬送方向の前端近傍位置に設けられ、前記張り渡されたキャリアフィルムを、圧着ブロック先端のプレス面における搬送方向前端を通って、積層されたセラミックグリーンシートから離間する方向に屈曲するように案内する剥離部材と、を有してなり、
前記圧着ブロックは、前記キャリアフィルムを吸着する吸着装置を備え、キャリアフィルムを吸着して、前記原点位置から搬送終了位置まで搬送可能、且つ、キャリアフィルムの吸着解放後に搬送終了位置から原点位置近傍まで引き戻し可能とされたことを特徴とする積層セラミック電子部品の製造装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記剥離部材は、前記圧着ブロックにおける搬送方向前端、且つ、被圧着面に対して圧着ブロックのプレス面から離間した位置に設けられ、前記キャリアフィルムを、プレス面の搬送方向前端を通り、更に圧着ブロックの搬送方向先端に沿って張り渡すようにされた前端ガイドローラを有していることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造装置。
【請求項7】
請求項5において、
前記剥離部材は、前記圧着ブロックにおける搬送方向前端に設けられ、前記プレス面と面一な先端面、この先端面における搬送方向前端で、前記先端面から鋭角に屈曲する傾斜面を形成する3角形部と、前記3角形部の、前記傾斜面近傍であって、これから離間した位置に設けられ、前記キャリアフィルムを、前記3角形部の先端面から傾斜面に沿って巻き掛けるように案内する前端ガイドローラと、を有してなることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型セラミックコンデンサ等の積層型電子部品の製造方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されるような、積層セラミック電子部品の製造方法あるいは特許文献2に記載されるような、セラミックグリーンシートの積層方法がある。
【0003】
前記特許文献1における積層セラミック電子部品の製造方法は、キャリアフィルム上に保持された一のセラミック生シートを、キャリアフィルムによって保持したまま、圧着ヘッドにより、キャリアフィルムを介して他のセラミック生シートに圧着させ、その後、圧着ヘッドを前記一のセラミック生シートから剥がす際に、負圧によって圧着ヘッドがキャリアフィルムの端部を保持し、これによって、線剥離を実行するようにしたものである。
【0004】
又、前記特許文献2記載のセラミックグリーンシートの積層方法及び積層装置では、キャリアフィルム上に保持されて搬送されるセラミックグリーンシートを、回転可能な加熱ロールにより加熱すると共に、テーブルの上のセラミックグリーンシート又はセラミックグリーンシートの積層体に押圧して、転写、圧着するものであって、転写圧着後に、テーブルを更に同じ方向に移動させながら、剥離手段を構成する方向転換用当接治具を支点(方向転換点)として、キャリアフィルムを所定の角度(剥離角)で方向転換させることにより、セラミックグリーンシートから剥離させるようにしたものである。このとき、テーブルは、方向転換用当接治具の下側をキャリアフィルムの移動方向にこれと同期して移動するようにされている。
【0005】
上記特許文献1記載の積層セラミック電子部品の製造方法の場合は、剥離工程において圧着ヘッドによりキャリアフィルムの搬送方向後側を吸着した状態でセラミックグリーンシートの積層体からその厚さ方向に上昇させることによって、キャリアフィルムが線剥離の状態でセラミック生シートから剥離するようにしているが、このとき、接着圧力不足やシート厚みばらつきなどにより、既に積層、圧着されたセラミックグリーンシートからキャリアフィルムを剥離しようとした時に、セラミックグリーンシートが部分的にキャリアフィルムに残ってしまうという問題がある。
【0006】
又、前記特許文献2記載のセラミックグリーンシートの積層方法においては、加熱ロールによりセラミックグリーンシートをキャリアフィルムと共に積層体へ押圧しているので、積層体に対しては面圧ではなく線圧がかかり、積層体が菱形に変形し易く、又、キャリアフィルムとセラミックグリーンシートが伸びて積層ずれを起こすなど、積層精度の低下を招く恐れもある。
【0007】
【特許文献1】特許第3253025号公報
【特許文献2】特開2000−246718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、圧着時には、圧着ヘッドによって面圧でセラミックグリーンシートを積層体に圧着することができ、又、キャリアフィルムの剥離時には、圧着したセラミックグリーンシートの積層体への接着力を低減させることなく、確実に、セラミックグリーンシートからキャリアフィルムを剥離することができるようにした積層セラミック電子部品の製造方法及び装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、鋭意研究の結果、キャリアフィルムを吸着して被圧着面まで搬送する圧着ブロックを、圧着プレス装置により押圧してセラミックグリーンシートを被圧着面に圧着した後、キャリアフィルムの吸着を解放し、圧着ブロックを、搬送方向と反対方向に戻しながらキャリアフィルムを、圧着したセラミックグリーンシートから剥離させることによって、上記課題を解決できることを見出した。
【0010】
即ち、以下の実施形態により上記課題を解決することができる。
【0011】
(1)キャリアフィルム上に形成されている第1のセラミックグリーンシートを、他のセラミックグリーンシート又はセラミックグリーンシートの積層体からなる被圧着体上の位置まで、搬送経路を通って搬送する工程と、このキャリアフィルムを介して、圧着ブロックにより前記第1のセラミックグリーンシートを前記被圧着体に圧着する工程と、前記キャリアフィルムを第1のセラミックグリーンシートから剥離する工程と、を有する積層セラミック電子部品の製造方法であって、前記圧着工程の終了後、且つ、剥離工程の開始前に、前記圧着ブロックの荷重から前記キャリアフィルムが解放されるまで、前記圧着ブロックを、キャリアフィルムから圧着方向と反対方向に離間させる解放工程と、前記被圧着体におけるキャリアフィルム搬送方向の先端近傍位置で、前記キャリアフィルムを剥離方向に引張る剥離開始工程と、をほぼ同時に実施すると共に、前記剥離工程では、前記圧着ブロックを、前記搬送経路に沿って前記搬送方向と反対方向に移動させつつ、前記キャリアフィルムを、圧着ブロックの搬送方向先端近傍位置を通って剥離方向に引張るようにしたことを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
【0012】
(2)前記解放工程は、前記圧着ブロックを、前記キャリアフィルムとの間に0.05〜0.2mmの隙間を形成するように、前記圧着方向と反対方向に移動させることを特徴とする(1)に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【0013】
(3)前記剥離工程は、前記圧着ブロックを、前記キャリアフィルムとの、前記圧着方向の距離を保ったまま、前記搬送方向と反対方向に移動させることを特徴とする(1)又は(2)の記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【0014】
(4)前記キャリアフィルムを、前記被圧着体の先端面に対して、その近傍を平行に通る搬送経路に沿って張り渡し、更に、前記圧着ブロックの搬送方向前端近傍で、且つ、前記搬送経路より離間した位置を通って、前記搬送経路と平行に張り渡す工程と、前記圧着ブロックの先端面に、前記第1のセラミックグリーンシートをキャリアフィルムを介して吸着する工程と、前記キャリアフィルムを、搬送方向に引張りつつ、前記第1のセラミックグリーンシートをキャリアフィルムを介して吸着したまま、前記圧着ブロックを、その先端が、前記被圧着体に臨む搬送終了位置まで搬送する工程と、前記圧着工程、解放工程及び前記剥離開始工程と、前記圧着ブロックを、前記キャリアフィルムを吸着したままで移動させる前記剥離工程と、前記剥離工程の終了後に、次のセラミックグリーンシートをキャリアフィルムを介して、圧着ブロックに吸着する工程と、次のセラミックグリーンシートをキャリアフィルムを介して吸着したままで、前記圧着ブロックを圧着工程前における搬送経路の高さ位置まで、前記キャリアフィルムの厚さ方向に移動させる工程と、を有してなり、前記各工程を繰り返して、セラミックグリーンシートを順次積層することを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【0015】
(5)キャリアフィルム上に形成されているセラミックグリーンシートを被圧着面に順次積層可能な積層下金型と、この積層下金型における前記被圧着面に沿って、前記キャリアフィルムを張り渡し、且つ、これを搬送方向に送るフィルム巻取装置と、前記張り渡されたキャリアフィルムを間にして、前記積層下金型に対向して配置され、且つ、積層下金型から離間する待機位置及び接近するプレス位置との間で、前記被圧着面と直交する方向に往復動可能とされた圧着プレス装置と、待機位置における前記圧着プレス装置と前記積層下金型との間の搬送終了位置、及び、これから前記キャリアフィルムの搬送方向と反対方向に戻った原点位置との間で、前記張り渡されたキャリアフィルムにおけるセラミックグリーンシートの反対側面に沿って、前記搬送方向に往復動自在、且つ、前記原点位置及び搬送終了位置で、キャリアフィルムの厚さ方向に一定範囲で移動可能な圧着ブロックと、この圧着ブロックの、前記搬送方向の前端近傍位置に設けられ、前記張り渡されたキャリアフィルムを、圧着ブロック先端のプレス面における搬送方向前端を通って、積層されたセラミックグリーンシートから離間する方向に屈曲するように案内する剥離部材と、を有してなり、前記圧着ブロックは、前記キャリアフィルムを吸着する吸着装置を備え、キャリアフィルムを吸着して、前記原点位置から搬送終了位置まで搬送可能、且つ、キャリアフィルムの吸着解放後に搬送終了位置から原点位置近傍まで引き戻し可能とされたことを特徴とする積層セラミック電子部品の製造装置。
【0016】
(6)前記剥離部材は、前記圧着ブロックにおける搬送方向前端、且つ、被圧着面に対して圧着ブロックのプレス面から離間した位置に設けられ、前記キャリアフィルムを、プレス面の搬送方向前端を通り、更に圧着ブロックの搬送方向先端に沿って張り渡すようにされた前端ガイドローラを有していることを特徴とする(5)に記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
【0017】
(7)前記剥離部材は、前記圧着ブロックにおける搬送方向前端に設けられ、前記プレス面と面一な船端面、この先端面における搬送方向前端で、前記先端面から鋭角に屈曲する傾斜面を形成する3角形部と、前記3角形部の、前記傾斜面近傍であって、これから離間した位置に設けられ、前記キャリアフィルムを、前記3角形部の先端面から傾斜面に沿って巻き掛けるように案内する前端ガイドローラと、を有してなることを特徴とする(5)に記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
【発明の効果】
【0018】
この発明においては、セラミックグリーンシートが形成されているキャリアフィルムを、セラミックグリーンシートの反対側から圧着ブロックにより吸着して被圧着面位置まで搬送し、ここで圧着プレス装置によって圧着ブロックを介してセラミックグリーンシートを被圧着面に圧着するので、積層体の被圧着面には面圧がかかり、該積層体の菱形変形を抑制することができる。又、キャリアフィルムとセラミックグリーンシートが伸びて積層ずれを起こすことも無い。更に、圧着ブロックを搬送方向と反対方向に移動させて圧着したセラミックグリーンシートからキャリアフィルムを剥離させるとき、圧着ブロックの荷重からキャリアフィルムが解放されるまで、圧着ブロックをキャリアフィルムから離間させているので、剥離工程において圧着ブロックが積層体との摩擦によってこれを変形させることがなく、その表面に筋、疵、凹凸等が発生しないようにするという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、図1〜図3を参照して、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品製造装置10について説明する。
【0020】
この積層セラミック電子部品製造装置10は、図1に示されるように、キャリアフィルム12上に形成されているセラミックグリーンシート14を被圧着体17の被圧着面17Aに順次積層可能な積層下金型16と、前記被圧着面17Aに沿って、前記キャリアフィルム12を張り渡し、且つ、これを搬送方向に送るフィルム巻取装置18と、前記張り渡されたキャリアフィルム12を間にして、前記積層下金型16に対向して配置され、且つ、積層下金型16から離間する待機位置及び接近するプレス位置(詳細後述)との間で、前記被圧着面17Aと直交する方向に往復動可能とされた圧着プレス装置20と、待機位置における前記圧着プレス装置20と前記積層下金型16との間の搬送終了位置(詳細後述)、及び、前記積層下金型16における前記被圧着面17Aよりも、前記キャリアフィルム12の送り方向上流側に戻った原点位置(詳細後述)との間で、前記張り渡されたキャリアフィルム12におけるセラミックグリーンシート14の反対側面に沿って、前記搬送方向に移動自在、且つ、前記原点位置及び搬送終了位置で、キャリアフィルム12の厚さ方向(圧着方向)に一定範囲で移動可能な圧着ブロック22と、この圧着ブロック22における前記搬送方向の前端近傍位置に設けられ、前記張り渡されたキャリアフィルム12を、圧着ブロック22の先端のプレス面22Aにおける搬送方向前端を通って、積層されたセラミックグリーンシート14から離間する方向に屈曲するように案内する剥離部材24と、を備えて構成されている。
【0021】
この積層セラミック電子部品製造装置10において、前記圧着ブロック22は、前記キャリアフィルム12を吸着する吸着装置26を備え、キャリアフィルム12を吸着して、前記原点位置から搬送終了位置まで搬送可能、且つ、キャリアフィルムの吸着解放後に搬送終了位置から原点位置近傍まで引き戻し可能とされている。
【0022】
前記剥離部材24は、前記圧着ブロック22における搬送方向先端、且つ、被圧着面17Aに対して圧着ブロック22のプレス面22Aから離間した位置に設けられ、前記キャリアフィルム12を、プレス面22Aの搬送方向前端を通り、更に圧着ブロック22の搬送方向前端に沿って張り渡すようにされた前端ガイドローラ24Aを備えて構成されている。
【0023】
前記被圧着体17は、積層下金型16の、図1において上端面に設けられたホルダ28の上面又はこれに積層されたセラミックグリーンシート14の積層体である前記被圧着体17の図1において上端面を被圧着面17Aとしている。
【0024】
前記ホルダ28には、積層側吸着装置30によって負圧が印加され、被圧着体17を吸着保持するようにされている。
【0025】
前記フィルム巻取装置18は、セラミックグリーンシートが形成されているキャリアフィルム12の原反ロール32と、セラミックグリーンシートから剥離された後のキャリアフィルム12を巻き取る巻き取りロール34と、原反ロール32と巻き取りロール34との間でキャリアフィルム12を案内するガイドロール36A、36Bと、を備えて構成されている。
【0026】
前記圧着プレス装置20は、前記積層下金型16の位置にある圧着ブロック22を、被圧着面17Aに押圧可能なパンチ20Aと、このパンチ20Aを図1において上下方向で駆動するパンチ駆動部20Bとを備えている。
【0027】
前記圧着ブロック22は、圧着ブロック駆動装置38によって図1において水平方向及び上下方向に駆動可能とされている。詳細には、圧着ブロック駆動装置38は、圧着ブロック22を下方から支持すると共に、上下方向に駆動可能な上下駆動部38Aと、この上下駆動部38Aを介して、前記圧着ブロック22を水平方向に駆動可能な水平駆動部38Bと、を備えて構成されている。
【0028】
前記水平駆動部38Bは、圧着ブロック22を、前記原点位置と搬送終了位置間で水平に駆動可能とされ、又、上下駆動部38Aは、前記積層下金型16と圧着プレス装置20との間の位置では、搬送高さと、圧着プレス位置との間及び圧着プレス位置とこれから、圧着ブロック22の荷重が、キャリアフィルム12に掛からない位置、即ち圧力解放位置まで上昇した位置の範囲で上下に駆動するようにされている。
【0029】
又、前記圧着ブロック22には、プレス面22Aの側に、キャリアフィルム12を吸着するように前記吸着装置26、及びこれに吸着したキャリアフィルム12とセラミックグリーンシート14を加熱するためのヒータ23とを備えている。
【0030】
次に、図2及び図3を参照して、前記積層セラミック電子部品製造装置10により、キャリアフィルム12のセラミックグリーンシート14を、被圧着体17における被圧着面17Aに圧着し、且つ圧着後にキャリアフィルム12を剥離する過程について説明する。ここで、図2において水平方向をX方向、上下方向をZ方向とする。
【0031】
まず、図3のフローチャートにおけるステップ101において、原点位置X、Zにある圧着ブロック22がキャリアフィルム12をセラミックグリーンシート14の反対側位置で吸着する。ステップ102において、圧着ブロック22は、キャリアフィルム12を吸着したまま、前記積層下金型16と圧着プレス装置20との間の、前記被圧着面17Aに臨む搬送終了位置Xまで移動して停止する(図2(B)参照)。このときキャリアフィルム12は巻取装置18によって図2において右方向に引張られ、且つ、搬送される。又、圧着プレス装置20のパンチ20Aは、待機位置Zにある。
【0032】
次に、ステップ103において、圧着プレス装置20が作動され、パンチ駆動部20によって、パンチ20Aがプレス位置Zまで下降して、圧着ブロック22を押し下げ、圧着ブロック22のプレス面22Aが、キャリアフィルム12を介して、セラミックグリーンシート14を、前記被圧着面17Aに一定圧力、且つ一定時間でプレスして、これを被圧着面17Aに接着させる(図2(C)及びステップ103参照)。この時にキャリアフィルム12の吸着を解放する(ステップ104参照)。
【0033】
プレス完了後、図2(D)に示されるように、ステップ105において、キャリアフィルム12はフィルム巻取装置18により引張られて位置保持され、圧着プレス装置20のパンチ20Aが待機位置に戻り、次のステップ106では、圧着ブロック22は前記圧着されたセラミックグリーンシート14から0.05〜0.2mm程度離れた解放位置Zまで上昇する。この0.05〜0.2mmの距離は、主としてキャリアフィルム12の厚さ方向の弾性によって決定され、一般的に、キャリアフィルムに用いられる材料では上記範囲となる。
【0034】
ここで、解放位置とは、圧着ブロック22の荷重(自重)が、圧着されたキャリアフィルム12にかからないようになる位置である。
【0035】
この状態で、図2(D)に示されるように、ステップ107において圧着ブロック22が、高さZを維持したまま原点位置X方向に戻り始める。
【0036】
このとき、キャリアフィルム12は、前記剥離部材24における前端ガイドローラ24Aによって、圧着ブロック22の搬送方向前端下側角部(プレス面22Aの前端)から、前端ガイドローラ24Aの位置にまで案内されているので、圧着ブロック22が原点位置方向に、図2において左方向に移動すると、その移動に伴って、圧着ブロック22における前記前端角部の位置で、キャリアフィルム12が圧着されたセラミックグリーンシート14から剥離される。
【0037】
この圧着ブロック22の前端角部が、圧着されたセラミックグリーンシート14の後端位置まで移動したとき、図2(E)に示されるように、キャリアフィルム12の、セラミックグリーンシート14からの剥離が終了する(ステップ108参照)。
【0038】
次に、ステップ110において、圧着ブロック22はX位置まで移動し、更にZ位置まで上昇して原点(X、Z)位置に戻り、次のサイクルに備えることになる。
【0039】
この実施形態1においては、特に、プレス完了後に圧着ブロック22を積層体に荷重のかからない圧力解放位置まで離間させ、その荷重がキャリアフィルム12に作用しないようにしているので、圧着ブロック22が原点位置方向に戻ってキャリアフィルム12の剥離をする際に、該圧着ブロック22が、キャリアフィルム12を介して前記被圧着体17(積層体)を擦ったりすることがなく、従って、被圧着体17が菱形に変形したり、その表面に筋、疵、凹凸が発生して製品不良となったりすることが無い。
【0040】
次に、図4に示される本発明の実施形態2に係る積層セラミック電子部品製造装置40について説明する。
【0041】
図4において、前記実施形態1に係る積層セラミック電子部品製造装置10における構成と同一構成部分には、図1と同一の符号を付することによって説明を省略するものとする。
【0042】
実施形態2に係る積層セラミック電子部品製造装置40は、圧着ブロック22の搬送方向前端に設けられた剥離部材42の構成が、前記実施形態1における剥離部材24の構成と相違し、他の構成は実施形態1と同一である。
【0043】
この実施形態2における剥離部材42は、3角形部44と、前端ガイドローラ46と、から構成されている。
【0044】
前記3角形部44は、前記圧着ブロック22における搬送方向前端に設けられ、前記プレス面22Aと面一な先端面44Aと、この先端面44Aにおける搬送方向前端で、前記先端面44Aから鋭角に屈曲する傾斜面44Bとを形成するようにされている。
【0045】
又、前記前端ガイドローラ46は、前記3角形部44の、前記傾斜面44B近傍であって、これから離間した位置に設けられ、前記キャリアフィルム12を、前記3角形部44の先端面44Aから傾斜面44Bに沿って巻き掛けるように案内する構成とされている。
【0046】
この実施形態2に係る積層セラミック電子部品製造装置40においては、前記実施形態1の場合と同様の過程を経て、セラミックグリーンシート14が被圧着体17に圧着された後、圧着ブロック22が、圧着されたキャリアフィルム12から解放位置まで上昇して、原点位置方向に戻ることによって、キャリアフィルム12が、圧着されたセラミックグリーンシート14から剥離を開始する。
【0047】
このとき、キャリアフィルム12は、3角形部44の先端面44Aから傾斜面44Bに鋭角に屈曲して巻き掛けられているので、圧着ブロック22が図4において左方向に移動するとき、キャリアフィルム12は、圧着されたセラミックグリーンシート14の表面から移動方向に鋭角に剥離されることになる。
【0048】
従って、キャリアフィルム12が剥離されるとき、セラミックグリーンシート14を上方に持ち上げる方向に作用する引張力が少なく、圧着されたセラミックグリーンシート14が、被圧着面17Aから浮き上がったりする等のキャリアフィルム剥離時の不具合が発生しない。なお、3角形部44の先端の鋭角エッジ部は、Rが小さいほど良好な剥離ができるので、キャリアフィルム12が切断される限界近くまで鋭くするのがよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品製造装置の要部を模式的に示す断面図
【図2】同積層セラミック電子部品製造装置により、セラミックグリーンシートを積層し、且つ積層されたセラミックグリーンシートからキャリアフィルムを剥離する過程を模式的に示す断面図
【図3】同セラミックグリーンシートの圧着及びキャリアフィルムの剥離過程を示すフローチャート
【図4】本発明の実施形態2に係る積層セラミック電子部品製造装置の要部を模式的に示す断面図
【符号の説明】
【0050】
10、40…積層セラミック電子部品製造装置
12…キャリアフィルム
14…セラミックグリーンシート
16…積層下金型
17…被圧着体
17A…被圧着面
18…フィルム巻取装置
20…圧着プレス装置
22…圧着ブロック
22A…プレス面
24、42…剥離部材
24A、46…前端ガイドローラ
26…吸着装置
38…圧着ブロック駆動装置
44…3角形部
44A…先端面
44B…傾斜面




 

 


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