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発明の名称 吐出制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−98306(P2007−98306A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2005−292641(P2005−292641)
出願日 平成17年10月5日(2005.10.5)
代理人 【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
発明者 相馬 出 / 熊谷 勝 / 森田 誠 / 伊藤 知一
要約 課題
時間の経過に伴って粘度が増加する液体であっても、吐出量のばらつきを抑制することが可能な吐出制御装置を提供することを目的とする。

解決手段
経過時間を示す経過時間情報と、経過時間に応じた第1吐出条件とを第1条件格納部28に格納しておく。経過時間タイマにより計測された経過時間に基づいて、制御部23が第1吐出条件から第1吐出条件を抽出する。そして、抽出した第1吐出条件に基づいて接着剤4を実際に吐出したときの吐出量と、目標量との差分量を算出する。算出された差分量と、経過時間に応じた吐出量特性とに基づいて、補正部24が、差分量を補正するための第2吐出条件を決定する。第2吐出条件と、第1吐出条件とに基づいて、条件決定部26が、第3吐出条件を特定する。
特許請求の範囲
【請求項1】
時間の経過に伴って粘度が増加する液体を吐出するための吐出制御装置であって、
所定のタイミングからの経過時間を示す経過時間情報と、前記経過時間に応じて所定量の前記液体を吐出するための第1吐出条件と、が対応付けて格納された格納手段と、
前記経過時間を計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された経過時間に基づいて、当該経過時間を示す経過時間情報と対応付けられた前記第1吐出条件を前記格納手段から抽出し、抽出した前記第1吐出条件に基づいて前記液体を実際に吐出させたときの吐出量と目標量との差分量を算出する演算手段と、
前記演算手段により算出された差分量と、前記経過時間に応じた前記液体の吐出量特性と、に基づいて、前記差分量を補正するための第2吐出条件を、前記格納手段に格納された経過時間情報毎に決定する補正手段と、
前記補正手段により決定された第2吐出条件と、前記格納手段に格納された第1吐出条件とに基づいて、目標量の前記液体を吐出するための第3吐出条件を、前記格納手段に格納された経過時間情報毎に特定する特定手段と、
を備えることを特徴とする吐出制御装置。
【請求項2】
前記第1吐出条件は、第1吐出時間を含んでおり、
前記液体の吐出量特性は、前記第1吐出時間と前記目標量とから得られる前記液体の吐出速度の逆数であり、
前記第2吐出条件は、前記差分量と前記液体の吐出速度の逆数との乗算結果から得られる第2吐出時間を含んでおり、
前記第3吐出条件は、前記第1吐出時間と前記第2吐出時間とに基づく第3吐出時間を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の吐出制御装置。
【請求項3】
前記液体は、硬化性組成物を主成分とする主剤と硬化促進剤を主成分とする硬化剤とを混合して得られる接着剤であり、
前記所定のタイミングとは、前記主剤と前記硬化剤とを混合した直後であることを特徴とする請求項1又は2に記載の吐出制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
吐出制御装置として、従来、例えば特許文献1に記載されているように、被接着物(光デバイス)に対する接着剤の吐出時間を予め設定しておくものがある。この吐出制御装置では、接着剤の吐出時間を、被接着物の塗布位置毎に決めている。
【特許文献1】特開平11−5055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
接着剤のなかには、時間経過に伴って粘度が増加していくものがある。このような接着剤を上述の吐出制御装置に用いると、接着剤の粘度増加に伴って、吐出速度が徐々に低下していく。その結果、吐出時間が同一であっても、吐出量がばらつくという問題が生じる。吐出量にばらつきが生じると、被接着物に対する接着剤の付着が不十分となるおそれがある。接着剤の付着が不十分な被接着物を他の部品と接着しようとすると、接着不良が起こりやすくなる。
【0004】
そこで、本発明は、時間の経過に伴って粘度が増加する液体であっても、吐出量のばらつきを抑制することが可能な吐出制御装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る吐出制御装置は、時間の経過に伴って粘度が増加する液体を吐出するための吐出制御装置であって、所定のタイミングからの経過時間を示す経過時間情報と、経過時間に応じて所定量の液体を吐出するための第1吐出条件と、が対応付けて格納された格納手段と、経過時間を計測する計測手段と、計測手段により計測された経過時間に基づいて、当該経過時間を示す経過時間情報と対応付けられた第1吐出条件を格納手段から抽出し、抽出した第1吐出条件に基づいて液体を実際に吐出させたときの吐出量と目標量との差分量を算出する演算手段と、演算手段により算出された差分量と、経過時間に応じた液体の吐出量特性と、に基づいて、差分量を補正するための第2吐出条件を、格納手段に格納された経過時間情報毎に決定する補正手段と、補正手段により決定された第2吐出条件と、格納手段に格納された第1吐出条件とに基づいて、目標量の液体を吐出するための第3吐出条件を、格納手段に格納された経過時間情報毎に特定する特定手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
本発明の吐出制御装置では、実際に液体の吐出を行う前に、経過時間を示す情報と、経過時間に応じた第1吐出条件と、を対応付けて格納手段に格納しておく。演算手段は、計測手段の計測した経過時間に基づいて、格納手段から第1吐出条件を抽出する。これにより、計測した経過時間に応じた第1吐出条件を取得することができる。演算手段は、第1吐出条件を抽出した後、この第1吐出条件に基づいて液体を吐出した場合の吐出量と、目標量と、の差分量を算出する。これにより、例えば、第1吐出条件で実際に液体を吐出したときの吐出量が目標量よりも少ない場合には、不足分を差分量として検出することができる。
【0007】
補正手段は、演算手段により算出された差分量と経過時間に応じた液体の吐出量特性とに基づいて、差分量を補正するための第2吐出条件を取得する。これにより、例えば、不足分を吐出するための吐出条件を得ることができる。補正手段は、第2吐出条件を格納手段に格納された経過時間情報毎に取得する。これにより、第2吐出条件と経過時間とを対応付けることができる。
【0008】
特定手段は、補正手段により決定された第2吐出条件と格納手段に格納された第1吐出条件とに基づいて、液体を目標量吐出するための第3吐出条件を特定する。これにより、第1吐出条件を第2吐出条件で補正したものを、第3吐出条件とすることができる。したがって、目標量を確実に吐出可能な吐出条件を得ることができる。特定手段は、第3吐出条件を、格納手段に格納された経過時間情報毎に特定する。これにより、経過時間と第3吐出条件とを対応付けることができる。よって、時間経過に伴い粘度が増加する液体であっても、経過した時間と対応する第3吐出条件にしたがって液体を吐出すれば、経過時間にかかわらず、目標量の液体を確実に且つ安定して吐出することができる。よって、時間経過に伴い粘度が増加する液体であっても、吐出量のばらつきを抑制することができる。
【0009】
また、第1吐出条件は、第1吐出時間を含んでおり、液体の吐出量特性は、第1吐出時間と目標量とから得られる液体の吐出速度の逆数であり、第2吐出条件は、差分量と液体の吐出速度の逆数との乗算結果から得られる第2吐出時間を含んでおり、第3吐出条件は、第1吐出時間と第2吐出時間とに基づく第3吐出時間を含んでいることが好ましい。
【0010】
この場合、液体の吐出量は、吐出時間により制御されることとなる。また、液体の吐出速度の逆数と差分量との乗算結果から第2吐出時間を得ることによって、この第2吐出時間を、差分量をより正確に補正するための時間とすることができる。第3吐出条件は、かかる第2吐出時間に基づく第3吐出時間を含んでいるため、第3吐出条件にしたがって液体を吐出すれば、目標量をより確実に吐出することができる。
【0011】
また、液体は、硬化性組成物を主成分とする主剤と硬化促進剤を主成分とする硬化剤とを混合して得られる接着剤であり、所定のタイミングとは、主剤と硬化剤とを混合した直後であることが好ましい。
【0012】
この場合、経過時間情報に示される経過時間、及び計測手段により計測される経過時間は共に、主剤と硬化剤とを混合した直後を基準とした時間であるため、これら経過時間のずれを小さくすることができる。よって、演算手段が第1吐出条件を格納手段から抽出する際には、計測した経過時間と合うものをより確実に得ることが可能となる。その結果、目標量の液体をより確実に吐出することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、時間の経過に伴って粘度が増加する液体であっても、吐出量のばらつきを抑制することが可能な吐出制御装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は、本実施形態に係る吐出制御装置を備える吐出システムの構成を示す図である。吐出システム10は、吐出制御装置1と、吐出装置2と、載置台14とを備えている。
【0016】
吐出装置2は、シリンダ5と、ピストン6とを有している。シリンダ5内には、接着剤(液体)4が貯留されている。接着剤4は、時間経過に伴い粘度が増加する、二液性の接着剤である。接着剤4は、エポキシ樹脂といった硬化性組成物を主成分とする主剤と、エポキシ樹脂の硬化促進剤を主成分とする硬化剤とを混合して得られる。シリンダ5内に貯留された接着剤4は、シリンダ5の先端口5aから吐出される。吐出装置2は、吐出制御装置1による制御に応じて、接着剤4を吐出する。
【0017】
載置台14は、基板16を載置するためのものである。この載置台14に載置された基板16に対して、吐出装置2から接着剤4が吐出されることとなる。載置台14は、載置台14上に載置されたものの質量変化を、吐出制御装置1に通知する。
【0018】
本実施形態に係る吐出制御装置1は、接着剤4の吐出条件を決める装置である。吐出制御装置1はコンピュータであって、物理的には、CPU(中央処理装置)、メモリ、マウスやキーボードといった入力装置、ディスプレイといった表示装置、ハードディスクといった格納装置などを備えている。図2は、本実施形態に係る吐出制御装置1の機能的な構成を示す図である。吐出制御装置1は、機能的には、経過時間タイマ(計測手段)22、制御部(演算手段)23、補正部(補正手段)24、条件決定部(特定手段)26、実吐出部36、第1条件取得部38、第1条件格納部(格納手段)28、第2条件格納部30、及び第3条件格納部32を備えている。
【0019】
経過時間タイマ22は、所定のタイミングからの経過時間を計測する。ここで、所定のタイミングとは、接着剤4を構成する主剤と硬化剤とを混合した直後を指す。経過時間タイマ22は、接着剤4を構成する主剤と硬化剤とを混合した直後から計時を開始する。
【0020】
第1条件格納部28には、接着剤4を構成する主剤と硬化剤とを混合した直後からの経過時間を示す経過時間情報と、第1吐出条件と、吐出量特性とが格納されている。ここで、第1吐出条件とは、経過時間に応じて接着剤4を所定量吐出するための吐出条件である。所定量は、本実施形態においては0.45gである。第1吐出条件は、第1吐出時間と吐出圧力とを含んでいる。吐出圧力は、接着剤4を吐出する際にピストン6に加えるべき圧力を示す。第1吐出時間は、かかる吐出圧力をピストン6に加えた場合に、所定量の接着剤4を吐出するのに必要な時間を示す。吐出量特性は、第1吐出時間と所定量とから得られるものである。より具体的には、吐出量特性は、接着剤4の吐出速度の逆数であって、接着剤4の単位量あたりの吐出時間を示すものである。吐出量特性は、所定量である0.45gを第1吐出時間で除算することにより得られる。
【0021】
図3は、第1条件格納部28に格納された情報の例を示す図である。図3に示される例によれば、第1条件格納部28には、経過時間情報「15分」と、第1吐出時間「5.0秒」及び吐出圧力「150kPa」を含む第1吐出条件と、が格納されている。これは、接着剤4を構成する主剤と硬化剤とを混合した直後から「15分」経過したときに、吐出装置2のピストン6に「150kPa」の圧力を加えた状態で吐出装置2から接着剤4を吐出させた場合、接着剤を所定量である0.45g吐出させるには「5.00秒」必要である、ということを意味している。また、第1条件格納部28には、吐出量特性として、「11.11秒/g」が格納されている。「11.1秒/g」は、第1吐出時間である5.0秒を所定量である0.45gで除算することにより得られた値である。このように、第1条件格納部28には、経過時間に応じた第1吐出条件及び吐出量特性が格納されている。
【0022】
制御部23は、経過時間タイマ22により計測された経過時間に基づいて、当該経過時間を示す経過時間情報と対応付けられた第1吐出条件を第1条件格納部28から抽出する。そして、抽出した第1吐出条件に基づいて接着剤4を吐出させたときの吐出量と目標量とから、これらの差分量を算出する。ここで、目標量とは、本実施形態では0.45gである。
【0023】
より具体的には、制御部23は、経過時間タイマ22により計測された経過時間が15分となると、第1条件格納部28を参照して、経過時間情報「15分」と対応する第1吐出条件を抽出する。制御部23は吐出装置2に対して、第1吐出条件に含まれる吐出圧力で、第1吐出条件に含まれる第1吐出時間の間、接着剤4を吐出するよう指示する。その後、制御部23は、載置台14から通知される質量変化に基づいて、接着剤4の吐出量を検出する。制御部23は、検出した接着剤4の吐出量を目標量から減算することにより、差分量を算出する。検出した接着剤4の吐出量が目標量と比べて少ない場合、差分量は正の値となる。検出した接着剤4の吐出量が目標量と比べて多い場合、差分量は負の値となる。制御部23は、算出した差分量を含む差分情報を生成して、補正部24に出力する。
【0024】
補正部24は、制御部23により算出された差分量と、接着剤4の吐出量特性とに基づいて、差分量を補正するための第2吐出条件を決定する。この第2吐出条件には、差分量を補正するために必要な第2吐出時間が含まれている。補正部24は、第1条件格納部28に格納された経過時間情報毎に、かかる第2吐出条件を決定する。
【0025】
より具体的には、補正部24は、第1条件格納部28を参照して、経過時間情報と、当該経過時間情報と対応する吐出量特性とを取得する。補正部24は、制御部23から受け取った差分情報に含まれる差分量と、吐出量特性とを乗算して、差分量を補正するために必要な時間を算出する。そして、算出した時間を第2吐出時間とする。例えば、差分量が0.2gであり、吐出量特性が11.11秒/gである場合には、第2吐出時間は0.22秒(より厳密には0.2222秒)となる。補正部24は、第2吐出時間を含む第2吐出条件を生成する。補正部24は、第1条件格納部28に格納された経過時間情報ぞれぞれに対応する第2吐出条件をぞれぞれ生成する。そして、生成した第2吐出条件と経過時間情報とを対応付けて第2条件格納部30に格納する。第2条件格納部30への格納が終わると、補正部24は格納が終わった旨を条件決定部26に通知する。
【0026】
図4は、第2条件格納部30に格納された情報の例を示す図である。図4に示される例によれば、経過時間情報「15分」と、第2吐出時間として「0.22秒」を含む第2吐出条件と、が格納されている。また、経過時間情報「30分」と、第2吐出時間として「0.24秒」を含む第2吐出条件と、が格納されている。
【0027】
条件決定部26は、補正部24により決定された第2吐出条件それぞれと、第1条件格納部28に格納された第1吐出条件それぞれとに基づいて、接着剤4を目標量吐出するための第3吐出条件を特定する。この第3吐出条件には、接着剤4を目標量吐出するために必要な第3吐出時間が含まれている。条件決定部26は、第1条件格納部28に格納された経過時間情報毎に、第3吐出条件を特定する。
【0028】
より具体的には、条件決定部26は、第2条件格納部30への格納が終わった旨の通知を補正部24から受け取る。この通知を受け取ると、条件決定部26は、第1条件格納部28と第2条件格納部30とを参照し、同一の経過時間情報に対応付けられた第1吐出条件及び第2吐出条件を抽出する。条件決定部26は、抽出した第1吐出条件に含まれる第1吐出時間と、第2吐出条件に含まれる第2吐出時間とを加算して、第3吐出時間を算出する。条件決定部26は、算出した第3吐出時間と、抽出した第1吐出条件に含まれる吐出圧力と、を含む第3吐出条件を生成する。条件決定部26は、第2条件格納部30に格納された経過時間情報ぞれぞれに対応する第3吐出条件をそれぞれ生成する。そして、生成した第3吐出条件と経過時間情報とを対応付けて第3条件格納部32に格納する。第3条件格納部32への格納が終わると、条件決定部26は格納が終わった旨を実吐出部36に通知する。
【0029】
図5は、第3条件格納部32に格納された情報の例を示す図である。図5に示される例によれば、経過時間情報「15分」と、第3吐出時間「5.22秒」及び吐出圧力「150kPa」を含む第3吐出条件と、が格納されている。また、経過時間情報「30分」と、第3吐出時間「5.64秒」及び吐出圧力「150kPa」を含む第3吐出条件と、が格納されている。
【0030】
実吐出部36は、第3条件格納部32への格納が終わった旨の通知を条件決定部26から受け取る。かかる通知を受け取ると、実吐出部36は、経過時間タイマ22を参照し、経過時間を特定する。実吐出部36は、特定した経過時間に基づいて、この経過時間を示す経過情報と対応付けられた第3吐出条件を、第3条件格納部32から抽出する。実吐出部36は吐出装置2に対し、抽出した第3吐出条件に含まれる吐出圧力で、抽出した第3吐出条件に含まれる第3吐出時間の間、接着剤4を吐出するよう指示する。
【0031】
第1条件取得部38は、第1条件格納部28に格納する情報を取得する。第1条件取得部38は、経過時間タイマ22により計測された経過時間が15分×n(nは整数)となると、吐出装置2に対して、予め決められた圧力をピストン6に加えて接着剤4を吐出するよう指示する。そして、この指示に応じて吐出装置2から吐出された接着剤4の質量、すなわち接着剤4の吐出量を、載置台14から通知される質量変化に基づいて検出する。検出した接着剤4の吐出量が所定量である0.45gとなった場合には、吐出装置2に対して接着剤4の吐出を停止するよう指示する。第1条件取得部38は、接着剤4の吐出開始から吐出停止までの時間を第1吐出時間とし、ピストン6に加えた圧力を吐出圧力とする。第1条件取得部38は、第1吐出時間及び吐出圧力を含む第1吐出条件を生成する。そして、生成した第1吐出条件と、経過時間タイマ22により計測された15分×n(nは整数)の経過時間を示す経過時間情報と、を第1条件格納部28に格納する。また、第1条件取得部38は、第1吐出時間と所定量である0.45gとから吐出速度の逆数を算出し、これを吐出量特性として第1条件格納部28に格納する。
【0032】
続いて、図6〜図14を参照して、上述した吐出制御装置1の動作を説明する。図6は、本実施形態に係る吐出制御装置1における全体的な処理を示すシーケンス図である。
【0033】
まず、吐出制御装置1は、第1吐出条件を取得するための処理を行う(ステップS100)。第1吐出条件を取得するための処理が終了した後、吐出制御装置1は接着剤4の吐出処理を行う(ステップS101)。
【0034】
図7は、第1吐出条件を取得するための処理を詳細に説明するためのフローチャートである。まず、接着剤4となる主剤と硬化剤を用意し、これらを混合して接着剤4を得る(ステップS110)。主剤及び硬化剤を混合した直後に、経過時間タイマ22による経過時間の計測を開始する(ステップS111)。
【0035】
混合により得られた接着剤4は、吐出装置2のシリンダ5に貯留される。接着剤4がシリンダ5に貯留されると、第1条件取得部38が経過時間タイマ22を参照する。第1条件取得部38は、経過時間タイマ22により計測された経過時間が15分×n(nは整数)となると、吐出装置2に対して、予め設定された圧力をピストン6に加えて接着剤4を吐出するよう、指示する(ステップS112)。吐出装置2が接着剤4を吐出している間、第1条件取得部38は、載置台14から通知される質量変化に基づいて、接着剤4の吐出量を検出する。第1条件取得部38は、接着剤4の吐出量が所定量である0.45gとなると、吐出装置2に対して、接着剤4の吐出を停止するよう、指示する。そして、接着剤4の吐出開始から吐出停止までにかかった時間を第1吐出時間として取得すると共に(ステップS113)、ピストン6に加えた圧力を吐出圧力として取得する。第1条件取得部38は、第1吐出時間と吐出圧力とを含む第1吐出条件を生成する。
【0036】
第1条件取得部38は、第1吐出条件と、経過時間「15分×n(nは整数)」を示す経過時間情報と、を対応付けて第1条件格納部28に格納する(ステップS114)。また、第1条件取得部38は、第1吐出時間と所定量である0.45gとから吐出速度の逆数を算出し、これを吐出量特性として第1条件格納部28に格納する。第1条件取得部38は、経過時間が15分×n(nは整数)となるたびに、ステップS112〜S114の一連の処理を実施する。
【0037】
図8は、第1吐出時間と経過時間との関係を示すグラフである。図9は、吐出量特性と経過時間との関係を示すグラフである。接着剤4は経過時間の増加に伴って粘度が増加していく接着剤である。そのため図8に示されるように、第1吐出時間、すなわち所定量である0.45gの接着剤4を吐出するのに必要な時間が、経過時間の増加に伴って増加する。また、図9に示されるように、経過時間の増加に伴って吐出速度は減少し、吐出速度の逆数である吐出量特性は増加していく。
【0038】
図10は、接着剤4の吐出処理を詳細に説明するためのフローチャートである。まず、接着剤4となる主剤と硬化剤を新たに用意し、これらを混合して接着剤4を得る(ステップS120)。主剤及び硬化剤を混合した直後に、経過時間タイマ22による経過時間の計測を開始する(ステップS121)。得られた接着剤4は、吐出装置2のシリンダ5に貯留される。接着剤4がシリンダ5に貯留されると、吐出制御装置1は第3吐出条件を特定するための処理を行う(ステップS122)。この処理が終了した後、吐出制御装置1は基板16に対する吐出処理を行う(ステップS123)。
【0039】
図11は、第3吐出条件を特定するための処理を詳細に説明するためのフローチャートである。まず、制御部23が経過時間タイマ22を参照する。制御部23は、経過時間タイマ22により計測された経過時間が15分となると、経過時間情報「15分」と対応付けられた第1吐出条件を第1条件格納部28から抽出する(ステップS130)。制御部23は、抽出した第1吐出条件に含まれる第1吐出時間の間、この第1吐出条件に含まれる吐出圧力で接着剤4を吐出するよう、吐出装置2に対して指示する(ステップS131)。そして、第1吐出時間が経過すると、載置台14から通知される質量変化に基づいて、接着剤4の吐出量を検出する。制御部23は、検出した接着剤4の吐出量を目標量である0.45gから減算して、差分量を算出する(ステップS132)。制御部23は、差分量が所定範囲内であるか否かを判断する(ステップS133)。ここで、所定範囲とは、0.01g以内といった範囲である。差分量が所定範囲内である場合には、その旨を条件決定部26に通知する。差分量が所定範囲から外れた場合には、算出した差分量を含む差分情報を補正部24に通知する。
【0040】
差分情報を受け取った補正部24は、第1条件格納部28を参照して、経過時間情報と当該経過時間情報に対応する吐出量特性とを取得する。補正部24は、制御部23から受け取った差分情報に含まれる差分量と、取得した吐出量特性に示される吐出速度の逆数とを乗算して、第2吐出時間を算出する(ステップS134)。そして、第2吐出時間を含む第2吐出条件を生成する。補正部24は、第1条件格納部28に格納された経過時間情報それぞれについて第2吐出条件を生成し、生成した8第2吐出条件と経過時間情報とを対応付けて第2条件格納部30に順次格納する(ステップS135)。第2条件格納部30への格納が終わると、補正部24は格納が終わった旨を条件決定部26に通知する。
【0041】
補正部24から格納が終わった旨の通知を受け取った条件決定部26は、第1条件格納部28と第2条件格納部30とを参照し、同一の経過時間情報に対応付けられた第1吐出条件及び第2吐出条件を抽出する。そして、第1吐出条件に含まれる第1吐出時間と、第2吐出条件に含まれる第2吐出時間とを加算して、第3吐出時間を取得する(ステップS136)。また、条件決定部26は、制御部23から差分量が所定範囲内である旨の通知を受け取った場合には、第1条件格納部28に格納された第1吐出条件を抽出する。そして、第1吐出条件に含まれる第1吐出時間を第3吐出時間として取得する。条件決定部26は、取得した第3吐出時間と、抽出した第1吐出条件に含まれる吐出圧力とを含む第3吐出条件を生成する。条件決定部26は、生成した第3吐出条件を、経過時間情報と対応付けて第3条件格納部32に格納する(ステップS137)。条件決定部26は、第1条件格納部28に格納された経過時間情報それぞれについて第3吐出条件を生成し、生成した第3吐出条件と経過時間とをそれぞれ対応付けて第3条件格納部32に格納する。条件決定部26は、第3条件格納部32への格納が終わると、その旨を実吐出部36に通知する。
【0042】
図12は、基板16に対する吐出処理を説明するためのフローチャートである。まず、実吐出部36は、第3吐出条件の格納が終わった旨の通知を条件決定部26から受け取る。かかる通知を受け取った実吐出部36は、経過時間タイマ22を参照し、経過時間を特定する。そして、特定した経過時間を示す経過情報を第3条件格納部32から検索する。実吐出部36は、この経過情報と対応付けられた第3吐出条件を、第3条件格納部32から抽出する(ステップS140)。特定した経過時間を示す経過情報が検索されなかった場合には、第3条件格納部32に格納された経過情報のうち、特定した経過時間と最も近い時間を示すものを検索する。そして、この経過情報と対応付けられた第3吐出条件を抽出する。実吐出部36は吐出装置2に対して、抽出した第3吐出条件に含まれる第3吐出時間の間、抽出した第3吐出条件に含まれる吐出圧力で、接着剤4を吐出するよう指示する(ステップS141)。吐出装置2による接着剤4の吐出が終了すると、基板16が交換される。基板16の交換後、実吐出部36はステップS140〜S141の一連の処理を繰り返す。接着剤4の残量が僅少となった場合には、ステップS120からの一連の処理を繰り返す。
【0043】
図13は、第3吐出条件を用いずに、第1条件格納部28に格納された第1吐出条件を用いて接着剤4を吐出した場合のグラフである。すなわち、実吐出部36が経過時間タイマ22により計測された経過時間に基づいて第1条件格納部28から第1吐出条件を抽出し、吐出装置2が抽出された第1吐出条件に含まれる第1吐出時間の間、第1吐出条件に含まれる吐出圧力で接着剤4を吐出した場合のグラフである。図13に示されるように、この場合には、経過時間に関わらずほぼ一定量の接着剤4を吐出することができるものの、目標量である0.45gを常に安定して吐出することはできない。これは、同じ成分を有する接着剤4であっても、例えば製造ロットや主剤と硬化剤との混ざり具合が異なると、時間経過に伴う粘度変化が相異するためである。
【0044】
図14は、図6,7,10〜12に示されるフローチャートにしたがって接着剤4を吐出した場合のグラフである。すなわち、図14に示されるように、この場合には、0.45gの接着剤4を常に安定して吐出することができる。
【0045】
このように、本実施形態に係る吐出制御装置1では、実際に接着剤4の吐出を行う前に、経過時間情報及び第1吐出条件を第1条件格納部28に格納しておく。格納後、制御部23は、経過時間タイマ22により計測された経過時間に基づいて第1条件格納部28から第1吐出条件を抽出する。これにより、計測した経過時間をもとに第1吐出条件を取得することができる。第1吐出条件を抽出した後、制御部23は吐出装置2に対して、第1吐出条件に含まれる第1吐出時間の間、第1吐出条件に含まれる吐出圧力で接着剤4を吐出するよう指示する。制御部23は、このときの接着剤4の吐出量を検出し、検出した吐出量と目標量との差分量を算出する。これにより、吐出量の不足分あるいは過剰分を差分量とすることができる。
【0046】
補正部24は、制御部23により算出された差分量と吐出速度の逆数とを乗算することにより、第2吐出時間を算出する。これにより、例えば、不足分を追加吐出するため、あるいは過剰分をキャンセルするための必要時間を得ることができる。補正部24は、この第2吐出時間を含む第2吐出条件を、第1条件格納部28に格納された経過時間情報毎に取得するので、第2吐出条件と経過時間情報とを対応付けることができる。
【0047】
条件決定部26は、第1吐出条件に含まれる第1吐出時間を第2吐出条件に含まれる第2吐出時間で補正する。そして、補正した時間を第3吐出時間とし、この第3吐出時間を含む第3吐出条件を生成する。したがって、第3吐出条件で吐出した場合には目標量を確実に吐出することができる。更に、条件決定部26は、第3吐出条件を経過時間毎に特定する。これにより、接着剤4が時間経過に伴い粘度が増加するものであっても、経過した時間と対応する第3吐出条件を抽出し、抽出した第3吐出条件にしたがって接着剤4を吐出すれば、経過時間にかかわらず、目標量の接着剤4を確実に且つ安定して吐出することができる。よって、時間経過に伴い粘度が増加する液体であっても、吐出量のばらつきを抑制することができる。
【0048】
また、本実施形態に係る吐出制御装置1では、第1吐出条件、第2吐出条件、及び第3吐出条件の全てに、吐出時間に関する情報が含まれている。そのため、接着剤4の吐出量を、吐出時間によって制御することができる。また、接着剤4の吐出速度の逆数と差分量との乗算結果から第2吐出時間を得ることによって、この第2吐出時間を、差分量をより正確に補正するための時間とすることができる。第3吐出条件は、かかる第2吐出時間に基づく第3吐出時間を含んでいるため、第3吐出条件にしたがって液体を吐出すれば、目標量の接着剤4をより確実に吐出することができる。
【0049】
また、本実施形態に係る吐出制御装置1では、主剤と硬化剤とを混合して得られる接着剤4を吐出する。第1条件格納部28に格納された経過時間情報の示す経過時間も、経過時間タイマ22により計測される経過時間も、主剤と硬化剤とを混合した直後から計測した時間である。そのため、これら2つの経過時間のずれを小さくすることができる。よって、接着剤4の経過時間に応じた第1吐出条件を第1条件格納部28から抽出する際には、より適切なものを得ることができる。その結果、目標量の接着剤4をより確実に吐出することが可能となる。
【0050】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしもこれらの実施形態に限定されるものではない。
【0051】
例えば、本実施形態では、吐出時間を調整することによって吐出量を制御している。これを、吐出時間の代わりに、吐出圧力を調整することによって吐出量を制御するとしてもよい。
【0052】
また、本実施形態では、第1吐出条件における「所定量」と第3吐出条件における「目標量」とを同一の値としたが、異なっていてもよい。ただし、所定量と目標量とが異なる場合には、所定量と目標量とが同一である場合と比べて、制御部23により算出される差分量が大きくなる。そのため、補正部24により算出される第2吐出時間が長くなる。正確な第3吐出時間時間を得るには、第2吐出時間は短いほうが望ましい。したがって、所定量及び目標量を同一の値としたほうがより好適である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本実施形態に係る吐出制御装置を備える吐出システムの構成を示す図を示す図である。
【図2】吐出制御装置の機能的な構成を示す図である。
【図3】第1条件格納部に格納された情報の例を示す図である。
【図4】第2条件格納部に格納された情報の例を示す図である。
【図5】第3条件格納部に格納された情報の例を示す図である。
【図6】本実施形態に係る吐出制御装置における全体的な処理を示すシーケンス図である。
【図7】第1吐出条件を取得するための処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【図8】第1吐出時間と経過時間との関係を示すグラフである。
【図9】吐出量特性と経過時間との関係を示すグラフである。
【図10】接着剤の吐出処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【図11】第3吐出条件を特定するための処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【図12】基板に対する吐出処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】接着剤の吐出量と経過時間との関係を示すグラフである。
【図14】接着剤の吐出量と経過時間との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0054】
1・・・吐出制御装置、2・・・吐出装置、4・・・接着剤、22・・・経過時間タイマ、23・・・制御部、24・・・補正部、26・・・条件決定部、28・・・第1条件格納部。




 

 


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