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樹脂ペレットのサイロ保管方法 - 住友化学株式会社
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発明の名称 樹脂ペレットのサイロ保管方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−90600(P2007−90600A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−281346(P2005−281346)
出願日 平成17年9月28日(2005.9.28)
代理人 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆
発明者 谷口 修一 / 御厨 隆寿 / 嶋中 日出海
要約 課題
互着性を有するエチレン系共重合体樹脂ペレットの貯蔵サイロ保管に際して、樹脂ペレットの互着を防止し、サイロからのペレットの排出を容易にする樹脂ペレットのサイロ保管方法、特に互着性の著しいエチレン系共重合体樹脂ペレットのサイロ保管方法を提供する。

解決手段
直胴部およびコーン部を有する樹脂ペレットの貯蔵サイロに、ビカット軟化点が25℃以下のエチレン系共重合体樹脂ペレットを保管するに際し、サイロ内に保管する樹脂ペレットにかかる最大圧力と保管時間が下記式(1)を満足するように保管することを特徴とする樹脂ペレットの保管方法。
特許請求の範囲
【請求項1】
直胴部およびコーン部を有する樹脂ペレットの貯蔵サイロで、ビカット軟化点が25℃以下のエチレン系共重合体樹脂ペレットを保管するに際し、サイロ内に保管する樹脂ペレットにかかる最大圧力と保管時間が下記式(1)を満足するように保管することを特徴とする樹脂ペレットの保管方法。
P≦ −90T+4700 (1)
(但し、Pは樹脂ペレットにかかる最大圧力kg/m2、Tは保管時間Hrを示す。)
【請求項2】
前記貯蔵サイロの壁面を、保管する樹脂ペレットのビカット軟化点以下に冷却することを特徴とする請求項1記載の樹脂ペレットの保管方法。
【請求項3】
前記樹脂ペレットに、互着防止剤を散布した後保管することを特徴とする請求項1または2記載の樹脂ペレットの保管方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、互着性を有するエチレン系共重合体樹脂ペレットのサイロ保管方法に関するものである。さらに詳しくは、ペレット互着性の著しいエチレン系共重合体樹脂ペレット同士の互着を防止し、サイロからのペレットの排出を容易にする樹脂ペレットのサイロ保管方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレン等の樹脂は通常ペレット状に加工され、乾燥空気流をブロワーにて発生させ、配管に流れている空気流にのせてペレットをサイロへ移送する空気輸送(以下空送という)を行って、一旦貯蔵用サイロに貯蔵した後、コンテナーや樹脂袋・紙袋などに充填し、最終的に樹脂ペレットの形態でユーザーに供給される。
【0003】
エチレン系共重合体樹脂、特に直鎖状低密度ポリエチレンや、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エステル類と共重合した樹脂は、粘着性を有するためペレット同士が付着し塊を形成する互着や、配管への付着が発生しやすい。サイロへの貯蔵に際しては、サイロ内においてペレットの塊が生じ、サイロから抜き出すことができず出荷が困難になる等の問題が生じる事がある。また、製造直後の樹脂ペレットに残留している未反応モノマーガス等を除去するために、通常加熱又は冷却した空気をサイロ内へ導入し、樹脂内部からの未反応モノマーの拡散を利用して空気中へ移行させる操作を行う場合にも、ペレットの塊やサイロ壁面への付着等が生じ易くなる等の問題があった。
【0004】
従来、かかる問題を解決するため、EVAエマルジョンやステアリン酸カルシウム等の互着防止剤をペレット表面に噴霧し、ペレット同士の互着や配管への付着を防止する等の方法や、貯蔵サイロの外壁を断熱したり、冷却する等の方法は知られていた(特許文献1、特許文献2参照)。しかし、これらの方法単独では、樹脂の種類によっては十分な互着防止効果が得られず、さらに改良が望まれていた。
【0005】
【特許文献1】特公平2−14934号公報(第1頁〜第3頁)
【特許文献2】特開2003−95381号公報(第1頁〜第3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
かかる現状において、本発明の目的は互着性を有するエチレン系共重合体樹脂ペレットの貯蔵サイロへの保管に際して、樹脂ペレットの互着を防止し、サイロからのペレットの排出を容易にする方法の確立であり、特に互着性の著しいエチレン系共重合体樹脂ペレットのサイロ保管方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、直胴部およびコーン部を有する樹脂ペレットの貯蔵サイロに、ビカット軟化点が25℃以下のエチレン系共重合体樹脂ペレットを保管するに際し、サイロ内に保管する樹脂ペレットにかかる最大圧力と保管時間が下記式(1)を満足するように保管することを特徴とする樹脂ペレットの保管方法に係るものである。
P≦ −90T+4700 (1)
(但し、Pは樹脂ペレットにかかる最大圧力kg/m2、Tは保管時間Hrを示す。)
前記貯蔵サイロの壁面を、保管する樹脂ペレットのビカット軟化点以下に冷却すること、前記樹脂ペレットに互着防止剤を散布した後保管することは、本発明の好ましい態様である。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、互着性を有するエチレン系共重合体樹脂ペレットの貯蔵サイロ保管に際して、樹脂ペレットの互着を防止し、サイロからのペレットの排出を容易にする樹脂ペレットのサイロ保管方法、特に互着性の著しいエチレン系共重合体樹脂ペレットのサイロ保管方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂は製造後、取り扱いが容易なように通常直径約3mm、厚さ約2mmのペレットに成型され、ステンレスやアルミニウム等の金属製で高さ15〜20m、直径3〜4mの直胴部と、下部に逆円錐状のコーン部を有する貯蔵サイロに一時的に保管された後に、コンテナーや樹脂袋・紙袋に充填して最終的に成型・加工等を行うために出荷される。
【0010】
ペレット互着性の高い樹脂、例えば、エチレンとメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、酢酸ビニルとのエチレン共重合体樹脂、または高圧重合法によって得られるエチレンと1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等との共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン等を、サイロ内に一定量を保管後ペレットを排出する際に、ペレット間の互着を生じないで容易に排出するためには、サイロ内におけるペレットにかかる最大圧力と保管時間との間に下記式(1)を満足していることが必要であることを見出した。
P≦−90T+4700 (1)
(但し、Pは樹脂ペレットにかかる最大圧力kg/m2、Tは保管時間Hrを示す。)
したがって、サイロへの樹脂ペレットの保管可能量は、内部の樹脂ペレットにかかる最大圧力と保管時間によって決められる。
【0011】
上記式(1)は、実施例1に示したようにして求めた実験式である。すなわち、図1、図2に示したような、内径D=80mm、直胴部高さH=80mm、コーン部高さY=70mm、コーン部傾斜角θ=29°の模型サイロを用いて行った。この模型サイロは、実際のサイロと相似形になるように作られている。
【0012】
実サイロのペレット圧(ペレットにかかる最高圧力)と、模型サイロのペレット圧とが等しくなる条件で評価するため、垂直円筒状の容器に充填されたペレット層内の応力分布を与える式(2)、及びコーン部におけるペレット層内の応力分布式(3)(Janssenの式)を用いて、模型サイロに加える荷重Mを計算した。
【0013】
すなわち、コーン部と直胴部の境でのペレット圧PS(kg/m2)は、式(2)で表される。



(但し、直胴部高さ=H(m)、直胴部直径=D(m)、ペレットの嵩密度=ρa、ペレットと壁面の摩擦係数=μW、水平方向の圧力=k、コーン部と直胴部の境からの任意の高さ(ペレットの充填高さ)=h(m)、 コーン部と直胴部の境での荷重=M(kg))
【0014】
コーン部の逆円錐頂点からの任意の高さy(m)でのペレット圧PC(kg/m2)は、式(3)で表される。



(但し、コーン部の高さ=Y(m)、サイロの形状と材質、及びペレットの性質によって決まる定数=C(=2μwcotθ(kcos2θ+sin2θ)))
【0015】
これらの式より算出した、模型サイロに加える荷重とペレット圧との関係は図3、また、模型サイロに加える荷重と、実サイロの貯蔵量との関係は図4に示したとおりである。実験式(1)は、模型サイロのコーン部と直胴部の境まで樹脂ペレットを充填した後、図3で求めた荷重Mを加え、模型サイロを約25℃の温度環境下で15〜60Hr静置させ、その後模型サイロの下部の排出ダンパーを開けてペレットを排出し、その排出時間および排出状況からペレットの互着性の評価を行った。
【0016】
その実験結果から、上記式(2)で求めた直胴部の最大圧力Psと式(3)で求めたコーン部の最大圧力Pcのうち大きい値を最大圧力P(kg/m2)とし、樹脂ペレットにかかる最大圧力P(kg/m2)とペレット排出が可能である限界の保管時間T(Hr)との関係を式(1)として求めた。すなわち、式(1)は、最大圧力Pがペレットにかかった場合にT時間以下の保管時間であれば樹脂ペレットの排出が容易に行うことができることを示している。
P≦−90T+4700 (1)
(但し、ペレット最大圧力=P(kg/m2)、静置時間=T(Hr))
【0017】
上記式(1)の適用に際して、サイロ外壁を貯蔵樹脂のビカット軟化点以下に冷却するとより効果的にペレットの互着を防止することができる。サイロ外壁は直射日光等の影響により温度の変化が著しいからである。冷却方法は、外壁を断熱したり、冷却水を散水したりすればよく特に制限されない。ビカット軟化点は、温度の上昇に伴って実用上変形が大きくなり外力に耐えられなくなる温度である。測定はJISK7205−1979に準拠して行われる、すなわち、加熱浴槽中の試験片に垂直に置いた断面積1mm2の針状圧子を通じて1kgの荷重を加えて50±5℃/hrの速度で伝熱媒体を上昇させ針状圧子が1mm侵入したときの伝熱媒体の温度を軟化点とする。
【0018】
さらに、樹脂の品質を損なわない限りサイロへ貯蔵する前にペレット互着防止剤を散布すると効果的である。ペレット互着防止剤としては、エチレン−酢酸ビニルポリマーの分散液(商品名ケミパール)等を用いることができる。
【0019】
本発明は、ビカット軟化点が25℃以下のエチレン系共重合体体ペレットの保管に特に効果的である。ビカット軟化点25℃以下のエチレン系共重合体としては、エチレンと高濃度の酢酸ビニル、高濃度のアクリル酸エステル類と共重合した樹脂等があげられる。
【実施例】
【0020】
以下、具体的な実施例に基づき、発明の詳細を説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではないことはもとよりである。
【0021】
実施例1 模型サイロによるEVAペレットの互着性評価
重合された酢酸ビニル濃度41Wt%、MFR60g/10min、ビカット軟化点25℃以下のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)を、ペレット化して、そのペレット表面に互着防止剤(EVAエマルジョン)を4000ppmの割合で散布したものを使用した。
ペレットの互着性の評価は、模型サイロを用いて行った。実験に用いた模型サイロの各部分の寸法を示す断面図を図1、模型サイロの各部分の名称を示す断面図を図2に示す。模型サイロは、内径D=80mm、直胴部高さH=80mm、コーン部高さY=70mm、コーン部傾斜角θ=29°である。
【0022】
まず、実サイロのペレットにかかる最高圧力と、模型サイロのペレット圧とが等しくなる条件で評価するため、垂直円筒状の容器に充填されたペレット層内の応力分布を与える式(2)、及びコーン部におけるペレット層内の応力分布式(2)(Janssenの式)を用いて、模型サイロに加える荷重Mを計算した。



(但し、直胴部高さ=H(m)、直胴部直径=D(m)、ペレットの嵩密度=ρa、ペレットと壁面の摩擦係数=μW、水平方向の圧力=k、コーン部と直胴部の境からの任意の高さ(ペレットの充填高さ)=h(m)、 コーン部と直胴部の境での荷重=M(kg))において、ペレットの嵩密度ρa=640kg/m3、ペレットと壁面の摩擦係数μW=tanφ’(φ’=壁摩擦角=φi(内部摩擦角)=35°と仮定)、水平方向の圧力k=tan2(π/4−φi/2)として求めた。



(但し、コーン部の高さ=H(m)、サイロの形状と材質、及びペレットの性質によって決まる定数=C(=2μwcotθ(kcos2θ+sin2θ)))
これらの式より算出した、模型サイロに加える荷重Mと実サイロにおいてかかるペレット圧との関係を図3に示す。また、模型サイロに加える荷重Mと、実サイロの貯蔵量(Ton)との関係を図4に示す。
【0023】
実験は以下のごとく行った。図2に示したように、模型サイロ1のコーン部と直胴部の境までEVAペレット12を88.6g充填した後、図3、図4により算出した実サイロ貯蔵量30〜80トンに相当する荷重7.1〜14kgをおもり4で加えた。次いで、模型サイロ1を約25℃の温度環境下で15〜60Hr静置させ、その後模型サイロ1下部の排出ダンパー5を開けて、ペレットの排出時間を測定し、ペレット圧と静置時間の関係を排出可能領域(○)と排出不可領域(×)の判定を行い、排出可能領域と排出不可能領域の境界線の実験式(1)を求めた。このペレット圧と静置時間の関係を図5に示す。
【0024】
この結果から、排出可能領域は下記式(1)を満足する領域であることがわかる。
P≦−90T+4700 (1)
但し、Pはペレット最大圧力(kg/m2)、Tは静置時間(Hr)である。
【0025】
実施例2 実サイロを用いた排出可能領域でのペレット保管
実施例1で用いたペレットを、外壁に散水を施して壁温上昇を25℃以下に抑えたサイロに送り、35トン(ペレット圧=1580kg/m2)を貯蔵した。そのまま24Hr静置した後、サイロからペレットを排出したところ、サイロ内で互着もなくスムーズに排出することができた。
上記の実施例1および実施例2の結果から、本発明の実験式(1)を満足するように樹脂ペレットを保管する方法は、互着性の高い樹脂ペレットの保管に有効であり、実用性の高い方法であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】実験に用いた模型サイロの各部分の寸法を示す断面図である。
【図2】実験に用いた模型サイロの各部分の名称を示す断面図である。
【図3】模型サイロの荷重と実機におけるペレット圧との関係を示す図である。
【図4】模型サイロの荷重と実機におけるサイロ貯蔵量との関係を示す図である。
【図5】静置時間とペレット圧の関係を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
1・・・模型サイロ、2・・・ペレット、3・・・おもりの支柱、4・・・おもり、5・・・排出ダンパー、D・・・模型サイロの内径、H・・・模型サイロの直胴部長さ、Y・・・模型サイロのコーン部高さ、θ・・・模型サイロのコーン部傾斜角、y・・・模型サイロのコーン部の逆円錐頂点からの任意の高さ、h・・・模型サイロのコーン部と直胴部の境からの任意の高さ





 

 


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