米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 株式会社ブリヂストン

発明の名称 積層体、その製造方法及びそれを用いたタイヤ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−98867(P2007−98867A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2005−294192(P2005−294192)
出願日 平成17年10月6日(2005.10.6)
代理人 【識別番号】100078732
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 保
発明者 加藤 大輔 / 野原 大輔 / 高橋 祐和
要約 課題
薄ゲージ化が可能なインナーライナーなどとして好適に用いることができる、樹脂フイルム層とゴム状弾性体層とが、接着剤層を介して接合、一体化され、かつその製造工程における作業性がよい上、剥離抗力に優れる積層体、及びそれを用いてなるタイヤを提供する。

解決手段
樹脂フイルム層13とゴム状弾性体層15とが、樹脂フイルム層13側に配した接着剤層14と、ゴム状弾性体層16側に配した接着剤層15を介して接合されてなる積層体であって、接着剤層14を構成する接着剤組成物が、クロロスルホン化ポリエチレンを含むゴム成分と、その100質量部当り架橋剤及び架橋助剤としてポリ−p−ジニトロソベンゼン、1,4−フェニレンジマレイミドのうち少なくとも一種を0.1質量部以上含み、前記接着剤層15を構成する接着剤組成物が、ゴム成分と、その100質量部当り充填剤2〜50質量部含んでなる。
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)樹脂フイルム層と(B)ゴム状弾性体層とが、(A)樹脂フイルム層側に配した(C)接着剤層Iと、(B)ゴム状弾性体層側に配した接着剤層IIを介して接合されてなる積層体であって、前記(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物が、(a)クロロスルホン化ポリエチレンを含むゴム成分と、その100質量部に当り、(b)架橋剤及び架橋助剤としてポリ−p−ジニトロソベンゼン、1,4−フェニレンジマレイミドのうち少なくとも一種を0.1質量部以上含み、前記(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物が、(c)ゴム成分と、その100質量部当り、(d)充填剤2〜50質量部含んでなることを特徴とする積層体。
【請求項2】
(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物の(a)ゴム成分が、70質量%以上のクロロスルホン化ポリエチレンを含む請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物が、さらに、(a)成分100質量部当り、(e)充填剤2〜50質量部を含む請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項4】
(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物が、(e)充填剤として無機フィラーを5質量部以上含む請求項3に記載の積層体。
【請求項5】
無機フィラーが湿式法によるシリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの中から選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の積層体。
【請求項6】
(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物が、(e)充填剤としてカーボンブラックを含む請求項3〜5のいずれかに記載の積層体。
【請求項7】
(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物の(c)ゴム成分が、ブチルゴム及び/又はハロゲン化ブチルゴムを50質量%以上含む請求項1〜6のいずれかに記載の積層体。
【請求項8】
(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物が、(d)充填剤として無機フィラーを5質量部以上含む請求項1〜7のいずれかに記載の積層体。
【請求項9】
無機フィラーが湿式法によるシリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの中から選ばれる少なくとも1種である請求項8に記載の積層体。
【請求項10】
(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物が、(d)充填剤としてカーボンブラックを含む請求項1〜9のいずれかに記載の積層体。
【請求項11】
(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物が、さらに、(c)成分100質量部当り、(f)樹脂、低分子量ポリマーにうち少なくとも1種を0.1質量部以上含む請求項1〜10に記載の積層体。
【請求項12】
(f)成分における樹脂がC5留分系樹脂、フェノール系樹脂、テルペン系樹脂、変性テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂、およびロジン系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種である請求項11に記載の積層体。
【請求項13】
樹脂が、フェノール系樹脂である請求項12記載の積層体。
【請求項14】
(A)樹脂フイルム層の厚さが200μm以下であり、(B)ゴム状弾性体層の厚さが200μm以上である請求項1〜13のいずれかに記載の積層体。
【請求項15】
(A)樹脂フイルム層が、熱可塑性ウレタン系エラストマー層を含む請求項1〜14のいずれかに記載の積層体。
【請求項16】
(A)樹脂フイルム層が、熱可塑性ウレタン系エラストマー層を含むと共に、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体層を一層以上含む多層フイルムからなる層である請求項15に記載の積層体。
【請求項17】
(B)ゴム状弾性体層を構成するゴム状弾性体が、ブチル系ゴム50質量%以上を含むゴム成分を含有する請求項1〜16のいずれかに記載の積層体。
【請求項18】
ブチル系ゴムが、ブチルゴム及び/又はハロゲン化ブチルゴムである請求項17に記載の積層体。
【請求項19】
有機溶媒を含む接着剤組成物からなる塗工液を、樹脂フイルム表面に塗工、乾燥したのち、その上にゴム状弾性体フイルム又はシートを貼合し、加熱・加硫処理をすることを特徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載の積層体の製造方法。
【請求項20】
有機溶媒を含む接着剤組成物からなる塗工液を、ゴム状弾性体フイルム又はシート表面に塗工、乾燥したのち、その上に樹脂フイルムを貼合し、加熱・加硫処理をすることを特徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載の積層体の製造方法。
【請求項21】
有機溶媒として、ヒルデブランド(Hildebrand)溶解性パラメーターδ値が14〜20MPa1/2の範囲にあるものを用いる請求項19又は20に記載の積層体の製造方法。
【請求項22】
加熱・加硫温度が120℃以上である請求項19〜21のいずれかに記載の積層体の製造方法。
【請求項23】
請求項1〜18のいずれかに記載の積層体を用いたことを特徴とするタイヤ。



発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体、その製造方法及びそれを用いたタイヤに関する。さらに詳しくは、本発明は、樹脂フイルム層とゴム状弾性体層とが、接着剤層を介して接合、一体化された積層体であって、その製造工程における作業性がよい上、剥離抗力に優れ、空気入りタイヤのインナーライナーなどとして好適に用いられる積層体、このものを効率よく製造する方法、及び該積層体を用いてなるタイヤに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、空気入りタイヤの内面には、空気漏れを防止しタイヤ空気圧を一定に保つために、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムなどの低気体透過性ブチル系ゴムを主成分とするインナーライナー層が設けられている。しかし、これらのブチル系ゴムの含有量を多くすれば、未加硫ゴムの強度が低下し、ゴム切れやシート穴空きなどを生じ易く、特にインナーライナーを薄ゲージ化する場合には、タイヤ製造時に内面のコードが露出し易いという問題を生じる。
したがって、前記のブチル系ゴムの配合量は自ずから制限され、該ブチル系ゴムを配合したゴム組成物を用いる場合、空気バリア性の点からインナーライナー層の厚さは、1mm前後が必要であった。そのため、タイヤに占めるインナーライナー層の重量は約5%程度となり、タイヤの重量を低減し、自動車燃費を向上するための障害となっていた。
そこで、近年の省エネルギーの社会的な要請に伴い、自動車タイヤの軽量化を目的として、インナーライナー層を薄ゲージ化するための手法が提案されている。例えば、ナイロンフイルム層や塩化ビニリデン層をインナーライナー層として従来のブチル系ゴムの代わりに用いる手法が開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。また、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドからなる組成物のフイルムをインナーライナー層に用いることが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
しかしながら、これらのフイルムを用いる方法は、タイヤ軽量化はある程度可能ではあるとしても、マトリックス剤が結晶性の樹脂材料であるために、特に5℃以下の低温での使用における耐クラック性や耐屈曲疲労性が通常用いられるブチル系ゴム配合組成物層の場合より劣るという欠点があり、また、タイヤ製造も複雑となる。
一方、エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略記することがある。)はガスバリア性に優れていることが知られている。EVOHは、空気透過性がブチル系ゴムを配合したインナーライナーゴム組成物の100分の1以下であるため、50μm以下の厚さでも、内圧保持性を大幅に向上することができる上、タイヤ重量を低減することが可能である。
したがって、空気入りタイヤの空気透過性を改良するために、EVOHをタイヤインナーライナーに用いることは有効であると言える。例えばEVOHからなるタイヤインナーライナーを有する空気入りタイヤが開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【0004】
しかしながら、このEVOHをタイヤインナーライナーとして用いた場合は、内圧保持性効果は大きいが、弾性率が通常タイヤに用いられているゴムに比べて大幅に高いため、屈曲時の変形で破断、あるいはクラックが生じることがあった。
このため、EVOHからなるインナーライナーを用いる場合、タイヤ使用前の内圧保持性は大きく向上するものの、タイヤ転動時の屈曲変形を受けた使用後のタイヤでは、内圧保持性が使用前と比べて低下することがあるなどの問題を有していた。
この問題を解決するために、例えばエチレン含有量20〜70モル%、ケン化度85%以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体60〜99重量%および疎水性可塑剤1〜40重量%からなる樹脂組成物を用いてなるタイヤ内面インナーライナーが開示されているが(例えば、特許文献5参照)、耐屈曲性については必ずしも十分満足し得るものではない。
したがって、ガスバリア性を保持したまま、高度の耐屈曲性を有し、薄ゲージ化が可能なインナーライナーの開発が望まれていた。
このようなインナーライナーとしては、例えば耐屈曲性に優れるゴム状弾性体フイルム又はシートとガスバリア性の良好な樹脂フイルムとが接合、一体化してなる積層体が考えられる。この場合、該積層体の製造工程における作業性がよく、かつ剥離抗力に優れることが要求されている。
【0005】
【特許文献1】特開平7−40702号公報
【特許文献2】特開平7−81306号公報
【特許文献3】特開平10−26407号公報
【特許文献4】特開平6−40207号公報
【特許文献5】特開2002−52904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような状況下で、薄ゲージ化が可能なインナーライナーなどとして好適に用いることができる、樹脂フイルム層とゴム弾性層とが、接着剤層を介して接合、一体化され、かつその製造工程における作業性がよい上、剥離抗力に優れる積層体、及びそれを用いてなるタイヤを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、樹脂フイルム層とゴム状弾性体層とを、それぞれ特定の組成の接着剤組成物を配して形成された接着剤層を介して接合、一体化されてなる積層体により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1) (A)樹脂フイルム層と(B)ゴム状弾性体層とが、(A)樹脂フイルム層側に配した(C)接着剤層Iと、(B)ゴム状弾性体層側に配した接着剤層IIを介して接合されてなる積層体であって、前記(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物が、(a)クロロスルホン化ポリエチレンを含むゴム成分と、その100質量部に当り、(b)架橋剤及び架橋助剤としてポリ−p−ジニトロソベンゼン、1,4−フェニレンジマレイミドのうち少なくとも一種を0.1質量部以上含み、前記(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物が、(c)ゴム成分と、その100質量部当り、(d)充填剤2〜50質量部含んでなることを特徴とする積層体、
(2) (C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物の(a)ゴム成分が、70質量%以上のクロロスルホン化ポリエチレンを含む上記(1)の積層体、
(3) (C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物が、さらに、(a)成分100質量部当り、(e)充填剤2〜50質量部を含む上記(1)又は(2)の積層体、
(4) (C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物が、(e)充填剤として無機フィラーを5質量部以上含む上記(3)の積層体、
(5) 無機フィラーが湿式法によるシリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの中から選ばれる少なくとも1種である上記(4)の積層体、
(6) (C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物が、(e)充填剤としてカーボンブラックを含む上記(3)〜(5)の積層体、
(7) (D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物の(c)ゴム成分が、ブチルゴム及び/又はハロゲン化ブチルゴムを50質量%以上含む上記(1)〜(6)の積層体、
(8) (D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物が、(d)充填剤として無機フィラーを5質量部以上含む上記(1)〜(7)の積層体、
(9) 無機フィラーが湿式法によるシリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの中から選ばれる少なくとも1種である上記(8)の積層体、
(10) (D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物が、(d)充填剤としてカーボンブラックを含む上記(1)〜(9)の積層体、
【0008】
(11) (D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物が、さらに、(c)成分100質量部当り、(f)樹脂、低分子量ポリマーにうち少なくとも1種を0.1質量部以上含む上記(1)〜(10)の積層体
(12) (f)成分における樹脂がC5留分系樹脂、フェノール系樹脂、テルペン系樹脂、変性テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂、およびロジン系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種である上記(11)の積層体、
(13) 樹脂が、フェノール系樹脂である上記(12)の積層体、
(14) (A)樹脂フイルム層の厚さが200μm以下であり、(B)ゴム状弾性体層の厚さが200μm以上である上記(1)〜(13)の積層体、
(15) (A)樹脂フイルム層が、熱可塑性ウレタン系エラストマー層を含む上記(1)〜(14)の積層体、
(16) (A)樹脂フイルム層が、熱可塑性ウレタン系エラストマー層を含むと共に、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体層を一層以上含む多層フイルムからなる層である上記(15)の積層体、
(17) (B)ゴム状弾性体層を構成するゴム状弾性体が、ブチル系ゴム50質量%以上を含むゴム成分を含有する上記(1)〜(16)の積層体、
(18) ブチル系ゴムが、ブチルゴム及び/又はハロゲン化ブチルゴムである上記(17)の積層体、
(19) 有機溶媒を含む接着剤組成物からなる塗工液を、樹脂フイルム表面に塗工、乾燥したのち、その上にゴム状弾性体フイルム又はシートを貼合し、加熱・加硫処理をすることを特徴とする、上記(1)〜(18)の積層体の製造方法、
(20) 有機溶媒を含む接着剤組成物からなる塗工液を、ゴム状弾性体フイルム又はシート表面に塗工、乾燥したのち、その上に樹脂フイルムを貼合し、加熱・加硫処理をすることを特徴とする、上記(1)〜(18)の積層体の製造方法、
(21) 有機溶媒として、ヒルデブランド(Hildebrand)溶解性パラメーターδ値が14〜20MPa1/2の範囲にあるものを用いる上記(19)又は(20)の積層体の製造方法、
(22) 加熱・加硫温度が120℃以上である上記(19)〜(21)の積層体の製造方法、及び
(23) 上記(1)〜(18)の積層体を用いたことを特徴とするタイヤ、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、薄ゲージ化が可能なインナーライナーなどとして好適に用いることができる、樹脂フイルム層とゴム状弾性体層とが、それぞれに機能分離された2種の接着剤層を介して接合、一体化され、かつその製造工程における作業性がよい上、剥離抗力に優れる積層体、及びそれを用いてなるタイヤを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の積層体は、(A)樹脂フイルム層側に配した(C)接着剤層Iと、(B)ゴム状弾性体層側に配した接着剤層IIを介して接合、一体化されてなる構造を有している。
本発明の積層体における(A)層を構成する樹脂フイルムとしては、ガスバリア性が良好で、適度の機械的強度を有するものであればよく、特に制限されず、様々な樹脂フイルムを用いることができる。このような樹脂フイルムの素材としては、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂、さらには熱可塑性ウレタン系エラストマーなどを挙げることができる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの素材を用いて作製された樹脂フイルムは、単層フイルムであってもよく、二層以上の多層フイルムであってもよい。
前記素材のなかで、熱可塑性ウレタン系エラストマーは、耐水性とゴムに対する接着性に優れており、特に多層フイルムにおいて、外層部分に配置して使用することが好ましい。また、エチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂は、空気透過量が極めて低く、ガスバリア性に優れており、好ましい素材である。
【0011】
前記熱可塑性ウレタン系エラストマー(以下、TPUと略記することがある。)は、分子中にウレタン基(−NH−COO−)をもつエラストマーであり、(1)ポリオール(長鎖ジオール)、(2)ジイソシアネート、(3)短鎖ジオールの三成分の分子間反応によって生成する。ポリオールと短鎖ジオールは、イソシアネートと付加反応をして線状ポリウレタンを生成する。この中でポリオールはエラストマーの柔軟な部分(ソフトセグメント)になり、ジイソシアネートと短鎖ジオールは硬い部分(ハードセグメント)になる。TPUの性質は、原料の性状、重合条件、配合比によって左右され、この中で、ポリオールのタイプがTPUの性質に大きく影響する。基本的特性の多くは長鎖ジオールの種類で決定されるが、硬さはハードセグメントの割合で調整される。
種類としては、(イ)カプロラクトン型(カプロラクトンを開環して得られるポリラクトンエステルポリオール)、(ロ)アジピン酸型(=アジペート型)〈アジピン酸とグリコールとのアジピン酸エステルポリオール〉、(ハ)PTMG(ポリテトラメチレングリコール)型(=エーテル型)〈テトラヒドロフランの開環重合で得られたポリテトラメチレングリコール〉などがある。
【0012】
前記エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂としては、特にエチレン−ビニルアルコール共重合体にエポキシ化合物を反応させて得られた変性エチレン−ビニルアルコール共重合体が好ましい。このように変性することにより、未変性のエチレン−ビニルアルコール共重合体の弾性率を大幅に下げることができ、屈曲時の破断性、クラックの発生度合いを改良することができる。
この変性処理に用いられるエチレン−ビニルアルコール共重合体においては、エチレン単位含有量は25〜50モル%であることが好ましい。良好な耐屈曲性及び耐疲労性を得る観点からは、エチレン単位含有量は、より好適には30モル%以上であり、さらに好適には35モル%以上である。また、ガスバリア性の観点からは、エチレン単位含有量は、より好適には48モル%以下であり、さらに好適には45モル%以下である。エチレン単位含有量が25モル%未満の場合は耐屈曲性及び耐疲労性が悪化するおそれがある上、溶融成形性が悪化するおそれがある。また、50モル%を超えるとガスバリア性が不足するおそれがある。
変性処理に用いられるエチレン−ビニルアルコール共重合体のケン化度は好ましくは90モル%以上であり、より好ましくは95モル%以上であり、さらに好ましくは98モル%以上であり、最適には99モル%以上である。ケン化度が90モル%未満では、ガスバリア性および積層体作製時の熱安定性が不充分となるおそれがある。
【0013】
変性処理に用いられるエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の好適なメルトフローレート(MFR)(190℃、21.18N荷重下)は0.1〜30g/10分であり、より好適には0.3〜25g/10分である。但し、エチレン−ビニルアルコール共重合体の融点が190℃付近あるいは190℃を超えるものは21.18N荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロットし、190℃に外挿した値で表す。
変性処理は、前記の未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部に対して、エポキシ化合物を、好ましくは1〜50質量部、よりこのましくは2〜40質量部、さらに好ましくは5〜35質量部を反応させることにより行なうことができる。この際、適当な溶媒を用いて、溶液中で反応させるのが有利である。
【0014】
溶液反応による変性処理法では、エチレン−ビニルアルコール共重合体の溶液に酸触媒あるいはアルカリ触媒存在下でエポキシ化合物を反応させることによって変性エチレン−ビニルアルコール共重合体が得られる。反応溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびN−メチルピロリドン等のエチレン−ビニルアルコール共重合体の良溶媒である極性非プロトン性溶媒が好ましい。反応触媒としては、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸および三弗化ホウ素等の酸触媒や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメトキサイド等のアルカリ触媒が挙げられる。これらの内、酸触媒を用いることが好ましい。触媒量としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部に対し、0.0001〜10質量部程度が適当である。また、エチレン−ビニルアルコール共重合体およびエポキシ化合物を反応溶媒に溶解させ、加熱処理を行うことによっても変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を製造することができる。
【0015】
変性処理に用いられるエポキシ化合物は特に制限はされないが、一価のエポキシ化合物であることが好ましい。二価以上のエポキシ化合物である場合、エチレン−ビニルアルコール共重合体との架橋反応が生じゲル、ブツ等の発生により積層体の品質が低下するおそれがある。変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造の容易性、ガスバリア性、耐屈曲性および耐疲労性の観点から、好ましい一価エポキシ化合物としてグリシドール及びエポキシプロパンが挙げられる。
本発明に用いられる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体のメルトフローレート(MFR)(190℃、21.18N荷重下)は特に制限はされないが、良好なガスバリア性、耐屈曲性および耐疲労性を得る観点からは、0.1〜30g/10分であることが好ましく、0.3〜25g/10分であることがより好ましく、0.5〜20g/10分であることがさらに好ましい。但し、変性EVOHの融点が190℃付近あるいは190℃を超えるものは21.18N荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロットし、190℃に外挿した値で表す。
【0016】
この変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を素材とするフイルム層の20℃、65RH%における酸素透過量は3×10-15cm3・cm/cm2・sec・Pa以下であることが好ましく、7×10-16cm3・cm/cm2・sec・Pa以下であることがより好ましく、3×10-16cm3・cm/cm2・sec・Pa以下であることがさらに好ましい。
本発明の積層体において、(A)層を構成する樹脂フイルムの成形方法に特に制限はなく、単層フイルムの場合従来公知の方法、例えば溶液流延法、溶融押し出し法、カレンダー法などを採用することができるが、これらの方法の中で、Tダイ法やインフレーションなどの溶融押し出し法が好適である。また、多層フイルムの場合は、共押し出しによるラミネート法が好ましく用いられる。
本発明の積層体における(A)樹脂フイルム層の厚さは、該積層体をインナーライナーとして用いる場合の薄ゲージ化の観点から、200μm以下が好ましい。また、薄すぎると(A)層を(B)層に接合した効果が十分に発揮されないおそれが生じる。
したがって、(A)層の厚さの下限は1μm程度であり、より好ましい厚さは10〜150μm、さらに好ましい厚さは20〜100μmの範囲である。
本発明の積層体においては、(A)樹脂フイルム層として熱可塑性ウレタン系エラストマー層を含むものが好ましく、特に熱可塑性ウレタン系エラストマー層を含むと共に、前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体層を一層以上含む多層フイルムからなる層が好ましい。
【0017】
このような多層フイルムの具体例としては、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体フイルムの両面に、それぞれ熱可塑性ウレタン系エラストマーフイルムが積層された三層構造の多層フイルムを挙げることができる。
この(A)層を構成する樹脂フイルムは、その上に設けられる接着剤層との密着性を向上させるために、所望により、少なくとも接着層側の面に、酸化法や、凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン、紫外線照射処理などがあげられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材フイルムの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。
【0018】
本発明の積層体において、(B)層を構成するゴム状弾性体としては、ブチル系ゴム50質量%以上を含むゴム成分を含有するものが好ましく用いられる。前記ブチル系ゴムとしては、ブチルゴム及び/又はハロゲン化ブチルゴムを挙げることができるが、ブチル系ゴムの中では、加硫速度が速く、耐熱性、接着性、他の不飽和ゴムとの相溶性に優れる点から、ハロゲン化ブチルゴムが好ましい。
前記ハロゲン化ブチルゴムとしては、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、その変性ゴムなどが含まれる。例えば塩素化ブチルゴムとしては「Enjay Butyl HT10−66」(エンジェイケミカル社製、商標)があり、臭素化ブチルゴムとしては「ブロモブチル2255」(エクソン社製、商標)がある。また、変性ゴムとしてイソモノオレフィンとパラメチルスチレンとの共重合体の塩素化又は臭素化変性共重合体を用いることができ、例えば「Expro50」(エクソン社製、商標)などとして入手可能である。
当該ゴム状弾性体におけるゴム成分中のブチル系ゴムの好ましい含有量は、耐空気透過性の点から70〜100質量%であり、該ゴム成分中には、0〜50質量%、好ましくは0〜30質量%の割合で、ジエン系ゴムやエピクロロヒドリンゴムを含有させることができる。
【0019】
ジエン系ゴムとしては、例えば天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR),シス1,4−ポリブタジエン(BR)、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン(1,2BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。
一方、エピクロロヒドリンゴムとしては、エピクロロヒドリン単独重合体ゴム、エピクロロヒドリンとエチレンオキシドとの共重合体ゴム、エピクロロヒドレンとアリルグリシジルエーテルとの共重合体ゴム、エピクロロヒドリンとエチレンオキシドとアリルグリシジルエーテルとの三元共重合体ゴムなどがあり、本発明においては、いずれも用いることができる。
本発明においては、前記ジエン系ゴムやエピクロロヒドリンゴムは、一種を単独で用いてもよく二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】
当該ゴム状弾性体には、耐空気透過性、耐低温クラック性及び耐屈曲疲労性などを向上させるために、前記ゴム成分以外に無機充填剤を含有させることができる。特に耐空気透過性を改良する無機充填剤としては、層状又は板状のものが好ましくこのようなものとしては、例えばカオリン、クレー、マイカ、長石、シリカ及びアルミナ含水複合体などが挙げられる。
この無機充填剤の含有量は、前記ゴム成分100質量部あたり、通常10〜180質量部程度、好ましくは20〜120質量部の範囲である。
また、未加硫ゴムの強度を向上させるなどの目的で前記ゴム成分100質量部あたり、さらにカーボンブラック0〜50質量部、好ましくは10〜50質量部を含有させることができる。上記カーボンブラックの種類は特に制限はなく、従来ゴムの補強用充填剤として慣用されているものの中から任意のものを適宜選択して用いることができ、例えば、SRF、GPF、FEF,HAF、ISAF、SAFなどが挙げられる。
本発明においては、前記無機充填剤とカーボンブラックとの合計の含有量は、耐空気透過性、耐屈曲疲労性、耐低温クラック性及び加工性などのバランス面から、ゴム成分100質量部当り、30〜200質量部の範囲が好ましく、特に50〜140質量の範囲が好適である。
【0021】
当該ゴム状弾性体はゴム成分中への無機充填剤やカーボンブラックの分散性を良くし、所望の物性を向上させる目的で、ゴム成分100質量部当り、さらに分散改良剤0〜5質量部を含有させることができる。この分散改良剤としては、例えば、シランカップリング剤、ジメチルステアリルアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせてもちいてもよい。
さらに、当該ゴム状弾性体においては、前記のカーボンブラックを配合した場合には、ナフテン系またはパラフィン系オイルをゴム成分100質量部当り、1質量部以上、特に3〜20質量部の割合で含有させることが好ましい。ここで、ナフテン系オイルは環分析による%CNが30以上のものが好ましく、パラフィン系オイルは%CP60以上のものが好適である。
【0022】
また、当該ゴム状弾性体には、所望により、有機短繊維を含有させることができる。この有機短繊維を含有させることにより、本発明の積層体をインナーライナーとして用いる場合、インナーライナーを薄ゲージ化してタイヤを製造する際に生じる内面コード露出を抑制することができる。この有機短繊維は、平均径1〜100μmで、平均長が0.1〜0.5mm程度であるものが好ましい。この有機短繊維は、FRR(短繊維と未加硫ゴムとの複合体)として配合してもよい。
このような有機短繊維の含有量は、ゴム成分100質量部当り、0.3〜15質量部が好ましい。有機短繊維の材質には特に制限はなく、例えばナイロン6、ナイロン66などのポリアミド、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、アイソタクチックポリプロピレン、ポリエチレンなどを挙げることができるが、これらの中ではポリアミドが好ましい。
【0023】
また、有機繊維配合ゴムのモジュラスを増大させるためにはヘキサメチレンテトラミンやレゾルシンなどのゴムと繊維との接着向上剤をさらに配合することができる。
当該ゴム状弾性体には、本発明の目的が損なわれない範囲で、前記配合剤以外に、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸などの加硫促進助剤を配合させることができる。
本発明の積層体において、(B)層を構成するゴム状弾性体は、前記の各成分を含むゴム組成物を、従来の方法により、未加硫の段階でフイルム状又はシート状に押し出し加工することにより得ることができる。
本発明の積層体における(B)層のゴム状弾性体層の厚さは、通常200μm以上である。インナーライナーとして用いる場合の薄ゲージ化を考慮するとタイヤサイズにより適宜決められる。
【0024】
(B)ゴム状弾性層を設けた、本発明の積層体を、タイヤのインナーライナーに適用した場合、上記(A)樹脂フイルム層が、200μm以下の薄ゲージで使用されるため耐屈曲性、耐疲労性が向上し、タイヤの転動時の屈曲変形で破断およびクラックが生じにくくなる。また、たとえ破断しても(A)樹脂フイルム層が、後に詳述する(C)接着剤層Iおよび(D)接着剤層IIを介して(B)ゴム状弾性層との接着性が非常に良好で剥離しにくく、亀裂が伸展しにくいため大きな破断およびクラックが生じない。また、生じた場合においても(A)樹脂フイルム層に生じた破断およびクラック部分のガスバリア性を(B)ゴム弾性層が補うため、タイヤ使用後においても良好な内圧保持が可能となる。
【0025】
本発明の積層体において(A)樹脂フイルム層側に配した(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物としては、(a)クロロスルホン化ポリエチレンを含むゴム成分と、その100質量部に当り、(b)架橋剤及び架橋助剤としてポリ−p−ジニトロソベンゼン、1,4−フェニレンジマレイミドのうち少なくとも一種を0.1質量部以上含む組成のものが用いられる。
(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物においては、(a)ゴム成分としてクロロスルホン化ポリエチレン含むことを要する。
該クロロスルホン化ポリエチレン(以下CSMと略記することがある)は、塩素と亜硫酸ガスを用いてポリエチレンを塩素化ならびにクロロスルホン化して製造される二重結合を含まない飽和構造を有する合成ゴムであり耐侯性、耐オゾン性、耐熱性などの安定性に優れている。CSMは商品名「ハイパロン」としてデュポン社より市販されている。(A)樹脂フイルム層との剥離抗力の向上、耐熱性等の点から、CSMの(a)ゴム成分中の含有量としては、70質量%以上が好ましく、より好ましくは80〜100質量%であり、とくに100質量%が好ましい。
また、(a)ゴム成分中には、ジエン系ゴムやブチルゴム及び/又はハロゲンブチルゴムを0〜30質量%、好ましくは0〜20質量%の割合で含有させることができる。
ジエン系ゴムまたはブチルゴム及び/又はハロゲンブチルゴムについては、前述の(B)層を構成するゴム状弾性体の説明において例示したとおりである。
【0026】
(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物においては、加熱処理後の剥離抗力を改良するために、(b)架橋剤及び架橋助剤として、ポリ−p−ジニトロソベンゼン、1,4−フェニレンジマレイミドのうち少なくとも一種を0.1質量部以上配合することを要する。
ポリ−p−ジニトロソベンゼンは、ハロゲン化ブチルゴムのような二重結合の少ないゴムに対して、有効な架橋剤であり、ポリ−p−ジニトロソベンゼンを加えて熱処理することにより未加硫配合物のコールドフローを防止し、押し出し特性、加硫物の物理特性を改良するし、また可塑度を調節することができる。
また、1,4−フェニレンジマレイミドを用いた加硫は炭素−炭素の共有結合が生成し、耐熱性、耐老化性を向上させる。特にクロロスルホン化ポリエチレンゴムに対しても有効な架橋剤である。
これら(b)成分の接着剤組成物に対する配合量は、該接着剤組成物のゴム成分(a)100質量部に対して0.1質量部以上配合することが好ましい。
【0027】
(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物においては、所望により前記(b)成分の架橋剤及び架橋助剤以外に加硫促進剤を併用することができる。この併用することができる加硫促進剤としては、例えばチウラム系及び/又は置換ジチオカルバミン酸塩系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、キサンテート系などの中から選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。
中でも、チウラム系及び/又は置換ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤が好ましい。
【0028】
(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物における、(e)成分の充填剤としては、無機フィラー及び/又はカーボンブラックを用いることができる。無機フィラーとしては、例えば湿式法によるシリカ(以下、湿式シリカと称する。)、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムなどを挙げることができる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、カーボンブラックについては、前述の(B)層を構成するゴム状弾性体の説明において例示したとおりである。
(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物においては、この(e)成分である充填剤の含有量は、前記(a)成分100質量部当たり、タック性及び剥離抗力などの点から、2〜50質量部、好ましくは5〜35質量部の範囲で選定される。
また、接着剤層Iの接着剤組成物に含まれる(a)ゴム成分のクロロスルホン化ポリエチレン、(b)成分の架橋剤及び架橋助剤、(e)成分の充填剤を含む市販接着剤塗工液として、例えば、ケムロック6250(ロードコーポレーション社製)が挙げられる。このケムロック6205を接着剤層I用塗工液として使用することも可能である。
【0029】
本発明の積層体において(B)ゴム状弾性体層側に配した(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物としては、(c)ゴム成分と、その100質量部に当り、(d)充填剤2〜50質量部含む組成のものが用いられる。
(D)接着剤層Iを構成する接着剤組成物においては、(c)ゴム成分としては、接着剤組成物を形成するものであれば特に限定されないが、ブチルゴム及び/又はハロゲン化ブチルゴム(ブチル系ゴム)あるいはジエン系ゴムであることが好ましい。ブチル系ゴム及びジエン系ゴムについては、前述の(B)層を構成するゴム状弾性体の説明において例示したとおりである。ジエン系のゴムの中では、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)が好ましい。
これらのハロゲン化ブチルゴム及びジエン系ゴムは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよいが、タック及び剥離抗力の点から、ブチル系ゴム50質量%以上、特にハロゲン化ブチルゴム70〜100質量%であることが好ましい。
【0030】
(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物における、(d)成分の充填剤としては、無機フィラー及び/又はカーボンブラックを用いることができる。無機フィラーとしては、例えば湿式シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムなどを挙げることができる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、カーボンブラックについては、前述の(B)層を構成するゴム状弾性体の説明において例示したとおりである。
(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物においては、この(e)成分である充填剤の含有量は、前記(a)成分100質量部当たり、タック性及び剥離抗力などの点から、2〜50質量部、好ましくは5〜35質量部の範囲で選定される。
【0031】
(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物においては、さらに(f)成分として樹脂及び/又は低分子量ポリマーを特に貼り付け作業性(接着剤組成物の粘着性向上)のために用いることが好ましい。
(f)成分の樹脂としては、例えば、フェノール系樹脂、変性テルペン系樹脂、テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂、ロジン系樹脂,C5、C9石油樹脂、キシレン樹脂、クマロンインデン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、スチレン樹脂などが挙げられるが、これらの中で、フェノール系樹脂、テルペン系樹脂、変性テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂及びロジン系樹脂が好適である。
フェノール系樹脂としては、例えばp-t-ブチルフェノールとアセチレンを触媒の
存在下で縮合させた樹脂、アルキルフェノールとホルムアルデヒドとの縮合物などを挙げることができる。
また、テルペン系樹脂、変性テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂としては、例えばβ−ピネン樹脂や、α−ピネン樹脂などのテルペン系樹脂、これらを水素添加してなる水添テルペン系樹脂、テルペンとフェノールをフリーデルクラフト型触媒で反応させたり、あるいはホルムアルデヒドと縮合させた変性テルペン系樹脂を挙げることができる。
ロジン系樹脂としては、例えば天然樹脂ロジン、それを水素添加、不均化、二量化、エステル化、ライム化などで変性したロジン誘導体を挙げることができる。これらの樹脂は一種を単独で用いてもよいが、これらの中で、特にフェノール系樹脂が好ましい。
【0032】
一方、低分子量重合体としては、重量平均分子量が、ポリスチレン換算で1,000から100,000の範囲にあるものが好ましく、より好ましくは1,000〜50,000である。また、分子内に二重結合を有するものが好ましく、さらにスチレン単位を有するものが好ましい。このような低分子量重合体としては、スチレン−ブタジエン共重合体を挙げることができる。
この低分子量スチレン−ブタジエン共重合体は、例えばシクロヘキサンなどの炭化水素溶媒中において、有機リチウム化合物開始剤をエーテル又は第3級アミンの存在下で用いて、ブタジエンとスチレンとを、50〜90℃程度で共重合させることにより製造することができる。得られた共重合体の分子量は、有機リチウム化合物の量で、ミクロ構造はエーテル又は第3級アミンの量によって制御することができる。
本発明においては、(f)成分として、前記低分子量重合体を一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。あるいは前述の樹脂一種以上と前記低分子量重合体一種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、この(f)成分は、前記(c)成分のゴム成分100質量部に対し、5質量部以上用いることが好ましく、より好ましくは5〜40質量部、特に好ましくは10〜30質量部の割合で用いられる。
特に該(f)成分としてフェノール系樹脂を用いる場合、得られる接着剤組成物は、優れたタック性及び剥離抗力を示すことから好ましい。
【0033】
また、(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物においては、さらに加硫促進剤として、ゴム成分100質量部当たり、チウラム系及び/又は置換ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤を0.1質量部以上含むことにより、得られる積層体は所望の剥離抗力を発揮することができる。前記加硫促進剤の含有量の上限については特に制限はないが、通常5質量部程度である。前記加硫促進剤の好ましい含有量は0.3〜3質量部の範囲である。
チウラム系加硫促進剤としては、例えばテトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、活性化テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドなどが挙げられる。
【0034】
一方、置換ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤としては、例えばジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、エチルフェニルジチオカルバミン酸鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジンなどが挙げられる。
本発明においては、前記のチウラム系加硫促進剤及び置換ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤の中から選ばれる少なくとも一種が用いられるが、これらの中で、置換ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤が好ましく、特にジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛が好適である。
当該接着剤組成部においては、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、加硫剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤などを含有させることができる。
【0035】
次に本発明の積層体の製造方法について説明する。
まず、有機溶媒に、前記(C)接着剤層Iを構成する接着剤組成物を常法により混練りした混練物を加え、溶解又は分散させて、有機溶媒を含む接着剤組成物からなる塗工液Iを調製する。
また、前記(D)接着剤層IIを構成する接着剤組成物についても同様な方法によって塗工液IIを調製する。
この際、有機溶媒として、(a)及び(b)ゴム成分の良溶媒であるヒルデブランド(Hildebrand)溶解性パラメーターδ値が14〜20MPa1/2の有機溶剤が用いられる。このような有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、クロロホルム、メチルエチルケトンなどを挙げることができる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
このようにして調製された塗工液の固形分濃度は、塗工性や取り扱い性などを考慮して適宜選定されるが、通常5〜50質量%、好ましくは10〜30質量%の範囲である。
次に、前記塗工液Iを、(A)層を構成する樹脂フイルム表面に塗工・乾燥し、次に前記塗工液IIを、(B)層を構成するゴム状弾性体フイルム又はシート表面に塗工・乾燥することによって得られた接着剤層I及び接着剤層IIの面同士を貼合し、加熱・加硫処理することにより、本発明の積層体が得られる。
【0036】
前記方法において、(A)層を構成する樹脂フイルムが、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体層を有する場合、この樹脂フイルムとゴム状弾性体フイルム又はシートを、接着剤層I及びIIを介して貼合する前に、該樹脂フイルムに、予めエネルギー線を照射して、該変性エチレン−ビニルアルコール共重合体層を架橋しておくことが好ましい。この架橋操作を行わないと、後で行われる加熱・加硫工程において、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体層が著しく変形し、均一な層を保持することができなくなり、得られる積層体が所定の機能を発揮しなくなるおそれがある。
エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線、α線、γ線等の電離放射線が挙げられ、好ましくは電子線が挙げられる。
電子線の照射方法に関しては、樹脂フイルムを電子線照射装置に導入し、電子線を照射する方法が挙げられる。電子線の線量に関しては特に限定されないが、好ましくは10〜60Mradの範囲内である。照射する電子線量が10Mradより低いと、架橋が進み難くなる。一方、照射する電子線量が60Mradを超えると樹脂フイルムの劣化が進行しやすくなる。より好適には電子線量の範囲は20〜50Mradである。
【0037】
前記加熱・加硫処理は、通常120℃以上、好ましくは125〜200℃、より好ましくは130〜180℃の温度で実施される。なお、本発明の積層体が空気入りタイヤのインナーライナーとして用いられる場合、前記加熱・加硫処理は、通常タイヤ加硫時に行われる。
本発明の積層体は、樹脂フイルム層用、ゴム状弾性体層用とそれぞれに機能分離された特定組成の接着剤組成物を用いることにより、タック性が良好で、作業性よく作製し得る上、剥離抗力に優れるなどの特徴を有し、例えば、空気入りタイヤの薄ゲージ化可能なインナーライナーなどとして好適に用いられる。
本発明はまた、前記の積層体を用いたタイヤをも提供する。
図1は、本発明の積層体をインナーライナー層に用いてなる空気入りタイヤの一例を示す部分断面図であって、該タイヤはビードゴア1の周りに巻回されてコード方向がラジアル方向に向くカーカスプライを含むカーカス層2と、カーカス層のタイヤ半径方向内側に配設された本発明の積層体からなるインナーライナー層3と、該カーカス層のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配設された2枚のベルト層4を有するベルト部と、ベルト部の上部に配設されたトレッド部5と、トレッド部の左右に配置されたサイドウォール部6から構成されている。
図2は、前記空気入りタイヤにおける本発明の積層体からなるインナーライナー層の一例の断面詳細図であって、インナーライナー層(本発明の積層体層)3は、未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体層11の両面に、それぞれ熱可塑性ウレタン系エラストマー層12a及び12bがラミネートされてなる樹脂フイルム層13と、ゴム状弾性体層16が、接着剤層I14及び接着剤層II15を介して接合され、一体化してなる構造を有している。なお、ゴム状弾性体層16は、接着剤層15とは反対側の面が、図1におけるカーカス層2と接合されている。
【実施例】
【0038】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
製造例1 変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造
加圧反応槽に、エチレン含量44モル%、ケン化度99.9モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体(MFR:5.5g/10分(190℃、21.18N荷重下))2質量部およびN−メチル−2−ピロリドン8質量部を仕込み、120℃で、2時間加熱攪拌することにより、エチレン−ビニルアルコール共重合体を完全に溶解させた。これにエポキシ化合物としてエポキシプロパン0.4質量部を添加後、160℃で4時間加熱した。加熱終了後、蒸留水100質量部に析出させ、多量の蒸留水で充分にN−メチル−2−ピロリドンおよび未反応のエポキシプロパンを洗浄し、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を得た。さらに、得られた変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を粉砕機で粒子径2mm程度に細かくした後、再度多量の蒸留水で十分に洗浄した。洗浄後の粒子を8時間室温で真空乾燥した後、2軸押出機を用いて200℃で溶融し、ペレット化した。
【0039】
製造例2 3層フイルムの作製
製造例1で得られた変性EVOHと、エラストマーとして熱可塑性ポリウレタン((株)クラレ製、クラミロン3190)とを使用し、2種3層共押出装置を用いて、下記共押出成形条件で3層フイルム(熱可塑性ポリウレタン層/変性EVOH層/熱可塑性ポリウレタン層)を作製した。各層の厚みは、変性EVOH層、熱可塑性ポリウレタン層ともに20μmである。
共押出成形条件は以下のとおりである。
層構成:
熱可塑性ポリウレタン/変性EVOH/熱可塑性ポリウレタン
(厚み20/20/20、単位はμm)
各樹脂の押出温度:
C1/C2/C3/ダイ=170/170/220/220℃
各樹脂の押出機仕様:
熱可塑性ポリウレタン:
25mmφ押出機 P25−18AC(大阪精機工作株式会社製)
変性EVOH:
20mmφ押出機 ラボ機ME型CO−EXT(株式会社東洋精機製)
Tダイ仕様:
500mm幅2種3層用 (株式会社プラスチック工学研究所製)
冷却ロールの温度:50℃
引き取り速度:4m/分
【0040】
製造例3 未加硫ゴム状弾性体シートの作製
下記の配合のゴム組成物を調製し、厚さ500μmの未加硫ゴム状弾性体シートを作製した。
ゴム組成物(配合単位:質量部)
Br−IIR(JSR(株)製 Bromobutyl 2244): 100
GPFカーボンブラック(旭カーボン(株)製 #55): 60
SUNPAR2280(日本サン石油(株)製): 7
ステアリン酸(旭電化工業(株)製): 1
ノクセラーDM(大内新興化学工業(株)製): 1.3
酸化亜鉛(白水化学工業(株)製): 3
硫黄(鶴見化学(株)製): 0.5
【0041】
実施例1〜9
第1表に示す接着剤層Iおよび接着剤層II構成する成分の種類と量を、常法に従って混練りした後、該接着剤組成物を、有機溶剤としてトルエン(δ値:18.2MPa1/2)1000質量部に加え、溶解又は分散してそれぞれに対応した接着剤塗工液I(接着剤層I用)および接着剤塗工液II(接着剤層II用)を調製した。
日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200−100」を使用して、製造例2で得た3層フイルムに、加速電圧200kV、照射エネルギー30Mradの条件にて電子線照射し架橋処理を施したのち、その片面に前記の各接着剤塗工液Iを塗布、乾燥して接着層Iを得て、次いでその接着層Iの上に実施例ごとに対応した各接着剤塗工液IIを塗布、乾燥し、接着剤層IおよびIIを介して貼合した。
次に、このものを160℃にて15分間加熱・加硫処理して図2に示す各積層体を作製した。
【0042】
実施例10
接着剤塗工液I(接着剤層I用)としてケムロック6250(ロードコーポレーション社製)として用い、接着剤層II構成する成分の種類と量を、常法に従って混練りした後、該接着剤組成物を、有機溶剤としてトルエン(δ値:18.2MPa1/2)1000質量部に加え、溶解又は分散して接着剤塗工液II(接着剤層II用)を調製した。
日新ハイボルテージ株式会社製電子線照射装置「生産用キュアトロンEBC200−100」を使用して、製造例2で得た3層フイルムに、加速電圧200kV、照射エネルギー30Mradの条件にて電子線照射し架橋処理を施したのち、その片面に前記の各接着剤塗工液Iを塗布、乾燥して接着層Iを得て、次いでその接着層Iの上に実施例ごとに対応した各接着剤塗工液IIを塗布、乾燥し、接着剤層IおよびIIを介して貼合した。
次に、このものを160℃にて15分間加熱・加硫処理して図2に示す各積層体を作製した。
【0043】
比較例1
接着剤として、メタロックR−46を用いた以外は、実施例1〜10と同様にして積層体を作製した。
実施例1〜10で調製した接着剤塗工液及び比較例1で用いた市販の接着剤について、JIS Z0237に準拠してプローブタック試験を行い、タックを測定し、比較例のタックを100として指数表示した。
また、実施例1〜10及び比較例1で作製した積層体について、JIS K6854に準拠してT型剥離試験を行い、剥離抗力を測定し、比較例1の剥離抗力を100として指数表示した。
これらの結果を第1表に示す。
【0044】
【表1】


【0045】
(注)
*1.メタロックR−46:東洋化学研究所製
*2.ケムロック6250:ロードコーポレーション社製
*3.クロロスルホン化ポリエチレンDuPont・Dow ElasromersLLC社製、ハイパロンH−20
*4.カーボンブラック:東海カーボン社製、シーストNB
*5.ポリ-p-ジニトロソベンゼン:大内新興化学工業社製、バルノックDNB
*6.1,4フェニレンジマレイミド:大内新興化学工業社製、バルノックPM
*7.亜鉛化:白水テック社製、酸化亜鉛2種 粉末品
*8.Br−IIR:ブロモブチルゴム、JSR社製、Bromobutyl2244
*9.IIR:JSR社製、Butyl2244
*10.IR:イソプレン合成ゴム、日本ゼオン社製、「NIPOL IR2200」
*11.湿式シリカ:(株)トクヤマ社製、「トクシールUSG−B」
*12.酸化マグネシウム:神島化学社製、「スターマグU」
*13.フェノール樹脂:住友ベークライト社製、「PR−SC−400」
*14.ステアリン酸:新日本理化社製、ステアリン酸50S
*15.促進剤DM:大内新興化学工業社製、「ノックセラーDM」
*16.促進剤D:大内新興化学工業社製、「ノックセラーD」
*17.ジチオカルバミン酸塩:大内新興化学工業社製、「ノックセラーZTC」
*18.硫黄:鶴見化学社製、金華印微分硫黄
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の積層体は、樹脂フイルム層とゴム状弾性体層とが、機能分離された2種の接着剤層を介して接合、一体化された積層体であって、その製造工程における作業性がよい上、剥離抗力に優れ、空気入りタイヤのインナーライナーなどとして好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明のタイヤの一例を示す部分断面図である。
【図2】本発明の積層体の構成の一例を示す断面詳細図である。
【符号の説明】
【0048】
1:ビートコア
2:カーカス層
3:インナーライナー層(本発明の積層体層)
4:ベルト部
5:トレッド部
6:サイドウォール部
7:ビードフィラー
11:変性エチレン−ビニルアルコール共重合体層
12a、12b:熱可塑性ウレタン系エラストマー層
13:樹脂フイルム層
14:接着剤層I
15:接着剤層II
15:ゴム状弾性体層





 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013