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発明の名称 フラッシュバット溶接方法。
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−203309(P2007−203309A)
公開日 平成19年8月16日(2007.8.16)
出願番号 特願2006−21856(P2006−21856)
出願日 平成18年1月31日(2006.1.31)
代理人 【識別番号】100105968
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 憲一郎
発明者 小野 守章 / 角 博幸 / 安田 功一
要約 課題
本発明は、Cr、Ti、Siなどの酸化物を生成しやすい成分を多く含んでいる薄鋼板を扱う酸洗ライン入り側の熱延コイルの先行材と後行材の板継溶接方法に好適なフラッシュバット溶接方法を提供する。

解決手段
還元性高温プラズマや還元性高温燃焼炎などの還元性雰囲気でフラッシュバット溶接を行う。酸洗ライン入り側で、先行コイルの最後端部と後行コイルの最先端部を還元性高温プラズマや還元性高温燃焼炎などの還元性雰囲気でフラッシュバット溶接する。
特許請求の範囲
【請求項1】
酸洗ライン入り側で、先行コイルの最後端部と後行コイルの最先端部を還元性雰囲気でフラッシュバット溶接することを特徴とする熱延コイルの板継溶接方法。
【請求項2】
還元性雰囲気が還元性高温プラズマによるものであることを特徴とする請求項1記載の熱延コイルの板継溶接方法。
【請求項3】
還元性雰囲気が還元性高温燃焼炎によるものであることを特徴とする請求項1記載の熱延コイルの板継溶接方法。
【請求項4】
請求項2または3記載の還元性雰囲気で溶接することを特徴とするフラッシュバット溶接方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラッシュバット溶接方法に関し、特にCr、Ti、Siなどの酸化物を生成しやすい成分を多く含んでいる薄鋼板を扱う酸洗ライン入り側の熱延コイルの先行材と後行材の板継溶接方法に好適なものに関する。
【背景技術】
【0002】
フラッシュバット溶接は、1.突合せた鋼帯の端部に僅かな隙間を設けた後、アークを発生させて両鋼帯のエッジ部を溶融させ、2.次いで、両鋼帯エッジ部を押し付けて溶融金属を押出しながら接合する溶接方法で、溶接金属中の介在物などが除去されるため溶接部の健全性に優れる。
【0003】
しかし、Cr、Ti、Siなどの酸化物を生成しやすい成分を多く含んでいる鋼帯、例えば熱延鋼帯をフラッシュバット溶接すると、その溶接部にはぺネトレータと呼ばれる酸化物に起因する溶接欠陥が発生しやすく、曲げ加工性、低温靭性が低下することがあった。
【0004】
対策として、対向する鋼帯1,2間でアーク3が発生している溶接部に向けて端部ガス噴射装置4によりアルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス5を噴射し、雰囲気の酸素を低減し、酸化物に起因する溶接欠陥を低減する方法(図2)や、溶接前にグリース等の油脂を鋼帯エッジ端部に塗布し、溶接時に油脂を熱分解させ、還元性ガスとし、酸化物に起因する溶接欠陥を低減する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
【特許文献1】特開昭56−50789号公報
【特許文献2】特開昭62−275581号公報
【特許文献3】特開昭63−203281号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、フラッシュバット溶接は、対向する、被溶接材を挟持した電極が、通電させるため互いに近づくように移動するため、溶接部の近傍は空気を巻き込み易く、安定して酸素濃度を低減させることは困難で、酸化物に起因する溶接欠陥を十分に低減することは出来ず、熱延コイルの板継溶接にフラッシュバット溶接を適用した場合、板継部の特性は必ずしも安定していなかった。
【0006】
本発明はこのような従来の問題に鑑みて、フラッシュバット溶接部の酸化物に起因する溶接欠陥を低減し、曲げ加工性などの溶接部特性に優れた熱延コイルの板継溶接方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者等は、酸洗ライン入り側の熱延コイル溶接工程における、先行する鋼板コイルの最後端部と後行する鋼板コイルの最前端部との突合せ溶接するフラッシュバット溶接方法を対象に、溶接部の酸化物の生成に起因する溶接欠陥を低減すべく鋭意検討を行った。
【0008】
その結果、溶接中において、突合せ端面に対して、還元性高温燃焼炎または還元性高温プラズマを吹き付けることにより酸化物を低減させることができることを見出して本発明を完成した。
【0009】
本発明は得られた知見を基に更に検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は、
1 酸洗ライン入り側で、先行コイルの最後端部と後行コイルの最先端部を還元性雰囲気でフラッシュバット溶接することを特徴とする熱延コイルの板継溶接方法。
【0010】
2 還元性雰囲気が還元性高温プラズマによるものであることを特徴とする1記載の熱延コイルの板継溶接方法。
【0011】
3 還元性雰囲気が還元性高温燃焼炎によるものであることを特徴とする1記載の熱延コイルの板継溶接方法。
【0012】
4 2または3記載の還元性雰囲気で溶接することを特徴とするフラッシュバット溶接方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、溶接部の健全性に優れた熱延コイルの板継溶接方法が得られ産業上極めて有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、フラッシュバット溶接において溶接中、開先部を還元性雰囲気とすることを特徴とする。
【0015】
図1は本発明に係るフラッシュバット溶接方法を模式的に説明する図で、図において1,2は対向する被溶接材、3はアーク、4a,4bは還元性気体発生装置、5a,5bは還元性気体を示す。
【0016】
フラッシュバット溶接方法では、被溶接材1,2の端面を軽く接触させ、溶接電流を通電して接触部を過熱溶融し、アーク3の発生により飛散させる。本発明に係るフラッシュバット溶接方法では溶接開始から終了までの間、開先部(溶接のため、対向して配置される被溶接材1,2の先端部で端面を含む領域)を還元性雰囲気とする。
【0017】
還元性雰囲気は、開先部近傍に配置される還元性気体発生装置4から還元性気体5a,5bを開先部に供給して形成する。本発明は還元性気体5a,5bを限定するものではないが、還元性高温プラズマまたは還元性高温燃焼炎が生成させることが容易で好ましい。
【0018】
還元性高温プラズマと還元性高温燃焼の違いについて以下に説明する。プラズマ状態とはガス原子がイオンと電子に電離した状態を指し、電気的に中性であることを特徴としている。プラズマは5000℃を超える超高温である。例えば、プラズマ状態では、ArとHガスは、下記のように分離する。
Ar+H⇒Ar+2H+e (係数略)
水素がイオン状態のため還元力が非常に強い:2H+O⇒HO (係数略)
一方、燃焼は、ガス原子は電離までは至らず活性な原子の状態である。
完全燃焼(酸素過剰炎):CH+O⇒CO+HO(+O
不完全燃焼:CH+O⇒CO+H
還元効果はCOガスによるものでプラズマの水素イオンの還元力に比べると弱い。
CO+O⇒CO
突合せ端面に対して還元性高温プラズマや還元性高温燃焼炎を吹き付け、開先部を雰囲気中の酸素が還元された還元性雰囲気とすると、溶融金属中に多量にCr、Ti、Siなどの酸化物を生成しやすい成分が含有されていても、酸化物が生成されないため、溶接部の品質の劣化が回避される。
【0019】
フラッシュバット溶接では、アップセットにより被溶接材1,2の接合部から殆どの溶融金属は排出されるが一部は開先部に残存するので、溶接後、新たな酸化物の形成が抑制される温度まで還元性雰囲気を維持することが好ましい。
【0020】
本発明では還元性気体発生装置4は特に規定しない。以下、本発明の作用効果を、酸洗ライン入り側の熱延コイルの板継溶接工程に適用した場合について具体的に述べる。
【実施例】
【0021】
鋼帯のエッジを接合するプロセスにおいて、板厚3.2m、幅1200mmの0.08C−2.0Si−1.0Mn−1.0Al系鋼板を用いてフラッシュバット溶接する際に、突合せエッジに対してガス組成を変化させて高温プラズマを吹き付けた。
【0022】
溶接部の品質は、エリクセン試験法により評価した。破断位置が、母材および溶接部からわれが発生した後、溶接線に垂直方向に伝播した場合を良好「○」とした。一方、溶接部で割れが発生して溶接内部を伝播した場合を不良「×」と判定した。
【0023】
表1に得られた結果を示す。フラッシュバット溶接時に、高温プラズマを吹き付けない場合には、エリクセン試験で溶接線破断し品質は不良であるが、高温プラズマを吹き付け、水素濃度が10%を超える還元雰囲気になると溶接部の品質が改善して、エリクセン試験で母材および溶接線に垂直に割れが伝播するようになる。
【0024】
【表1】


【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明例。
【図2】従来例。
【符号の説明】
【0026】

1、2 被溶接材
3 アーク
4,4a,4b 還元性気体発生装置
5 不活性ガス
5a,5b 還元性気体




 

 


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