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発明の名称 厚板圧延機の転回テーブル
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−144463(P2007−144463A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2005−342974(P2005−342974)
出願日 平成17年11月29日(2005.11.29)
代理人 【識別番号】100099531
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 英一
発明者 石田 匡平 / 渋谷 聡
要約 課題
被圧延材の下反り量が大きい場合でも、90°転回動作中、被圧延材の角部が転回ローラの小径部に引っかかることを効果的に防止できる転回テーブルを提供する。

解決手段
厚板圧延機の全面及び後面に、ローラ軸方向に連なる大径部と小径部とを有する転回ローラを千鳥状に配列して成り、隣り合う転回ローラの相互逆転により被圧延材を90度転回させる転回テーブルにおいて、前記転回ローラの大径部と小径部との半径差を30mm以上とした厚板圧延機の転回テーブル。
特許請求の範囲
【請求項1】
厚板圧延機の前面及び後面に、ローラ軸方向に連なる大径部と小径部とを有する転回ローラを千鳥状に配列してなり、隣り合う転回ローラの相互逆転により被圧延材を90度転回させる転回テーブルにおいて、前記転回ローラの大径部と小径部との半径差を30mm以上としたことを特徴とする厚板圧延機の転回テーブル。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚板の生産性向上を達成できる厚板圧延機の転回テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
厚板の圧延工程は、一般に次の3工程に分けて行われる。(1)素材であるスラブを所要の厚みまで圧下する成形圧延工程、(2)成形圧延された被圧延材の幅を広げて、製品幅を確保できるようになるまで厚みを圧下する幅出し圧延工程、及び(3)幅出し圧延された被圧延材の幅を維持しつつ、厚みを製品の厚みまで圧下する仕上圧延工程であり、このため、(1)と(2)の間、及び(2)と(3)の間で被圧延材を面内に90°転回する必要が生じる。この90°転回動作は、図1(a)に示すような転回テーブル2,3で行っている。
【0003】
転回テーブル2,3は、4Aと4Bとからなる複数の転回ローラ4で構成され、この2種のローラが千鳥状に配列されてなる。転回ローラ4Aは、OP側の直径がDR側より大きいローラであり、もう一方の転回ローラ4Bは、DR側の直径がOP側より大きいローラである。厚板圧延時には、隣り合う転回ローラ4A、4Bの相互逆回転により被圧延材Sを90度転回させることができ、また、相互の同一方向回転により被圧延材Sを搬送することができる。
【0004】
なお、図1(b)には、スラブに複数パスのリバース圧延を施し、厚板を製造するに際し、成形圧延の最終パス後と、幅出し圧延の最終パス後に90°転回動作が実施されていることを示した。図1(b)中、aは厚板素材のスラブ長さ、bはスラブ幅を示す。また、6は圧延方向を、1Aは圧延機1に組み込んだワークロールの軸芯を示す。
このように厚板圧延では、厚板一枚毎に2回の90°転回動作が行われる。従って、この時間を短くすることが厚板の生産性向上につながるから各種検討がなされている。
【0005】
ここで、圧延機1に対してスラブが運ばれて来る方を前面、製品厚みに圧延された厚板が次の工程に運ばれて行く方を後面とし、前面側の転回テーブル2での90°転回動作について、図2により具体的に説明する。
90°転回動作は、圧延機1からメタルアウトした被圧延材Sを矢印7で示す方向へ搬送し、転回テーブル上の所定位置に到達させた後、一旦停止させてから実行される。次いで90°転回動作が終了した被圧延材Sに対して可動式のサイドガイド5で挟んでセンタリングし、その後、被圧延材Sを矢印8で示す方向へ反転搬送し、圧延機1にメタルインさせる。センタリングとは、圧延機1のセンターに対して、メタルインさせる被圧延材Sの中心位置を一致させる作業である。図3には、メタルアウト後、メタルインまでの90度転回動作とセンタリングを含む動作フローを示した。
【0006】
最近、厚板圧延において、被圧延材の下反り量が大きい場合、90度転回動作中、本来接触してはいけない転回ローラの小径部に被圧延材Sの角部が引っかかっていることが認められた。これによって、下反り量が小さい場合よりも転回時間がかかり、またセンタリング時間も延びることが分かった。従って、下反り量が大きい場合でも、90度転回動作を円滑に行うことが厚板の生産性向上を図るうえで重要である。
【0007】
例えば、特許文献1には、転回を円滑に且つ迅速に行う厚板の転回方法が提案されている。この特許文献1に記載の厚板の転回方法は、図8、9に示すように、厚板(被圧延材Sに相当)と点接触する転回ローラを配列してなる転回テーブル上に厚板を載置して、厚板の角速度が略一定になるように各ローラの回転速度を制御する。あるいはさらに転回前において図10に示すように、厚板との接触点が略円周上に配置されるように各ローラの軸方向位置を制御する。
【0008】
この転回ローラ11は、大径部プロフィールが円弧状に形成されている。12は大径部と被圧延材との接触箇所である。
【特許文献1】特開平6−7828号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の転回テーブルでは、転回ローラ11毎に接触箇所で厚板の角速度が一定となるようにローラ回転数を制御する必要があり、あるいはさらに転回前において、各転回ローラを軸方向に移動させるため、転回時間が従来以上に延びてしまう欠点がある。
また、特許文献1に記載の転回テーブルは、転回ローラ毎に回転数を制御する装置が、あるいはさらに転回ローラ毎にローラシフト装置が必要となって、装置コストが嵩むため、現実的ではない。
【0010】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、被圧延材の下反り量が大きい場合でも、90°転回動作中、被圧延材の角部が転回ローラの小径部に引っかかることを効果的に防止できる転回テーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、鋭意検討し、転回ローラの小径部を従来以上に小径化するすることで、上記課題を解決した。
すなわち、本発明は、厚板圧延機の前面及び後面に、ローラ軸方向に連なる大径部と小径部とを有する転回ローラを千鳥状に配列してなり、隣り合う転回ローラの相互逆転により被圧延材を90度転回させる転回テーブルにおいて、前記転回ローラの大径部と小径部との半径差を30mm以上としたことを特徴とする厚板圧延機の転回テーブルである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る転回テーブルによれば、大径部と小径部との半径差を30mm以上としたので、被圧延材の下反り量が大きい場合でも、90°転回動作中、下反り部を有する被圧延材の角部が転回ローラの小径部に引っかかることを効果的に防止できる。このため、本発明によれば、従来の転回テーブルに比べ、厚板の生産性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明に係る転回テーブルにより、90度転回動作中、下反り部を有する被圧延材の角部が転回ローラの小径部に引っかかることが効果的に防止できることを図で説明する。
図4は、図2の厚板圧延機の前面側の転回テーブル2に本発明を適用した場合の効果を模式的に示す平面図であり、図5はその要部を示す模式図である。
図4では、下反り量が大きい場合であっても、被圧延材Sの左下部の角部Pが転回ローラ4Aの小径部に引っかかることがなく、被圧延材Sの転回が円滑に実施されていることを示した。図5に示す転回ローラ4Aの大径部と小径部との半径差ΔRを30mm以上とした理由は、後述する。本発明では、このように前面側の転回テーブル2に配列する転回ローラ4の小径部を従来以上に小径化したことが特徴である。
【0014】
一方、大径部と小径部との半径差ΔRが30mm未満の転回ローラ4を配列した従来の場合を図6、7に模式的に示した。従来の転回テーブルでは、下反り量が大きい場合、図6に示すように被圧延材Sの角部Pが転回ローラの小径部に引っかかり、転回が円滑に行われない。また、図7に示すように、転回ローラ4Aの回転方向10が転回中の被圧延材Sの搬送方向速度成分に対して逆向きとなっているから、転回ローラ4Aとの接触が被圧延材Sの転回を遅くするブレーキとして作用する。このため、従来の転回テーブル2では、転回ローラ4の大径部と小径部との半径差ΔRが小さいので、被圧延材Sの下反り量が大きい場合、被圧延材Sの角部Pが転回ローラの小径部に引っかかるために、転回時間が余分にかかる。
【0015】
またさらに、被圧延材Sの角部Pが転回ローラの小径部に引っかかると、90度転回を終了した時点で被圧延材Sの中心を通る搬送方向ラインと圧延機1のセンターとのずれが大きくなるから、従来の前面側の転回テーブル2ではセンタリング時間が延びる。
なお、図6,7では、被圧延材Sの下反り量が大きい場合、被圧延材の角部Pが転回ローラ4Aの小径部と引っかかる状態を示したが、隣接するもう一方の転回ローラ4Bの小径部と、図6中、上側の被圧延材Sの角部とが引っかかる現象は、次の場合に起こる。図6に示す被圧延材Sの中心(被圧延材Sの重心の位置)と同位置で、転回方向9と反対向き転回した場合がそれに相当する(転回ローラ4A、4Bを図7に示す回転方向10と逆回転させる)。
【0016】
ここで、転回ローラ4の大径部と小径部との半径差ΔRを30mm以上とする理由は、以下に述べる厚板圧延機1で被圧延材Sの下反りを調査した結果による。
すなわち、厚板圧延機1によりスラブに複数パスのリバース圧延を施し、厚板を製造する際、成形圧延の最終パス後と、幅出し圧延の最終パス後に被圧延材Sの下反り量を調べたところ、下反り量が20mm未満のものは延べ転回数に対して60%、下反り量が30mm未満のものは、延べ転回数に対して96%である一方、下反り量が55mmを超えるようなものは厚板圧延機1では発生していないという結果が得られた。
【0017】
この結果から、転回ローラ4の大径部と小径部との半径差ΔRを30mm以上とした場合には、延べ転回数に対して96%を占める下反り量が30mm未満の被圧延材Sに対して90度転回動作を円滑に行うことができるからである。さらに半径差ΔRを大きくし、40mm以上とするのが好ましく、50mm以上とするのがより好ましい。
なお、下反り量は、厚板圧延機1から被圧延材Sがメタルアウトする時に、被圧延材Sの搬送方向の両端部について、前面側の転回テーブル2上で反り検出器で測定した。下反り量の値は、搬送方向の端部のテーブル面からの距離と、それより被圧延材Sの内側に入った最大高さ部のテーブル面からの距離を測り、その距離差とした。前面側の転回テーブル2上で測定した被圧延材Sの搬送方向の先端から最大高さ部までの長さは、略600mmであった(図5のLに相当)。
【0018】
以上、厚板圧延機1の前面側に設置する転回テーブルについて説明したが、厚板圧延機1の後面側に、大径部と小径部との半径差ΔRを30mm以上とした転回ローラを配列した場合にも同様な効果を発揮できる。
以上説明したように本発明に係る転回テーブルによれば、転回ローラの大径部と小径部との半径差を30mm以上としたので、被圧延材の下反り量が大きい場合でも、90°転回動作中、下反り部を有する被圧延材の角部が転回ローラの小径部に引っかかることを効果的に防止できる。このため、本発明によれば、従来の転回テーブルに比べて厚板の生産性を向上できる。
【0019】
なお、本発明の厚板圧延方法は板厚が4mm以上の厚鋼板の圧延に適するが、鋼以外の金属板の圧延にも適用できる。
【実施例】
【0020】
図1、2に示した圧延機1の前面及び後面の転回テーブル2,3に本発明を適用した。
圧延機1では、スラブをリバース圧延して、仕上厚み=4〜300mm、幅=1000〜5350mm、長さ52000mm以下の厚板を製造可能である。90°転回動作は、成形圧延の最終パス後と幅出し圧延の最終パス後に前面側の転回テーブル2で所定の寸法の鋼板に対して行った。
【0021】
前面側の転回テーブル2の仕様
機長=7425mm、機幅=7620mm、転回ローラ長さ=7620mm、転回ローラ4間のピッチa=675mm
本発明適用前:転回ローラの大径部の直径=600mm、小径部の直径=550mm
本発明適用後:転回ローラの大径部の直径=600mm、小径部の直径=500mm
本発明適用前の厚板圧延機の転回テーブルでは、メタルアウトした後、メタルインするまでの時間(転回時間とセンタリング時間を含む)は平均で15秒であったが、本発明適用後、その時間を平均で10秒に短縮できた。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】厚板圧延の説明図である。
【図2】本発明が実施される転回テーブルの概略平面図である。
【図3】本発明が実施される転回動作を含むパス間の動作フロー図である。
【図4】図2の転回テーブルに本発明を適用した場合の効果を模式的に示す平面図である。
【図5】図4の要部を示す模式図である。
【図6】本発明適用前の転回テーブルにおける引っかかり状態を模式的に示す平面図である。
【図7】図6の要部を示す模式図である。
【図8】特許文献1に記載の転回テーブルの概略平面図である。
【図9】図8の要部を示す概略正面図である。
【図10】特許文献1の転回テーブルでの問題点を説明する概略平面図である。
【符号の説明】
【0023】
S 被圧延材
1 厚板圧延機
1A ワークロールの軸芯
2、3 転回テーブル
4 転回ローラ(4A、4Bの総称)
5 サイドガイド
6 圧延方向
7、8 搬送方向
9 転回方向
10 回転方向
11 転回ローラ
12 大径部と被圧延材との接触個所




 

 


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