米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> JFEスチール株式会社

発明の名称 厚板圧延方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−130672(P2007−130672A)
公開日 平成19年5月31日(2007.5.31)
出願番号 特願2005−326847(P2005−326847)
出願日 平成17年11月11日(2005.11.11)
代理人 【識別番号】100099531
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 英一
発明者 石田 匡平 / 渋谷 聡 / 伊藤 高幸
要約 課題
90°転回動作を確実に実行し、これにより90°転回動作に要する時間を短縮し、厚板を能率よく圧延することができる厚板圧延方法を提供する。

解決手段
圧延後に90°転回動作を行う粗圧延の最終パス、及び幅出し圧延の最終パス時にメタルアウト信号及び/又はメタルイン信号を利用して、被圧延材の重心位置を決定し、被圧延材を搬送しながら90°転回動作を行った後、圧延する。
特許請求の範囲
【請求項1】
成形圧延後の被圧延材を面内に90°転回し、幅出し圧延後の被圧延材を面内に90°転回して圧延を行う厚板圧延方法において、前記90°転回動作を行う成形圧延の最終パス、及び幅出し圧延の最終パス時にメタルアウト信号及び/又はメタルイン信号を利用して、前記被圧延材の重心位置を決定し、前記被圧延材を搬送しながら90°転回動作を行った後、圧延機に向かって搬送し、圧延することを特徴とする厚板圧延方法。
【請求項2】
前記90°転回動作を行うに際し、メタルアウト信号及び/又はメタルイン信号を圧延荷重信号から作り出すことを特徴とする請求項1に記載の厚板圧延方法。
【請求項3】
前記90°転回動作を行うに際し、長さ計による実績値、圧下量に基づく計算値のどちらか一方あるいはその組合せで被圧延材長を求め、前記被圧延材の重心位置を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の厚板圧延方法。
【請求項4】
前記90°転回動作を、前記被圧延材の重心位置が転回開始位置に達した時点で開始し、前記被圧延材の重心位置が前記転回テーブルの所定位置に達した時点で完了するように前記被圧延材を圧延機から離れる方向に搬送している間に行い、次いでサイドガイドによりセンタリングし、前記被圧延材を圧延機に向かって搬送して圧延することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の厚板圧延方法。
【請求項5】
前記90°転回動作を、前記被圧延材の重心位置が転回開始位置に達した時点で開始し、前記被圧延材を圧延機から離れる方向に搬送している間に45°転回し、次いで搬送反転後、前記被圧延材を圧延機に向かって搬送している間に同方向に45°転回し、前記被圧延材の重心位置が転回テーブルの所定位置に達した時点で完了するように行い、次いでサイドガイドによりセンタリングし、前記被圧延材を圧延機に向かって搬送して圧延することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の厚板圧延方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚板を能率よく圧延することができる厚板圧延方法に関する。
【背景技術】
【0002】
厚板の圧延工程は、次の3工程に分けて行われる。(1)素材であるスラブを所要の厚みまで圧下する成形圧延工程、(2)成形圧延された被圧延材の幅を広げて、製品幅を確保できるようになるまで厚みを圧下する幅出し圧延工程、及び(3)幅出し圧延された被圧延材の幅を維持しつつ、厚みを製品の厚みまで圧下する仕上圧延工程であり、このため、(1)と(2)の間、及び(2)と(3)の間で被圧延材を面内に90°転回する必要が生じる。
【0003】
この90°転回動作は、一般に、図1(a)及び図2に示すような圧延機1に設置されている転回テーブル2,3で行っている。転回テーブル2,3は4Aと4Bとからなる複数の転回ロール4から構成されている。転回ロール4Aは操作側OPの直径が駆動側DRより大きいロールであり、一方、転回ロール4Bは駆動側DRの直径が操作側OPより大きいロールである。転回テーブル2,3は、この2種のロールを交互に並べたロール群からなり、この転回ロール4A、4Bを例えば図2に示す矢印方向に異なる速度で回転させることにより被圧延材Sを矢印9方向に転回させることができる。また、転回ロール4の速度制御によって90°転回動作と、通常の搬送動作(図2の矢印7,8で示す搬送方向へ搬送する制御を含む)が可能になっている。
【0004】
なお、図1(b)には、成形圧延(i)を2パス、幅出し圧延(ii)を2パス、仕上圧延(iii)を複数パスで行うリバース圧延において、成形圧延(i)の最終パス後と、幅出し圧延(ii)の最終パス後に90°転回動作が実施されていることを示している。従来の90°転回動作は、圧延機1から被圧延材Sがメタルアウトした後、出た方の転回テーブル2,3上の所定位置で被圧延材Sを停止させ、重心回りの転回方向9に転回し、転回角度が90°になったところで可動式のサイドガイド5で挟んでセンタリングし、次いで圧延機1に向かって被圧延材Sを搬送してメタルインさせている。図1(b)中、aは、厚板素材のスラブ長さ、bはスラブ幅を示す。5は被圧延材Sをセンタリングするサイドガイドを示し、6は圧延方向を示す。また1Aは圧延機1に組み込んだワークロールの軸芯を示している。
【0005】
このように既設の圧延機1では、転回テーブル2,3上の所定位置に被圧延材Sを搬送した後、被圧延材Sが停止したことを確認してから90°転回動作を開始しているので、圧延機1に供するまでに所要の時間を要することが明らかであり、このことが圧延能率を阻害する要因となっていた。
そこで例えば、厚板圧延機において、生産能率の向上を図ることができる鋼板の搬送転回制御装置が特許文献1に開示されている。この搬送転回制御装置は、図9に示すように、圧延機1の前面に位置する転回テーブル2及び搬送テーブル20上で鋼板の搬送転回を制御する装置である。
【0006】
特許文献1に記載されている搬送転回制御装置によれば、図10に示すように、被圧延材Sとして鋼板が転回テーブル2の所定位置Xに搬送されるまでの間に、鋼板を搬送しつつ転回させている。したがって、この圧延機1によれば90°転回動作を開始する前に鋼板を停止させる動作を省くことができ、ある程度の生産能率の向上を図ることができる。
【特許文献1】特開2002−331306号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、特許文献1に記載の搬送転回制御装置は、鋼板の位置を鋼板位置情報として検出する鋼板位置検出手段22と、鋼板の寸法、重量等に係る鋼板情報に基づき、搬送ロール及び転回ロールの速度を演算するテーブルロール速度演算手段と、鋼板位置情報に基づき、搬送ロール及び転回ロールの速度を出力して鋼板の搬送転回を制御する搬送転回制御手段とを具備している。図9中、矢印23は加熱炉40で加熱された被圧延材Sの鋼板搬送方向を示す。21は転回テーブル2の上流側に配置された搬送速度制御テーブルを示し、30は後面側の搬送テーブルを示す。
【0008】
ところで、厚板圧延においては、消費エネルギーの低減や生産能率の向上を一段と図ることが求められているところ、特許文献1に記載の搬送転回制御装置では、以下の理由によりその要求に応えることが困難である。
すなわち90°転回動作は、前述したとおり(図1(b)参照)、成形圧延後の最終パス及び幅出し圧延の最終パスで圧下された圧延後の被圧延材に対して実行されるが、特許文献1に記載の圧延機1では、加熱炉40から抽出した圧延前の被圧延材Sを制御対象とし、それ以外の90°転回動作については制御対象としていない。また、特許文献1に記載の搬送転回制御装置は、鋼板位置検出手段22が前面側の転回テーブル2の入側に設置されているため、圧延直後の被圧延材に対して90°転回動作を実施しようとした場合に必要な当該パスの被圧延材長を精度良く検出することができないという問題もあった。なお、圧延直後の被圧延材長を精度良く検出するためには、長さ計を圧延機1の直近に設置しなければならないが、圧延直後には、デスケーリングにより大量の水蒸気が発生することや高温の被圧延材Sからの輻射熱の影響などにより、長さ計を設置したとしても圧延直後の被圧延材長を精度良く検出するのは実際上、困難であるという問題もある。
【0009】
したがって、特許文献1に記載の搬送転回制御装置を用いた場合には、圧延直後の被圧延材に対する90°転回動作が正確に実施できず、消費エネルギーの低減や生産能率の向上を十分に達成できないという欠点があった。
そこで本発明は、上記問題に鑑み、90°転回動作を確実に実施し、これにより90°転回動作に要する時間を短縮し、厚板を能率よく圧延することができる厚板圧延方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、鋭意検討し、圧延後に90°転回動作を行う成形圧延の最終パス、及び幅出し圧延の最終パス時に被圧延材の先端が圧延機に噛み込むときの信号であるメタルイン信号及び/又は被圧延材の尾端が圧延機から抜け出すときの信号であるメタルアウト信号を利用することによって上記課題を解決できるとの知見に基づき本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
【0011】
1 成形圧延後の被圧延材を面内に90°転回し、幅出し圧延後の被圧延材を面内に90°転回して圧延を行う厚板圧延方法において、前記90°転回動作を行う成形圧延の最終パス、及び幅出し圧延の最終パス時にメタルアウト信号及び/又はメタルイン信号を利用して、前記被圧延材の重心位置を決定し、前記被圧延材を搬送しながら90°転回動作を行った後、圧延機に向かって搬送し、圧延することを特徴とする厚板圧延方法。
【0012】
2 前記90°転回動作を行うに際し、メタルアウト信号及び/又はメタルイン信号を圧延荷重信号から作り出し、前記被圧延材の重心位置を決定することを特徴とする上記1に記載の厚板圧延方法。
3 前記90°転回動作を行うに際し、長さ計による実績値、圧下量に基づく計算値のどちらか一方あるいはその組合せで被圧延材長を求め、前記被圧延材の重心位置を決定することを特徴とする上記1又は2に記載の厚板圧延方法。
【0013】
4 前記90°転回動作を、前記被圧延材の重心位置が転回開始位置に達した時点で開始し、前記被圧延材の重心位置が前記転回テーブルの所定位置に達した時点で完了するように前記被圧延材を圧延機から離れる方向に搬送している間に行い、次いでサイドガイドによりセンタリングし、前記被圧延材を圧延機に向かって搬送して圧延することを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の厚板圧延方法。
【0014】
5 前記90°転回動作を、前記被圧延材の重心位置が転回開始位置に達した時点で開始し、前記被圧延材を圧延機から離れる方向に搬送している間に45°転回し、次いで搬送反転後、前記被圧延材を圧延機に向かって搬送している間に同方向に45°転回し、前記被圧延材の重心位置が転回テーブルの所定位置に達した時点で完了するように行い、次いでサイドガイドによりセンタリングし、前記被圧延材を圧延機に向かって搬送して圧延することを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の厚板圧延方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、圧延後に90°転回動作を行う成形圧延の最終パス、及び幅出し圧延の最終パス時にメタルアウト信号及び/又はメタルイン信号を利用するという簡単な手段により、90°転回動作を行う被圧延材の重心位置を決定できるから、90°転回動作を確実に実行できるようになり、90°転回動作に要する時間を短縮し、厚板を能率よく圧延することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明にかかる厚板圧延方法は、成形圧延から幅出し圧延あるいは幅出し圧延から仕上圧延に移行するに際し、図3に模式的に示すように、被圧延材を搬送しながら90°転回動作を行った後、圧延する方法である。本発明は図3に示した実施の形態1と2を含むが、被圧延材を搬送しながら90°転回動作を行うという構成は、前掲図10で説明した公知技術、すなわち鋼板が転回テーブル2の所定位置Xに搬送されるまでの間に鋼板を搬送しつつ転回させることと同じであるので、詳細な説明を省略する。なお、実施の形態1は、前記の課題を解決するための手段4に相当し、実施の形態2は同手段5に相当する。
【0017】
本発明にかかる厚板圧延方法は、前記90°転回動作を行う成形圧延の最終パス、及び幅出し圧延の最終パス時にメタルアウト信号及び/又はメタルイン信号を利用して、90°転回動作を行うために重要な被圧延材の重心位置を決定するようにしていることが特徴である。すなわち、実施の形態1、2では、メタルアウト後、被圧延材を転回テーブルへ向かって搬送し、被圧延材の重心位置が転回テーブルに差し掛かったところで、90°転回動作を開始するようにしている。このような厚板圧延方法によれば、本発明適用前に比べて加減速回数を少なくすることができ、図4に示したようにメタルアウトからメタルインまでの時間を短縮することができる。その際、次のようにして90°転回動作を行うために、本発明にかかる厚板圧延方法によれば、90°転回動作を確実に実行することができる。
【0018】
例えば、幅出し圧延の最終パス時に(現パス時ともいう)、メタルアウト信号により被圧延材の尾端を検出し、メタルアウト時に被圧延材の尾端から長さ計で求めた現パスの被圧延材長の1/2だけ先行した長さ方向箇所を重心位置として決定する。次にメタルアウト以降の被圧延材の搬送速度に基づいて前記重心位置をトラッキングし、重心位置が転回
を開始させる転回開始位置に達する時刻を予測し、予測した時刻となったところで、転回ロール4A、4Bを異なる速度で回転させる転回ロール4の速度制御を行う。このようにすることにより、被圧延材を搬送しながら90°転回動作を精度よく確実に行うことができる。
【0019】
あるいは、現パス時に、メタルイン信号により当該パス時の被圧延材の先端を検出し、メタルイン時に被圧延材の先端から長さ計で求めた現パスの被圧延材長の1/2だけ後行した長さ方向箇所を重心位置として決定する。次にメタルイン以降の被圧延材の搬送速度に基づいて前記重心位置をトラッキングし、重心位置が転回開始位置に達する時刻を予測し、予測した時刻となったところで転回ロール4A、4Bを異なる速度で回転させる転回ロール4の速度制御を行う。このようにした場合でも、被圧延材を搬送しながら90°転回動作を精度よく確実に行うことができる。
【0020】
その他の方法としては、長さ計で求めた前パスでの被圧延材長と、現パスでの圧下量とから現パスの被圧延材長を予測し、現パス時に、メタルアウト信号により当該パス時の被圧延材の尾端を検出し、メタルアウト時に被圧延材の尾端から現パスの予測被圧延材長の1/2だけ先行した長さ方向箇所を重心位置として決定する。次にメタルアウト以降の被圧延材の搬送速度に基づいて前記重心位置をトラッキングし、重心位置が転回開始位置に達する時刻を予測し、予測した時刻となったところで前記と同様に転回ロール4の速度制御を行う。このようにすることによっても、被圧延材を搬送しながら90°転回動作を精度よく確実に行うことができる。
【0021】
さらにその他の方法として、長さ計で求めた前パスでの被圧延材長と、現パスでの圧下量とから現パスの被圧延材長を予測し、メタルイン信号により当該パス時の被圧延材の先端を検出し、メタルイン時に該被圧延材の先端から現パスの予測被圧延材長の1/2だけ後行した長さ方向箇所を重心位置として決定する。次にメタルイン以降の被圧延材の搬送速度に基づいて前記重心位置をトラッキングし、重心位置が転回開始位置に達する時刻を予測し、予測した時刻となったところで、前記と同様に転回ロール4の速度制御を行う。このようにした場合でも、被圧延材を搬送しながら90°転回動作を精度よく確実に行うことができる。
【0022】
本発明に用いるメタルアウト信号としては、例えば圧延機1で被圧延材を圧延する際に検出される圧延荷重の急激な降下、メタルイン信号としては圧延荷重の急激な上昇により発生させることが好ましい。すなわち、圧延機1には圧延荷重を検出する荷重検出器が設置されているので、荷重検出器から出力される圧延荷重信号が所定値を超える急激な降下、あるいは所定値を超える急激な上昇が起こったとき、これを検知してトリガー信号を作り出すことが時間の遅れなく、簡単にでき、圧延後に90°転回動作を行う被圧延材の重心位置を精度よく確実に決定することができる。
【0023】
また、90°転回動作を行うに際し、前記被圧延材の重心位置を決定するために用いる被圧延材長は、例えばCCDカメラを利用した長さ計で求めた実測被圧延材長とすることが精度が良い点で好ましいが、このような長さ計は一般に、非接触式とした場合、デスケーリングにより生じる水蒸気や被圧延材Sからの輻射熱の影響などを受けやすく、一方高温の被圧延材Sと直接接触する接触式とした場合は、寿命が短いことが知られている。そこで、前記被圧延材の重心位置を精度よく、しかも確実に決定することができるようにするために、長さ計で求めた実測被圧延材長とそれを補完するものとして、例えば圧下量とワークロールの回転数から計算する計算値を組み合わせるのがより好ましい。但し、本発明においては、被圧延材の重心位置を決定するために用いる被圧延材長として、長さ計による実績値、圧下量に基づく計算値のどちらか一方を用いてもよい。
【0024】
なお、本発明の厚板圧延方法は板厚が4mm以上の厚鋼板の圧延に適するが、鋼以外の金属板の圧延にも適用できることは言うまでもない。
【実施例】
【0025】
図1、2に示した圧延機1に本発明を適用した。90°転回動作は、機長=7425mm、機幅=7620mm、転回ロール4A同士、及び転回ロール4B同士の間のロールピッチ=1350mmの前面側の転回テーブル2を用い、幅出し圧延によって、幅2180mm、長さ4620mmとなった質量13.5トンの鋼板に対して行った。転回状態の模式図を図5に示した。
【0026】
(発明例1)前記90°転回動作を、鋼板の重心位置が転回テーブル2の1本目の転回ロール上に達した時点で開始し、転回テーブル2の中央に鋼板の重心位置が達した時点で完了するように鋼板を圧延機から離れる方向に搬送している間に行った。次いでサイドガイドによるセンタリングを行い、鋼板を圧延機に向かって搬送し、圧延するようにした。
(発明例2)前記90°転回動作を、鋼板の重心位置が転回テーブル2の1本目の転回ロール上に達した時点で開始し、鋼板を圧延機から離れる方向に搬送している間に45°転回し、搬送反転後、鋼板を圧延機に向かって搬送している間に同方向に45°転回し、しかも転回テーブル2の1本目の転回ロール上に鋼板の重心位置が達した時点で完了するように行った。次いでサイドガイドによるセンタリングを行い、鋼板を圧延機に向かって搬送し、圧延するようにした。
【0027】
(従来例)図5(c)には本発明適用前の転回状態を模式的に示した。
なお、圧延機1からメタルアウトした時点での初速度は200mpmであり、その時の転回ロールの速度制御例を図6〜図8に示した。発明例1では、転回ロール4A、4Bの間に最大周速度差318mpmを発生させ、発明例2では、転回ロール4A、4Bの間に本発明適用前と同じ最大周速度差212mpmを発生させた。また発明例1、2では、メタルアウト信号及び/又はメタルイン信号を利用し、被圧延材の長さは、外乱の影響を受けにくく、±100〜300mmの精度で、確実に求めることができる圧下量とワークロールの回転数からの計算により求め、これによって90°転回動作を行う前の鋼板の重心位置を決定し、この鋼板の重心位置をトラッキングし、重心位置が転回開始位置に達する時刻を予測し、予測した時刻となったところで、転回ロール4A、4Bに速度差を生じさせる転回ロールの速度制御を行った。
【0028】
図6を用い、発明例1の転回ロールの速度制御結果について説明する。この場合、
メタルアウト後、1.3秒経過後、転回ロール4A、4Bの間に周速度差が生じ、3.7秒時点で鋼板のライン方向速度が0mpmに制御されている。このとき、転回ロール4A、4Bは完全に停止状態、すなわち、90°転回動作が完了となる。この後、鋼板は搬送反転され圧延機1へ向かって搬送され、メタルインした時点での鋼板の速度が200mpmとなるように加速されている。
【0029】
本発明適用前ではメタルアウトからメタルインまで9.2秒かかっていたが、発明例1の場合にはそれが6.7秒であり、本発明適用前より2.5秒短縮でき、本発明例2の場合にはそれが7.3秒で、本発明適用前より1.9秒短縮できている。なお、前記メタルアウトからメタルインまでの時間にはサイドガイドによるセンタリング時間を含めていないが、幅出し圧延の最終パスと仕上圧延の最初のパスのパス間時間が本発明を適用することにより、本発明適用前より前記した時間だけ短縮できる。
【0030】
以上の実施例は幅出し圧延後の例であるが、鋼板寸法が異なる成形圧延の最終パス後の90°転回動作に本発明を適用することによって、90°転回動作を確実に実行できるようになり、90°転回動作に要する時間を短縮できる。このため、厚板を能率よく圧延することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】厚板圧延の説明図である。
【図2】厚板圧延における転回動作を説明するための概略平面図である。
【図3】本発明にかかる厚板圧延方法を従来と比較した説明図である。
【図4】本発明にかかる厚板圧延方法の効果を従来と比較した説明図である。
【図5】実施例における転回状態を示す模式図である。
【図6】発明例1における転回ロールの周速度制御例を示す特性図である。
【図7】発明例2における転回ロールの周速度制御例を示す特性図である。
【図8】本発明適用前の圧延機における転回ロールの周速度制御例を示す特性図である。
【図9】特許文献1に記載の搬送転回制御装置を具備した厚板ラインの説明図である。
【図10】特許文献1に記載の搬送転回制御装置を用いた場合の転回方法の説明図である。
【符号の説明】
【0032】
S 被圧延材
1 圧延機
1A ワークロールの軸芯
2,3 転回テーブル
4 転回ロール
5 サイドガイド
6 圧延方向
7、8 搬送方向
9 重心回りの転回方向
20、30 搬送テーブル
21 搬送速度制御テーブル
22 鋼板位置検出器
23 鋼板搬送方向
40 加熱炉




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013