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発明の名称 鋼の連続鋳造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−118089(P2007−118089A)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
出願番号 特願2007−32250(P2007−32250)
出願日 平成19年2月13日(2007.2.13)
代理人 【識別番号】100079175
【弁理士】
【氏名又は名称】小杉 佳男
発明者 三木 祐司 / 竹内 秀次
要約 課題
近年の表面品質ニーズの高まり、コストダウンの要求から、更なる鋳片表面の品質改善技術が望まれており、より効果的な鋳型内流動の制御を実現する鋳型内流動制御技術を提供する。

解決手段
連続鋳造用鋳型21の鋳型長辺方向に沿って3個以上のコイル1a〜12a、1b〜12bを並べた電磁石31を配置し、この電磁石に振動磁界を発生させながら振動磁界のピーク位置を鋳型21の長辺方向に沿って移動させる。また、直流コイル32で直流磁界をこれに重畳する。
特許請求の範囲
【請求項1】
連続鋳造用鋳型の鋳型長辺方向に沿って3個以上の電磁石を並べ、振動磁界を発生させながら該振動磁界のピーク位置を鋳型長辺方向に沿って移動させることを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
【請求項2】
3個以上の隣り合うコイルの位相が、n、2n、nあるいはn、3n、2nの配列部分をもつことを特徴とする請求項1記載の鋼の連続鋳造方法。
ただし、3相交流でn=60゜又は120゜、2相交流でn=90゜である。
【請求項3】
前記振動磁界に直流磁界を重畳することを特徴とする請求項1又は2記載の鋼の連続鋳造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼の連続鋳造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車用鋼板を中心として鋼製品の品質向上要求が厳しくなり、スラブ段階から清浄度の優れた高品質のスラブの要求が高まっている。スラブの欠陥には、介在物や気泡に起因するものや溶鋼中の成分の偏析に起因するものがあり、鋳型内の流動は、これらと深い関係があるため、多くの研究、発明がなされてきた。その一つとして、磁界を用いた鋳型内流動制御方法が考えられている。
【0003】
例えば、鋳型長辺を挟み対向する上下2段の磁極を鋳型長辺背面に配置し、下側に配置した磁極に直流静磁界と交流移動磁界とが重畳された磁界とするか、又は、上側に配置した磁極に直流静磁界と交流移動磁界とが重畳された磁界とし、下側に配置した磁極に直流静磁界を印加する鋳型内溶鋼流動の制御方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、複数個設置した電気コイルに適当なリニア駆動用交流電流と制動用直流電流を流すことにより鋳型内溶鋼流動を制御する装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
また、位相が120度づつずれた交流移動磁界と直流静磁界とを重畳する鋳型内流動制御技術もある(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
浸漬ノズルから吐出された溶鋼流を包囲する位置に静磁場をかけ、流速を低下させると共に静磁場よりも下流位置に電磁攪拌装置を設置する電磁攪拌方法がある(例えば、特許文献4参照。)。
【0007】
鋳型上部に移動磁界を形成する磁石(400〜2000ガウス)を設置し、メニスカス表層部を流れる上昇反転溶鋼流に移動磁場を作用させると共に、メニスカスから500mm以上下方に静磁場を形成する磁石(1000〜7000ガウス)を設置し、吐出溶鋼流が鋳型短辺に当たって下降する溶鋼流に静磁場を作用させる鋳造方法および装置が示されている(例えば、特許文献5参照。)。
【0008】
また、湯面から吐出孔(下向き50度以上)の間に極芯中心を設置した磁石により移動磁界を作用させると共に極芯を浸漬ノズルより下部に設置した磁石により静磁場を作用させる鋳造技術が記載されている(例えば、特許文献6参照。)。
【0009】
浸漬ノズル下端よりも上部に電磁攪拌用磁石を設置し、浸漬ノズル下端よりも下部に移動磁界、静磁界が印可できる磁石を設置し、鋼種や鋳造速度に応じて静磁場と移動磁場を使い分ける鋳造方法もある(例えば、特許文献7参照。)。
【0010】
Arガスを吹込みながら鋼を鋳造する時に、浸漬ノズルから出た直後の溶鋼流に磁束密度が0.1テスラ以上の静磁場を作用させ、その上部で電磁攪拌装置により連続的に攪拌あるいは攪拌方向を周期的に変化させる技術が知られている(例えば、特許文献8参照。)。
【0011】
鋳型長辺側に対向して設置した長辺とほぼ同じ長さの電磁石により静磁場を作用させる電磁ブレーキが示されている(例えば、特許文献9参照。)。
【0012】
鋳型幅中央ないし鋳型短辺より内側の所定位置から両端部近傍にかけて、鋳型上方側へ曲げるか傾斜させた磁極を、幅中央部で浸漬ノズル吐出孔より下部に設置し、直流磁場あるいは低周波交流磁場を作用させることによって鋳型内の溶鋼流動を制御する方法もある(例えば、特許文献10参照。)。
【0013】
鋳型全幅にわたって、ほぼ均一な磁束密度分布を有する直流磁場を、鋳型厚み方向に加えて、浸漬ノズルからの吐出流を制御することにより、メニスカス流速を0.20〜0.40m/sに制御する技術が開示されている(例えば、特許文献11参照。)。
【0014】
浸漬ノズル吐出孔の下部に設けた複数のコイルに直流電流を流すことにより静磁界を印加したり、交流電流を流すことにより移動磁界を印加したりすることにより溶鋼流動を制御する鋳造方法が開示されている(例えば、特許文献12参照。)。
【0015】
また、電磁誘導によって鋳型内の溶鋼流動を制御する際に、周波数1〜15Hzの静止交流磁場を溶鋼に印加する技術もある(例えば、特許文献13参照。)。
【0016】
スラブ連鋳機において、電磁攪拌により鋳型壁に沿った水平方向の溶鋼旋回流を得る技術(M−EMS)が開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0017】
浸漬ノズルからの吐出流に交流移動磁場を作用させることにより、吐出溶鋼流を制動(EMLS)したり加速(EMLA)したりする技術が開示されている(例えば、非特許文献2参照。)。
【0018】
鋳型長辺側に鋳型内に供給される溶鋼電流を制御するように配された静磁場を有し、上方に移動磁界発生装置を配して溶鋼上表面を水平断面中央から短返側へ流動させる鋳型および鋳型上方の構造がある(例えば、特許文献14参照。)。
【0019】
また、モールド上部に電磁攪拌装置、モールド下部に電磁ブレーキを設置することにより、浸漬ノズルから出る吐出流を制御する(例えば、特許文献15参照。)。
【0020】
連続鋳造において、連鋳鋳型内の溶鋼湯面に静磁場を用い、連鋳用ノズルとしてストレートノズルを使用し、吐出口部に進行磁場を用い、その下部に静磁場を用いる鋳型内溶鋼流動制御技術が開示されている(例えば、特許文献16参照。)。
【0021】
浸漬ノズル吐出孔の上に置いた磁石により、幅方向全域に静磁界と高周波磁界を重畳して作用させると共に、吐出孔の下方に置いた磁石により、静磁界を作用させる鋼の鋳造方法がある(例えば、特許文献17参照。)。
【0022】
スラブの連続鋳造に際し、鋳型外に鋳片幅全体に鋳型厚み方向の均一な静磁界を浸漬ノズル吐出孔の上部、下部に作用させ、溶鋼吐出流に効果的な制動力を与え、流れを均一化する技術もある(例えば、特許文献18参照。)。
【0023】
なお、時間的に移動しない低周波交流静止磁界を付与し、凝固前面に低周波電磁振動を励起させることによって、凝固前面の柱状デンドライトを破断させ、溶融金属中に浮遊させて、凝固組織の微細化、中心偏析を低減する技術が記載されている(例えば、特許文献19参照。)。
【0024】
また、鋳造厚み方向に直流磁場と固定型の交流磁場とを重畳して印加し、これらの磁場を浸漬ノズル吐出口の上方あるいはさらに下方に配設した一対以上の磁場から印加し、交流磁場の周波数は0.01〜50Hzである技術が示されている(例えば、特許文献20参照。)。
【特許文献1】特開平10−305353号公報(第3頁左欄第16行〜第32行)
【特許文献2】特許第3067916号公報(第3頁左欄第40行〜第48行)
【特許文献3】特開平5−154623号公報(第2頁右欄第5行〜第11行)
【特許文献4】特開昭61−193755号公報(第2頁左上欄第18行〜右下欄第43行)
【特許文献5】特許第2610741号公報(第2頁右欄第35行〜第47行)
【特許文献6】特開平6−226409号公報(第2頁左欄第34行〜右欄第4行)
【特許文献7】特開平9−262651号公報(第2頁右欄第19行〜第26行)
【特許文献8】特開2000−271710号公報(第2頁右欄第13行〜第18行)
【特許文献9】特開平3−258442号公報(第3頁右上欄第14行〜第19行)
【特許文献10】特開平8−19841号公報(第3頁左欄第1行〜第5行)
【特許文献11】国際公開特許W095/26243号公報(第5頁欄第18行〜第21行)
【特許文献12】特開平9−262650号公報(第2頁右欄第24行〜第41行)
【特許文献13】特開平8−19840号公報(第2頁右欄第37行〜第40行)
【特許文献14】特開昭61−140355号公報(第2頁右下欄第5行〜第19行)
【特許文献15】特開昭63−119959号公報(第2頁左下欄第20行〜右下欄第6行)
【特許文献16】特許第2856960号公報(第2頁右欄第11行〜第23行)
【特許文献17】特開平6−190520号公報(第2頁右欄第36行〜第44行)
【特許文献18】特開平2−284750号公報(第2頁右下欄第7行〜第12行)
【特許文献19】特開平2−274350号公報(第2頁右上欄第13行〜左下欄第13行)
【特許文献20】特開2000−326054号公報(第3頁左欄第10行〜第28行)
【非特許文献1】鉄と鋼66(1980)、PS797(第1頁第5行〜第6行)
【非特許文献2】材料とプロセスvol3(1990)、P.256(第1頁第25行〜第30行)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
以上のように磁界を用いた種々の鋳型内流動制御があるが、さらに近年の表面品質ニーズの高まり、コストダウンの要求から、よりすぐれた鋳片表面の品質改善技術が望まれており、より効果的な鋳型内流動の制御が必要となっている。本発明はこのような鋳型内流動制御技術に改善を加えた連続鋳造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明方法では、鋳型の厚み方向の流速分布を規制する。すなわち、厚み中央付近では、流速を小さくし、モールドフラックスの巻き込みを抑えつつ、鋳型壁面に近い凝固界面の流速を大きくして、気泡、介在物に洗浄効果を与えて、凝固核への捕捉を抑制する。
【0027】
このための手段として、交流磁場の印加態様を工夫する必要があり、モデル実験およびシミュレーション計算を実施した。その結果、以下の結論を得るに至った。
【0028】
(1)移動磁界によるマクロ流動は、凝固界面の気泡・介在物の捕捉を抑制するが、時として、モールドフラックスの巻き込みを増加させるため、かえって品質を劣化させる場合がある。
【0029】
(2)振動磁界を印加する際に、振動磁界を強く受ける位置が固定されると、電磁力の弱い位置で、気泡・介在物の捕捉を十分に抑制できない部分が生じる場合がある。
【0030】
(3)このため、振動磁界によるローレンツ力のピーク位置を移動させることが効果的である。
【0031】
(4)ローレンツ力のピーク位置を移動させるには、隣り合う3つのコイル、あるいは、コイル群の位相を、真中のコイルの位相を最後とするにように設定するとよい。ここで、振動磁界とは、時間とともにローレンツ力の向きが反転する磁場をいう。
【0032】
以下、上記(4)について説明する。図1に示すような櫛歯状のコイルの各コイルに振動磁界を与え、各コイルごとに位相を変化させる。図2〜図5はこのような各コイルごとに付与する位相の説明図である。図中の振動磁界発生用コイル31a、31bの各コイルの横に付してある数字は、ある時刻におけるそのコイルの電流の位相角(度)を記入したものである。図2〜図5は2相交流の場合で、図2は移動磁界、図3は振動磁界、図4、図5は振動磁界のピーク位置を移動させた場合の例を示した。図4、図5に示すように、連続鋳造用鋳型の鋳型長辺幅方向に3個以上の電磁石を並べ、隣り合う電磁石に通電する電流の位相が、一方向に増加、あるいは、減少することなく、少なくとも真中の位相が両側の位相よりも遅れるように設定することによって、磁界は単に一方向に移動するのではなく、振動しながら移動することになる。以上のように、3個以上の隣り合うコイルの位相が、n、2n、nあるいは、n、3n、2n(但しnは2相交流で90゜、3相交流で60゜又は120゜)の配列部分をもたせることによって、振動磁界のピーク位置を移動させることができる。
【0033】
ここで、単純に振動磁界を誘起させた場合には、振動磁界の振幅が大きいところと小さいいところができる。このピーク位置を移動させることによって、全ての位置で、凝固界面を洗浄することが可能となる。
【0034】
なお、ここで、コイルの櫛歯数が12本の例を示したが、櫛歯数は4、6、8、10、12、16本などから選ぶことができ、また、交流は2相、3相のいずれでも良い。
【0035】
特開平6−190520号公報(特許文献17)に示されるような、厚み方向の磁場では、交流電流の表皮効果を利用して、凝固界面あるいは溶鋼表面にローレンツ力を集中させていたが、これだけでは、効率的にローレンツ力を集中できない。このため、電磁場を凝固界面に集中させることが重要であり、磁力線分布を制御する必要がある。
【0036】
このための手段として、幅方向に交互に位相が反転する電磁石を配置して、交番させることが効果的であることがわかった。厚み方向に振動させる場合には、電磁力を鋳型壁面、すなわち、凝固界面に集中することができなくなるため、幅方向に磁界を振動させる必要がある。ここで、交互の電磁石に通電する電流の位相が、実質反転する必要があり、そのためには、交互の位相は120度以上異なる、幅方向に3つ以上の櫛歯状コイルにして、かつ、隣同士のコイルの位相を反転させることによって、幅方向の磁界を振動させることができる。
【0037】
次に、静磁界を重畳させることによって、F=J×B式におけるB項が大きくなるために、ローレンツ力を増加させることができるが、さらに、ローレンツ力の向きが、静磁界を重畳しない場合と大きく異なり、溶鋼の流動状態も変化して、幅方向および鋳造方向の流動が大きくなるので、凝固界面に捕捉される気泡や介在物の洗浄効果を期待することができる。また交流磁界と直流磁界とを重畳することにより、厚み中央での溶湯の流速を低減することができ、モールドフラックスの巻き込みも防止することができる。
【0038】
この際の交流電流の周波数は、低すぎるとマクロな流動が励起されてしまい、高過ぎると、溶鋼が電磁場に追随しなくなるので、1Hzから8Hzの範囲が適当であることがわかった。さらに、電磁場を凝固界面に集中させるには、コイル構造が重要であり、特に、コイルの磁極間と、溶鋼までの距離を最適化することが効果的である。さらに、特開平2−274350号公報(特許文献19)の技術では、デンドライトの破断が起こって、柱状晶組織から等軸晶組織に変化してしまう。極低炭素鋼などでは、柱状晶組織のみの方が、圧延時に、集合組織として制御しやすくなるため、等軸晶化することによって、結晶方位をそろえ難くなるという問題がある。従って、交流振動磁界および直流磁界の強度の上限が必要である。
【0039】
そこで、本発明方法では、幅方向に磁界を振動させつつ、厚み方向に直流磁界を印加することにより、従来方法と大きく異なった鋳型幅方向および鋳造方向に大きな流動を溶湯に誘起させることができるため、以上のような作用が期待できるのである。
【発明の効果】
【0040】
本発明により、捕捉される気泡、非金属介在物および鋳片表面偏析、モールドフラックス起因の表面欠陥および内部介在物の少ない鋳片を鋳造することができ、高品質の金属製品の製造が可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は鋼の連続鋳造用鋳型21の平面図及び電磁石31、32の配列例を示したものである。
【0042】
鋳型21には連続鋳造用浸漬のズル22が上方のタンデイッシュの底部から吊下されて鋳型21内に浸漬され、溶鋼23を供給する。連続鋳造用鋳型21の長辺の外側に1a〜12a、1b〜12bの電磁石(コイル)を並べた振動磁界発生用コイル31及び直流磁界発生用の直流コイル32が配設されている。電磁石(コイル)1a〜12a、1b〜12bにはそれぞれ振動磁界を発生する振動電流が付加され、その振動電流のピーク値は、鋳型長辺幅方向に沿って移動するように印加される。この移動は、隣合うコイルの位相がn、2n、n又はn、3n、2nの配列部分をもつように印加される。
【0043】
図2〜図5は、ある瞬間におけるコイル1a〜12a、1b〜12bの振動磁界の位相の分布を数字(位相角の値)で記載して示したものである。振動磁界のピーク位置は鋳型21の長辺に沿う方向に順次移動する。図2では隣接コイルの位相差が90度で、対向するコイル31a、31bで180度異なる2相交流の移動磁界が示されている。図3では隣接コイルの位相差が180度で、対向するコイル31a、31bで同位相の2相交流の振動磁界が印加されている。図4では隣接コイルの位相差が90度で、対向するコイル31a、31bで180度異なる半波整流2相交流が印加されている。図5には隣接コイルとの位相差が120度、対向するコイルで60度異なる半波整流2相交流が印加されている。
【0044】
本発明方法によって、凝固界面のみを効率的に振動させて、気泡、介在物の捕捉を抑制できるので、鋳片の表面品質を大幅に向上させることが出来る。
【実施例】
【0045】
約300トンの溶鋼を転炉で溶製し、RH処理によって極低炭素鋼のアルミキルド鋼とし、連続鋳造機でスラブを鋳造した。代表的な溶鋼成分を表1に示す。なお、スラブの幅は1500〜1700mm、スラブの厚みは220mm、溶鋼のスループット量は4〜5トン/minの範囲とした。コイル構造として、図1に示すような、幅方向に12等分した櫛歯状の鉄芯を用い、鋳型21の幅方向に交互に位相が反転する磁場を発生するように配置した。交流磁界による磁束は最大1000ガウスとした。表2に、実験条件および実験結果をまとめて示した。表2中のコイルパターンの符号は次の通りである。
【0046】
A:n、2n、n(実施例)
B:n、3n、2n(実施例)
C:0、n、2n、3n(比較例)
D:0、2n、0、2n(比較例)
但し、nは位相角で、2相交流ではn=90度、3相交流ではn=60度又は120度である。
【0047】
鋳片の表面偏析はスラブ研削後エッチングを行い、目視観察によって1m当たりの偏析個数を調査した。また、冷間圧延後のコイルの表面欠陥を目視検査し、欠陥サンプルを採取後、欠陥部を分析することによってモールドフラックスによる欠陥個数を調査した。介在物量は鋳片の1/4厚みの位置からスライム抽出法によって介在物を抽出後、質量を測定した。表面偏析、モールドフラックス欠陥および介在物量とも、指数化に際しては、全条件のうち、もっとも悪かったものを10とし、それに対する線形な比で表示した。
【0048】
表2からわかるように、振動磁界を印加することによって、表面偏析、モールドフラックスによる欠陥、気泡、非金属介在物低減が可能となる。
【0049】
なお、振動磁界の強度が強すぎると、溶湯表面のフラックスの巻き込みが大きくなって、表面品質を悪化させ、周波数が高すぎると、磁界に溶湯が追随できなくなって、凝固界面の洗浄効果が低下し、気泡、介在物欠陥が増加している。
【0050】
【表1】


【0051】
【表2】


【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明によるコイルと鋳型を示した平面模式図である。
【図2】コイルの位相を示した模式図である。
【図3】コイルの位相を示した模式図である。
【図4】コイルの位相を示した模式図である。
【図5】コイルの位相を示した模式図である。
【符号の説明】
【0053】
1a〜12a、1b〜12b コイル
21 鋳型
22 ノズル
23 溶鋼
31a、31b 振動磁界発生用コイル(電磁石)
32a、32b 直流コイル(電磁石)




 

 


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