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発明の名称 高温スラブの保熱カバーおよび保熱方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−118038(P2007−118038A)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
出願番号 特願2005−313774(P2005−313774)
出願日 平成17年10月28日(2005.10.28)
代理人 【識別番号】100105968
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 憲一郎
発明者 高橋 功 / 藤井 和夫 / 岩永 和久
要約 課題
スラブヤードに段重ね状態で置かれている高温スラブに対して、スラブストック量の制限を生じさせることなく、安価なコストで効率的に保熱することができる高温スラブの保熱カバーおよび保熱方法を提供する。

解決手段
スラブヤード1に段重ね状態で置かれている高温スラブ10の最上段の高温スラブ10aの上に、スラブ13を刳り貫いて断熱材14を埋め込んだ保熱カバー11を重ねる。
特許請求の範囲
【請求項1】
段重ね状態で置かれている高温スラブの保熱カバーであって、スラブに断熱材を重ね合わせたことを特徴とする高温スラブの保熱カバー。
【請求項2】
スラブの片側面を刳り貫いて断熱材を埋め込んだものであることを特徴とする請求項1に記載の高温スラブの保熱カバー。
【請求項3】
スラブの片側面に断熱材を貼り付けたものであることを特徴とする請求項1に記載の高温スラブの保熱カバー。
【請求項4】
スラブの片面側の複数箇所に支持部を設け、支持部以外のスラブ表面に支持部の高さ未満の厚さの断熱材を貼り付けたものであることを特徴とする請求項3に記載の高温スラブの保熱カバー。
【請求項5】
段重ね状態で置かれている高温スラブの最上段に、請求項1乃至4のいずれかに記載の保熱カバーを重ねることを特徴とする高温スラブの保熱方法。
【請求項6】
前記保熱カバーを、断熱材を有する面を上面側として用いることを特徴とする請求項5に記載の高温スラブの保熱方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続鋳造後等の高温スラブを加熱炉へ装入するまでの間、スラブヤードに仮置きしている際に、その高温スラブを保熱するための高温スラブの保熱カバーおよび保熱方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
熱間圧延にて鋼板を製造するには、連続鋳造機にて製造されたスラブを一旦スラブヤードに仮置き(ストック)し、加熱炉に装入後、適切な温度に加熱し、連続的に圧延機へ供給される。加熱炉にスラブを装入する際、連続鋳造されたままの高温スラブをその顕熱を利用して加熱に要するエネルギーを極力軽減することを目的として、従来より、連続鋳造後の高温スラブを加熱炉へ装入するまでの間、その高温スラブを保熱することが行われている。
【0003】
例えば、図4に示すように、スラブヤード1に段重ね状態で仮置きされている高温スラブ10の全体を、鉄皮51に断熱材52を貼った保熱カバー50で覆うようにしたり、図5に示すように、スラブヤード1に耐火煉瓦63で囲まれた保熱ビット61とピットカバー62からピット式の保熱室60を設け、その保熱室60内に高温スラブ10を段重ね状態で仮置きしたりすることで、高温スラブ10の温度低下を防止することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。さらに、前述の保熱室60においては、加熱炉で発生する排ガスを保熱室60内へ導き、高温スラブ10の温度低下を防止することも行われている。
【特許文献1】特開昭59−190327号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図4に示したような、段重ね状態の高温スラブ10全体を覆う保熱カバー50を用いる場合、段重ね可能な高さの制限が発生し、スラブヤードにストック可能なスラブ量の制限が発生する。また、仮置き後に加熱炉へ装入する際、保熱カバー50を一旦取外して仮置きしなければならず、この保熱カバー50の置き場所を確保することによってもスラブストック量の制限を発生する。
【0005】
同様に、図5に示したような、耐火煉瓦63で囲まれた保熱室60を用いる場合も、保熱室60の内容積の制約から、限られた数量のスラブしかストックできない。また、加熱炉で発生する排ガスを導く装置を備えた保熱室においては、設備の初期にかかる建設費用や維持管理するためのメンテナンスコストが多大にかかる。
【0006】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、スラブヤードに段重ね状態で置かれている高温スラブに対して、スラブストック量の制限を生じさせることなく、安価なコストで効率的に保熱することができる高温スラブの保熱カバーおよび保熱方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行い、段重ね状態で置かれている高温スラブにおいては、最上段の高温スラブの上面からの放熱が最も大きいことから、その放熱を抑制するようにすれば、段重ね状態の高温スラブを効率的に保温できるとの考えに至った。
【0008】
上記の考えに基づいて、本発明は以下の特徴を有している。
【0009】
[1]段重ね状態で置かれている高温スラブの保熱カバーであって、スラブに断熱材を重ね合わせたことを特徴とする高温スラブの保熱カバー。
【0010】
[2]スラブの片側面を刳り貫いて断熱材を埋め込んだものであることを特徴とする前記[1]に記載の高温スラブの保熱カバー。
【0011】
[3]スラブの片側面に断熱材を貼り付けたものであることを特徴とする前記[1]に記載の高温スラブの保熱カバー。
【0012】
[4]スラブの片面側の複数箇所に支持部を設け、支持部以外のスラブ表面に支持部の高さ未満の厚さの断熱材を貼り付けたものであることを特徴とする前記[3]に記載の高温スラブの保熱カバー。
【0013】
[5]段重ね状態で置かれている高温スラブの最上段に、前記[1]乃至[4]のいずれかに記載の保熱カバーを重ねることを特徴とする高温スラブの保熱方法。
【0014】
[6]前記保熱カバーを、断熱材を有する面を上面側として用いることを特徴とする前記[5]に記載の高温スラブの保熱方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明においては、スラブヤードに段重ね状態で置かれている高温スラブに対して、スラブストック量の制限を生じさせることなく、安価なコストで効率的に保熱することができる。
【0016】
すなわち、段重ね状態で置かれている高温スラブの最上段に、スラブに断熱材を重ね合わせた保熱カバーを重ねるようにしているので、最上段の高温スラブの上面からの放熱が抑制され、高温スラブを適切に保温することができるとともに、この保熱カバーによる段重ね可能高さの制限を生じることがないし、この保熱カバーは段重ねして収納することが可能であるため、スラブストック量の制限を発生させることがない。また、従来の高温スラブ全体を覆う保熱カバーや耐火煉瓦で囲まれた保熱室よりも、安価な初期費用で製作可能であり、かつメンテナンス性も向上するため、ランニングコストも安くすることが可能となる。さらに、スラブに断熱材を重ね合わせた保熱カバーであるので、通常のスラブと同形状であることから、クレーンのスラブ搬送用トングによるハンドリングも容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明の保熱カバーの一例を示すものである。この保熱カバー11は、通常のスラブ13の上面側の一部を刳り貫いて、セラミックファイバー等の断熱材14を埋め込んだものである。
【0019】
また、図2は、本発明の保熱カバーの他の例を示すものである。この保熱カバー12は、通常のスラブ13の上面側の表面に、セラミックファイバー等の断熱材14を貼りあわせたものである。なお、図中の15は支持ブロックであり、保熱カバー12を重ね合わせた時に、その荷重を支持ブロック15で受けることで、断熱材14の損傷を防止するようにしている。支持ブロック15の高さは、断熱材14の厚さよりも高くすることで、断熱材14の損傷はより抑制される。
【0020】
そして、図3は、上記の保熱カバーを用いて高温スラブの保熱を行っている様子を示すものである。すなわち、スラブヤード1に段重ね状態で置かれている高温スラブ10の最上段の高温スラブ10aの上に、図1で示したスラブ13を刳り貫いて断熱材14を埋め込んだ保熱カバー11が重ねられている。なお、図2で示したスラブ13の表面に、セラミックファイバー等の断熱材14を貼りあわせたものを用いても同様である。
【0021】
上記のようにして、この実施形態においては、スラブヤード1に段重ね状態で置かれている高温スラブ10の最上段の高温スラブ10aの上に、スラブ13を刳り貫いて断熱材14を埋め込んだ保熱カバー11を重ねるようにしているので、最上段の高温スラブの上面10aからの放熱が抑制され、高温スラブ10を適切に保温することができる。そして、保熱カバー11による段重ね可能高さの制限を生じることがないし、保熱カバー11は段重ねして収納することが可能であるため、スラブストック量の制限を発生させることがない。また、従来の高温スラブ全体を覆う保熱カバー50や耐火煉瓦63で囲まれた保熱室60よりも、安価な初期費用で製作可能であり、かつメンテナンス性も向上するため、ランニングコストも安くすることが可能となる。さらに、スラブ13を刳り貫いて断熱材14を埋め込んだ保熱カバーであるので、通常のスラブと同形状であることから、クレーンのスラブ搬送用トングによるハンドリングも容易である。
【0022】
したがって、この実施形態においては、スラブヤード1に段重ね状態で置かれている高温スラブ10に対して、スラブストック量の制限を生じさせることなく、安価なコストで効率的に保熱することができる。
【0023】
なお、以上の実施形態では、断熱材14を有する面を上面側に用いた。断熱材は長期間使用すると損耗するので定期的に交換する必要があるが、断熱材14が下面側にある場合には断熱材交換時に保熱カバー11を裏返す必要があるため、メンテナンス性に劣る。したがって、メンテナンス性を重要視する場合には、断熱材14を有する面を上面側にして用いることが好ましい。
【0024】
ただし、本発明はこれに限定されるものではない。断熱材14を下面側とした方が保温性の面ではやや優れるため、保温性を重要視する場合には、断熱材14を有する面を下面側として用いてもよい。
【実施例】
【0025】
本発明の実施例を以下に述べる。
【0026】
まず、比較例1として、スラブヤード1に段重ね状態で置かれている高温スラブ10をそのまま放冷した。
【0027】
また、比較例2として、スラブヤード1に段重ね状態で置かれている高温スラブ10の最上段の高温スラブ10aの上に、スラブ単体を保熱カバーの代用として重ねた。
【0028】
これに対して、本発明例として、スラブヤード1に段重ね状態で置かれている高温スラブ10の最上段の高温スラブ10aの上に、図1に示したような、スラブを刳り貫いて断熱材を埋め込んだ保熱カバー11を重ねた。
【0029】
それぞれの場合における、最上段に位置する高温スラブ10aの上表面温度の経時変化を表1に示す。
【0030】
【表1】


【0031】
表1に示すように、保熱カバーを用いない比較例1では、当初780℃であったものが、10時間後には460℃にまで温度低下していた。また、スラブ単体を保熱カバーとして代用した比較例2では、当初780℃であったものが、10時間後には520℃まで温度低下していた。
【0032】
これに対して、本発明例では、当初780℃であったものが、10時間後でも610℃であり、適切に保熱されていた。
【0033】
これによって、本発明の保熱効果を確認することができた。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の保熱カバーの一例を示す図である。
【図2】本発明の保熱カバーの他の例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態において保熱カバーの使用状態を示す図である。
【図4】従来技術の説明図である。
【図5】他の従来技術の説明図である。
【符号の説明】
【0035】
1 スラブヤード
10 段重ね状態の高温スラブ
10a 最上段の高温スラブ
11 保熱カバー
12 保熱カバー
13 スラブ
14 断熱材
15 支持ブロック
50 保熱カバー
51 鉄皮
52 断熱材
60 保熱室
61 保熱ピット
62 ピットカバー
63 耐火煉瓦




 

 


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