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エレクトロスラグ溶接用摺動式当金 - JFEスチール株式会社
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発明の名称 エレクトロスラグ溶接用摺動式当金
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−90398(P2007−90398A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−284200(P2005−284200)
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
代理人 【識別番号】100105968
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 憲一郎
発明者 真保 幸雄
要約 課題
アーク溶接による、スラグと溶融金属を含む溶融池を保持しつつ、前記溶融池からスラグを選択的に排出する、エレクトロスラグ溶接の摺動式当金を提供する。

解決手段
開先側となる面に、溶接進行方向に刻設された溝を有し、前記溝は溶融金属とスラグを含む溶融池からスラグを選択的に吸引し、且つ当金の表面から内部にかけて漸次減少する幅を有し、好ましくは、当金の表面において、0.8mm〜4mmの幅で、吸引した前記スラグを該当金の外部に排出するように前記溶接用当金に刻設されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
開先側となる面に、溶接進行方向に刻設された溝を有するエレクトロスラグ溶接用摺動式当金であって、前記溝は溶融金属とスラグを含む溶融池からスラグを選択的に吸引し、且つ当金の表面から内部にかけて漸次減少する幅で、吸引した前記スラグを該当金の外部に排出するように前記溶接用当金に刻設されていることを特徴とするエレクトロスラグ溶接用摺動式当金。
【請求項2】
溝は当金の表面で幅が0.8mm〜4mm、深さが前記表面での幅の5倍以下であることを特徴とする請求項1記載のエレクトロスラグ溶接用摺動式当金。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アーク溶接による、スラグと溶融金属を含む溶融池を保持しつつ、前記溶融池からスラグを選択的に排出するエレクトロスラグ溶接の摺動式当金に関する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロガスアーク溶接(以下、EGW)においては、一般的にフラックス入りワイヤが使用されている。充填フラックス中にはスラグ形成剤が配合されており溶接時にこれが溶融してスラグ化し、スラグがビード表面と当金との間に介在することで前記当金の円滑な摺動を保証するとともにビード外観を良好に保っている。
【0003】
スラグは当金とビードの隙間から逃がすことができるが、スラグの排出が不十分であると、溶融金属表面にスラグが滞留し、その結果、逃げ場を失ったスラグがスラグ跳ねとなり、溶接チップにスラグが付着する。EGWでは通常開先が狭いため、溶接チップにスラグが付着して太くなると溶接チップが開先に挟まって動作が不能となり溶接を中断しなければならなくなる。
【0004】
溶接が中断すると、スラグを除去して後、溶接を再スタートする。溶接を中断し再スタートした継手部には溶込み不良などの溶接欠陥が発生するため、溶接終了後に表側及び裏側の両面からアークエアーガウジングなどで欠陥を除去したのち補修溶接を行なう。
【0005】
また、溶接が中断するほどでなくとも溶融金属上にスラグが過剰に滞留するとアークがスラグを掻き分けて発生するようになるためアークが不安定となりアークが消失することもある。
【0006】
以上のように、スラグが滞留すると溶接が不安定になるとともに、極端な場合には溶接を中断させ、溶接能率を低下させるため、その防止のため、種々の技術が提案されている。
【0007】
特許文献1には、スラグの排出を確保するため、ビードとの隙間が下へ行くほど広くなるようなテーパーが設けられている当金が記載されている。
【0008】
また、特許文献2には、溶融金属上のスラグ厚みを検知して、スラグ長に応じて摺動当金の実効長を変化させて、過剰なスラグの滞留を防止する方法が開示されている。
特許文献3には、立向きエレクトロガスアーク溶接用の固定式当金に、当該固定式当金を貫通するスリットを設け、スラグを排出する方法が開示されている。
【特許文献1】特開平11−285826号公報
【特許文献2】特開昭62−134180号公報
【特許文献3】特開平8−267283号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の方法では、スラグは溶融しており、かつ溶接金属は凝固した位置で当金がビードから離れるようにしなければスラグを排出する効果はなく、最適な形状を見出すことが困難であった。また、溶接条件が変われば、最適な当金の形状も変化するため、溶接条件が変わるたびに当金の形状を変える必要があり、当金の表面を加工しなおす必要があった。
【0010】
また、特許文献2の方法ではスラグ厚の検知装置および、検知されたスラグ厚に応じて自動的に当金を上下方向に移動させる制御および駆動機構を必要とし、装置が複雑になる欠点があった。
【0011】
特許文献3の方法は固定式の当金に関するものであり、この方法をそのまま摺動式当金に適用するには問題があった。すなわち、当金にスリットを設けそこにスラグを排出すると、溶接ビードと当金の隙間およびスリットに侵入したスラグが一体となって凝固し溶接ビードと当金を固着する。
【0012】
このため、溶接ビードと当金の相対的移動がさまたげられ、摺動式当金に適用することはできない。
【0013】
本発明は、かかる問題を解決し、溶接条件の広い範囲においても有効で、かつ、簡便にスラグ排出を確保して、溶融金属表面に過剰のスラグが滞留するのを防止するエレクトロスラグ溶接用摺動式当金を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者は前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、溶接当金の溶接金属側の面で、溶融池に接する領域に、溝を溶接方向に設け、更にその断面形状を、当金の深さ方向で単調に減少する形状とすることで、スラグだけを前記溝中に入れ、スラグの排出を促進し、スラグが溝中で凝固しても当金が摺動し得ることを見出した。
【0015】
本発明は得られた知見を基に、更に検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は、
1 開先側となる面に、溶接進行方向に刻設された溝を有するエレクトロスラグ溶接用摺動式当金であって、前記溝は溶融金属とスラグを含む溶融池からスラグを選択的に吸引し、且つ当金の表面から内部にかけて漸次減少する幅で、吸引した前記スラグを該当金の外部に排出するように前記溶接用当金に刻設されていることを特徴とするエレクトロスラグ溶接用摺動式当金。
2 溝は当金の表面で幅が0.8mm〜4mm、深さが前記表面での幅の5倍以下であることを特徴とする1記載のエレクトロスラグ溶接用摺動式当金。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、溶融金属上に過剰のスラグが滞留することがないので溶接が安定し、スラグ跳ねがなくなり溶接中断、溶接再スタート部の補修溶接がなくなり、高品質・高能率溶接が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明を説明する。図1は本発明の一実施例に係るエレクトロガスアーク溶接用摺動式当金で(a)は平面図、(b)は正面図、(C)は側面図を示す。図2に図1に示したエレクトロガスアーク溶接用摺動式当金を開先の表側に用いたエレクトロガスアーク溶接の状況を模式的に示す。
【0018】
図1及び図2において、1は開先の表側に配設する、銅または銅合金製の摺動式当金、2は該当金1における被溶接材9との接触面、3は摺動式当金1において、溶融池12のスラグ13と溶融金属14に接し、溶接金属16を形成する面、4は摺動式当金1に設けられたシールドガス導入管、5はシールドガス噴出口、6は冷却水循環用接続管、7は溶接トーチ、8はチップ、10は溶接ワイヤ、11は溶接アーク、12は溶融池、13はスラグ、14は溶融金属、15は裏当金、16は溶接金属、31は面3に刻設される溝である。
【0019】
エレクトロガスアーク溶接は、溶接トーチ7及びチップ8から溶接ワイヤ10へ溶接電源(図示しない)から電力を供給し、アーク11を発生させ、ワイヤリール(図示しない)からワイヤ10を連続供給して行なう。
【0020】
摺動式当金1は、被溶接材9に加工された開先の表側で接触面2で接触し、裏当金15との間で溶融池12を保持するように配設され、溶接の進行に伴い、溶融池12に同期して上方へ摺動する。
【0021】
摺動式当金1は、冷却水循環用接続管6により冷却水が供給され、水冷されているので、溶融池12の溶融金属14は直ちに凝固して、摺動式当金1により溶接金属16が形成される。
【0022】
摺動式当金1に設けられたシールドガス噴出口5からは、シールドガス導入管4により供給されるシールドガスが、溶接ワイヤ10に向けて噴出され、溶接アーク11と溶融池12を大気から保護する。
【0023】
本発明に係る摺動式当金1では、面3に摺動方向に溝31を設ける。面3は、溶融池12のスラグ13と溶融金属14に接するので、溝31を設けて、スラグ13だけを該溝31中に吸引する。
【0024】
溝31は、表面張力の小さいスラグ13は侵入することができるが、表面張力が大きい溶融金属14は侵入できない幅とし、好ましくは面3の表面での幅を0.8mmから4mmとする。溝の幅が表面で0.8mm未満ではスラグもその表面張力のため溝に入ることができず、スラグの排出を促進する効果が期待できない。
【0025】
一方、溝の幅が表面で4mmを超えるとスラグ13だけでなく溶融金属14(溶鋼)も溝中に侵入し、溶接金属16の外観が損なわれる。
【0026】
溝31に侵入したスラグ13が溶接金属16と摺動当金1との間に付着するため、スラグ13の排出量が増加する。
溝31の断面形状は、表面での幅が0.8mmから4mmであれば、スラグ13は溝3中に入るが、溶融金属14(溶鋼)はほとんど溝31に入らない。尚、断面形状は溶接方向に対し、直角な水平方向断面を指す。
【0027】
溝31の深さは深いほどスラグ13が溝31に入る量が増えるためスラグ13の排出を促進するが、溝が深くなりすぎると溝に入り凝固したスラグと当金との摩擦が大きくなり当金の摺動が困難となる。このため、溝31の深さは表面での幅の5倍以下とする。
【0028】
溝31の断面形状は溝の幅が当金の表面において最大で奥に行くに従い狭くなる形状とする。但し、溝の幅の変化率は特に規定しない。断面形状が半円、V型、放物線型、あるいは、これらの組み合わせなどのいずれでも一定の効果が得られる。また溝31の本数は多いほどスラグを排出する効果が大きい。
【0029】
以上、本発明は、立向MIG溶接、CO溶接にも適用可能で、特にスラグの発生量が多い、FCW(Flux Cored Wire)を用いる溶接に好適である。
【実施例】
【0030】
被溶接材9として板厚65mmの鋼板を用い、開先角度は18°で裏当材15側の開先幅は8mmとし台形状の開先断面(V形開先)を形成し、エレクトロガスアーク溶接を行った。溶接は溶接電流は390〜400A、溶接電圧は38〜40V、溶接速度は約2cm/minとし、FCW(ワイヤ径1.2mmΦ)を用いた。
【0031】
図1に示す摺動式当金を用い、面3に幅2mmの半円形溝(半径1mm)を3mm間隔で5本設けた。被溶接材9の溶接継手長さ約1.5mにおいてアークの停止は一度も無く、溶接の中断もなく健全な継手が形成された。
【0032】
溶接中、スラグが過剰に溶融金属表面に滞留することは全く無く、アークも極めて安定していた。また、スラグ跳ねも極めて少なく、チップに付着したスパッタ状のスラグは従来の溝を設けていない摺動式当金を用いた場合の1/5以下であった。
【0033】
溶接後、溶接金属(ビード)表面に付着したスラグを観察すると摺動式当金に設けた溝にスラグが入ったため、固化したスラグの表面には凸状の線がついていた。またスラグを除去して溶接金属(ビード)の形状を確認したが良好で、摺動式当金に設けた溝に対応する凸状の線はほとんど観察されなかった。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施例に係るエレクトロガスアーク溶接用摺動式当金で(a)は平面図、(b)は正面図、(C)は側面図。
【図2】図1のエレクトロガスアーク溶接用摺動式当金を開先の表側に用いたエレクトロガスアーク溶接の状況を模式的に示す図。
【符号の説明】
【0035】
1摺動式当金
2接触面
3面
31溝
4シールドガス導入管
5シールドガス噴出口
6冷却水循環用接続管
7溶接トーチ
8チップ
9被溶接材
10溶接ワイヤ
11溶接アーク
12溶融池
13スラグ
14溶融金属
15裏当金
16溶接金属(ビード)




 

 


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