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発明の名称 鋼板の冷却設備および製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−90355(P2007−90355A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−278997(P2005−278997)
出願日 平成17年9月27日(2005.9.27)
代理人 【識別番号】100105968
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 憲一郎
発明者 中田 直樹 / 黒木 高志 / 藤林 晃夫 / 冨田 省吾 / 西田 俊一 / 平田 直人
要約 課題
設備保全性がよく、多量の冷却水を鋼板下面に供給する場合の排水性にすぐれ、効率のよい冷却を幅方向に均一に行って高冷却速度を実現する鋼板の冷却設備および品質の高い鋼板を製造する方法を提供する。

解決手段
鋼板10の搬送方向に斜行して等間隔に配置された複数の保護板34と、鋼板10の下面に冷却水を供給するために保護板34と保護板34の間に搬送方向に斜行して設けられたノズル列とを備え、ノズル列には板幅方向に一定ピッチで描いた仮想線36上にそれぞれ同数の円管ノズル32が配置されているとともに、円管ノズル32の上端は保護板34の上端より低い位置に位置している。
特許請求の範囲
【請求項1】
鋼板の熱間圧延ラインに設置される鋼板の冷却設備であって、搬送される鋼板の下方において、鋼板の搬送方向に斜行して配置された複数の保護板と、鋼板の下面に冷却水を供給するために保護板と保護板の間に鋼板の搬送方向に斜行して設けられたノズル列とを備え、該ノズル列には鋼板の板幅方向に一定ピッチで描いた仮想線上にそれぞれ同数の管状ノズルが配置されているとともに、該管状ノズルの上端は前記保護板の上端より低い位置に位置していることを特徴とする鋼板の冷却設備。
【請求項2】
前記管状ノズルを取り付けたヘッダは、前記テーブルローラの軸心より低い位置に位置していることを特徴とする請求項1に記載の鋼板の冷却設備。
【請求項3】
前記管状ノズルの上端は、鋼板を搬送するテーブルローラの軸心より高い位置に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼板の冷却設備。
【請求項4】
前記管状ノズルは円管ノズルであり、ノズルの内径は3〜8mmで、噴射速度は1〜10m/sであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋼板の冷却設備。
【請求項5】
鋼板の熱間圧延ラインで鋼板を製造する鋼板の製造方法であって、搬送される鋼板の下方において、鋼板の搬送方向に斜行して複数の保護板を配置するとともに、鋼板の下面に冷却水を供給するために保護板と保護板の間に鋼板の搬送方向に斜行してノズル列を設け、該ノズル列には鋼板の板幅方向に一定ピッチで描いた仮想線上にそれぞれ同数の管状ノズルを配置するとともに、該管状ノズルの上端を前記保護板の上端より低い位置に位置させることを特徴とする鋼板の製造方法。
【請求項6】
前記管状ノズルを取り付けたヘッダを、前記テーブルローラの軸心より低い位置に位置させることを特徴とする請求項5に記載の鋼板の製造方法。
【請求項7】
前記管状ノズルの上端を、鋼板を搬送するテーブルローラの軸心より高い位置に位置させることを特徴とする請求項5または6に記載の鋼板の製造方法。
【請求項8】
前記管状ノズルは円管ノズルであり、ノズルの内径は3〜8mmで、噴射速度は1〜10m/sであることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼板の冷却設備および製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
熱間圧延により鋼板を製造するプロセスでは、圧延温度を制御するのに冷却水を供給したり、空冷を行ったりするのが一般的であるが、近年、高い冷却速度を得て組織を微細化し、鋼板の強度を上げる技術の開発が盛んである。
【0003】
例えば、冷却水を供給して熱鋼板を冷却する技術として、特許文献1に記載の技術がある。これは、図7に示すように、テーブルローラ13間にエプロンを兼ねたヘッダ51を設置し、ヘッダ51上面に多数の孔、いわゆる多孔ノズル52を設け、ここから棒状の冷却水53を鋼板10下面に供給する技術である。比較的多量の冷却水を鋼板に供給することで、高い冷却速度が得られるとされている。
【0004】
また、冷却水を供給して鋼板を冷却する別の技術として、特許文献2に記載の技術がある。これは、ノズルをハニカム状に配置して、効率のよい冷却を行うことができるものとされている。
【特許文献1】特開昭62−259610号公報
【特許文献2】特開平10−263669号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1、2に記載の技術は、設備保全性、冷却水を鋼板下面に供給した後の排水性、さらには冷却の均一性において大きな問題点がある。
【0006】
特許文献1に記載の技術では、図7に示すように、下面冷却設備50のヘッダ51がテーブルローラ14間のエプロンを兼ねる構造となっているので、先端が下方に反った鋼板10が進入してきた場合にはヘッダ51に当たり、ヘッダ51を破損するという問題がある。ヘッダ51が破損してノズル孔52がつぶれたり、変形したりすれば、冷却の均一性が著しく損なわれるので、この技術を長期にわたって使用する場合には、ヘッダ(エプロン)51を頻繁に取り替えるなどしなければならず、設備保全性の上で問題がある。
【0007】
また、冷却水53は鋼板10に供給された後に落下すると、ヘッダ(エプロン)51上に溜まって水膜54を作る。エプロンとなるヘッダ51上面にあけた孔がそのままノズル52になっているので、新たに供給された冷却水はこの水膜54を破って鋼板10下面に供給されなければならないが、冷却水量を増やそうとすればするほど水膜54が厚くなるので冷却の効率が悪くなるという問題がある。
【0008】
さらに、冷却水がヘッダ(エプロン)51の端部とテーブルローラ14との間の狭い隙間を通ってしか排水されないので、この排水が新たに供給される冷却水による冷却を阻害し、冷却水を効率よく使用することができない。
【0009】
一方、特許文献2に記載の技術についても、それを熱間圧延ラインで鋼板の下面を冷却する際に用いると、先端が下方に反った鋼板が進入してきた場合にノズルに当たり、ノズルを破損するという問題がある。ノズル間に保護板を設置することによって、鋼板の先端がノズルに衝突することを避けようとすることも考えられるが、ノズルが鋼板の搬送方向にも幅方向にも1/2ピッチずつずらして配置されているので、ノズル同士の間隔が狭すぎるため、適切な保護板を設置することができない。したがって、被冷却材がノズルに衝突する心配がないプロセスでしか用いることができず、熱間圧延ラインでの鋼板の冷却に用いることはできない。
【0010】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、設備保全性がよく、多量の冷却水を鋼板下面に供給する場合の排水性にすぐれ、効率のよい冷却を幅方向に均一に行って高冷却速度を実現する鋼板の冷却設備および品質の高い鋼板を製造する方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
【0012】
[1]鋼板の熱間圧延ラインに設置される鋼板の冷却設備であって、搬送される鋼板の下方において、鋼板の搬送方向に斜行して配置された複数の保護板と、鋼板の下面に冷却水を供給するために保護板と保護板の間に鋼板の搬送方向に斜行して設けられたノズル列とを備え、該ノズル列には鋼板の板幅方向に一定ピッチで描いた仮想線上にそれぞれ同数の管状ノズルが配置されているとともに、該管状ノズルの上端は前記保護板の上端より低い位置に位置していることを特徴とする鋼板の冷却設備。
【0013】
[2]前記管状ノズルを取り付けたヘッダは、前記テーブルローラの軸心より低い位置に位置していることを特徴とする前記[1]に記載の鋼板の冷却設備。
【0014】
[3]前記管状ノズルの上端は、鋼板を搬送するテーブルローラの軸心より高い位置に位置していることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の鋼板の冷却設備。
【0015】
[4]前記管状ノズルは円管ノズルであり、ノズルの内径は3〜8mmで、噴射速度は1〜10m/sであることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の鋼板の冷却設備。
【0016】
[5]鋼板の熱間圧延ラインで鋼板を冷却する鋼板の製造方法であって、搬送される鋼板の下方において、鋼板の搬送方向に斜行して複数の保護板を配置するとともに、鋼板の下面に冷却水を供給するために保護板と保護板の間に鋼板の搬送方向に斜行してノズル列を設け、該ノズル列には鋼板の板幅方向に一定ピッチで描いた仮想線上にそれぞれ同数の管状ノズルを配置するとともに、該管状ノズルの上端を前記保護板の上端より低い位置に位置させることを特徴とする鋼板の製造方法。
【0017】
[6]前記管状ノズルを取り付けたヘッダを、前記テーブルローラの軸心より低い位置に位置させることを特徴とする前記[5]に記載の鋼板の製造方法。
【0018】
[7]前記管状ノズルの上端を、鋼板を搬送するテーブルローラの軸心より高い位置に位置させることを特徴とする前記[5]または[6]に記載の鋼板の製造方法。
【0019】
[8]前記管状ノズルは円管ノズルであり、ノズルの内径は3〜8mmで、噴射速度は1〜10m/sであることを特徴とする前記[5]〜[7]のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
【発明の効果】
【0020】
本発明においては、鋼板下面に冷却水を供給する管状ノズルが保護板によって保護されるようにしているので、先端が下方に反った鋼板が進入してきた場合でも、管状ノズルの損傷が防止されて、設備保全性がよいとともに、所定の配列で管状ノズルが配置されているので、多量の冷却水を鋼板下面に供給した場合でも、管状ノズル同士の隙間から冷却水がスムースに排水されて、排水性に優れている。その結果、効率のよい冷却を幅方向に均一に行って高冷却速度を実現し、品質の高い鋼板を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の実施形態を以下に説明する。なお、ここでは、本発明を薄鋼板の熱間圧延熱延ラインにおいて、ランアウトテーブルでの鋼板の冷却に用いた場合を例にして述べる。
【0022】
図1は、本発明が用いられる薄鋼板の熱間圧延熱延ラインの概略を示した図である。11は加熱炉、12は粗圧延機と仕上圧延機からなる熱間圧延機列、13はランアウトテーブルであり、ランアウトテーブル13の上方には、鋼板10の上面に冷却水を供給するための上面冷却設備20が鋼板10の搬送方向(以下、単に搬送方向という)に所定の間隔で設置され、ランアウトテーブル13の下方には、テーブルローラ14の隙間から鋼板10の下面に冷却水を供給するための下面冷却設備30が搬送方向に所定の間隔で設置されている。
【0023】
この熱間圧延熱延ラインにおいては、加熱炉11から抽出されたスラブが熱間圧延機列12によって粗圧延と仕上圧延されて、所定の仕上温度にて所定の仕上板厚となった後、ランアウトテーブル13に搬送され、上面冷却設備20と下面冷却設備30から噴射される冷却水によって所定の温度まで冷却される。
【0024】
そして、図2は、本発明の一実施形態における下面冷却設備30を示した図であり、図3は、その下面冷却装置30のノズル配置を示した平面図である。
【0025】
図2、図3に示すように、下面冷却設備30は、ヘッダ31と、搬送方向に斜行してヘッダ31上面に配置された複数の保護板34と、隣接する保護板34同士の間に搬送方向に斜行してヘッダ31に設けられたノズル列(ここでは2列)とを備え、ノズル列には板幅方向に一定ピッチで描いた仮想線(図3中の破線)36上にそれぞれ同数(ここでは各1個)の円管ノズル32が配置されている。そして、棒状の冷却水を噴射する円管ノズル32の上端(先端)は、保護板34の上端より低い位置で、かつテーブルローラ14の軸心14aより高い位置に位置している。さらに、円管ノズル32を取り付けたヘッダ31は、テーブルローラ14の軸心14aより低い位置に位置している。なお、円管ノズル32の内径は3〜8mmで、噴射速度は1〜10m/sとしている。また、保護板34の間隔は等間隔であるのが好ましい。
【0026】
上記のように構成された下面冷却設備30においては、鋼板10下面に棒状冷却水33を供給する円管ノズル32が保護板34によって保護されるので、先端が下方に反った鋼板が進入してきた場合でも、円管ノズル32の損傷が防止され、設備保全性がよい。そのため、円管ノズル32が良好な状態のままで長期間にわたって冷却を行うことができるので、設備補修等を行うことなく鋼板の温度むらの発生を防止することができる。
【0027】
また、所定の配列で円管ノズル32が配置されているので、多量の冷却水33を鋼板10下面に供給した場合でも、円管ノズル32同士の隙間から冷却水がスムースに排水され、排水性に優れている。さらに、ヘッダ31がテーブルローラ14の軸心14aより低い位置に位置しているので、ヘッダ31とテーブルローラ14の間で冷却水の流れが阻害されることがなく、冷却水が一層スムースに排水される。これにより、ヘッダ31上面に冷却水が滞留することがなく、円管ノズル32先端の噴出口が水没することがないので、鋼板10下面には常に勢いのある冷却水が供給され、効率のよい冷却を行うことができる。
【0028】
なお、上記において、円管ノズル32の先端がテーブルローラ14の軸心14aより高い位置に位置するようにしているのは、円管ノズル32の先端が鋼板10の下面からあまり離れると、落下冷却水の影響もあり、鋼板10下面に勢いのある冷却水を供給するために高い噴射圧が必要になるからである。
【0029】
また、円管ノズル32の内径を3〜8mmとしているのは、内径が3mmより小さいと、ノズル詰まりが頻繁に発生するおそれがあるほか、噴流が細いので落下冷却水の干渉により鋼板10下面に到達できない場合が生じて冷却能力が低下するからであり、内径が8mmより大きいと、ノズルの間隔を広げ、噴射速度をある程度低く抑える必要があるので、板幅方向の温度むらが大きくなるうえ冷却能力も低下するからである。
【0030】
また、円管ノズル32からの噴射速度を1〜10m/sとしているのは、噴射速度が1m/s未満だと、冷却水が鋼板10に当たる勢いが弱く、十分な冷却が行われないからであり、噴射速度が10m/sを越えると、異常に高い噴水吹き上げ高さとなって、設備周辺への冷却水の飛散が問題となるからである。
【0031】
なお、上面冷却設備20は、円管ノズル等を備えた公知の冷却設備が用いられている。
【0032】
このようにして、上記のような下面冷却設備30を用いて、ランアウトテーブル13上で鋼板10の冷却を行うことにより、設備保全性と排水性に優れ、効率のよい冷却を幅方向に均一に行って高冷却速度を実現し、品質の高い鋼板を製造することができる。
【0033】
なお、この実施形態においては、下面冷却設備30のノズルに円管ノズル32を用いているが、角管ノズル等の他の管状ノズルを用いてもよい。
【0034】
また、保護板34と円管ノズル32の配置は、図3に示したものに限定されるものではなく、図4に示したもののように、隣接する保護板34の間にノズル列を3列配置し、仮想線36上にそれぞれ1個の円管ノズル32が配置されるようにしてもよい。また、図5、図6に示したもののように、ノズル列を搬送方向に2分割し、その間に板幅方向の保護板35を通した配置にしてもよい。
【0035】
さらに、薄鋼板の熱間圧延ラインに用いるだけでなく、厚鋼板の熱間圧延ラインに用いることもできる。
【実施例】
【0036】
本発明の実施例として、図1に概略を示した薄鋼板の熱間圧延ラインにおいてランアウトテーブル13での鋼板の冷却を行った。その際、仕上温度は880℃、仕上板厚は4mmとし、ランアウトテーブル13で550℃までの冷却を行った。
【0037】
本発明例として、前記の実施形態に示した下面冷却設備30を用いて鋼板の下面に棒状の冷却水を供給した。ここで、保護板34には厚さ22mmの鋼板を用い、円管ノズル32の内径は6mmとした。
【0038】
一方、比較例として、図7に示すように、テーブルローラ14間にエプロンを兼ねたヘッダ51を設置した前記特許文献1に記載された冷却設備50を用いて鋼板10の下面に棒状の冷却水を供給した。
【0039】
なお、本発明例、比較例ともに、鋼板下面に供給する冷却水の流量密度は2m/mmin、ノズル噴出口と鋼板10下面との距離は150mmとした。また、鋼板10上面についても、ともに公知の技術を用いて、流量密度1m/mminの棒状冷却水を供給した。
【0040】
本発明例と比較例について、設備保全性と冷却水の排水性、冷却能力の比較を行った結果を表1に示す。
【0041】
【表1】


【0042】
表1に示すように、比較例では、先端が下方に反った鋼板が進入してきた場合に、エプロンを兼ねるヘッダ上面に衝突して、設備を破損することがあった。それによって、ヘッダ51上面がへこんだり、噴出口52が変形したりして、冷却水53の噴射方向が均等でなくなり、板幅方向の温度むらが30℃にもなることがあった。そして、設備破損箇所を修理するためのコストがかかるうえ、操業を停止させて生産性が低下することも多かった。
【0043】
また、鋼板10下面に供給された後の冷却水がヘッダ31とテーブルローラ32間の狭い隙間からしか排水されないため、ヘッダ(エプロン)31上に溜まって水膜54を形成し、噴射口52から噴射する冷却水53は水膜54によって勢いが衰えてから鋼板10下面に到達するので、効率のよい冷却は行われず、上面の冷却と合わせた時の冷却速度は、20℃/sと低かった。
【0044】
この水膜54は、鋼板10の先端部が通過する時点では形成されておらず、先端部が通過した後、しばらくたってから形成された。したがって、鋼板10の先端部のみがよく冷え、水膜54が形成された後に冷却される定常部との温度差が30℃もあった。
【0045】
このように、温度むらが大きくなったので、材質強度のばらつきが大きい鋼板になってしまった。
【0046】
これに対して、本発明例では、先端が下方に反った鋼板が進入してきた場合でも、保護板34に当たるだけで、鋼板10がさらに下方に進入しなかったので、円管ノズル32等の設備が破損することはなかった。それにより、円管ノズル32が良好な状態のままで冷却を行うことができたので、設備補修等を行うことなく板幅方向の温度むらの発生を10℃以内に抑えることができた。また、操業を停止させることもなかったので、高い生産性を維持することができた。
【0047】
また、所定の配列で円管ノズル32が配置されているとともに、ヘッダ31がテーブルローラ14の軸心14aより低い位置に位置しているので、冷却水が円管ノズル32同士の隙間からスムースに排水されるとともに、ヘッダ31とテーブルローラ14の間で流れが阻害されることもなかった。これにより、ヘッダ31上面に冷却水が滞留することがなく、円管ノズル32先端の噴出口が水没することがなかったので、鋼板10下面には常に勢いのある棒状冷却水33が供給され、効率のよい冷却を行うことができ、上面の冷却と合わせたときの冷却速度は30℃/sにまで向上した。また、鋼板の先端通過から尾端通過まで常に同じ状態で冷却水が供給されたので、長手方向の温度むらは10℃と小さくなった。
【0048】
このように、鋼板の長手方向および幅方向とも温度むらを極めて小さく抑えることができたので、材質強度のばらつきを小さくでき、高品質な鋼板を製造することができた。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】薄鋼鈑の熱間圧延ラインの概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る冷却設備の説明図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるヘッダのノズル配置例を示した図である。
【図4】他のノズル配置例を示した図である。
【図5】他のノズル配置例を示した図である。
【図6】他のノズル配置例を示した図である。
【図7】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
【0050】
10 鋼板
11 加熱炉
12 熱間圧延機
13 ランナウトテーブル
14 テーブルローラ
14a テーブルローラの軸心
20 上面冷却設備
30 下面冷却設備
31 ヘッダ
32 ノズル
33 冷却水
34 保護板
35 保護板
36 仮想線
50 下面冷却設備
51 ヘッダ
52 噴射口
53 冷却水
54 水膜




 

 


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