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エレクトロガスアーク溶接方法 - JFEスチール株式会社
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発明の名称 エレクトロガスアーク溶接方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−30019(P2007−30019A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−220249(P2005−220249)
出願日 平成17年7月29日(2005.7.29)
代理人 【識別番号】100105968
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 憲一郎
発明者 真保 幸雄
要約 課題
本発明はエレクトロガスアーク溶接方法を提供する。

解決手段
溶接ワイヤをフラックス入りワイヤとし、フィラーワイヤを溶融池に供給する、溶接ワイヤが2本の場合は、前記2本の溶接ワイヤの間隙から、1本のフィラーワイヤを溶融池に供給し、または、其々の溶接ワイヤに対となるフィラーワイヤを使用し、溶融池に供給する。
特許請求の範囲
【請求項1】
溶接ワイヤをフラックス入りワイヤとし、フィラーワイヤを溶融池に供給することを特徴とするエレクトロガスアーク溶接法。
【請求項2】
2本の溶接ワイヤをフラックス入りワイヤとし、前記2本の溶接ワイヤの間隙から、1本のフィラーワイヤを溶融池に供給することを特徴とする2電極エレクトロガスアーク溶接法。
【請求項3】
2本の溶接ワイヤがフラックス入りワイヤで、其々の溶接ワイヤに対となるフィラーワイヤを使用し、前記フィラーワイヤが溶融池に供給されることを特徴とする2電極エレクトロガスアーク溶接法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレクトロガスアーク溶接方法に関し、特に極厚鋼板を溶接熱影響部の靭性を低下させることなく高能率で溶接するものに関する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロガスアーク溶接は、立向きの突合せ溶接の一種で、開先の表面側に摺動銅板を、裏面側にセラミックスや銅製の裏当て金材を配置し、摺動銅板と鋼板および裏当て金で囲まれる開先内に上方から電極ワイヤを送給してガスシールドアーク溶接を行う溶接方法である。
【0003】
エレクトロガスアーク溶接法は他の溶接法と比べて高能率であることから、船舶、石油貯蔵タンク及び橋梁など厚鋼板を用いる分野に採用されている。船舶分野でコンテナ船のシャーストレーキ及びハッチコーミング部等、板厚が50mm以上となる個所に適用する場合、1電極による1パス溶接では溶接速度が大幅に低下し、融合不良などの欠陥が発生しやすいため、2電極エレクトロガスアーク溶接法が適用される(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平8−187579号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、船舶の大型化などに伴い、高強度鋼の利用が拡大され、最近では板厚65mm以上となるYP390級以上の鋼板が大型コンテナ船のハッチコーミング部に用いられるようになり、2電極エレクトロガスアーク溶接法の大入熱溶接による溶接熱影響部の靭性低下の防止が課題となっている。
【0005】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであって、溶接能率と溶接熱影響部の靭性に優れる、厚鋼板の立向き1パス溶接に好適なエレクトロガスアーク溶接法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題は以下の手段により達成される。
1 溶接ワイヤをフラックス入りワイヤとし、フィラーワイヤを溶融池に供給することを特徴とするエレクトロガスアーク溶接法。
2 2本の溶接ワイヤをフラックス入りワイヤとし、前記2本の溶接ワイヤの間隙から、1本のフィラーワイヤを溶融池に供給することを特徴とする2電極エレクトロガスアーク溶接法。
3 2本の溶接ワイヤがフラックス入りワイヤで、其々の溶接ワイヤに対となるフィラーワイヤを使用し、前記フィラーワイヤが溶融池に供給されることを特徴とする2電極エレクトロガスアーク溶接法。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、フィラーワイヤを、溶融池の、2本の溶接ワイヤーによるアーク間で高温となる部分、または2本の溶接ワイヤによるアークのそれぞれの直下で高温となる部分に供給するので、フィラーワイヤが効率的に溶融され、溶着量が増大し、溶接速度を速くして溶接入熱を低下させることができる。また、溶融池の温度も低下するので溶接熱影響部組織の粗大化を抑制する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明はエレクトロガスアーク溶接においてフィラーワイヤを使用することを特徴とする。
図1は、本発明に係るエレクトロガスアーク溶接方法を説明する図で、溶接中の溶接部近傍の側断面を模式的に示す。
【0009】
図において1は溶接ワイヤ、2はアーク、3はフィラーワイヤ、4は溶融池、5は溶接部をシールドするシールドガス供給口を有する摺動銅板、6は溶接金属(溶接ビード)、7は裏当て材、aは被溶接材の表面側、bは被溶接材の裏面側を示す。
【0010】
溶接ワイヤ1と被溶接材の間にアーク2を発生させ、溶接ワイヤ1を溶融して溶滴とし、被溶接材の表面側aの摺動銅板5と、被溶接材の裏面側bの裏当て材7に囲まれる開先部に溶融池4を形成する。
【0011】
フィラーワイヤ3は溶融池4中に供給する。フィラーワイヤを溶融池に供給することで溶融池の温度が低下し、またフィラーワイヤが溶着量を増やして溶接速度を上げて、溶接入熱を低下させるので溶接熱影響部の組織粗大化が抑制され、靭性が向上する。
【0012】
フィラーワイヤ3を溶融池4中に供給する際、アーク2により溶解させ溶滴移行させても、未溶融状態で溶融池4中に供給してもいずれでも良く本発明では特に規定しない。
但し、未溶融状態で溶融池4中に供給すると、より効果的に溶融池の温度を低下させることが可能で溶接熱影響部の組織粗大化が抑制され、靭性が向上して好ましい。図1は未溶融状態で溶融池4中に供給する場合を示す。
【0013】
図2は、本発明に係るエレクトロガスアーク溶接方法の他の実施形態で、2電極の場合を示し、溶接中の溶接部近傍の側断面を模式的に示す。図において、8は溶接ワイヤ、9は溶接ワイヤ8による溶接アークを示す(図1と同じ符号は図1と同じものを指す)。
溶融池4で溶接ワイヤ1、8の間隙に相当する領域は、高温の溶滴の移行に加えて、アーク2、9により加熱されるため、極めて温度が高く、フィラーワイヤ3を2本の溶接ワイヤ1、8の間から、供給することで、該領域の温度を効果的に低下させることができる。
【0014】
フィラーワイヤ3はアーク2、9で溶解させ、溶滴移行させても良いが、上述したように未溶融状態で溶融池4中に供給することが好ましい。図2は後者の場合を示す。
図3は、本発明に係るエレクトロガスアーク溶接方法の他の実施形態で、2電極において2本のフィラーワイヤを用いる場合を示し、溶接中の溶接部近傍の側断面を模式的に示す。図において10、11はフィラーワイヤを示す(図1、2と同じ符号は図1、2と同じものを指す)。
【0015】
本実施形態では、フィラーワイヤは、2電極の溶接ワイヤのそれぞれについて供給される。溶融池4で溶接ワイヤ1の直下近傍にフィラーワイヤ10を、溶接ワイヤ8の直下近傍にフィラーワイヤ11を供給する。
【0016】
フィラーワイヤ10はアーク2により、フィラーワイヤ11はアーク9により、溶解させ、溶滴移行させても良いが、上述したように未溶融状態で溶融池4中に供給することが好ましい。図3は前者の場合を示す。本発明において溶接ワイヤの直下近傍とは、アークが溶融池上に発生している範囲をさす。
【0017】
図1〜3に示したいずれの実施形態においても、フィラーワイヤに通電加熱しホットワイヤとすると、フィラーワイヤの溶融速度が向上し、溶着量が増大し、より好ましい。また、溶接ワイヤをオシレートさせる場合は、フィラーワイヤも同期させてオシレートさせる。以下、本発明の効果を実施例を用いて説明する。
【実施例1】
【0018】
造船用YP390級鋼板(板厚65mm、板幅500mm、全長600mm)に開先角度が20°、開先ギャップが裏側10mmの開先を設け、種々の条件でエレクトロガスアーク溶接を行った。
【0019】
表1に溶接条件(開先形状、ワイヤ径、溶接電流、溶接電圧)および溶接速度実績および溶接速度、溶接電流、電圧から計算される溶接長さあたりの入熱を示す。溶接ワイヤはFCW(フラックス入りワイヤ:Flux Cored Wire)、極性はDCEN(直流逆極性)で電極(溶接ワイヤ)側をマイナスとした。
【0020】
表において記号1は1電極エレクトロガスアーク溶接でフィラーワイヤを1本添加する溶接条件(本発明例)、記号2(比較例)はフィラーワイヤを使用しない1電極エレクトロガスアーク溶接条件(比較例)である。
図4に本発明例(記号1)の電極(溶接ワイヤ1)およびフィラーワイヤ3の配置を示す。溶接ワイヤ1とフィラーワイヤ3との間隔は7mmで一定とし、板厚方向に溶接ワイヤ1とフィラーワイヤ3をオシレート幅Wを42mmとして同期させてオシレートさせた。
【0021】
図5に比較例(記号2)の電極(溶接ワイヤ1)の開先内の配置を示す。オシレート幅Wは本発明例と同じ42mmとした。
【0022】
表1より、本発明例(記号1)は比較例(記号2)と比較して1.5倍以上の溶接速度が得られ、さらに溶接入熱は0.6倍に低減している。
【0023】
【表1】


【実施例2】
【0024】
造船用YP390級鋼板(板厚80mm、板幅500mm、全長600mm)に開先角度が20°、開先ギャップが裏側10mmの開先を設け、種々の条件でエレクトロガスアーク溶接を行った。
【0025】
表2に溶接条件(開先形状、ワイヤ径、溶接電流、溶接電圧)および溶接速度実績および溶接速度、溶接電流、電圧から計算される溶接長さあたりの入熱を示す。溶接ワイヤはFCW(フラックス入りワイヤ:Flux Cored Wire)、極性は裏側(No.1)はDCEN(直流逆極性)で電極(溶接ワイヤ)側をマイナス、裏側(No.2)はDCEP(直流正極性)で電極(溶接ワイヤ)側をプラスとした。
【0026】
表において本発明例(記号3)は2電極エレクトロガスアーク溶接でフィラーワイヤを1本、2電極の中間に添加する溶接であり、比較例(記号4)はフィラーワイヤを使用しない2電極エレクトロガスアーク溶接である。
【0027】
図6に本発明例(条件3)の溶接ワイヤ1、8とフィラーワイヤ3の配置を示す。溶接ワイヤ1、8とフィラーワイヤ3の相対位置関係を一定に保ち、板厚方向にこれら3本のワイヤを同期してオシレート幅23mmでオシレートしている。
【0028】
図7に比較例(記号4)の電極(溶接ワイヤ)の配置を示す。ワイヤ1は固定し、ワイヤ8だけをオシレート幅13mmでオシレートする。
【0029】
表2より、本発明例(記号3)は比較例(記号4)と比較して1.8倍の溶接速度が得られ、さらに溶接入熱は0.6倍以下に低減している。
【0030】
【表2】


【実施例3】
【0031】
造船用YP390級鋼板(板厚80mm、板幅500mm、全長600mm)に開先角度が20°、開先ギャップが裏側10mmの開先を設け、種々の条件でエレクトロガスアーク溶接を行った。
【0032】
表3に溶接条件(開先形状、ワイヤ径、溶接電流、溶接電圧)および溶接速度実績および溶接速度、溶接電流、電圧から計算される溶接長さあたりの入熱を示す。溶接ワイヤはFCW(フラックス入りワイヤ:Flux Cored Wire)、極性は裏側(No.1)はDCEN(直流逆極性)で電極(溶接ワイヤ)側をマイナス、裏側(No.2)はDCEP(直流正極性)で電極(溶接ワイヤ)側をプラスとした。
【0033】
本発明例(記号5)は2電極エレクトロガスアーク溶接でフィラーワイヤを2本、アーク直下近傍に供給する溶接であり、比較例(記号6)は上述の実施例2の記号4と同じ条件でフィラーワイヤを使用しない2電極エレクトロガスアーク溶接である。
【0034】
図8に本発明例(記号5)の電極(溶接ワイヤ)およびフィラーワイヤの配置を示す。溶接ワイヤ1、8とフィラーワイヤ10、11を図のように配置し、溶接ワイヤ8とフィラーワイヤ11の相対位置関係を一定に保ち、板厚方向にオシレート幅13mmでオシレートする。比較例(記号6)は図7に準じた。
【0035】
表3より、本発明例(記号5)は比較例(記号6)と比較して2倍の溶接速度が得られ、さらに溶接入熱は0.5倍に低減している。
【0036】
【表3】


【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係るエレクトロガスアーク溶接の一実施形態を示す図。
【図2】本発明に係るエレクトロガスアーク溶接の他の実施形態を示す図。
【図3】本発明に係るエレクトロガスアーク溶接の他の実施形態を示す図。
【図4】実施例1の本発明例の電極(溶接ワイヤ)およびフィラーワイヤの配置を示す図。
【図5】実施例1の比較例の電極(溶接ワイヤ)の配置を示す図。
【図6】実施例2の本発明例の電極(溶接ワイヤ)およびフィラーワイヤの配置を示す図。
【図7】実施例2、3の比較例の電極(溶接ワイヤ)の配置を示す図。
【図8】実施例3の本発明例の電極(溶接ワイヤ)およびフィラーワイヤの配置を示す図。
【符号の説明】
【0038】
1、8 溶接ワイヤ
2、9 アーク
3、10、11 フィラーワイヤ
4 溶融池
5 摺動銅板
6 溶接金属(溶接ビード)
7 裏当て材
a 被溶接材の表面側
b 被溶接材の裏面側




 

 


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