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発明の名称 溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−874(P2007−874A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−180680(P2005−180680)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100099531
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 英一
発明者 横山 泰康 / 岡部 能知 / 剣持 一仁 / 小出 竜男 / 江木 基明
要約 課題
寒冷地に敷設されても溶接部が脆性破壊しない、溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法を提供する。

解決手段
帯鋼を略円筒状のオープン管1に連続成形し、該オープン管の円周方向端部同士を電縫溶接する電縫鋼管の製造方法において、帯鋼の組成を、C:0.02〜0.1%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.6〜1.8%以下、P:0.01%以下、S:0.01%以下、Al:0.1%以下を含有し、残部が実質的にFeからなる組成とし、オープン管の開先形状を、図1のa〜dが、a及びc=5〜50度、b/t及びd/t=1/10〜49/100を満たす形状とした。
特許請求の範囲
【請求項1】
帯鋼を略円筒状のオープン管に連続成形し、該オープン管の円周方向端部同士を電縫溶接する電縫鋼管の製造方法において、前記帯鋼の組成を、質量%で、C:0.02〜0.1%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.6〜1.8%以下、P:0.01%以下、S:0.01%以下、Al:0.1%以下を含有し、残部が実質的にFeからなる組成とし、前記オープン管の円周方向端部形状を、該円周方向に略垂直な最先端面の管外面側及び管内面側にテーパ面が連なり、管外面側のテーパ面が最先端面となす外角aが5〜50度、同テーパ面の管肉厚t方向の幅bと管肉厚tの比b/tが1/10〜49/100であり、管内面側のテーパ面が最先端面となす外角cが5〜50度、同テーパ面の管肉厚t方向の幅dと管肉厚tの比d/tが1/10〜49/100である形状としたことを特徴とする溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法。
【請求項2】
前記組成に加えて更に、質量%で、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下の内から選ばれる1種又は2種を含有することを特徴とする請求項1記載の溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法。
【請求項3】
前記組成に加えて更に、質量%で、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下の内から選ばれる1種又は2種を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法。
【請求項4】
前記組成に加えて更に、質量%で、Nb:0.1%以下、V:0.1%以下、Ti:0.1%以下の内から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法。
【請求項5】
前記組成に加えて更に、質量%で、Ca:0.005%以下を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の溶接部靭性を向上させ、溶接部を起点とする脆性破壊を抑制した、溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
厚肉ラインパイプ向けの電縫鋼管では、従来、溶接部品質向上の観点から、経験に頼った入熱や溶接時のVシェイプの調節等が行われてきた。即ち、定性的には、高入熱、Vシェイプの適正化(Vシェイプ収束角度を凡そ2〜3度とすること)により、溶接部品質の向上がなされてきた。然し、このような経験に頼った調整では、必ずしも100%の靭性保証がなされることはなく、時に著しく低靭性の部位が発生し、これを抑制することができていなかった。
【0003】
設備費用が安く、ロール形状を変更し易い小径サイズの電縫鋼管では、上記対策としてロール成形時にエッジ端面を加工(圧延)し、溶接時のビード生成量を低減し、ビード切削負荷を低減する手法が取られているが、ラインパイプ向けの肉厚大径の電縫鋼管では、設備改造費用も著しく高価となるため、エッジ端面の形状に着目した対策は取られていなかった。尤も、二次加工を前提とした小径電縫管では、例えば特許文献1に記載されるように管内面に相当するエッジ端面を加工し、電縫溶接後の二次加工時における延性破壊を抑制する方法が知られてはいた。
【特許文献1】特開2003−164909号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
然しながら、特許文献1記載の技術は、鋼管二次加工のような低歪み速度の加工における高い加工性を溶接部に付与する方法であり、そこでは、寒冷地に敷設されるラインパイプに必要とされる高靭性(高歪み速度領域の脆性破壊)は考慮されていない。
本発明は、上記の状況に鑑み、寒冷地に敷設されても溶接部が脆性破壊しない、溶接部を高靭性とした高強度厚肉ラインパイプ向けの電縫鋼管の製造を可能ならしめた、溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、強度がAPI規格X65グレード以上の高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の寒冷地における脆性破壊抑制の観点から、必要とする溶接部靭性及びこれを満たす成分系の検討を行った。その結果、溶接部に切欠きを入れたシャルピー衝撃試験において、破面遷移温度が−46℃以下で且つ−46℃における吸収エネルギーが100J以上になる高靭性が、寒冷地における脆性破壊抑制のために必要不可欠であることを見出した。更に、かかる高靭性は、化学成分を最適化することに加え、電縫溶接されるオープン管円周方向端部形状を最適化することによって達成されることを見出した。
【0006】
本発明は上記の知見を基に成されたものであり、その要旨は以下の通りである。
[請求項1] 帯鋼を略円筒状のオープン管に連続成形し、該オープン管の円周方向端部同士を電縫溶接する電縫鋼管の製造方法において、前記帯鋼の組成を、質量%で、C:0.02〜0.1%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.6〜1.8%以下、P:0.01%以下、S:0.01%以下、Al:0.1%以下を含有し、残部が実質的にFeからなる組成とし、前記オープン管の円周方向端部形状を、該円周方向に略垂直な最先端面の管外面側及び管内面側にテーパ面が連なり、管外面側のテーパ面が最先端面となす外角aが5〜50度、同テーパ面の管肉厚t方向の幅bと管肉厚tの比b/tが1/10〜49/100であり、管内面側のテーパ面が最先端面となす外角cが5〜50度、同テーパ面の管肉厚t方向の幅dと管肉厚tの比d/tが1/10〜49/100である形状としたことを特徴とする溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法。
【0007】
[請求項2] 前記組成に加えて更に、質量%で、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下の内から選ばれる1種又は2種を含有することを特徴とする請求項1記載の溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法。
[請求項3] 前記組成に加えて更に、質量%で、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下の内から選ばれる1種又は2種を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法。
【0008】
[請求項4] 前記組成に加えて更に、質量%で、Nb:0.1%以下、V:0.1%以下、Ti:0.1%以下の内から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法。
[請求項5] 前記組成に加えて更に、質量%で、Ca:0.005%以下を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の溶接部靭性に優れた高強度厚肉ラインパイプ向け電縫鋼管の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、化学成分とオープン管円周方向端部形状とを最適に組合せたことにより、寒冷地に敷設されても溶接部が脆性破壊しない、溶接部を高靭性とした高強度厚肉ラインパイプ向けの電縫鋼管を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、帯鋼を略円筒状のオープン管に連続成形する造管成形工程と、該オープン管の円周方向端部同士を電縫溶接する接合工程とを有する。造管成形工程では、コイル状巻物から連続的に払い出した帯鋼を、ブレークダウンロール装置、ケージロール装置、フィンパスロール装置等を複数直列に配置したロール成形手段に通して略円筒状のオープン管に連続成形する。接合工程では、高周波通電(又は誘導)加熱装置及びスクイズロール装置からなる電縫溶接手段を用いて、オープン管のVシェイプ収束点を連続的に接合する。本発明では、特に、帯鋼の組成と、オープン管の円周方向端部形状(開先形状ともいう)とが限定される。
【0011】
先ず組成(化学成分)の限定理由を説明する。尚、化学成分含有量の単位には質量%を用いるが、以下では%と略記する。本発明では、敷設時の総合的な低コスト化を考慮し、特に鋼管の輸送費用低下を重要視している顧客の薄肉材への要求を受けていることに鑑み、高強度を前提とした化学成分を基本とした。
Cは0.02〜0.1%とする。Cは炭化物として析出強化に寄与する元素であるが、0.1%を超えるとパーライト、ベイナイト、マルテンサイト等の第二相の組織分率が増加し、ラインパイプとして必要な優れた素材靭性を確保できなくなる。このため、Cは0.1%以下に限定した。一方、C含有量が0.02%未満では、ラインパイプとして十分な強度が確保できなくなる。このため、Cは0.02%以上含有するものとする。好ましくは0.02〜0.07%である。
【0012】
Siは0.01〜0.5%とする。Siは脱酸のため添加するが、0.01%未満では脱酸効果が十分でなく、0.5%を超えると電縫溶接性を劣化させるため、Si含有量を0.01〜0.5%に規定する。
Mnは0.6〜1.8%とする。Mnは強度、靭性を確保するため添加するが、0.01%未満ではその効果が十分でなく、1.8%を超えると第二相分率が増加し、ラインパイプとして必要な優れた素材靭性を確保できないため、Mn含有量を0.6〜1.8%に規定する。
【0013】
Pは0.01%以下とする。Pは電縫溶接性を劣化させる不可避的不純物元素であるため、P含有量の上限を0.01%に規定する。
Sは0.01%以下とする。Sは一般的に鋼中においてはMnS介在物となり、水素誘起割れ(HIC)の起点となるため少ないほどよい。然し、0.01%以下であれば問題ないため、S含有量の上限を0.01%に規定する。
【0014】
Alは0.1%以下とする。Alは脱酸剤として添加されるが、0.1%を超えると鋼の清浄度が低下し、靭性を劣化させるため、Al含有量は0.1%以下に規定する。
本発明では、ラインパイプ向け電縫鋼管の強度や降伏比、靭性をさらに改善する目的で上記の成分に加えて更に、
・Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下の内から選ばれた1種又は2種、
・Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下の内から選ばれた1種または2種、
・Nb:0.1%以下、V:0.1%以下、Ti:0.1%以下の内から選ばれた1種又は2種以上、
・Ca:0.005%以下、
を選択して含有できる。
【0015】
Cuは0.5%以下がよい。Cuは靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、多く添加すると溶接性が劣化するため、添加する場合は0.5%を上限とする。好ましくは0.05〜0.5%である。
Niは0.5%以下がよい。Niは靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、多く添加すると硬化第二相が生成しやすくなり、素材靭性の低下に繋がるため、添加する場合は0.5%を上限とする。好ましくは0.05〜0.5%である。
【0016】
Crは0.5%以下がよい。CrはMnと同様に低Cでも十分な強度を得るために有効な元素であるが、多く添加すると第二相が生成しやすくなり素材靭性を低下させるため、添加する場合は0.5%を上限とする。好ましくは0.1〜0.5%である。
Moは0.5%以下がよい。MoはMn、Crと同様に低Cでも十分な強度を得るために有効な元素であるが、多く添加すると第二相が生成しやすくなり素材靭性を低下させるため、添加する場合は0.5%を上限とする。好ましくは0.05〜0.5%である。
【0017】
Nbは0.1%以下がよい。Nbは炭窒化物の微細析出と組織の微細粒化により強度と靭性を向上させる。然し、0.1%を超えると硬化した第二相が増加しやすくなり、逆に素材靭性が著しく劣化するため、添加する場合は0.1%以下に規定する。好ましくは0.01〜0.1%である。
Vは0.1%以下がよい。VはNbと同様に炭窒化物の微細析出により強度上昇に寄与する。然し、0.1%を超えるとNbと同様に硬化した第二相が増加しやすくなり、逆に素材靭性が著しく劣化するため、添加する場合は0.1%以下に規定する。好ましくは0.05〜0.1%である。
【0018】
Tiは0.1%以下がよい。TiもNb、Vと同様に炭窒化物の微細析出により強度上昇に寄与する。然し、0.1%を超えるとNbと同様に硬化した第二相が増加しやすくなり、逆に素材靭性が著しく劣化するため、添加する場合は0.1%以下に規定する。好ましくは0.005〜0.1%である。
Caは0.005%以下がよい。Caは、水素誘起割れの起点となり易い伸長したMnSの形態制御に必要な元素である。然し、0.005%を超えて添加すると過剰なCa酸化物、硫化物が生成し、靭性劣化に繋がるため、添加する場合は0.005%以下に規定する。好ましくは0.002〜0.005%である。
【0019】
上記以外の残部は実質的にFeからなる。残部が実質的にFeからなるとは、本発明の作用効果を無くさない限り、不可避的不純物をはじめ、他の微量添加元素を含有するものが本発明の範囲に含まれることを意味する。不可避的不純物の含有量は合計で0.05%以下であることが好ましい。他の微量添加元素の含有量は合計で5%以下であることが好ましい。
次に、本発明に用いるオープン管の円周方向端部形状即ち開先形状について説明する。この開先形状は、図1に示すような、オープン管1の円周方向に略垂直な(即ち管軸方向に直交する断面内で円周方向となす角度が90度±5度である)最先端面2の管外面側及び管内面側に夫々テーパ面3A、3Bが連なる形状において、管外面側のテーパ面3Aが最先端面2となす外角a、同テーパ面3Aの管肉厚t方向の幅bと管肉厚tの比b/t、管内面側のテーパ面3Bが最先端面2となす外角c、及び同テーパ面3Bの管肉厚t方向の幅dと管肉厚tの比d/tを用いて規定される。この規定とは、a=5〜50度、b/t=1/10〜49/100、c=5〜50度、d/t=1/10〜49/100、を満たすことである。尚、管肉厚は帯鋼の板厚に該当するので、以下、板厚とも称する。
【0020】
開先形状を上記のように規定したのは、電縫溶接により接合させる端部の温度分布を均一化し、溶鋼の生成、排出を促進させるためである。
外角a、cの少なくとも何れか一方が5度未満であると、該5度未満側のテーパ面と管外面又は管内面境界をなすコーナ部が、コーナ効果により過加熱され、最先端面2の温度が相対的に低くなり、板厚中央部における溶鋼生成及び排出が抑制され、結果として接合部に酸化物が排出されずに残存し、溶接部の高靭性が確保できない。
【0021】
外角a、cの少なくとも何れか一方が50度超であると、該50度超側のテーパ面の温度上昇が不十分となり、該テーパ面における溶鋼生成及び排出が抑制され、やはり溶接部の高靭性が確保できない。
幅b、dの少なくとも何れか一方が1/10t未満であると、テーパ面が相対的に過小なためコーナ効果の抑制ができず、コーナ部が過加熱され、中央部の温度が相対的に低くなり、溶鋼の排出が抑制され、溶接部の靭性が低下する。
【0022】
幅b、dの少なくとも何れか一方が49/100t超であると、テーパ面が相対的に過大なためこの領域での溶鋼生成が遅延し、板厚中央部のみが過加熱されて他の領域の接合が不十分となる。
開先形状を上記規定の形状に整える方法としては、造管成形工程の初めの方の段階で、連続成形前の帯鋼の幅方向両端部をコイルエッジャー、エッジミラー等の切削手段により切削する方法や、造管成形工程の終わりの方の段階で、上記規定の形状の雌型相当のフィン部孔型形状にしたフィンパスロール等の圧延成形手段により円周方向端部を塑性変形させる方法等々が挙げられ、これらの何れも好ましく用い得る。
【実施例】
【0023】
表1に示す組成、板厚、YS、TSを有する帯鋼(コイル状熱延鋼板)を、前記造管成形工程及びこれに引続く前記接合工程(加熱方式は高周波通電加熱方式)により処理し、外径20インチのX64耐サワー電縫鋼管を製造した。その際、連続成形前の帯鋼の幅方向両端部をエッジミラーで切削加工して、開先形状(図1のa〜d)を表2に示す条件の何れかに整えた。尚、本実施例では、接合工程は高周波通電加熱方式で行ったが、高周波誘導加熱方式等の他の加熱方式も適用可能である。
【0024】
【表1】


【0025】
【表2】


得られた電縫鋼管の各々について管軸方向の相異なる10点の位置から1本ずつ、試験片長さ方向を管周方向に平行とし、ノッチ長さ中心を溶接部肉厚中心位置として採取した10本のJIS5号の2mmVノッチシャルピー衝撃試験片を用い、−46℃で衝撃試験を行い、吸収エネルギー、脆性破面率を測定した。これらの測定データを基に、製造所のばらつきを考慮して、10本の試験片全部において、溶接部の−46℃の吸収エネルギーが125J以上、脆性破面率が35%以下であるものが目標特性を満足するものとして評価した。これら測定及び評価の結果を表3に示す。
【0026】
【表3】


表3より、C含有量が請求範囲外である帯鋼Aを素材とした鋼管(No.1〜5)は、組織がフェライト−ベイナイト系で、開先形状によらず溶接部靭性が著しく低い。Mn或いはNb含有量が請求範囲外である帯鋼B、Cを素材とした鋼管(No.6〜15)も、溶接部靭性が低く、何れの開先形状においても−46℃における125J以上を満足しない。
【0027】
組成が請求範囲内である帯鋼D〜Jを素材とした鋼管(No.16〜41)の場合、開先形状が請求範囲外である条件No.1、2、3、4、6では、各10本ずつの−46℃の吸収エネルギーについてみると、平均値は高い値を示しているが、2〜3本、−46℃で125Jを満足できない試験片が存在するのに対し、開先形状が請求範囲内である条件No.5、7、8、9、10では、何れも全10本が安定して高い吸収エネルギーを示している。脆性破面率についても同様に、開先形状が請求範囲外である条件No.1、2、3、4、6では、35%を超える脆性破面率を呈する試験片が存在するのに対し、開先形状が請求範囲内である条件No.5、7、8、9、10では、何れも全10本が安定して低い脆性破面率を呈している。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】オープン管の円周方向端部形状(開先形状)の規定要領を示す断面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 オープン管
2 最先端面
3A、3B テーパ面




 

 


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