Warning: copy(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 8
穴加工工具 - 三菱マテリアル株式会社
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 三菱マテリアル株式会社

発明の名称 穴加工工具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−111779(P2007−111779A)
公開日 平成19年5月10日(2007.5.10)
出願番号 特願2005−302691(P2005−302691)
出願日 平成17年10月18日(2005.10.18)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 滝口 正治 / 大塚 友司
要約 課題
切刃の工具本体径方向の位置と工具本体先端側への突出量を簡単に、かつ精度良く調整することができ、加工穴を寸法精度良く成形することができる穴加工工具を提供する。

解決手段
工具本体12の先端部に凹部15が形成され、凹部15の工具本体12径方向外側を向く壁面には、バイト31が収容されるバイト孔17が、凹部15から離れるにしたがい漸次工具本体12後端側へ向かうように軸線Oに対して傾斜した方向に延びるように穿設され、バイト孔17の凹部15の反対側には、バイト31の突出量を調整するための調整ネジ21が具備されており、バイト31は、工具本体12径方向外側に向けられた外周刃35と、工具本体12先端側に向けられた先端刃部36とを有し、外周刃35には、工具本体12後端側へ向かうにしたがい漸次工具本体12径方向内側に後退するようにバックテーパが付されていることを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
被切削材に予め形成された下穴に挿入されて、該下穴の内壁面を切削加工する穴加工工具であって、
軸線回りに回転される工具本体の先端部には、前記工具本体先端側及び前記工具本体径方向外側に向けて開口された凹部が形成され、
この凹部の前記工具本体径方向外側を向く壁面には、切刃部を有するバイトが収容されるバイト孔が、前記凹部から離れるにしたがい漸次前記工具本体後端側へ向かうように前記軸線に対して傾斜した方向に延びるように穿設され、
前記バイト孔の前記凹部の反対側には、前記バイトの前記凹部からの前記切刃部の突出量を調整するための調整ネジが具備されており、
前記バイトは、前記切刃部の辺稜部が前記凹部から突出するように配置され、前記工具本体径方向外側に向けられた前記辺稜部が外周刃とされ、前記工具本体先端側に向けられた辺稜部が先端刃とされ、前記外周刃に、前記工具本体後端側へ向かうにしたがい漸次前記工具本体径方向内側に後退するようにバックテーパが付されていることを特徴とする穴加工工具。
【請求項2】
前記調整ネジは、一端側に第1雄ネジ部が形成され、他端側に、前記第1雄ネジ部とネジピッチの異なる第2雄ネジ部が形成され、前記第1雄ネジ部が前記バイト孔の前記凹部と反対側に位置する底面にねじ込まれ、前記第2雄ネジ部が前記バイトの後端部にねじ込まれていることを特徴とする請求項1に記載の穴加工工具。
【請求項3】
前記バイト孔は断面四角形の角孔とされ、
前記工具本体には、前記バイトを固定するためのクランプネジが、工具回転方向前方側から前記バイト孔に交差するように螺着されており、
前記バイトは、前記バイトの端面から見て、前記クランプネジが当接される側面が前記工具本体先端側に向かうにしたがい漸次後退するように傾斜した傾斜面とされた台形状とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の穴加工工具。
【請求項4】
前記バイト孔は断面四角形の角孔とされ、
前記工具本体には、前記バイトを固定するためのクランプネジが、前記工具回転方向前方側から前記バイト孔に交差するように螺着されており、
前記バイトは、前記バイトの端面から見て、前記クランプネジが当接される側面に対向する側面が、前記工具本体先端側に向かうにしたがい漸次後退するように傾斜した傾斜面とされた台形状とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の穴加工工具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被切削材に予め形成された下穴に挿入されて、下穴の内壁面を切削加工する穴加工工具に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の穴加工工具としては、従来、軸線回りに回転される長尺円柱状の工具本体の先端部に、切刃を備えたインサートが着脱可能に取り付けられたリーマが提供されている(特許文献1参照)。
図7に、従来のリーマの一例を示す。このリーマ1は、軸線O回りに回転される長尺円柱状の工具本体2を有し、工具本体2の先端側外周に、切刃3を有するインサート4がクランプネジ5によって固定されている。
【0003】
インサート4の切刃3が、工具本体2径方向外側及び工具本体2先端側に向けられており、インサート4の工具本体2の径方向内側には、インサート4の位置を調整する調整機構6として、インサート4の工具本体2後端側に配置された第1調整ネジ7と工具本体2先端側に配置された第2調整ネジ8の2つの調整ネジ7、8が備えられており、これら2つの調整ネジ7、8の先端面がインサート4の工具本体2径方向内側を向く面に当接されている。
さらに、インサート4の工具本体後端側には、このインサート4の工具本体先端側への突出量を調整するための第3調整ネジ9が備えられており、この第3調整ネジ9の先端面がインサート4の工具本体2後端側を向く面に当接されている。
【0004】
この構成のリーマ1においては、インサート4の切刃3の位置調整を行う際に、第1調整ネジ7及び第2調整ネジ8を使用して、インサート4に形成された切刃3の軸線Oに対する傾斜角(バックテーパ)と工具本体2径方向の位置を調整でき、第3調整ネジ9を使用して、インサート4に形成された切刃3の工具本体2先端側への突出量を調整できる。したがって、所定の内径の加工穴を寸法精度良く形成することができるとともに、切刃3による切削をスムーズに行うことができるものである。
【特許文献1】特開2002−160125号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この構成のリーマ1においては、切刃3の位置調整に、第1調整ネジ7と第2調整ネジ8と第3調整ネジ9の3つの調整ネジを使用する必要があり、切刃3の位置調整を簡単に行うことができず、調整に多くの時間と労力が必要であった。また、位置調整を行う作業者によるばらつきが大きく、切刃3の位置を安定したものを提供することが困難であった。
【0006】
また、バックテーパを調整する調整機構6と工具本体2径方向位置を調整する調整機構6とが同一の第1、第2調整ネジ7、8であるので、例えば、バックテーパを調整した後に工具本体2径方向の位置を調整する際に、既に調整したバックテーパが変化してしまい、再度調整する必要が生じることがあり、切刃3の径方向の位置調整及びバックテーパの調整はさらに困難であった。
【0007】
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、切刃の工具本体径方向の位置と工具本体先端側への突出量を簡単に、かつ精度良く調整することができ、加工穴を寸法精度良く成形することができる穴加工工具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために、この発明は、被切削材に予め形成された下穴に挿入されて、該下穴の内壁面を切削加工する穴加工工具であって、軸線回りに回転される工具本体の先端部には、前記工具本体先端側及び前記工具本体径方向外側に向けて開口された凹部が形成され、この凹部の前記工具本体径方向外側を向く壁面には、切刃部を有するバイトが収容されるバイト孔が、前記凹部から離れるにしたがい漸次前記工具本体後端側へ向かうように前記軸線に対して傾斜した方向に延びるように穿設され、前記バイト孔の前記凹部の反対側には、前記バイトの前記凹部からの前記切刃部の突出量を調整するための調整ネジが具備されており、前記バイトは、前記切刃部の辺稜部が前記凹部から突出するように配置され、前記工具本体径方向外側に向けられた前記辺稜部が外周刃とされ、前記工具本体先端側に向けられた辺稜部が先端刃とされ、前記外周刃に、前記工具本体後端側へ向かうにしたがい漸次前記工具本体径方向内側に後退するようにバックテーパが付されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
この構成の穴加工工具では、切刃部を有するバイトが、凹部の工具本体径方向内側の壁面に穿設されたバイト孔に凹部から切刃部が突出されるように収容され、工具本体径方向外側に向けられた部分に外周刃が設けられ、工具本体先端側に向けられた部分に先端刃が形成されているので、この先端刃と外周刃とで下穴の内壁面を切削加工して加工穴を形成することができる。
【0010】
そして、このバイト孔が前記凹部から離れるにしたがい漸次前記工具本体後端側へ向かうように前記軸線に対して傾斜した方向に延びるように穿設されているとともに、このバイト孔に沿ってバイトを進退可能に位置調整する調整ネジが備えられているので、調整ネジを使用してバイトを進退させることで、外周刃の工具本体径方向位置と先端刃の工具本体先端方向位置とが元の位置と平行に調整されることになる。したがって、例えば、先端刃及び外周刃を元の位置と平行になるように再研磨しても、バイトを突き出すことで同一径の加工穴を形成する穴加工工具として使用することができる。
【0011】
ここで、外周刃のバックテーパについては、バイトに予め付されており、バイトを進退させてもバックテーパは変化しないので、バックテーパを調整する必要がない。
したがって、外周刃及び先端刃の位置をひとつの調整ネジによって調整できるので、切刃の位置調整を簡単にかつ確実に行うことができ、調整作業に要する時間と労力を大幅に低減できるとともに、作業者によるばらつきを抑えることができる。
【0012】
また、前記調整ネジを、一端側に第1雄ネジ部が形成され、他端側に、前記第1雄ネジ部とネジピッチの異なる第2雄ネジ部が形成されたものとし、前記第1雄ネジ部を前記バイト孔の前記凹部と反対側に位置する底面にねじ込み、前記第2雄ネジ部を前記バイトの後端部にねじ込むことにより、前記一端側からこの調整ネジを回動することで前記バイトを進退可能に移動させることができる。
【0013】
ここで、例えば、バイトの後端側にねじ込まれている第2雄ネジ部のネジピッチを、バイト孔の前記底面にねじ込まれている第1雄ネジ部のネジピッチよりも小さくすることにより、一端側から調整ネジをねじ込むと、調整ネジ自体が第1雄ネジ部のネジピッチ分だけ前進することになるが、第2雄ネジ部のネジピッチ分だけバイトにねじ込まれることでバイトが後退することになる。すると、全体として、バイトが第1雄ネジ部と第2雄ネジ部とのネジピッチの差分だけ前進することになる。
したがって、バイトの位置調整を精度良く行うことができ、先端刃及び外周刃の位置の微調整を行うことができる。
【0014】
また、前記バイト孔を断面四角形の角孔とし、前記工具本体に、前記バイトを固定するためのクランプネジを、工具回転方向前方側から前記バイト孔に交差するように螺着して、前記バイトを、前記バイトの端面から見て、前記クランプネジが当接される側面が前記工具本体先端側に向かうにしたがい漸次後退するように傾斜した傾斜面とされた台形状とすることにより、クランプネジによって、バイトが、角孔とされたバイト孔の工具回転方向前方側を向く面と工具本体先端側を向く面とが交差した角部に向けて押圧されることになる。ここで、前記外周刃及び前記先端刃によって下穴の内壁面を切削した際には、バイトに、工具回転方向後方側へと押圧する主分力と、工具本体後端側へとい押圧する送り分力とが作用することになり、バイトが前記角部に向けて強く押圧される。したがって、これらの主分力と送り分力の合力を、バイト孔の角部で受けることができるので、バイトの位置が安定して、切削抵抗による切刃の振れを抑えることができ、加工穴を精度良く形成することができる。
【0015】
また、前記バイト孔を断面四角形の角孔とし、前記工具本体に、前記バイトを固定するためのクランプネジを、前記工具回転方向前方側から前記バイト孔に交差するように螺着して、前記バイトを、前記バイトの端面から見て、前記クランプネジが当接される側面に対向する側面が、前記工具本体先端側に向かうにしたがい漸次後退するように傾斜した傾斜面とされた台形状とすることにより、クランプネジによって、バイトが、角孔とされたバイト孔の工具回転方向前方側を向く面と工具本体先端側を向く面とが交差した角部に向けて押圧されることになる。ここで、前記外周刃及び前記先端刃によって下穴の内壁面を切削した際には、バイトに、工具回転方向後方側へと押圧する主分力と、工具本体後端側へとい押圧する送り分力とが作用することになり、バイトが前記角部に向けて強く押圧される。したがって、これらの主分力と送り分力の合力を、バイト孔の角部で受けることができるので、バイトの位置が安定して、切削抵抗による切刃の振れを抑えることができ、加工穴を精度良く形成することができる。
【0016】
このように本発明によれば、インサートに備えられた切刃の工具本体径方向の位置と工具本体先端側への突出量を簡単に、かつ精度良く調整することができ、加工穴を寸法精度良く成形することができる穴加工工具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の第1の実施形態である穴加工工具について添付した図面を参照にして説明する。図1から図3に、本発明の第1の実施形態である穴加工工具としてのリーマを示す。
このリーマ11は、軸線Oを中心とした概略円柱状の工具本体12を有しており、この工具本体12の先端側には、工具本体12よりも小径で軸線Oを中心とした概略円柱状をなすパイロット部13が配置されている。また、この工具本体12の外周部には、硬質材料で構成されたガイドパッド14が複数配置されている。
【0018】
工具本体12の先端側には、工具本体12先端側及び工具本体12径方向外側に向けて開口された凹部15が形成されており、本実施形態では、軸線Oに直交する断面において、工具本体12を概略L字状に切り欠くように凹部15が形成されている。工具本体12には、この凹部15に向けて切削油剤を供給するためのクーラント供給孔16が形成され、クーラント孔の一端が凹部15に開口されている。
【0019】
この凹部15の工具本体12径方向外側を向く壁面15Bには、断面長方形をなすバイト孔17が、凹部15から離れるにしたがい漸次工具本体12後端側に向かうように軸線Oに対して傾斜した方向に向けて穿設されている。このバイト孔17のひとつの側壁面17Aは、前記凹部15の工具回転方向T前方側を向く壁面15Aと同一平面状となるように形成されている。
なお、本実施形態においては、バイト孔17は軸線Oと交差するように延びており、軸線Oとバイト孔17とがなす角度は60°とされている。
【0020】
このバイト孔17の凹部15とは反対側に位置する底面17Bには、このバイト孔17が延びる方向に沿って延びて工具本体12の外周面に開口されたネジ孔18が形成されている。なお、本実施形態では、図1に示すように、このネジ孔18が開口された部分に位置するガイドパッド14が先端側と後端側とで分割されており、ネジ孔18の開口部が外側に向けて露呈されている。
【0021】
このネジ孔18には、一端側に第1雄ネジ部19、他端側に第2雄ネジ部20を備えたいわゆるダブルスクリュー型の調整ネジ21が螺着されている。ここで、このネジ孔18にねじ込まれる第1雄ネジ部19のネジピッチP1は、第2雄ネジ部20のネジピッチP2と異なるピッチとされており、本実施形態では、P1=0.5mm、P2=0.35mmと大きくされている。また、この第1雄ネジ部19の端面には、調整ネジ21を回動するための作業用工具が係合される係合部(図示せず)が形成されており、この係合部が前記開口部から工具本体12径方向外側に向けて露呈されている。
【0022】
また、工具本体12には、凹部15の工具回転方向T前方側を向く壁面15Aと同一平面状に延びる側壁面17Aと対向する側からバイト孔17に交差するように、クランプネジ22が螺着されている。このクランプネジ22は、図1及び図2に示すように、バイト孔17が延びる方向に対して直交する方向に向かうように、かつ、側壁面17Aに対して工具本体12径方向外側に向かうにしたがい漸次工具本体12先端側に向かうように傾斜して配置されている。
【0023】
このバイト孔17に収容されるバイト31は、その外形が概略四角柱状をなしており、このバイト31の一端に切刃部32が配置され、他端側の端面には、バイト31の長手方向に延びる雌ネジ部33が形成されている。
バイト31の断面は、図3に示すように、切刃部32以外の部分では台形状とされ、互いに平行に配置された上面31A及び下面31Bと、これら上面31A及び下面31Bに垂直に交差する垂直側面31Cと、これら上面31A及び下面31Bに対して、下面31B側に向かうにしたがい漸次後退するように傾斜して交差する傾斜側面31Dとを有している。
【0024】
切刃部32の部分では、傾斜側面31D側が垂直側面31Cと平行となるように形成されており、この面がすくい面34とされる。切刃部32は、すくい面34から対向する側から見て、上面31Aと交差する辺稜部と、下面31Bと交差する辺稜部と、これら辺稜部を連接するコーナ部とを有しており、これら辺稜部及びコーナ部に切刃が形成されている。
【0025】
このような形状のバイト31が、上面31Aが工具本体12後端側に配置されるようにしてバイト孔17に収容される。この際、すくい面34が工具回転方向T前方側を向くように、かつ、切刃部32が凹部15へ突出するようにして配置される。ここで、上面31Aと交差する辺稜部に形成された切刃が工具本体12径方向外側を向くようにされて外周刃35とされ、下面31Bと交差する辺稜部とコーナ部とに形成された切刃が工具本体12先端側を向くようにされて先端刃36とされる。
【0026】
ここで、バイト孔17にバイト31を収容した場合、外周切刃35には、工具本体後端側に向かうにしたがい漸次工具本体径方向内側に後退するようにバックテーパが付されることになる。
また、外周刃35の工具回転方向T後方側に連なる切刃部32の端面は、図2に示すように、工具回転方向T後方側に向かうにしたがい漸次工具本体12径方向内側に向かうように傾斜しており、外周刃35の逃げ面37を構成している。
【0027】
バイト31の他端側に形成された雌ネジ部33には、バイト孔17の底部17Bに具備された前記調整ネジ21の第2雄ネジ部20がねじ込まれる。
また、バイト孔17に交差するように配置されたクランプネジ22がねじ込まれ、クランプネジ22の先端面がバイト31の傾斜側面31Dに当接される。ここで、このクランプネジ22は、バイト31の傾斜側面31Dに垂直な方向からねじ込まれるようにされている。
【0028】
このリーマ11において外周刃35の工具本体12径方向位置の調整及び先端刃36の突出量の調整は次のようにして行われる。調整ネジ21を工具本体12径方向外側から1回転させてねじ込むと、調整ネジ21が凹部15側へ第1雄ネジ部19のネジピッチP1=0.5mmだけ進出することになる。一方、調整ネジ21の第2雄ネジ部20はバイト31の他端面に形成された雌ネジ部33にねじ込まれることになり、バイト31が第2雄ネジ部20のネジピッチP2=0.35mmだけ凹部15側から後退することになる。したがって、全体として、バイト31がP1−P2=0.15mmだけ凹部15側へ進出されることになる。
【0029】
このように構成されたリーマ11は、軸線O回りに回転されるとともに軸線O方向に送りを与えられて、被切削材に予め形成された下穴に挿入され、凹部15から突出された外周刃35及び先端刃36によって、下穴の内壁面を切削して加工穴を形成するものである。この加工の際には、ガイドパッド14が加工穴の内壁面と摺接することにより、リーマ11の回転が安定する。
【0030】
このように構成されたリーマ11においては、このバイト孔17が凹部15から離れるにしたがい漸次工具本体12後端側へ向かうように軸線Oに対して角度αで傾斜するように穿設されているので、このバイト孔17に収容されたバイト31を、このバイト孔17に沿って進退させることで、外周刃35の工具本体12径方向位置と先端刃36の工具本体12先端側への突出量とがともに調整されることになる。また、外周刃35のバックテーパについては、バイト孔17の角度とバイト31の形状から予め付されているので、調整する必要はない。
【0031】
したがって、ひとつの調整ネジ21によってバイト31を移動させることで、外周刃35のバックテーパを維持したまま、外周刃35及び先端刃36の位置調整ができるので、位置調整作業を簡単にかつ確実に行うことができ、調整作業に要する時間と労力を大幅に低減できるとともに、作業者によるばらつきを抑えることができる。
また、外周刃35の工具本体12径方向位置と先端刃36の工具本体12先端側への突出量とがともに調整されるので、例えば先端刃36及び外周刃35を再研磨しても、バイト31位置を調整することで同一径の加工穴を形成するリーマ11として使用することができる。
【0032】
また、調整ネジ21を、一端側に第1雄ネジ部19が、他端側に第2雄ネジ部20が形成されたものとし、バイト孔17の底面17Bに形成されたネジ孔18にねじ込まれる第1雄ネジ部19のネジピッチP1を、バイト31の他端面に形成された雌ネジ部33にねじ込まれる第2雄ネジ部20のネジピッチP2よりも大きくしてものとしているので、調整ネジ21を1回転させることで、ネジピッチP1、P2の差だけバイト31位置を調整することができ、先端刃36及び外周刃35の位置の微調整を行うことができる。
また、バイト孔17が断面四角形の角孔とされ、バイト31をこの角孔に収容可能な概略四角柱状とされているので、調整ネジ21を回動させた際に、バイト31がバイト孔17内で回転されることが防止され、バイト31の位置調整を精度良く行うことができる。
【0033】
また、バイト31に、バイト31の上面31A及び下面31Bに対して下面31B側に向かうにしたがい漸次後退するように傾斜して交差する傾斜側面31Dが備えられ、この上面31Aが工具本体12後端側に位置するようにしてバイト孔17に収容され、この傾斜側面31Dを垂直に押圧するようにクランプネジ22が配置されているので、外周刃35及び先端刃36による切削加工時の切削抵抗によってバイト31が工具本体12後端側及び工具回転方向後方側に向けて押圧され、バイト孔17の工具本体12先端側を向く面及び工具回転方向前方側を向く面によって切削抵抗を受けることができ、バイト31の位置が安定することになる。したがって、切削抵抗による外周刃35及び先端刃36の位置ずれを防止でき、加工穴を精度良く形成することができる。
【0034】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。図4から図6に第2の実施形態であるリーマを示す。
このリーマ11は、第1の実施形態と同様に、軸線Oを中心とした概略円筒状をなす工具本体12と、この工具本体12に穿設されたバイト孔17に収容されたバイト31とを有する。
【0035】
工具本体12先端側に形成された凹部15の工具回転方向T前方側を向く壁面15Aは、工具本体12後端側に向かうにしたがい漸次後退するように傾斜した傾斜平面とされている。そして、バイト孔17は、ひとつの側壁面17Aが傾斜平面とされた凹部15の工具回転方向T前方側を向く壁面15Aと同一平面状に延びるように穿設されている。つまり、この第2の実施形態では、バイト孔17は、図6に示すように断面台形をなす角孔とされているのである。
【0036】
バイト31は、バイト孔17と同様に、断面台形状をなしており、すくい面34とされる側面が、上面31A及び下面31Bと垂直に交差する垂直側面31Eとされ、この垂直側面31Eに対向する側面が、バイト孔17の傾斜平面とされた側壁面17Aに当接される傾斜側面31Fとされている。そして、クランプネジ22は、垂直側面31Eに直交するように螺着されており、本実施形態では、この垂直側面31Eが軸線Oと平行に延びるように配置されているので、クランプネジ22は、図5に示すように軸線Oと垂直な平面に沿って螺着される。
【0037】
このように構成されたリーマ11においては、外周刃35及び先端刃36による切削加工時の切削抵抗によってバイト31が工具本体12後端側及び工具回転方向後方側に向けて押圧され、バイト孔17の工具本体12先端側を向く面及び工具回転方向前方側を向く面によって切削抵抗を受けることができ、バイト31の位置が安定することになる。したがって、切削抵抗による外周刃35及び先端刃36の位置ずれを防止でき、加工穴を精度良く形成することができる。
【0038】
以上、本発明の実施形態であるリーマについて説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、バイト孔と軸線Oとがなす角度を60°としたもので説明したが、これに限定されることはなく、軸線Oに対して傾斜しており、バイトの進退によって外周刃の径方向位置及び先端刃の突出量が変化するものであれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1の実施形態であるリーマの先端部側面拡大図である。
【図2】図1に示すリーマをX方向から見た際のバイトとガイドパッドの位置を示す説明図である。
【図3】図1に示すリーマをY方向から見た際のバイトとクランプネジの位置を示す説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態であるリーマの先端部側面拡大図である。
【図5】図4に示すリーマをX方向から見た際のバイトとクランプネジとガイドパッドの位置を示す説明図である。
【図6】図4に示すリーマをY方向から見た際のバイトとクランプネジの位置を示す説明図である。
【図7】従来のリーマの先端部側面拡大図である。
【符号の説明】
【0040】
11 リーマ(穴加工工具)
12 工具本体
15 凹部
15B 工具本体径方向外側を向く壁面
17 バイト孔
19 第1雄ネジ部
20 第2雄ネジ部
21 調整ネジ
22 クランプネジ
31 バイト
32 切刃部
35 外周刃
36 先端刃




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013