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発明の名称 切削工具の加工方法及び加工装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−90511(P2007−90511A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−288233(P2005−288233)
出願日 平成17年9月30日(2005.9.30)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 岡田 義一 / 前村 紀裕 / 竹田 政 / 阿部 太郎
要約 課題
切削工具を連続加工することができる切削工具の加工方法及び加工装置を提供すること。

解決手段
研削手段を用い、回転切削工具の回転軸と平行な回転軸を有する保持手段で保持された被研削体を研削して切刃を有する切削工具を形成する切削工具の加工方法において、記録手段に記録された研削後の被研削体の形状の測定データを基に設計値に対する補正量を算出する補正量算出工程と、前記設計値及び前記補正量を用いて前記被研削体を研削する研削工程と、前記研削された被研削体の形状を前記保持手段で保持した状態で測定する測定工程と、該測定工程による測定データを前記記録手段に記録する記録工程とを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
研削手段を用い、回転切削工具の回転軸と平行な回転軸を有する保持手段で保持された被研削体を研削して切刃を有する切削工具を形成する切削工具の加工方法において、
前記被研削体を研削する研削工程と、
研削された前記被研削体の形状を前記保持手段で保持した状態で測定する測定工程を備えることを特徴とする切削工具の加工方法。
【請求項2】
研削手段を用い、回転切削工具の回転軸と平行な回転軸を有する保持手段で保持された被研削体を研削して切刃を有する切削工具を形成する切削工具の加工方法において、
記録手段に記録された研削後の被研削体の形状の測定データを基に設計値に対する補正量を算出する補正量算出工程と、
前記設計値及び前記補正量を用いて前記被研削体を研削する研削工程と、
前記研削された被研削体の形状を前記保持手段で保持した状態で測定する測定工程と、
該測定工程による測定データを前記記録手段に記録する記録工程とを備えることを特徴とする切削工具の加工方法。
【請求項3】
前記補正量算出工程で、前回研削された被研削体の測定データを基に前記補正量を算出することを特徴とする請求項2に記載の切削工具の加工方法。
【請求項4】
前記補正量算出工程で、前回から複数(N1)回前までに研削された被研削体の測定データを基に前記補正量を算出することを特徴とする請求項2に記載の切削工具の加工方法。
【請求項5】
前記補正量算出工程で、前回から複数(N1)回前までの測定データの平均値を基に前記補正量を算出することを特徴とする請求項4に記載の切削工具の加工方法。
【請求項6】
前記補正量算出工程で、前回から複数(N1)回前までの測定データに重み付けを行い、該重み付けされた測定データを基に前記補正量を算出することを特徴とする請求項4に記載の切削工具の加工方法。
【請求項7】
前記研削工程で、前記設計値及び前記補正量を用いて複数(M1)の被研削体の研削を連続して行うことを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の切削工具の加工方法。
【請求項8】
前記記録手段に、直前に研削された所定数(N2)の前記被研削体の測定データを記録し、
前記補正量算出工程で、前記所定数(N2)の測定データを基に最初の前記補正量を算出することを特徴とする請求項2から7のいずれか1項に記載の切削工具の加工方法。
【請求項9】
前記補正量算出工程で、前記所定数(N2)の測定データの平均値を基に前記最初の補正量を算出することを特徴とする請求項8に記載の切削工具の加工方法。
【請求項10】
前記補正量算出工程で、前記所定数(N2)の測定データに重み付けを行い、該重み付けされた測定データを基に前記最初の補正量を算出することを特徴とする請求項8に記載の切削工具の加工方法。
【請求項11】
研削された前記被研削体の形状の前記測定データと前記設計値との差が所定値以内となるまで前記研削工程を繰り返すことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の切削工具の加工方法。
【請求項12】
回転切削工具の回転軸と平行な回転軸を有する保持手段と、被研削体を研削して切刃を有する切削工具を形成する研削手段と、被研削体の形状を測定する測定手段と、制御手段とを備えることを特徴とする切削工具の加工装置。
【請求項13】
回転切削工具の回転軸と平行な回転軸を有する保持手段と、被研削体を研削して切刃を有する切削工具を形成する研削手段と、被研削体の形状を測定する測定手段と、制御手段とを有し、
該制御手段が、研削された前記被研削体の形状の測定データを記録する記録手段と、該記録手段に記録されている前記測定データに基づいて設計値に対する補正量を算出する補正量算出手段とを備えることを特徴とする切削工具の加工装置。
【請求項14】
前記補正量算出手段が、前記補正量の算出方法を設定する入力部を有することを特徴とする請求項13に記載の切削工具の加工装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ソリッドタイプのエンドミルやドリル、インサートタイプのエンドミルやドリルなどの切削工具の外周切刃研削を行う切削工具の加工方法及び加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、エンドミルやドリル、インサートタイプのエンドミルやドリルなどのような切削工具は、加工装置に設けられた研削手段で被研削体を研削して切刃や外周を形成することによって加工される。
ここで、加工装置に例えばタッチプローブのように研削される被研削体の形状を測定する測定手段を備える加工装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような測定手段が設けられている場合には、測定手段で研削前の被研削体の先端位置や切刃形成位置を取得する。そして、取得した位置情報を基に被研削体を研削して外周や切刃を形成して切削工具の加工を行っている。一方、タッチプローブなどが設けられていない場合には、位置情報を取得しないで外周や切刃の形成を行う。
また、自動供給装置を備えることで、被研削体の搬入出を自動で行う加工装置が提案されている。
【特許文献1】特開2001−71238号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の切削工具の加工方法には以下の問題がある。すなわち、上記従来の切削工具の加工装置では、高精度での加工が求められているので、研削された被研削体を加工装置より取り出して寸法を測定し、その測定した寸法と設計値との間にズレが生じた場合に、作業者がズレに応じて補正量を算出して設計値を補正する必要がある。このようなズレは、被研削体を研削手段で研削すると研削手段の磨耗や摩擦熱によって研削手段による被研削体の研削位置にズレが変化することによって生じる。したがって、切削工具の連続加工を行うことが困難である。
【0004】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、研削位置にズレが生じる場合であっても、切削工具を連続加工することができる切削工具の加工方法及び加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明の切削工具の加工方法は、研削手段を用い、回転切削工具の回転軸と平行な回転軸を有する保持手段で保持された被研削体を研削して切刃を有する切削工具を形成する切削工具の加工方法において、前記被研削体を研削する研削工程と、研削された前記被研削体の形状を前記保持手段で保持した状態で測定する測定工程を備えることを特徴とする。
【0006】
また、本発明の切削工具の加工装置は、回転切削工具の回転軸と平行な回転軸を有する保持手段と、被研削体を研削して切刃を有する切削工具を形成する研削手段と、被研削体の形状を測定する測定手段と、制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
この発明では、無人による被研削体の連続研削を行うことができ、加工効率が向上する。なお、本発明は、被研削体を研削することで新たに切削工具を製造する場合だけではなく、切削工具の再研削にも適用可能である。
【0008】
また、本発明の切削工具の加工方法は、研削手段を用い、回転切削工具の回転軸と平行な回転軸を有する保持手段で保持された被研削体を研削して切刃を有する切削工具を形成する切削工具の加工方法において、記録手段に記録された研削後の被研削体の形状の測定データを基に設計値に対する補正量を算出する補正量算出工程と、前記設計値及び前記補正量を用いて前記被研削体を研削する研削工程と、前記研削された被研削体の形状を前記保持手段で保持した状態で測定する測定工程と、該測定工程による測定データを前記記録手段に記録する記録工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明の切削工具の加工装置は、回転切削工具の回転軸と平行な回転軸を有する保持手段と、被研削体を研削して切刃を有する切削工具を形成する研削手段と、被研削体の形状を測定する測定手段と、制御手段とを有し、該制御手段が、研削された前記被研削体の形状の測定データを記録する記録手段と、該記録手段に記録されている前記測定データに基づいて設計値に対する補正量を算出する補正量算出手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
この発明では、過去に研削した被研削体の測定データを基に設計値に対する補正量を算出して、設計値とこの補正量とを用いて被研削体の研削を行うので、高精度で研削された被研削体を連続して得ることができる。すなわち、研削手段による被研削体に対する研削位置に変化が生じても、この変化に応じて設計値に対する補正量を算出するので、被研削体を研削するごとに設計値に対する補正量を入力する必要がなくなる。したがって、上述と同様に、無人による被研削体の連続研削を行うことができ、加工効率が向上する。なお、本発明は、被研削体を研削することで新たに切削工具を製造する場合だけではなく、切削工具の再研削にも適用可能である。
【0010】
また、本発明の切削工具の加工方法は、前記補正量算出工程で、前回研削された被研削体の測定データを基に前記補正量を算出することとしてもよい。
すなわち、本発明の切削工具の加工方法は、被研削体を研削して切刃を有する切削工具を形成する切削工具の加工方法において、前回研削された被研削体の例えば外径、振れまたは芯上がりのうち少なくとも1つの測定データを読み出し、該測定データを基に設計値に対する補正量を算出し、前記設計値及び前記補正量を用いて前記被研削体の研削を行った後、該研削された被研削体の例えば外径、振れまたは芯上がりのうち少なくとも1つを測定データとして記録することとしてもよい。
また、本発明の切削工具の加工装置は、補正量算出手段が前回研削された被研削体の測定データを基に前記補正量を算出することとしてもよい。
すなわち、本発明の切削工具の加工装置は、被研削体を研削する研削手段と、被研削体の例えば外径、振れまたは芯上がりのうち少なくとも1つを測定する測定手段と、制御手段とを有し、該制御手段が、研削された前記被研削体の例えば外径、振れまたは芯上がりのうち少なくとも1つの測定データを記録する記録手段と、該記録手段に記録されている前記測定データに基づいて設計値に対する補正量を算出する補正量算出手段とを備えることとしてもよい。
この発明では、新たに被研削体を研削する際、直前に研削した被研削体の測定データを読み出して補正量を算出し、研削を行う。
【0011】
また、本発明の切削工具の加工方法は、前記補正量算出工程で、前回から複数(N1)回前までに研削された被研削体の測定データを基に前記補正量を算出することとしてもよい。
また、本発明の切削工具の加工装置は、補正量算出手段が前回から複数(N1)回前までに研削された被研削体の測定データを基に前記補正量を算出することとしてもよい。
この発明では、新たに被研削体を研削する際、過去に研削した複数の被研削体の測定データから補正量を算出し、研削を行う。
【0012】
また、本発明の切削工具の加工方法は、前記補正量算出工程で、前回から複数(N1)回前までの測定データの平均値を基に前記補正量を算出することが好ましい。
また、本発明の切削工具の加工装置は、補正量算出手段が前回から複数(N1)回前までの測定データの平均値を基に前記補正量を算出することが好ましい。
この発明では、過去に研削した複数の被研削体における測定データの平均値を用いることで、各測定データのバラツキが補正量に与える影響を小さくすることができる。これにより、切削工具の連続加工においても、より製作誤差の小さい切削工具を得ることができる。
【0013】
また、本発明の切削工具の加工方法は、前記補正量算出工程で、前回から複数(N1)回前までの測定データに重み付けを行い、該重み付けされた測定データを基に前記補正量を算出することが好ましい。
また、本発明の切削工具の加工方法は、補正量算出手段が前回から複数(N1)回前までの測定データに重み付けを行い、該重み付けされた測定データを基に前記補正量を算出することが好ましい。
この発明では、過去に研削した複数の被研削体における測定データに重み付けを行うことで、上述と同様に、各測定データのバラツキが補正量に与える影響を小さくすることができる。これにより、切削工具の連続加工においても、より製作誤差の小さい切削工具を得ることができる。
【0014】
また、本発明の切削工具の加工方法は、前記研削工程で、前記設計値及び前記補正量を用いて複数(M1)の被研削体の研削を連続して行うこととしてもよい。
また、本発明の切削工具の加工装置は、研削手段が前記設計値及び前記補正量を用いて複数(M1)の被研削体の研削を連続して行うこととしてもよい。
この発明では、複数(M1)回ごとに補正量算出工程を行って設計値に対する補正量の算出を行う。このように補正量算出工程を行う回数を少なくすることで、切削工具の加工速度を増大させることができる。
【0015】
また、本発明の切削工具の加工方法は、前記記録手段に、直前に研削された所定数(N2)の前記被研削体の測定データを記録し、前記補正量算出工程で、前記所定数(N2)の測定データを基に最初の前記補正量を算出することとしてもよい。
また、本発明の切削工具の加工装置は、前記記録手段に、直前に研削された所定数(N2)の前記被研削体の測定データを記録し、補正量算出手段が前記所定数(N2)の測定データを基に最初の前記補正量を算出することとしてもよい。
この発明では、上述と同様に、各測定データのバラツキが補正量に与える影響を小さくすることや、切削工具の連続加工においてより製作誤差の小さい切削工具を得ることができる。
【0016】
また、本発明の切削工具の加工方法は、前記補正量算出工程で、前記所定数(N2)の測定データの平均値を基に前記最初の補正量を算出するこが好ましい。
また、本発明の切削工具の加工装置は、補正量算出手段が前記所定数(N2)の測定データの平均値を基に前記最初の補正量を算出するこが好ましい。
この発明では、上述と同様に、各測定データのバラツキが補正量に与える影響を小さくすることができ、切削工具の連続加工においても、より製作誤差の小さい切削工具を得ることができる。
【0017】
また、本発明の切削工具の加工方法は、前記補正量算出工程で、前記所定数(N2)の測定データに重み付けを行い、該重み付けされた測定データを基に前記最初の補正量を算出することが好ましい。
また、本発明の切削工具の加工装置は、補正量算出手段が前記所定数(N2)の測定データに重み付けを行い、該重み付けされた測定データを基に前記最初の補正量を算出することが好ましい。
この発明では、上述と同様に、各測定データのバラツキが補正量に与える影響を小さくすることができ、切削工具の連続加工においても、より製作誤差の小さい切削工具を得ることができる。
【0018】
また、本発明の切削工具の加工方法は、研削された前記被研削体の形状の前記測定データと前記設計値との差が所定値以内となるまで前記研削工程を繰り返すこととしてもよい。
また、本発明の切削工具の加工装置は、制御手段が研削された前記被研削体の形状の前記測定データと前記設計値との差が所定値以内となるように前記研削手段を制御することとしてもよい。
この発明では、制御手段により設計値との差が所定値以内となるように被研削体の研削を繰り返して行うことで、より設計値どおりの形状を有する切削工具を得ることができる。
【0019】
また、本発明の切削工具の加工装置は、前記補正量算出手段が、前記補正量の算出方法を設定する入力部を有することが好ましい。
この発明では、加工装置の外部から補正量の算出方法を任意に設定することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の切削工具の加工方法及び加工装置によれば、高精度で研削された被研削体を連続して得ることができるので、無人による切削工具の連続加工を行うことができる。したがって、切削工具の加工効率が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明にかかる切削工具の加工方法及び加工装置の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態による加工装置1は、図1及び図2に示すようなソリッドタイプのエンドミル2を形成するものである。
このエンドミル2は、軸線O回りに一方向に回転されるほぼ円柱形状を有しており、その後端部がシャンク部11とされている。また、エンドミル2の端部の外周には、先端から後端側に向かうにしたがって軸線Oを中心にエンドミル2の回転方向Tの後方側によじれる4条の切屑排出溝12が周方向等間隔で形成されている。
各切屑排出溝12の回転方向T側を向く壁面には、掬い面13が形成されている。そして、各切屑排出溝12の外周側辺稜部である掬い面13と掬い面13に連なる逃げ面14との交差稜線部に外周刃(切刃)15が軸線O回りで螺旋状によじれるように形成されている。
さらに、軸線Oからその径方向に沿ってエンドミル2の外周側に延びるように底刃(切刃)16が形成されている。
ここで、底刃16は芯上がりの位置にあり、その芯上がり量がxとなっている。
また、このエンドミル2は、超硬合金などのエンドミル素材を焼結することで形成された被研削体を研削することによって得られる。なお、この被研削体は、エンドミル2と同様に円柱形状を有している。
【0022】
加工装置1は、図3に示すように、数値制御研削盤である装置本体21と、装置本体21に対して被研削体Wを搬入出する搬入出機構22とを備えている。
装置本体21は、被研削体Wを保持する保持手段25と、被研削体Wを研削する研削手段26と、被研削体Wを測定する測定手段27と、保持手段25、研削手段26及び測定手段27を制御する制御部(制御手段)28とを備えている。
【0023】
保持手段25は、被研削体Wを保持する保持具31と、保持具31を被研削体Wの軸回りで回転させるスピンドル32とを備えている。また、保持手段25は、研削手段26に対して被研削体Wを前後、左右、上下及び旋回の4軸方向で移動可能となっている。
研削手段26は、保持具31に保持された被研削体Wと対向するように配置された研削砥石33と、研削砥石33を被研削体Wの中心軸と平行な軸で回転させるスピンドル34とを備えている。また、研削手段26は、被研削体Wに対して垂直旋回方向で移動可能となっている。すなわち、研削手段26は、エンドミルやドリルなどのねじれ刃(螺旋状切刃)を有する回転工具の外周刃及び底刃を研削するように構成されている。
【0024】
測定手段27は、保持具31に保持された被研削体Wに対して接近離間自在に配置されており、先端に測定子35が設けられている。そして、測定手段27は、測定子35が被研削体Wと接触した時点の値を測定データとして制御部28に出力するように構成されている。この測定子35は、ニードルタイプ、ボールタイプ、ブレードタイプのいずれでもよい。
制御部28は、保持手段25及び研削手段26を制御して被研削体Wから所望形状のエンドミル2を形成する研削制御部36と、測定手段27からの測定データを記録するメモリ(記録手段)37と、被研削体Wの形状やメモリ37に記録された測定データから設計値に対する補正量を算出する補正量算出部(補正量算出手段)38とを備えている。
【0025】
次に、加工装置1を用いたエンドミルの加工方法について、図4を参照しながら説明する。
まず、搬入出機構22から装置本体21に被研削体Wを搬入する(図4に示すステップST11)。搬入された被研削体Wは、保持具31で保持される。
そして、測定手段27で被研削体Wの位置や形状を確認する位置・形状確認工程を行う(図4に示すステップST12)。これは、測定子35を被研削体Wに接触させて、測定手段27で被研削体Wの位置や形状を測定する。そして、測定手段27は、接触したときの被研削体Wの位置情報や、形状の情報を研削制御部36に出力する。
【0026】
次に、補正量算出部38がメモリ37に記録されている測定データから設計値に対する補正量を算出する補正量算出工程を行う(図4に示すステップST13)。これは、前回加工された被研削体Wの外径や振れ、芯上がりなどの測定データと設計値とを比較することで、加工されたエンドミル2の寸法の設計値からのズレを判断し、研削手段26による研削位置の変化量を演算して補正量を算出する。
【0027】
ここで、前回加工された被研削体Wの測定データと設計値との間にズレが生じる原因としては、例えば、研削砥石33の磨耗や発熱による熱変形が挙げられる。すなわち、研削手段26によって被研削体Wを研削していくと、研削砥石33が磨耗し、研削砥石33による研削位置が変化してしまう。また、研削砥石33が被研削体Wを研削することで発生する熱によって研削手段26による研削位置が変化してしまう。これらに起因して、測定データと設計値との間にズレが発生する。
そして、このような研削砥石33を用いて被研削体Wの研削を行うと、磨耗や熱変形による研削位置の変化に相当する分だけ、研削された被研削体Wの測定データと設計値との間にズレが生じる。以上より、補正量算出部38は、前回研削した被研削体Wの測定データを基に、被研削体Wが研削された後の寸法が設計値と一致するように設計値に対する補正量を算出する。
なお、前回の測定データがメモリ37内に記録されていない場合には、補正量算出部38による補正量の算出を行わない。
【0028】
次に、設計値及び算出した補正量や測定した被研削体Wの位置情報に基づいて被研削体Wを研削する研削工程を行う(図4に示すステップST14)。これは、研削手段26のスピンドル34によって研削砥石33を回転させる。ここで、設計値及び補正量によって設定された外径や振れ、芯上がりとなるように外周刃15及び底刃16の研削を行う。
続いて、保持具31で研削された被研削体Wを保持した状態で、測定手段27で研削された被研削体Wの形状を測定する測定工程を行う(図4に示すステップST15)。これは、測定子35を研削された被研削体Wに接触させて被研削体Wの外径や振れ、芯上がりを測定する。
そして、測定手段27による測定結果を測定データとしてメモリ37に入力する記録工程を行う(図4に示すステップST16)。
【0029】
次に、制御部28が設計値の外径や振れ、芯上がりと測定データとの差が、それぞれ所定の範囲内であるか否かを判断する(図4に示すステップST17)。
ステップST17において、設計値よりも測定データのほうが小さい場合には、被研削体Wを排出し(図4に示すステップST18)、ステップST20に進む。
また、ステップST17において、設計値と測定データとの差が所定値以内である場合には、被研削体Wを搬出し(図4に示すステップST19)、ステップST20に進む。
一方、ステップST17において、設計値と測定データとの差が所定値よりも大きい場合には、ステップST14に戻り、被研削体Wを再度研削する。なお、被研削体Wを再度研削する際、ステップST13において算出した補正量と設計値とに基づいて研削してもよく、ステップST16において記録した測定データに基づいて新たに補正量を算出し、この補正量と設計値とに基づいて研削してもよい。
【0030】
ステップST20では、連続して新たに被研削体Wを研削するか否かを判断する。
このステップST20において、連続して被研削体Wを研削する場合には、ステップST11に戻って、新たな被研削体Wを装置本体21に搬入する。
また、ステップST20において、連続して被研削体Wを研削しない場合には、終了する。
以上のようにして、エンドミル2の連続研削を行う。
【0031】
以上より、本実施形態の切削工具の加工方法及び加工装置によれば、研削した被研削体Wの測定データを基に設計値に対する補正量を算出し、これを基に次に被研削体Wの研削を行うので、高精度で研削された被研削体Wであるエンドミル2を連続して得ることができる。したがって、無人によるエンドミル2の連続加工を行うことができ、加工効率を向上させることができる。
【0032】
なお、本実施形態において、研削砥石33を新しいものと交換した際には、メモリ37に記録されている測定データを消去するようにしてもよい。
また、ステップST17において被研削体Wを再度研削する場合にも、ステップST16の記録工程において測定データが記録されるが、ステップST20において新たな被研削体Wを研削する際にステップST13の補正量算出工程で補正量を算出するときに、再度研削したときの測定データを基に補正量を算出してもよく、再度研削する以前、すなわち最初に研削した後の測定データを基に補正量を算出してもよい。
また、ステップST16において測定データをメモリ37に記録しているが、測定データを補正量算出部38に直接出力するように構成してもよい。
【0033】
次に、第2の実施形態について、図を参照しながら説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述した第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第1の実施形態では補正量算出工程において、前回研削した被研削体Wの測定データを基に補正量を算出しているが、前回から複数(N1)回前までの測定データを基に補正量を算出するように補正量算出部38が構成されている点である。
【0034】
すなわち、本実施形態におけるエンドミルの加工方法は、図5に示すように、ステップST12において被研削体Wの位置情報や形状を測定した後、補正量算出部38がメモリ37に記録されている前回から複数(N1)回前までに加工された被研削体Wの測定データの平均値から設計値に対する補正量を算出する(図5に示すステップST23)。なお、前回から複数(N1)回前までの測定データのうちメモリ37内に記録されていない測定データがある場合には、前回から複数(N1)回前までの測定データのうちメモリ37内に記録されている測定データのみに基づいて補正量を算出する。
この後、上述した第1の実施形態と同様に、設計値及び算出した補正量や測定した被研削体Wの位置情報に基づいて被研削体Wの研削を行う。
【0035】
以上より、本実施形態の切削工具の加工方法及び加工装置によっても、上述した第1の実施形態と同様の作用、効果を奏するが、複数(N1)の測定データに基づいて補正量の算出を行うことで、各測定データのバラツキによって補正量がばらつくことを抑制することができる。
【0036】
なお、本実施形態では、各測定データの平均値に基づいて補正量を算出しているが、各測定データに重み付けを行い、この重み付けを行った測定データに基づいて補正量を算出してもよい。ここで、例えば前回から5回前までに研削した被研削体Wの測定データに対して重み付けを行う場合には、例えば以下のようにして重み付けを行う。これは、前回から5回前までに研削した被研削体Wの測定データのそれぞれに対して、この順で、例えば5倍、4倍、3倍、2倍、1倍し、これらの和を(5+4+3+2+1)で割った値に基づいて補正量を算出する。このように、過去に研削した被研削体Wの測定データの影響力を変えて補正量を算出しても、上述と同様に各測定データのバラツキによって補正量がばらつくことを抑制することができる。この重み付けを行う方法は上述した以外の他の方法であってもよい。また、他の演算方法を用いて補正量を算出してもよい。
また、上述した第1の実施形態と同様に、被研削体Wを再度研削する際、ステップST23において算出した補正量と設計値とに基づいて研削してもよく、ステップST16において記録した測定データに基づいて新たに補正量を算出し、この補正量と設計値とに基づいて研削してもよい。
また、ステップST16において測定データをメモリ37に記録しているが、測定データを補正量算出部38に直接出力するように構成してもよい。
【0037】
次に、第3の実施形態について、図を参照しながら説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述した第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第3の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第1の実施形態では被研削体Wごとに設計値を補正するが、第3の実施形態ではあらかじめ設定した設定数(M1≧2)の被研削体Wごとに設計値を補正するように制御部28が構成されている点である。
【0038】
すなわち、本実施形態におけるエンドミルの加工方法は、図6に示すように、上述した第1の実施形態と同様、被研削体Wの研削を行い、ステップST20において、連続して新たに被研削体Wを研削するか否かを判断する。
そして、ステップST20において連続して被研削体Wを研削する場合には、研削した被研削体Wの個数があらかじめ設定した設定数M1の倍数であるか否かを判断する(図6に示すステップST31)。
ステップST31において、研削した被研削体Wの個数が設定数M1の倍数でない場合には、ステップST11と同様に、新たな被研削体Wを装置本体21に搬入し(図6に示すステップST32)、ステップST12と同様に搬入した被研削体Wの位置や形状を測定する位置・形状確認工程を行う(図6に示すステップST33)。そして、あらかじめ補正されている設計値に基づいて被研削体Wを研削する研削工程を行う(図6に示すステップST14)
また、ステップST31において、研削した被研削体Wの個数が設定数M1の倍数となっている場合には、ステップST11に戻って、新たな被研削体Wを装置本体21に搬入する。そして、設計値を新たに補正した後、研削を行う。このようにして、複数(M1)回ごとに補正量の算出を行って設計値に対する補正量の算出を行う。
【0039】
以上より、本実施形態の切削工具の加工方法及び加工装置によっても、上述した第1の実施形態と同様の作用、効果を奏するが、複数(M1)回ごとに設計値に対する補正量の算出を行っており、補正量算出工程を行う回数を少なくすることで、エンドミル2の加工速度を増大させることができる。
【0040】
なお、本実施形態においても、上述した第2の実施形態と同様に、補正量算出工程で前回から複数(N1)回前の測定データに基づいて補正量の算出を行ってもよい。このとき、複数(N1)の測定データの平均値に基づいて補正量の算出を行ってもよく、各測定データに対して重み付けを行って重み付けした測定データに基づいて補正量の算出を行ってもよい。さらに、他の演算方法を用いて補正量を算出してもよい。
また、上述した第1の実施形態と同様に、被研削体Wを再度研削する際、ステップST13において算出した補正量と設計値とに基づいて研削してもよく、ステップST16において記録した測定データに基づいて新たに補正量を算出し、この補正量と設計値とに基づいて研削してもよい。
また、ステップST16において測定データをメモリ37に記録しているが、測定データを補正量算出部38に直接出力するように構成してもよい。
【0041】
次に、第4の実施形態について、図を参照しながら説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述した第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第4の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第4の実施形態では所定数(N2)の被研削体Wを研削した後の測定データがメモリ37内に記録されており、このメモリ37内に記録されている所定数(N2)の測定データに基づいて設計値に対する最初の補正量を算出するように補正量算出部38が構成されている点である。
【0042】
すなわち、本実施形態におけるエンドミルの加工方法は、まず、所定数(N2)の被研削体Wを研削して測定データをメモリ37内に記録し、その後、この所定数(N2)の測定データに基づいて設計値に対する最初の補正量を算出して被研削体Wの研削を行うものである。
まず、被研削体Wを装置本体21に搬入し(図7に示すステップST41)、被研削体Wの位置や形状を確認する位置・形状確認工程を行う(図7に示すステップST42)。次に、設計値やステップST41において測定した被研削体Wの位置情報に基づいて被研削体Wを研削する研削工程を行い(図7に示すステップST43)、研削された被研削体Wの形状を測定する測定工程を行う(図7に示すステップST44)。そして、測定データをメモリ37に記録する記録工程を行う(図7に示すステップST45)。
【0043】
続いて、設計値の外径や振れ、芯上がりと測定データとの差が、それぞれ所定の範囲内であるか否かを判断する(図7に示すステップST46)。
ステップST46において、設計値よりも測定データのほうが小さい場合には、被研削体Wを排出し(図7に示すステップST47)、ステップST49に進む。
また、ステップST46において、設計値と測定データとの差が所定値以内である場合には、被研削体Wを搬出し(図7に示すステップST48)、ステップST49に進む。
一方、ステップST46において、設計値と測定データとの差が所定値よりも大きい場合には、ステップST43に戻り、被研削体Wを再度研削する。
【0044】
ステップST49では、研削した被研削体Wの個数があらかじめ設定した設定数(N2)であるか否かを判断する。
このステップST49において、研削した被研削体Wの個数が所定数(N2)に満たない場合には、ステップST41に戻り、新たに被研削体Wを装置本体21に搬入して研削を行う。
一方、ステップST49において、研削した被研削体Wの個数が所定数(N2)となった場合には、メモリ37に所定数(N2)の測定データが記録されているので、新たな被研削体Wを装置本体21に搬入する(図7に示すステップST11)。そして、搬入した被研削体Wの位置や形状を確認する(図7に示すステップST12)。
【0045】
そして、補正量算出部38がメモリ37内にある所定数(N2)の測定データから設計値に対する最初の補正量を算出する(図7に示すステップST53)。これは、所定数(N2)の測定データの平均値と設計値とを比較することで、加工されたエンドミル2の寸法の設計値からのズレを判断し、研削手段26による研削位置の変化量を演算して最初の補正量を算出する。
この後、上述した第1の実施形態と同様に、設計値及び算出した補正量や測定した被研削体Wの位置情報に基づいて被研削体Wの研削を行う。
ここで、ステップST20において連続して新たに被研削体Wを研削するときには、ステップST53において新たに研削する被研削体Wに対する補正量を算出する際、第1の実施形態と同様に、前回研削した被研削体Wの測定データに基づいて補正量を算出する。
【0046】
以上より、本実施形態の切削工具の加工方法及び加工装置によっても、上述した第2の実施形態と同様の作用、効果を奏する。
なお、本実施形態において、所定数(N2)は1以上であればよく、複数である場合にはステップST53で所定数(N2)の測定データの平均値を基に最初の補正量を算出してもよく、所定数(N2)の測定データに対して重み付けを行って重み付けした測定データを基に最初の補正量を算出してもよく、他の演算方法を用いて最初の補正量を算出してもよい。
また、上述した第2の実施形態と同様に、ステップST20において連続して新たに被研削体Wを研削するとき、補正量算出工程でこの複数(N1)の測定データに基づいて補正量の算出を行ってもよい。このとき、複数(N1)の測定データの平均値に基づいて補正量の算出を行ってもよく、各測定データに対して重み付けを行って重み付けした測定データに基づいて補正量の算出を行ってもよい。さらに、他の演算方法を用いて補正量を算出してもよい。
さらに、上述した第3の実施形態と同様に、あらかじめ設定した設定数(M1≧2)の被研削体Wごとに設計値を補正するようにしてもよい。
また、ステップST16、ST45において測定データをメモリ37に記録しているが、測定データを補正量算出部38に直接出力するように構成してもよい。
【0047】
次に、第5の実施形態について、図を参照しながら説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述した第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第5の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第5の実施形態では制御部28が測定手段27で取得した被研削体Wの測定データを記録するメモリ37や補正量算出部38を備えていない点である。
【0048】
すなわち、本実施形態におけるエンドミルの加工方法は、上述した第1の実施形態と同様、図8に示すように、被研削体Wを搬入(図8に示すステップST11)して位置・形状確認工程(図8に示すステップST12)を行う。そして、補正量を算出することなく設計値のまま被研削体Wを研削する研削工程を行い(図8に示すステップST14)、研削した被研削体Wの外形を測定する測定工程を行う(図8に示すステップST15)。続いて、測定工程で取得した測定データを記録することなく、制御部28が設計値と測定データとの差が所定の範囲内であるか否かを判断する(図8に示すステップST17)。
【0049】
ステップST17において、設計値よりも測定データのほうが小さい場合には、被研削体Wを排出し(図8に示すステップST18)、ステップST20に進む。
また、ステップST17において、設計値と測定データとの差が所定値以内である場合には、被研削体Wを搬出し(図8に示すステップST19)、ステップST20に進む。
一方、ステップST17において、設計値と測定データとの差が所定値よりも大きい場合には、ステップST14に戻り、被研削体Wを再度研削する。
ステップST20では、連続して新たに被研削体Wを研削するか否かを判断する。
このステップST20において、連続して被研削体Wを研削する場合には、ステップST11に戻って、新たな被研削体Wを装置本体21に搬入する。
また、ステップST20において、連続して被研削体Wを研削しない場合には、終了する。
以上のようにして、エンドミル2の連続研削を行う。
【0050】
以上より、本実施形態の切削工具の加工方法及び加工装置によっても、無人によるエンドミル2の連続加工を行うことができ、加工効率を向上させることができる。
なお、本実施形態において測定手段27で取得した測定データを記録するメモリ37を設け、測定データの推移を確認することが可能な構成としてもよい。
【0051】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では切削工具としてソリッドタイプのエンドミルを適用しているが、エンドミルに限らず、ソリッドタイプのドリルやインサートタイプのエンドミルまたはドリルなど、他の切削工具に適用してもよい。
また、エンドミルとしてスクエアエンドミルを適用しているが、ボールエンドミルやラジアスエンドミルであってもよい。
また、研削された被研削体であるエンドミルの外径、振れ及び芯上がりを測定しているが、いずれか1つを測定していればよく、これらの中から2つを測定してもよい。
【0052】
また、切削工具としてソリッドタイプのドリルを適用した場合、例えば、直径、振れ、ウェブ厚さまたはリップハイトのうち少なくとも1つを測定データとして記録することが好ましい。そして、切削工具としてインサートタイプのエンドミルを適用した場合、例えば、外径、振れ、芯上がりまたは外周刃に対するホルダ取付孔の位置のうち少なくとも1つを測定データとして記録することが好ましい。さらに、切削工具としてインサートタイプのドリルを適用した場合、例えば、直径、振れ、ウェブ厚さ、リップハイトまたは外周刃に対するホルダ取付孔の位置のうち少なくとも1つを測定データとして記録することが好ましい。
【0053】
ここで、例えば、図9〜図11に示すようなインサートタイプのボールエンドミルに用いられるチップ40の加工に本発明を適用することができる。
このチップ40は、図9に示すように、軸線O´回りに回転されてほぼ円柱形状を有する工具本体41の先端部に形成されたチップ取付座41Aに取り付けるように構成されている。
チップ40は、図10、図11に示すように、超硬合金などの硬質材料によって蒲鉾形をなすほぼ平板状に形成されている。そして、チップ40の一対の側面43、43のそれぞれにおいて、工具本体41への取付状態で工具回転方向T´前方側に向けられる側の周縁部を除いた部分は、一対の側面43、43同士で互いに平行となる平坦面43Aとされている。さらに、一対の側面43、43のうちチップ40の取付状態で工具回転方向T´前方側に向けられる側の周縁部は、平坦面43Aから一段凹むようにして逃げ面44に開口し、軸線O´と逃げ面44との交点付近から後端面45にわたって設けられている。そして、一対の側面43、43にそれぞれ形成された凹溝46において、取付状態で工具回転方向T´前方側を向くことになる底面46Aの外周側稜線部、すなわち、凹溝46の底面46Aと逃げ面44との交差稜線部が底面46Aを掬い面とする切刃47とされている。
また、チップ40の一対の側面43、43の中央部には、これら両側面43、43の平坦面43A、43A間をチップ40の厚さ方向に貫通するような取付孔48が形成されている。そして、クランプボルト(図示略)をチップ取付座41Aに取り付けられたチップ40の取付孔48を貫通するように工具本体41に穿設されたクランプ孔41Bに対してねじ込むことで、チップ40が工具本体41に取り付けられる。
【0054】
また、例えば、図12〜図14に示すようなインサートタイプのエンドミルに用いられるチップ50の加工に本発明に適用することもできる。
このチップ50は、上述したチップ40と同様に、図12に示すように、軸線O″回りに回転されてほぼ円柱形状を有する工具本体51の先端部に形成されたチップ取付座51Aに取り付けるように構成されている。
チップ50は、図13、図14に示すように、超硬合金などの硬質材料によって横長のほぼ平行四辺形の平板状に形成されている。そして、チップ50は、一方の平行四辺形面の外周側に掬い面53が形成されると共に、他方の平行四辺形面が工具本体51への着座面となっている。また、チップ50の4つの側面には逃げ面54が形成されており、掬い面53とこれら逃げ面54との交差稜線部に切刃が形成されている。
これら掬い面53の外周の角部のうち、一方の平行四辺形面の鋭角端部分に位置する角部には、約1/4のほぼ凸円弧状をなすコーナ刃55が上記切刃として形成されている。さらに、コーナ刃55の一端55Aに連なる掬い面53の辺稜部には、一方の平行四辺形面の長辺部分に沿うようにして主切刃56が上記切刃として形成されていると共に、コーナ刃55の他端55Bには、一方の平行四辺形面の端辺部分に沿うように副切刃57が上記切刃として形成されている。これらコーナ刃55、主切刃56及び副切刃57は、互いに滑らかに連なるように形成されている。
また、チップ50の双方の平行四辺形面の中央には、チップ50の厚さ方向に貫通する取付孔58が形成されている。そして、クランプボルト59をねじ込むことで、チップ40が工具本体41に取り付けられる。
【0055】
また、被研削体を研削することで新たにエンドミルを製造する場合だけではなく、エンドミルの再研削に用いてもよい。
また、測定子を研削された被研削体の全体に接触させて、外径や振れ、芯上がりを測定してもよく、外周刃あるいは底刃のいずれか一方または双方に接触させて測定するように構成してもよい。
また、前回研削した被研削体の測定データを基にエンドミル全体の設計値に対する補正量を算出しているが、エンドミルの外周刃及び底刃の設計値に対する補正量のみを算出するように構成してもよい。
また、研削される被研削体の位置や形状を測定する測定手段と、研削された被研削体の形状を測定する測定手段とが同一のものとしているが、それぞれ別個の測定手段を設けてもよい。
また、測定手段が、被研削体に測定子を接触させることによって外形の測定を行っているが、例えば、被研削体にレーザ光を照射するなど、非接触で被研削体の外形の測定を行ってもよい。
また、保持手段が研削手段に対して4軸方向で移動するように構成されているが、保持手段と研削手段とが相対的に4軸方向以上で移動するように構成されていればよく、研削手段が保持手段に対して移動する構成としてもよく、保持手段と研削手段とがそれぞれ4軸方向以上で移動するように構成してもよい。
また、研削砥石の交換時にメモリ内に記録されている測定データを消去しているが、消去しない構成としてもよい。
【0056】
また、測定値と設計値との比較を行った際、測定値が所定値よりも大きい場合に再度研削工程を行っているが、研削工程を行わず、測定値が設計値よりも小さい場合と同様に、研削後の被研削体を排出するように構成してもよい。
また、上述した第1から第4の実施形態における切削工具の加工方法を適宜組み合わせてもよい。
また、上述した第1から第4の実施形態において、補正量算出手段に補正量の算出方法を任意に設定可能な入力部を設け、この入力部から上述した測定データの重み付けなどの設定を行う構成としてもよい。さらに、補正量算出手段で算出する補正量の設計値に適用させる際、設計値に対する補正量の影響力を、例えば80%や50%など、任意に調整してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるエンドミルを示す側面図である。
【図2】図1に示すエンドミルの先端側からの正面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における加工装置を示す該略図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における加工方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施形態における加工方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施形態における加工方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第4の実施形態における加工方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第5の実施形態における加工方法を示すフローチャートである。
【図9】本発明以外の、本発明を適用可能なエンドミルを示す側面図である。
【図10】図9のチップを示す平面図である。
【図11】図10におけるA方向矢視図である。
【図12】同様に、本発明以外の、本発明を適用可能なエンドミルを示す側面図である。
【図13】図12のチップを示す平面図である。
【図14】図12のチップを示す側面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 加工装置
2 エンドミル(切削工具)
15 外周刃(切刃)
16 底刃(切刃)
25 保持手段
26 研削手段
27 測定手段
28 制御手段(制御部)
37 メモリ(記録手段)
38 補正量算出部(補正量算出手段)
40、50 チップ(切削工具)
47 切刃
55 コーナ刃(切刃)
56 主切刃(切刃)
57 副切刃(切刃)
W 被研削体




 

 


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