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発明の名称 高強度発泡チタン焼結体の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−46089(P2007−46089A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−230353(P2005−230353)
出願日 平成17年8月9日(2005.8.9)
代理人 【識別番号】100076679
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 和夫
発明者 和田 正弘 / 渋谷 巧
要約 課題
気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法を提供する。

解決手段
水素化チタン粉末または水素化チタン粉末および金属チタン粉末の混合粉末に、有機バインダー、発泡剤、可塑剤および水を配合し、必要に応じて界面活性剤を配合し、混合して発泡スラリーを作製し、この発泡スラリーを成形して成形体を作製し、得られた成形体を加熱乾燥することにより発泡させて高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、得られた高気孔率を有する発泡グリーン成形体を水素を含む雰囲気中で脱脂したのち真空または不活性雰囲気中で焼結する気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法。
特許請求の範囲
【請求項1】
水素化チタン粉末に、有機バインダー、発泡剤、可塑剤および水を配合し混合して発泡スラリーを作製し、この発泡スラリーを成形して成形体を作製し、得られた成形体を加熱乾燥することにより発泡させて高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、得られた高気孔率を有する発泡グリーン成形体を水素を含む雰囲気中で脱脂したのち真空または不活性雰囲気中で焼結することを特徴とする気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法。
【請求項2】
水素化チタン粉末に、有機バインダー、発泡剤、可塑剤、界面活性剤および水を配合し混合して発泡スラリーを作製し、この発泡スラリーを成形して成形体を作製し、得られた成形体を加熱乾燥することにより発泡させて高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、得られた高気孔率を有する発泡グリーン成形体を水素を含む雰囲気中で脱脂したのち真空または不活性雰囲気中で焼結することを特徴とする気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法。
【請求項3】
水素化チタン粉末および金属チタン粉末の混合粉末に、有機バインダー、発泡剤、可塑剤および水を配合し混合して発泡スラリーを作製し、この発泡スラリーを成形して成形体を作製し、得られた成形体を加熱乾燥することにより発泡させて高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、得られた高気孔率を有する発泡グリーン成形体を水素を含む雰囲気中で脱脂したのち真空または不活性雰囲気中で焼結することを特徴とする気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法。
【請求項4】
水素化チタン粉末および金属チタン粉末の混合粉末に、有機バインダー、発泡剤、可塑剤、界面活性剤および水を配合し混合して発泡スラリーを作製し、この発泡スラリーを成形して成形体を作製し、得られた成形体を加熱乾燥することにより発泡させて高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、得られた高気孔率を有する発泡グリーン成形体を水素を含む雰囲気中で脱脂したのち真空または不活性雰囲気中で焼結することを特徴とする気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法。
【請求項5】
前記水素化チタン粉末および金属チタン粉末の混合粉末は、金属チタン粉末:10容量%以下、残部:水素化チタン粉末からなる配合組成を有することを特徴とする請求項3または4記載の気孔率:50容量%以上の高強度発泡チタン焼結体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法に関するものであり、この方法で製造した気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体は、耐食性が求められるフィルター、水電解用電極、空気清浄機用フィルター、燃料電池用電極、生体材料を作製するための素材として使用される。
【背景技術】
【0002】
一般に、各種フィルター、燃料電池用電極、生体材料などの高気孔率を必要とする部品の素材は、その気孔率が50%以上あることが必要であり、かかる高気孔率を有する発泡金属焼結体を製造するための一例として、金属粉末に有機バインダー、発泡剤、可塑剤および水を配合し、さらに必要に応じて界面活性剤を配合し、混合して発泡スラリーを作製し、この発泡スラリーを成形して成形体を作製し、得られた成形体を加熱乾燥することにより発泡させて気孔率が60%以上の高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、得られた気孔率が60%以上の高気孔率を有する発泡グリーン成形体をさらに真空または不活性ガス雰囲気中、温度:400〜600℃の高温で脱脂して脱脂体を作製し、得られた脱脂体を真空または不活性ガス雰囲気中、温度:1100〜1300℃で焼結することにより高気孔率を有する発泡金属焼結体を製造する方法が知られており、この発泡金属焼結体は表面に開口し内部の空孔に連続している空孔(以下、連続空孔という)を有し、気孔率:50〜98容量%を有することは知られている(特許文献1参照)。
【0003】
したがって、発泡チタン焼結体を製造するには、原料粉末として通常の市販されているチタン粉末を用い、前記特許文献1記載の方法と同じ方法により、通常の市販されているチタン粉末に有機バインダー、発泡剤、可塑剤および水を配合し、さらに必要に応じて界面活性剤を配合し、混合して発泡スラリーを作製し、得られた発泡スラリーを成形して成形体を作製し、この成形体を加熱乾燥することにより気孔率が60%以上の高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、この高気孔率を有する発泡グリーン成形体をさらに真空または不活性ガス雰囲気中、温度:400〜600℃の高温で脱脂して脱脂体を作製し、得られた脱脂体を真空または不活性ガス雰囲気中、温度:1100〜1300℃で焼結することにより気孔率:50〜98容量%の高気孔率を有する発泡チタン焼結体を作製することができると考えられる。
【特許文献1】特開2004―43976号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、金属チタン粉末を用い、従来の特許文献1記載の方法で気孔率:50〜98容量%を有する発泡チタン焼結体を製造しようとしても、得られた発泡チタン焼結体の圧縮強度が弱く、特に、燃料電池の電極のように、直列に縦方向に重ねて使用する場合、発泡チタン焼結体の圧縮強度を上げる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明者らは、機械的強度の一層優れた気孔率が50%以上の発泡チタン焼結体を作製すべく研究を行った。その結果、原料粉末として金属チタン粉末に代えて水素化チタン粉末を用い、さらに高気孔率を有する発泡グリーン成形体の脱脂を水素を含む雰囲気中で行うことにより大部分が水素化チタン粉末からなる脱脂体を作製し、この大部分が水素化チタン粉末からなる脱脂体を真空または不活性雰囲気中で焼結することにより得られた発泡チタン焼結体は強度が一層向上する、という研究結果が得られたのである。
【0006】
この発明は、かかる研究結果に基づいてなされたものであって、
(1)水素化チタン粉末に、有機バインダー、発泡剤、可塑剤および水を配合し混合して発泡スラリーを作製し、この発泡スラリーを成形して成形体を作製し、得られた成形体を加熱乾燥することにより発泡させて高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、得られた高気孔率を有する発泡グリーン成形体を水素を含む雰囲気中で脱脂したのち真空または不活性雰囲気中で焼結する気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法、
(2)水素化チタン粉末に、有機バインダー、発泡剤、可塑剤、界面活性剤および水を配合し混合して発泡スラリーを作製し、この発泡スラリーを成形して成形体を作製し、得られた成形体を加熱乾燥することにより発泡させて高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、得られた高気孔率を有する発泡グリーン成形体を水素を含む雰囲気中で脱脂したのち真空または不活性雰囲気中で焼結する気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法、に特徴を有するものである。
【0007】
原料粉末として水素化チタン粉末に少量の金属チタン粉末を混合した混合粉末を用いても、混合粉末に含まれる金属チタン粉末が少量であれば、同様の効果が得られ、この混合粉末に含まれる金属チタン粉末の上限は10容量%である。
【0008】
したがって、この発明は、
(3)水素化チタン粉末および金属チタン粉末の混合粉末に、有機バインダー、発泡剤、可塑剤および水を配合し混合して発泡スラリーを作製し、この発泡スラリーを成形して成形体を作製し、得られた成形体を加熱乾燥することにより発泡させて高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、得られた高気孔率を有する発泡グリーン成形体を水素を含む雰囲気中で脱脂したのち真空または不活性雰囲気中で焼結する気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法、
(4)水素化チタン粉末および金属チタン粉末の混合粉末に、有機バインダー、発泡剤、可塑剤、界面活性剤および水を配合し混合して発泡スラリーを作製し、この発泡スラリーを成形して成形体を作製し、得られた成形体を加熱乾燥することにより発泡させて高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製し、得られた高気孔率を有する発泡グリーン成形体を水素を含む雰囲気中で脱脂したのち真空または不活性雰囲気中で焼結する気孔率:50容量%以上の高気孔率を有する高強度発泡チタン焼結体の製造方法、
(5)前記水素化チタン粉末および金属チタン粉末の混合粉末は、金属チタン粉末:10容量%以下、残部:水素化チタン粉末からなる配合組成を有する前記(3)または(4)記載の気孔率:50容量%以上の高強度発泡チタン焼結体の製造方法、に特徴を有するものである。
【0009】
この発明の高強度発泡チタン焼結体の製造方法において、高気孔率を有する発泡グリーン成形体の脱脂を水素を含む雰囲気中で行うことにより十分な圧縮強度を有するようになった理由として、高気孔率を有する発泡グリーン成形体の脱脂を水素を含む雰囲気中で行うことにより水素化チタン粉末が水素とチタン粉末に分解されずに水素化チタン粉末からなる脱脂体が形成されるため、脱脂中の酸化が防止され、この水素化チタン粉末からなる脱脂体を真空または不活性ガス雰囲気中で焼結すると、水素とチタン粉末に分解された直後の活性状態のチタン粉末が即座に焼結され、強固な焼結状態が得られることによるものと考えられるが明らかではない。
【発明の効果】
【0010】
この発明の方法によると、安価な水素化チタン粉末を原料粉末として使用し、高強度高気孔率を有する発泡チタン焼結体を製造することができ、この高強度発泡チタン焼結体は各種フィルターや燃料電池の電極を作製するための素材として使用することができるなど産業の発展に大いに貢献し得るものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施例1
原料粉末として、平均粒径:15μmの水素化チタン粉末および平均粒径:10μmの純チタン粉末を用意した。さらに、水溶性樹脂結合剤としてメチルセルロースを用意し、有機溶剤としてネオペンタン、ヘキサンおよびブタンを用意し、可塑剤としてグリセリンおよびエチレングリコールを用意し、溶媒として水を用意し、さらに界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩を用意した。
【0012】
先に用意した水素化チタン粉末または純チタン粉末に、水溶性樹脂結合剤としてのメチルセルロース、有機溶剤としてのネオペンタン、ヘキサンおよびヘプタン、可塑剤としてのグリセリンおよびエチレングリコール、界面活性剤としてのアルキルベンゼンスルホン酸塩、並びに溶媒としての水をそれぞれ表1に示す配合組成となるように配合し、さらに15分間混練して発泡スラリーを作製した。
得られた発泡スラリーをブレードギャップ:0.4mmでドクターブレード法によりスラリー層をジルコニア製板の上に成形し、このスラリー層をジルコニア製板の上に載せたまま高温・高湿度槽に供給し、そこで温度:40℃、湿度:90%、20分間保持の条件で発泡させたのち、温度:80℃、15分間保持の条件の温風乾燥を行い、高気孔率を有する発泡グリーン成形体を作製した。
【0013】
この高気孔率を有する発泡グリーン成形体をジルコニア製板の上に載せたまま脱脂装置の中を通しながら、表2に示される水素、Arまたは真空中、温度:550℃、5時間保持の条件で脱脂し、続いて真空中で温度:50℃以下になるまで冷却し、酸化することを防止した。
得られた脱脂体をジルコニア製板の上に載せたまま酸素ゲッターの目的でチタン製の板または箔で包んで焼成炉の中を通しながら5×10−3Pa、温度:1200℃、3時間保持の条件で焼結することにより本発明高強度発泡チタン焼結体の製造方法(以下、本発明法という)1〜7、比較高強度発泡チタン焼結体の製造方法(以下、比較法という)1〜2および従来高強度発泡チタン焼結体の製造方法(以下、従来法という)を実施し、その後、焼結炉内にアルゴンガスを投入し冷却した。
【0014】
この本発明法1〜7、比較法1〜2および従来法により得られた発泡チタン焼結体を切断したサンプルと体積から真密度を4.5g/cmとして計算することにより気孔率を測定し、その結果を表2に示した。
さらに、本発明法1〜7、比較法1〜2および従来法により得られた発泡チタン焼結体から直径:20mmの円板をレーザーにより試験片を切り出し、得られた試験片を圧縮し、応力−歪曲線を測定し、応力−歪曲線が直線を示す弾性領域から曲線へと変化する領域の応力を圧縮強度として測定し、その結果を表2に示した。
【0015】
【表1】


【0016】
【表2】


【0017】
表2に示される結果から、本発明法1〜7により得られた発泡チタン焼結体は従来法および比較法1〜2により得られた発泡チタン焼結体に比べて圧縮強度が格段に向上することが分かる。
【0018】
実施例2
実施例1で用意した水素化チタン粉末および純チタン粉末を混合して表3に示される配合組成を有する混合粉末を作製し、前記混合粉末を先に用意した水溶性樹脂結合剤としてのメチルセルロース、有機溶剤としてのネオペンタン、ヘキサンおよびヘプタン、可塑剤としてのグリセリンおよびエチレングリコール、界面活性剤としてのアルキルベンゼンスルホン酸塩、並びに溶媒としての水をそれぞれ表3に示す配合組成となるように配合し、さらに15分間混練して発泡スラリーを作製した。
【0019】
得られた発泡スラリーをブレードギャップ:0.4mmでドクターブレード法によりスラリー層をジルコニア製板の上に成形し、このスラリー層をジルコニア製板の上に載せたまま高温・高湿度槽に供給し、そこで温度:40℃、湿度:90%、20分間保持の条件で発泡させたのち、温度:80℃、15分間保持の条件の温風乾燥を行い、発泡グリーン成形体を作製し、この発泡グリーン成形体をジルコニア製板の上に載せたまま脱脂装置の中を通しながら、表3に示される水素中、温度:550℃、5時間保持の条件で脱脂し、続いて真空中で温度:50℃以下になるまで冷却し、酸化することを防止した。
【0020】
得られた脱脂体をジルコニア製板の上に載せたまま酸素ゲッターの目的でチタン製の板または箔で包んで焼成炉の中を通しながら5×10−3Pa、温度:1200℃、3時間保持の条件で焼結することにより本発明法8〜14および比較法3を実施し、その後、焼結炉内にアルゴンガスを投入し冷却した。
【0021】
この本発明法8〜14および比較法3により得られた発泡チタン焼結体を切断したサンプルと体積から真密度を4.5g/cmとして計算することにより気孔率を測定し、その結果を表4に示した。
さらに、本発明法8〜14および比較法3により得られた発泡チタン焼結体から直径:20mmの円板をレーザーにより試験片を切り出し、得られた試験片を圧縮し、応力−歪曲線を測定し、応力−歪曲線が直線を示す弾性領域から曲線へと変化する領域の応力を圧縮強度として測定し、その結果を表4に示した。
【0022】
【表3】


【0023】
【表4】


【0024】
表4に示される結果から、本発明法8〜14により得られた発泡チタン焼結体は実施例1における表2の従来法および比較法1〜2により得られた発泡チタン焼結体に比べて圧縮強度が格段に向上することが分かる。しかし、純チタン粉末が10容量%を越えて含まれる混合粉末を用いた比較法3は圧縮強度がやや劣ることがわかる。




 

 


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