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発明の名称 プレス成形方法及びプレス成形装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−98443(P2007−98443A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2005−292772(P2005−292772)
出願日 平成17年10月5日(2005.10.5)
代理人 【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫
発明者 小松 順一
要約 課題
アルミ材をプレス成形して形成されるパネル部品の意匠の自由度が拡大されるプレス成形方法及びプレス成形装置を提供する。

解決手段
アルミ材11の余肉部20が、プレス成形金型7の絞り成形部15によって当該アルミ材11の絞り成形限界内で絞り成形されることで、アルミ材11の製品形状部19がポンチ9の成形面8になつかれて、この状態で、アルミ材11の製品形状部19が張出し成形又は絞り成形される。したがって、製品形状部19における断面変化(線長差)が均一且つ最小限になるため、平面寸法Lが大きく、且つ高い品質のアルミニウム合金製フェンダパネル1をプレス成形によって製造することが可能になり、アルミ材11をプレス成形して形成されるパネル部品の意匠の自由度が拡大される。
特許請求の範囲
【請求項1】
屈曲部を有するパネル部品のプレス成形方法であって、パネル材を前記パネル部品の屈曲部に相対する部位で折り曲げて該パネル材をポンチの成形面に沿わせて、この状態で、前記パネル材の周縁に形成される被拘束部を拘束した後、該被拘束部の内側に形成されて製品形状部を囲繞する前記パネル材の余肉部を前記パネル材の絞り成形限界内の絞り成形量で絞り成形して該パネル材の製品形状部を前記ポンチの成形面になつかせて、次に、前記パネル部品の製品形状部が張出し成形又は絞り成形されて該製品形状部に製品形状が形成されることを特徴とするプレス成形方法。
【請求項2】
前記パネル材の被拘束部が前記ポンチの成形面に接する面に平行なダイフェース面によって拘束されることを特徴とする請求項1に記載のプレス成形方法。
【請求項3】
前記パネル材が前記ポンチの頂部によって2つに折り曲げられることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレス成形方法。
【請求項4】
屈曲部を有するパネル部品が上型と下型とで構成されるプレス成形金型によって成形されるプレス成形装置であって、該プレス成形金型は、パネル材における前記パネル部品の屈曲部に相対する部位がポンチの頂部で折り曲げられた状態で、該パネル材の周縁に形成される被拘束部が拘束される拘束部と、該拘束部によって前記パネル材の被拘束部が拘束された状態で、該被拘束部の内側に形成されて製品形状部を囲繞する前記パネル材の余肉部が前記パネル材の絞り成形限界内の絞り成形量で絞り成形される絞り成形部と、該絞り成形部によって前記パネル材の余肉部が絞り成形されて該パネル材の製品形状部が前記ポンチになついた状態で、前記パネル材の製品形状部が張出し成形又は絞り成形される製品成形部と、を具備することを特徴とするプレス成形装置。
【請求項5】
前記拘束部は、前記ポンチの成形面に接する面に平行なダイフェース面を備えることを特徴とする請求項4に記載のプレス成形装置。
【請求項6】
前記ポンチは、水平に延びる前記頂部によって分割される2つの成形面を備えて、一方の成形面に、前記パネル部品における前記屈曲部を介して連続する2つの面のうちの一方の面を成形する前記製品成形部が形成されて、他方の成形面に、前記パネル部品における前記屈曲部を介して連続する2つの面のうちの他方の面を成形する前記製品成形部が形成されることを特徴とする請求項4又は5に記載のプレス成形装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレス成形方法及びプレス成形装置に関して、特に、アルミニウム合金製パネル部品のプレス成形方法及び該プレス成形方法に用いられるプレス成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車においては、軽量化のニーズが高まるなか、アルミニウム合金製パネル部品(フードパネル、フェンダパネル等)の利用拡大が期待されている。アルミニウム合金製パネル材(以下、単にアルミ材と称する。)は、耐力、引張強さに関しては一般的な軟鋼材と同程度の値を有するが、伸び、歪み値(r値)に関しては軟鋼材よりも劣る。このため、アルミ材と軟鋼材とではプレス挙動に大きな差異があり、アルミ材をプレス成形する場合には注意が必要である。一般に、図9に示されるように、アルミ材11をプレス成形してフェンダパネル1を形成する場合、当該フェンダパネル1のP1,P2,P3の3つの点を含む平面Qを基準に、成形時におけるプレス方向及びダイフェース面が決定される。この場合のアルミ材の絞り深さ限界は200mm程度であって、その上、シワやワレの発生を防ぐために断面変化を制限する必要があることから、フェンダパネル1の意匠が著しく限定される。
【0003】
ところで、フェンダパネル1においては、近年の車体のデザインの多様化によって、平面寸法が500mm以上になるものが知られている。このように、アルミ材11をプレス成形して平面寸法が大きいフェンダパネル1を形成する場合、最大絞り深さS1(図9参照)が当該アルミ材11の絞り深さ限界を大幅に越えるため、ワレが発生する。また、アルミ材11をプレス成形して平面寸法が大きいフェンダパネル1を形成する場合、アルミ材11の絞りが最大深さになる部位の中央から成形が開始されるため、図10に示されるように、成形量が偏倚して成形実長が均一にならず、さらに、ポンチ(下型)とアルミ材11とが点接触になることから、製品にシワが発生する。そして、ダイフェース面及び余肉の配置、並びに成形時における材料流入量の調整等によってシワ及びワレをある程度防ぐことができるが、平面寸法が大きいフェンダパネル1のように、屈曲した部位の断面変化が大きい場合には、シワ及びワレの発生を回避することができない。
【0004】
そこで、特許文献1には、アルミニウム合金板端部の折り曲げ部分に相当する部分のうち、プレス成形時のシワ押え面(ダイフェース面)に相当する部分が、プレス成形時のシワ押え部材面形状に適応する形状になるように、アルミニウム合金板端部を予め曲げ加工して曲げ部を形成した後、この曲げ部のシワ押え面に相当する部分を含めてシワ押えしながら、プレス成形するアルミニウム合金板のプレス成形方法の開示がある。しかしながら、この場合も、平面寸法が大きいフェンダパネル1のように、屈曲した部位の断面変化が大きい場合には、絞り深さ(成形実長)を均一にすることができないため、成形量が偏倚して製品にシワが発生する。そこで、超塑性成形(ブロー成形)を採用することで、平面寸法が大きく、且つ高品質のアルミニウム合金製フェンダパネル1を得ることができるが、超塑性成形用アルミ材はプレス成形用アルミ材と比較して材料費が高いため、製造コストが増大する。
【0005】
さらに、超塑性成形では、プレス成形と比較してサイクルタイムが延びることから、生産性が著しく低下する(例えば、プレス成形によってあるアルミニウム合金製フェンダパネル1を製造する場合のサイクルタイムが7.5秒/枚であるのに対して、超塑性成形によって同等のアルミニウム合金製フェンダパネル1を製造する場合のサイクルタイムは5分/枚である。)。その他の工法として、分割してプレス成形された平面部と側面部とをろう付けして接合することでフェンダパネル1が得られるが、品質、生産性(3時間/枚)、コスト(複数種類の金型が必要になる)の点で問題がある。
【特許文献1】特開2004−188445号公報(段落番号0027〜0030、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、第1の目的は、アルミ材をプレス成形して形成されるパネル部品の意匠の自由度が拡大されるプレス成形方法を提供することにある。
また、第2の目的は、アルミ材をプレス成形して形成されるパネル部品の意匠の自由度が拡大されるプレス成形装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記第1の目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、屈曲部を有するパネル部品のプレス成形方法であって、パネル材をパネル部品の屈曲部に相対する部位で折り曲げて該パネル材をポンチの成形面に沿わせて、この状態で、パネル材の周縁に形成される被拘束部を拘束した後、該被拘束部の内側に形成されて製品形状部を囲繞するパネル材の余肉部をパネル材の絞り成形限界内の絞り成形量で絞り成形して該パネル材の製品形状部をポンチの成形面になつかせて、次に、パネル部品の製品形状部が張出し成形又は絞り成形されて該製品形状部に製品形状が形成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプレス成形方法において、パネル材の被拘束部がポンチの成形面に接する面に平行なダイフェース面によって拘束されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のプレス成形方法において、パネル材がポンチの頂部によって2つに折り曲げられることを特徴とする。
【0008】
上記第2の目的を達成するために、本発明のうち請求項4に記載の発明は、屈曲部を有するパネル部品が上型と下型とで構成されるプレス成形金型によって成形されるプレス成形装置であって、該プレス成形金型は、パネル材におけるパネル部品の屈曲部に相対する部位がポンチの頂部で折り曲げられた状態で、該パネル材の周縁に形成される被拘束部が拘束される拘束部と、該拘束部によってパネル材の被拘束部が拘束された状態で、該被拘束部の内側に形成されて製品形状部を囲繞するパネル材の余肉部がパネル材の絞り成形限界内の絞り成形量で絞り成形される絞り成形部と、該絞り成形部によってパネル材の余肉部が絞り成形されて該パネル材の製品形状部がポンチになついた状態で、パネル材の製品形状部が張出し成形又は絞り成形される製品成形部と、を具備することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のプレス成形装置において、拘束部は、ポンチの成形面に接する面に平行なダイフェース面を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のプレス成形装置において、ポンチは、水平に延びる頂部によって分割される2つの成形面を備えて、一方の成形面に、パネル部品における屈曲部を介して連続する2つの面のうちの一方の面を成形する製品成形部が形成されて、他方の成形面に、パネル部品における屈曲部を介して連続する2つの面のうちの他方の面を成形する製品成形部が形成されることを特徴とする。
【0009】
したがって、請求項1及び4に記載の発明では、パネル材におけるパネル部品の屈曲部に相対する部位がポンチの頂部で折り曲げられる。この状態で、パネル材の被拘束部が拘束されて、該パネル材の余肉部がパネル材の絞り成形限界内の絞り成形量で絞り成形される。これにより、パネル材の製品形状部をポンチの成形面になつかせる。次に、プレス成形金型の製品成形部によって、パネル材の製品形状部が張出し成形又は絞り成形されて当該製品形状部に製品形状が形成される。
請求項2及び5に記載の発明では、パネル材の被拘束部が拘束部によって拘束された時にパネル材が断面変化することがないため、被拘束部の拘束時にシワが発生することがない。
請求項3及び6に記載の発明では、屈曲部を介して連続する2つの面を有するパネル部品が形成される。
【発明の効果】
【0010】
アルミ材をプレス成形して形成されるパネル部品の意匠の自由度が拡大されるプレス成形方法及びプレス成形装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の一実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、図1に示されるアルミニウム合金製フェンダパネル1(以下、単にフェンダパネル1と称する。)を成形するプレス成形装置を説明する。図1に示されるように、上記フェンダパネル1(パネル部品)は、屈曲部2を介して連続される平面部3と側面部4とを有して、平面寸法がL(本実施の形態では、L=630mm。)に形成される。そして、本プレス成形装置は、上型5(図5参照)と下型6(図3参照)とによって構成されて、図2に示されるように、成形量が均一になるように(後述するアルミ材11の製品形状部19の絞り成形量が最小になるように)、プレス方向(図2における上下方向)に対してフェンダパネル1の向きが設定されたプレス成形金型7が設備される。図4に示されるように、上記下型6は、成形面8が賦設されたポンチ9と、枠状に形成されて上記ポンチ9を囲繞するように設けられるクッションリング10と、を含んで構成される。上記ポンチ9は、アルミニウム合金製パネル材11(以下、単にアルミ材11と称する。)における上記フェンダパネル1の屈曲部2に相対する部位(屈曲部2に成形される部位)をA線(図2参照)を以て折り曲げて支持する頂部12を有する。
【0012】
また、図3に示されるように、上記ポンチ9は、上記成形面8のうち上記フェンダパネル1の平面部3(一方の面、図1参照)を成形する側の成形部8が設けられる第1の面13(一方の成形面)と、上記成形面8のうち上記フェンダパネル1の側面部4(他方の面、図1参照)を成形する側の成形部8が設けられる第2の面14(他方の成形面)とが、上記A線の両側(図3における左右両側)に傾斜角度を有して配設される。さらに、上記ポンチ9の上部周縁には、所定幅の枠状に形成された余肉支持面22が設けられる。また、図5に示されるように、上記プレス成形金型7は、アルミ材11の被拘束部16を拘束(把持)させる拘束部18を有して、該拘束部18には、上記ポンチ9に沿うようにして上記下型6に支持されたアルミ材11の被拘束部16が、当該拘束部18(上型5の拘束面及びクッションリング10のダイフェース面17)によって拘束されるに際して、当該アルミ材11が断面変化されないように、上記ポンチ9の第1の面13及び第2の面14と同一角度の傾斜が設けられる。これにより、図6に示されるように、後述する、アルミ材11の製品形状部19がポンチ9の成形面8になつかれる状態で、アルミ材11における製品形状部19と被拘束部16とが平行になる構造になっている。
【0013】
そして、本プレス成形装置では、拘束部18によってアルミ材11の被拘束部16が拘束された後、上記上型5が下降されることにより、該上型5によって上記クッションリング10が押し下げられつつ、図6及び図8に示されるように、アルミ材11における製品形状部19(製品形状に成形される部分又は範囲)の周囲に設けられる余肉部20が、上記プレス成形金型7の絞り成形部15によって当該アルミ材11の絞り成形限界内(本実施の形態では、200mm以下。)の絞り成形量Sで絞り成形される。これにより、図6に示されるように、アルミ材11がA線と余肉20との間で伸ばされて引張られた状態になり、当該アルミ材11の製品形状部19がポンチ9の成形面8になつかれる。そして、アルミ材11の製品形状部19がポンチ9の成形面8になつかれた状態で、上記上型5と上記下型6とが衝合されてプレス成形金型7に製品成形部21が形成されることにより、アルミ材11の製品形状部19が張出し成形又は最小限に絞り成形されて、図2及び図7に示されるように、当該アルミ材11の製品形状部19に製品形状(フェンダパネル1)が形成される構造になっている。
【0014】
なお、本プレス成形装置では、アルミ材11の成形後の線長L2(図7参照)が、成形前のアルミ材11の線長L1(図5参照)の1.25倍以下に設定されており(L2≦L1×1.25)、これにより、成形時にアルミ材11の製品形状部19にワレが発生することが防止される構造になっている。
【0015】
次に、本プレス成形装置の作用を説明する。予め、成形量が均一になるように(後述するアルミ材11の製品形状部19の絞り成形量が最小になるように)、プレス方向に対してフェンダパネル1(パネル部品)の向きが設定されたプレス成形金型7を当該プレス成形装置に設置しておく。まず、プレス成形金型7が型開きされた状態(上型が上昇端位置に位置する状態)で、アルミ材11が、上型5と下型6との間に供給されて下型6上に水平に支持される。次に、上型5が下降されると、アルミ材11がフェンダパネル1の屈曲部2に相対する位置(屈曲部2に成形される部位)で折り曲げられて、当該アルミ材11が、ポンチ9の第1の面13及び第2の面14に沿わされる。そして、この状態で、図5に示されるように、アルミ材11の被拘束部16が、プレス成形金型7の拘束部18(上型5の拘束面及びクッションリング10のダイフェース面17)によって拘束(把持)される。
【0016】
次に、アルミ材11の被拘束部16が拘束された状態で、図6及び図8に示されるように、上型5によってクッションリング10が下方へ押し下げられて、アルミ材11の余肉部20(余肉部20のうちの外側部分、即ち余肉部20のうちの被拘束部16に隣接される部分)がプレス成形金型7の絞り成形部15によって、当該アルミ材11の絞り成形限界内(本実施の形態では、200mm以下。)で絞り成形される。これにより、アルミ材11がA線と余肉20との間で伸ばされて引張られた状態になり、アルミ材11の製品形状部19がポンチ9の成形面8になつかれる。なお、アルミ材11の余肉部20がプレス成形金型7の絞り成形部15によって絞り成形されることにより、余肉部20に材料の流動が生じて、余肉部20(余肉部20のうちの絞り成形されたSの部分)にシワが発生することがあるが、当該アルミ材11の製品形状部19外の部分であるため、品質には問題がない。
【0017】
そして、この状態で、図7に示されるように、プレス成形金型7の上型5と下型6とが衝合されてプレス成形金型7に製品成形部21が形成されることにより、ポンチ9になつかせたアルミ材11の製品形状部19が張出し成形又は絞り成形されて、図2にも示されるように、当該製品形状部19に製品形状(フェンダパネル1)が形成される。
【0018】
この実施の形態では以下の効果を奏する。
本実施の形態では、成形量が均一になるように(アルミ材11の製品形状部19の絞り成形量が最小になるように)、プレス方向(図2における上下方向)に対してフェンダパネル1の向きを設定しておいて、アルミ材11におけるフェンダパネル1の屈曲部2に相対する部位で当該アルミ材11が折り曲げられてプレス成形金型7のポンチ9に沿わされて、該アルミ材11の被拘束部16がプレス成形金型7の拘束部18によって拘束(把持)される。そして、アルミ材11の余肉部20(余肉部20のうちの外側部分)が、プレス成形金型7の絞り成形部15によって当該アルミ材11の絞り成形限界内で絞り成形される。これにより、アルミ材11がA線(図3参照)と余肉20との間で伸ばされて引張られた状態になり、アルミ材11の製品形状部19がポンチ9の成形面8になつかれて、この状態で、プレス成形金型7の上型5と下型6とが衝合されてプレス成形金型7に製品成形部21が形成されることにより、ポンチ9になつかせたアルミ材11の製品形状部19が張出し成形又は絞り成形されて、当該製品形状部19にフェンダパネル1が形成される。
【0019】
したがって、本実施の形態では、アルミ材11の製品形状部19が、ポンチ9の成形面8になつかれた状態で張出し成形又は絞り成形されるため、製品形状部19における断面変化(線長差)が均一且つ最小限になるため、ワレやシワ等の不具合が発生することがなく、高い品質のフェンダパネル1(パネル部品)を得ることが可能になる。
また、本実施の形態では、拘束部18(上型5の拘束面及びクッションリング10のダイフェース面17)にポンチ9の第1の面13及び第2の面14と同一角度の傾斜が設けられるため、アルミ材11の被拘束部16を当該拘束部18によって拘束するに際して、当該アルミ材11が断面変化することがなく、アルミ材11に不用意なシワが発生することが防がれる。
また、本実施の形態では、アルミ材11に、製品形状部19を囲繞するように余肉部20が設けられるため、当該製品形状部19の断面変化による材料の流動が余肉部20によって吸収される。これにより、製品形状部19にワレやシワ等の不具合が発生することがなく、高い品質のフェンダパネル1(パネル部品)を得ることが可能になる。
また、本実施の形態では、アルミ材11の余肉部20がプレス成形金型7の絞り成形部15によって絞り成形されるため、余肉部20に材料の流動が生じて当該余肉部20にシワが発生することがあっても製品形状部19(フェンダパネル1)にシワが発生することがない。
また、本実施の形態では、成形時における余肉部20の絞り成形量Sがアルミ材11の絞り成形限度内であるため、当該余肉部20が破断することがない。
また、本実施の形態では、アルミ材11の成形後の線長L2が、成形前のアルミ材11の線長L1の1.25倍以下に設定されているため、成形時に製品形状部19にワレが発生することがない。
【0020】
これにより、本実施の形態では、平面寸法Lが大きく、且つ高い品質のアルミニウム合金製フェンダパネル1をプレス成形によって製造することができる。このように、本プレス成形装置及びプレス成形方法によれば、従来の工法と比較して、パネル部品の意匠の自由度が拡大されると共に、当該パネル部品の生産性が大幅に高めらて、さらに製造コストを大幅に削減することが可能になる。
【0021】
なお、実施の形態は上記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
本実施の形態では、パネル部品としてフェンダパネル1を例示したが、屈曲部2を介して連続する2つの面(本実施の形態では、平面部3と側面部4。)が形成されたパネル部品であれば、例えば、ドアパネル等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本プレス成形装置によって成形されるフェンダパネル(パネル部品)の斜視図である。
【図2】本プレス成形装置によってフェンダパネルが成形されたアルミ材を示す斜視図である。
【図3】本プレス成形装置の下型の斜視図であって、特に、アルミ材が拘束される時の状態を示す図である。
【図4】本プレス成形装置の下型の斜視図であって、特に、成形が完了した時の状態を示す図である。
【図5】本プレス成形装置の説明図であって、特に、拘束部によってアルミ材の被拘束部が拘束された状態を示す図である。
【図6】図5に示される状態から、絞り成形部によってアルミ材の余肉部が絞り成形される状態を示す図である。
【図7】図6に示される状態から、上型と下型とが衝合されて形成された製品成形部によってアルミ材の製品形状部にフェンダパネルが成形された状態を示す図である。
【図8】図6に示される状態のアルミ材の斜視図である。
【図9】従来のパネル部品の成形方法の説明図である。
【図10】従来のパネル部品の成形方法による断面変化の状態を示す図である。
【符号の説明】
【0023】
1 フェンダパネル(パネル部品)、2 屈曲部、7 プレス成形金型、9 ポンチ、12 頂部、15 絞り成形部、16 被拘束部、17 ダイフェース面、18 拘束部、19 製品形状部、20 余肉部、21 製品成形部




 

 


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