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鋳抜きピン、鋳抜きピンを取り付ける金型部材、及び、鋳抜きピンの取付構造 - トヨタ自動車株式会社
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発明の名称 鋳抜きピン、鋳抜きピンを取り付ける金型部材、及び、鋳抜きピンの取付構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−90378(P2007−90378A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−281930(P2005−281930)
出願日 平成17年9月28日(2005.9.28)
代理人 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
発明者 冨樫 忠昭 / 鈴木 育夫
要約 課題
鋳造装置の金型部材に設けられる鋳抜きピンにつき、取付/取外しを容易に行うことを可能とする新規な構造を提案する。

解決手段
鋳造装置の金型部材(入子2)に設けられる鋳抜きピン1であって、前記鋳抜きピン1は、キャビティ3内に突出する先端部11aと、前記入子2に嵌装される軸状の嵌装部11bと、前記嵌装部11bを挟んで前記先端部11aの反対側であって、前記嵌装部11bの軸心Caに対して偏心して配置される軸状の係合部(後側係合部11d)とを具備する構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
鋳造装置の金型部材に設けられる鋳抜きピンであって、
前記鋳抜きピンは、
キャビティ内に突出する先端部と、
前記入子に嵌装される軸状の嵌装部と、
前記嵌装部を挟んで前記先端部の反対側であって、前記嵌装部の軸心に対して偏心して配置される係合部と、
を具備する構成とする鋳抜きピン。
【請求項2】
鋳抜きピンを取り付けるための金型部材であって、
前記金型部材には、キャビティ面側から鋳抜きピンを挿入/引き抜き可能とするとともに、前記鋳抜きピンの先端部を前記キャビティ面から突出させる構成とする被挿入孔が形成され、
前記被挿入孔には、
前記鋳抜きピンの嵌装部が嵌装される被嵌装部と、
前記鋳抜きピンと係合し、前記鋳抜きピンの長さ方向の移動を規制する被係合部と、
が設けられる構成とする、鋳抜きピンを取り付けるための金型部材。
【請求項3】
前記被挿入孔には、
前記被嵌装部と同軸上であって、前記被嵌装部よりも大径に構成される大径孔部と、
前記被嵌装部と前記大径孔部を連通させる、断面長孔形状の連通孔部と、
が設けられ、
前記連通孔部の長孔形状は、
その長手寸法が、前記被嵌装部の直径よりも大きく、かつ、前記大径孔部の直径よりも小さく設定され、
その短手寸法が、前記被嵌装部の直径よりも大きく設定され、
前記長手寸法の中央であって、かつ、前記短手寸法の中央に位置する前記連通孔部の軸心は、
前記被嵌装部の軸心と偏心して配置され、
前記連通孔部と前記大径孔部の間に形成される段差部に、前記被係合部が形成される、
ことを特徴とする、請求項2に記載の鋳抜きピンを取り付けるための金型部材。
【請求項4】
鋳造装置の金型部材に設けられる鋳抜きピンの取付構造であって、
前記鋳抜きピンを取り付けるための金型部材は、
キャビティ面側から鋳抜きピン1を挿入/引き抜き可能とするとともに、前記鋳抜きピンの先端部を前記キャビティ面から突出させる構成とする被挿入孔を具備し、
前記被挿入孔には、前記鋳抜きピンの嵌装部が嵌装される被嵌装部と、
前記鋳抜きピンと係合し、前記鋳抜きピンの長さ方向の移動を規制する被係合部が設けられる構成とし、
前記鋳抜きピンは、前記キャビティ面から突出される先端部と、
前記被挿入孔の被嵌装部に嵌装される嵌装部と、
前記被挿入孔の被係合部に係合される係合部とを具備する構成とし、
前記係合部と前記被係合部の係合/非係合は、
前記鋳抜きピンの軸を中心に回転させることで切り換えられる構成とする、
鋳抜きピンの取付構造。
【請求項5】
前記鋳抜きピン内にピン内部流路を設けるとともに、
前記金型部材に冷却水供給路を設け、
前記ピン内部流路と前記冷却水供給路の開口部を互いに当接させることで、前記ピン内部流路と前記冷却水供給路が連通される構成とし、
前記冷却水供給路から前記ピン内部流路内に冷却水が供給される構成とする、
ことを特徴とする、請求項4に記載の鋳抜きピンの取付構造。
【請求項6】
前記鋳抜きピンの嵌装部の前記キャビティ側の表面には、
前記鋳抜きピンを前記嵌装部の軸心を中心に回転させるための工具を係合させるための工具係合部が設けられる構成とする、ことを特徴とする、
請求項1に記載の鋳抜きピン、又は、請求項4、5に記載の鋳抜きピンの取付構造。
【請求項7】
前記被挿入孔の被係合部に係合される前記鋳抜きピンの係合部の外周には、
回転規制係合部が設けられ、
前記被挿入孔の被係合部には、
回転規制被係合部が設けられ、
前記回転規制係合部と前記回転規制被係合部の係合/非係合を行うことにより、鋳抜きピンの回転が規制/許容される構成とする、ことを特徴とする、
請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の鋳抜きピンの取付構造。
【請求項8】
前記回転規制係合部と前記回転規制被係合部にて、ディテント機構が構成される、
ことを特徴とする、請求項7に記載の鋳抜きピンの取付構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳造装置の金型部材に設けられる鋳抜きピンと、その取付構造に関するものであり、特に、鋳抜きピンの交換を容易に行えるための構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の鋳造装置において、金型部材である固定型、可動型、入子等の間にキャビティを構成し、これらの金型部材から前記キャビティ内に鋳抜きピンを突設させる構成については周知となっている。
また、前記鋳抜きピンは、折れ、曲がり、カジリ等が発生した場合に、交換が必要となるものであり、この交換を容易にするための技術について開示する文献も存在する(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
特許文献1に開示される技術では、中子の裏側、即ち、キャビティ面の反対側から挿入される鋳抜きピンを、前記中子と、前記中子が固定される主型(ホルダー)の接面で支持する構造であり、前記主型に鋳抜きピンより僅かに大きい貫通孔を設け、該貫通孔に、前記鋳抜きピンを固定するための固定具を挿入し、前記固定具を取り出すことによって、鋳抜きピンの交換を可能とするものである。
【0004】
特許文献2に開示される技術では、主型(金型)の表側から挿入される鋳抜きピンに、主型の裏側(背面)から挿入する止め治具を螺挿、連結させるとともに、前記主型の裏面と、止め治具の間にスペーサーを挿入することで、前記鋳抜きピンの抜けが防止されて、鋳抜きピンを主型に固定する構成とするものである。この構成においては、前記スペーサーを取り外すとともに、止め治具の鋳抜きピンに対する連結を解除することで、鋳抜きピンの交換が可能となるものである。
【特許文献1】実開平7−43755号公報
【特許文献2】特開平11−285802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1、及び、特許文献2に開示される技術では、鋳抜きピンの交換に際しては、主型の裏側から固定具等を操作して、鋳抜きピンを抜き出す必要があるため、鋳造装置によっては、主型等の取り外し、さらに、主型等を反転させるといった大掛かりな作業が必要となり、また、その作業工数も多くなってしまう。また、鋳造装置から主型や中子を取り外さずに交換可能とする場合であっても、主型の裏に腕を入れて作業をする必要があり、作業性が悪いものとなる。
【0006】
また、特許文献1の構成では、鋳抜きピンとその固定具が別体で構成されているため、部品点数が多く、コストがかかるという問題がある。また、固定具が別体であることから、この固定具の紛失等や、各部品の管理が必要となり、管理上複雑となるといった問題もある。
【0007】
また、特許文献2の構成では、特許文献1と同様に、部品点数が多いことに起因する問題を有する点に加え、主型の裏側に前記スペーサーを配置するスペースを確保する必要があり、鋳造装置において金型が占めるスペースが大きくなり、ひいては、鋳造装置全体の大型化に繋がるという問題がある。
【0008】
また、前記鋳抜きピンの交換作業は、特定の鋳抜きピンが折れた場合等に偶発的に発生する他、定期的なメンテナンスにおいて発生するものであり、この交換時に、前述のような大掛かりな作業を要することになると、交換時間に長時間を要し、鋳造装置の稼働率を大きく低下させてしまうことになる(生産性の低下)。例えば、鋳抜きピンが一本損傷しただけであっても、この一本の交換作業のために、大掛かりな作業が発生してしまうのである。
また、交換作業を行う作業員には、大きな負担をかけてしまうこととなる。
【0009】
そこで、本発明は、以上の問題点に鑑み、鋳造装置の金型部材に設けられる鋳抜きピンにつき、取付/取外しを容易に行うことを可能とする新規な構造を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0011】
即ち、請求項1に記載のごとく、
鋳造装置の金型部材に設けられる鋳抜きピンであって、
前記鋳抜きピンは、
キャビティ内に突出する先端部と、
前記入子に嵌装される軸状の嵌装部と、
前記嵌装部を挟んで前記先端部の反対側であって、前記嵌装部の軸心に対して偏心して配置される係合部と、
を具備する構成とするものである。
【0012】
また、請求項2に記載のごとく、
鋳抜きピンを取り付けるための金型部材であって、
前記金型部材には、キャビティ面側から鋳抜きピンを挿入/引き抜き可能とするとともに、前記鋳抜きピンの先端部を前記キャビティ面から突出させる構成とする被挿入孔が形成され、
前記被挿入孔には、
前記鋳抜きピンの嵌装部が嵌装される被嵌装部と、
前記鋳抜きピンと係合し、前記鋳抜きピンの長さ方向の移動を規制する被係合部と、
が設けられる構成とするものである。
【0013】
また、請求項3に記載のごとく、
前記被挿入孔には、
前記被嵌装部と同軸上であって、前記被嵌装部よりも大径に構成される大径孔部と、
前記被嵌装部と前記大径孔部を連通させる、断面長孔形状の連通孔部と、
が設けられ、
前記連通孔部の長孔形状は、
その長手寸法が、前記被嵌装部の直径よりも大きく、かつ、前記大径孔部の直径よりも小さく設定され、
その短手寸法が、前記被嵌装部の直径よりも大きく設定され、
前記長手寸法の中央であって、かつ、前記短手寸法の中央に位置する前記連通孔部の軸心は、
前記被嵌装部の軸心と偏心して配置され、
前記連通孔部と前記大径孔部の間に形成される段差部に、前記被係合部が形成される、
構成とするものである。
【0014】
また、請求項4に記載のごとく、
鋳造装置の金型部材に設けられる鋳抜きピンの取付構造であって、
前記鋳抜きピンを取り付けるための金型部材は、
キャビティ面側から鋳抜きピン1を挿入/引き抜き可能とするとともに、前記鋳抜きピンの先端部を前記キャビティ面から突出させる構成とする被挿入孔を具備し、
前記被挿入孔には、前記鋳抜きピンの嵌装部が嵌装される被嵌装部と、
前記鋳抜きピンと係合し、前記鋳抜きピンの長さ方向の移動を規制する被係合部が設けられる構成とし、
前記鋳抜きピンは、前記キャビティ面から突出される先端部と、
前記被挿入孔の被嵌装部に嵌装される嵌装部と、
前記被挿入孔の被係合部に係合される係合部とを具備する構成とし、
前記係合部と前記被係合部の係合/非係合は、
前記鋳抜きピンの軸を中心に回転させることで切り換えられる構成とするものである。
【0015】
また、請求項5に記載のごとく、
前記鋳抜きピン内にピン内部流路を設けるとともに、
前記金型部材に冷却水供給路を設け、
前記ピン内部流路と前記冷却水供給路の開口部を互いに当接させることで、前記ピン内部流路と前記冷却水供給路が連通される構成とし、
前記冷却水供給路から前記ピン内部流路内に冷却水が供給される構成とするものである。
【0016】
また、請求項6に記載のごとく、
前記鋳抜きピンの嵌装部の前記キャビティ側の表面には、
前記鋳抜きピンを前記嵌装部の軸心を中心に回転させるための工具を係合させるための工具係合部が設けられる構成とするものである。
【0017】
また、請求項7に記載のごとく、
前記被挿入孔の被係合部に係合される前記鋳抜きピンの係合部の外周には、
回転規制係合部が設けられ、
前記被挿入孔の被係合部には、
回転規制被係合部が設けられ、
前記回転規制係合部と前記回転規制被係合部の係合/非係合を行うことにより、鋳抜きピンの回転が規制/許容される構成とするものである。
【0018】
また、請求項8に記載のごとく、
前記回転規制係合部と前記回転規制被係合部にて、ディテント機構が構成されることとするものである。
【発明の効果】
【0019】
以上の請求項1乃至4に記載の発明では、鋳抜きピンの設置作業や交換作業は、キャビティ面側、即ち、金型部材のおもて側から行うことができ、これらの作業を短時間で完了することができる。そして、突発的な不良による鋳抜きピンの交換作業、定期的な鋳抜きピン1の交換作業のいずれにおいても、短時間で作業を終了することができ、鋳造装置の稼働率を向上することができる。
【0020】
また、請求項5に記載の発明では、冷却構造を具備しつつ、鋳抜きピンの設置、交換作業における良好な作業性を維持することができる。
【0021】
また、請求項6に記載の発明では、鋳抜きピンの交換時には、工具を前記工具係合部に係合させることで、鋳抜きピンの回転操作を容易に行うことができる。
【0022】
また、請求項7に記載の発明では、鋳抜きピンの抜けを防止することができる。
【0023】
また、請求項8に記載の発明では、鋳抜きピンの回転操作により、容易に、その回転規制の操作、及び、その解除が行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の実施形態について、以下の実施例により説明する。
【実施例1】
【0025】
図1は、実施例1に係る鋳抜きピン1を金型部材である入子2に設けた構造について示すものであり、前記鋳抜きピン1は、キャビティ3内に突出する先端部11aと、前記入子2に嵌装される軸状の嵌装部11bと、前記嵌装部11bを挟んで前記先端部11aの反対側であって、前記嵌装部11bの軸心Caに対して偏心して配置される軸状の係合部(以下、「後側係合部11d」とする。)とを具備する構成とするものである。
【0026】
また、図1は、鋳抜きピン1を取り付けるための金型部材である入子2の構造について示すものであり、前記入子2には、キャビティ面3a側から鋳抜きピン1を挿入/引き抜き可能とするとともに、前記鋳抜きピン1の先端部11aをキャビティ面3aから突出させる構成とする被挿入孔20が形成され、前記被挿入孔20には、前記鋳抜きピン1のうち、前記先端部11aに隣接する軸状の嵌装部11bが嵌装される被嵌装部20aと、前記鋳抜きピン1と係合し、前記鋳抜きピン1の長さ方向の移動を規制する被係合部20bが設けられる構成とするものである。
【0027】
また、図1は、鋳抜きピンの取付構造について示すものであり、鋳抜きピン1を取り付けるための金型部材である入子2は、キャビティ面3a側から鋳抜きピン1を挿入/引き抜き可能とするとともに、前記鋳抜きピン1の先端部11aをキャビティ面3aから突出させる構成とする被挿入孔20を具備し、前記被挿入孔20には、前記鋳抜きピン1のうち、前記先端部11aに隣接する軸状の嵌装部11bが嵌装される被嵌装部20aと、前記鋳抜きピン1と係合し、前記鋳抜きピン1の長さ方向の移動を規制する被係合部20bが設けられる構成とし、前記鋳抜きピン1は、前記キャビティ面3aから突出される先端部11aと、前記被挿入孔20の被嵌装部20aに嵌装される軸状の嵌装部11bと、前記被挿入孔20の被係合部20bに係合される軸状の後側係合部11dとを具備する構成し、前記後側係合部11dと前記被係合部20bの係合/非係合は、前記鋳抜きピン1の軸を中心に回転させることで切り換えられる構成とするものである。
【0028】
以上の構成では、鋳抜きピン1の設置作業や交換作業は、キャビティ面3a側、即ち、金型部材のおもて側から行うことができ、これらの作業を短時間で完了することができる。そして、突発的な不良による鋳抜きピン1の交換作業、定期的な鋳抜きピン1の交換作業のいずれにおいても、短時間で作業を終了することができ、鋳造装置の稼働率を向上することができる。
【0029】
以下、詳細について説明すると、図1に示すごとく、鋳抜きピン1は、図1において左右方向に設けられており、キャビティ面3aから左方向に、その先端部11aが突出された状態で入子2に嵌入されている。
【0030】
また、前記入子2は、主型7に対し固定されている。
また、前記入子2は、図示せぬ冷却水回路にて冷却されるようになっている。
また、前記主型7は、図示せぬ冷却水回路にて冷却されるようになっている。
【0031】
また、前記入子2の図における上下方向のおもて面は、キャビティ面3aとして構成され、図示せぬ他の入子等のキャビティ面と合わせて、閉じられた空間であるキャビティ3が形成されるようになっている。
また、前記キャビティ3内には、図示せぬ溶湯が射出され、キャビティ3の形状に沿った鋳造品が成形されるようになっている。
また、この鋳造品においては、前記鋳抜きピン1の先端部11aに対応する部分に、図において左右方向の凹部が形成されることとなる。
【0032】
また、前記鋳抜きピン1は、キャビティ3内に突出する先端部11aと、前記入子2に嵌装される軸状の嵌装部11bと、該嵌装部11bと同軸上に、該嵌装部11bから後方に向けて延設される軸状の連結部11cと、前記連結部11cの軸心に対して偏心して配置され、該連結部11cの後端部に設けられる軸状の後側係合部11dとを具備して構成されている。
【0033】
そして、この鋳抜きピン1は、入子2に図において左右方向に貫通して設けられる被挿入孔20に挿入される。この被挿入孔20には、前記鋳抜きピン1の嵌装部11bが嵌装される被嵌装部20aと、前記鋳抜きピン1と係合し、前記鋳抜きピン1の長さ方向の移動を規制する被係合部20bとが設けられる構成としている。
【0034】
また、前記鋳抜きピン1の各部の詳細に関し、前記先端部11aの外径Daは、突端側から前記嵌装部11b側へ向うにつれて大きくなるように構成されており、側面視において台形型に構成されている。尚、該先端部11aにおける鋳抜きピン1の長手方向に直交する断面の形状は、円形とする他、角型等であってもよく、特に限定されるものではない。
【0035】
また、前記嵌装部11bの外径Dbは、前記先端部11aの後端の外径Daよりも大きく構成されている。尚、該嵌装部11bにおける鋳抜きピン1の長手方向に直交する断面の形状は円形とされている。
また、この嵌装部11bの外径Dbと、前記被挿入孔20に形成される同じく円形の被嵌装部20aの内径は、前記被嵌装部20aにおいて前記嵌装部11bが回転自在とされるはめあいの関係が成立するように設定されている。
【0036】
また、前記連結部11cの外径Dcは、少なくとも前記嵌装部11bの外径Dbよりも小さく構成し、キャビティ面3a側から被挿入孔20内へ連結部11cを挿入し、その後、前記嵌装部11bを前記被挿入孔20に対して嵌装できるようになっている。尚、この外径Dcの下限については、特に限定されるものではないが、強度を確保する観点から、前記先端部11aの外径Daの最大径と略同一とすることが望ましい。また、該連結部11cにおける鋳抜きピン1の長手方向に直交する断面の形状は、円形とする他、角型等であってもよく、前記嵌装部11bと後述する後側係合部11dとを連結・連動させる構成であれば、その具体的な形状等は特に限定されるものではない。
また、この連結部11cは、図1の例では、前記嵌装部11bに対して同軸上に配置されることとするが、前記嵌装部11bと後述の後側係合部11dの偏心配置が実現されればよいことから、この同軸上の配置に特に限定されるものではない。
【0037】
また、前記後側係合部11dの外径Ddは、前記嵌装部11bと略同一、もしくは、前記嵌装部11bよりもやや小さく構成され、前記被嵌装部20a、連通孔部20cを通過して、大径孔部20dへと挿入されるようになっている。
また、この後側係合部11dの軸心Ceは、前記嵌装部11b(連結部11c)の軸心Ca(この軸心Caは、被嵌装部20aの軸心と一致する)から偏心量Eだけ偏心されて配置されている。この偏心配置により、後述するように、鋳抜きピン1が180度回転されると、図1における嵌装部11bの下部が、上部へと移動し、後側係合部11dの端面11eが、被挿入孔20の被嵌装部20aに係合されることになる(図2(b)参照)。これにより、図1において、鋳抜きピン1の左方向への移動が規制されることになる。
尚、該後側係合部11dにおける鋳抜きピン1の長手方向に直交する断面の形状は円形とされている。
【0038】
また、図1に示すごとく、前記後側係合部11dの外周には、凹型の回転規制係合部11mが設けられ、前記被挿入孔20の大径孔部20dには、凸型の回転規制被係合部20mが設けられ、前記回転規制係合部11mと前記回転規制被係合部20mの係合/非係合を行うことにより、鋳抜きピン1の回転が規制/許容される構成としている。このようにして、前記鋳抜きピン1と入子2の間に周り止め機構が構成され、前記後側係合部11dと前記被係合部20bの係合を維持することにより、鋳抜きピン1の抜けを防止することができる。
【0039】
本実施例では、図1及び図2に示すごとく、前記回転規制係合部11mは、円錐状の溝に構成される一方、前記回転規制被係合部20mは、ボール部材をスプリングによって突出方向へ付勢するディテント部材にて構成され、前記回転規制係合部11mと前記回転規制被係合部20mによってディテント機構が形成されおり、鋳抜きピン1の回転操作により、容易にその回転規制の操作(ロック状態(図2(b)の状態))、及び、その解除(図2(a)の状態)が行えるようになっている。尚、回転規制係合部11mにディテント部材を設けるとともに、前記回転規制被係合部20mを円錐状の溝とする構成としてもよい。
【0040】
また、図3に示すごとく、前記嵌装部11bのキャビティ3側の表面には、前記鋳抜きピン1を前記嵌装部11bの軸心を中心に回転させるための工具(不図示)を係合させるための係合部(工具係合部31・31)が設けられている。
これにより、鋳抜きピン1の交換時には、工具を前記工具係合部31・31に係合させることで、鋳抜きピン1の回転操作を容易に行なえるようになっている。
【0041】
また、図1及び図4に示すごとく、前記被挿入孔20に関し、前記被嵌装部20aと前記大径孔部20dは、図において左右方向に長く、円形断面からなる孔で構成されており、その中心は、同軸上に配置されている。
また、前記被嵌装部20aと前記大径孔部20dとを連通させる連通孔部20cは、図において左右方向に長く、上下方向に長い長孔状の断面(図4参照)からなる孔で構成されている。
【0042】
また、図4に示すごとく、前記連通孔部20cは、半径RGの半円を前記偏心量Eだけ離して組み合わせた断面形状とするものであり、図における上下長が2RG+Eに設定される。
また、前記連通孔部20cの軸心Cc(断面縦横中央部)は、前記被嵌装部20aの軸心Caから下方へ、前記偏心量Eの半分だけ下方へずらした位置に配置されるようになっている。
また、前記大径孔部20dは、前記被嵌装部20aと同軸上に配置されるものであり、その軸心は、前記軸心Caと一致する。
そして、この大径孔部20dの直径Fは、(RG+E)×2の値に設定されるようになっている。
以上の関係により、前記連通孔部20cと前記大径孔部20dの間に段差が形成され、この段差の表面に、前記後側係合部11d(端面11e;図1参照)と係合し、上下方向の寸法を偏心量Eとする被係合部20bが形成されるようになっている。
【0043】
そして、以上のように、前記被挿入孔20には、図1及び図4に示すごとく、前記被嵌装部20aと同軸上であって、前記被嵌装部20aよりも大径に構成される大径孔部20dと、前記被嵌装部20aと前記大径孔部20dとを連通させる、断面長孔形状の連通孔部20cと、が設けられ、前記連通孔部20cの長孔形状は、その長手寸法(図4:2RG+E)が、前記被嵌装部20aの直径(図1:嵌装部11bの外径Dbと略同一)よりも大きく、かつ、前記大径孔部20dの直径F(図4:(RG+E)×2)よりも小さく設定され、その短手寸法(図4:G)が、前記被嵌装部20aの直径(図1:嵌装部11bの外径Dbと略同一)よりも大きく設定され、前記長手寸法の中央であって、かつ、前記短手寸法の中央に位置する前記連通孔部20cの軸心Ccは、前記被嵌装部20aの軸心Caと偏心して配置され、前記連通孔部20cと前記大径孔部20dの間に形成される段差部に、前記被係合部20bが形成される構成としている。
【0044】
次に、鋳抜きピン1の取付について、図5を用いて説明する。
まず、鋳抜きピン1の後側係合部11dを、被挿入孔20の被嵌装部20aの位置に合わせ、前記後側係合部11dを前記被嵌装部20a、さらに、前記連通孔部20cへと挿入する(状態41〜42)。
次に、鋳抜きピン1を下方へと移動させ、前記後側係合部11dを前記連通孔部20c内において下方へ移動させる(状態43)。
【0045】
次に、鋳抜きピン1をさらに奥へと挿入し、前記嵌装部11bを被嵌装部20aに対して嵌装する(状態44)。また、この鋳抜きピン1の挿入は、前記後側係合部11dが主型7の表面に当接するまで行われる。ここでの鋳抜きピン1の挿入操作において、作業者は、後側係合部11dが主型7の表面7fへ当接したことを確認することで、鋳抜きピン1が規定の位置まで挿入されたことを確認することができる。
【0046】
次に、鋳抜きピン1を180度回転させ、前記後側係合部11dの回転規制係合部11mを前記回転規制被係合部20mへと係合させることで、取付が完了される(状態45)。ここでの鋳抜きピン1の回転操作は、上述のごとく、工具係合部31・31(図3参照)に工具を挿入することで容易に行うことができる。また、前述のように、前記回転規制被係合部20mをディテント機構で構成することによれば、作業者は、回転作業の際に鋳抜きピン1が規定の角度にセットされたことを確認することができるため、作業性のよい構成が実現される。
【0047】
一方、鋳抜きピン1の取外しは、前述した取付作業の逆の手順により行われるものである。即ち、図5において、下から上へと向う順番で作業をすることで鋳抜きピン1を取り外すことができる。
【0048】
以上のような鋳抜きピン1の取付/取外しの形態により、鋳抜きピン1の設置作業や、交換作業を実施することができる。
そして、この鋳抜きピン1の取付/取外しは、全て、キャビティ面3a側、即ち、金型部材である入子2のおもて側から行うことができ、鋳抜きピン1の設置作業や交換作業を行うことができ、これらの作業を短時間で完了することができる。
また、突発的な不良による鋳抜きピン1の交換作業、定期的な鋳抜きピン1の交換作業のいずれにおいても、短時間で作業を終了することができ、鋳造装置の稼働率を向上することができる。
【実施例2】
【0049】
本実施例2では、図6に示すごとく、前述した設置、交換作業における良好な作業性を維持しつつ、鋳抜きピンに冷却構造を設ける場合の構成例について示すものである。
図6に示す鋳抜きピン1Aの例では、鋳抜きピン1A内にピン内部流路51を設けるとともに、金型部材としての主型7に冷却水供給路7aを設け、前記ピン内部流路51と前記冷却水供給路7aの開口部51q・7qを互いに当接させることで、前記ピン内部流路51と前記冷却水供給路7aが連通される構成とし、前記冷却水供給路7aから前記ピン内部流路51内に冷却水が供給される構成としている。
また、前記鋳抜きピン1Aにおいて、前記ピン内部流路51から鋳抜きピン1の外部へと連通するピン内部排出流路53を設け、前記ピン内部排出流路53から冷却水を外部へと排出させる構成としている。
【0050】
また、前記ピン内部流路51は、鋳抜きピン1Aにおける先端部11aから前記後側係合部11dの後端面11pにかけて形成されており、前記後端面11pに開口部51qが形成されている。
また、前記ピン内部流路51には、冷却水供給管52が内装されている。この冷却水供給管52の先端部は、鋳抜きピン1Aの先端部11aにおいて開口される一方、後端部は、前記開口部51qに設けたフランジ54により支持されている。また、このフランジ54によって、前記開口部51qは密閉されるようになっている。尚、冷却水供給管52は、例えば、銅パイプ等で構成され、防錆性に優れたものとする。
【0051】
また、前記冷却水供給路7aは、図において、前記主型7に左右方向に形成されており、前記主型7の表面7fに開口部7qが形成されている。また、この開口部7qには、前記後側係合部11dの後端面11pに当着し、前記ピン内部流路51の開口部51qを取り囲むO−リング59が設けられている。
また、前記ピン内部流路51、冷却水供給管52、冷却水供給路7a、及び、その開口部7qは、前記鋳抜きピン1Aの嵌装部11bの軸心と同軸上に設けられている。
【0052】
以上の構成で、前記冷却水供給路7aから冷却水供給管52へ冷却水が供給され、冷却水供給管52の先端から、ピン内部流路51へと冷却水が供給される。この冷却水によって、鋳抜きピン1Aが冷却される。
また、前記冷却水供給管52の先端は、鋳抜きピン1Aの先端部11a内に配置されるため、冷却水供給路7aから供給される低温の冷却水が直接的に前記先端部11aに供給されることになり、高い冷却効果を発揮することができる。
【0053】
また、前記ピン内部流路51の冷却水は、鋳抜きピン1Aの連結部11cにおいて半径方向に設けられたピン内部排出流路53を通って、前記被挿入孔20の連通孔部20cへと排出されるようになっている。
また、本実施例では、前記入子2と主型7の間に板部材8を介装し、前記入子2と板部材8に一連の被挿入孔20が構成されるものとし、前記板部材8の端面に冷却水排出路55が形成され、該冷却水排出路55から前記連通孔部20cの冷却水を排出する構成としている。
また、前記冷却水排出路55からの冷却水の排出を除き、連通孔部20cから外部への冷却水の漏洩を防止すべく、前記鋳抜きピン1Aにおいて、嵌装部11bの外周にはO−リング56が設けられ、さらに、前記主型7と板部材8の間には、前記被挿入孔20の大径孔部20dの外周を囲むようにO−リング57が設けられる。
また、前記入子2と板部材8の間の隙間からの冷却水の漏洩を防止すべく、前記入子2と板部材8の間にO−リング58が介設される。
【0054】
そして、以上の構成によれば、冷却構造を具備しつつ、鋳抜きピン1Aの設置、交換作業における良好な作業性を維持することができる。
即ち、鋳抜きピン1Aの取付けに際しては、図5に示す操作(上から下に向う順番)をすることにより、図6に示すごとく、前記冷却水供給路7aとピン内部流路51(冷却水供給管52)を連通させることができ、鋳抜きピン1A内に冷却水が流れる回路を形成することができる。
一方、鋳抜きピン1Aの取外しに際しては、図5に示す操作(下から上に向う順番)をすることにより、図6に示すごとく、前記冷却水供給路7aとピン内部流路51(冷却水供給管52)の連通を解除し、引き抜くことができる。
このように、図1に示される構成の場合と同様に、図5に示される容易な設置、交換作業を実施することができるのである。
【0055】
また、本実施例2に関し、図6に示す構成は一例であり、この例の他、例えば、前記後側係合部11dの半径方向に前記ピン内部流路51の分岐を設け、前記後側係合部11dの周囲から冷却水が供給される構成や、前記嵌装部11bにピン内部流路51の分岐を設け、該嵌装部11bから冷却水が供給される構成としてもよく、上記と同様に、鋳抜きピン1Aの取付により冷却水の回路が形成されるものであれば、具体的な構成に特に限定されるものではない。
また、入子2と主型7の間に板部材8を介設する構成としたが、この構成にも限定されるものではなく、例えば、前記連通孔部20cを形成するブロックを入子2に内装する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係る鋳抜きピンの実施例1の構成について示す図。
【図2】(a)は、図1のA−A線図。(b)は、同じく図1のA−A線であって、鋳抜きピンが固定された状態を示す図。
【図3】キャビティ面から臨む鋳抜きピンの先端部について示す図。
【図4】被挿入孔の各部の寸法関係について示す図。
【図5】鋳抜きピンの取付/取外し手順について示す図。
【図6】本発明に係る冷却構造を備える鋳抜きピンの実施例2の構成について示す図。
【符号の説明】
【0057】
1 鋳抜きピン
2 入子
3 キャビティ
3a キャビティ面
7 主型
11a 先端部
11b 嵌装部
11d 後側係合部
11m 回転規制係合部
20 被挿入孔
20a 被嵌装部
20b 被係合部
20m 回転規制被係合部




 

 


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