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発明の名称 排ガス浄化装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−90255(P2007−90255A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−284212(P2005−284212)
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
代理人 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
発明者 平田 裕人 / 垣花 大
要約 課題
PM堆積を検知することができる、プラズマ放電を利用した排ガス浄化装置を提供する。

解決手段
絶縁性ハニカム構造体、前記ハニカム構造体の外周部に配置され外周電極として機能する、前記ハニカム構造体を収納するケース、前記ケースの中心軸上に保持されている棒状の放電電極、及び粒子状物質検出用電極を有する排ガス浄化装置において、前記粒子状物質検出用電極が前記ケースもしくは他の電極と回路を形成しており、この電極上に粒子状物質が堆積することによって前記ケースもしくは他の電極との間に電気的導通が形成され、この電気的導通を検知することにより粒子状物質が堆積していることを把握することができるようになっている。
特許請求の範囲
【請求項1】
絶縁性ハニカム構造体、
前記ハニカム構造体の外周部に配置され外周電極として機能する、前記ハニカム構造体を収納するケース、
前記ケースの中心軸上に保持されている棒状の放電電極、及び
粒子状物質検出用電極
を有する排ガス浄化装置であって、前記粒子状物質検出用電極が前記ケースもしくは他の電極と回路を形成しており、この電極上に粒子状物質が堆積することによって前記ケースもしくは他の電極との間に電気的導通が形成され、この電気的導通を検知することにより粒子状物質が堆積していることを把握することができる排ガス浄化装置。
【請求項2】
前記粒子状物質検出用電極が絶縁体を介して前記ケースの壁面上に配置され、この電極上に粒子状物質が堆積し、堆積した粒子状物質が回路の一部となって前記電極とケースとの間に電気的導通が形成される、請求項1記載の排ガス浄化装置。
【請求項3】
前記ケース内に前記粒子状物質検出用電極が少なくとも2つ配置され、この電極上に粒子状物質が堆積し、堆積した粒子状物質が回路の一部となって前記少なくとも2つの電極間に電気的導通が形成される、請求項1記載の排ガス浄化装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ放電を利用して内燃機関等からの排ガス中の有害成分を浄化する排ガス浄化装置に関し、詳細には粒子状物質(以後PMとする)の堆積状態を把握することができる排ガス浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等において使用される内燃機関や焼却設備から排出される排ガスには、様々な有害成分が含有されている。この有害成分のうち、特にNOx、SOx、及びPMの排出を低減させることが望まれている。ディーゼルエンジンでは。近年特にPMの排出を低減することが強く望まれており、このPMを除去するためにパティキュレートフィルターが用いられている。
【0003】
この種のパティキュレートフィルターは、コージェライト等のセラミックからなる多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路においては出口が目封じされており、各流路を区画する多孔質壁を透過した排ガスのみが下流側へ排出される。そして、排ガス中のPMは前記多孔質壁を通過することができないため、この多孔質壁の内側表面においてPMが捕集される。
【0004】
このようなフィルターでは、捕集されたPMによりフィルターが目詰まりを起こし、通気抵抗が増加し、エンジンに負担をかける結果となるため、この目詰まりによる通気抵抗が増加する前にPMを適宜に燃焼除去し、フィルターの再生を図る必要がある。ところが、通常のディーゼルエンジンの運転状態では、PMが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られない。
【0005】
そこで最近、放電によってプラズマを発生させ、このプラズマの酸化作用によってPMを燃焼除去し、かつプラズマの酸化作用と触媒の還元作用によってNOx等を浄化することが提案されている。
【0006】
例えば、機関排気系にパティキュレートフィルターと、このパティキュレートフィルターの上流側にプラズマ発生装置を配置し、パティキュレートフィルターにPMが堆積されると判断される、A/Fがリッチの状態となるリッチスパイク時にプラズマ発生装置を稼動させてパティキュレートフィルターにおけるPM酸化除去能力を向上させる排気浄化装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2002−349240号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の排気浄化装置では、機関状態によってPMが堆積すると推定しているにすぎず、直接PMの堆積状態を検知しているわけではない。従って、例えばリッチスパイク時においてもプラズマを発生させる必要がない場合があり、逆にリーン時でもプラズマを発生させる必要がある場合もあり、真にプラズマ発生時を最適に制御しているのではない。
【0009】
本発明は、このような問題を解消し、パティキュレートフィルターへのPMの堆積を検知することができる、プラズマ放電を利用した排ガス浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題点を解決するために本発明によれば、
絶縁性ハニカム構造体、
前記ハニカム構造体の外周部に配置され外周電極として機能する、前記ハニカム構造体を収納するケース、
前記ケースの中心軸上に保持されている棒状の放電電極、及び
粒子状物質検出用電極
を有する排ガス浄化装置において、前記粒子状物質検出用電極が前記ケースもしくは他の電極と回路を形成しており、この電極上に粒子状物質が堆積することによって前記ケースもしくは他の電極との間に電気的導通が形成され、この電気的導通を検知することにより粒子状物質が堆積していることを把握することができるようになっている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、排ガス浄化装置内に配置したPM堆積検出用電極を含む回路に電流が流れることを検知することにより、PMの堆積を把握することができ、PMを燃焼除去するためのプラズマの発生時を最適に制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の排ガス浄化装置を図面を参照して説明する。この排ガス浄化装置の一態様は、図1に示すように、絶縁性ハニカム構造体1、前記ハニカム構造体1の外周部に配置され外周電極として機能する、前記ハニカム構造体を収納するケース2、及び前記ケース2の中心軸上に保持されている棒状の放電電極3を有している。この放電電極3はケース2の上部からケース内に前記絶縁性ハニカム構造体1と接触しないように挿入され、絶縁用のアルミナ管もしくは碍子4により保持されている。
【0013】
放電電極3は電源5に電気的に接続されており、外周電極であるケース2は接地されており、図示していないコントロールユニットからの制御信号に基づいて電源5を作用させることにより、放電電極3とケース2の間でコロナ放電を起こさせ、プラズマを発生させることができるようになっている。
【0014】
絶縁性ハニカム構造体1としては、コージェライト等のセラミックからなる多孔質のパティキュレートフィルター又はセラミック製のハニカムに貴金属等の触媒金属を担持させた排ガス浄化触媒を用いることができる。
【0015】
この排ガス浄化装置において、PM検出用電極6がケース2内の壁面に配置されており、ケースとの間で回路を形成している。このPM検出用電極の構成の一例を図2に示す。このPM検出用電極は、ケース2の内壁面上に碍子等の絶縁体8を介して導体9を固定し、さらに導体9上に他の絶縁体10を、導体9の少なくとも一部を露出させて挟むように配置して構成されている。導体9からは外部にリード線11が配線され、このリード線はケース2に接続し、回路を構成している。
【0016】
また、PM検出用電極の構成の他の例を図3及び図4に示す。図3に示す電極では、図2に示す電極から絶縁体10を排除したものである。図4に示す電極は、導体9の面が上側、すなわちPMが堆積する側に面するように配置され、PMが堆積しやすいようになっている。
【0017】
このような電極を配置した排ガス浄化装置にエンジン等から排出された排ガスが流入すると、排ガス中のPMが電極6上に堆積し、ついには図5に示すように、電極の導体9とケース2の間に電気的導通が形成される。導体9からは、図1に示すように、リード線により電流検出器7を介してケース1の壁面に回路が形成されているため、PMが堆積する前は導体9とケース2との間が絶縁されているが、上記のようにPMの堆積によって導体9とケース2との間の絶縁が破壊されると回路に電流が流れ、電流検出器7によってこの電流が検出される。すなわち、電流検出器7を観察することによってPMが堆積したか否かを検出することができる。
【0018】
図5においては、図2に示す電極を用いており、導体9の露出部の面積、導体9とケースとの距離等を調整することによりPM堆積の感度を調整することができる。すなわち、図3に示すような電極を用いれば、導体9が完全に露出しているため、図2に示す電極よりも少量のPMが堆積したのみで電流が流れることになる。さらに図4に示す電極では、導体にPMがより堆積し易くなっているため、さらにPM堆積の検出感度を高くすることができる。
【0019】
本発明の排ガス浄化装置の他の態様を図6に示す。この排ガス浄化装置では、PM検出用電極6が2つ、対としてケース2内に配置されている。そしてこの電極6はケースの外部で回路を形成しているが、ケース内では互いに絶縁されている。そしてこの装置内でPMが堆積し、2つの電極6間が堆積したPMによって導通されると、回路に電流が流れ、電流検出器7によってこの電流が検出され、PMが堆積したことが検知される。
【0020】
こうして排ガス浄化装置にPMが堆積したことが検知されると、図示していないコントロールユニットからの制御信号により電源5が作用され、放電電極3とケース2の間にコロナ放電が比較的広範囲にわたって持続される。するとこの部位を通過する排ガスは励起され、排ガス中に含まれるPMやNO等がコロナ放電によりプラズマとして活性化され、活性の高い成分がハニカム構造体1に流入する。
【0021】
絶縁性ハニカム構造体1としてパティキュレートフィルターを用いる場合、このパティキュレートフィルターに捕集されたPMの酸化反応が上記の活性の高い成分により促進される結果、従来よりも低い温度でPMが着火して燃焼除去されることになる。また絶縁性ハニカム構造体1として排ガス浄化触媒を用いる場合、排ガス中の成分は活性の高い成分として流入するため、効率よく排ガス中の有害成分の酸化もしくは還元を行い、無害化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の排ガス浄化装置の一態様を示す断面図である。
【図2】PM検出用電極の構成を示す断面図である。
【図3】PM検出用電極の構成を示す断面図である。
【図4】PM検出用電極の構成を示す断面図である。
【図5】PM検出用電極にPMが堆積した状態を示す略図である。
【図6】本発明の排ガス浄化装置の一態様を示す断面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 ハニカム構造体
2 ケース
3 放電電極
4 アルミナ管
5 電源
6 PM検出用電極
7 電流検出器
8 絶縁体
9 導体
10 絶縁体
11 リード線




 

 


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