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発明の名称 鋳造用金型
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−50435(P2007−50435A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2005−238086(P2005−238086)
出願日 平成17年8月19日(2005.8.19)
代理人 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
発明者 森岡 泰行
要約 課題
上下表面に大きな温度差が生じる下型につき、温度差によって生じる熱変形量を抑制するための構造を提案する。

解決手段
上型1と、横型2L・2Rと、下型4とを具備し、前記上型1と下型4の間の空間を、前記横型2L・2Rで囲むことでキャビティー5が構成され、前記下型4に開口される堰入子9A・9Bの湯口から溶湯を充填する構成とする鋳造用金型であって、前記下型4は、複数の板状部材4A・4Bからなり、前記各板状部材4A・4Bの側面同士を付け合わせることで構成される。
特許請求の範囲
【請求項1】
上型と、横型と、下型とを具備し、前記上型と前記下型の間の空間を、前記横型で囲むことでキャビティーが構成され、前記下型に開口される湯口から溶湯を充填する構成とする鋳造用金型であって、
前記下型は、複数の板状部材からなり、前記各板状部材の側面同士を付け合わせることで構成される、鋳造用金型。
【請求項2】
前記下型は、四つの板状部材から構成されて、四分割の構造となっており、
前記各板状部材には、湯口がそれぞれ開口され、
前記下型は、
横方向に配置される前記各湯口間の平面視における縦方向の中央線、
及び、
縦方向に配置される前記各湯口間の平面視における横方向の中央線において、
分割される、
ことを特徴とする、請求項1に記載の鋳造用金型。
【請求項3】
前記各板状部材には、それぞれ、位置決め孔が上下方向に設けられており、
前記各位置決め孔には、前記下側ダイベースから上方に突設される位置決めピンが挿入され、
前記各板状部材が、前記下側ダイベースの規定の位置にセットされる構成とする、
ことを特徴とする、請求項2に記載の鋳造用金型。
【請求項4】
前記位置決め孔、及び、前記位置決めピンは、
前記各板状部材において、それぞれ、
前記縦方向の中央線と横方向の中央線の交点に近い角部に配置され、
前記位置決め孔、及び、前記位置決めピンは、
前記縦方向の中央線、及び、横方向の中央線に対し、それぞれ、線対称となるように配置される構成とする、
ことを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載の鋳造用金型。
【請求項5】
前記各板状部材において、
前記縦方向の中央線と平行し、前記位置決めピンの中心を通過する縦線上であって、前記位置決めピンに対し前記下型の外側となる位置、
及び、
前記横方向の中央線と平行し、前記位置決めピンの中心を通過する横線上であって、前記位置決めピンに対し前記下型の外側となる位置には、
被ガイド部がそれぞれ設けられ、
前記下側ダイベースには、
前記各被ガイド部にそれぞれ係合し、
前記位置決めピンを基点とする前記縦線の線方向、及び、前記横線の線方向への前記各被ガイド部の移動を許容するガイド部が設けられる、
ことを特徴とする、請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の鋳造用金型。
【請求項6】
前記ガイド部は、平面視において、前記下型よりも外側となる位置まで延設されており、
前記横型には、前記ガイド部に対し、それぞれ摺動自在に係合する被ガイド部が設けられる、
ことを特徴とする、請求項5に記載の鋳造用金型。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳造用金型の構造に関し、より詳しくは、溶湯の熱による金型の変形を抑制するための構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上型と、横型と、下型とからキャビティーを構成し、前記下型に開口される湯口から溶湯を充填する構成の鋳造用金型は周知となっており、また、前記横型二分割とした構造について開示する文献も存在する(例えば、特許文献1参照。)。
図6は、このような構造の鋳造用金型の一般的な構成を示すものであり、上側ダイベース90に設けた上型91と、左右二分割に構成される横型92L・92Rと、下側ダイベース93に設けた下型94とからキャビティー95が構成されている。また、保持炉96内の溶湯は、ストーク97、湯口入子98を通り、堰入子94L・94Rからキャビティー95内に注湯される。
また、この構成では、上側ダイベース90・上型91は上下方向、横型92L・92Rは左右方向にそれぞれ移動される構成として、鋳造時にはキャビティー95を形成させる一方、鋳造後には製品の取り出しを行えるようにしている。
【特許文献1】特開2004−58107号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図6の構成において、下型94の上側表面94eには溶湯が直接触れるため、この溶湯の熱によって該上側表面94eは温度上昇するが、下型94の下側表面94fは溶湯と触れないため、該下側表面94fの温度上昇は上側表面94eと比較して少なく、これによって、両表面94e・94fの間に温度差が生じることになる。そして、この温度差により、下型94の上側部分と下側部分におけるそれぞれの熱変形量に差が生じることになる、つまり、上側部分の伸び量が多く、下側部分の伸び量が少なくなり、下型94の中心部が上側に盛り上がる反りが生じることになる。図では、反り量100にて下型94の全体的な熱変形の大きさを示しており、この反り量100の大きさは、下型94の幅寸法が大きい程、その端の部分から中心部までの距離が長いため、大きくなることになる。
【0004】
そして、このような下型94の反りの発生により、横型92L・92Rの下型94の接触部分99に隙間が生じ、この隙間に溶湯が差し込まれ、横型92L・92Rの左右方向の動作不良が発生することになる。また、差し込まれた溶湯がバリとなって製品に含まれることによる製品不良の問題や、横型92L・92Rの動作不良により、横型92L・92R自体が破損するといった問題も生じる。
また、下型94が反ることによって、キャビティー95の形状が変形されることから、製品寸法が、規定の寸法精度を維持できないことにもなる。
【0005】
また、上型91についても、その上側表面91eと下側表面91fとの間で温度差が生じることになるが、キャビティー95内においては、その上側から溶湯が冷やされて凝固するため、上型91における上側表面91eと下側表面91fの間で生じる温度差は小さいこととなる。このため、上型91においては、上述した熱変形量(反り量)の発生は少なく抑えられるものと考えられる。
これに対し、下型94については、上側表面94eは溶湯の凝固が完了するまでの長期間、高温の溶湯と触れることになるため、上側表面94eの温度が上昇し、下型94における上側表面94eと下側表面94fの間で生じる温度差が大きくなって、前記反り量100が特に大きくなることが考えられる。
このことから、特に、下型94における反り(熱熱変形)の問題の解決が急務とされる。
【0006】
そこで、本発明は、以上の問題点に鑑み、上下表面に大きな温度差が生じる下型につき、温度差によって生じる熱変形量を抑制するための金型構造について提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1に記載のごとく、
上型と、横型と、下型とを具備し、前記上型と前記下型の間の空間を、前記横型で囲むことでキャビティーが構成され、前記下型に開口される湯口から溶湯を充填する構成とする鋳造用金型であって、前記下型は、複数の板状部材からなり、前記各板状部材の側面同士を付け合わせることで構成されるものとする。
【0009】
また、請求項2に記載のごとく、
前記下型は、四つの板状部材から構成されて、四分割の構造となっており、
前記各板状部材には、湯口がそれぞれ開口され、
前記下型は、
横方向に配置される前記各湯口間の平面視における縦方向の中央線、
及び、
縦方向に配置される前記各湯口間の平面視における横方向の中央線において、
分割される構成とする。
【0010】
また、請求項3に記載のごとく、
前記各板状部材には、それぞれ、位置決め孔が上下方向に設けられており、
前記各位置決め孔には、前記下側ダイベースから上方に突設される位置決めピンが挿入され、
前記各板状部材が、前記下側ダイベースの規定の位置にセットされる構成とする。
【0011】
また、請求項4に記載のごとく、
前記位置決め孔、及び、前記位置決めピンは、
前記各板状部材において、それぞれ、
前記縦方向の中央線と横方向の中央線の交点に近い角部に配置され、
前記位置決め孔、及び、前記位置決めピンは、
前記縦方向の中央線、及び、横方向の中央線に対し、それぞれ、線対称となるように配置される構成とする。
【0012】
また、請求項5に記載のごとく、
前記各板状部材において、
前記縦方向の中央線と平行し、前記位置決めピンの中心を通過する縦線上であって、前記位置決めピンに対し前記下型の外側となる位置、
及び、
前記横方向の中央線と平行し、前記位置決めピンの中心を通過する横線上であって、前記位置決めピンに対し前記下型の外側となる位置には、
被ガイド部がそれぞれ設けられ、
前記下側ダイベースには、
前記各被ガイド部にそれぞれ係合し、
前記位置決めピンを基点とする前記縦線の線方向、及び、前記横線の線方向への前記各被ガイド部の移動を許容するガイド部が設けられる構成としている。
【0013】
また、請求項6に記載のごとく、
前記ガイド部は、平面視において、前記下型よりも外側となる位置まで延設されており、前記横型には、前記ガイド部に対し、それぞれ摺動自在に係合する被ガイド部が設けられる構成としている。
【発明の効果】
【0014】
以上の請求項1に記載の発明では、下型は複数の板状部材から構成される分割構造となり、各板状部材の幅寸法は、下型を一体の板状部材で構成する場合におけるその幅寸法よりも小さくなることから、各板状部材における反り量(熱変形量)を、一体の板状部材で構成した場合における反り量(熱変形量)よりも小さくすることができる。このように、各板状部材の熱変形量を小さくできることにより、キャビティーの形状を長期間保持することが可能となり、製品寸法の規定の寸法精度を長期間維持することが可能となる。また、下型の熱変形に伴って生じる溶湯の差込による横型の動作不良等の不具合発生も防止できる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明では、各板状部材における温度分布を、前記各湯口の中心を基準として対称とすることができ、これにより、各板状部材における熱変形を、前記各湯口の中心を基準として対称とすることができる。
【0016】
また、請求項3に記載の発明では、各板状部材の合わせ面間での隙間の形成や、当該隙間への溶湯の差込といった不具合を防止できる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明では、各板状部材は、それぞれ、下型の中央部に配される角部において、熱変形が拘束されることになり、その平面視における熱変形に伴う伸びの方向は、下型の中央部から外側へ向う方向となるため、互いに付け合わされる板状部材の端面での過度の押圧荷重の発生を防止でき、この押圧荷重による板状部材のズレや、変形といった不具合を防止できる。
【0018】
また、請求項5に記載の発明では、各板状部材の熱変形による伸びの方向を、位置決めピンを基点として、平面視においてXY軸方向となる方向とすることができ、各板状部材の合わせ面間での隙間の形成や、当該隙間への溶湯の差込といった不具合を防止できる。
【0019】
また、請求項6に記載の発明では、前記ガイド部によって、前記板状部材のガイドと、前記横型のガイドの両方を兼ねることができ、部品点数の削減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明にかかる鋳造用金型の実施形態について示すものであり、上型1と、横型2L・2Rと、下型4とを具備し、前記上型1と下型4の間の空間を、前記横型2L・2Rで囲むことでキャビティー5が構成され、前記下型4に開口される堰入子9A・9Bの湯口から溶湯を充填する構成とするものであり、図2に示すごとく、前記下型4は、複数の板状部材4A・4B・4C・4Dからなり、前記各板状部材4A・4B・4C・4Dの側面同士を付け合わせることで構成されるものである。
【0021】
このように、下型4は、複数の板状部材4A・4B・4C・4Dから構成される分割構造となっており、図3に示すごとく、各板状部材4A・4B・4C・4Dの幅寸法4t・4wは、下型4を一体の板状部材で構成する場合におけるその幅寸法4T・4Wよりも小さくなることから、各板状部材4A・4B・4C・4Dにおける反り量(熱変形量)を、一体の板状部材で構成した場合における反り量(熱変形量)よりも小さくすることができる。
そして、このように、各板状部材4A・4B・4C・4Dの熱変形量を小さくできることにより、キャビティー5の形状を長期間保持することが可能となり、製品寸法を規定の寸法精度に長期間維持することが可能となる。また、下型4の熱変形に伴って生じる溶湯の差込による横型2L・2R・2T・2U(図2参照)の動作不良等の不具合発生も防止できる。
【0022】
上記の構成について詳述すると、図1に示すごとく、前記上型1は上側ダイベース10の下面に付設されている。
また、前記上型1に対向するようにして、前記下型4が設けられており、該下型4は、下側ダイベース3の上面に付設されている。
また、前記上型1と前記下型4の間には、所定の空間が設けられており、該空間を四方から横型2L・2Rにて囲み、囲まれた空間にてキャビティー5が形成されている。
また、前記下型4及び下側ダイベース3には、この下型4及び下側ダイベース3を上下方向に貫通するように堰入子9A・9Bが設けられ、保持炉6内の溶湯は、ストーク7、湯口入子8、さらには、前記堰入子9A・9Bを通って、キャビティー5内へと供給される。この溶湯の供給は、一般的な吸引鋳造法や低圧鋳造法といった差圧鋳造法を用いる等して行われる。
【0023】
また、前記上型1は、図1において、図示せぬ駆動装置によって上下方向に移動するように構成されており、鋳造完了後においては、上方へ移動して、製品の取り出しが行えるようになっている。
【0024】
また、図2に示すごとく、平面視において左右に位置する横型2L・2Rは、図示せぬ駆動装置によって左右方向に移動され、また、平面視において上下に位置する横型2T・2Uは、図示せぬ駆動装置によって上下方向に移動されるようになっており、これら四つの横型2L・2R・2T・2Uにて、前記上型1と前記下型4の間の空間を閉じた空間とし、前記キャビティー5(図1参照)が構成されるようになっている。
【0025】
また、前記下型4は、図3に示すごとく、四つの板状部材4A・4B・4C・4Dから構成されて、四分割の構造となっている。
また、各板状部材4A・4B・4C・4Dの平面視における縦方向の幅寸法4t、及び、横方向の幅寸法4wは、それぞれ略同一に設定されており、下型4は、縦横方向においてそれぞれ略均等に分割される構造となっている。
【0026】
以上のように、下型4は、各板状部材4A・4B・4C・4Dから構成される分割構造となっており、下型4の構成部材となる各板状部材4A・4B・4C・4Dの縦・横方向の幅寸法4t・4wが小さく構成されることになる。
そして、この構成によれば、図1及び図2に示すごとく、各板状部材4A・4B・4C・4Dの上側表面4e・4eと、下側表面4f・4fの間の温度差が大きく、板状部材4A・4B・4C・4Dの上側部分と下側部分のそれぞれにおける熱変形量に差が生じた場合でも、縦・横方向の幅寸法4t・4wが小さく構成されるため、各板状部材4A・4B・4C・4Dにおける反り量(熱変形量(各板状部材4A・4B・4C・4Dにおける端の部分を基準とした中心部の盛り上がりの量))を小さく抑えることができる。
このように、各板状部材4A・4B・4C・4Dの反り量(熱変形量)を小さく抑えることにより、各板状部材4A・4B・4C・4Dから分割型として構成される下型4の全体としての反り量は、一体の板状部材で構成される下型と比較して小さくすることができることから、キャビティー5の形状の長期間保持が可能となり、また、これに伴い、製品寸法の規定の寸法精度を長期間維持することが可能となる。
【0027】
また、図3、及び、図4に示すごとく、各板状部材4A・4B・4C・4Dには、それぞれ、貫通穴4a・4b・4c・4dが上下方向に貫通して設けられており、各貫通穴4a・4b・4c・4dには、それぞれ、下側ダイベース3側から突出される堰入子9A・9B・9C・9Dの上部が挿入され、その湯口9a・9b・9c・9d(図3)が上方に向って開口されている。
また、図3に示すごとく、前記各貫通穴4a・4b・4c・4dは、平面視における縦方向の中央線CL1(貫通穴4a・4dと、貫通穴4b・4cの間の縦方向の中央線)、及び、横方向の中央線CL2(貫通穴4a・4bと、貫通穴4c・4dの間の横方向の中央線)に対し、それぞれ、線対称に配置されている。
換言すれば、前記各板状部材4A・4B・4C・4Dには、堰入子9A・9B・9C・9Dの湯口9a・9b・9c・9dがそれぞれ開口され、前記下型4は、横方向に配置される前記各湯口9a・9b、湯口9c・9dの間の平面視における縦方向の中央線CL1、及び、縦方向に配置される前記各湯口9a・9d、湯口9b・9cの間の平面視における横方向の中央線CL2において、分割されるようになっている。
【0028】
そして、以上のような堰入子9A・9B・9C・9Dの配置とすることで、各板状部材4A・4B・4C・4Dにおける温度分布を、前記各中央線CL1・CL2を基準として対称とすることができ、これにより、各板状部材4A・4B・4C・4Dにおける熱変形を、前記各中央線CL1・CL2を基準として対称とすることができる。
仮に、この板状部材4A・4B・4C・4Dの熱変形が対称とならないと、図3に示される各板状部材4A・4B・4C・4Dの成形面4Aa・4Ba・4Ca・4Daの境界に、段差が生じてしまうことになる。この点、本実施例のように、板状部材4A・4B・4C・4Dの熱変形を対称とすれば、この不具合の発生を防止できる。
【0029】
また、図3及び図4に示すごとく、各板状部材4A・4B・4C・4Dは、平面視において長方形状とされており、それぞれの側面同士を付け合わせるようにして下側ダイベース3上に設置され、一体の長方形状の下型4が下側ダイベース3上に構成されるようになっている。
また、各板状部材4A・4B・4C・4Dの表面には、成形面4Aa・4Ba・4Ca・4Daが構成されている。
【0030】
また、図3及び図4に示すごとく、各板状部材4A・4B・4C・4Dには、下側ダイベース3の複数箇所において上方に突設されるフローティングボルト3f・3f・・・が螺挿されており、これにより、各板状部材4A・4B・4C・4Dが下側ダイベース3に対して固定される。
【0031】
このように、フローティングボルト3f・3f・・・を介して各板状部材4A・4B・4C・4Dを下側ダイベース3に固定することにより、後述する位置決めピン3p・3p・・・による拘束、及び、ガイド部3g・3vによる変形方向の規制を除いては、各板状部材4A・4B・4C・4Dの変形、移動が許容されることになり、これら板状部材4A・4B・4C・4Dの熱変形を許容しつつ、下側ダイベース3に対する固定が実現されることとしている。
【0032】
また、図3乃至図5に示すごとく、各板状部材4A・4B・4C・4Dには、それぞれ、位置決め孔4m・4m・・・が上下方向に設けられており、各位置決め孔4m・4m・・・には、前記下側ダイベース3から上方に突設される位置決めピン3p・3p・・・が挿入され、これにより、各板状部材4A・4B・4C・4Dが、下側ダイベース3の規定の位置にセットされる。
【0033】
このように、位置決めピン3p・3p・・・にて位置決めされる構成とすることで、図3に示される各板状部材4A・4B・4C・4Dの合わせ面間での隙間の形成や、当該隙間への溶湯の差込といった不具合を防止できる。
【0034】
また、図3、及び、図5に示すごとく、前記位置決め孔4m・4m・・・、及び、位置決めピン3p・3p・・・は、前記各板状部材4A・4B・4C・4Dにおいて、それぞれ、平面視における前記縦方向の中央線CL1と前記横方向の中央線CL2の交点Cに近い角部に配置され、平面視における前記縦方向の中央線CL1、及び、前記横方向の中央線CL2に対し、それぞれ、線対称となるように配置される。
【0035】
この位置決めピン3p・3p・・・、位置決め孔4m・4m・・・の配置によれば、各板状部材4A・4B・4C・4Dは、それぞれ、下型4の中央部に配置される各板状部材4A・4B・4C・4Dの角部において、熱変形が拘束されることになり、その平面視における熱変形に伴う伸びの方向は、下型4の中央部から外側へ向う方向となるため、互いに付け合わされる板状部材4A・4B・4C・4Dの端面での過度の押圧荷重の発生を防止でき、この押圧荷重による板状部材4A・4B・4C・4Dのズレや、変形といった不具合を防止できる。
尚、前記位置決め孔4m・4m・・・は、極力、前記交点Cに近づけて配置することが望ましいが、剛性確保の点から、同位置決め孔から前記中央線CL1・CL2までの距離は、少なくとも、同位置決め孔の直径分を確保することが望ましい。
【0036】
また、図5に示すごとく、前記各板状部材4A・4B・4C・4Dにおいて、平面視における前記各湯口9a・9b、湯口9c・9d間の縦方向の中央線CL1と平行し、前記位置決めピン3p・3p・・・の中心を通過する縦線51・51上であって、前記位置決めピン3p・3p・・・に対し下型4の外側となる位置、及び、平面視における前記各湯口9a・9d、湯口9b・9cの横方向の中央線CL2と平行し、前記位置決めピン3p・3p・・・の中心を通過する横線52・52上であって、前記位置決めピン3p・3p・・・に対し下型4の外側となる位置には、被ガイド部4g・4vがそれぞれ設けられ、前記下側ダイベース3には、前記各被ガイド部4g・4vにそれぞれ係合し、前記位置決めピン3p・3p・・・を基点とする前記縦線51・51の線方向(矢印51a・51b・・・)、及び、前記横線52・52の線方向(矢印52a・52b・・・)への前記各被ガイド部4g・4vの移動を許容するガイド部3g・3vが設けられている。
【0037】
以上の構成によれば、各板状部材4A・4B・4C・4Dの熱変形による伸びの方向を、位置決めピン3p・3p・・・を基点として、平面視においてXY軸方向となる矢印51a・51b・・・、矢印52a・52b・・・の方向とすることができ、各板状部材4A・4B・4C・4Dの合わせ面間での隙間の形成や、当該隙間への溶湯の差込といった不具合を防止できる。
尚、本実施例では、前記ガイド部3g・3vを断面視方形のキー部材とする一方、被ガイド部4g・4vを溝形状とすることで、ガイド部3g・3vに沿って被ガイド部4g・4vがスライドするような構成としているが、特に、この構成に限定されるものではない。
【0038】
また、図2に示すごとく、前記ガイド部は、平面視において、前記下型4よりも外側となる位置まで延設されており、前記横型2L・2Rには、前記ガイド部3g・3vに対し、それぞれ摺動自在に係合する被ガイド部2g・2vが設けられている。
【0039】
この構成によれば、前記ガイド部3g・3vによって、前記板状部材4A・4B・4C・4Dのガイドと、前記横型2L・2Rのガイドの両方を兼ねることができ、部品点数の削減を図ることができる。
【0040】
また、図3、及び、図4に示すごとく、前記下側ダイベース3には、図示せぬ上型1(図1参照)と下型4の間の位置合わせとして機能する上下型合わせポスト3T・3T・・・が立設されている。この構成において、前記下側ダイベース3には溶湯の熱が直接伝わらず、この熱の影響による変形がないことから、前記上下型合わせポスト3T・3T・・・を常に規定の状態を維持したまま立設させることができ、上型1と下型4での間での正確な位置決めを常に行うことが可能となる。
【0041】
以上が本発明に係る鋳造用金型の実施例であり、その下型4における反り量(熱変形量)の低減により、本発明の課題である製品寸法精度の向上や、溶湯差込による横型2L・2Rの動作不良等の不具合防止を解決することができる。
また、以上の例では、下型4を四分割する構成とし、また、この場合において好適な詳細な構造について説明したが、下型4における反り量(熱変形量)の低減については、四分割に限らず、例えば、二分割であっても達成することができる。このため、例えば、図3に示される中央線CL2にて分割される二分割の構成とすることによっても、下型4における反り量(熱変形量)の低減を図ることができる。
【0042】
さらに、以上に述べた実施例においては、下型4が前記縦方向の中央線CL1、及び、横方向の中央線CL2によって略均等に四分割される構成としたが、これに限らず、前記貫通穴4a・4b・4c・4dにそれぞれ配置される堰入子9A・9B・9C・9D(湯口9a・9b・9c・9d)の中心で分割する分割構造としても良く、前記中央線CL1・CL2を基準に、下型4を略均等に四分割しなくても、反り量(熱変形量)低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る鋳造用金型の構成を示す側面断面図。
【図2】下型と横型の構成について示す平面図。
【図3】下型の構成について示す平面図。
【図4】下型と下側ダイベースの構成について示す斜視図。
【図5】熱変形による各板状部材の伸びの方向について示す平面図。
【図6】従来の鋳造用金型の構成を示す側面断面図。
【符号の説明】
【0044】
1 上型
2L・2R 横型
3 下側ダイベース
4 下型
5 キャビティー




 

 


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