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金属板の製造装置 - トヨタ自動車株式会社
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発明の名称 金属板の製造装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−29953(P2007−29953A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−212128(P2005−212128)
出願日 平成17年7月22日(2005.7.22)
代理人 【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
発明者 薄木 嘉雄
要約 課題
1対の冷却ローラを用いて金属溶湯から金属板を製造する装置において、冷却ローラから送り出された金属板の側端に割れやクラック等が発生することを抑制する。

解決手段
この装置は、間隙を隔てて対向する1対の冷却ローラ10,12と、前記間隙に向けて金属溶湯を供給するノズル13を備える。ノズル13は、冷却ローラの回転軸に対して平行に配置された一対の第1側板18,20と、その第1側板の両側縁に立設された一対の第2側板14,16を有する。第2側板14,16は、冷却ローラ側に設けられた熱伝導率の高い高熱伝導部14a,16aと、高熱伝導部の上流側に設けられた熱伝導率の低い低熱伝導部14b,16bを有しており、高熱伝導部が金属溶湯の冷却開始位置を越えて上流側まで設けられている。
特許請求の範囲
【請求項1】
金属溶湯から金属板を製造する装置であり、
間隙を隔てて対向する1対の冷却ローラと、
前記間隙に向けて金属溶湯を供給するノズルと、を備え、
ノズルは、冷却ローラの回転軸に対して平行に配置された少なくとも1つの第1側板と、その第1側板の両側縁に立設された一対の第2側板と、を有し、
第2側板は、冷却ローラ側に設けられた熱伝導率の高い高熱伝導部と、高熱伝導部の上流側に設けられた熱伝導率の低い低熱伝導部とを有しており、高熱伝導部が金属溶湯の冷却開始位置を越えて上流側まで設けられていることを特徴とする金属板の製造装置。
【請求項2】
高熱伝導部は熱伝導性の高い材料で形成されており、低熱伝導部は熱伝導性の低い材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属板の製造装置。
【請求項3】
第2側板は熱伝導性の低い材料で一体に形成されると共に、その第2側板の下流側に冷却手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の金属板の製造装置。
【請求項4】
第2側板は熱伝導性の高い材料で一体に形成されると共に、その第2側板の上流側に保温手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の金属板の製造装置。
【請求項5】
金属溶湯から金属板を製造する装置であり、
水平方向に間隙を隔てて対向する1対の冷却ローラと、
前記間隙に向けて上方より金属溶湯を供給するノズルと、を備え、
ノズルは、冷却ローラの回転軸に対して平行に配置された一対の第1側板と、それら第1側板の側方を閉じる一対の第2側板と、を有し、
第1側板間の間隔と第2側板間の間隔の少なくとも一方が、冷却ローラ側に向かって広がっていることを特徴とする金属板の製造装置。
【請求項6】
側板間の間隔が広がる部位が、金属溶湯の冷却開始位置より上流側に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の金属板の製造装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属板の製造装置に関する。特に、金属溶湯を1対の冷却ローラ間の間隙を通過させ、一定の板厚の金属板を製造する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
金属溶湯から金属板を製造するために、1対の冷却ローラを利用する技術が知られている。1対の冷却ローラは、一定の間隙を保って回転する。金属溶湯が冷却ローラ間の間隙の入口に供給されると、冷却ローラの回転によって金属溶湯が間隙内に送込まれる。間隙内に送込まれた金属溶湯は、冷却ローラの間隙を通過する間に冷却されて固化し、金属板となって冷却ローラから送出される。この技術によって、一定の板厚の金属板を連続して製造することができる。
【0003】
金属溶湯を冷却ローラの間隙に供給するためのノズルは、冷却ローラの回転軸に対して平行に配置された少なくとも1枚の第1側板と、この第1側板の両側縁に立設された第2側板を備えている。このノズルにはタンディシュ等から金属溶湯が供給され、供給された金属溶湯は第1側板及び第2側板に案内されて冷却ローラの間隙に流れる。
この種のノズルには、タンディシュ等から供給された高温の金属溶湯を冷却ローラの間隙まで案内しなければならないため、注湯時の熱衝撃に対する高い耐熱衝撃性や、ノズルへの地金の付着を抑制するための低い熱伝導性が望まれる。そこで、高い耐熱衝撃性と低い熱伝導性を兼備したノズルが開発されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平7−132350号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した製造装置では、冷却ローラで冷却されて凝固した金属溶湯は、冷却ローラの間隙に送り込まれ、冷却ローラで圧延されて一定の板厚に成形される。このため、ノズル内を流動する金属溶湯は、冷却ローラによって圧延されるまでに、圧延に耐えられるだけの強度を備えていなければならない。特に、冷却ローラの側端近傍において圧延に耐えられるだけの強度を有していないと、製造された金属板の側端に割れやクラック等が発生してしまう(いわゆる、耳割れが発生する)。
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、ノズル内を流動する金属溶湯は、冷却ローラと接触するまではできる限り冷却されないようにし、冷却ローラと接触してから冷却ローラによって急冷されるようになっている。したがって、金属溶湯の凝固が開始される位置と金属溶湯の圧延が開始される位置が略同一の位置となり、ノズル内を流動する金属溶湯は圧延に耐えられるだけの強度を備えておらず、製造された金属板の側端に割れやクラック等が発生することを防止できなかった。
【0005】
本発明は上述した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷却ローラから送り出される金属板の側端に割れやクラック等が発生することを抑制することができる金属板の製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の製造装置は、金属溶湯から金属板を製造する装置であり、間隙を隔てて対向する1対の冷却ローラと、前記間隙に向けて金属溶湯を供給するノズルを備える。ノズルは、冷却ローラの回転軸に対して平行に配置された少なくとも1つの第1側板と、その第1側板の両側縁に立設された一対の第2側板とを有する。そして、第2側板は、冷却ローラ側に設けられた熱伝導率の高い高熱伝導部と、高熱伝導部の上流側に設けられた熱伝導率の低い低熱伝導部とを有しており、高熱伝導部が金属溶湯の冷却開始位置を越えて上流側まで設けられている。
ここで、「金属溶湯の冷却開始位置」とは、冷却ローラによって金属溶湯の冷却が開始される位置をいう。すなわち、ノズル内を流動する金属溶湯と冷却ローラとが接触を開始する位置をいう。
この製造装置では、ノズルの第2側板が高熱伝導部と低熱伝導部で構成され、高熱伝導部が金属溶湯の冷却開始位置を越えて上流側まで設けられている。このため、ノズル内を流動する金属溶湯は、第2側板の近傍においては、冷却開始位置の上流側から冷却され凝固が開始されることとなる。したがって、冷却ローラによって圧延が開始されるまでに、金属溶湯は第2側板の近傍において強固な凝固殻を形成することができ、圧延に耐えられるだけの強度を備えることができる。これによって、冷却ローラから送り出された金属板の側端に割れやクラック等が発生することを抑制することができる。
【0007】
上記第1の製造装置においては、第2側板の高熱伝導部を熱伝導性の高い材料で形成し、第2側板の低熱伝導部を熱伝導性の低い材料で形成することができる。高熱伝導部と低熱伝導部を異なる材料で形成することによって、第2側板に高熱伝導部と低熱伝導部を簡易に設けることができる。
また、第2側板を熱伝導性の低い材料で一体に形成し、第2側板の下流側(高熱伝導部)に冷却手段(例えば、放熱フィン,冷却水用の配管等)を設けるようにしてもよい。あるいは、第2側板を熱伝導性の高い材料で一体に形成し、第2側板の上流側(低熱伝導部)に保温手段(例えば、断熱性に優れた保温材)を設けるようにしてもよい。
【0008】
また、本発明は、ノズル内で凝固状態となった金属溶湯を冷却ローラ側に引き出し易くすることによって、ノズルの破損を抑制することができる製造装置を提供する。
すなわち、ノズル内で金属溶湯が凝固すると、その凝固した金属溶湯がノズル外に引き出される際にノズルに大きな力が作用し、ノズルの破損を招くことがある。ノズルが破損すると、ノズルを交換しなければならず、金属板の製造を連続して行うことができない。
そこで、本発明の第2の装置は、金属溶湯から金属板を製造する装置であり、水平方向に間隙を隔てて対向する1対の冷却ローラと、前記間隙に向けて上方より金属溶湯を供給するノズルと、を備える。ノズルは、冷却ローラの回転軸に対して平行に配置された一対の第1側板と、それら第1側板の側方を閉じる一対の第2側板と、を有する。そして、第1側板間の間隔と第2側板間の間隔の少なくとも一方が、冷却ローラ側に向かって広がっている。
この製造装置では、第1側板間の間隔と第2側板間の間隔の少なくとも一方が冷却ローラ側に向かって広がっている。このため、ノズル内で凝固した金属溶湯を冷却ローラ側に容易に引き出すことができる。したがって、ノズル内で金属溶湯が凝固しても、その凝固した金属溶湯が冷却ローラ側に引き出される際にノズルに過大な応力が作用することが抑制され、ノズルの破損を抑制することができる。
【0009】
上記の第2の装置において、側板間の間隔が広がる部位が、金属溶湯の冷却開始位置より上流側に形成されていることが好ましい。冷却開始位置より上流側において側板間の間隔を広げることで、ノズル内での凝固した金属溶湯の滞留がより抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本願に係る金属板の製造装置を実施するための最良の形態を列記する。
(形態1)1対の冷却ローラが水平に配置される。冷却ローラ間には所定の間隙が設けられる。冷却ローラ間の間隙の上方にはノズルが配置される。ノズルは、冷却ローラの回転軸に対して平行に配置された1対の第1側板と、それら第1側板の側方を閉じる一対の第2側板を有する。金属板の製造時には、冷却ローラ、第1側板及び第2側板によって、冷却ローラの上方に金属溶湯の湯溜りが形成される。湯溜りを形成する金属溶湯は、冷却ローラの回転によって冷却ローラ間の間隙に送込まれる。
(形態2)第2側板は、冷却ローラ側に熱伝導率が高い高熱伝導部が設けられ、その高熱伝導部の上流側に熱伝導率が低い低熱伝導部が設けられる。高熱伝導部は金属溶湯の冷却開始位置を越えて上流側にまで形成されている。金属溶湯の冷却開始位置から高熱伝導部の上流端までの距離をh、製造される金属板の厚みをtとすると、hとtは次の関係式を満足するように調整されている。
0.0<h/t<1.0
(形態3)第1側板の下流端近傍では、第1側板間の間隔が上流側から下流側に向かって徐々に広がっている(第1側板間の間隔が広がるようにテーパ状に形成されている)。テーパ部の角度をθ、テーパ部の長さをH、テーパ部の上流端の側板の厚みをT1、テーパ部の下流端の側板の厚みをT2とすると、θ,H,T1,T2,Wは次の関係式を満足するように調整されている。
0.5°<θ=tan−1((T1−T2)/H)
(形態4)第2側板の「金属溶湯の冷却開始位置」の近傍では、第2側板間の間隔が上流側から下流側に向かって徐々に広がっている(第2側板間の間隔が広がるようにテーパ状に形成されている)。
【実施例】
【0011】
本発明の金属板の製造装置の実施例を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施例) 図1は本発明の第1実施例に係る金属板製造装置70の斜視図であり、図2は金属板製造装置70の側面図であり、図3はノズル13の斜視図である。金属板製造装置70は、水平に配置された一対の冷却ローラ10,12を備えている。冷却ローラ10と冷却ローラ12の間には、所定の距離の間隙が設けられている(図2においてBで示されている)。冷却ローラ10と冷却ローラ12との間隙は、製造される金属板74の厚みtと略同一となる。
冷却ローラ10,12内には冷却水通路(図示省略)がそれぞれ設けられており、冷却水通路には所定流量の冷却水が流れるようになっている。冷却ローラ10,12には、それぞれモータが接続されている。各モータは、冷却ローラ10,12間の間隙に金属溶湯を送込む方向に冷却ローラ10,12をそれぞれ回転させる。
【0012】
冷却ローラ10,12の上方にはノズル13が配設されている。ノズル13は、冷却ローラ10,12の回転軸と略平行に配された一対の第1側板18,20と、その第1側板18,20の側方を閉じる一対の第2側板14,16を備えている。第2側板14,16は、冷却ローラ10,12の回転軸に対して略垂直に配されており、第1側板18,20に対して概ね直交している。第2側板14,16の間隔(すなわち、第1側板18,20の幅)は、製造される金属板74の幅Wと略同一となっている。なお、第1側板18,20の下端面並びに第2側板14,16の下端面は、冷却ローラ10,12の外周面に当接している。
【0013】
第1側板18,20は、断熱性に優れた材料によって形成されている。第1側板18,20を断熱性に優れた材料(熱伝導率の低い材料)によって形成することで、ノズル13内の金属溶湯を溶融状態に保持することができる。第1側板18,20の材料としては、従来公知の材料(例えば、セラミックス、耐火物等)を用いることができる。
【0014】
第2側板14,16は、高い熱伝導性を有する高熱伝導部14a,16aと、低い熱伝導性を有する低熱伝導部14b,16bによって構成されている。高熱伝導部14a,16aは冷却ローラ10,12側に位置し、低熱伝導部14b,16bは高熱伝導部14a,16aの上流側に位置している。
低熱伝導部14b,16bは、断熱性に優れた材料によって形成される。低熱伝導部14b,16bには、第1側板18,20と同一の材料を用いることができる。
高熱伝導部14a,16aは、熱伝導率の高い材料によって形成されている。高熱伝導部14a,16bの材料としては、例えば、鉄、銅、カーボン等を用いることができる。
【0015】
図2によく示されるように、高熱伝導部14a(16a)は、金属溶湯の冷却開始位置A点(冷却ローラ10,12によって冷却が開始される位置)より上流側まで設けられている。冷却開始位置A点から高熱伝導部14a,16aの上流端までの距離をhとし、金属板74の厚みをtとすると、h/tは0.0〜1.0の範囲に調整されている。h/tが0.0未満であると(すなわち、高熱伝導部14aの上端がA点と同じ高さ又は下側にあると)、冷却開始位置A点に到達する前の金属溶湯の冷却が不十分となるためである。また、h/tが1.0を超えると、冷却開始位置A点に到達するまでに金属溶湯の凝固が進みすぎて、ノズル13内から金属溶湯を引き出すことができなくなるためである。
【0016】
なお、金属板製造装置70によってアルミ板を製造する場合、高熱伝導部14a,16aを鉄で形成すると、アルミと鉄の相互拡散によってアルミが高熱伝導部14a,16aに溶着して貼り付く。このため、金属板製造装置70によってアルミ板を製造する場合において高熱伝導部14a,16aを鋼製とするときは、その内面(アルミ溶湯と接触する部位)に耐溶損性に優れた表面処理を行うことが好ましい。耐溶損性に優れた表面処理としては、例えば、各種窒化処理や各種コーティング(CrNコーティング,TiNコーティング,TiAlNコーティング等)がある。
【0017】
上述した金属板製造装置70によって金属板74を製造するためには、冷却ローラ10,12を所定の回転数で回転させながら、ノズル13の上方に配置したタンディシュ(図示しない)からノズル13内に金属溶湯(例えば、アルミ溶湯)を供給する。ノズル13内に金属溶湯が供給されると、冷却ローラ10,12、第1側板18,20及び第2側板14,16によって、冷却ローラ10,12の間隙の上方に湯溜り72が形成される。
湯溜り72内の金属溶湯は、まず、第2側板14,16の高熱伝導部14a,16aによって冷却されて凝固を開始し、次いで、冷却開始位置からは冷却ローラ10,12によって急冷されて凝固が促進される。冷却ローラ10,12等によって冷却され凝固した金属溶湯は、冷却ローラ10,12の回転によって冷却ローラ10,12の間隙に送込まれる。間隙に送り込まれた金属溶湯は、冷却ローラ10,12によって圧延されて中心部まで固化し、金属板74となって冷却ローラ10,12の間隙から送出される。
ここで、第2側板14,16の近傍の金属溶湯は、高熱伝導部14a,16aによって冷却ローラ10,12による冷却開始位置より上流側から冷却され凝固が開始されている。このため、冷却ローラ10,12の間隙に送り込まれるまでに充分に凝固が進み、冷却ローラ10,12による圧延に耐えうる板強度が確保される。これにより、冷却ローラ10,12から送り出される金属板74の側端に発生する割れやクラック等を抑制することができる。
また、ノズル13の第1側板18,20及び第2側板14,16の低熱伝導部14b,16bは断熱性に優れた材料で形成されているため、ノズル13内の冷却開始位置より上流側で金属溶湯の凝固が進行し過ぎることが防止される。これによって、ノズル13内の金属溶湯の流動性が保持され、金属板74を連続的に安定して製造することができる。
【0018】
なお、上述した金属板製造装置70では、高熱伝導部14a(16a)を熱伝導率の高い材料で形成し、低熱伝導部14b(16b)を熱伝導率の低い材料(断熱性に優れた材料)で形成した。しかしながら、本発明はこのような形態に限られず、種々の形態で実施することができる。
例えば、図8に示すように、第2側板を、板材36と、板材36の外側に取付けられた板材38で構成することもできる。板材36は熱伝導率の高い材料(例えば、鉄、銅、カーボン等)で形成し、板材38は熱伝導率の低い材料(セラミックス、耐火物等)で形成する。熱伝導性の良い板材36の上流側だけに熱伝導性の低い板材38を貼り付けることで、第2側板の下流側(冷却ローラ側)を高熱伝導部とし、上流側を低熱伝導部とすることができる。
また、図9に示すように、第2側板46を、熱伝導率の低い材料で形成された1枚の板材で形成することができる。そして、第2側板46の下流側46aのみに冷却水配管49を設け、下流側46aからの放熱量を大きくする。このような構成によっても、第2側板46の上流側46bを熱伝導率の低い低熱伝導部とし、その下流側46aを高熱伝導部とすることができる。なお、このような構成では、冷却水配管49を流れる冷却水の水量を調整することで、高熱伝導部46aからの放熱量を最適な量に調整することができる。また、高熱伝導部46aに設ける冷却水配管49の本数等は任意に設定することができる。
さらには、図10に示すように、第2側板50を、熱伝導率の低い材料で形成された1枚の板材で形成することができる。そして、第2側板50の下流側にのみ放熱フィン52を設けるようにしてもよい。このような構成によっても、第2側板50の上流側を熱伝導率の低い低熱伝導部とし、その下流側を高熱伝導部とすることができる。なお、冷却フィンの数等は任意に設定することができる。
【0019】
(第2実施例) 本発明の第2実施例について図4〜7を参照して説明する。図4は第2実施例に係るノズル22の一部を示す斜視図であり、図5は図4のV−V線断面図であり、図6は図4のVI−VI線断面図であり、図7は図6の一部を拡大して示す図である。なお、第2実施例においてノズル22以外の部分(冷却ローラ等)については、第1実施例と同様に構成することができるため、以下の説明では第1実施例と相違する部分のみを説明する。
【0020】
図4に示すようにノズル22は、冷却ローラの回転軸と平行に配された一対の第1側板24,26と、その第1側板24,26の側方を閉じる一対の第2側板28を備えている。なお、図4では一対の第2側板のうち一方の第2側板28のみを図示している。第1側板24,26及び第2側板28は、いずれも熱伝導率の低い材料(例えば、セラミックス、耐火物等)によって形成されている。
【0021】
図6に示すように、第1側板24,26の下流側(金属溶湯の冷却開始位置側)の端部には板厚が徐々に減少するテーパ部24b,26bが形成されている。テーパ部24b,26bの上流側24a,26aでは、第1側板24,26の板厚が略一定とされている。図より明らかなように、第1側板24,26間の間隔は、上流側24a,26aにおいて略一定となり、テーパ部24b,26bにおいては先端に向かって徐々に広がっている。
【0022】
図7に示すように、テーパ部24b,26bの角度θは0.5°より大きくされている。すなわち、テーパ部24b,26bの長さをH、テーパ部24b,26bの上流端の板厚をT1、テーパ部24b,26bの下流端の板厚をT2とすると、θ,H,T1,T2は次の関係式を満足するように調整されている。
θ=tan−1((T1−T2)/H)>0.5°
テーパ部24b,26bの角度θを0.5°より大きな値とすることで、第1側板24,26の間で凝固した金属溶湯を冷却ローラ側に容易に引き出すことを可能としている。
【0023】
図5に示すように第2側板28は、上流側から順に、板厚が最も大きい厚板部28aと、板厚が徐々に減少するテーパ部28bと、厚板部28aに比して板厚の薄い薄板部28cを有している。テーパ部28bの下流端(すなわち、薄板部28cの上流端)は、金属溶湯の冷却開始位置とされている。したがって、テーパ部28bは金属溶湯の冷却開始位置より上流側に形成されている。
図4,5より明らかなように、第2側板28の外側の面は平面状に形成されている。このため、第2側板28間の間隔は、厚板部28aにおいて最も狭く、テーパ部28bにおいては先端に向かって徐々に広がり、薄板部28cにおいて最も広くなる。
なお、テーパ部28bの角度は、上述した第1側板24,26のテーパ部24b、26bの角度と同様に、0.5°より大きく設定されている。
【0024】
上述したノズル22を用いて金属板を製造する場合も、第1実施例と同様に、冷却ローラを所定の回転数で回転させた状態でノズル22内に金属溶湯を供給する。ノズル22(第1側板24,26及び第2側板28)は熱伝導率の低い材料で形成されているため、ノズル22内の金属溶湯は冷却開始位置まで冷却されて凝固することが抑制され、良好な流動状態を保持することができる。ノズル22内を流れる金属溶湯が冷却ローラと接触し、冷却ローラによって冷却されて凝固すると、その凝固した金属溶湯は、冷却ローラの回転によって冷却ローラの間隙に送込まれる。間隙に送り込まれた金属溶湯は、冷却ローラによって圧延されて中心部まで固化し、金属板となって冷却ローラの間隙から送出される。したがって、ノズル22を用いて金属板を製造する場合、ノズル22内の金属溶湯が冷却開始位置まで凝固することが抑制されるため、金属板を連続して製造することができる。
また、金属溶湯の温度や冷却ローラの温度、冷却ローラの回転速度等の影響によって、冷却開始位置の上流側で金属溶湯が凝固を開始するような場合があるが、ノズル22は冷却開始位置の上流側にテーパ部24b,26b,28bを備えている。このため、冷却開始位置の上流側で凝固(又は半凝固)した金属溶湯を冷却ローラ側に容易に引き出すことができ、ノズル22に過大な力が作用することが防止される。これによって、ノズル22の破損が防止され、金属板を連続して製造することができる。
【0025】
なお、上述した第2実施例では、第2側板28の全体を熱伝導率の低い材料で形成したが、第2実施例においても第2側板の上流側を低熱伝導部とし、下流側を高熱伝導部とすることができる。
例えば、図11,図12に示すように、第2側板56を、板部材58と、この板部材58の内面に取付けた板部材60によって構成することができる。板部材58を熱伝導率の高い材料によって形成し、板部材60を熱伝導率の低い材料によって形成することで、第2側板58にテーパ部を設けながら、その上流側を低熱伝導部とし、その下流側を高熱伝導部とすることができる。
あるいは、第2側板を熱伝導率の低い材料によって一体に成形し、その下流側にのみ冷却フィンや冷却配管等を設けるようにしてもよい。
【0026】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上述した各実施例では1対の冷却ローラが水平に配置された例であったが、例えば、冷却ローラを上下に並んで配置し、冷却ローラの間隙に側方から金属溶湯を供給するような装置についても本技術は適用可能である。この場合、冷却ローラの回転軸と平行となる側板を1枚だけとすることもできる。
なお、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】第1実施例に係る金属板製造装置70の斜視図
【図2】第1実施例の金属板製造装置70の側面図
【図3】第1実施例のノズル13の斜視図
【図4】第2実施例に係るノズル22の一部を示す斜視図
【図5】図4のV−V線断面図
【図6】図4のVI−VI線断面図
【図7】図6の一部を拡大して示す図
【図8】第1実施例の変形例を説明するための図
【図9】第1実施例の他の変形例を説明するための図
【図10】第1実施例のさらに他の変形例を説明するための図
【図11】第2実施例の変形例を説明するための図
【図12】図11のXII−XII線断面図
【符号の説明】
【0028】
10,12・・冷却ローラ
13・・ノズル
14,16・・第2側板
14a,16a・・高熱伝導部
14b,16b・・低熱伝導部
18,20・・第1側板
72・・湯溜り
74・・金属板




 

 


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