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発明の名称 振動抑制装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−799(P2007−799A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−184962(P2005−184962)
出願日 平成17年6月24日(2005.6.24)
代理人 【識別番号】100083998
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 丈夫
発明者 三根 勝信 / 舟橋 眞 / 藤戸 宏 / 天野 浩之
要約 課題
圧電素子による回転体の振動抑制装置の外部回路を不要とする。

解決手段
回転体に取り付けた少なくとも一対の圧電素子2a,2bにより、前記回転体を振動させる機械エネルギーを電気エネルギーに変換して前記回転体の振動を抑制する振動抑制装置において、前記一対の圧電素子2a,2bが変形して電荷を生じた場合における第1の圧電素子2aの正極と第2の圧電素子2bの負極とが電気的に接続され、かつ第1の圧電素子2aの負極と第2の圧電素子2bの正極とが電気的に接続されていることを特徴とする振動抑制装置であって、外部回路を有していないので、温度の上昇による共振周波数のずれが発生せず、全ての周波数に対して制振効果を得ることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
回転体に取り付けた少なくとも一対の圧電素子により、前記回転体を振動させる機械エネルギーを電気エネルギーに変換して前記回転体の振動を抑制する振動抑制装置において、
前記一対の圧電素子が変形して電荷を生じた場合における第1の圧電素子の正極と第2の圧電素子の負極とが電気的に接続され、かつ第1の圧電素子の負極と第2の圧電素子の正極とが電気的に接続されていることを特徴とする振動抑制装置。
【請求項2】
前記回転体は中空構造となっているとともに、前記圧電素子は前記回転体の中空部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動抑制装置。
【請求項3】
前記圧電素子は前記回転体の軸線方向に少なくとも二対設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の振動抑制装置。
【請求項4】
前記圧電素子は前記軸線方向に分極されており、かつ、せん断歪みが発生したときに電荷が発生することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の振動抑制装置。
【請求項5】
前記圧電素子を挟み込むように前記回転体の内面に拘束部材が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の振動抑制装置。
【請求項6】
前記第1の圧電素子と、前記第2の圧電素子とは、回転体の中心軸線をはさんで線対称の位置に配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の振動抑制装置。
【請求項7】
前記一対の圧電素子が前記回転体の軸線方向と直交する方向に積層されていることを特徴とする請求項1ないしの5のいずれかに記載の振動抑制装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、圧電素子を使用して回転体の振動を抑制する振動抑制装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ドライブシャフトなどの回転体の振動を抑制するため、圧電素子を用いて振動を抑制することが知られている。例えば、特許文献1には、回転体の外周面に密接して配置された圧電変換素子と、該圧電変換素子の歪み量を制御する制御手段とを有し、当該回転体に発生した弾性振動に起因する歪みを拘束する向きの内部応力を圧電変換素子に発生させるように構成された発明が記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、複数の圧電素子のうち少なくとも1個を制振対象物の振動検出のために用い、残りの圧電素子を制振対象物の振動を能動的に制御するアクチュエータとして用いるようにすることが可能なように構成された発明が記載されている。
【特許文献1】特開平10−309951号公報
【特許文献2】特開2000ー357824号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の発明では、外部回路や電源が必要となる。一方、特許文献2の発明によれば、回転体の振動抑制を、外部の電源を必要とせずにおこなうことができる。
【0005】
しかし、圧電素子の駆動が連続しておこなわれるような場合、圧電素子自体に熱が発生する。圧電素子を構成する材料の特性は温度によって変化するために、圧電素子の共振周波数は温度の上昇によって変化し、圧電素子に接続された負荷または外部回路との共振周波数にずれが生じる。すなわち、圧電素子の共振周波数が不安定となり、結局振動抑制効果が不十分となる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため本発明は、複数の圧電素子で発生する電荷を相殺するように圧電素子間の配線をおこなうように構成したものである。より具体的には請求項1の発明は、回転体に取り付けた少なくとも一対の圧電素子により、前記回転体を振動させる機械エネルギーを電気エネルギーに変換して前記回転体の振動を抑制する振動抑制装置において、前記一対の圧電素子が変形して電荷を生じた場合における第1の圧電素子の正極と第2の圧電素子の負極とが電気的に接続され、かつ第1の圧電素子の負極と第2の圧電素子の正極とが電気的に接続されていることを特徴とする振動抑制装置である。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1において、前記回転体は中空構造となっているとともに、前記圧電素子は前記回転体の中空部に取り付けられていることを特徴とする振動抑制装置である。
【0008】
さらに、請求項3の発明は、請求項1または2において、前記圧電素子は前記回転体の軸線方向に少なくとも二対設けられていることを特徴とする振動抑制装置である。
【0009】
そして、請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかにおいて、前記圧電素子は前記軸線方向に分極されており、かつ、せん断歪みが発生したときに電荷が発生することを特徴とする振動抑制装置である。
【0010】
また、請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかにおいて、前記圧電素子を挟み込むように前記回転体の内面に拘束部材が設けられていることを特徴とする振動抑制装置である。
【0011】
そして、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記第1の圧電素子と、前記第2の圧電素子とは、回転体の中心軸線をはさんで線対称の位置に配置されていることを特徴とする振動抑制装置である。
【0012】
さらに、請求項7の発明は、請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記一対の圧電素子が前記回転体の軸線方向と直交する方向に積層されていることを特徴とする振動抑制装置である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、少なくとも一対の圧電素子が電気的に接続されている。つまり、外部回路を有していないので、温度の上昇による共振周波数のずれが発生せず、全ての周波数に対して制振効果を得ることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、複数の圧電素子が、回転体の中空構造の中空内側に設けられている。そのため、外部からの影響を避けることができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、軸線方向に設けられている圧電素子のうち、二対を曲げ振動により異なるせん断力が発生する部位にそれぞれ設けることにより、互いに発生する電荷を相殺することなく振動抑制効果を得ることができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、軸線方向に分極されており、かつ、せん断歪みが発生したときに電荷が発生する圧電素子の圧電定数が大きいため、回転体の曲げ方向の振動抑制効果を増大させることができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、回転体に曲げ方向の振動が発生した場合、拘束部材を設けることにより、圧電素子に加わるせん断力を増大させることができ、振動抑制効果を増大させることができる。
【0018】
請求項6の発明によれば、回転体中心軸線を中心として線対称となる2つの圧電素子は、たわみによりほぼ同じ大きさのせん断力が働くため、ほぼ同じ電荷が発生し、発生した電荷がより多く相殺され、振動抑制効果を向上させることができる。
【0019】
請求項7の発明によれば、一対の圧電素子が積層され、その積層された圧電素子間で電気的に接続される。したがって、圧電素子間の、例えば結線などの接続を極力短くすることができるので、組み付け性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(実施例1)
図1すなわち回転体の断面図において、回転体1は車両のドライブシャフトや回転体あるいは一般機械に駆動軸に相当するものであるが、回転体1の偏心は避けられないので、回転体1の回転に伴って、回転体1にたわみ振動(曲げ振動)が発生しノイズが発生する。このノイズを抑制するために回転体1の振動の発生が最も大きい部位の中空内側に圧電素子を密着させることが考えられる。
【0021】
回転体1の中空内側に圧電素子2a,2bが密着されており、その密着面とは異なる圧電素子の面に回転体1の剛性よりも大きな剛性を有する拘束部材6が密着して設けられている。すなわち、回転体1の中空内側と拘束部材6とで圧電素子2a,2bは挟み込まれている。
【0022】
これらの圧電素子は二対設けられており、回転体中心に対して線対称となる2つの圧電素子2a,2b間で電気的に結線材3により結線されている。これらの圧電素子2a,2bは軸方向で2分割されている。具体的には、第1分割部4の一方の圧電素子2aの回転体1の中空内側に接する面に設けられた電極と、他方の圧電素子2bの拘束部材6に接する面に設けられた電極とが結線材3により結線されており、他方の圧電素子2bの回転体1の中空内側に接する面に設けられた電極と、一方の圧電素子2aの拘束部材6に接する面に設けられた電極とが結線材21で結線されている。
【0023】
また第2分割部5の一方の圧電素子2aの回転体1の中空内側に接する面に設けられた電極と、他方の圧電素子2bの拘束部材6に接する面に設けられた電極とが結線材3で結線されており、他方の圧電素子2bの回転体1の中空内側に接する面に設けられた電極と、一方の圧電素子2aの拘束部材6に接する面に設けられた電極とが結線材21で結線されている。
【0024】
回転体1にトルクが伝達されて回転すると、回転体1の取り付けの偏心が避けられないので、振動回転体1がたわみ、回転体1に振動が発生する。このとき、圧電素子2a,2bも回転体1の軸線方向と垂直な方向に変形し、この変形にともない、回転体1と圧電素子2a,2bとの間にせん断力が働き、せん断歪みが発生し、圧電素子2a,2bの回転体1の中空内側に接する面、およびそれに対向する面に電荷が発生する。
【0025】
図2はこの回転体1がたわんだ際の圧電素子2a,2bの電荷の分布を示す図である。すなわち、第1分割部4の一方の圧電素子2aの回転体1の中空内側に接する面に設けられた電極にはプラスの電荷が発生し正極となり、他方の圧電素子2bの拘束部材6に接する面に設けられた電極にはマイナスの電荷が発生し負極となる。
【0026】
同様に、第2分割部5の一方の圧電素子2aの回転体1の中空内側に接する面に設けられた電極にはマイナスの電荷が発生し負極となり、他方の圧電素子2bの拘束部材6に接する面に設けられた電極にはプラスの電荷が発生し正極となる。
【0027】
この電極同士は結線材3,21で結線されているので、正極と負極とが直接接続されているので、発生した電荷が互いに供給され合って、電荷が相殺され、たわみとは逆の向きに応力が発生するように圧電素子2a,2bを駆動する。
【0028】
この一方の圧電素子2aと、一方の圧電素子2aと回転体の回転中心軸線100に対して線対称の位置にある他方の圧電素子2bとのいずれも外部に共振回路等を有していないため、共振周波数が存在していない。このため、どの周波数においても振動抑制効果を得ることができる。
【0029】
また、外部の共振回路を有していないので、圧電素子2a,2bの温度上昇によって圧電素子2a,2bの固有周波数が変化し、外部の共振回路の共振周波数とずれが生じることがない。このため、圧電素子の温度が上昇しても振動抑制効果を維持することができる。
【0030】
また、圧電素子2a,2bは回転体1の中空内部に設けられるので、例えば、路面からの飛び石や、水などが飛び散ることにより圧電素子に接触する等の外部からの影響を避けることができる。
【0031】
また、圧電素子2a,2bが第1分割部4と第2分割部5との軸方向に分割されている。この分割位置は、回転体1のたわみ振動時の山13や谷12の部分に設定することがのぞましい。これは、山13や谷12を挟むそれぞれの部位(図2に記す山13や谷12を挟む左右の方向の部位)にはたわみによるせん断力が反対の方向に発生する。それに伴い、せん断歪みも反対方向となり、電荷もそれぞれ逆の電荷が発生する。仮に山13や、谷12をまたぐように圧電素子を設けると、圧電素子の(図2でいう)左右の部位には異なる電荷が発生することとなり、結果的に圧電素子2a,2b自身で電荷が相殺してしまい、振動抑制効果が薄れてしまう。そのため、山13や谷12の部分に分割位置を設けることにより、振動抑制効果が薄れることを抑制することができる。
【0032】
さらに、回転体1の中空内部に、圧電素子2a,2bを回転体1とで挟み込むように拘束部材6を設けてもよい。この拘束部材6は圧電素子2a,2bの片面の変形を抑制するように作用するので、圧電素子2a,2bに加わるせん断力を増大させることができ、振動抑制効果を増大させることができる。
【0033】
また、回転体1の回転中心軸線を中心として線対称となる2つの圧電素子2a,2bには、たわみによりほぼ同じ大きさのせん断力が働くため、ほぼ同じ電荷が発生し、発生した電荷がより多く相殺され、振動抑制効果を増大させることができる。また、回転体の偏心による振動を抑制できる。
【0034】
なお、本実施例においては、結線材3,21により結線されているが、結線材による結線に限らず、要は電気的に接続されていればよい。例えば、結線材にキャパシティやコイル等の抵抗部材を設けているものや、結線材に代わりフィルム電極を用いたものでも良く、電気的に直接接続されていてもよい。
【0035】
(実施例2)
また、上記実施例においては、回転体1の回転中心軸線100に対して線対称となる2つの圧電素子2a,2b間で結線をおこなったが、2つの圧電素子を積層させ、この2つの圧電素子間で結線をおこなってもよい。図3は圧電素子を積層させて配置した場合の回転体1の拡大断面図である。
【0036】
回転体1の中空内側に圧電素子7a,7bが半径方向(直径方向)に積層して貼付されており、その貼付面とは異なる圧電素子の面に回転体1の剛性よりも大きな剛性を有する拘束部材6が貼り付けられている。なお、本実施例においては半径方向に積層されているが、要は、回転体1の回転中心軸線100の方向と直交する方向(軸中心から回転体1の表面方向)に積層されていればよい。
【0037】
図4は回転体1にたわみ振動が加わり、圧電素子2a,2bも回転体1の軸線方向と垂直な方向に変形し、回転体1と圧電素子2aとの間、圧電素子2aと2bとの間、圧電素子2bと拘束部材6との間にせん断力が働き、せん断歪みが発生する。図4は、この方向にせん断歪みが発生した場合の圧電素子7a,7bに発生する電荷の分布を示した図である。
【0038】
例えば、回転体1にたわみ振動が加わった場合、圧電素子7aの回転体1の内面に接する面の電極にはプラスの電荷が発生し正極となり、圧電素子7aの圧電素子7bに接する面の電極にはマイナスの電荷が発生し負極となる。また、圧電素子7bの拘束部材6に接する面の電極に発生する電荷はマイナスとなり負極となり、圧電素子7bの圧電素子7aに接する面の電極に発生する電荷はプラスとなり正極となる。
【0039】
したがって、圧電素子7aの回転体1の内面に接する面の電極と圧電素子7bの拘束部材6に接する面の電極とを結線材8により結線し、また、圧電素子7aの圧電素子7bに接する面の電極と、圧電素子7bの圧電素子7aに接する面の電極とを結線材22により結線することで、正極と負極とが結線されることになり、回転体1の回転体中心を中心として線対称となる2つの圧電素子を結線した場合と同様の効果を得ることができる。また、結線材8、22が短く、また、結線が単純なので、圧電素子7aと7bの回転体1への組み付けの容易性を向上させることができる。
【0040】
なお、図5に示すように、圧電素子の7a,7bの位置によっては、回転体1にたわみ振動が加わった場合、圧電素子7bの拘束部材6に接する面の電極に発生する電荷はプラスであり正極となり、圧電素子7bの圧電素子7aに接する面の電極に発生する電荷はマイナスとなり負極となる。
【0041】
なお、圧電素子を積層させて配置した場合、これらの圧電素子対の数は偶数でも奇数でもよいが、円周方向に均等に配置されていることが望ましい。
【0042】
(実施例3)
また、上記実施例においては、圧電素子の電極の分極方向が、回転体1のたわみ振動方向と同一、すなわち、圧電素子の表と裏とで分極されているが、この電極の分極方向を軸線方向としてもよい。図6は圧電素子を軸中心方向に並べた場合の回転体1の拡大断面図である。
【0043】
回転体1の中空内部に複数の溝を形成し、この溝に軸方向に2枚で一対の圧電素子10a,10bが固定されており、さらにこれら複数の圧電素子対10a,10bを一体として拘束する拘束部材6が設けられている。なお、固定されていなくても、回転体と圧電素子対10a,10bとが接していればよい。
【0044】
回転体1にたわみ振動が加わると、圧電素子10a,10bは軸線方向に分極されており、また、圧電素子10a,10bの図7上における上端は回転体1の内壁で、下端は拘束部材6でそれぞれ固定されているので、圧電素子10a,10bには回転体1にはせん断力が加わる。
【0045】
そして、たとえば図7に示すように各圧電素子10a,10bの電極に発生する電荷が発生する。すなわち、圧電素子10aの図上上側にはプラスの電荷が発生し、圧電素子10aの図上下側にはマイナスの電荷が発生する。さらに、圧電素子10bの図上下側にはプラスの電荷が発生し、圧電素子10bの図上上側にはマイナスの電荷が発生する。そのため、圧電素子10aの図上上側に配置された電極と圧電素子10bの図上上側に配置された電極とを結線材9により結線し、圧電素子10aの図上下側と圧電素子10bの図上下側とを結線材23により結線することで、回転体1の回転中心軸線100を中心として線対称となる2つの圧電素子を結線した場合と同様の効果を得ることができる。また、結線材9,23が短く、また、結線が単純なので、圧電素子10a,10bの回転体への組付けの容易性を向上させることができる。
【0046】
(実施例4)
なお、圧電素子は軸中心軸(軸線)方向に分極されており、かつ、せん断歪みが発生したときには電荷が発生するものである必要はない。図8には、上記実施例3に記載の圧電素子に変えて、分極方向が中心軸線方向と直交する方向であり、かつ、電荷が発生する応力方向が軸中心方向となっている圧電素子を設けたものである。この場合、回転体1にたわみ振動が加わると、中心軸線方向に応力が加わることから各圧電素子10a、10bの電極に発生する電荷が発生する。
【0047】
すなわち、圧電素子10aの図上右側にはプラスの電荷が発生し、圧電素子10bの図上左側にはマイナスの電荷が発生する。そのため、圧電素子10aの図上右側に配置された電極と圧電素子10bの図上左側に配置された電極とを結線材24により結線し、圧電素子10aの図上左側と圧電素子10bの図上右側とを結線材25により結線することで、電荷が相殺され、振動が抑制される。
【0048】
また、圧電素子は例えば分極方向と電荷が発生する応力方向とが平行となる圧電素子でもよく、分極方向や電荷の発生する応力(歪み)方向に制限されない。実施例4は実施例3に記載の圧電素子10a,10bを別の圧電素子に変えたが、実施例1,2に記載の圧電素子に対しても同様に「分極方向と電荷が発生する応力方向が平行となる圧電素子」や「分極方向と電荷が発生する応力方向とが直交する圧電素子」などの異なる圧電素子を用いることも可能である。しかし、上記実施例1から3に示した中心軸線(軸線)方向に分極されており、かつ、せん断歪みが発生したときに電荷が発生する圧電素子は、分極方向と電荷が発生する応力方向とが平行となる圧電素子や分極方向と電荷が発生する応力方向とが直交する圧電素子に比べ大きな圧電定数を有している。そのため、回転体のように剛性の高い部材に対してもより有効な制振効果をもたらすことができる。
【0049】
なお、「分極方向」とは「電極面に対して法線方向」のことであり、すなわち、図1から図7においては、左右方向が分極方向となり、図8においては上下方向が分極方向となる。
【0050】
ここで、本願請求項と実施例とを対比すると、請求項における一対の圧電素子すなわち第1の圧電素子と第2の圧電素子とが圧電素子2a,2bまたは7a,7bまたは10a,10bに相当し、請求項における回転体が回転体1に相当し、請求項における「電気的に接続」する一態様となる部材が結線材3,8,9,21,22,23,24,25に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】回転体の内部に圧電素子を設けた一例を示す図である。
【図2】回転体がたわみ振動した場合における、圧電素子の電荷の分布を示す一例である。
【図3】回転体の内部に圧電素子を積層して設けた一例を示す図である。
【図4】回転体がたわみ振動した場合における、積層した圧電素子の電荷の分布を示す一例である。
【図5】回転体がたわみ振動した場合における、積層した圧電素子の電荷の分布を示す他の例である。
【図6】回転体の内部に圧電素子を軸線方向に並べて設けた一例を示す図である。
【図7】回転体がたわみ振動した場合における、圧電素子を軸線方向に並べて設けた場合の圧電素子の電荷の分布を示す図である。
【図8】回転体がたわみ振動した場合における、異なる分極方向を有する圧電素子を設けた場合の圧電素子の電荷の分布を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
1…回転体、 2a,2b,7a,7b,10a,10b…圧電素子、 3,8,9,21,22,23,24,25…結線材、 100…回転中心軸線。




 

 


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