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発明の名称 ゴルフクラブヘッド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−175325(P2007−175325A)
公開日 平成19年7月12日(2007.7.12)
出願番号 特願2005−378100(P2005−378100)
出願日 平成17年12月28日(2005.12.28)
代理人 【識別番号】100081282
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 俊輔
発明者 坂 航
要約 課題
中空ゴルフクラブヘッドにおいて、フェース部、クラウン部およびソール部の振動特性を制御することにより、飛距離および打音の最適化を図る。

解決手段
フェース部34、クラウン部36およびソール部32を備えた中空ゴルフクラブヘッド30において、フェース部の1次たわみモード周波数をFf、クラウン部の1次たわみモード周波数をFc、ソール部の1次たわみモード周波数をFsとしたとき、Ff、FcおよびFsが下記式(1)、(2)、(3)
特許請求の範囲
【請求項1】
フェース部、クラウン部およびソール部を備えた中空ゴルフクラブヘッドにおいて、フェース部の1次たわみモード周波数をFf、クラウン部の1次たわみモード周波数をFc、ソール部の1次たわみモード周波数をFsとしたとき、前記Ff、FcおよびFsが下記式(1)、(2)および(3)
3000Hz<Ff<4000Hz …(1)
3000Hz<Fc<4000Hz …(2)
Fs>4000Hz …(3)
を満たすとともに、フェース部、クラウン部およびソール部がいずれも3000Hz以下のモード周波数を持たないことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
前記Ff、FcおよびFsの減衰比がそれぞれ0.3以下であることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
ヘッド体積が350cm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
USGA(全米ゴルフ協会)により規定されたペンジュラム試験における特性時間が257μsec以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェース部、クラウン部およびソール部の振動特性を制御することにより、飛距離および打音の最適化を図った中空ゴルフクラブヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、中空ゴルフクラブヘッドにおいて、ゴルフクラブヘッドの振動特性を制御することにより、ゴルフクラブヘッドの性能(打音や反発性)を向上させることが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ゴルフクラブヘッドを一次設計するステップ、ゴルフクラブヘッドをコンピュータでモード解析を行い振動特性を取得するステップ、ゴルフクラブヘッドを試作して打球音を採取するステップ、打球音と振動特性とに基づいて打球音を向上させる改良点を特定するステップ、および上記改良点を適用してゴルフクラブヘッドを二次設計するステップを含むゴルフクラブヘッドの設計方法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、電磁加振器を用いた中央支持定常加振法またはインパルスハンマーを用いたつり下げ打撃加振法による固有振動数測定において、フェース部の1次固有振動数とソール部の1次固有振動数との比が0.95〜1.05であるウッド型金属製中空ゴルフクラブヘッドが開示されている。
【0005】
特許文献3には、フェース部の中央部を拘束した状態でのゴルフクラブヘッドの1次の固定固有振動数を500Hz以上900Hz以下とし、かつゴルフクラブヘッドの非拘束状態での1次の自由固有振動数を3000Hz以上5000Hz以下としたゴルフクラブヘッドが開示されている。
【0006】
特許文献4には、スイートスポットにて測定するヘッド部の固有振動数をゴルフボールの固有振動数よりも小さくしたゴルフクラブが開示されている。
【0007】
また、従来、フェース部のみの振動計測を行い、フェース部の1次周波数(1次固有振動数)を低周波数としてフェース部の低弾性化を図ることにより、打球の初速を向上させることが行われている。
【0008】
【特許文献1】特開2005−6763号公報
【特許文献2】特開2004−135858号公報
【特許文献3】特開2003−339919号公報
【特許文献4】特開2002−17904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、打球の初速を向上させるためには、フェース部の振動周波数だけではなく、その振動モード(動き方)が重要な要素となる。また、フェース部のみの振動特性を規定するだけでは、飛距離および打音の最適化の点で不十分であり、単にフェース部の1次周波数を低周波数としただけでは、打音に悪影響を与える。
【0010】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、フェース部、クラウン部およびソール部の振動特性を制御することにより、飛距離および打音の最適化を図った中空ゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、飛距離および打音には、フェース部の振動特性のみならずクラウン部およびソール部の振動特性も影響し、したがって飛距離および打音を最適化するためには、フェース部、クラウン部およびソール部の振動特性を制御する必要があること、また、振動特性としてフェース部、クラウン部およびソール部の1次たわみモード周波数を規定することが、飛距離および打音の最適化に重要であることを見出した。
【0012】
本発明は、上述した知見に基づいてなされたもので、フェース部、クラウン部およびソール部を備えた中空ゴルフクラブヘッドにおいて、フェース部の1次たわみモード周波数をFf、クラウン部の1次たわみモード周波数をFc、ソール部の1次たわみモード周波数をFsとしたとき、前記Ff、FcおよびFsが下記式(1)、(2)および(3)
3000Hz<Ff<4000Hz …(1)
3000Hz<Fc<4000Hz …(2)
Fs>4000Hz …(3)
を満たすとともに、フェース部、クラウン部およびソール部がいずれも3000Hz以下のモード周波数を持たないことを特徴とするゴルフクラブヘッドを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明のゴルフクラブヘッドは、飛距離が増大し、かつ打音が良いものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。本発明のゴルフクラブヘッドは、フェース部、クラウン部およびソール部を有する。フェース部とは、ゴルフクラブヘッドのボールを打撃する正面部分をいう。ソール部とは、フェース部の下部から後方に延びてヘッドの底部を形成する部分をいう。クラウン部とは、フェース部の上部から後方に延びてヘッドの上部を形成する部分をいう。また、本発明のゴルフクラブヘッドは、サイド部やホゼル部を有していてもよい。サイド部とは、フェース部の上部と下部との間から後方に延びてヘッドの側部を形成する部分をいい、このサイド部には、トウ側サイド部、ヒール側サイド部およびバック側サイド部が含まれる。ホゼル部とは、シャフトが固定される部分をいう。
【0015】
また、本発明において、各部位での1次たわみモード周波数とは、一般的にいう戻りモードや曲げモードではなく、各部位での振動の腹が1つだけ存在するモードとなる周波数のことをいう。本発明において、1次たわみモード周波数の測定方法に限定はないが、例えば後述する実施例のように、ゴルフクラブヘッドを加振して周波数応答関数を求める方法によって測定することができる。この場合、上記加振を行うに当たっては、ゴルフクラブヘッドの各計測点に加振力を加え、ある一点で応答振動を測定する方法(加振点移動法)を採用してもよく、ゴルフクラブヘッドのある一点に加振力を加え、各計測点で応答振動を測定する方法(応答点移動法)を採用してもよい。
【0016】
本発明においては、フェース部の1次たわみモード周波数をFf、クラウン部の1次たわみモード周波数をFc、ソール部の1次たわみモード周波数をFsとしたとき、Ff、FcおよびFsが前述した式(1)、(2)および(3)を満たすようにする。Ffが3000Hz以下であると打音が悪くなり、4000Hz以上であると初速が低くなる。Fcが3000Hz以下であると打音が悪くなり、4000Hz以上であると打ち出し角が小さくなる。Fsが4000Hz以下であると打ち出し角が小さくなる。
【0017】
Ff、FcおよびFsのより好ましい範囲は、下記式(4)、(5)および(6)の通りである。
【0018】
3000Hz<Ff<3500Hz …(4)
3000Hz<Fc<3500Hz …(5)
5500Hz>Fs>4500Hz …(6)
また、本発明では、フェース部、クラウン部およびソール部がいずれも3000Hz以下のモード周波数を持たないようにする。すなわち、上記各部が、周波数3000Hz以下において、モード周波数を持たないようにする。上記各部のいずれかが3000Hz以下のモード周波数を持つと、打音が悪くなる。
【0019】
本発明のゴルフクラブヘッドにおいて、Ff、FcおよびFsが式(1)、(2)および(3)を満たすとともに、フェース部、クラウン部およびソール部がいずれも3000Hz以下のモード周波数を持たないようにする手段としては、フェース部、クラウン部およびソール部の肉厚、面積、曲率等の各種パラメータを調節する手段、上記各部の材料を選択する手段、上記各部の1つ以上にリブを設ける手段などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
この場合、フェース部の振動特性は初速および打音に影響し、Ffを小さくしてフェース部を低剛性化すると初速が大きくなって飛距離が増大するが、低剛性化しすぎると打音が悪くなる。クラウン部の振動特性は打ち出し角および打音に影響し、Fcを低くしてクラウン部を低剛性化すると打ち出し角が大きくなって飛距離が増大するが、低剛性化しすぎると打音が悪くなる。ソール部の振動特性は打ち出し角および打音に影響し、Fsを大きくしてソール部を高剛性化すると打ち出し角が大きくなって飛距離が増大するが、低剛性化しすぎると打音が悪くなる。
【0021】
本発明において、Ff、FcおよびFsの減衰比はそれぞれ0.3以下であることが好ましい。減衰比とは、振動のおさまり易さを示す指数をいい、減衰比が大きいほど振動はおさまり易く、小さいほど振動はおさまり難い。Ff、FcおよびFsの減衰比を上記範囲とすることにより、伸びのある打音を得ることができる。上記減衰比のより好ましい範囲は0.1〜0.25である。
【0022】
本発明においては、ゴルフクラブヘッドの体積を350cm以上とすることが好ましい。すなわち、体積の大きいゴルフクラブヘッドは一般に固有振動数が低くなり、打音が悪くなる傾向があるが、体積の大きいゴルフクラブヘッドに本発明を適用した場合には、打音が良いゴルフクラブヘッドを得ることができる。ゴルフクラブヘッドの体積のより好ましい範囲は380〜470cmである。
【0023】
本発明のゴルフクラブヘッドは、USGA(全米ゴルフ協会)により規定されたペンジュラム試験における特性時間が257μsec以下であることが好ましい。USGAにより規定されたペンジュラム試験とは、金属球をフェース面に振り子状に衝突させた時の接触時間から特性時間を算出し、ゴルフクラブのSLE(Spring Like Effect)を計測するための試験をいう。本発明では、フェース部を低弾性化することにより初速が大きくなるが、上記ペンジュラム試験における特性時間を257μsec以下とした場合には、USGAのルールに適合したゴルフクラブを得ることができる。
【0024】
本発明のゴルフクラブヘッドの製造方法に限定はないが、例えば、ヘッド本体のフェース開口部をフェース部材で閉塞することによって製造することができる。この場合、ヘッド本体の材質や成形方法に限定はないが、材質としてはチタン、チタン合金、ステンレス鋼、アモルファス等を使用することができ、成形方法としては鋳造法等を用いることができる。フェース部材の材質や成形方法にも特に限定はないが、材質としてはチタン、チタン合金、ステンレス鋼、アモルファス等を使用することができ、成形方法としては鍛造法、プレスフォーミング法、ダイキャスト法等を用いることができる。また、ヘッド本体とフェース部材との接合方法に限定はないが、接合箇所をきれいに仕上げる点、ゴルフクラブヘッドの重量精度を高める点などで、プラズマ溶接、レーザ溶接、電子ビーム溶接が好適である。
【実施例】
【0025】
(振動特性測定方法)
まず、ゴルフクラブヘッドの振動特性測定方法について述べる。本実施例では、図1に示す振動特性測定装置を用いた。図1において、10はデータステーション、12はインパルスハンマー、14は加速度計、16は振動特性解析用の汎用型パーソナルコンピュータ(PC)を示す。インパルスハンマー12、加速度計14、PC16は、いずれもデータステーション10に接続されている。また、PC16には、周波数応答関数を算出するFFT解析ソフトおよびモーダルパラメータを算出するモーダル解析ソフトが内蔵されている。
【0026】
具体的には、各機器として以下のものを用いた。
・データステーション10:小野測器(株)製DS2000
・インパルスハンマー12:DYTRAN社製5800SL
・加速度計14:小野測器(株)製NP3210
・FFT解析ソフト:小野測器(株)製DS0221
・モーダル解析ソフト:VibrantTechnology社製Visual Modal
本実施例において、ゴルフクラブヘッドの振動特性の測定は下記の手順で行った。
(1)測定対象となるゴルフクラブヘッド(被計測ヘッド)を準備し、計測点の決定を行った。計測点は、約100箇所とした。
(2)PC16により被計測ヘッドのモデルを作製した。図2に上記モデル20の3D図を示す。直線の交点22が各計測点である。
(3)図1に示した装置を用い、加振点移動法によって周波数応答関数の計測を行った。この場合、図1に示すように、加速度計14を接着剤によって被計測ヘッド30のフェース部34(好ましくはフェース周縁部)に接着し、インパルスハンマー12によってフェース部34、クラウン部36、ソール部32に加振力を加えた。なお、被計測ヘッド30はポリウレタン製のスポンジ状マットの上に置いて計測を行ったが、被計測ヘッド30を空中に吊り下げて計測を行うことがより好ましい。
(4)PC16を用いて周波数応答関数の計測およびモーダル解析を行った。具体的には、カーブフィット、モーダルパラメータ(固有値、減衰比、振幅、位相)の算出、モードアニメーションを行った。図3に周波数応答関数の解析結果の一例を示す。図3において、aは実測値、bはカーブフィットした理論値を示す。
(5)各モードにおける振動部位、振動の仕方を観察し、各部位の1次たわみモードおよびその周波数を特定する。
【0027】
(実施例)
ヘッド本体のフェース開口部にフェース部材を固着してゴルフクラブヘッドを作製した。ヘッド本体の材質は6−4Ti(Ti−6Al−4V)、フェース部材の材質はSAT2041(Ti−20V−4Al−1Sn)とした。この場合、フェース部、クラウン部およびソール部の肉厚を変化させることにより、Ff、FcおよびFsを表1に示す値とした実施例および比較例1〜3のゴルフクラブヘッドを作製した。すなわち、肉厚を厚くすれば剛性が高くなって1次たわみモード周波数は高くなり、肉厚を薄くすれば剛性が低くなって1次たわみモード周波数は低くなる。したがって、肉厚をコントロールすることにより、剛性を変化させ、1次たわみモード周波数を変化させることができる。
【0028】
次いで、前述した振動特性測定方法により、実施例および比較例1〜3のゴルフクラブヘッドのFf、FcおよびFsを測定した。結果を表1に示す。表1における評価基準は下記の通りである。
・初速◎:初速が大きい
・初速×:初速が小さい
・打ち出し角◎:打ち出し角が大きい
・打ち出し角△:打ち出し角がやや小さい
・打音◎:打音が良い
・打音×:打音が悪い
【0029】
【表1】


【0030】
表1より、Ff、FcおよびFsが式(1)、(2)および(3)を満たす場合は、初速が大きく、打ち出し角が高く、打音がよいことが確認された。これに対し、Ffが4000Hz以上であると初速が低くなり、Fcが4000Hz以上であると打ち出し角が小さくなり、Ff、Fs、Fcのいずれかが3000Hz以下であると打音が悪くなるものであった。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施例で用いたゴルフクラブヘッドの振動特性測定装置を示す概略図である。
【図2】実施例において作製した被計測ヘッドのモデルを示す3D図である。
【図3】実施例で計測した周波数応答関数の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
【0032】
10 データステーション
12 インパルスハンマー
14 加速度計
16 パーソナルコンピュータ
20 モデル
22 計測点
30 ゴルフクラブヘッド
32 ソール部
34 フェース部
36 クラウン部




 

 


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