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発明の名称 中空ゴルフクラブヘッド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−83011(P2007−83011A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2006−112343(P2006−112343)
出願日 平成18年4月14日(2006.4.14)
代理人 【識別番号】100081282
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 俊輔
発明者 松永 英夫
要約 課題
打球の打ち出し角が大きく、飛距離が増大する中空ゴルフクラブヘッドを提供する。

解決手段
中空ゴルフクラブヘッドにおいて、ソール部12の剛性とクラウン部14の剛性との比を1:0.1〜0.8とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
ソール部の剛性とクラウン部の剛性との比が1:0.1〜0.8であることを特徴とする中空ゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
ソール部の剛性とサイド部の剛性との比が1:0.1〜0.8であることを特徴とする請求項1に記載の中空ゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
ソール部の平均厚みとクラウン部の平均厚みとの比が1:0.3〜0.8であることを特徴とする請求項1または2に記載の中空ゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
ソール部の材料のヤング率とクラウン部の材料のヤング率との比が1:0.3〜0.9であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の中空ゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
クラウン部の内面に弾性体からなる膜状の振動吸収層を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の中空ゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
振動吸収層の厚みが0.1〜1mmであることを特徴とする請求項5に記載の中空ゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
弾性体が粘弾性体であることを特徴とする請求項5または6に記載の中空ゴルフクラブヘッド。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、打球の打ち出し角が大きく、飛距離が増大する中空ゴルフクラブヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、打撃時にフェース部のみならずクラウン部にも弾性変形を生じさせることにより、打球の打ち出し角を大きくして、飛距離の増大を図った中空ゴルフクラブヘッドが提案されている。このようなゴルフクラブヘッドとして、例えば特許文献1〜4に記載されたものがある。
【0003】
特許文献1のゴルフクラブヘッドは、 フェース部、ソール部、サイド部、クラウン部およびホゼル部を有する金属製の中空ゴルフクラブヘッドにおいて、クラウン部の少なくとも主要部とフェース部とが一体となった鋳造品よりなるフロントパーツと、このフロントパーツ以外の部分が一体となったバックパーツとからなり、上記フロントパーツとバックパーツとが接合されたものである。
【0004】
特許文献2のゴルフクラブヘッドは、 少なくともフェース部、ソール部、サイド部およびクラウン部を有する金属製の中空ゴルフクラブヘッドにおいて、クラウン部を構成する金属材料が最も縦弾性率が低いものである。
【0005】
特許文献3のゴルフクラブヘッドは、 フェース部、ソール部、トウ側サイド部、ヒール側サイド部、バック側サイド部、クラウン部およびホゼル部を有する金属製の中空ゴルフクラブヘッドにおいて、クラウン部に、トウ側サイド部からヒール側サイド部に向かって複数本の溝が設けられているものである。
【0006】
特許文献4のゴルフクラブヘッドは、ボールを打球するフェース面を有するフェース部と、このフェース部の背面に連なりヘッド後方にのびるヘッド本体部とを有し、かつ、ヘッド本体部は、ヘッド上部、ヘッド底部およびヘッド側部をそれぞれ形成するクラウン部、ソール部およびサイド部を含む中空構造のゴルフクラブヘッドであって、上記クラウン部は、上記背面からクラウン奥行き長さLcの0.15倍の距離を隔てる位置までの前方領域をなすクラウン前部と、上記背面からクラウン奥行き長さLcの0.30倍以上かつ1.0倍の後方領域をなすクラウン後部とを含み、かつ、クラウン前部はクラウン後部よりも小さい剛性を有するものである。
【0007】
【特許文献1】特開2003−52866号公報
【特許文献2】特開2003−79768号公報
【特許文献3】特開2003−88601号公報
【特許文献4】特開2005−137788号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1〜4のゴルフクラブヘッドは、打ち出し角の増大の点でさらなる改良の余地を有するものであった。
【0009】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、特許文献1〜4に記載された従来の中空ゴルフクラブヘッドに比べて打球の打ち出し角が大きく、飛距離がより増大する中空ゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、打球の打ち出し角を大きくするためには、ソール部とクラウン部の剛性の関係が重要であること、具体的には、クラウン部の剛性をソール部の剛性よりも低くすることが重要であることを見出した。
【0011】
本発明は、上述した知見に基づいてなされたもので、ソール部の剛性とクラウン部の剛性との比が1:0.1〜0.8であることを特徴とする中空ゴルフクラブヘッドを提供する。
【0012】
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。本発明において、剛性とは、下記式(x)により求められる値をいう。
剛性(単位:MPa・mm)=E×I …(x)
E:ヤング率(単位:MPa)
I:断面2次モーメント(単位:mm
ヤング率Eはゴルフクラブヘッドの構成部分の材料に依存し、断面2次モーメントIはゴルフクラブヘッドの構成部分の厚みに依存する。構成部分の厚みが同じであれば、剛性の比はヤング率Eの大きさの比で決定される。構成部分の材料が同じであれば、剛性の比は厚みの比の3乗の値で決定される。
【0013】
また、本発明において、ゴルフクラブヘッドのソール部とは、フェース部の下部から後方に延びてヘッドの底部を形成する部分をいい、ゴルフクラブヘッドのクラウン部とは、フェース部の上部から後方に延びてヘッドの上部を形成する部分をいい、ゴルフクラブヘッドのサイド部とは、フェース部の上部と下部との間から後方に延びてヘッドの側部を形成する部分をいう。上記サイド部には、トウ側サイド部、ヒール側サイド部およびバック側サイド部が含まれる。
【0014】
本発明では、ソール部の剛性とクラウン部の剛性との比を1:0.1〜0.8とする。ソール部の剛性とクラウン部の剛性との関係が上記範囲を外れる場合は、十分な打球の打ち出し角が得られないことがある。ソール部の剛性とクラウン部の剛性との比のより好ましい値は1:0.2〜0.6である。
【0015】
本発明では、より大きい打球の打ち出し角を得る点で、ソール部の剛性とサイド部の剛性との比を1:0.1〜0.8とすることが望ましい。ソール部の剛性とサイド部の剛性との比のより好ましい値は1:0.2〜0.6である。
【0016】
本発明では、ソール部の平均厚みとクラウン部の平均厚みとの比を1:0.3〜0.8とすることが好ましい。ソール部の平均厚みとクラウン部の平均厚みとの関係が上記範囲を外れる場合は、十分な打球の打ち出し角が得られないことがある。ソール部の平均厚みとクラウン部の平均厚みとの比のより好ましい値は1:0.5〜0.7である。
【0017】
本発明において、具体的には、ソール部の平均厚みは0.9〜2.0mm、クラウン部の平均厚みは0.5〜1.2mmとすることが適当である。
【0018】
本発明では、ソール部の材料のヤング率とクラウン部の材料のヤング率との比を1:0.3〜0.9とすることが好ましい。ソール部の材料のヤング率とクラウン部の材料のヤング率との関係が上記範囲を外れる場合は、十分な打球の打ち出し角が得られないことがある。ソール部の材料のヤング率とクラウン部の材料のヤング率との比のより好ましい値は1:0.5〜0.8である。
【0019】
本発明において、具体的には、ソール部の材料のヤング率(E)は105000〜120000MPa、クラウン部の材料のヤング率は70000〜95000MPaとすることが適当である。
【0020】
本発明においては、クラウン部の内面に弾性体からなる膜状の振動吸収層を設けることが好ましい。すなわち、剛性を低くしたクラウン部は、通常のゴルフクラブヘッドのクラウン部より弾性変形が大きくなり、ボール打撃後に振動が残る。一方、クラウン部の材質を変えると、材料それぞれのヤング率(縦弾性係数)が異なるため、心地よい打球感が得られないことがある。そこで、低剛性のクラウン部に、弾性体からなる膜状の振動吸収層を設けると、クラウン部の振動は抑えられ、打球感が向上する。
【0021】
振動吸収層を形成する弾性体の種類に必ずしも限定はないが、室温でゴム弾性を示す樹脂、エラストマー、ゴムまたはそれらの発泡体が好ましく、特にこれらの弾性体に短繊維材料(繊維質)や体質顔料(炭酸カルシウム、垂晶石等)を混合したものが好ましい。振動吸収層を形成する材質として特に好ましいのは、粘性と弾性を併せ持つ粘弾性体である。粘弾性体としては、IIR(ブチルゴム、Isobutene-Isoprene Rubber)、臭化ブチルゴム、CSM(クロロスルホン化ポリエチレンゴム、Chloro-Sulfonated polyethylene Rubber:ハイパロンゴム)、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム、Acrylonitrile Butadiene Rubber)、NR(天然ゴム)、SR(シリコーンゴム)、スチレン系ゴム等が挙げられ、特にブチルゴム、臭化ブチルゴム、CMSゴム、NBRが好ましい。また、天然ゴムとブチルゴムとを混合したゴムを使用してもよい。
【0022】
上記粘弾性体としては、損失係数(tanδ)が−40℃から−10℃の範囲で0.3以上であるもの、または−40℃から−10℃の範囲でピーク値0.5以上を持つものが適当である。貯蔵剪断弾性率(G’)と損失剪断弾性率(G”)の比(G”/G’)を損失正接(損失係数)と呼び、tanδで表し、材料が変形する際にどのくらいエネルギーを吸収する(熱に変える)かを示している。損失係数の測定は、動的粘弾性測定装置で行うことができる。tanδの値が大きいほどエネルギーを吸収し、衝撃緩衝試験では反発弾性率が小さくなり、加振試験においては共振倍率が低くなる。
【0023】
振動吸収層の形状、厚みに限定はないが、形状としては、クラウン部の内面のほぼ全体を覆う板状、クラウン部の外周部を覆うリング状等とすることができるが、これらに限定されるものではない。また、厚みは0.1〜1mm、特に0.3〜0.8mmとすることが適当である。
【0024】
振動吸収層の形成方法に制限はなく、例えば、クラウン部の内面に板状の弾性体を接着剤などで貼り付けたり、クラウン部の内面に弾性体材料を塗装したりすることにより、振動吸収層を形成することができる。塗装の場合は、振動吸収層を肉厚にするため、2液タイプのウレタン樹脂、アルキド樹脂、ビニル/アクリル樹脂、ゴム系エマルジョン等に、短繊維材料(繊維質)や体質顔料を多量に練り込むとよい。
【0025】
本発明のゴルフクラブヘッドの製造方法に限定はないが、例えば、ヘッド本体のフェース開口部をフェース部材で閉塞することによって製造することができる。この場合、ヘッド本体の材質や成形方法に限定はないが、材質としてはチタン、チタン合金、ステンレス鋼、アモルファス等を使用することができ、成形方法としては鋳造により一体成形することができる。フェース部材の材質や成形方法も特に限定されないが、材質としてはチタン、チタン合金、ステンレス鋼、アモルファス等を使用することができ、成形方法としては鍛造法、板材をプレス加工するプレスフォーミング法またはダイキャスト法が適当である。
【0026】
また、ヘッド本体とフェース部材との接合方法に限定はないが、接合箇所をきれいに仕上げる点、ゴルフクラブヘッドの重量精度を高める点などで、プラズマ溶接、レーザ溶接または電子ビーム溶接により接合することが好適である。この場合、プラズマ溶接としては、プラズマアークによる高温エネルギーで被溶接材料を溶解して再凝固させ、溶接を行う公知のプラズマ溶接を使用することができる。レーザ溶接としては、COレーザ、COレーザ等の気体レーザや、YAGレーザ等の固体レーザを用いた公知のレーザ溶接を使用することができる。電子ビーム溶接としては、適宜出力の電子ビームを用いた公知の電子ビーム溶接を使用することができる。
【0027】
クラウン部の内面に前述した振動吸収層を設ける場合は、内面に振動吸収層を形成したクラウン部を別個に作製し、このクラウン部とヘッド本体、あるいはヘッド本体およびフェース部材とを接合する手段を採ることができる。クラウン部とヘッド本体、あるいはヘッド本体およびフェース部材とを溶接により接合する場合、溶接位置と振動吸収層との距離は10mm以上とすることが適当である。溶接による熱で弾性体が溶けるおそれがあるからである。また、サイド部やフェース部にクラウン部を配置するための延出部がある場合は、延出部とクラウン部とを接着剤により直接接着したり、延出部とクラウン部との間に振動吸収層を挟み込んだ状態でこれらを接着したりしてもよい。この場合、クラウン部、ヘッド本体、フェース部材等は、外面の塗装を先にを行ってから接着するとよい。溶接によってクラウン部を接合した場合は、ボール打撃時に塗膜にクラックは入らないが、接着剤を用いた場合は、ボール打撃時に塗膜にクラックが入りやすくなるためである。
【0028】
本発明のゴルフクラブヘッドは、例えば、中空部を有するウッド型ゴルフクラブヘッドやユーティリティー型ゴルフクラブヘッドに形成することができる。より具体的には、本発明のゴルフクラブヘッドは、例えば、下記のヘッド体積、ロフト角度を有する中空ゴルフクラブヘッドに形成することができる。
(a)ヘッド体積が250〜470cmであり、ロフト角度が7〜15°である中空ゴルフクラブヘッド。
(b)ヘッド体積が150〜250cmであり、ロフト角度が12〜28°である中空ゴルフクラブヘッド。
(c)ヘッド体積が70〜150cmであり、ロフト角度が15〜32°である中空ゴルフクラブヘッド。
【発明の効果】
【0029】
本発明の中空ゴルフクラブヘッドは、打球の打ち出し角が大きく、飛距離が増大するものである。
【実施例】
【0030】
ここで、上述した本発明の効果を実証する実験例を示す。図1はゴルフクラブヘッド全体の剛性(ボディ剛性)、クラウン部の剛性(クラウン剛性)、ソール部の剛性(ソール剛性)をそれぞれ変化させた場合における打球の打ち出し角およびバックスピン量の変化を示すグラフである。図1において、試料記号1aはボディ剛性をノーマルの10倍にしたもの、1bはボディ剛性をノーマル(1倍)にしたもの、1cはボディ剛性をノーマルの0.5倍にしたもの、1dはボディ剛性をノーマルの0.1倍にしたもの、2aはクラウン剛性をノーマルの10倍にしたもの、2bはクラウン剛性をノーマル(1倍)にしたもの、2cはクラウン剛性をノーマルの0.5倍にしたもの、2dはクラウン剛性をノーマルの0.1倍にしたもの、3aはソール剛性をノーマルの10倍にしたもの、3bはソール剛性をノーマル(1倍)にしたもの、3cはソール剛性をノーマルの0.5倍にしたもの、3dはソール剛性をノーマルの0.1倍にしたもの、4はクラウン剛性をノーマルの0.5倍にし、ソール剛性をノーマルの10倍にしたもの、5はクラウン剛性をノーマルの10倍にし、ソール剛性をノーマルの0.5倍にしたものを示す。図1の結果より、クラウン部の剛性を低くし、ソール部の剛性を高くした場合は、打球の打ち出し角が大きくなることがわかる。
【0031】
図2はボディ剛性、クラウン剛性、ソール剛性をそれぞれ変化させた場合における打球の初速度の変化を示すグラフであリ、打球の打ち出し角を大きくする本発明との比較のためのグラフである。図2において、試料記号1a〜1d、2a〜2d、3a〜3d、4、5はそれぞれ前記と同じものを示す。図2の結果より、クラウン部およびソール部の両方の剛性を低くした場合は、ボール初速度が大きくなることがわかる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は下記例に限定されるものではない。図3は本発明に係るゴルフクラブヘッドの一実施形態を示す平面図、図4は同ゴルフクラブヘッドの図3A−A断面図、図5は同ゴルフクラブヘッドの図3B−B断面図である。
【0033】
本例のゴルフクラブヘッド10は、ソール部12、クラウン部14、サイド部16およびホゼル部18を有するヘッド本体20のフェース開口部にフェース部材22をプラズマ溶接により固着したもので、ヘッド本体20の材質は6−4Ti(チタニウム合金、Ti−6Al−4V)、フェース部材22の材質はSP700(チタニウム合金、Ti−4.5Al−3V−2Fe−2Mo)である。また、本例のゴルフクラブヘッドは、ヘッド体積が400cmの1番ウッド用ゴルフクラブヘッドに形成されている。
【0034】
本例のゴルフクラブヘッド10において、ソール部12の剛性とクラウン部14の剛性との比は1:0.4、ソール部12の剛性とサイド部16の剛性との比は1:0.4である。
【0035】
また、本例のゴルフクラブヘッド10において、ソール部12、クラウン部14、サイド部16、フェース部材22の厚みはそれぞれ均一であり、ソール部12の厚みは1.3mm、クラウン部14の厚みは0.6mm、サイド部16の厚みは0.6mm、フェース部材22の厚みは3mmである。したがって、ソール部12の平均厚みとクラウン部14の平均厚みとの比は1:0.46である。
【0036】
図6は本発明に係るゴルフクラブヘッドの他の実施形態を示す平面図、図7は同ゴルフクラブヘッドの図6A−A断面図、図8は同ゴルフクラブヘッドの図6B−B断面図である。
【0037】
本例のゴルフクラブヘッド30は、ソール部32、クラウン部34、サイド部36およびホゼル部38を有するヘッド本体40のフェース開口部にフェース部材42をプラズマ溶接により固着したもので、ヘッド本体40の材質は6−4Ti、フェース部材42の材質はSP700である。また、本例のゴルフクラブヘッドは、ヘッド体積が400cmの1番ウッド用ゴルフクラブヘッドに形成されている。
【0038】
本例のゴルフクラブヘッド30において、ソール部32の剛性とクラウン部34の剛性との比は1:0.3、ソール部32の剛性とサイド部36の剛性との比は1:0.2である。
【0039】
また、本例のゴルフクラブヘッド30においては、ソール部32のフェース側に厚み2.5mmのソール厚肉領域32a、バック側に厚み1.2mmのソール薄肉領域32bが形成され、クラウン部34のフェース側に厚み0.6mmのクラウン薄肉領域34a、バック側に厚み1.5mmのクラウン厚肉領域34bが形成されており、ソール部32の平均厚みは1.7mm、クラウン部34の平均厚みは0.9mmである。したがって、ソール部32の平均厚みとクラウン部34の平均厚みとの比は1:0.53である。また、サイド部36、フェース部材42の厚みは均一であり、サイド部36の厚みは0.6mm、フェース部材42の厚みは3mmである。
【0040】
図9は、内面に振動吸収層を設けたクラウン部を示す模式的断面図である。図9において、50はフェース部、52はフェース部50に設けられた延出部、54はサイド部、56はサイド部54に設けられた延出部、58は延出部52、56に溶接により接合されたクラウン部、60はクラウン部58の内面に形成された粘弾性体からなる振動吸収層を示す。振動吸収層60は、クラウン部58のほぼ全面を覆う板状のものである。また、振動吸収層60と溶接箇所62との距離は10mmである。
【0041】
以下、実施例を示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。フェース部、クラウン部、サイド部およびソール部の平均厚みが表1に示す値のゴルフクラブヘッドを作製した。この場合、各ゴルフクラブヘッドは、ヘッド本体とフェース部材とを溶接することにより製造した。また、ヘッド本体の材質は6−4Ti、フェース部材の材質はSP700とし、ヘッド体積は400cmとした。
【0042】
各ゴルフクラブヘッドを用いてゴルフクラブを作製した。そして、これらゴルフクラブを試打して初速、打ち出し角、スピン量および飛距離を調べた。ここで、初速、打ち出し角、スピン量および飛距離は、ブリヂストンスポーツ株式会社製の計測システム「サイエンスアイ」を用い、CCDカメラにより画像データを取り込んで測定を行った。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】


【0044】
また、複数の上級ゴルファーにより各ゴルフクラブの打感の官能評価を行った。結果は下記のとおりであった。
基準品 :しっかりした硬い感じ。
実施例1:普通、弾き感もある。
実施例2:かなり柔らかい、若干振動残る。
実施例3:軽すぎる打感で、音も悪い(響きすぎ)。
【0045】
さらに、各ゴルフクラブヘッドのクラウン部の内面に臭化ブチルゴムからなる厚み1mmの振動吸収層を形成したゴルフクラブヘッドを作製し、これらゴルフクラブヘッドを用いてゴルフクラブを作製した。そして、複数の上級ゴルファーにより各ゴルフクラブの打感の官能評価を行った。結果は下記のとおりであった。
基準品(振動吸収層あり) :打感は変わらないが、音が低くこもった。
実施例1(振動吸収層あり):弾き感がある、良い。
実施例2(振動吸収層あり):かなり良くなった、振動が抑えられ打感もしっかり感が残った。
実施例3(振動吸収層あり):若干音が良くなったが、まだ振動残る、打感もあまりよくない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】ゴルフクラブヘッドのボディ剛性、クラウン剛性、ソール剛性をそれぞれ変化させた場合における打球の打ち出し角およびバックスピン量の変化を示すグラフである。
【図2】ゴルフクラブヘッドのボディ剛性、クラウン剛性、ソール剛性をそれぞれ変化させた場合における打球の初速度の変化を示すグラフである。
【図3】本発明に係るゴルフクラブヘッドの一実施形態を示す平面図である。
【図4】同ゴルフクラブヘッドの図3A−A断面図である。
【図5】同ゴルフクラブヘッドの図3B−B断面図である。
【図6】本発明に係るゴルフクラブヘッドの他の実施形態を示す平面図である。
【図7】同ゴルフクラブヘッドの図6A−A断面図である。
【図8】同ゴルフクラブヘッドの図6B−B断面図である。
【図9】内面に振動吸収層を設けたクラウン部を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
【0047】
10 ゴルフクラブヘッド
12 ソール部
14 クラウン部
16 サイド部
30 ゴルフクラブヘッド
32 ソール部
34 クラウン部
36 サイド部
50 フェース部
54 サイド部
58 クラウン部
60 振動吸収層




 

 


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