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発明の名称 ゴルフボール
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−21204(P2007−21204A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2006−187714(P2006−187714)
出願日 平成18年7月7日(2006.7.7)
代理人 【識別番号】100079304
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 隆司
発明者 渡辺 英郎 / 大平 隆志
要約 課題

解決手段
本発明は、少なくとも1層のソリッドコアと少なくとも1層のカバーとからなるゴルフボールにおいて、上記ソリッドコア表面又は外側カバー層と隣接する内側カバー層が、光輝性顔料を含有した塗料により塗布されてなるとともに、少なくとも外側カバー層が透明又は半透明であり、このカバー層表面に文字、図柄等がマーキングされてなることを特徴とするゴルフボールを提供する。
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも1層のソリッドコアと少なくとも1層のカバーとからなるゴルフボールにおいて、上記ソリッドコア又は外側カバー層と隣接する内側カバー層の表面が、光輝性顔料を含有した塗料により塗布されてなるとともに、少なくとも外側カバー層が透明又は半透明であり、このカバー層表面に文字、図柄等がマーキングされてなることを特徴とするゴルフボール。
【請求項2】
光輝性顔料が、金属粉顔料,ガラスフレーク,マイカ及びパール顔料の群から選ばれる少なくとも1種類からなる請求項1記載のゴルフボール。
【請求項3】
上記金属粉顔料が、アルミニウム粉,ブロンズ粉,ステンレススチール粉及びニッケル粉の群から選ばれる少なくとも1種類からなる請求項2記載のゴルフボール。
【請求項4】
光輝性顔料が、マイカ又はガラスフレークの表面に酸化チタン又は酸化鉄を被覆したものである請求項1記載のゴルフボール。
【請求項5】
光輝性顔料がアルミニウム粉からなる金属粉顔料である請求項1記載のゴルフボール。
【請求項6】
ソリッドコア又は外側カバー層と隣接する内側カバー層の表面に塗布する塗料が熱硬化型である請求項1〜5のいずれか1項記載のゴルフボール。
【請求項7】
ソリッドコアの直径が38.9〜40.3mmであるとともに、カバー厚さが1.2〜1.9mmである請求項1〜6のいずれか1項記載のゴルフボール。
【請求項8】
ソリッドコアに対して、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷したときまでの変形量が2.5〜5.0mmであり、かつカバーのショアD硬度が50以上70以下である請求項1〜7のいずれか1項記載のゴルフボール。
【請求項9】
ソリッドコアの基材として、シス−1,4ポリブタジエン100質量部及びスチレン・ブタジエンゴム1〜20質量部の配合物を用いた請求項1〜8のいずれか1項記載のゴルフボール。
【請求項10】
上記塗料をソリッドコア又は外側カバー層と隣接する内側カバー層の表面に塗布する前と後における色差がLab表色系で20以下である請求項1〜9のいずれか1項記載のゴルフボール。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてゴルフボールの外観を改善したものであり、金属的な質感があるとともに文字,図形等のマークが立体的に見えて、高級感が与えられたゴルフボールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゴルフボールの技術分野においては、通常、飛距離,フィーリング,コントロール性及び耐久性等のボール性能を改善するために種々の提案はあるが、近年では、これらのボール性能以外にも、見た目の斬新さ、魅力、高級感に対する需要が高まりつつある。したがって、最近では、文字,図形等のマークを中心としたボールの表面における外観をより魅力的なものに仕上げ、高級感を付与するとともに、打撃した後もある程度にその外観を維持することも重要である。
【0003】
このようなゴルフボールとして、例えば、特開平8−229162号公報(対応する米国特許第5,542,680号明細書)に記載されたゴルフボールが提案されている。このゴルフボールは、コア上にマークをマーキングし、その上に透明なカバーを被覆したものである。
【0004】
しかしながら、このゴルフボールは斬新なものではあるが、マークの立体感が得られず、金属的な質感や高級感が与えられたものではなく、ボールの美的外観に未だ改良の余地がある。
【0005】
なお、米国特許第5,427,378号明細書には、明るく反射する材料をボール表面に塗装したゴルフボールが提案されているが、マークの立体的表示を中心とした高級感あるゴルフボールとは異なるものである。更に、このボールを打撃すると、ボールの押圧力により明るく反射する材料が剥がれてしまいボール外観が損なうおそれがある。
【0006】
【特許文献1】特開平8−229162号公報
【特許文献2】米国特許第5,542,680号明細書
【特許文献3】米国特許第5,427,378号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、金属的な質感を付与するとともに、文字,図形等のマークが立体的に見えて、高級感が与えられたゴルフボールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ソリッドコアとカバーとからなるゴルフボールにおいて、金属粉顔料を配合した塗料をソリッドコア表面に塗布し、その上に実質的に透明なカバーを被覆し、更にその上に、文字、図柄等をマーキングすることにより、金属粉顔料の使用により金属的な質感を付与しつつ、文字,図形等のマークが透明なカバーを介して立体的に現すことができ、これらの相乗効果によりゴルフボールに高級感が与えられることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0009】
従って、本発明は、下記のゴルフボールを提供する。
〔1〕少なくとも1層のソリッドコアと少なくとも1層のカバーとからなるゴルフボールにおいて、上記ソリッドコア又は外側カバー層と隣接する内側カバー層の表面が、光輝性顔料を含有した塗料により塗布されてなるとともに、少なくとも外側カバー層が透明又は半透明であり、このカバー層表面に文字、図柄等がマーキングされてなることを特徴とするゴルフボール。
〔2〕光輝性顔料が、金属粉顔料,ガラスフレーク,マイカ及びパール顔料の群から選ばれる少なくとも1種類からなる〔1〕記載のゴルフボール。
〔3〕上記金属粉顔料が、アルミニウム粉,ブロンズ粉,ステンレススチール粉及びニッケル粉の群から選ばれる少なくとも1種類からなる〔2〕記載のゴルフボール。
〔4〕光輝性顔料が、マイカ又はガラスフレークの表面に酸化チタン又は酸化鉄を被覆したものである〔1〕記載のゴルフボール。
〔5〕光輝性顔料がアルミニウム粉からなる金属粉顔料である〔1〕記載のゴルフボール。
〔6〕ソリッドコア又は外側カバー層と隣接する内側カバー層の表面に塗布する塗料が熱硬化型である〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載のゴルフボール。
〔7〕ソリッドコアの直径が38.9〜40.3mmであるとともに、カバー厚さが1.2〜1.9mmである〔1〕〜〔6〕のいずれか1項記載のゴルフボール。
〔8〕ソリッドコアに対して、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷したときまでの変形量が2.5〜5.0mmであり、かつカバーのショアD硬度が50以上70以下である〔1〕〜〔7〕のいずれか1項記載のゴルフボール。
〔9〕ソリッドコアの基材として、シス−1,4ポリブタジエン100質量部及びスチレン・ブタジエンゴム1〜20質量部の配合物を用いた〔1〕〜〔8〕のいずれか1項記載のゴルフボール。
〔10〕上記塗料をソリッドコア又は外側カバー層と隣接する内側カバー層の表面に塗布する前と後における色差がLab表色系で20以下である〔1〕〜〔9〕のいずれか1項記載のゴルフボール。
【発明の効果】
【0010】
本発明のゴルフボールによれば、ソリッドコア表面に金属粉顔料を含有した塗料を塗布することにより、金属的な質感を付与することができるとともに、文字,図柄等のマークが、透明又は半透明なカバーを介することにより、立体的に現すことができ、これらの相乗効果によりゴルフボールに高級感が与えられるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールは、少なくとも1層のソリッドコアと少なくとも1層のカバーとからなる。
【0012】
上記ソリッドコアは、公知のゴム材料を基材として形成することができる。基材ゴムとしては、天然ゴム又は合成ゴムの公知の基材ゴムを使用することができ、より具体的には、ポリブタジエン、特にシス構造を少なくとも40%以上有する1,4−シスポリブタジエンを主に使用することが推奨される。また、基材ゴム中には、所望により上述したポリブタジエンと共に、天然ゴム,ポリイソプレンゴム,スチレンブタジエンゴムなどを併用することができる。
【0013】
低コストにゴルフボールを作成すること及びゴルフボールの反発性能をR&Aルールの範囲内に留める観点から、ポリブタジエンゴム100質量部に対してスチレンブタジエンゴムを1〜30質量部、好ましくは2〜20質量部、さらに好ましくは4〜10質量部配合することが望ましい。
【0014】
また、ポリブタジエンは、Nd触媒の希土類元素系触媒,コバルト触媒及びニッケル触媒等の金属触媒により合成することができる。
【0015】
上記の基材ゴムには、不飽和カルボン酸及びその金属塩等の共架橋剤,酸化亜鉛,硫酸バリウム,炭酸カルシウム等の無機充填剤,ジクミルパーオキサイドや1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物等を配合することができる。また、必要により、市販品の老化防止剤等を適宜添加することができる。
【0016】
上記ソリッドコアは、単層又は外層を有する二層構造に形成することができる。なお、二層構造のコアに形成する場合には、外層をセンターコアと同種又は異種のゴム材料を用いることが好ましい。
【0017】
上記ソリッドコアの直径は、通常38.9mm以上、好ましくは39.0mm以上、更に好ましくは39.2mm以上であり、上限値としては、40.3mm以下、好ましくは40.0mm以下、さらに好ましくは39.8mm以下である。ソリッドコアの直径が小さすぎると、相対的にカバーが厚くなることになり、カバーの透明度が落ち、光輝性が低下することがある。また、ソリッドコアの直径が大きすぎると、相対的にカバーが薄くなることになり、繰り返し打撃した時の耐久性が低下することがある。
【0018】
上記ソリッドコアの硬度について説明すると、ソリッドコアに対して、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷したときまでの変形量については、通常2.5mm〜5.0mmであり、好ましくは3.0mm〜4.0mm、さらに好ましくは3.2mm〜3.6mmである。この変形量の値が小さすぎると、打感が硬すぎたり、球離れが速くなり過ぎてコントロール性が悪くなる場合がある。変形量の値が大きすぎると、打感が軟らかくなり過ぎたり、繰り返し打撃時の割れ耐久性が低下したり、反発が低下して飛距離が出なくなることがある。
【0019】
上記ソリッドコアの表面硬度については、ショアD硬度で通常36以上、好ましくは46以上、さらに好ましくは50以上であり、また、通常62以下、好ましくは57以下、さらに好ましくは55以下である。
【0020】
上記ソリッドコアの中心硬度については、ショアD硬度で通常32以上、好ましくは37以上、さらに好ましくは38以上であり、また、通常43以下、好ましくは41以下、さらに好ましくは40以下である。ソリッドコアの表面・中心とも値が大きすぎると、打感が硬くなり過ぎたり球離れが速くなりすぎることがあり、また、値が小さすぎると、打感が軟らかくなり過ぎたり、繰り返し打撃時の割れ耐久性が低下したり、反発が低下して飛距離が出なくなることがある。
【0021】
本発明において、上記ソリッドコア表面又は外側カバー層と隣接する内側カバー層の表面は、光輝性顔料を含有した塗料により塗布されるものである。この場合、上記ソリッドコア又は内側カバー層(以下、「球状対象物」という。)の表面に塗布する塗料については、該球状対象物の表面をクラブで直接打撃されることはないものの大変形に耐えうる必要性から同じ2液硬化型のウレタン塗料が用いられる。2液硬化型ウレタン塗料は、水酸基をもつポリオール成分とイソシアネート基を持つポリイソシアネート成分からなる。
【0022】
ポリオールとしては、ウレタン,ポリエステル,アクリル樹脂等が主として用いられるが、必要に応じてエポキシ樹脂等の他の樹脂を使用することができる。一方、ポリイソシアネートとしては、TDI,MDI,HDI,IPDI,NDI,PDI,XDI,HXDIを単一又は複数用いて変性されるものであり、一般的には、アダクト体,ビュレット体,イソシアヌレート体の形をとり得る。
【0023】
上記の塗料は、上述した樹脂をベースとして、これに各種の溶剤や添加剤を適宜添加したものであるが、本発明では、更に光輝性顔料を含有するものである。この光輝性顔料の添加量は、塗料固形分対比で通常2〜50質量%、好ましくは、5〜30質量%、さらに好ましくは15〜25質量%である。光輝性顔料の添加量が上記範囲よりも少なすぎると、光輝性が乏しくなり本発明の効果を損なうおそれがある。逆に、添加量が多すぎると,塗装の作業性が極端に低下したり、ボールとしての反発が低下したり、ソリッドコアとカバーとの剥離が生じやすくなり、その結果、繰り返し打撃による耐久性が低下することがある。
【0024】
上記塗料による塗装の膜厚は、通常2μm以上、好ましくは3μm以上、さらに好ましくは4μm以上であり、また、30μm以下、好ましくは20μm以下、好ましくは10μm以下である。塗装の膜厚が薄すぎると、塗装後であってもソリッドコアの色が透けてしまい、金属的な質感が不足するおそれがある。逆に、塗装の膜厚が厚すぎると、ボールの反発性が低下して飛距離が出なくなり、コアとカバーとの剥離が生じやすくなり、その結果、繰り返し打撃による耐久性が低下することがある。
【0025】
上記の光輝性顔料としては様々なものを用いることができ、特には、金属粉顔料,ガラスフレーク,マイカ及びパール顔料等を好適に採用することができる。この金属粉顔料としては、具体的には、アルミニウム粉,ブロンズ粉,ステンレススチール粉,ニッケル粉などが使用できる。これらのうち、アルミニウム粉は、着色系の顔料や染料と併用して色合いの調整が容易になることから好適に採用し得る。このようなアルミニウム顔料としては、商品名「アルミニウムペースト ハイプリントTD200T」や「Metasheen Slurry KM100」(両商品は東洋アルミニウム株式会社製)の市販品を採用することができる。また、パール顔料は、大別すると金属酸化物被覆雲母,塩基性炭酸鉛,酸塩化ビスマス,天然魚燐箔に分類されるが、無毒で化学的安定性に最も優れている点から、金属酸化物被覆雲母を選択することが好ましい。この金属酸化物としては、一般には、二酸化チタンや酸化鉄が多く用いられており、その被覆率(被覆層の厚み)を変えることにより、様々な色彩や干渉作用を得ることができる。これら顔料の粒径は大きいほど光輝性が得られる。しかし、顔料の粒径は大きいほど光輝性沈降し易くなるので、本発明の効果を損なわない範囲において、適切な粒径を有する顔料を選択する必要がある。
【0026】
なお、上記塗料により塗装された外観については、金属的な質感を持ち、遠くから見ると白色に近いシルバー色に見えるような態様が望ましい。
【0027】
また、上記塗料をソリッドコア表面に塗布する前と後における色差については、Lab表色系で20以下、好ましくは15以下、さらに好ましくは10以下であることが好ましい。この値が大きすぎると、カバーの射出成型時にサポートピンによりコアが傷付いて塗装が剥がれた場合には、傷付き箇所が目立ち、その結果、外観が悪くなるおそれがある。
【0028】
本発明のゴルフボールでは、カバーのうち、少なくとも外側カバー層は透明又は半透明であり、このカバー層表面に文字、図柄等のマークがマーキングされたものである。
【0029】
上記カバーの主材料としては、特に制限はないが、公知の熱可塑性樹脂を適宜選択することができ、好ましくはアイオノマー樹脂を選択することができる。また必要に応じて、カバー主材料に各種エラストマーや添加剤を添加しても良いが、透明性を損なわないことが条件とされる。例えば、酸化チタンを添加すると、カバー全体の透明度を損ない、シルバーメタリック感の外観が得られなくなるので、本発明では、酸化チタンを使用することはできない。
【0030】
上記カバーのショアD硬度は、通常50以上、好ましくは57以上、さらに好ましくは60以上であり、また、通常70以下、好ましくは68以下、さらに好ましくは65以下である。上記カバーのショアD硬度が上記範囲よりも硬すぎると、繰り返し打撃による耐久性が低下したり、打感が硬くなりすぎることがある。逆に、軟らかすぎると、反発が低くなるとともにスピンが増えて飛距離が出なくなることがある。
【0031】
上記カバーの厚さは、通常1.2mm以上、好ましくは1.35mm以上、さらに好ましくは1.45mm以上である。また、上限値としては、通常1.9mm以下、好ましくは1.85mm以下、1.75mm以下である。カバーの厚さが上記範囲よりも厚すぎるとカバーの透明度が落ち、光輝性が低下することがある。逆に、カバー厚さが薄すぎると、繰り返し打撃した時の耐久性が低下することがある。
【0032】
上記カバーの表面には多数のディンプルを形成することができ、良好な飛距離を得る観点から、ディンプル数は、通常250〜500個、好ましくは300〜450個、さらに好ましくは330〜440個である。このようなカバー表面には、文字、図柄等のマークが施されるものであり、ソリッドコア表面のメタリック塗装部位と透明カバーとを介することにより、マークの部位に立体感が出るものである。なお、本発明では、ソリッドコア表面にはマークを施さない。
【0033】
文字、図柄等のマークとしては、文字や数字、商品名やロゴマーク等の図柄を直接印刷法又は間接印刷法によりマーキングすることができる。このマーキング手法としては、打刻印刷,タンポ印刷,転写箔を用いた印刷,インクジェット式印刷、静電複写機による印刷等の公知の印刷方法を採用することができる。
【0034】
本発明においては、カバー表面に更に各種塗料を塗装することができ、この塗料としては、ゴルフボールの過酷な使用状況に耐えうる必要から、2液硬化型のウレタン塗料、特に、無黄変のウレタン塗料が好適に挙げられる。なお、この塗料にメタリック顔料を含有して金属的な質感を出した場合には、マークとの立体感を現すことができず、また、ボール表面が傷付いたときには下地が見えてしまい、更には、カバー表面に施されたマークが見えなくなるという欠点があり、本発明の効果が損なわれるので、カバー表面を塗装する塗料にはメタリック顔料は含有されないものである。カバー表面に各種塗料を塗装する方法については、公知の各種の塗装方法を用いることができ、例えば、スプレー塗装,静電塗装,浸透塗装などが挙げられ、中でも、比較的大きな装置を必要とせず、且つ均一に塗装し易い観点からスプレー塗装が好適に使用される。なお、コア等の球状対象物の表面に塗料を塗装する方法についても上記カバー表面の塗装方法と同様の方法を採用することができる。
【0035】
本発明のゴルフボールは、少なくとも1層からなるソリッドコアに1層又は2層以上のカバー層を被覆したゴルフボールであればよく、例えば、ツーピースソリッドゴルフボールや、外側に2層以上のカバーが形成されたスリーピース以上のマルチピースソリッドゴルフボール等の種々の態様を採ることができる。本発明において、2層以上のカバー層を被覆したマルチピースゴルフボールに構成する場合には、ソリッドコアの表面のみならず、ソリッドコアを被覆した内側カバー層の表面に光輝性顔料を含有した塗料を塗布することができる。
【0036】
本発明のゴルフボールは、競技用としてゴルフ規則に従うものとすることができ、直径42.67mm以上、重量45.93g以下に形成することができる。直径の上限として、好ましくは44.0mm以下、更に好ましくは43.5mm以下、最も好ましくは43.0mm以下、重量の下限として、好ましくは44.5g以上、特に好ましくは45.0g以上、更に好ましくは45.1g以上、最も好ましくは45.2g以上であることが推奨される。
【実施例】
【0037】
以下,実施例及び比較例を示し,本発明を具体的に説明するが,本発明は下記実施例に制限されるものではない。
【0038】
〔実施例1〜2,比較例1〜3〕
下記表1の物性を示すゴム組成物を調製し、ニーダー又はロールにて混練りした後、所定の加硫条件にてソリッドコアを作成した。
【0039】
【表1】


註)表中に記載した主な材料の商品名「 」は以下の通りである。
※1:商品名「BR01」(JSR社製)
※2:商品名「SBR1507」(JSR社製)
※3:過酸化物(1)…ジクミルパーオキサイド 商品名「パークミルD」(日本油脂社
製)
※4:過酸化物(2)…1,1ビス(t−ブチルパーキシ)3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン 商品名「パーヘキサ3M−40」(日本油脂社製)
※5:商品名「ノクラックNS−6」(大内新興化学工業社製)
【0040】
次に、ソリッドコアに対して、表2に示すベース塗料を施した。併せて、ソリッドコアの物性(ベース塗料の塗装前)を表2に示す。
【0041】
【表2】


註)表中に記載した主な材料の商品名「 」は以下の通りである。
※6:「アルミニウムペースト ハイプリントTD200T」、東洋アルミニウム株式会
社製のアルミニウム顔料
(含有成分、アルミニウム 68〜71質量%,オレイン酸 1質量%以下,
ミネラルスピリット 3質量%以下,トルエン 25〜30質量%以下)
※7:「Metasheen Slurry KM100」、東洋アルミニウム株式会社製のアルミニウム顔料
(含有成分、アルミニウム 10質量%,酢酸エチル 45質量%,酢酸イソプロ
ピル 45質量%)
【0042】
次に、ソリッドコア表面に1層のカバーを射出成形により被覆し、カバー表面に所定のマークを施した。更に、下記表3に示されるように無黄変ウレタン樹脂系塗料等をベース塗料としてボール表面に塗装した。本発明である実施例1,2のゴルフボールは、図1,図2に示されるように、ソリッドコア1の表面に塗料による塗膜1aを有し、これに1層のカバー2が被覆され、かつ該カバー表面の所定位置のマーク3が施されてなり、更にボール表面全体にクリヤー塗料により形成された塗膜2aを有するゴルフボールGである。
これら実施例1,2及び比較例のボールの諸物性及び外観評価を表3に併記する。
【0043】
【表3】


註)なお、表中のマーキング部位Aは、図2に示されるように、カバー表面とボール表面
への塗膜との間の位置である。一方、マーキング部位Bは、ソリッドコア表面の塗膜
の上に直接積層したものであり、カバーの内側に位置される。
【0044】
ボール硬度
得られたボールに対し、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷したときまでの変形量(mm)を計測した。
【0045】
初速度
初速は,R&Aの承認する装置であるUSGAのドラム回転式の初速計と同方式の初速測定器を用いて測定した。ボールは23±1℃の温度で3時間以上温調し、室温23±2℃の部屋でテストされた。250ポンド(113.4kg)のヘッド(ストライキングマス)を使って打撃速度143.8ft/s(43.83m/s)にてボールを打撃した。1ダースのボールを各々4回打撃して6.28ft(1.91m)の間を通過する時間を計測し、初速を計算した。約15分間でこのサイクルを行った。結果を上記表3に示した。
【0046】
ボールの外観
シルバーメタリック感及びマークの立体感については、アマチュアゴルファー10人が下記の基準により判断した。
○:7人以上が良いと感じる。
×:良いと感じる人が3人以下。
【0047】
ボール表面に傷を付けた時の外観
ノンメッキのピッチングサンドウエッジ(P/S)を打撃ロボットにセットし、ヘッドスピード40m/sにて1回打撃し、そのボール表面状態をアマチュアゴルファー10人が下記の基準により判断した。
○:7人以上が良いと感じる。
×:良いと感じる人が3人以下。
【0048】
各例のボール外観は、具体的には以下の通りである。
本実施例1,2のゴルフボールは、ともに、シルバーメタリック感があるとともにマーキングが立体的に見え、高級感がある。
比較例1のゴルフボールは、シルバーメタリック感はあるが、マーキングが見えなくなってしまう。
比較例2のゴルフボールは、普通のボールと同様の外観であり、シルバーメタリック感は無かった。
比較例3のゴルフボールは、シルバーメタリック感はあるが、マーキングとの立体感がないため高級感は無かった。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施例に係るゴルフボールを示した平面図である。
【図2】図1のゴルフボールの内部構造(2層構造)を示した断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 ソリッドコア
1a 塗膜
2 カバー
2a 塗膜
3 マーク
G ゴルフボール




 

 


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