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遊技機の基板収納ボックス - 株式会社三共
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発明の名称 遊技機の基板収納ボックス
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−21256(P2007−21256A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2006−297812(P2006−297812)
出願日 平成18年11月1日(2006.11.1)
代理人 【識別番号】100084227
【弁理士】
【氏名又は名称】今崎 一司
発明者 鵜川 詔八
要約 課題
コネクタの結線パターンを被覆することで、結線パターンを利用した不正行為が防止できる遊技機の基板収納ボックスを提供する。

解決手段
回路基板61は、コネクタ75の実装面に該コネクタ75と電子部品とを接続する結線パターン79が形成され、蓋体80は、封止状態において回路基板61のコネクタ実装領域と電子部品実装領域との間に位置する仕切り壁98を備え、仕切り壁98の先端部分を封止状態において回路基板61に沿うようにコネクタ実装領域側に折曲形成し、コネクタ実装領域にある結線パターン79を被覆する被覆部98aを蓋体80に対して一体に設けたことにより、回路基板ボックスの組み付け状態で、外部に露出するコネクタ実装領域の結線パターン79を被覆部98aで被覆することにより、結線パターン79を利用した不正行為が防止できる。
特許請求の範囲
【請求項1】
電子部品とコネクタとを実装する回路基板を封止状態で収納する基体及び蓋体を備えた遊技機の基板収納ボックスにおいて
該基板収納ボックスを破壊するかあるいは該ボックスの一部を切断しない限り前記回路基板の封止状態を解除できない固着手段によって前記基体及び前記蓋体を固着することで前記回路基板の封止状態を実現し、
前記封止状態を解除するために切断される前記基板収納ボックスの一部としての切断部と、前記固着手段とを設け、
前記回路基板は、コネクタの実装面に該コネクタと電子部品とを接続する結線パターンが形成され、
前記蓋体は、前記封止状態において前記回路基板のコネクタ実装領域と電子部品実装領域との間に位置する仕切り壁を備え、
前記仕切り壁の先端部分を前記封止状態において前記回路基板に沿うようにコネクタ実装領域側に折曲形成し、前記コネクタ実装領域にある前記結線パターンを被覆する被覆部を前記蓋体に対して一体に設けたことを特徴とする遊技機の基板収納ボックス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品とコネクタとを実装する回路基板を封止状態で収納する基体及び蓋体を備えた遊技機の基板収納ボックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機やスロットマシンには、多くの回路基板が設けられている。特に、遊技動作を制御する遊技制御回路基板には、マイクロコンピュータを構成するMPU、ROM、RAM等の電子素子が多数実装されている。そして、遊技動作を制御するプログラムが格納されるROMを交換することにより、多くの場合、異なる遊技内容を実現することが可能である。このため、遊技制御回路基板は、通常、基板収納ボックス内に封止状態で設けられ、ROM交換などの不正行為を防止するようになっていた。また、回路基板に実装されたコネクタと外部配線との接続は、特開平7−88226号公報の基板収納ボックスのように、ボックスの外壁面に穿設された挿通穴に外部配線を挿通して、ボックス内でコネクタに接続するものが提案されている。しかしながら、このような構成では、外部配線の取り付け部分(コネクタ)がボックス内にあるため、回路基板の故障等による交換や回路基板の検査等でコネクタから外部配線を取り外す場合、その取り外し作業が非常に困難なものとなっていた。そこで、回路基板の封止状態において回路基板のコネクタ実装領域のみを外部に露出して設けることにより、外部配線の取り付け作業及び取り外し作業を容易にした基板収納ボックスが提案された。
【特許文献1】特開平7−88226号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記コネクタ実装領域を外部に露出して設けた基板収納ボックスでは、コネクタの結線パターンの一部も外部に露出していた。このため、回路基板は基板収納ボックス内に収納したまま、露出した結線パターンを利用して回路基板を改造する不正行為が行われていた。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、回路基板のコネクタ実装領域を外部に露出して設けた基板収納ボックスにおいて、コネクタの結線パターンを被覆することで、結線パターンを利用した不正行為が防止できる遊技機の基板収納ボックスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために本発明の請求項1が採用した解決手段は、電子部品とコネクタとを実装する回路基板を封止状態で収納する基体及び蓋体を備えた遊技機の基板収納ボックスにおいて、該基板収納ボックスを破壊するかあるいは該ボックスの一部を切断しない限り前記回路基板の封止状態を解除できない固着手段によって前記基体及び前記蓋体を固着することで前記回路基板の封止状態を実現し、前記封止状態を解除するために切断される前記基板収納ボックスの一部としての切断部と、前記固着手段とを設け、前記回路基板は、コネクタの実装面に該コネクタと電子部品とを接続する結線パターンが形成され、前記蓋体は、前記封止状態において前記回路基板のコネクタ実装領域と電子部品実装領域との間に位置する仕切り壁を備え、前記仕切り壁の先端部分を前記封止状態において前記回路基板に沿うようにコネクタ実装領域側に折曲形成し、前記コネクタ実装領域にある前記結線パターンを被覆する被覆部を前記蓋体に対して一体に設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
このように構成することにより、回路基板を基板収納ボックス内に封止した状態で、回路基板と接続する外部配線の取り付け作業及び取り外し作業が容易に行える。また、この
構成では、基板収納ボックスの組み付け状態で、外部に露出するコネクタ実装領域の結線パターンを被覆部で被覆することにより、結線パターンを利用した不正行為が防止できる。また、被覆部は、前記蓋体に一体的に設けられているので、特別に被覆部材を設ける必要がなくコストの低減を招来することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、図1及び図2を参照して弾球遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、実施形態に係る弾球遊技機1の正面図であり、図2は、弾球遊技機1の背面図である。
【0007】
弾球遊技機1は、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支され且つ弾球遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる枠基体3と、該枠基体3の前面上部に開閉自在に設けられるガラス板保持枠4と、から構成されている。枠基体3に設けられる主要構成部としては、ガラス板保持枠4、遊技盤40、上皿12、灰皿21を含む下皿18、操作ハンドル22、機構板50、打球発射装置71がある。また、図示の実施形態では、弾球遊技機1の側方に遊技者に遊技玉を貸し出すためのユニット装置としてのカードユニット装置30が付設されている。
【0008】
ガラス板保持枠4には、後述する遊技盤40の遊技領域をほぼ透視し得る円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面からガラス板が装着されている。また、ガラス板保持枠4には、円形透視窓5の外周に沿って、その上部に装飾LED7が、その左右両側方に装飾蛍光灯6a・6bが設けられている。この装飾LED7や装飾蛍光灯6a・6bは、遊技状態に応じて点灯又は点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知すると共に遊技の雰囲気を盛り上げるものである。また、ガラス板保持枠4の軸支側上部には、払い出すべく景品玉が不足したことを報知する玉切れLED8や、入賞玉の発生に基づいて所定個数の景品玉が払い出されたことを報知する払出LED9が設けられ、更に、ガラス板保持枠4の上部左右に遊技の進行に応じた効果音を発生するスピーカ10a・10bが設けられている。なお、上記した構成のうち、装飾LED7や玉切れLED8及び払出LED9は、複数のLEDがプリント配線基板上に実装されるように構成されるものであるが、このプリント配線基板を金属ベースプリント配線基板で構成することにより、LEDから発生される熱の放熱効果を高めることができる。
【0009】
次に、ガラス板保持枠4の下部で開閉自在に取り付けられる上皿12の構成について説明すると、上皿12は、合成樹脂製の上皿開閉板11の表面に複数の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することにより構成されている。上皿開閉板11には、その開放側の上端に玉抜き操作レバー16が設けられている。この玉抜き操作レバー16は、左右方向に移動可能に設けられ、図示しないスプリングの付勢力に抗して一方向に移動させることにより、上皿12に貯留されていた玉を上皿開閉板11の裏面に形成される玉抜き路(図示しない)を流下させて下皿18に誘導するものである。また、上皿12には、その内部に圧電ブザー17が内蔵されている。この圧電ブザー17は、遊技玉の貸出異常が生じたとき(例えば、ピッ、ピッ、ピッという連続音)、あるいは遊技玉の貸出時(例えば、100円相当の遊技玉が払い出される毎にピーという音)に、その旨を報知する報知音が発生されるものである。
【0010】
上記した上皿12について、さらに詳細に説明すると、上皿12は、その上流側に形成される賞球払出口14とその下流側に形成される打球供給口15とを連絡するように貯留整列路13が形成されており、その貯留整列路13の中程底面裏面に上皿玉検出器(図示しない)が設けられている。この上皿玉検出器は、上皿12に残留する打玉を検出するものである。また、上皿12には、弾球遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置30を介して遊技玉を借り受ける際に操作する操作部が設けられている。なお、この操作
部は、玉貸スイッチ、返却スイッチ、自動玉貸スイッチ、度数表示LED、及び自動玉貸表示LED(共に図示しない)から構成されている。玉貸スイッチは、カードユニット装置30によって遊技玉を借り受ける際に操作するものである。返却スイッチは、遊技終了の際にカードユニット装置30のカード挿入口33に差し込まれたカードを返却するためのものである。度数表示LEDは、カードユニット装置30のカード挿入口33に差し込まれたカードの残額が表示されるものである。また、自動玉貸スイッチは、借り受けるべき遊技玉を前記玉貸スイッチを操作して行うマニュアルモードと、上皿12の打玉の残量が前記上皿玉検出器によって検出されなくなったときに自動的に遊技玉を払い出す自動モードと、のいずれかのモードに設定するものであり、自動モータが選択設定されているときには、自動玉貸表示LEDが点灯している。
【0011】
しかして、後述する遊技盤40の遊技内容において大当り遊技状態が発生すると、短時間に多量の入賞玉を獲得するチャンスがある。このように大当り遊技状態という遊技者にとって極めて大きなチャンスは、上皿12の残留玉がほとんどなくなった時点で発生する場合もあり、このような場合、続けて打玉を発射させて打玉を可変入賞球装置42の特定入賞領域に入賞させる必要があるにも拘らず、打玉が上皿12に残存しないので、慌てて玉貸スイッチを操作して遊技玉を借り受けなければならない。しかし、玉貸スイッチを操作してから遊技玉が払い出され、しかもその玉が発射されて可変入賞球装置42の特定入賞領域に到達するまでに多少の時間がかかるため、その時間の間に有利なチャンス(継続権の成立)を逃してしまうという不都合があるが、本実施形態においては、自動玉貸スイッチを自動モードに設定しておけば、上皿玉検出器が打玉の不存在を検出した時点で自動的に遊技玉を上皿12に払い出すので、上記したような不都合は生じない。なお、上皿12として上記した制御を行わないならば、上皿玉検出器及び自動玉貸スイッチを省略したものでも良い。
【0012】
また、枠基体3の下部に取り付けられる下皿18は、前記上皿12から溢れた賞球であって余剰玉通路(図示しない)を介して余剰玉払出口19から排出される余剰の賞球を貯留するものであり、その下皿18の前面壁には、玉抜き操作レバー20がスライド可能に取り付けられるようになっている。この玉抜き操作レバー20を操作することにより、下皿18に貯留されていた賞球を下方に玉抜きして持ち運び可能な玉箱に移し替えることができる。また、下皿の左側には、灰皿21が設けられ、右側には、操作ハンドル22が設けられている。操作ハンドル22は、後述する打球発射装置71の発射装置モータ72の駆動を開始せしめるメインスイッチ及びタッチアンテナ(共に図示しない)を内蔵していると共に、弾発力を調節するものである。
【0013】
弾球遊技機1の正面構造は、概ね上記した通りであるが、図示の実施形態では、弾球遊技機1にカードユニット装置30が隣接されている。このカードユニット装置30は、前記上皿12の上面に設けられる前述した操作部を操作することにより作動されるものである。しかして、カードユニット装置30は、使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器31と、当該カードユニット装置30がいずれの側の弾球遊技機1に対応しているか否かを表示する連結台方向表示器32と、記録媒体としての磁気カードを挿入するカード投入口33とが設けられている。そして、このように構成されるカードユニット装置30は、独自の制御回路によって制御されるものであるが、上皿12に設けられる玉貸スイッチ、返却スイッチ、及び度数表示LEDや、後述する制御基板ボックス64内に収納された賞球払出制御基板63と接続されている。なお、カードユニット装置30を弾球遊技機1に内蔵しても良い。なお、本実施形態においては、遊技者に遊技玉を貸し出すためのユニット装置としてカードユニット装置30を例示したが、例えば、紙幣等を挿入し得るユニット装置であっても良い。
【0014】
次に、遊技盤40の正面構造について説明すると、遊技盤40は、前記枠基体3の裏面
側に一体的に形成される遊技盤収納枠(図示しない)に収納固定されるべく、ほぼ正方形状の合板により形成され、その表面には、円形うず巻き状に誘導レール(図示しない)が取り付けられ、該誘導レールの内側が遊技領域とされて発射された打玉が落下するものである。遊技領域には、図示の場合、ドラム状可変表示装置41や可変入賞球装置42やドラム状可変表示装置41の可変表示を許容する始動入賞口43が設けられると共に、単に打玉を入賞とする入賞口44・45、打玉の流下方向及び速度を変化せしめる風車又は多数の障害釘が設けられ、また、遊技領域の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打玉が取り込まれるアウト口46が設けられている。
【0015】
一方、弾球遊技機1の裏面側には、図2に示すように、機構板50が開閉自在に設けられている。機構板50の中央には窓開口51が開設され、該窓開口51からは、前記遊技盤40の裏面に取り付けられた入賞玉集合カバー体52が貫通されている。入賞玉集合カバー体52には、中継基板53と、ドラム表示制御回路基板54を備えた前記ドラム状可変表示装置41と、が設けられている。なお、各基板53・54は、相互間で接続されている。また、中継基板53には、遊技盤40上の各種電気部品が接続されると共に、後述する遊技制御回路基板61が接続されている。一方、ドラム表示制御回路基板54には、前記可変表示装置41を構成する各種電気部品(ドラムモータ、ドラムランプ、ドラムセンサ等)が接続されると共に、遊技制御回路基板61が接続されている。
【0016】
また、前記機構板50には、発生した入賞玉に基づいて所定個数の賞球を払い出す玉タンク55と、賞球払出装置56と、玉タンク55内の玉を賞球払出装置56に送る玉整列レール57、カーブ樋58、及び通路体59と、玉止め部材60a及び入賞玉排出ソレノイド60bを備えた入賞玉処理装置60と、遊技制御回路基板61を収納した回路基板ボックス62と、賞球払出制御基板63を収納した制御基板ボックス64と、ユニット中継基板65を収納した中継基板ボックス66と、ターミナル基板67を収納したターミナル基板ボックス68と、が設けられている。遊技制御回路基板61は、CPU、RAM、及びROMを備えてドラム式可変表示装置41や可変入賞球装置42等の遊技装置の遊技動作を制御するものである。賞球払出制御基板63は、賞球払出装置56の動作を制御するものである。ユニット中継基板65は、弾球遊技機1とカードユニット装置30との配線を中継するものである。ターミナル基板67は、遊技制御回路基板61に電源を供給するものである。また、弾球遊技機1の裏面には、上記した機構板50以外の領域に、装飾制御基板69を収納した制御基板ボックス70と、発射装置モータ72を備えた打球発射装置71とが設けられている。装飾制御基板69は、遊技制御回路基板61からの指令又はデータに基づいて弾球遊技機1の前面に設けられる電気的装飾部品(ランプ等)の動作を制御するものである。
【0017】
なお、上記した各種基板及び装置には、所定の配線を接続するためのコネクタが設けられており、特に、ターミナル基板ボックス68に収納されるターミナル基板67は、遊技制御回路基板61に電源を供給するだけでなく、弾球遊技機1に設けられる各種電気的装置、例えば、上記した各基板及び打球発射装置71にも電源を供給すると共に、弾球遊技機1の内部での信号線の中継、あるいは弾球遊技機1と外部との信号線の中継を行うための端子も設けられている。
【0018】
次に、各種制御用の回路基板を収納してなる基板ボックスの構成について回路基板ボックス62を例に挙げて説明する。回路基板ボックス62は、図3に示すように、前記遊技制御回路基板61を内部に収納する蓋体80及びボックス本体110の組付体からなり、この組付体が取付台150を介して前記機構板50に取り付けられて構成される。先ず、ボックス62内に収納される遊技制御回路基板61について図6を参照して説明する。回路基板61は、図6に示すように、長方形状のプリント配線基板によって構成されており、その上面の大部分はROM等の電子部品73を実装する電子部品実装領域74として形
成される一方、幅方向一側の領域がコネクタ75を実装するコネクタ実装領域76として形成されている。また、回路基板61には、幅方向一側の両端に止め穴77が穿設される一方、幅方向他側の両端には係合穴78が穿設されている。なお、回路基板61の上面及び下面における止め穴77の外周には、メッキ部(図示しない)が設けられている。このメッキ部は、回路基板61を後述の本体枠116にビス119止めする際、回路基板61のグランドライン(図示しない)と本体枠116とを導通させるためのものであり、ボックス62内で発生する静電気から回路基板61を保護するようになっている。また、各実装領域74・76が形成された回路基板61の上面には、電子部品73とコネクタ75を電気的に接続する結線パターン79が形成されている(図7参照)。
【0019】
また、上記した回路基板61のコネクタ実装領域76には、図6に示すように、透明合成樹脂製の被覆部材156が取り付けられるようになっている。被覆部材156は、断面L字の長板形状をなし、その断面L字の長辺を構成する部分がコネクタ実装領域76への取付部となっている。具体的には、ビス139で回路基板61と共締めする取付穴157が長手方向の両端に穿設され、各取付穴157間には、コネクタ実装領域76に並設されたコネクタ75を個々に挿通する挿通穴158が複数穿設されている。一方、断面L字の短辺を構成する部分は、後で詳述する回路基板61の封止状態を解除して初めて被覆部材156の取り外しを可能にする規制部159となっている。
【0020】
蓋体80は、図4に示すように、透視性を有する上板81と、金属製の蓋枠93と、透視性及び導電性を有する導電板100と、を備えている。上板81は、透明合成樹脂の長方形板からなり、その下面側の外周端部には、所定間隔を置いて複数の溶着突起82が突設されている。また、上板81の長手方向の両端側には、複数(実施形態中では、3つ)の取付片部83a〜83cが並設されている。取付片部83a〜83cは、各々、上板81の側壁を構成する部分と、上板81の上壁を構成する部分と、を有した断面L字状をなし、上板81の側壁構成部分においては、各取付片部83a〜83c間を連結する連結部84a〜84cが一体成形され、上板81の上壁構成部分においては、各取付片部83a〜83c間を連結する連結部85a〜85cが一体成形されている。なお、各取付片部83a〜83c間には、スリット状の溝が形成されており、連結部84a〜84c・85a〜85cは、取付片部83a〜83cの外壁面から突出した状態で設けられている(図8参照)。また、取付片部83a〜83cの上壁構成部分には、それぞれ取付穴86a〜86cが穿設されており、取付片部83cの隣接部であり且つ上板81の幅方向一側の両端隅角部には、取付穴86dが穿設されている。一方、上板81の幅方向他側の中央部には、取付穴88を穿設した取付突起87が突設されている。上板81の上面には、凹部90・92が形成されており、凹部90には、弾球遊技機1の機種名を記した機種名シール84が貼着され、凹部92には、回路基板61を検査した際に書き込む「検査者」「検査日」の各項目を記した検査履歴シール91が貼着されている。
【0021】
なお、上記した各取付穴86a〜86d・88の上方部分は、ボックス本体110との組み付け状態で組み付け用のビスを蓋枠93の外壁面に入り込ませるような凹形状をなしている(図8(A)参照)。このため、ビスの頭部を切断してビス止めを解除する不正行為が防止できる。また、各連結部84a〜84c・85a〜85cには、それぞれ回路基板ボックス62の開放手順を示唆するための刻印「1〜3」が施されている(図7及び図10参照)。具体的には、取付片部83aに対応する連結部84a・85aには「1」の刻印が施され、取付片部83bに対応する連結部84b・85bには「2」の刻印が施され、取付片部83cに対応する連結部84c・85cには「3」の刻印が施されている。
【0022】
蓋枠93は、上面に開口部94を有し、該開口部94以外となる残りの上面領域には、上板81側の複数の溶着突起82を個々に挿通する挿通穴95が複数穿設され、幅方向一側の中央部には、ビス104によって取付穴88と共締めされる取付穴96が穿設されて
いる。また、蓋枠93の外周縁部には、全周に亘って側壁が垂下形状されている。蓋枠93の長手方向両端の側壁は、ボックス本体110との組み付け状態で後述する取付片130の先端部分と当接する当接壁97として形成されている(図8参照)。蓋枠93の幅方向一側の側壁は、回路基板ボックス62内に収納される回路基板61の電子部品実装領域74とコネクタ実装領域76とを蓋枠93の内外に仕切る仕切り壁98として形成されている(図7参照)。また、仕切り壁98の両端側には、ボックス本体110との組み付け状態で後述する係合爪138を係止する係止穴99が穿設されている。
【0023】
導電板100は、上板81と同様に透明合成樹脂の長方形板からなり、その上面側には黒色塗装を施した導電性繊維101が全域に接合して設けられている。導電板100の外周端部には、蓋枠93に穿設された挿通穴95と同様に、上板81側の溶着突起82を個々に挿通する挿通穴102が複数穿設されている。ここで、導電性繊維について簡単に説明すると、導電性繊維は、大きく分けて金属製(銅、黄銅、ニッケル、アルミニューム等)のフィラメントを網状に織ったものと、合成繊維に導電性粒子(銅、カーボン等)を塗布又は含浸させたものと、があり、いずれの種類の導電性繊維においても、電磁シールド効果及び光線透過率の見地から、50〜250メッシュ(特に、100〜200メッシュがよい)程度で、その開口率10〜90%(特に、30〜80%がよい)であることが望ましい。そして、メッシュという構造上、どうしても透視性が悪くなるが、本実施形態では、これを抑制するために、導電性繊維101を金属色を避けた濃色(実施形態中では、黒色)にすることで透視性を向上させている。
【0024】
なお、本実施形態では、透明合成樹脂板に導電性繊維101を接合することで導電板100を構成しているが、導電板の構成はこれに限定するものではなく、透明合成樹脂板に導電性繊維を埋設して導電板(俗にCRTフィルターなどともいう)を構成してもよい。この場合、その透明合成樹脂板を濃色とすることにより透視性を向上させることができる。また、透明導電層の形成によって導電板を構成してもよい。この透明導電層について簡単に説明すると、透明導電層は、金、白金、銀、錫、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、あるいはアンチモン等の金属や酸化インジウムあるいは酸化錫等の金属酸化物、又はこれらの混合物を真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD等の方法により導電性と透視性を有する厚みの層として樹脂材等の表面に形成されるものである。透明導電層の厚みは、通常5〜1000nm程度であり、その電気伝導性は、10000Ω/□以下、好ましくは1000Ω/□以下の電気抵抗率が適当である。
【0025】
しかして、蓋体80は、図5(A)(B)に示すように、蓋枠93の挿通穴95及び導電板100の挿通穴102を挿通した上板81の溶着突起82が超音波溶着されることで、上板81、蓋枠93、及び導電板100の組付体として構成されている。また、このような溶着突起82の溶着により、導電板100の導電性繊維101は、蓋枠93と確実に導通される。なお、溶着突起82の溶着において、上板81(溶着突起82)と導電板100とを同一素材で形成した場合には、溶着突起82の溶着部分が導電板100に混じり合い、より一層強固な溶着が可能になる。また、蓋体80の組み付け方法は、超音波溶着以外にも熱溶着したり、溶剤又は接着剤を用いてもよい。また、このような蓋体80の組み付け状態において、上板81の上面と蓋枠93の側面との間には、長方形状のホログラムシール106aが貼着され、これによって蓋体80の組み付け状態が担保されるようになっている。
【0026】
一方、ボックス本体110は、図6に示すように、透視性を有する底板111と、金属製の本体枠116と、を備えている。底板111は、透明合成樹脂の長方形板からなり、その上面側には、回路基板61の下面を支承するためのフランジ片112が四隅近傍部及び幅方向両端の中央部に立設されている。なお、幅方向一側の二隅近傍部に立設されたフランジ片112には、後述する係合片124との干渉を逃がすためのスリット部113が
形成されている。一方、幅方向他側の二隅近傍部に立設されたフランジ片112の近傍には、後述する取付片122を貫通する貫通穴114が穿設されている。また、長手方向一側のほぼ中央部には、切欠部115が穿設されている。この切欠部115は、回路基板ボックス62を取付台150に取り付けた状態で後述する係合突起154との干渉を逃がすための切り欠きである。
【0027】
本体枠116は、下面に開口部117を有すると共に、その外周縁部には全周に亘って側壁を有する形状となっている。開口部117の内周縁部には、その幅方向両側に断面L字状をなす係合片118が所定の条設長さで形成され、内周縁部の長手方向一側には、係止穴120を穿設した係止片119が形成されている。また、開口部117以外となる残りの下面領域には、楕円形状をなす複数の軽減穴121が穿設されている。下面領域における幅方向一側の両端には、取付穴123を穿設した取付片122が形成され、下面領域における幅方向他側の両端には、係合突起125を備えた係合片124が形成されている。また、上記した係合片118は、後で詳述する取付台150への取り付け時に取付台150側の係合レール151と係合し易いように先端部分が若干下方に折曲されている。
【0028】
一方、本体枠116の幅方向一側壁には、蓋体80側の取付穴88と対応する取付穴127を穿設した取付突片126が内向側に折曲形成されると共に、複数の放熱穴128が穿設されている。本体枠116の幅方向の両側壁には、その長手方向の両端部に補強片129が延設されている。この補強片129は、延設部分から内向側に折曲されることで本体枠116の長手方向両側壁を内側から押さえ、本体枠116の強度を向上するようになっている。また、側壁間の隙間を塞ぐので、側壁間を広げて不正に改造しようとしてもできない。なお、このような補強片は、本体枠116に限らず蓋枠93側に設けてもよい。本体枠116の長手方向の両側壁の上端部分は、内向側に折曲された取付片130として形成されており、該取付片130には、蓋体80側の取付穴86a〜86dと個々に対応する取付穴131〜134が穿設されている。取付穴132〜134の近傍には、それぞれ装備用のワンウェイネジ140を挿通状態で装備しておく装備穴135〜137が穿設されている。また、取付片130の一側端部には、蓋体80側の係止穴99と係合する係合爪138が形成されている。
【0029】
しかして、上記した蓋体80及びボックス本体110は、以下に示す組み付けによって回路基板61を収納した組付体(回路基板ボックス62)として構成される。先ず、回路基板61と底板111とを重畳して本体枠116に装着し、回路基板61の係合穴78に係合片124の係合突起125を挿通する。次に、回路基板61のコネクタ75を挿通穴158に挿通させて被覆部材156をコネクタ実装領域76に装着し、被覆部材156の取付穴157と回路基板61の止め穴77を取付片122の取付穴123にビス139で共締めする。これにより、被覆部材156及び回路基板61が底板111を挟んで本体枠116にビス139止めされた状態となる(図11(B)参照)。なお、このような回路基板61の取り付け固定において、止め穴77と取付穴123との穴位置を合せる際、回路基板61が若干ズレることで係合突起125と係合穴78とが係合し、ビス止めされない回路基板61の幅方向一側も固定される。また、コネクタ実装領域76は、図7及び図11(A)に示すように、その上面に被覆部材156が取り付けられることで、コネクタ75以外の部分、言い換えれば結線パターン79を形成した部分が被覆部材156によって被覆される。
【0030】
次に、上面が開放しているボックス本体110に蓋体80を被せる。このとき、ボックス本体110側の係合爪138は、図4及び図6に示すように、D方向への挿入によって蓋体80側の係止穴99に係止され、ボックス本体110及び蓋体80の位置決め的な取り付けが行われる。また、蓋枠93の仕切り壁98は、回路基板61の電子部品実装領域74とコネクタ実装領域76とを蓋体80の内外に仕切った状態にある。これにより、蓋
体80を取り外すことなく、コネクタ75への配線取り付け及び配線取り外しが可能になる。また、この状態で、仕切り壁98の先端部分は、被覆部材156の取付部上面と当接することにより、規制部159が蓋体80の内側に配される。
【0031】
そして、図4及び図6に示すB方向において、上板81の取付穴88及び蓋枠93の取付穴96を本体枠116の取付穴127にビス104止めし、そのビス104止め部分を長方形状のホログラムシール106bで封印する。また、図4及び図6に示すA・C方向において、取付片部83aの取付穴86aを本体枠116の取付穴131にワンウェイネジ(ビス)140で止め(図8(A)参照)、そのビス140止め部分を長方形状のホログラムシール106cで封印する。これにより、蓋体80とボックス本体110との内部空間に回路基板61を封止状態で収納した組付体(回路基板ボックス62)が構成される。なお、このような回路基板61の封止状態において、外部に露出して設けられるコネクタ実装領域76は、結線パターン79が被覆部材156で被覆されている。このため、コネクタ実装領域76を外部に露出して設けた構成でも、結線パターン79を利用した不正行為を防止することができる。
【0032】
また、上記した蓋体80とボックス本体110との組み付け状態において、各装備穴135〜137に挿通されたワンウェイネジ140は、その上方から蓋体80が覆いかぶさるようにして取り付けられることで、装備穴135〜137から外れることなくボックス62内に収納されている。即ち、このような収納状態で、蓋体80の各取付片部83b・83c及び取付穴86d近傍の上壁面が個々にワンウェイネジ140の飛び出しを阻止している。なお、ワンウェイネジ140の装備方法は、実施形態中に記載のものに限定しない。例えば、ボックス62の組み付け状態で、ワンウェイネジ140の頭部を蓋体80(取付片部など)によって完全に押え込む構成としたり、あるいはワンウェイネジ140の径と装備穴135〜137の径をほぼ同一にした構成としてもよい。このような構成とした場合には、回路基板ボックス62の閉塞状態で、装備されたワンウェイネジ140のガタ付きを押えることができる。
【0033】
ここで、ワンウェイネジ140について説明する。ワンウェイネジ140は、ネジ締め方向にしか回らない特殊なネジであり、一旦締め付けるとネジを破壊しない限り取り外すことができない。具体的には、図9(A)(B)に示すように、その頭部141に設けられたネジ溝が当接面部142と凹部143と中心穴部144とから構成されている。そして、図9(C)(D)に示す特殊マイナスドライバー145でネジ140締めを行う場合には、ドライバー145の中心軸部146を中心穴部144に差し込み、この状態からドライバー145の当接片部147を当接面部142に当接させて一方向(図9(A)の時計回り方向)に頭部141を回転させることでネジ140締めを行う。一方、ドライバー145で頭部141を他方向(図9(A)の反時計回り方向)に回転させてネジ140を取り外そうとした場合には、ドライバー145が凹部143に入り込んで滑ってしまい頭部141を回転させることができずにネジ140の取り外しが行えない。なお、通常のマイナスドライバーでも頭部141を一方向に回転させてネジ140締めすることは可能であるが、特殊マイナスドライバー145のように、中心軸部146をワンウェイネジ140の中心穴部144に差し込んでワンウェイネジ140との位置決めを行った方が締め付け作業が容易に行える。
【0034】
また、上記した蓋体80及びボックス本体110の組み付けを行うビス104・140は、それぞれ螺着状態で蓋枠93の外壁面に入り込む構成となっている。このため、ビス104・140止め部分を封印するホログラムシール106b・106cは、突起のない平坦面上に貼付され、シール106b・106cの剥れ及び損傷が防止できると共に、シール106b・106cに対する不正行為の判別が容易になる。ここで、ホログラムシールについて簡単に説明すると、ホログラムシールは、ホログラム層と光反射層と接着剤層
とを備え、ホログラム層に形成されるホログラム図柄を偽造困難な図柄に構成することで、不正行為に伴うシールの貼り替えを防止するようになっている。このホログラム図柄は、ホログラムシールの表面に入射したコヒーレント光(レーザー光)がホログラム層のエンボス面を透して光反射層に入り、光反射層からホログラム干渉光としてホログラムシールの外方に反射されることで形成される。また、ホログラムシールを剥した場合は、もう一度貼り直してもホログラム図柄が元の形状にならないので、剥した痕跡が残る。
【0035】
以上のように、回路基板ボックス62は、蓋体80とボックス本体110とのビス104・140止め部分をホログラムシール106b・106cで封印することにより回路基板61の被覆状態を担保している。また、ボックス62内に設けられた導電板100によって電磁シールド効果を奏し得るようになっている。さらに、回路基板ボックス62は、その上壁面を構成する上板81と導電板100、及び下壁面を構成する底板111をそれぞれ透視性を有する素材から形成することで、回路基板61の実装面(上面)及びハンダ面(下面)を外部から透視できるようにしている。このため、回路基板61に不正な工作(例えば、ジャンパー配線を接続したり、電子部品を実装したりする不正工作)が施された場合には、直ちにその不正工作が判るようになっている。
【0036】
次に、上記した回路基板ボックス62を機構板50に取り付けるための取付台150について図3を参照して説明する。取付台150は、図3に示すように、合成樹脂(金属でもよい)によって形成された長方形板からなり、その基板中央には断面逆L字状をなす一対の係合レール151が所定間隔を置いて条設されている。なお、係合レール151の条設方向は、取付台150の長辺部に沿った左右方向となっている。取付台150の各長辺部(前後端縁)には、基板面に対して直交するガイド片152が突設されている。取付台150の右側端部には、弾性変形する解除レバー153が形成されており、該解除レバー153の基部には、ボックス本体110側の係止穴120と係合する係合突起154が突設されている。また、取付台150の基板面には、機構板50側の取付ボス(図示しない)に取付台150をビス止めするための止め穴155が穿設されている。
【0037】
しかして、上記した取付台150は、止め穴155を介して機構板50にビス止めされることで機構板50上の所定部位に固定される。また、この取付台150に回路基板ボックス62を取り付けるときには、取付台150に対してボックス62を左側方からスライド装着させる。このとき、取付台150側の係合レール151は、ボックス62側の係合片118と係合した状態にあり、ガイド片152は、ボックス62のスライド移動を案内する。そして、このようなボックス62のスライド移動によって取付台150側の解除レバー153が下方に弾性変形し、遂には、ボックス62側の係止穴120が取付台150側の係合突起154と係合してボックス62の装着が完了する。一方、回路基板ボックス62を取付台150から取り外すときには、解除レバー153を下方に押して係止穴120と係合突起154との係合を解除し、この状態からボックス62を左側方にスライドさせることで簡単に取り外すことができる。即ち、回路基板ボックス62は、機構板50にビス止め固定された取付台150に対して着脱自在な構成となっている。
【0038】
次に、上記した回路基板ボックス62を回路基板61の検査(出荷納入後にROMが正規のものか否かを検査する)のために開放し、その後再度閉塞状態に復元する手順を図10に基づいて説明する。先ず、図10(A)に示す回路基板ボックス62の閉塞状態において、ホログラムシール106bを剥してビス104を取り外す。また、取付片部83aのビス140止め部分に貼着されたホログラムシール106cを剥した後、刻印「1」を目印に各連結部84a・85aをニッパー等の切断工具で切断する。これにより、取付片部83aは、蓋体80から完全に分離され且つワンウェイネジ140によってボックス本体110に固着された状態となる。即ち、ボックス本体110に対する蓋体80の固着が全て解除されて、回路基板ボックス62の開放が可能になる。そして、図10(B)に示
すように、ボックス本体110から蓋体80を取り外して回路基板61の検査を行う。また、このような蓋体80の取り外し(連結部84a・85aの切断)によって、各装備穴135〜137に挿通されたワンウェイネジ140は、取り出し可能な状態となり、このうち装備穴135に挿通されたワンウェイネジ140をボックス62の復元用に取り出す。その後、回路基板ボックス62を閉塞するときには、図10(C)に示すように、蓋体80をボックス本体110に被せた状態で、取付穴88・96・127をビス104で共締めし、そのビス104止め部分に新しいホログラムシール106bを貼着する。また、取り出したワンウェイネジ140を刻印「2」を目印に取付片部83bの取付穴86bに螺着する。これにより、取付片部83bの取付穴86bとこれに対応する本体枠116の取付穴132とがワンウェイネジ140によって共締めされる。そして、この取付片部83bのビス140止め部分に新しいホログラムシール106cを貼着することで、回路基板ボックス62が再度閉塞状態に復元される。
【0039】
その後、回路基板ボックス62を再度検査(2回目の検査)する場合には、ホログラムシール106bを剥してビス104を取り外すと共に、刻印「2」を目印に各連結部84b・85bを切断する。これにより、取付片部83bを蓋体80から分離させて回路基板ボックス62を開放する。後は同様に、ビス104で共締めした部分に新しいホログラムシール106bを貼着し、また、各連結部84b・85bの切断に伴って取り出したワンウェイネジ140(装備穴136のワンウェイネジ140)を刻印「3」を目印に取付片部83cの取付穴86cに螺着して新しいホログラムシール106cを貼着する。これにより、回路基板ボックス62が再度閉塞状態に復元される。それ以降、回路基板ボックス62を検査(3回目の検査)する場合には、ホログラムシール106bを剥してビス104を取り外すと共に、刻印「3」を目印に各連結部84c・85cを切断することで、取付片部83cを蓋体80から分離させて回路基板ボックス62を開放する。また、回路基板ボックス62の復元時には、ビス104で共締めした部分に新しいホログラムシール106bを貼着し、各連結部84c・85cの切断に伴って取り出したワンウェイネジ140(装備穴137のワンウェイネジ140)を最後に残った取付穴86dに螺着して新しいホログラムシール106cを貼着する。
【0040】
ところで、上記した回路基板ボックス62の閉塞状態においては、連結部84a〜84c・85a〜85cを切断して取付片部83a〜83cと上板81との連結を解除しない限り、回路基板ボックス62が開放できないようになっている。従って、回路基板61の検査以外で連結部84a〜84c・85a〜85cが切断されるような場合は、この切断により回路基板61に不正が行われたことが即座に且つ確実に判別できるため、回路基板ボックス62の防犯効果を高めることができる。また、回路基板ボックス62の構成では、上板81の溶着突起82を切り離しても、導電板100が回路基板61上に落ち込むため、溶着突起82を切り離した隙間から回路基板61に細工をしようとしても導電板100がそれを阻止する。また、ホログラムシール106a〜106cを剥した場合には、ホログラムシール106a〜106cの痕跡がしっかりと残るため不正が行われたことが即座に分かる。
【0041】
以上のように、回路基板ボックス62は、ワンウェイネジ140によりボックス本体110と蓋体80とを固着状態に取り付ける取付片部83a〜83cと、該取付片部83a〜83cを切り離してボックス本体110と蓋体80との固着状態を解除する連結部84a〜84c・85a〜85cと、を備えることで、回路基板ボックス62を弾球遊技機1に取り付けた状態でボックス62を複数回開閉することができるようになっている。このため、出荷納入後に回路基板61を検査する場合でも、ボックス62を破壊することなく簡単に回路基板61を検査することができる。また、検査後にボックス62を閉塞する際には、取付穴86b〜86dにワンウェイネジ140を螺着することにより、再度防犯効果の高い回路基板ボックス62に復元することができる。
【0042】
また、前記ワンウェイネジ140は、回路基板ボックス62に複数装備されるので、検査後の復元作業毎にワンウェイネジを用意する必要がなく、回路基板ボックス62の復元作業が行い易くなる。また、前記ボックス本体110及び前記蓋体80を固着状態とする前記取付片部83a〜83dの外壁面が平坦になるようにし、その外壁面にホログラムシール106cを貼着したので、回路基板ボックス62の閉塞状態をホログラムシール106cで担保することができる。さらに、そのホログラムシール106cは、突起のない平坦面上に貼付されるのでシール106cの剥れ及び損傷が防止できると共にシール106cに対する不正行為の判別が容易になる。
【0043】
また、上記した回路基板ボックス62に封止状態で収納される回路基板61は、コネクタ75の実装面に該コネクタ75の結線パターン79が形成され且つ当該回路基板61の封止状態で外部に露出するコネクタ実装領域76を備え、該コネクタ実装領域76には、結線パターン79を被覆する被覆部材156が設けられている。このため、回路基板61をボックス62内に封止した状態で、回路基板61と接続する外部配線の取り付け作業及び取り外し作業が容易に行え、然も外部に露出して設けられるコネクタ実装領域76の結線パターン79が被覆部材156によって被覆されるので、結線パターン79を利用した不正行為が防止できる。また、コネクタを挿通する挿通穴が穿設された被覆部材で結線パターンを被覆する構成は、機種毎にコネクタの位置や設定数等が変更になる場合でも、そのコネクタ用の挿通穴を穿設した被覆部材を作ることで対応できるので、低コストで様々な機種の結線パターンを被覆することができる。また、この構成では、挿通穴を被覆部材の様々な位置を穿設することができるので、コネクタ実装領域におけるコネクタの設計自由度を向上することができる。例えば、コネクタ実装領域でコネクタを二段に設けた場合でもその結線パターンを容易に被覆することができる。
【0044】
また、前記被覆部材156は、透明合成樹脂から形成されているので、結線パターン79を被覆部材156で被覆したまま、結線パターン79の状態を確認することができる。このため、仮に結線パターン79に不正な細工が施された場合でも、その不正が即座に判別できる。なお、被覆部材156の材質は、透明合成樹脂に限定せず、不透明な合成樹脂や金属であってもよい。また、被覆部材156の取り付け方法は、実施形態中に記載のものに限定しない。例えば、被覆部材156に回路基板61との位置決め穴を設けて取り付けてもよい。
【0045】
また、前記被覆部材156は、前記回路基板61の封止状態を解除して初めて当該被覆部材156の取り外しを可能にする規制部159を備えたので、回路基板61の封止状態を解除しない限り被覆部材156が取り外せない構成となり、より確実に結線パターン79を利用した不正行為が防止できる。なお、実施形態中では、規制部159を立壁形状のものとしているが、これに限定するものではない。例えば、蓋体80の内側に設けたビス止め部や係合部を規制部としてもよい。また、規制部を設けることなく被覆部材156をワンウェイネジ等の固着手段(破壊しない限りその固着が解除できないもの)で取り付けたり、あるいはホログラムシール等の封印部材で被覆部材156の取り付け部分を封印することで、被覆部材156の取り付け状態を担保してもよい。なお、回路基板ボックス62の封止を利用した方がコスト安になる。
【0046】
また、前記ボックス本体110及び前記蓋体80をワンウェイネジ140によって固着することで前記回路基板61を封止したので、回路基板ボックス62を破壊するか、あるいはボックス62の一部(取付片部83a〜83c)を切断しない限り、回路基板61の封止状態を解除することができない。このため、被覆部材156の不正な取り外しをより一層困難なものにすることができ、ひいては結線パターン79を利用した不正行為がより一層確実に防止できる。
【0047】
なお、上記した実施形態は、本発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、締まる方向にしか回らないワンウェイネジ140で取付片部83a〜83cを締め付ける構成となっているが、これに代えて破断取付ネジやリベット等の締結部材で取付片部83a〜83cを締め付ける構成としてもよく、さらには蓋体とボックス本体とを固着する第一及び第二の固着手段を溶着用の溶剤あるいは接着剤としてもよい。また、取付穴86b〜86dに取り付けられるワンウェイネジ140は、必ずしも回路基板ボックス62に装備させる必要はなく、検査時に支給するものであってもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、ワンウェイネジ140を取り付けるための取付穴86a〜86dを回路基板ボックス62の上面側に設けているがこれに限らず、回路基板ボックス62の側面側に設けた構成としてもよい。即ち、回路基板ボックス62を弾球遊技機1に取り付けた状態で、ボックス62の開閉作業が行えればよい。但し、実施形態中のように取付穴86a〜86dを回路基板ボックス62の上面側に設けた場合には、取付穴86a〜86dが作業者と対向する位置になるので、より一層作業が容易に行える。また、回路基板ボックス62は、機構板50に取り付けられているがこれに限らず、遊技盤40の裏面に直接的に取り付けられる構成としてもよい。
【0049】
また、取付片部の材質は、金属や合成樹脂などいずれの材質であってもよいが、望ましくは切断させ易い合成樹脂がよい。また、切り離し可能な取付片部は、必ずしも蓋体側に設ける必要はなく、ボックス本体側に設けたり、あるいは蓋体とボックス本体との両側に設けた構成としてもよい。また、取付片部の個数についても特に限定せず、1回だけ再固着できて検査が1回だけ行えるものであってもよい。但し、取付片部を多く並設すればする程、回路基板ボックスの検査回数をより多くすることができる。
【0050】
また、上記した実施形態(第一実施形態)では、外部に露出したコネクタ実装領域76の結線パターン79を被覆部材156で被覆しているが、この構成に限定するものではない。以下、その他の構成を第二乃至第四の実施形態として図12乃至図15を参照して説明する。なお、以下の説明では、第一実施形態と同様の構成部材には同一の符号を付記すると共にその詳細な説明は省略する。先ず、第二実施形態の回路基板ボックス160では、図12及び図13(A)に示すように、コネクタ実装領域76を蓋体80の外側に仕切る仕切り壁98の先端部分に被覆部98aを延設している。この被覆部98aは、仕切り壁98の壁面に対して垂直且つ外側に折曲形成され、回路基板ボックス160の組み付け状態で先端部分がコネクタ75の一側壁と当接する延設長さに形成されている。しかして、回路基板ボックス160は、その組み付け状態で、外部に露出するコネクタ実装領域76の結線パターン79を被覆部98aで被覆して、結線パターン79を利用した不正行為を防止するようになっている。また、第二実施形態の構成では、コネクタの配設位置を変えなければ1パターンの蓋枠93(被覆部98a)で各種基板ボックスの結線パターンを被覆することができるので、特別に被覆部材も設ける必要がなくコストの低減を招来することができる。なお、被覆部98aを延設した仕切り壁98(蓋枠93)の材質は、特に限定するものではないが、結線パターン79を被覆部98aで被覆したまま、結線パターン79の状態が確認できる透明合成樹脂で形成することが望ましい。また、第二実施形態では、結線パターンを被覆するための被覆部を蓋体に設けているが、これに限定せず、基体(ボックス本体)及び蓋体の少なくとも一方に被覆部を設けた構成とすればよい。
【0051】
また、第三実施形態の回路基板ボックス170では、図13(B)及び図14に示すように、回路基板61’に実装されたコネクタ75の基部に被覆部75aを形成している。この被覆部75aは、仕切り壁98の外壁側に折曲形成され、回路基板ボックス170の組み付け状態で先端部分が仕切り壁98の外壁面と当接する長さに形成されている。しか
して、回路基板ボックス170は、その組み付け状態で、外部に露出するコネクタ実装領域76の結線パターン79を被覆部75aで被覆して、結線パターン79を利用した不正行為を防止するようになっている。また、コネクタ75は、回路基板61’の裏面側にハンダ付けされ、そのハンダ面は回路基板ボックス170の組み付け状態でボックス本体110に覆い隠されている。このため、コネクタ75を回路基板61’から取り外そうとした場合には、回路基板61’の封止状態を解除しなければならず、コネクタ75のみを回路基板61’から取り外すことはできない。
【0052】
なお、前記第一乃至第三の実施形態は、回路基板の上下両面を被覆する構成となっているので、コネクタの結線パターンを上下両方に形成することができる。このため、結線パターンの設計自由度が増し、回路基板の設計を容易にすることができる。
【0053】
また、第四実施形態の回路基板ボックス180では、図15に示すように、回路基板61”に実装されたコネクタ75の結線パターン79をコネクタ75の実装面とは反対側の面(コネクタ75のハンダ面)に形成している。しかして、回路基板ボックス180は、コネクタ75が実装されたコネクタ実装領域76を外部に露出して配置する一方、コネクタ75の結線パターン79をボックス本体110に覆い隠して配置することにより、結線パターン79を利用した不正行為を防止するようになっている。なお、第四実施形態では、結線パターンを基体(ボックス本体)で被覆しているが、これに限定せず、基体(ボックス本体)及び蓋体の少なくとも一方で結線パターンを被覆した構成とすればよい。
【0054】
なお、上記した第一乃至第四の実施形態では、コネクタの結線パターンを全て被覆する構成となっているが、これに限らず不正改造に関与しないグランドライン等の一部を露出してもよい。また、各実施形態では、本発明の基板収納ボックスを弾球遊技機用の遊技制御回路基板を収納する回路基板ボックスとしているが、これに限定するものではない。例えば、賞球払出制御基板などを収納する基板収納ボックスでもよい。即ち、内部の回路基板に対する不正行為を防止する必要がある基板収納ボックスであればよい。また、遊技機としては、弾球遊技機以外の遊技機(例えば、スロットマシンやコインゲーム等)であってもよい。さらには、各種構成部材を形成する素材については、取り分け実施形態中に記載のものに限定するものではない。例えば、透視性を有する上板を透明合成樹脂ではなく、ガラス素材から形成してもよい。
【0055】
なお、以上説明した実施形態から把握できる発明として以下のものがある。
(1)回路基板を封止状態で収納する基体及び蓋体を備えた遊技機の基板収納ボックスにおいて、前記回路基板は、コネクタの実装面に該コネクタの結線パターンが形成され且つ当該回路基板の封止状態で外部に露出するコネクタ実装領域を備え、前記コネクタには、前記コネクタ実装領域のうち少なくとも前記結線パターンを被覆する被覆部を設けたことを特徴とする。このように構成することにより、回路基板をボックス内に封止した状態で、回路基板と接続する外部配線の取り付け作業及び取り外し作業が容易に行える。また、この構成では、回路基板ボックスの組み付け状態で、外部に露出するコネクタ実装領域の結線パターンをコネクタの被覆部で被覆することにより、結線パターンを利用した不正行為が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態における弾球遊技機を示す正面図である。
【図2】弾球遊技機を示す背面図である。
【図3】回路基板ボックス及び取付台を示す斜視図である。
【図4】蓋体を示す分解斜視図である。
【図5】同図(A)(B)はそれぞれ溶着突起の溶着状態を示す説明図である。
【図6】被覆部材と回路基板とボックス本体を示す分解斜視図である。
【図7】回路基板ボックスを示す平面図である。
【図8】同図(A)は蓋体の取付片部がボックス本体にビス止めされた状態を示す部分断面図であり、同図(B)は回路基板ボックス内に装備用のワンウェイネジが収納された状態を示す部分断面図である。
【図9】同図(A)(B)はそれぞれワンウェイネジを示す説明図であり、同図(C)(D)はそれぞれ特殊マイナスドライバーを示す説明図である。
【図10】同図(A)〜(C)はそれぞれ回路基板ボックスの復元手順を示す側面図である。
【図11】同図(A)は被覆部材によって回路基板の結線パターンが被覆された状態を示す縦断面図であり、同図(B)は被覆部材が回路基板と共締めされた状態を示す縦断面図である。
【図12】第二実施形態の回路基板ボックスを示す平面図である。
【図13】同図(A)は第二実施形態における回路基板の結線パターンが被覆された状態を示す縦断面図であり、同図(B)は第三実施形態における回路基板の結線パターンが被覆された状態を示す縦断面図である。
【図14】第三実施形態の回路基板ボックスを示す平面図である。
【図15】第四実施形態の回路基板ボックスを示す平面図である。
【符号の説明】
【0057】
1 弾球遊技機(遊技機)
40 遊技盤
50 機構板
61・61’・61” 遊技制御回路基板(回路基板)
62・160・170・180 回路基板ボックス(基板収納ボックス)
75 コネクタ
75a 被覆部
76 コネクタ実装領域
79 結線パターン
80 蓋体
81 上板
82 溶着突起
83a〜83c 取付片部
84a〜84c・85a〜85c 連結部
86a〜86d 取付穴
89 機種名シール
91 検査履歴シール
93 蓋枠
98 仕切り壁
98a 被覆部
100 導電板
101 導電性繊維
106a〜106c ホログラムシール
110 ボックス本体(基体)
111 底板
116 本体枠
130 取付片
131〜134 取付穴
135〜137 装備片
140 ワンウェイネジ(固着手段)
145 特殊マイナスドライバー
150 取付台
156 被覆部材
157 取付穴
158 挿通穴
159 規制部




 

 


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