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発明の名称 遊技機のリール装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−20870(P2007−20870A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−207258(P2005−207258)
出願日 平成17年7月15日(2005.7.15)
代理人 【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
発明者 桜井 朋之
要約 課題
遊技機のリール装置において、リールの慣性モーメントによるリール停止時の衝撃を緩和するために、駆動軸とリール取付部との間に弾性体を介在させると、モータの停止時に弾性体の変形によりリールが本来停止すべき位置を中心に、リールの回転方向に振動してしまうという課題があった。

解決手段
リール枠130の取付部131に形成された貫通孔150にステッピングモータ140の出力軸141を挿通し、駆動軸保持部151、152にて駆動軸142を保持し、駆動軸142に固着された緩衝部材143、143を収納部153、153に収納してリール装置13aを構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
外周面に複数の識別情報が描かれたリールテープとリール枠とを少なくとも含むリールと、該リールを回転駆動するモータとを備え、該モータが、出力軸と、該出力軸に直交するように該出力軸に固着された駆動軸と、該駆動軸に固着された緩衝部材とを有し、前記リール枠が、前記駆動軸が取付けられる取付部と、該取付部から径方向に延設され前記リールテープを支持する支持部とを有する遊技機のリール装置において、前記緩衝部材は前記出力軸と空隙を介して前記駆動軸に固着され、前記取付部に前記出力軸が挿通される貫通孔と、前記出力軸と前記緩衝部材との間の前記空隙内で前記駆動軸が保持される駆動軸保持部と、前記緩衝部材が収納される収納部とが形成されてなることを特徴とする遊技機のリール装置。
【請求項2】
前記駆動軸保持部は、前記貫通孔と前記収納部との間に、前記駆動軸を挟持するようにリブ状に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の遊技機のリール装置。
【請求項3】
前記リール枠は、前記取付部と該取付部から径方向に延設された支持部と該支持部の先端部に形成され前記リールテープの片側端面部が固着される環状部とを有する主リール枠と、環状に形成され前記リールテープの他方の端面部が固着される副リール枠とからなり、前記リールテープの両端部が前記主リール枠の前記環状部と前記副リール枠とに固着されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機のリール装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばスロットマシン等の回胴式遊技機に用いられるリール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回胴式遊技機や弾球式遊技機など、外周面に描かれた数字や図柄等の複数の識別情報を回転可変表示可能な複数のリール装置を有し、このリール装置によって、例えばリールスタートレバーの操作、打球の特定始動口への入賞等、所定の始動条件の成立に従い複数の識別情報を回転可変表示させ、全てのリールが回転した後、例えばリールストップボタンの操作、所定時間の経過等、所定の停止条件の成立に従い回転可変表示を停止させ、停止したときの識別情報の組み合わせが予め定められた特定の態様(例えば777のように全て同じ識別情報が揃う等)となった場合に、例えばボーナスゲームの開始、特定入賞装置の開成等の遊技者にとって有利な遊技状態となるように制御される遊技機がある。
【0003】
この種の遊技機に用いられるリール装置は、複数の識別情報が描かれた帯状のリールテープを円筒状のリール枠に貼り付けたリールと、このリールを回転駆動するモータとから構成されている。モータの出力軸にはこれと直交するように駆動軸が固着され、この駆動軸がリールの中心部に設けられた取付部に取付けられ、モータの回転及び停止を制御することによりリールを回転、停止させていた。
【0004】
またリールの回転開始時及び停止時に、リールの慣性モーメントにより駆動軸とリールの取付部に作用する衝撃を緩和するために、駆動軸と取付部の間に弾性体を介在させるものも提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−65939号公報
【特許文献2】実公昭63−7268号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来の遊技機のリール装置は、リールの慣性モーメントによるリール停止時の衝撃を緩和するために、駆動軸とリール取付部との間に弾性体を介在させているため、モータの停止時に、この弾性体の弾性変形によりリールが本来停止すべき位置を中心に、リールの回転方向に振動してしまうという問題があった。このようなリールの停止直前の振動は、遊技者に不快感と不安感を与えるため、技術的に解決すべき課題となっていた。
【0007】
本発明は上述した従来の課題を解決するためになされたもので、モータの停止時のリールの振動を抑制し、リールを確実に停止できる遊技機のリール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を解決するために請求項1に記載の発明は、外周面に複数の識別情報が描かれたリールテープとリール枠とを少なくとも含むリールと、該リールを回転駆動するモータとを備え、該モータが、出力軸と、該出力軸に直交するように該出力軸に固着された駆動軸と、前記駆動軸に固着された緩衝部材とを有し、前記リール枠が、前記駆動軸が取付けられる取付部と、該取付部から径方向に延設され前記リールテープを支持する支持部とを有する遊技機のリール装置において、前記緩衝部材は前記出力軸と空隙を介して前記駆動軸に固着され、前記取付部に、前記出力軸が挿通される貫通孔と、前記出力軸と前記緩衝部材との間の前記空隙内で前記駆動軸が保持される駆動軸保持部と、前記緩衝部材が収納される収納部とが形成されてなることを特徴とする。
【0009】
この請求項1に記載の遊技機のリール装置は、リール枠の取付部に形成された貫通孔にモータの出力軸を挿通し、駆動軸保持部にて駆動軸を保持し、駆動軸に固着された緩衝部材を収納部に収納してリール装置を構成する。
【0010】
請求項2に記載の遊技機のリール装置は、前記駆動軸保持部が、前記貫通孔と前記収納部との間に、前記駆動軸を挟持するようにリブ状に形成されてなることを特徴とする。この貫通孔と収納部との間にリブ状に形成された駆動軸保持部にて駆動軸を挟持してリールを構成する。
【0011】
請求項3に記載の遊技機のリール装置は、前記リール枠が、前記取付部と該取付部から径方向に延設された支持部と該支持部の先端部に形成され前記リールテープの片側端面部が固着される環状部とを有する主リール枠と、環状に形成され前記リールテープの他方の端面部が固着される副リール枠とからなり、前記リールテープの両端部が前記主リール枠の前記環状部と前記副リール枠とに固着されてなることを特徴とする。これら取付部から支持部を介して一体的に形成された主リール枠の環状部と副リール枠とにリールテープの両端を固着してリールを構成する。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の遊技機のリール装置によれば、モータの出力軸に直交するように固着された駆動軸が、リール枠の取付部に形成された駆動軸保持部で保持されて構成されるので、モータの停止と共にリールを振動させることなく確実に停止させることができる。
【0013】
また、取付部の収納部に、駆動軸に固着された緩衝部材が収納されるので、緩衝部材によってリールの慣性モーメントに起因する停止時の衝撃を吸収することができる。
【0014】
請求項2に記載の遊技機のリール装置によれば、上記請求項1に記載の遊技機のリール装置の効果に加えて、駆動軸保持部が、モータの出力軸が挿通される貫通孔と駆動軸に固着された緩衝部材が収納される収納部との間にリブ状に形成されるので、駆動軸保持部の剛性を高めることができる。
【0015】
請求項3に記載の遊技機のリール装置によれば、上記請求項1又は請求項2に記載の遊技機のリール装置の効果に加えて、リール枠が取付部から支持部を介して一体的に形成された主リール枠の環状部と副リール枠とからなり、これら主リール枠の環状部と副リール枠とをリールテープの両端部に固着してリールを構成しているので、リールの剛性を保持しつつリールの軽量化を図ることができ、リールの停止時の衝撃を小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る回胴式遊技機としてスロットマシンを例にその好適な実施形態を説明する。ここで、図1はスロットマシンの外観を表す正面図、図2はスロットマシンの前扉を開放してその内部の構造を表した図である。
【0017】
まず図1を参照し、スロットマシン1の外観構造を説明する。スロットマシン1は、いわゆるフロントマスクを形成する前扉2が略矩形状の箱体である筐体(図2の符号3参照)の開口部に対し開閉可能に取り付けられている。前扉2は、視覚効果を高めてデザインされた上部パネル部4、下部パネル部5及び操作卓6に概ね区分けされ、これらは硬質プラスチックにより一体的に形成されている。
【0018】
上部パネル部4の上部及び側部には、高輝度の発光ダイオードを内蔵する演出用照明部7、8a、8bがそれぞれ配置されている。また、スピーカを内蔵し遊技に係る効果音を発生させる演出用放音部9a、9bが上部パネル部4の左右にそれぞれ配置されている。また、演出用放音部9a、9bの間には、遊技の演出に係る映像を主に表示する演出表示装置としての液晶表示ユニット10が配置されている。
【0019】
更に上部パネル部4には平板状のパネル面を有するパネルユニット11が取り付けられ、その中央に略長方形の透明な表示窓12が形成されている。表示窓12を通して目視されるリール装置13a、13b、13cは、それぞれ円筒形状を有して独立して回転可能であり、筐体内において回転軸方向に3個配列されている。遊技者は、各リール装置13a、13b、13cの外周面に配置した複数種類の図柄(識別情報)のうち縦3個、横3列の図柄を、表示窓12を通して目視することができる。
【0020】
上部パネル部4と下部パネル部5との間に設けられている操作卓6には、ゲームに用いるメダルを投入するための投入口を有するメダル投入部14と、ベットボタン15と、スタートレバー16と、ストップボタン17a、17b、17cがそれぞれ配設されている。
【0021】
ベットボタン15は、スロットマシンの当該ゲームに賭けるメダルの枚数を提示するための押圧操作可能なボタンスイッチである。スタートレバー16は、リール装置13a、13b、13cの回転開始の操作をするための傾倒操作可能なレバースイッチである。リール装置13a、13b、13cの回転停止の操作をするためのストップボタン17a、17b、17cは、それぞれ押圧操作可能なボタンスイッチから形成され、各リール装置13a、13b、13cの配列に対応してそれぞれ並べて配置されている。
【0022】
下部パネル部5には、スロットマシン1のモデルタイプを遊技者へ認識させる等のため、登場キャラクタの絵などを表示するパネル21が設けられている。また、下部パネル部5の下側部には、メダルを貯留するための受皿部23が形成された受皿ユニット22が設けられている。また受皿ユニット22には、入賞時にメダルを排出するメダル払出口24と、スピーカを内蔵し演出効果音を発生させる演出用放音部25とがそれぞれ配置されている。
【0023】
次に、図2を参照して、筐体3の内部構造と前扉2の裏面構造とを説明する。同図において、筐体3内の上部には、CPU、ROM、RAM等を備えるマイクロコンピュータから形成される制御基板であって、スロットマシン1の全体動作を集中して制御するメイン制御基板30が硬質プラスチックの基板ケースに被覆されたメイン制御装置31が取り付けられている。
【0024】
筐体3内の中央には、リール装置13a、13b、13cを備える可変表示装置としてのリールユニット13が設けられている。リールユニット13は、前扉2のパネルユニット11に形成された表示窓12に対しリール装置13a、13b、13cが対向するように、筐体3のフレーム32に位置決めされて取り付けられている。
【0025】
また、リールユニット13の上部には、各リール装置13a、13b、13cを回転駆動するステッピングモータへ4相の駆動パルス信号を送出する図示しない回胴装置基板が取り付けられており、メイン制御基板30が回胴装置基板に回胴駆動(励磁)パルスデータを送出することで、各リールの回転と制動及び停止の制御を行っている。
【0026】
リールユニット13の下方には、メダル投入部15から投入されたメダルを貯留し入賞の配当の際に排出口33aからメダルを排出するメダル払出装置としてのホッパ装置33と、ホッパ装置33から溢れたメダルを収容する補助貯留部34と、スロットマシン1に内蔵される各機器へ電力を配電する主電源装置35が設けられている。
【0027】
次に、前扉2の裏面側上部には、上述の演出用照明部7を構成する発光ダイオード43と、演出用放音部9a、9bに対向するスピーカ42a、42bが取り付けられている。また、図2には示していないが、スピーカ42a、42bの間に、液晶表示ユニット10が取り付けられ、液晶表示ユニット10の裏面側に当該液晶表示ユニット等を制御駆動するサブ制御基板40が基板ケースに被覆されたサブ制御装置41が取り付けられている。
【0028】
なお、スロットマシン1の全体の動作は、筐体3側に設けられているメイン制御基板30によって統括制御されており、サブ制御基板40は、液晶表示ユニット10による演出映像の表示制御、演出用照明部7、8a、8b等を使った照明制御、及び演出用放音部9a、9b、25を使った演出効果音制御など、ゲームの演出に係る制御を主に行なっている。
【0029】
サブ制御装置41の下方には、透明な表示窓12が形成されたパネルユニット11が配置される。また、パネルユニット11は、リール装置13a、13b、13cの外周面を照射して図柄を明るく表示させるための冷陰極蛍光ランプ44と、冷陰極蛍光ランプ44を駆動するインバータ45と、スタートレバー16及びストップボタン17a、17b、17c等の操作スイッチ類の出力信号をメイン制御基板30へ転送する中継基板である中央表示基板46とを備え、これらがユニット化されている。
【0030】
パネルユニット11の下方には、メダル選別装置47が取り付けられている。メダル選別装置47は、メダル投入部14に投入されたメダルの適否を判別し、規定のメダルのみを選別する。メダル選別装置47は、内蔵するメダルセンサが投入されたメダルを検知したとき、メダル投入コマンド信号をメイン制御基板30へ送出している。
【0031】
メダル選別装置47の下方には、選別された規定のメダルをホッパ装置33へ案内するためのガイド部材48と、メダル選別装置47により排除されたメダル(又は異物)をメダル排出口24へ案内するためのガイド部材49と、入賞の際にホッパ装置33の排出口33aから排出されたメダルをメダル排出口24へ案内するためのガイド部材50が設けられている。更に、メダル排出口24に隣接して、上述した演出用放音部25に対向するスピーカ51が取り付けられている。
【0032】
かかる構成のスロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの払い出しが完了した時、又は先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この状態において、何れかのベットボタン15が押圧操作されると、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームにメダルが賭けられ、ゲームが開始される。
【0033】
ゲーム開始の状態で、スタートレバー16が傾倒操作されると、メイン制御基板30はリール装置13a、13b、13cを一斉に回転させ始める。同時に入賞役を内部的な処理で抽選し、その結果を役抽選フラグ(メモリ)に記憶する。
【0034】
次に、遊技者がストップボタン17a、17b、17cを任意の順番で押圧操作すると、メイン制御基板30は、それに従い順次、対応するリールを停止させる。そして、全てのリール装置13a、13b、13cが停止したことを検知すると、各リール装置13a、13b、13cに表示された図柄の組み合わせが、上述の役抽選フラグに記憶された入賞役に係る図柄の組み合わせと一致しているか否か判定する。これらが一致したときには、当該入賞が確定し、その入賞役の種類に応じた配当数のメダルをクレジットに加算する。入賞の配当によりクレジットが上限を超える場合には、ホッパ装置33から超過分のメダルを受皿部23へ払い出している。
【実施例1】
【0035】
本発明の遊技機のリール装置は上述したリールユニット13に用いて好適するものであり、以下、図3乃至図6を参照して本発明の第1実施例について詳述する。なお、図3はリールユニット13の外観を示す斜視図、図4はリール装置13a、13b、13cに設けられるリールテープ120の一例を示す展開図、図5はリールユニット13に備えられた一つのリール装置13aの分解斜視図、図6は図5のリール装置13aの要部断面図である。
【0036】
図3においてリールユニット13は、それぞれ取付板162に取付けられた3台のリール装置13a、13b、13cが並設されるよう、これら取付板162を底板166と天板167に固定して構成されている。ここで符号168はリールユニット13の天板167に取付けられた回胴制御装置を示し、図示しない回胴制御基板を備えている。回胴制御基板は上述したメイン制御基板30から送出されるパルスデータに従って、各リール装置13a、13b、13cのそれぞれ個別のステッピングモータ140に回胴駆動パルスを供給して各リール装置13a、13b、13cの回転、制動及び停止の制御を行うものである。
【0037】
図4は本発明のリール装置13a、13b、13cに用いられるリールテープ120の一例を示す展開図である。このリ−ルテープ120は帯状のプラスチックフィルムで形成され、外周面に複数の数字や図柄による識別情報121が描かれている。このリールテープ120は後述するリール枠130の外周面に接着剤又は両面接着テープにより貼着されて円筒状に構成される。
【0038】
図5は本発明のリール装置の一実施例を示す分解斜視図である。図において、符号140はリール110を回転駆動するステッピングモータを示し、中心部に出力軸141を備えている。出力軸141には、その軸線方向に直交する方向に貫通孔が穿設されており、この貫通孔にはリール110を回転、停止するために出力軸141の回転力をリール110に伝達する駆動軸142が挿通され固着されている。駆動軸142は剛性の高い棒状の鋼材若しくは板状のバネ鋼材を円筒状に成形し径方向に弾性を持たせた所謂スプリングピン等からなり、出力軸141に設けられた貫通孔に圧入され堅固に固着されている。
【0039】
駆動軸142の出力軸141から突出する部位には、筒状に成形された緩衝部材143、143が、駆動軸142の両端部から圧入されて固着されている。緩衝部材143、143は、リール110の回転開始時及び停止時に生ずるリール110の慣性モーメントに起因する衝撃力(慣性力)を吸収するための部材であり、防振性を高めたシリコンゴム又はエチレンアクリルゴム、或いはこれらの混成材で形成される。
【0040】
従来、一般的にシリコンゴムは損失係数(損失正接)が小さく防振には適さないとされており、特に高温時には常温時よりさらに損失係数が小さくなるが、近年、防振性を高めるとともに高温時の特性も良好なシリコンゴムが開発されている。従来のシリコンゴムの損失係数が温度10度で0.08、温度25度で0.065、温度50度で0.053程度あるのに対して、防振性を高めたシリコンゴムでは損失係数が温度10度で0.4、温度25度で0.39、温度50度で0.35程度と特性が格段に良好になっている。なお、損失係数とは損失弾性係数を貯蔵弾性係数で除した値であり、この数値が大きいほど振動や衝撃などのエネルギーを吸収して防振性が高いことを示すものである。従って、本発明の緩衝部材143、143としてこのような防振性が高く高温時の特性も良好な素材を選択することが好ましい。
【0041】
緩衝部材143、143は、出力軸141と、駆動軸142の軸線方向に数ミリメートルの空隙144、144を介した位置に固着される。この空隙144、144部分で露出している駆動軸142の部位が、後述するリール枠130の取付部131に形成された駆動軸保持部151、152に保持される被保持部145、145として機能する。
【0042】
また、出力軸141の先端部には、止めねじ147が螺入される雌ねじが螺刻されたねじ孔148が形成されている。
【0043】
符号130はリール枠を示し、このリール枠130の中央部には、ステッピングモータ140の駆動軸142を取付けるための取付部131が形成されている。この取付部131の中心にはステッピングモータ140の出力軸141が挿通される貫通孔150と、駆動軸142に固着された緩衝部材143、143が収納される収納部153、153と、これら貫通孔150及び収納部153、153の間に位置する駆動軸保持部151、152が形成されている。
【0044】
2つの駆動軸保持部151及び152は、それぞれ一対のリブ151a、151b及び152a、152bで構成され、これらのリブ151a、151b及び152a、152bにて挟持するように駆動軸142の被保持部145、145を保持する。
【0045】
取付部131の外周には径方向に放射状に延設された複数の支持部132が一体的に形成され、これら支持部132の先端部133は円環状に形成されている。この円環状の先端部133にはリールテープ120の片側端面部が固着される第1の環状部134と、リールテープ120の他方の端面部が固着される第2の環状部135とが複数の梁部136で結合されて一体的に形成されている。これら取付部131、支持部132、133、第1及び第2の環状部134、135並びに複数の梁部136が硬質プラスチック等で一体的に成形されてリール枠130が形成されている。
【0046】
このように形成されたリール枠130の第1及び第2の環状部134、135の外周面に、接着剤又は両面接着テープによってリールテープ120が固着され、リール110が構成される。
【0047】
図6は図5のリール装置の要部断面図である。リール枠130の外周にリールテープ120を固着して構成されたリール110の取付部131に形成された貫通孔150(図5参照)にステッピングモータ140の出力軸141が挿通され、この出力軸141の先端部に形成されたねじ孔148にワッシャ146を介して止めねじ147が螺入され、リール110にステッピングモータ140が取付けられてリール装置13aが構成されている。このとき駆動軸142に固着された緩衝部材143、143はリール枠130の取付部131に形成された収納部153、153に収納され、駆動軸142の被保持部145、145が駆動軸保持部151、152(図5参照)を構成するリブ151a、151b(図5参照)及び152a、152b(図5参照)に挟持されて保持される。
【0048】
このように構成されたリール装置13aは、ステッピングモータ140に駆動パルスを印加してステッピングモータ140を回転、制動及び停止させることにより、リール110が回転、停止する。
【0049】
回転しているステッピングモータ140が停止したとき、リール110の取付部131の駆動軸保持部151、152(図5参照)が弾性体等を介さずに駆動軸142を保持しているので、リールを振動させることなく確実に停止させることができる。また、取付部131の収納部153、153に、駆動軸142に固着された緩衝部材143、143が収納されているので、これら緩衝部材143、143によってリール110の慣性モーメントに起因する停止時の衝撃を吸収することができる。本実施例では、駆動軸保持部151、152が、モータの出力軸141が挿通される貫通孔150(図5参照)と駆動軸142に固着された緩衝部材143、143が収納される収納部153、153との間にリブ状(151a、151b、152a、152b)に形成されているので、駆動軸保持部151、152の剛性を高めている。
【実施例2】
【0050】
図7は本発明の第2実施例に係るリール111を示す斜視図である。図7において第1実施例と同等の機能を有する部材、部位には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。この第2実施例は、第1実施例のリール枠130(図5参照)を主リール枠137と副リール枠138の2体で構成しているところが第1実施例と異なる。
【0051】
即ち、ステッピングモータ140の出力軸141が挿通される貫通孔150と緩衝部材143、143が収納される収納部153、153と駆動軸保持部151、152が形成された取付部131と、この取付部131から放射状に延設された複数の支持部132と、この支持部132の先端部133からリール111の回転軸線方向に延設された環状部134とを一体に成形して主リール枠137が形成されている。
【0052】
また、主リール枠137の環状部134の外径と同一の外径に環状の副リール枠138が形成されている。これら主リール枠137、副リール枠は硬質プラスチックを成形して形成されている。
【0053】
この第2実施例に係るリール111は、主リール枠137の環状部134の外周面と副リール枠の外周面に、それぞれリールテープ120の両端面部を接着剤又は両面接着テープで固着して構成されている。
【0054】
このように構成された第2実施例のリール111は第1実施例のリール110(図5参照)に比べて梁部136(図5参照)の分リール111を軽量に構成することができるので、リール111の慣性モーメントを小さくすることができ、リール111の停止時の衝撃を小さくすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明に係る遊技機のリール装置は、スロットマシンやパチンコ遊技機等、回転表示器を備えた遊技機に利用して好適するものである。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係る遊技機としてのスロットマシンの正面図である。
【図2】図1のスロットマシンの内部構造を表した図である。
【図3】本発明に係るリールユニットを示す斜視図である。
【図4】本発明に係るリールテープの展開図である。
【図5】本発明に係るリール装置の分解斜視図である。
【図6】図5のリール装置の要部断面図である。
【図7】本発明に他の実施例に係るリールの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
13a、13b、13c リール装置
110、111 リール
120 リールテープ
121 識別情報
130 リール枠
131 取付部
132、133 支持部(先端部)
134、135 環状部
136 梁部
137 主リール枠
138 副リール枠
140 モータ(ステッピングモータ)
141 出力軸
142 駆動軸
143 緩衝部材
144 空隙
145 被保持部
150 貫通孔
151、152 駆動軸保持部
151a、151b、152a、152b リブ
153 収納部




 

 


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