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発明の名称 弾球遊技機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−14655(P2007−14655A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−201139(P2005−201139)
出願日 平成17年7月11日(2005.7.11)
代理人 【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
発明者 齋藤 剛 / 池田 輝幸 / 丹下 主税 / 内山 雅允 / 北川 和樹 / ▲高▼野 有司 / 西潟 司 / 高橋 豪 / 多鹿 剛司 / 吉藤 隆文 / 西谷 記一 / 三宅 重夫 / 串間 成晃 / 竹内 尊浩 / 沢田 裕美子
要約 課題
確変という受益機会を積極的に活用しようという遊技者の意欲を喚起させる。

解決手段
第1特別図柄と第2特別図柄の2種類の特別図柄を変動表示させることが可能なぱちんこ遊技機に関する。遊技者に有利な特定遊技実行中において、二つの特別図柄のうちの一方の図柄が当たり態様にて停止表示されると特定遊技の実行は一旦終了する。その当たり態様が特定の当たり態様であれば、その後に特定遊技は再実行される。特定遊技実行中において、第1特別図柄の停止態様が特定の当たり態様に決定されていて特定遊技が終了した後に特定遊技の再実行が予定される状況においては、第1特別遊技が開始されるまでの猶予期間が第2特別図柄の変動時間を1回以上包含可能となる。
特許請求の範囲
【請求項1】
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動口と、
前記第1始動口への遊技球の入球を契機に第1抽選を実行する第1抽選手段と、
前記第2始動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、
前記第1抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第1特別図柄表示装置と、
前記第2抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第2特別図柄表示装置と、
前記第1抽選の結果を示す第1特別図柄を前記第1特別図柄表示装置に変動表示させる第1特図制御手段と、
前記第2抽選の結果を示す第2特別図柄を前記第2特別図柄表示装置に変動表示させる第2特図制御手段と、
前記第1特別図柄の変動表示開始に際し、前記第1特別図柄の変動停止時における表示態様を前記第1抽選の結果に応じて決定する第1図柄決定手段と、
前記第2特別図柄の変動表示開始に際し、前記第2特別図柄の変動停止時における表示態様を前記第2抽選の結果に応じて決定する第2図柄決定手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第1抽選が当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第1可変入球装置と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第2抽選が当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第2可変入球装置と、
遊技者に有利な第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、
遊技者に有利な第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、
前記第1抽選が当たりとなり、前記第1特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第1作動条件が成立したと判定し、前記第1可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第1特別遊技を実行する第1特別遊技制御手段と、
前記第2抽選が当たりとなり、前記第2特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第2作動条件が成立したと判定し、前記第2可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第2特別遊技を実行する第2特別遊技制御手段と、
前記第1作動条件および前記第2作動条件が通常状態よりも成立しやすい特定遊技を実行させるための条件である特定遊技開始条件と、前記特定遊技の実行を終了させるための条件である特定遊技終了条件を保持する特定遊技条件保持手段と、
特定遊技実行中において、前記第1特別図柄および前記第2特別図柄のうちの一方の図柄が複数種類の当たり態様のうちいずれかの当たり態様にて停止表示されると前記特定遊技終了条件が成立したとして前記特定遊技の実行を一旦終了し、前記一方の図柄の当たり態様が前記複数種類の当たり態様のうちの一つである特定の当たり態様であれば、その後に前記特定遊技開始条件が再成立したとして前記特定遊技を再実行する特定遊技制御手段と、
前記第1特別図柄の停止態様が前記特定の当たり態様に決定されていて前記特定遊技の実行が予定される状況においては、前記第1特別図柄の変動表示が開始されてからその当たりにともなって前記第1特別遊技が開始されるまでの猶予期間が前記第2特別図柄の変動時間を1回以上包含可能となるように前記第2特別図柄の変動時間および前記猶予期間のうち少なくともいずれかの長さを調整する特図調整手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動口と、
前記第1始動口への遊技球の入球を契機に第1抽選を実行する第1抽選手段と、
前記第2始動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、
前記第1抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第1特別図柄表示装置と、
前記第2抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第2特別図柄表示装置と、
前記第1抽選の結果を示す第1特別図柄を前記第1特別図柄表示装置に変動表示させる第1特図制御手段と、
前記第2抽選の結果を示す第2特別図柄を前記第2特別図柄表示装置に変動表示させる第2特図制御手段と、
前記第1特別図柄の変動表示開始に際し、前記第1特別図柄の変動停止時における表示態様を前記第1抽選の結果に応じて決定する第1図柄決定手段と、
前記第2特別図柄の変動表示開始に際し、前記第2特別図柄の変動停止時における表示態様を前記第2抽選の結果に応じて決定する第2図柄決定手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第1抽選および前記第2抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
遊技者に有利な第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、
遊技者に有利な第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、
前記第1抽選が当たりとなり、前記第1特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第1作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第1特別遊技を実行する第1特別遊技制御手段と、
前記第2抽選が当たりとなり、前記第2特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第2作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第2特別遊技を実行する第2特別遊技制御手段と、
前記第1作動条件および前記第2作動条件が通常状態よりも成立しやすい特定遊技を実行させるための条件である特定遊技開始条件と、前記特定遊技の実行を終了させるための条件である特定遊技終了条件を保持する特定遊技条件保持手段と、
特定遊技実行中において、前記第1特別図柄および前記第2特別図柄のうちの一方の図柄が複数種類の当たり態様のうちいずれかの当たり態様にて停止表示されると前記特定遊技終了条件が成立したとして前記特定遊技の実行を一旦終了し、前記一方の図柄の当たり態様が前記複数種類の当たり態様のうちの一つである特定の当たり態様であれば、その後に前記特定遊技開始条件が再成立したとして前記特定遊技を再実行する特定遊技制御手段と、
前記第1特別図柄の停止態様が前記特定の当たり態様に決定されていて前記特定遊技の実行が予定される状況においては、前記第1特別図柄の変動表示が開始されてからその当たりにともなって前記第1特別遊技が開始されるまでの猶予期間が前記第2特別図柄の変動時間を1回以上包含可能となるように前記第2特別図柄の変動時間および前記猶予期間のうち少なくともいずれかの長さを調整する特図調整手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項3】
前記特図調整手段は、前記第1特別図柄の停止態様が前記特定の当たり態様に決定されていて前記特定遊技の実行が予定される前記状況においては、前記猶予期間における前記第1特別図柄の変動時間および停止表示時間のうちの少なくとも一方を通常よりも延長させることを特徴とする請求項1または2に記載の弾球遊技機。
【請求項4】
前記特図調整手段は、前記第1特図制御手段および前記第2特図制御手段が時間的に並行して前記第1特別図柄および前記第2特別図柄をそれぞれ変動表示させている状況において、前記第1特別図柄と前記第2特別図柄が共に当たり態様にて停止表示される場合には、前記第1特別遊技および前記第2特別遊技のうち先に停止表示された図柄によって発生した特別遊技が終了するまでは他方の図柄の変動表示を継続させ、その特別遊技が終了した後に前記他方の図柄の停止にともなう特別遊技が実行されるように調整することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
【請求項5】
前記特図調整手段は、通常状態においては前記第1特別図柄および前記第2特別図柄のうち一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる第1調整モードを選択し、特定遊技実行中においては前記第1特別図柄および前記第2特別図柄を時間的に並行して変動表示させる第2調整モードを選択することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の弾球遊技機。
【請求項6】
前記第1特別図柄の停止態様が前記特定の当たり態様に決定されていて前記特定遊技の実行が予定される前記状況においては、前記特定遊技が開始予定であることを報知する報知手段を更に備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の弾球遊技機。
【請求項7】
特定遊技実行中において、前記第1特別図柄の停止態様が前記特定の当たり態様以外の当たり態様に決定されていて前記特定遊技が終了した後に特定遊技の再実行が予定されない状況においては、前記特定遊技が継続されない旨を報知する報知手段を更に備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の弾球遊技機。
【請求項8】
前記報知手段は、報知時から前記第1特別図柄の停止タイミングに至るまでの残余時間を報知することを特徴とする請求項6または7に記載の弾球遊技機。
【請求項9】
前記第1始動口および前記第2始動口のいずれかへの遊技球の入球を目的とした遊技者による打ち分けが可能となるように、前記遊技領域において前記第1始動口の設けられる位置から少なくとも水平方向において所定の距離をとって前記第2始動口を設けたことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の弾球遊技機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機における遊技状態制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
弾球遊技機として様々な機種のぱちんこ遊技機が親しまれている。従来のぱちんこ遊技機の中には、遊技盤上に形成された始動口へ遊技球が落入すると、その結果としてランダムに抽選値が取得されるものがある。取得された抽選値は保留球として、たとえば最大4個まで一時記憶される。保留球は順次、一つずつ読み出されて当否判定され、その判定結果に応じて特別図柄とよばれる図柄が変動表示される。このとき、特別図柄の変動表示と連動して、装飾図柄とよばれる演出目的の図柄が変動表示される場合もある。読み出された抽選値による抽選結果に基づいて、特別図柄の停止表示態様が決定される。
【0003】
所定時間の変動表示後、当たり態様にて特別図柄が停止表示されると、いわゆる「大当たり」として特別遊技に遊技状態が移行する。特別遊技は、複数回の単位遊技で構成される。遊技盤上に形成される大入賞口は単位遊技の開始時に開放される。単位遊技はその開始から、所定期間、たとえば30秒間経過するか、あるいは単位遊技中において遊技球が大入賞口へ9球以上入賞したときに終了する。このとき大入賞口も一旦閉鎖される。単位遊技中において、大入賞口内に設けられたVゾーンとよばれる特定領域を遊技球が通過していれば、単位遊技は次の単位遊技へと継続される。このとき再び大入賞口は開放される。単位遊技は所定回数、たとえば、15回を限度として継続され得る。遊技球が大入賞口に落入すると、通常よりも多くの遊技球が賞球として払い出される。
一般的な遊技者は多くの賞球を獲得するために大入賞口を開放させる、すなわち、特別遊技に遊技状態を移行させることを主たる目的として遊技を行う(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−230714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特別図柄の変動表示が開始されると、遊技者はその停止によって示される抽選の結果を待つという心理状態になりやすい。いいかえれば、特別図柄の変動期間中は、「遊技球の行方に基づく受益性」という弾球遊技本来の遊技性は抑制されがちとなる。
【0005】
その一方で、近年、遊技性向上を更に追求すべく、第1種、第2種、第3種などの枠に縛られない機種開発の必要性が認識されている。こうした枠に縛られない新しいタイプの弾球遊技機においては、特別図柄の変動期間においても遊技者の技量が受益性に影響する遊技機を提供できると本発明者は想到した。
【0006】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、弾球遊技機の図柄変動期間における遊技性を高めるための技術、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様は、弾球遊技機である。
この遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動口と、第1始動口への遊技球の入球を契機に第1抽選を実行する第1抽選手段と、第2始動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、第1抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第1特別図柄表示装置と、第2抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第2特別図柄表示装置と、第1抽選の結果を示す第1特別図柄を第1特別図柄表示装置に変動表示させる第1特図制御手段と、第2抽選の結果を示す第2特別図柄を第2特別図柄表示装置に変動表示させる第2特図制御手段と、第1特別図柄の変動表示開始に際し、第1特別図柄の変動停止時における表示態様を第1抽選の結果に応じて決定する第1図柄決定手段と、第2特別図柄の変動表示開始に際し、第2特別図柄の変動停止時における表示態様を第2抽選の結果に応じて決定する第2図柄決定手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第1抽選が当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第1可変入球装置と、遊技領域の所定位置に設けられ、第2抽選が当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第2可変入球装置と、遊技者に有利な第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、遊技者に有利な第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、第1抽選が当たりとなり、第1特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第1作動条件が成立したと判定し、第1可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第1特別遊技を実行する第1特別遊技制御手段と、第2抽選が当たりとなり、第2特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第2作動条件が成立したと判定し、第2可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第2特別遊技を実行する第2特別遊技制御手段と、第1作動条件および第2作動条件が通常状態よりも成立しやすい特定遊技を実行させるための条件である特定遊技開始条件と、特定遊技の実行を終了させるための条件である特定遊技終了条件を保持する特定遊技条件保持手段と、特定遊技実行中において、第1特別図柄および第2特別図柄のうちの一方の図柄が複数種類の当たり態様のうちいずれかの当たり態様にて停止表示されると特定遊技終了条件が成立したとして特定遊技の実行を一旦終了し、一方の図柄の当たり態様が複数種類の当たり態様のうちの一つである特定の当たり態様であれば、その後に特定遊技開始条件が再成立したとして特定遊技を再実行する特定遊技制御手段と、第1特別図柄の停止態様が特定の当たり態様に決定されていて特定遊技の実行が予定される状況においては、第1特別図柄の変動表示が開始されてからその当たりにともなって第1特別遊技が開始されるまでの猶予期間が第2特別図柄の変動時間を1回以上包含可能となるように第2特別図柄の変動時間および猶予期間のうち少なくともいずれかの長さを調整する特図調整手段と、を備える。
【0008】
この態様における弾球遊技機は、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機を複数混在させたような遊技機であってもよい。第1可変入球装置、第2可変入球装置において、遊技者に不利な状態とは、遊技球が入球すべき入口が閉鎖した状態ないしは狭い状態を指してもよく、遊技者に有利な状態とは、その入口が開放した状態ないしは相対的に広い状態を指してもよい。特定遊技開始条件は、たとえば、第1特別遊技または第2特別遊技のいずれかが実際に終了したタイミングにて成立するとしてもよい。
【0009】
遊技者は、第1特別遊技または第2特別遊技という2種類の特別遊技に遊技状態を移行させることを主たる目的として遊技を行うことになる。この態様においては、第1および第2可変入球装置の二つの可変入球装置が設けられるため、それにともなって第1特別遊技と第2特別遊技における好適な打球方法を異ならせやすい。これにより、弾球遊技機における技術介入性を高めている。
以下、第1特別遊技と第2特別遊技をまとめていうときには、単に「特別遊技」とよぶ。そのほかにも、第1始動口と第2始動口などのように、2種類の遊技性においてそれぞれ対応関係にある構成部材をまとめていうときには同様に称する。変動表示される各特別図柄は、グラフィックス表現されてもよいし、LEDなどの点滅表示として表現されてもよい。すなわち、所定期間、変動態様を示す視覚的表現であればよい。
「特定遊技」とは、確変ともよばれる確率変動遊技であってもよいが、時短ともよばれる変動短縮遊技であってもよい。ここでいう特定遊技は、通常の遊技状態に比べて特別遊技に移行しやすい遊技者に有利な遊技状態であればよい。
【0010】
第1特別図柄と第2特別図柄は時間的に並行して変動表示されてもよい。その場合、第1抽選の結果が第1特別図柄の変動停止によって確定的に表示される前に、第2抽選の実行を可能とできるので、遊技者は2種類の遊技性を有利に利用できる。また、第1始動口と第2始動口の二つの始動口が設けられるため、第1抽選を実行させるための好適な打球方法と第2抽選を実行させるための好適な打球方法を異ならせやすい。これにより、弾球遊技機における技術介入性をいっそう高めている。
【0011】
更に、第1特別図柄の停止態様が特定の当たり態様に決定されていて、第1特別遊技終了後の特定遊技実行が予定される状況(以下、「特定遊技予約状況」とよぶ)において、第1特別遊技が開始されるまでの猶予期間内に第2特別図柄を1回以上、好ましくは多数回変動表示可能となるように設定される。このような態様によれば、遊技者は特定遊技への移行という将来的な受益を保証された状況下で、安心して第2始動口に関連する遊技を楽しみやすくなる。
【0012】
本発明の別の態様もまた、弾球遊技機である。
この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動口と、第1始動口への遊技球の入球を契機に第1抽選を実行する第1抽選手段と、第2始動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、第1抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第1特別図柄表示装置と、第2抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第2特別図柄表示装置と、第1抽選の結果を示す第1特別図柄を第1特別図柄表示装置に変動表示させる第1特図制御手段と、第2抽選の結果を示す第2特別図柄を第2特別図柄表示装置に変動表示させる第2特図制御手段と、第1特別図柄の変動表示開始に際し、第1特別図柄の変動停止時における表示態様を第1抽選の結果に応じて決定する第1図柄決定手段と、第2特別図柄の変動表示開始に際し、第2特別図柄の変動停止時における表示態様を第2抽選の結果に応じて決定する第2図柄決定手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第1抽選および第2抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、遊技者に有利な第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、遊技者に有利な第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、第1抽選が当たりとなり、第1特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第1作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第1特別遊技を実行する第1特別遊技制御手段と、第2抽選が当たりとなり、第2特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第2作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第2特別遊技を実行する第2特別遊技制御手段と、第1作動条件および第2作動条件が通常状態よりも成立しやすい特定遊技を実行させるための条件である特定遊技開始条件と、特定遊技の実行を終了させるための条件である特定遊技終了条件を保持する特定遊技条件保持手段と、特定遊技実行中において、第1特別図柄および第2特別図柄のうちの一方の図柄が複数種類の当たり態様のうちいずれかの当たり態様にて停止表示されると特定遊技終了条件が成立したとして特定遊技の実行を一旦終了し、一方の図柄の当たり態様が複数種類の当たり態様のうちの一つである特定の当たり態様であれば、その後に特定遊技開始条件が再成立したとして特定遊技を再実行する特定遊技制御手段と、第1特別図柄の停止態様が特定の当たり態様に決定されていて特定遊技の実行が予定される状況においては、第1特別図柄の変動表示が開始されてからその当たりにともなって第1特別遊技が開始されるまでの猶予期間が第2特別図柄の変動時間を1回以上包含可能となるように第2特別図柄の変動時間および猶予期間のうち少なくともいずれかの長さを調整する特図調整手段と、を備える。
【0013】
この態様における弾球遊技機も、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機を複数混在させたような遊技機であってもよい。このような態様においても、遊技者は特定遊技予約状況下で、安心して第2始動口に関連する遊技を楽しむことができる。
また、一つの可変入球装置により2種類の特別遊技を実現することにより、二つの可変入球装置を設ける場合に比べて、遊技領域における占有スペースを小さくしやすくなるというメリットがある。
【0014】
特図調整手段は、第1特別図柄の停止態様が特定の当たり態様に決定されていて特定遊技の実行が予定される状況においては、猶予期間における第1特別図柄の変動時間および停止表示時間のうちの少なくとも一方を通常よりも延長させてもよい。
【0015】
たとえば、特図調整手段は特定遊技予約状況にあることを検出すると、第1特別図柄の変動時間を長く設定するように第1特図制御手段に指示してもよい。あるいは、第1特別図柄の停止時間を長く設定するように指示してもよい。このような処理によれば、特定遊技予約状況の発生とともに猶予期間における第2抽選の試行機会を簡易に拡大させることができる。特に、特定遊技実行中において特定遊技予約状況となったときには、猶予期間の延長は実質的に当該特定遊技実行期間の延長となるため、いっそう遊技者に有利となる。
【0016】
特図調整手段は、第1特図制御手段および第2特図制御手段が時間的に並行して第1特別図柄および第2特別図柄をそれぞれ変動表示させている状況において、第1特別図柄と第2特別図柄が共に当たり態様にて停止表示される場合には、第1特別遊技および第2特別遊技のうち先に停止表示された図柄によって発生した特別遊技が終了するまでは他方の図柄の変動表示を継続させ、その特別遊技が終了した後に他方の図柄の停止にともなう特別遊技が実行されるように調整してもよい。
【0017】
このような態様によれば、第1抽選および第2抽選が共に当たりとなった場合であっても、先の特別遊技実行中においては遊技者はその特別遊技に集中し、その終了後には、改めて他方の特別遊技を実行できる。第1抽選と第2抽選が共に当たりとなると、遊技者は2種類の特別遊技を順次楽しむことができる。2種類の遊技性を備えながらも遊技者から見て遊技状況を把握しやすい弾球遊技機を提供できる。
【0018】
特図調整手段は、通常状態においては第1特別図柄および第2特別図柄のうち一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる第1調整モードを選択し、特定遊技実行中においては第1特別図柄および第2特別図柄を時間的に並行して変動表示させる第2調整モードを選択してもよい。
【0019】
このような態様によれば、特定遊技実行中であることを条件として、2種類の特別図柄を時間的に並行して変動表示させることができる。既に述べたように2種類の特別図柄が時間的に並行して変動表示されることは遊技者にとって受益機会が拡大されることになる。特定遊技と通常状態の間における遊技者利益の差がいっそう拡大されやすくなるため、遊技状態が大きく変化する弾球遊技を提供しやすくなる。
【0020】
これらの遊技機は、第1特別図柄の停止態様が前記特定の当たり態様に決定されていて前記特定遊技の実行が予定される状況においては、特定遊技が開始予定であることを報知する報知手段を更に備えてもよい。
【0021】
このような態様によれば、遊技者は特定遊技予約状況にあることを早期に認識できる。報知によって、遊技者は将来の特定遊技移行が保証された状態にあることを認識した上で、安心して第2遊技を楽しむことができる。
【0022】
これらの遊技機は、特定遊技実行中において、第1特別図柄の停止態様が特定の当たり態様以外の当たり態様に決定されていて特定遊技が終了した後に特定遊技の再実行が予定されない状況においては、特定遊技が継続されない旨を報知する報知手段を更に備えてもよい。
【0023】
このような態様によれば、遊技者は特定遊技が継続終了するという将来的に不利益の発生をあらかじめ認識することができる。すなわち、遊技者は、第2特別図柄によって特定遊技開始条件を成立させることができても、いずれ第1特別図柄の将来的に停止にともなって特定遊技が終了することを知ることができる。このような報知によって遊技者は的確に遊技状況を認識することができる。
【0024】
報知手段は、報知時から第1特別図柄の停止タイミングに至るまでの残余時間を報知してもよい。
【0025】
このような態様によれば、遊技者はリアルタイムで猶予期間の残余時間を認識できる。特に、特定遊技実行中である場合には、遊技者にとって有利な期間としての猶予期間において遊技者の緊張感を高める上で効果がある。また、特定遊技の継続が完了するまでの残余期間を報知する場合にも、遊技者が遊技状況をより的確に認識する上で効果がある。
【0026】
第1始動口および第2始動口のいずれかへの遊技球の入球を目的とした遊技者による打ち分けが可能となるように、遊技領域において第1始動口の設けられる位置から少なくとも水平方向において所定の距離をとって第2始動口を設けてもよい。
【0027】
このような態様によれば、遊技者は第1始動口と第2始動口への打ち分けをしやすくなる。そのため、猶予期間においては、第2始動口に遊技球を導くべく打球する遊技者と、漫然と打球する遊技者の受益格差を設けやすくなる。いいかえれば、遊技状態に応じて打球方法の変化を要する技術介入性の高い弾球遊技を提供しやすくなる。
【0028】
また、第2始動口は、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態へと変化する構造を有しており、特定遊技制御手段は、特定遊技実行中においては通常状態に比べて第2始動口における遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化しやすくなるよう制御してもよい。
【0029】
また、特定遊技制御手段は、特定遊技開始条件が成立したときには第1抽選および第2抽選の双方または一方の当たり確率を通常状態における当たり確率よりも高い確率に設定することにより、前記第1作動条件および前記第2作動条件の双方または一方が通常状態よりも成立しやすい遊技状態として特定遊技を実行してもよい。
【0030】
このような態様によれば、特定遊技実行中においては第2始動口に遊技球が落入しやすくなり、あるいは、第2特別遊技に移行しやすくなるため、遊技者にとっては特に有利な遊技性を発揮できる。このような態様によれば特定遊技の遊技性をいっそう明確化しやすくなる。
【0031】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、遊技者の技量が遊技者利益として反映しやすい、技術介入性の高い弾球遊技機を提供する上で効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。これらの遊技性を両立させるために、本実施例のぱちんこ遊技機は、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプ、複数の大入賞口を備える。以下、第1始動入賞口、第1特別図柄、第1大入賞口によって実現される遊技のことを「第1遊技」、第2始動入賞口、第2特別図柄、第2大入賞口によって実現される遊技のことを「第2遊技」とよぶ。本実施例におけるぱちんこ遊技機においては、第1遊技と第2遊技を同時並行実行可能となっている。ただし、第1特別遊技と第2特別遊技は同時並行実行できない。
【0034】
本実施例に示すぱちんこ遊技機の基本的な仕様は以下の通りである。
1.遊技状態は、「通常遊技」と「特別遊技」に大別される。通常遊技実行中においては、遊技者は特別遊技への移行を目的として打球する。遊技者は、特別遊技に移行すると通常遊技に比べて多くの賞球獲得を期待できる。
2.通常遊技は、更に「通常状態」と「特定遊技」に大別される。特定遊技実行中においては後述する当否抽選の当たり確率が通常状態よりも高い確率に設定されるため、通常状態に比べて特別遊技に移行しやすくなる。すなわち、本実施例における特定遊技とは、いわゆる確率変動遊技のことである。
3.特別遊技終了後においては、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示回数が合計100回に達するまで変動短縮遊技が実行される。変動短縮遊技の詳細については後述する。
4.3つの始動入賞口を備える。そのうちの二つは第1遊技の契機となる始動入賞口である。残りの一つは第2遊技の契機となる始動入賞口である。これらの始動口は、基本的に通常遊技中であろうと特別遊技中であろうと遊技球は入球可能である。また、通常状態であろうと特定遊技実行中であろうと、基本的に、これらの始動入賞口には遊技球は入球可能である。ただし、変動短縮遊技実行中においては、第2遊技の契機となる始動入賞口に遊技球が入球しやすくなる。
5.第1特別遊技と第2特別遊技にそれぞれ対応して二つの大入賞口を備える。
6.第1特別図柄と第2特別図柄は同時並行的に変動表示可能である。
7.第1遊技により特定遊技、すなわち、確変状態に移行したときには、第2遊技も確変状態にて実行される。このように、通常状態か確変状態かといった通常遊技における遊技状態は、二つの遊技間で共通である。
以上の仕様をもとに、本実施例におけるぱちんこ遊技機10について説明する。なお、本発明から把握される弾球遊技機としては上記仕様に制約されることなく様々なバリエーションが考えられる。そのようなバリエーションのいくつかについては変形例として後に付言する。
【0035】
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。
同図に関連して、まず、ぱちんこ遊技機10の構成を述べた後に、遊技の内容について説明する。
ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
【0036】
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
【0037】
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、第1始動入賞口(以下、「第1始動口」という)62、第2始動入賞口(以下、「第2始動口」という)63、第3始動入賞口(以下、「第3始動口」という)67、センター飾り64、第1大入賞口91、第2大入賞口92、作動口68、一般入賞口72を含む。更に遊技領域52には、図示しない多数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
【0038】
第1始動口62と第3始動口67は第1遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動口63は第2遊技に対応する始動入賞口として設けられる。
第1始動口62は、始動入賞検出装置74を備える。始動入賞検出装置74は、第1始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口63は、始動入賞検出装置75と、普通電動役物95と、普通電動役物95を開閉させるための普通電動役物ソレノイド94を備える。始動入賞検出装置75は、第2始動口63への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。また、第2始動口63の入球口の上には、遊技球の入球を阻害するための遊技釘93が設けられている。そのため、第2始動口63は、普通電動役物95が開放されなければ遊技球が入球しにくい構造となっている。第3始動口67は、始動入賞検出装置77と、普通電動役物65と、普通電動役物65を開閉させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。始動入賞検出装置77は、第3始動口67への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第3始動入賞情報を生成する。
【0039】
第1始動口62と第3始動口67は第1遊技に対応する点で機能が共通するが、それぞれへの入球に対する賞球数が異なる。たとえば第1始動口62の賞球数が「3」に設定されるのに対して、第3始動口67の賞球数が「7」に設定されるなど、賞球数に差を設けることにより多様な遊技性を実現する。第1始動口62は第3始動口67の入口を覆うような位置に設けられているので、第3始動口67は普通電動役物65が開放されなければ遊技球が入球しない構造となっている。
【0040】
一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
【0041】
第1大入賞口91は第1遊技に対応する大入賞口として設けられ、第2大入賞口92は第2遊技に対応する大入賞口として設けられる。第1大入賞口91は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、第1大入賞口91を開閉させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、第1大入賞口91への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入賞情報を生成する。
第2大入賞口92は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置79と、第2大入賞口92を開閉させるための大入賞口ソレノイド81を備える。入賞検出装置79は、第2大入賞口92への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入賞情報を生成する。
【0042】
第1大入賞口91は、第1特別図柄192が所定の当たり図柄にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。第1大入賞口91はアウト口58の左上方の位置に設けられる。第2大入賞口92は、第2特別図柄193が所定の当たり図柄にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。第2大入賞口92はアウト口58の右上方の位置に設けられる。
【0043】
遊技領域52の略中央に演出表示装置60が設けられ、その左右に第1遊技に対応する第1特別図柄表示装置70と第2遊技に対応する第2特別図柄表示装置71が設けられている。第1特別図柄表示装置70には第1遊技に対応する第1特別図柄192の変動が表示され、第2特別図柄表示装置71には第2遊技に対応する第2特別図柄193の変動が表示される。第1特別図柄192は、第1始動口62または第3始動口67への遊技球の落入を契機として行われる抽選(以下、「第1当否抽選」とよぶ)の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり図柄(以下、単に、「当たり図柄」とよぶ)にて停止されたときに第1特別遊技としての大当たりが発生する。第1特別図柄表示装置70は、たとえば7セグメントLEDで構成される表示手段である。
第2特別図柄193は、第2始動口63への遊技球の落入を契機として行われる抽選(以下、「第2当否抽選」とよぶ)の結果に対応した図柄であり、その変動表示が当たり図柄にて停止されたときに第2特別遊技としての大当たりが発生する。第2特別図柄表示装置71は、たとえば「○」と「×」のマークが交互に点灯するランプで構成される表示手段である。
【0044】
演出表示装置60の画面には第1遊技に対応する第1領域194と第2遊技に対応する第2領域195が設定される。第1領域194には第1特別図柄192に連動する第1装飾図柄190を含む演出画像の変動が表示され、第2領域195には第2特別図柄193に連動する第2装飾図柄191を含む演出画像の変動が表示される。第1領域194と第2領域195は、それぞれの背景に対照的な色を施して視覚的に区別させてもよい。
第1装飾図柄190は、第1特別図柄192で示される第1当否抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第1遊技に対応する。第2装飾図柄191は、第2特別図柄193で示される第2当否抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第2遊技に対応する。演出表示装置60は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191として、たとえばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、機械式のドラムやLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。
【0045】
なお、第1特別図柄192および第2特別図柄193は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の第1特別図柄表示装置70および右下方の第2特別図柄表示装置71にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。
【0046】
作動口68は、第2始動口63の上方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は第3始動口67の普通電動役物65や第2始動口63の普通電動役物95を拡開させるための抽選(以下、「普通図柄抽選」とよぶ)の契機となる。普通図柄抽選が当たりとなると、普通電動役物ソレノイド76と普通電動役物ソレノイド94は、それぞれ普通電動役物65と普通電動役物95を所定時間開放させる。これにより、一時的に遊技球は第2始動口63や第3始動口67に入球しやすくなる。特に、第2始動口63の上方に位置する作動口68を通過した遊技球は、その通過を契機として実行される普通図柄抽選の結果によって普通電動役物95が開放されると、そのまま第2始動口63に導かれやすくなる。
【0047】
ただし、通常は、普通図柄抽選の当たり確率は、65535分の1程度の低確率に設定されるため、遊技球を第2始動口63に落入させるには、実質的に閉鎖状態にある普通電動役物95と遊技釘93の隙間に遊技球を通す必要がある。これに対して、変動短縮遊技(以下、「時短」ともいう)実行中においては、普通図柄抽選の当たり確率は、1.03分の1程度の高確率に設定される。そのため、遊技球を作動口68に通過させると、容易に遊技球を第2始動口63に入球させることができる。
【0048】
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72、第1始動口62、第2始動口63、第3始動口67、第1大入賞口91、第2大入賞口92の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
【0049】
遊技球が第1始動口62または第3始動口67に落入すると、第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192が変動表示され、演出表示装置60の第1領域194において第1装飾図柄190が変動表示される。遊技球が第2始動口63に落入すると、第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193が変動表示され、演出表示装置60の第2領域195において第2装飾図柄191が変動表示される。第1特別図柄192、第2特別図柄193、第1装飾図柄190、第2装飾図柄191の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の第1特別図柄192が当たり図柄であった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である第1特別遊技に移行し、第1大入賞口91の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した第1装飾図柄190は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。停止時の第2特別図柄193が当たり図柄であった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である第2特別遊技に移行し、第2大入賞口92の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した第2装飾図柄191もまた、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。
【0050】
第1大入賞口91および第2大入賞口92は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような第1大入賞口91または第2大入賞口92の開閉が所定回数、たとえば15回繰り返される。
【0051】
特別遊技が発生した場合であって当否抽選などの所定の条件が満たされた場合、特別遊技の終了後に特定遊技として確率変動遊技(以下、「確変」ともいう)が開始される。確変状態においては、通常状態より高い当たり確率で当否抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。また、第1特別遊技または第2特別遊技が終了したときには、いわゆる時短である変動短縮遊技が所定期間実行される。時短は、所定の終期、たとえば第1特別図柄192または第2特別図柄193が100回変動するまで継続される。時短中は、第1特別図柄192または第2特別図柄193の変動時間が概ね短縮される。
【0052】
ここで、確変への移行契機に関して更に説明しておく。
特別図柄の停止時の図柄は、当たり図柄と外れ図柄に分類される。当たり図柄は、更に確変図柄と非確変図柄のいずれかに分類される。第1特別図柄または第2特別図柄のいずれかが確変図柄にて停止表示されると確変状態に移行する。より正確には、確変図柄による変動停止によって特別遊技が実行され、特別遊技終了時から確変状態に移行する。
確変状態にあるときにいずれかの特別図柄が非確変図柄にて停止表示されると、確変状態から通常状態に戻る。一方、確変状態にあるときにいずれかの特別図柄が確変図柄にて停止表示されるときにも一旦は確変状態から通常状態に戻るが、特別遊技終了後に確変状態に再移行するため、実質的に確変状態を継続させることができる。なお、停止図柄が外れ図柄であっても、確変状態や通常状態の間における状態遷移の契機とはならない。
まとめると、以下の通りである。
通常状態:
いずれかの特別図柄が確変図柄にて停止表示されると特別遊技終了後に確変状態に移行する。
確変状態:
いずれかの特別図柄が当たり図柄にて停止表示されると当否抽選の確率は通常の確率に戻された上で特別遊技が実行される。ただし、この当たり図柄が確変図柄であれば、その特別遊技終了後に、再び、当否抽選の確率が高確率に設定される。すなわち、確変状態が実質的に継続する。
【0053】
作動口68を遊技球が通過すると、所定時間、普通図柄とよばれる図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は演出表示装置60の右方に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が所定の当たり態様にて停止すると、第3始動口67の普通電動役物65が所定時間拡開する。なお、時短中は、そうでないときに比べて普通図柄の変動時間が短縮される。そのため、単位時間当たりの普通図柄抽選の回数が増加するため、第3始動口67や第2始動口63がいっそう開放されやすくなる。
【0054】
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り64は、第1遊技に対応する第1特図保留ランプ20が下部左側に設けられ、第2遊技に対応する第2特図保留ランプ21が下部右側に設けられ、普通図柄変動に対応する普図保留ランプ22が左側部に設けられている。
第1特図保留ランプ20および第2特図保留ランプ21は、それぞれ4個のランプからなり、それぞれの点灯個数によって第1遊技および第2遊技のそれぞれにおける当否抽選値の保留数を表示する。第1特図保留ランプ20における当否抽選値の保留数は、第1特別図柄192の変動中、第1特別遊技の実行中、第2特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第1始動口62等へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。第2特図保留ランプ21における当否抽選値の保留数は、第2特別図柄193の変動中、第1特別遊技の実行中、第2特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第2始動口63へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。
普図保留ランプ22もまた4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。また遊技効果ランプ90が遊技領域52に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。操作ボタン82は、遊技者が遊技機側所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
【0055】
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に第1始動口62、第2始動口63、第3始動口67へ入賞したときの当否抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板102による当否抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。
セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
【0056】
図3は、ぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、第1始動口62、第2始動口63、第3始動口67、第1大入賞口91、第2大入賞口92、一般入賞口72、作動口68、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
【0057】
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124、作動条件保持手段176、特定遊技条件保持手段182を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、演出決定手段132、演出表示制御手段134を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
【0058】
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口62に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口63に入賞したと判断し、第3始動入賞情報を受け取ると遊技球が第3始動口67に入賞したと判断する。入球判定手段110は、第1大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第1大入賞口91に入賞したと判断し、第2大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第2大入賞口92に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
【0059】
当否抽選手段112は、第1抽選手段126、第2抽選手段128、普図抽選手段136を含む。第1抽選手段126は、第1始動口62または第3始動口67への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である第1特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を第1の当否抽選値として取得する。第2抽選手段128は、第2始動口63への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である第2特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を第2の当否抽選値として取得する。第1と第2の当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。普図抽選手段136は、作動口68を遊技球が通過したときに普図抽選値を取得する。各抽選値は、保留制御手段116により一時的に保留される。ただし、保留制御手段116により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ当否抽選値または普図抽選値が取得され、保留される。
【0060】
第1抽選手段126および第2抽選手段128は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1抽選手段126および第2抽選手段128は、通常時には通常確率による当否判定のための当否テーブル(以下、「通常当否テーブル」ともよぶ)を参照し、確変時には通常確率より当たりの確率が高い当否テーブル(以下、「確変当否テーブル」ともよぶ)を参照する。第1抽選手段126および第2抽選手段128は、これら複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定する。こうして、第1当否抽選や第2当否抽選が実行され、その当否が判定される。なお、本明細書において「テーブル」とは、一方のデータに対応する他方のデータを特定できる形式にてメモリの記憶領域に記録される2種類以上のデータまたはその記録形式を指すものであればよい。
【0061】
通常当否テーブルにおいては、当否抽選値が0〜255の範囲にあるときには当たり、256〜65535の範囲にあるときには外れと判定される。一方、確変当否テーブルにおいては、当否抽選値が0〜1500の範囲にあれば当たり、1501〜65535の範囲にあるときには外れと判定される。通常状態においては、第1抽選手段126と第2抽選手段128は共に同じ通常当否テーブルを使用して当否抽選を実行する。確変状態においては、第1抽選手段126と第2抽選手段128はやはり同じ確変当否テーブルを使用して当否抽選を実行する。第1抽選手段126や第2抽選手段128は遊技球が各始動口に入球したときに当否抽選値を生成し、保留制御手段116はこうして生成された当否抽選値を保持する。第1抽選手段126や第2抽選手段128は、保持されている当否抽選値を順次読み出して、特別図柄変動開始時にその当否を判定する。
【0062】
普図抽選手段136もまた、普通図柄抽選の当否を判定するときに参照する普図当否テーブルを複数保持する。複数の普図当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と普図抽選値とが対応付けられており、当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。時短中においては、そうでないときに比べて普通図柄抽選の当たり確率が高い確率に設定されることは既に述べた通りである。すなわち、時短中においては、そうでないときに比べて普図当否テーブルにおける当たりの範囲が拡大される。
【0063】
第1抽選手段126により実行された第1当否抽選の判定結果は、第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192の形で変動表示され、演出表示装置60の第1領域194において第1装飾図柄190の形で変動表示される。第2抽選手段128により実行された第2当否抽選の判定結果は、第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193の形で変動表示され、演出表示装置60の第2領域195において第2装飾図柄191の形で変動表示される。普図抽選手段136による判定結果は、普通図柄表示装置59において普通図柄の形で変動表示される。
【0064】
図柄決定手段114は、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60に表示させる停止図柄と変動パターンを、当否抽選手段112による当否抽選の結果に応じて決定する。また、図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を普通図柄抽選により決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。図柄決定手段114は、特別図柄や普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。
【0065】
図柄決定手段114は、第1図柄決定手段138、第2図柄決定手段140、普図決定手段142を含む。第1図柄決定手段138は、第1特別図柄192の変動開始時においてその停止図柄を決定するための図柄決定抽選値を取得する。図柄決定抽選値は、0〜255の範囲で生成される乱数である。図柄範囲テーブルは、図柄決定抽選値と停止図柄の対応関係を定めた判定テーブルである。図柄範囲テーブルによれば、第1当否抽選が当たりであることを条件として、図柄決定抽選値が0〜180の範囲にあるときには、第1特別図柄192の停止図柄は確変図柄となる。一方、181〜255の範囲にあるときには、第1特別図柄192の停止図柄は非確変図柄となる。
【0066】
また、第1図柄決定手段138は、第1特別図柄192の変動開始時において更にその変動パターンを決定するためのパターン決定抽選値も取得する。パターン決定抽選値も、0〜255の範囲で生成される乱数である。パターン決定テーブルは、パターン決定抽選値と特別図柄の変動パターンの対応関係を定めた判定テーブルである。第1図柄決定手段138は、パターン決定テーブルを参照してパターン決定乱数に基づいて対応する変動パターンを決定する。
【0067】
同様にして、第2図柄決定手段140は、第2特別図柄193を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第2当否抽選の判定結果と図柄決定抽選値とに応じて第2特別図柄193の停止図柄を決定する。第2図柄決定手段140は、第2当否抽選の判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。第1図柄決定手段138および第2図柄決定手段140は、決定した停止図柄および変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118および演出決定手段132へ送出する。
【0068】
第1図柄決定手段138および第2図柄決定手段140は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。
【0069】
普図決定手段142は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための普図抽選値に応じて普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段124が第3始動口67の普通電動役物65を所定時間拡開する。また、開閉制御手段124は、第2始動口63の普通電動役物95も所定時間拡開させる。
【0070】
保留制御手段116は、第1保留手段144、第2保留手段146、普図保留手段147を含む。第1保留手段144は、第1抽選手段126により取得された第1の当否抽選値を保留球として保持する。第2保留手段146は、第2抽選手段128により取得された第2の当否抽選値を保留球として保持する。普図保留手段147は、普図抽選手段136により取得された普図抽選値を保留球として保持する。第1と第2の当否抽選値と普図抽選値は、それぞれの保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限はそれぞれ4である。第1保留手段144により保留された第1の当否抽選値の数は第1特図保留ランプ20におけるランプの点灯数で表され、第2保留手段146により保留された第2の当否抽選値の数は第2特図保留ランプ21におけるランプの点灯数で表され、普図保留手段147により保留された普図抽選値の数は普図保留ランプ22におけるランプの点灯数で表される。
【0071】
メイン表示制御手段118は、第1特図制御手段148、第2特図制御手段150、特図調整手段152、普図制御手段153を含む。第1特図制御手段148は、第1当否抽選の結果を第1図柄決定手段138により決定された変動パターンにしたがって第1特別図柄192の変動表示として第1特別図柄表示装置70に表示させる。第2特図制御手段150は、第2当否抽選の結果を第2図柄決定手段140により決定された変動パターンにしたがって第2特別図柄193の変動表示として第2特別図柄表示装置71に表示させる。第1特図制御手段148および第2特図制御手段150は、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信することにより、メイン表示制御手段118および演出表示制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段153は、普図抽選手段136による抽選の結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置59に表示させる。
【0072】
第1特別図柄192および第2特別図柄193を同時並行的に変動表示可能である。第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち一方が当たり図柄で停止されたとき他方の変動表示がなされていない場合は、特図調整手段152は、その他方の変動表示の開始を待機させる。そのため、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は新たに開始されず、また、特別遊技が同時にもう一つ発生することもないので、遊技者は一つの特別遊技に集中することができる。
【0073】
特図調整手段152は、第1特別図柄192および第2特別図柄193が共に変動表示されているときに、一方の特別図柄が当たり図柄にて変動停止されると、その当たりによって発生した特別遊技が終了するまで他方の特別図柄の変動表示をそのまま継続させる。この場合、第1特別図柄192または第2特別図柄193の変動時間を計測するタイマの進行を一時停止することによって変動状態を継続させる。たとえば、第1特別図柄192の変動表示中に第2特別図柄193が当たり図柄で変動停止された場合、第1特別図柄192の変動表示を第2特別遊技が終了するまで継続させる。同様に、第2特別図柄193の変動表示中に第1特別図柄192が当たり図柄で変動停止された場合は、第2特別図柄193の変動表示を第1特別遊技が終了するまで継続させる。
このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御し、特に複数の特別遊技が同時実行されるような混乱を未然に回避する。これにより遊技の複雑化を回避しつつそれぞれの遊技性を好適に発揮させることができる。
【0074】
作動条件保持手段176は、第1作動条件保持手段178および第2作動条件保持手段180を含む。第1作動条件保持手段178は、第1特別遊技へ移行するための条件である第1作動条件を保持する。第2作動条件保持手段180は、第2特別遊技へ移行するための条件である第2作動条件を保持する。第1作動条件および第2作動条件は、特別遊技制御手段120によって参照され、いずれかの作動条件が成立したときに特別遊技が実行される。
【0075】
特別遊技制御手段120は、第1特別遊技制御手段154および第2特別遊技制御手段156を含む。第1特別遊技制御手段154は、第1当否抽選の結果が当たりとなり、第1特別図柄192が当たり図柄で停止されたときに第1作動条件が成立したと判定し、第1大入賞口91を開放させることにより第1特別遊技を実行する。第2特別遊技制御手段156は、第2当否抽選の結果が当たりとなり、第2特別図柄193が当たり図柄で停止されたときに第2作動条件が成立したと判定し、第2大入賞口92を開放させることにより第2特別遊技を実行する。特別遊技は、第1大入賞口91または第2大入賞口92の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした1回または複数回の単位遊技で構成される。単位遊技はたとえば15回を上限として繰り返され、1回の単位遊技において第1大入賞口91または第2大入賞口92を約30秒間開放させる。第1特別遊技制御手段154および第2特別遊技制御手段156は、単位遊技の継続回数を消化したときに特別遊技を終了させる。
【0076】
特定遊技条件保持手段182は、特定遊技開始条件と特定遊技終了条件を保持する。
特定遊技開始条件は、通常状態から確変状態に移行するための条件である。本実施例においては、特定遊技開始条件が成立するためには、第1または第2当否抽選の結果が当たりであって、かつ、その停止図柄が予め定められた確変図柄でなければならない。確変図柄にて当たりが成立すると、特別遊技終了のタイミングで特定遊技開始条件が成立する。
特定遊技終了条件は、確変状態から通常状態に戻すための条件である。本実施例においては、第1または第2当否抽選の結果が当たりとなり特別図柄が停止表示されたタイミングで特定遊技終了条件が成立する。すなわち、既に確変状態にあるときに、第1特別図柄または第2特別図柄が当たり図柄にて停止表示されると一律に確変状態は終了することになる。ただし、その当たり図柄が確変図柄であれば、特別遊技終了のタイミングで特定遊技開始条件が成立するので、再び確変状態となる。一方、当たり図柄が非確変図柄であれば、特定遊技終了条件が成立するだけなので、特別遊技終了後の遊技状態は通常状態のままである。一旦確変状態に移行すれば、この確変図柄による当たりである限り、いいかえれば、非確変図柄による当たりとならない限り、遊技者は確変状態を実質的に継続させることができる。確変状態をどのくらい継続できるかというのは、遊技者にとって特に関心が高い遊技要素である。
【0077】
特定遊技実行手段122は、確変状態と通常状態の状態遷移を制御する。特定遊技実行手段122は、特定遊技開始条件が成立すると遊技状態を確変状態へ移行させる。確変状態において特定遊技終了条件が成立すると、特定遊技実行手段122は確変状態から通常状態に遊技状態を移行させる。
【0078】
開閉制御手段124は、第2始動口63や第3始動口67、第1大入賞口91、第2大入賞口92の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電動役物ソレノイド94と普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、第2始動口63と第3始動口67をそれぞれ開放させる。また、開閉制御手段124は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド80または大入賞口ソレノイド81に開放指示を送り、第1大入賞口91または第2大入賞口92を開放させる。
【0079】
パターン記憶手段130は、第1パターン記憶手段158および第2パターン記憶手段160を含む。第1パターン記憶手段158および第2パターン記憶手段160は、装飾図柄を含む演出画像の変動パターンとして複数の変動パターンデータを保持する。
【0080】
演出決定手段132は、第1演出決定手段162および第2演出決定手段164を含む。第1演出決定手段162は、第1装飾図柄190の停止図柄と変動パターンを、第1抽選手段126による抽選の結果、第1特別図柄192の停止図柄、第1特別図柄192の変動パターンに応じて決定する。第1演出決定手段162は、第1装飾図柄190の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。第2演出決定手段164は、第2装飾図柄191の停止図柄と変動パターンを、第2抽選手段128による抽選の結果、第2特別図柄193の停止図柄、第2特別図柄193の変動パターンに応じて決定する。第2演出決定手段164は、第2装飾図柄191の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。
【0081】
第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、たとえば第1抽選手段126または第2抽選手段128による判定結果が特別遊技への移行を示す場合は「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、第1装飾図柄190や第2装飾図柄191として揃える数字には、第1特別図柄192や第2特別図柄193と同じ数字が選ばれるのが好ましい。たとえば、第1特別図柄192または第2特別図柄193が「3」の場合は第1装飾図柄190または第2装飾図柄191が「333」となる。第1抽選手段126または第2抽選手段128による判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。ただし、当否判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄の変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。第1演出決定手段162および第2演出決定手段164は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄と演出画像の変動パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。
【0082】
演出画像の変動パターンには、演出画像の変動表示態様、すなわち演出画像の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段132は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい演出画像の変動パターンを選択する。
【0083】
演出表示制御手段134は、第1演出制御手段168、第2演出制御手段170、演出調整手段172、および領域設定手段174を含む。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理を更に制御する。第1演出制御手段168は、第1当否抽選の結果を、選択された変動パターンデータにしたがって演出画像として演出表示装置60の第1領域194に変動表示させる。第2演出制御手段170は、第2当否抽選の結果を、選択された変動パターンデータにしたがって演出画像として演出表示装置60の第2領域195に変動表示させる。
【0084】
領域設定手段174は、演出表示装置60の画面に第1領域194および第2領域195を設定する。第1領域194および第2領域195は、同じ画面内に並べられるように、または、重ね合わされるように設定されてもよい。本実施例においては、演出表示装置60として単一の表示装置を例示するが、変形例においては複数の表示装置で複合的に構成させてもよい。その場合、第1領域194と第2領域195はそれぞれ別個の表示装置に設定されてもよい。領域設定手段174は、演出表示装置60の画面において、第1領域194を第2始動口63よりも第1始動口62および第3始動口67に近い位置へ設定し、第2領域195を第1始動口62および第3始動口67よりも第2始動口63に近い位置へ設定する。本実施例においては、第1始動口62および第3始動口67が左側に設けられ、第2始動口63が右側に設けられているのに合わせて、第1領域194が左側に設けられ、第2領域195が右側に設けられる。これにより、第1領域194と第1始動口62および第3始動口67とが対応し、第2領域195と第2始動口63とが対応する関係が遊技者にとって感覚的に把握しやすい。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技者からみた遊技の複雑化を効果的に抑制できる。
【0085】
演出調整手段172は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191を同時並行的に変動表示させることもできる。すなわち、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち一方が変動表示中であっても他方の変動表示開始を妨げない。演出調整手段172は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち、一方が当たり図柄で停止されたとき、他方の変動表示がなされていない場合はその変動表示の開始を待機させる。
【0086】
演出調整手段172は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり図柄にて変動停止された場合、変動中の装飾図柄に関しては当たりによって発生した特別遊技が終了するまで変動表示をそのまま継続させる。この場合、第1装飾図柄190または第2装飾図柄191の変動時間を計測するタイマの進行を一時停止することによって変動状態を継続させる。たとえば、第1装飾図柄190の変動表示中に第2装飾図柄191が当たり図柄で変動停止された場合、第1装飾図柄190の変動表示を第2特別遊技が終了するまで継続させる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御し、特に複数の特別遊技が同時実行されるような混乱を未然に回避する。
【0087】
さて、本実施例におけるぱちんこ遊技機10は、以下の特定遊技予約状況において特徴的な遊技性が発揮される。
特定遊技予約状況とは、
1.第1特別図柄の変動期間中であること、または、第1特別図柄の変動開始タイミングであること
2.第1特別図柄が確変図柄にて停止予定であること
の2つの条件(以下、これら2つの条件をまとめて「特定遊技予約条件」ともよぶ)が満たされる状況である。
【0088】
図4は、特定遊技予約状況における第1特別図柄と第2特別図柄の変動表示の関係を示すタイムチャートである。以下に示すタイムチャートは、特定遊技予約状況下における制御の一例により、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の特徴的な遊技性を説明するためのものである。
図4(a)は、特定遊技予約状況において第1特別図柄の停止タイミングよりも先に第2特別図柄が非確変図柄にて停止する場合のタイムチャートである。
第1特別図柄の変動表示は時刻tから開始されている。時刻tにおいては確変状態にあり、ここで上記した特定遊技予約条件が成立して特定遊技予約状況となったとする。すなわち、1.第1特別図柄の変動期間に移行し、かつ、2.第1図柄決定手段138により第1特別図柄の停止図柄は確変図柄として決定されたとする。第1特別図柄の変動パターンは、時刻tから時刻tまでの変動表示を予定している。そのため、時刻tにおいて、第1特別図柄が変動停止することにより特定遊技終了条件が一旦成立する。確変図柄なので第1特別遊技終了後に特定遊技開始条件が成立する。第1特別図柄の変動停止後に確変状態から通常状態に戻るが、第1特別遊技終了後に再び確変状態へ移行するため、確変状態の実質的な継続が予定されているといえる。
【0089】
第1特別図柄と第2特別図柄は時間的に並行して変動表示可能である。時短中には遊技球は第2始動口63に入球しやすくなるため、このときに時短中であれば並行変動させやすくなる。同図では、時刻tから時刻tまで第2特別図柄が変動表示されているが、このときには、第2特別図柄は外れ図柄にて停止されている。外れ図柄であるので特定遊技終了条件は成立せず、時刻t以降も確変状態は継続する。時刻tから更に第2特別図柄の変動表示が開始され、この第2特別図柄は非確変図柄にて時刻tに停止される。これにより特定遊技終了条件が成立して、即時に確変状態から通常状態に戻る。第2特別図柄が当たり図柄の一種である非確変図柄にて停止されたため、時刻tから時刻tまで第2特別遊技が実行される。また、第1特別図柄の変動表示中に第2作動条件が成立したので、時刻tにから時刻tまでの第2特別遊技実行期間においては、第1特別図柄の変動表示は内部的に停止される。これにより、第1特別図柄の本来の停止タイミングである時刻tに(t−t)を加算した時刻である時刻tが、第1特別図柄の新たな停止予定時刻となる。
【0090】
第2特別遊技は、時刻tに終了する。このとき、第1特別図柄の内部的な停止は解除される。第2特別図柄は時刻tにおいて非確変図柄にて停止表示されていたので、第2特別遊技終了後の時刻tになっても特定遊技開始条件が成立することはなく、通常状態のままである。時刻tにおいて、今度は第1特別図柄が予定されていた確変図柄にて停止表示される。第1特別図柄は当たり図柄の一種である確変図柄にて停止表示されたので、第1作動条件が成立して時刻tから時刻tまで第1特別遊技が実行される。時刻tに至ると、停止図柄が確変図柄であったために再び特定遊技開始条件が成立することになり、再度確変状態に移行する。
【0091】
図4(b)は、特定遊技予約状況において第1特別図柄の停止タイミングよりも後に第2特別図柄が非確変図柄にて停止するときのタイムチャートである。
同図においても、第1特別図柄の変動表示が時刻tから開始されている。時刻tにおいては確変状態にあり、特定遊技予約条件が成立したとする。時刻tにおいては、第1特別図柄は時刻tまで変動表示され、確変図柄にて停止表示予定となっている。この場合も、第1特別図柄の変動停止によって特定遊技終了条件が成立しても、特定遊技開始条件の成立が予約されている。
【0092】
同図でも、時刻tから時刻tまで第2特別図柄が変動表示され、外れ図柄にて停止されている。外れ図柄であるので特定遊技終了条件は成立せず、時刻t以降も確変状態は継続する。時刻tから第2特別図柄の変動表示が開始され、非確変図柄にて停止表示される。その停止予定時刻は時刻tである。ここで、図4(b)の場合、第2特別図柄の停止表示よりも先の、時刻tにおいて第1特別図柄の変動表示が停止されている。第1作動条件の成立により、時刻tから時刻tまで第1特別遊技が実行される。第2特別図柄の変動表示中に第1作動条件が成立したので、時刻tから時刻tまでは、第2特別図柄の変動表示は内部的に停止される。t−tの第1特別遊技実行時間分だけ、第2特別図柄の変動時間が延長されることになる。第2特別図柄の本来の停止タイミングである時刻tに(t−t)を加算した時刻である時刻tが、第2特別図柄の新たな停止予定時刻となる。
なお、第1特別図柄が確変図柄という当たり図柄の一種にて停止表示されたため、時刻tにおいて特定遊技終了条件が成立し、一旦確変状態から通常状態に戻る。
【0093】
第1特別遊技は時刻tに終了する。第1特別図柄は時刻tにおいて確変図柄にて停止表示されているので、時刻tから再び確変状態となる。しかし、時刻tにおいて、今度は第2特別図柄が非確変図柄にて停止表示される。第2作動条件が成立して時刻tから時刻tまで第2特別遊技が実行される。停止図柄が非確変図柄であったため、第2特別遊技終了時に特定遊技開始条件は成立せず、時刻t以降も通常状態のままである。
【0094】
まとめると、図4(a)に示したように第1特別図柄の停止より前に第2特別図柄が非確変図柄にて停止表示されても、第1特別図柄が時刻tにて確変図柄にて停止表示されることにより、最終的に時刻t以降も確変状態は継続される。一方、図4(b)に示したように第1特別図柄の停止よりも後に第2特別図柄が非確変図柄にて停止表示されると、本来継続が予定されていた確変状態は継続しなくなる。
【0095】
図4(a)の時刻tから時刻tは、実際には第1特別図柄の変動時間と第1特別図柄の停止時間を合わせた期間である。以下、特定遊技予約状況におけるこのような期間のことを「猶予期間」ともよぶ。図(b)であれば、時刻tから時刻tまでが猶予期間に相当する。この猶予期間中に遊技者は確変状態にて第2当否抽選を実行可能である。
【0096】
猶予期間に比べて第2特別図柄の変動時間は充分に短い。少なくとも、猶予期間中に第2特別図柄の変動表示を複数回実行可能であることが望ましい。遊技者は、猶予期間を利用してなるべく多くの回数、第2当否抽選を実行させるべく打球してもよい。猶予期間に第2当否抽選の実行回数が多く設定されることはそれだけ第2特別遊技に移行させやすくなるため遊技者にとって有利である。特に、時刻tにおいて既に確変状態であれば、猶予期間中は第2当否抽選を高確率設定で実行できる。確変状態の継続が予定された上で、確変状態の猶予期間に第2始動口63へ多くの遊技球を入球させることにより、遊技者は受益機会をいっそう拡大させることができる。また、本実施例の場合、時短中にはそうでない場合に比べて第2始動口63への遊技球を入球させやすくなるので、確変状態かつ時短状態の猶予期間は遊技者にいっそう有利となる。第2始動口63への遊技球の入球可否が遊技者利益に大きく影響するため、ぱちんこ遊技機10の技術介入性を高めることができる。
その一方で、図4(b)に示す状態が現出した場合、遊技者は確変状態への移行または継続という時刻tにおいて予定されていた利益を失うことになる。そのため、受益機会が拡大可能でありながら、確変継続という既得権そのものを失うリスクを孕んだ期間として猶予期間を設定することにより、スリリングな遊技を提供できる。
【0097】
なお、図4(a)および図4(b)に示すいずれの場合であっても、二つの特別図柄が当たり図柄にて停止表示されることにより発生する二つの特別遊技のうちの一方はタイムシフトされるので、これらの特別遊技は順番に実行されている。そのため、遊技者は第1特別遊技の利益を享受しながらも、更に、第2特別遊技の利益を享受しやすい。
【0098】
猶予期間に比べて第2特別図柄の変動時間を短く設定するためのアルゴリズムとしては、たとえば、以下の方法がある。
(1)特定遊技予約状況においては、第1特別図柄の変動時間を長く設定する。
特図調整手段152は、特定遊技予約条件が成立したときには、第1図柄決定手段138に指示して、第1特別図柄の変動時間を通常よりも長い時間に設定させる。すなわち、1.第1特別図柄の変動開始タイミングであって、2.第1特別図柄が確変図柄にて停止予定であるときには、特図調整手段152は、第1特別図柄の変動時間を通常よりも長く設定させてもよい。あるいは、特図調整手段152は、1.第1特別図柄の変動開始タイミングにおいて変動パターンが決定済であり、2.第1特別図柄が確変図柄にて停止予定であるときには、第1特別図柄の変動時間が通常よりも長い変動パターンに再選択させてもよい。第1図柄決定手段138は、通常のパターン決定テーブルよりも長い変動時間の変動パターンが選択されやすい特別のパターン決定テーブルにて、第1特別図柄の変動パターンを決定してもよい。たとえば、通常のパターン決定テーブルによって特定される第1特別図柄の平均変動時間は、約30秒であるとする。これに対し、特別のパターン決定テーブルによって特定される第1特別図柄の平均変動時間は、約180秒であってもよい。このように、特定遊技予約状況にあるときとそうでないときで第1特別図柄の変動時間を異なるパターン決定テーブルにて決定することにより、猶予時間に対する第2特別図柄の変動時間の相対的な長さを短くすることができる。
このような場合、既に確変状態にあるときに特定遊技予約条件が成立したときにユニークな遊技性が発揮される。すなわち、(1)のような処理によって第1特別図柄の変動時間が延長される結果、確変状態が実質的に延長されることになるので、遊技者に有利となる。遊技者は猶予期間がどの程度長く設定されるかについて興味を喚起される。
【0099】
(2)特定遊技予約状況においては、第1特別図柄の停止時間を長く設定する。
特図調整手段152は、特定遊技予約条件が成立したときには、第1図柄決定手段138に指示して、第1特別図柄の停止時間を通常よりも長い時間に設定させる。第1図柄決定手段138は、通常時における第1特別図柄の停止時間を2秒としている。これに対し、第1図柄決定手段138は特図調整手段152から上記指示をうけると、第1特別図柄の停止時間を、たとえば60秒といった長時間に設定する。このような態様によっても、猶予期間に対する第2特別図柄の変動時間の相対的な長さを短くすることができる。
このような場合も、既に確変状態にあるときに特定遊技予約条件が成立すると、(1)と同じく確変状態が実質的に延長されることになるので、遊技者に有利となる。
【0100】
(3)特定遊技予約状況においては、第2特別図柄の変動時間を短く設定する。
特図調整手段152は、特定遊技予約状況を示す上記2条件が成立したときには、第2図柄決定手段140に指示して、第2特別図柄の変動時間を通常よりも短い時間に設定させる。第2図柄決定手段140は、通常のパターン決定テーブルよりも短い変動時間の変動パターンが選択されやすい特別のパターン決定テーブルにて、第2特別図柄の変動パターンを決定してもよい。たとえば、通常のパターン決定テーブルによって特定される第2特別図柄の平均変動時間は、約30秒であるとする。これに対し、特別のパターン決定テーブルによって特定される第2特別図柄の平均変動時間は、約5秒であるとしてもよい。このように、特定遊技予約状況にあるときとそうでないときで第2特別図柄の変動時間を異なるパターン決定テーブルにて決定することにより、猶予時間に対する第2特別図柄の変動時間の相対的な長さを短くすることができる。
このような場合、猶予期間中においては単位時間あたりの第2抽選回数を増加させやすくなる。いいかえれば、猶予期間においてはそうでない場合に比べて単位時間あたりの第2作動条件成立確率が高くなるので、遊技者に有利となる。第2遊技に関して、時短に類似した有利さが発揮されるといえる。
【0101】
なお、以下の方法は任意に組み合わされても良い。このような処理によって、猶予期間に対する第2特別図柄の変動時間を短く設定することにより、猶予期間中に第2特別図柄をより多く変動表示させやすくなる。本実施例においては、以下、上記(1)に示した方法にて猶予期間と第2特別図柄の変動時間の関係が調整されるとして説明する。
なお、更に別例として、第1図柄決定手段138と第2図柄決定手段140は、それぞれ異なるパターン決定テーブルを保持してもよい。第1特別図柄の変動パターンは、変動時間の平均が60秒間となるパターン決定テーブルから選択され、第2特別図柄の変動パターンは、変動時間の平均が5秒となるパターン決定テーブルから選択されてもよい。このような態様によれば、定常的に、第1特別図柄の変動時間に比べて第2特別図柄の変動時間を短く設定できるので、上記特定遊技予約状況においても猶予期間に比べて第2特別図柄の変動時間を短く設定することが可能となる。
【0102】
第1特別図柄の変動表示に際して、第1演出決定手段162は第1装飾図柄も変動表示させる。このとき、第1演出決定手段162は、特図調整手段152により特定遊技予約状況の発生を通知されると、猶予期間中の所定のタイミング、たとえば、第1装飾図柄の変動開始時に猶予期間に入ったことを示す予告画像を演出表示装置60に表示させる。これは、いいかえれば、確変状態への移行または継続が予定されていることを示す予告画像である。第1演出決定手段162は、このような予告画像をその演出過程において表示させる変動パターンを選択して、第1装飾図柄を変動表示させる。あるいは、第1演出決定手段162は、第1装飾図柄の変動表示中に予め用意された予告画像を所定のタイミングで演出表示装置60に表示させてもよい。あるいは、遊技者が操作ボタン82を押下したことを条件として、その押下タイミングにて予告画像が表示されるとしてもよい。予告画像により、遊技者は猶予期間にあることを認識して、将来の受益に対する期待感を抱きつつ第2遊技を楽しむことができる。
【0103】
予告画像が表示された後、猶予期間の残り時間が演出表示される。この残り時間は、時間経過と共にカウントダウン表示され、猶予期間が終了する、すなわち、第1装飾図柄が停止して第1特別遊技に移行するタイミングにて0となる。ただし、図4(b)に示したように、第2特別図柄によって確変への移行または継続がキャンセルされたときには、確変の継続がキャンセルされた旨を画像表示させてもよい。残り時間が長いときには図4(a)に示したように第2始動口63への遊技球の入球は遊技者にとって受益機会となりやすいが、残り時間が短いときには図4(b)に示したように、確変状態への移行または継続予定がキャンセルされるリスクが高くなる。このカウントダウン表示によって遊技者は猶予期間の残り時間を認識して、第2始動口63に向けた打球をすべきか否かを好適に判断しやすくなる。
【0104】
ここで、第1特別図柄が非確変図柄にて停止する場合の遊技性についても若干付言しておく。なお、第1特別図柄と第2特別図柄は並行変動可能であることを前提として説明する。
1.時刻tにおいて通常状態にあるとき
遊技者は、第1特別図柄が停止しても確変状態に移行しないことを予告画像によって早期に認識してもよい。このとき、遊技者は積極的に第2遊技を実行して、第2特別遊技への移行を試行すべきか否かを選択する。図4(b)のように第1特別図柄停止後に第2特別図柄を確変図柄にて停止させることができれば、同図における時刻t以降に確変状態に移行できるというメリットがある。また、第2遊技の実行によって第2特別遊技を移行できるかもしれない。
一方、図4(a)に示したように第1特別図柄停止前に第2特別図柄が確変図柄にて停止すると、せっかく確変図柄を停止できても実質的に時刻tから時刻tまでしか確変状態とならないかもしれない。この場合、遊技者にとっては第2当否抽選が「確変」当たりとなってもむしろ運を無駄遣いしてしまったような落胆感の方が大きくなるかもしれない。このような心理から、かえって第2遊技に対して消極的になるかもしれない。
2.時刻tにおいて確変状態にあるとき
遊技者は、第1特別図柄が停止しても確変状態が継続しないことを予告画像によって早期に認識してもよい。このとき、遊技者は積極的に第2遊技を実行して、第2特別遊技への移行を試行すべきか否かを選択する。図4(b)のように第1特別図柄停止後に第2特別図柄を確変図柄にて停止させることができれば、同図における時刻t以降に確変状態に移行できるというメリットがある。また、第2遊技の実行によって第2特別遊技を移行できるかもしれない。そもそも、時刻tにおいて既に確変状態にあるのだから第2当否抽選を高い当たり確率で実行できるというメリットもある。
一方、図4(a)に示したように第1特別図柄停止前に第2特別図柄が確変図柄にて停止すると、せっかく確変図柄を停止できても実質的に時刻tから時刻tまでしか確変状態とならないかもしれない。この場合も1.と同様に、遊技者にとっては第2当否抽選が「確変」当たりとなったことのメリットを充分に享受できなくなってしまう。やはり、遊技者は確変当たりをひいたときの落胆感を回避するためにかえって第2遊技に対して消極的になるかもしれない。
図4で説明した、第1特別図柄が確変図柄にて停止する場合の遊技性についても同様のことがいえる。第1特別図柄が停止するまでの期間において遊技者は第2遊技を実行すべきか否かを考量することになる。このような態様によって、遊技者にプレイスタイルの選択機会を提供できるインタラクティブな遊技が実現される。
【0105】
図5は、ぱちんこ遊技機の基本的な動作過程を示すフローチャートである。
まず、遊技球が第1始動口62、第2始動口63、第3始動口67、一般入賞口72、第1大入賞口91、第2大入賞口92などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行し(S10)、特別遊技中でなければ(S12のN)、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、特別遊技中であれば(S12のY)、第1特別遊技または第2特別遊技の制御処理を実行し(S16)、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
【0106】
図6は、図5におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。
第1始動口62または第3始動口67へ入賞した場合であって(S50のY)、第1保留手段144への保留が上限を超えない場合(S52のY)、第1保留手段144に第1の当否抽選値が格納される(S56)。S50において第1始動口62または第3始動口67へ入賞がない場合は(S50のN)、S52とS56の処理をスキップする。S52において、第1始動口62または第3始動口67へ入賞したもののその保留が第1保留手段144の上限数を超えてしまう場合は(S52のN)、S56の処理をスキップする。
次に、第2始動口63へ入賞した場合であって(S58のY)、第2保留手段146への保留が上限を超えない場合(S60のY)、第2保留手段146に第2の当否抽選値が格納される(S62)。S58において第2始動口63へ入賞がない場合は(S58のN)、S60とS62の処理をスキップする。S60において、第2始動口63へ入賞したもののその保留が第2保留手段146の上限数を超えてしまう場合は(S60のN)、S62の処理をスキップする。
【0107】
次に、作動口68へ遊技球が通過した場合であって(S63のY)、普図保留手段147への保留が上限を超えない場合(S64のY)、普図保留手段147に普図抽選値が格納される(S65)。S63において作動口68への遊技球の通過がない場合は(S63のN)、S64およびS65の処理をスキップする。S64において作動口68を遊技球が通過したもののその保留が普図保留手段147の上限数を超えてしまう場合は(S64のN)、S65の処理をスキップする。
【0108】
図7は、図5におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を処理し(S67)、第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を処理し(S68)、普通図柄の変動表示を処理する(S69)。なお、S67、S68、S69の処理順序はあくまでも説明の便宜上定義した順序にすぎず、どのような順序で処理してもよい。第1特別図柄192および第2特別図柄193は同時並行的に変動表示可能であり、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191もまた同時並行的に変動表示可能である。
【0109】
図8は、図7におけるS67、S68の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。S67、S68における各図柄変動は、基本的に処理が共通するので、これらを一つのフローでまとめて説明する。以下、S67の処理としては第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を示し、S68の処理としては第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を示す。
保留制御手段116に当否抽選値の保留がなされている場合(S30のY)、図柄変動が表示中でなければ(S32のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S34)。その判定結果に応じた変動パターンにしたがって変動表示が開始される(S36)。S30において当否抽選値が保留されていなかった場合は(S30のN)、S32からS36までの処理がスキップされ、S32において図柄変動が表示中であった場合は(S32のY)、S34およびS36の処理がスキップされる。
【0110】
続いて、既に図柄変動表示が開始されていれば(S38のY)、図柄変動表示を処理する(S40)。ここで、他方の特別図柄または装飾図柄が当たり図柄にて停止して作動条件が成立した場合は(S41のY)、表示中の図柄変動についてのタイマが一時停止される(S42)。一方、他方の特別図柄または装飾図柄が当たり図柄で停止していなければ(S41のN)、S42はスキップされる。ここで、タイマ停止中であって(S43のY)、他方の特別遊技が終了していれば(S44のY)、タイマの停止は解除される(S45)。タイマが作動中であったり(S43のN)、タイマが停止中であっても他方の特別遊技が実行中であれば(S44のN)、S45の処理はスキップされる。図柄変動が開始してから所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S46のY)、表示中の図柄変動を停止する(S47)。停止図柄が当たり図柄であれば、特定遊技終了条件が成立する。S38において図柄変動表示が開始されていないときは(S38のN)、S40からS47の処理をスキップする。
【0111】
なお、S67としての第1特別図柄についての処理の場合、S34のタイミングにおいて第1図柄決定手段138は第1特別図柄の停止図柄を決定する。このとき、決定された停止図柄が確変図柄であれば特図調整手段152は、特定遊技予約状況が発生したと判断する。S36においては、第1図柄決定手段138は特別のパターン決定テーブルにて、通常よりも長い変動パターンを選択する。変動開始にあたっては、第1演出決定手段162は予告画像を猶予期間中に表示させる演出パターンを選択して、第1装飾図柄を変動表示する。そのため、猶予期間中の適当なタイミングで予告画像が表示される。
【0112】
図9は、図5におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
実行中の特別遊技が第1特別遊技であれば(S90のY)、第1特別遊技の制御を処理し(S92)、実行中の特別遊技が第1特別遊技でなければ(S90のN)、第2特別遊技の制御を処理する(S94)。このように第1特別遊技および第2特別遊技のいずれか一方のみが選択的に実行される。
【0113】
図10は、図9におけるS92の第1特別遊技とS94の第2特別遊技を詳細に示すフローチャートである。
S92、S94における各特別遊技は、基本的に処理が共通するので、これらを一つのフローでまとめて説明する。まず、第1大入賞口91または第2大入賞口92が開放済でなければ(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が第1大入賞口91または第2大入賞口92を開放する(S74)。第1大入賞口91または第2大入賞口92が開放済であればS72およびS74をスキップする(S70のY)。第1大入賞口91または第2大入賞口92が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、第1大入賞口91または第2大入賞口92への入球数が9球以上に達した場合(S78のY)、開閉制御手段124が第1大入賞口91または第2大入賞口92を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、第1大入賞口91または第2大入賞口92への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS92またはS94のフローを終了する。
【0114】
S80における第1大入賞口91または第2大入賞口92の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が15に達していた場合(S82のY)、演出表示制御手段134は特別遊技の演出処理を終了させ(S84)、特別遊技制御手段120は特別遊技を終了させる(S86)。ラウンド数が15に達していなければ(S82のN)、ラウンド数に1を加算してS92またはS94のフローを終了する(S90)。
【0115】
なお、当該特別遊技開始の契機となった特別図柄が確変図柄にて停止されていたときには、S86のタイミングにおいて特定遊技開始条件が成立する。
【0116】
以上、図5から図10については、第1特別図柄と第2特別図柄は時間的に並行して変動表示可能であるとして説明した。
変形例として、特図調整手段152は非確変状態においては、第1特別図柄と第2特別図柄が同時並行的に変動表示されないように制御してもよい。特図調整手段152は、特定遊技が実行中でないとき、すなわち、通常状態または特別遊技実行中においては、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段152は、第1始動口62または第3始動口67、および、第2始動口63のうちいずれに遊技球が入球したかの順序にしたがって第1特別図柄192と第2特別図柄193とが選択的に変動表示される。たとえば、第1始動口62、第1始動口62、第2始動口63の順序で入球したときは、第1特別図柄192、第1特別図柄192、第2特別図柄193の順序で変動表示される。特図調整手段152は保留制御手段116を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段116における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすくなる。
特図調整手段152は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを交互に優先してもよい。たとえば、第1保留手段144および第2保留手段146のうちいずれかにだけ当否抽選値が保留されているときは、第1特別図柄および第2特別図柄のうち一方のみが連続して変動表示され得る。しかし、第1保留手段144と第2保留手段146の双方に当否抽選値が保留されているときは、第1特別図柄と第2特別図柄とが交互に変動表示されてもよい。
このような態様によれば、確変状態であることを前提として特定遊技予約条件が成立したとき、図4に関連して説明した遊技性が発揮されることになる。そのため、確変状態であるときとそうでないときの受益性について格差を設けることにより、遊技条件に応じて受益性を大きく変化させることができる。
【0117】
また、本実施例においては、特定遊技を確率変動遊技であるとして説明したが、特定遊技は、変動短縮遊技であってもよい。また、特定遊技は、確変かつ時短であってもよい。たとえば、特定遊技開始条件が成立すると、当否抽選と普通図柄抽選の当たり確率は共に高確率設定されるとしてもよい。このような態様によれば、特定遊技予約条件が成立しても、そのときに既に特定遊技実行中であるか否かによって受益性が大きく異なる。特定遊技実行中においては、第2始動口63に遊技球が入球しやすく第2当否抽選の当たり確率が高くなるので、特定遊技実行中に特定遊技予約条件が成立したときには第2作動条件の成立確率が高くなる。
【0118】
本実施例においては、第1始動口62および第3始動口67と第2始動口63は遊技盤50の左右に距離をとって設けられている。そのため、第1始動口62や第3始動口67をターゲットとして発射された遊技球が、第2始動口63に落入するという状態を生じにくい。同様に、第2始動口63をターゲットとして発射された遊技球が第1始動口62や第3始動口67に落入するという事態を生じにくくなる。そのため、遊技者は遊技状況に応じて発射ハンドル17を調整することにより、ターゲットとすべき始動口を選択しやすくなるので、遊技のインタラクティブ性を高めることができる。
【0119】
最後に、本発明の範囲として把握されるべきぱちんこ遊技機の盤面構成についての各種変形例について付言する。
(変形例1)
本実施例におけるぱちんこ遊技機は、設けられた大入賞口が1個である点で、2個の大入賞口が設けられた本実施例のぱちんこ遊技機と異なる。大入賞口の数以外は、基本的に本実施例のぱちんこ遊技機と同様の構成および機能を有する。以下、本実施例との相違点を中心に本実施例を説明する。
【0120】
図11は、変形例1におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。大入賞口66は、遊技領域52の下部に設けられる。大入賞口66は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、入口を開閉させるための大入賞口ソレノイド80を含む。大入賞口66は第1の遊技および第2の遊技の双方に対応する大入賞口として共用される。入賞検出装置78は、遊技球の入球を示す入賞情報として、第1特別遊技中は第1大入賞口入賞情報を生成し、第2特別遊技中は第2大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口66は、アウト口58の上方の位置に設けられる。以上のように、単体の大入賞口66が、本実施例における第1大入賞口91および第2大入賞口92の機能を兼ね備える構成となっている。これにより、遊技領域上のスペースを有効活用できる。また、連続的に状態変化する可変入球装置を共通とすることで、特別遊技の動作制御を単純にすることができ、また製造コストの削減にもつながる。
【0121】
(変形例2)
変形例2におけるぱちんこ遊技機は、設けられた始動口が2個である点で、3個の始動口が設けられた本実施例のぱちんこ遊技機と異なる。始動口の数以外は、基本的に本実施例のぱちんこ遊技機と同様の構成および機能を有する。以下、本実施例との相違点を中心に変形例2を説明する。
【0122】
図12は、変形例2におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。
遊技領域52には、第1遊技に対応する第1始動口62と、第2遊技に対応する第2始動口63が設けられる。本実施例の第2始動口63は、始動入賞検出装置75と、普通電動役物65と、普通電動役物65を開閉させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。第1始動口62が第2始動口63の入口を覆うような位置に設けられているので、第2始動口63は普通電動役物65が開放されなければ遊技球が入球しない。第1始動口62と第2始動口63は、それぞれへの入球に対する賞球数が異なる。たとえば第1始動口62の賞球数が「3」に設定されるのに対して、第2始動口63の賞球数が「7」に設定されるなど、賞球数に差を設けることにより多様な遊技性を実現する。
【0123】
(変形例3)
本実施例におけるぱちんこ遊技機は、設けられた大入賞口が1個である点で、2個の大入賞口が設けられた変形例2のぱちんこ遊技機と異なる。大入賞口の数以外は、基本的に変形例2のぱちんこ遊技機と同様の構成および機能を有する。以下、変形例2との相違点を中心に本実施例を説明する。
【0124】
図13は、変形例3におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。大入賞口66は、変形例2における大入賞口66と同様の位置に同様の形状および機能をもつ大入賞口として設けられる。このように、単体の大入賞口66が、変形例2における第1大入賞口91および第2大入賞口92の機能を兼ね備える構成となっている。これにより、遊技領域上のスペースを有効活用できる。また、連続的に状態変化する可変入球装置を共通とすることで、特別遊技の動作制御を単純にすることができ、また製造コストの削減にもつながる。
【0125】
以上、本実施例およびその他の変形例に示したぱちんこ遊技機10は、2種類の遊技性を備える。これらのぱちんこ遊技機10は、単に二つの遊技を備えただけではなく、一方の遊技において確変状態への移行または継続が予定される状態が発生したときに、その受益拡大に関して他方の遊技を利用するというユニークな遊技性を発揮することができる。従来、特定遊技予約状況下においては遊技者が技量によって受益を拡大させることは実質的に不可能だったが、本実施例等において説明したぱちんこ遊技機10によれば、第2特別図柄というオプショナルな特別図柄によって、特定遊技予約状況を受益機会として提供できる。そのため、遊技者の操作・技量が遊技状態により反映しやすいインタラクティブな遊技を提供できる。その一方で、図4(b)に示したように、確変状態への移行または継続が予定される遊技者にとって有利な状況が、第2特別図柄の停止タイミングによって覆される可能性がある。そのため、単なる遊技者利益だけではない興趣に富んだ遊技を提供できる。
【0126】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0127】
各実施例においては、第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71として、それぞれ異なる形態の表示装置を用いた例を説明した。すなわち、第1特別図柄表示装置70として7セグメントLED表示装置を用い、第2特別図柄表示装置71として「○」と「×」の2種類のマークを表示する装置を用いる例を説明した。
変形例においては、第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71として、それぞれ同じ形態の表示装置を用いてもよい。たとえば、第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71として、共に7セグメントLED表示装置を用いる構成としてもよいし、第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71として、共に他の形態の表示装置を用いる構成としてもよい。これにより、第1特別図柄192および第2特別図柄193を決定するときに参照する第1図柄範囲テーブルおよび第2図柄範囲テーブルを一つの図柄範囲テーブルに共通化でき、構成および処理を簡素にすることができる。
【0128】
本実施例においては、猶予期間に比べて第2特別図柄の変動時間が短く設定される。そのほかにも、第1特別図柄に比べて第2特別図柄の変動時間を最初から短く設定してもよい。たとえば、第1特別図柄の変動パターンと第2特別図柄の変動パターンをそれぞれ異なるパターン決定テーブルにて決定してもよい。この場合、第1特別図柄についてのパターン決定テーブルよりも第2特別図柄についてのパターン決定テーブルの方が、より短い変動時間の変動パターンが選択されることになる。あるいは、第2特別図柄の変動時間を、一律に、たとえば、5秒間といった短い時間に規定してしまってもよい。
【0129】
確変状態への移行または継続予定を示す予告画像は、必ずしも100パーセント表示される必要はない。特定遊技予約状況にあるときには、所定確率、たとえば、95パーセントの確率で予告画像が表示されるとしてもよい。また、特定遊技予約状況にないときであっても、所定確率、たとえば、3パーセントの確率で予告画像が表示されるとして、予告画像に示される情報の信頼度を制御してもよい。このような態様によれば、予告画像の情報を信用するか否かによって遊技者利益が変化するという興趣に富んだ遊技を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
【図2】ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。
【図3】ぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。
【図4】特定遊技予約状況における第1特別図柄と第2特別図柄の変動表示の関係を示すタイムチャートである。図4(a)は、特定遊技予約状況において第1特別図柄の停止タイミングよりも先に第2特別図柄が非確変図柄にて停止する場合のタイムチャートである。図4(b)は、特定遊技予約状況において第1特別図柄の停止タイミングよりも後に第2特別図柄が非確変図柄にて停止するときのタイムチャートである。
【図5】ぱちんこ遊技機の基本的な動作過程を示すフローチャートである。
【図6】図5におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。
【図7】図5におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
【図8】図7におけるS67、S68の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。
【図9】図5におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
【図10】図9におけるS92の第1特別遊技とS94の第2特別遊技を詳細に示すフローチャートである。
【図11】変形例1におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
【図12】変形例2におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
【図13】変形例3におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
【符号の説明】
【0131】
10 ぱちんこ遊技機、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 59 普通図柄表示装置、 60 演出表示装置、 62 第1始動口、 63 第2始動口、 64 センター飾り、 66 大入賞口、 67 第3始動口、 68 作動口、 70 第1特別図柄表示装置、 71 第2特別図柄表示装置、 91 第1大入賞口、 92 第2大入賞口、 100 遊技制御装置、 102 メイン基板、 104 サブ基板、 110 入球判定手段、 112 当否抽選手段、 114 図柄決定手段、 116 保留制御手段、 118 メイン表示制御手段、 120 特別遊技制御手段、 122 特定遊技実行手段、 124 開閉制御手段、 126 第1抽選手段、 128 第2抽選手段、 130 パターン記憶手段、 132 演出決定手段、 134 演出表示制御手段、 136 普図抽選手段、 138 第1図柄決定手段、 140 第2図柄決定手段、 142 普図決定手段、 144 第1保留手段、 146 第2保留手段、 147 普図保留手段、 148 第1特図制御手段、 150 第2特図制御手段、 152 特図調整手段、 153 普図制御手段、 154 第1特別遊技制御手段、 156 第2特別遊技制御手段、 158 第1パターン記憶手段、 160 第2パターン記憶手段、 162 第1演出決定手段、 164 第2演出決定手段、 168 第1演出制御手段、 170 第2演出制御手段、 172 演出調整手段、 174 領域設定手段、 176 作動条件保持手段、 178 第1作動条件保持手段、 180 第2作動条件保持手段、 182 特定遊技条件保持手段。




 

 


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