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発明の名称 遊技機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−549(P2007−549A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−187337(P2005−187337)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
発明者 齋藤 剛 / 伊藤 秀樹
要約 課題
表示器による情報の表示動作を新奇で装飾性が高いものにすると共に、表示器に表示した情報を遊技者に対して無理なく認識させ得るように構成した遊技機を提供する。

解決手段
パチンコ機において、前扉7に設けられると共に、遊技中に行われる例えば「リーチ」の文字等の演出情報を表示する演出用表示器38と、演出用表示器38の位置を前扉7に対する略垂直方向に移動させるラックアンドピニオン機構と、所定の演出条件の成立を契機として、又は、所定の演出を実行させる契機として、ラックアンドピニオン機構を作動制御する演出制御手段を有するサブ基板と、を備えるように構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
枠体状の筐体と、遊技盤を支持した形で前記筐体に開閉可能に支持される前扉とを備え、前記遊技盤の遊技領域に遊技球を打ち出して遊技する遊技機において、
前記前扉に設けられると共に、前記遊技中に行われる演出情報を表示する情報表示部と、
前記情報表示部を前記前扉に対する略垂直方向に移動させる情報表示部移動機構と、
所定のタイミングで前記情報表示部移動機構を作動制御する作動制御手段を有する制御部とを備える、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記作動制御手段は、前記情報表示部移動機構によって前記情報表示部が移動開始位置を含む少なくとも2箇所以上の位置の間を往復するように移動させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記情報表示部の少なくとも一部を被覆する扉部材と、
前記扉部材を移動させることで前記情報表示部を露出又は被覆させる扉部材移動機構とを備え、
前記作動制御手段は、前記情報表示部移動機構と前記扉部材移動機構とを、所定の関係を維持して連動するように作動制御する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関し、詳しくは前扉等の枠体上での装飾性等を向上させた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、遊技機、例えばパチンコ機として、球受け皿に滞留している遊技球が、発射ハンドルの操作に応じて遊技盤の遊技領域に打ち出された後、遊技領域の障害釘や風車等に導かれつつ盤面を流下して、各種入賞口に入球し、或いは入球せずに遊技領域下部のアウト口に流入するように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなパチンコ機では、一般入賞口に入球した際にそれに対応した個数の遊技球が払い出され、また始動チャッカーに入球した際にはこれに基づいて大当たり抽選が行われると共に所定数の遊技球が払い出され、当該抽選の結果に応じて、遊技領域の中央部分に設けられた液晶等の図柄表示装置の画面上で所定の演出表示が行われる。大当たりの発生時には、アタッカーと呼ばれる大入賞口が開放し、入球に対応して多量の遊技球が払い出される状態となる。
【0004】
上記したような大当たりが発生した際等に、遊技領域を視認させる開口窓の周縁近傍に設けたドットマトリクス表示器によって、その旨を文字や図形情報によって遊技者に報知させるように構成したパチンコ遊技機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。これは、従来の単なるランプによる点灯や点滅等では報知したい遊技状況を遊技者に対して伝えにくいことを受け、遊技者に対して効果的に遊技状況等を伝達できるように提案されたものである。
【0005】
【特許文献1】特開2003−236210号公報
【特許文献2】特開2002−035268号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献2に記載されるようなパチンコ機に設けられたドットマトリクス表示器(以下、「表示器」と省略する)は、パチンコ機が有する透明板保持枠等の前部壁面に配設されると共に、表示器自体が元々有している通常の表示機能が単に発揮されるにすぎないため、遊技者にとって特段の装飾性や奇抜さなどは感じられないものとなる虞があった。
【0007】
また、上記特許文献2に記載されるようなパチンコ機では、表示器が、一般的な遊技者が遊技中に視線を置くであろう遊技領域の外側の位置に設けられている。このことから、上記表示器は、通常時において遊技者の視野の端部に配設される(つまり、遊技者は間接視野で認識する)ことがほとんどとなり、該表示器によって遊技状況等を発光表示した場合であっても遊技者の目には触れにくく、発光表示した状態にあることを遊技者が感知しづらいものとなる虞があった。
【0008】
そこで本発明は、表示器による情報の表示動作を新奇で装飾性が高いものにすると共に、表示器に表示した情報を遊技者に対して無理なく認識させ得るように構成し、もって上述した課題を解決した遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る本発明は(例えば図1、及び図3ないし図6参照)、枠体状の筐体(6)と、遊技盤(3)を支持した形で前記筐体(6)に開閉可能に支持される前扉(7)とを備え、前記遊技盤(3)の遊技領域(3a)に遊技球(Ba)を打ち出して遊技する遊技機(1)において、
前記前扉(7)に設けられると共に、前記遊技中に行われる演出情報(例えば図5(a)の「リーチ」の文字)を表示する情報表示部(38)と、
前記情報表示部(38)を前記前扉(7)に対する略垂直方向に移動させる情報表示部移動機構(50)と、
所定のタイミングで前記情報表示部移動機構(50)を作動制御する作動制御手段(116)を有する制御部(62)とを備える、
ことを特徴とする遊技機(1)にある。
【0010】
なお、本発明における上記「所定のタイミング」とは、「図柄表示装置の表示において2つの同図柄が大当たり有効ライン上で揃って所謂リーチになるとき」、「図柄表示装置にて大当たりが確定表示されるとき」、「大当たり抽選の当落に拘わらず、2つの同図柄が大当たり有効ライン上で揃ったリーチ後にスーパーリーチに発展することが決定されたとき」等の際に、予め設定された情報表示部の位置移動や文字表示等の演出を実行させる時点、を意味する概念である。また、上記「図柄表示装置」とは、遊技領域の中央部に配設されるユニット役物の開口部から露出され、大当たり抽選に際しての経過表示や結果表示を複数の図柄の変動パターンにより行う表示装置を意味するものである。
【0011】
また、本発明に係る遊技機は、少なくとも、始動入賞口への入賞を契機とした大当たり抽選に当選した際に、通常は閉塞しているアタッカーを開放させ、所定時間が経過した時点又は所定個数の遊技球がアタッカーに入賞した時点で閉塞させる動作を所定ラウンド数だけ繰り返し行う構成の所謂第1種特別電動役物と、遊技領域に始動入賞口と該始動入賞口への入賞に基づいて開閉する特定領域を含んだ特別入賞装置とを有し、該特別入賞装置の開放中に遊技球が入球し、更に当該遊技球が特定領域に入賞した時点で大当たりを発生させる構成の所謂第2種特別電動役物と、遊技領域に備えた所謂オープンチャッカーへの入賞時に開放した電動式チューリップへの入球後の特定入賞口への入賞にて大当たりの権利を発生させる構成の所謂第3種特別電動役物とに適用可能である。
【0012】
請求項2に係る本発明は(例えば図3ないし図5参照)、前記作動制御手段(116)が、前記情報表示部移動機構(50)によって前記情報表示部(38)が移動開始位置(p1)を含む少なくとも2箇所以上の位置(p2)の間を往復するように移動させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機(1)にある。
【0013】
請求項3に係る本発明は(例えば図1ないし図5参照)、前記情報表示部(38)の少なくとも一部を被覆する扉部材(24a,24b)と、
前記扉部材(24a,24b)を移動させることで前記情報表示部(38)を露出又は被覆させる扉部材移動機構(41)とを備え、
前記作動制御手段(116)が、前記情報表示部移動機構(50)と前記扉部材移動機構(41)とを、所定の関係を維持して連動するように作動制御する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機(1)にある。
【0014】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る本発明によると、一般的に、位置の変位をすることが無いと考えられがちなドットマトリックス表示器等で構成可能な情報表示部を、情報表示部移動機構によって前扉に対する垂直方向に移動動作させることができるので、装飾性が高く、遊技者にとってこれまでにない新奇な演出を提供することができる。また、仮に情報表示部が遊技機の前扉に比して小さなもので、かつ遊技中における遊技者の視界に入りづらい間接視野の中に配設されていたとしても、情報表示部が情報表示部移動機構によって移動動作されることによって、遊技者はその動きに反応でき、表示器に表示した情報を無理なく認識することができる。
【0016】
また、遊技者の視野内に配設された情報表示部が遊技者に対して近づくように移動動作されることにより、遊技者に対してより大きな注意を喚起することができる。また、文字や図形等の演出情報を表示する情報表示部が遊技者に近づくように移動動作されることにより、遊技者にとって、情報表示部がより視認し易くなると共に、そこで表示される演出情報を一度で視野に収め易くなる。
【0017】
請求項2に係る本発明によると、作動制御手段が、情報表示部移動機構によって情報表示部が移動開始位置を含む少なくとも2箇所以上の位置の間を往復するように移動させるので、情報表示部が遊技者に対して目立ち易いものになると共に、繰り返し往復移動することによって遊技者が情報表示部の動きに慣れ、視線を情報表示部に全面的に移さなくとも光の色や量等によって演出表示を感覚的に捉えることができる。
【0018】
請求項3に係る本発明によると、情報表示部の少なくとも一部を被覆する扉部材と、該扉部材の位置を移動させることで情報表示部を露出又は被覆させる扉部材移動機構とを備え、作動制御手段が、情報表示部移動機構と扉部材移動機構とを連動させるように作動制御するので、扉部材移動機構による扉部材の開放又は被覆処理と、露出された際の情報表示部移動機構による情報表示部の移動処理とが連動して行われることにより、遊技者に対して従来に無い新奇かつ複雑な動きの演出を、興趣高く提供することができる。また、情報表示部と扉部材とが機構的に複雑な動作をすることにより、仮にこれらが遊技者の間接視野の領域に設けられていたとしても遊技者に対する注意を充分に喚起できるという、顕著な効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係る遊技機の実施形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機を図面に沿って説明する。図1は本発明に係る実施の形態におけるパチンコ機の外部構造を示す正面図である。なお、本実施の形態では、本発明の遊技機を所謂第1種特別電動役物を使用したパチンコ機として述べるが、本発明はこれに限らず、所謂第2種特別電動役物や所謂第3種特別電動役物等を使用したパチンコ機にも適用可能であることは勿論である。
【0020】
<パチンコ機1の概略>
本実施形態のパチンコ機1は、図1に示すように、発射ハンドル2の操作による発射装置(図示せず)の作動で遊技球(所謂パチンコ玉)を遊技盤3の遊技領域3aに向かって打ち出しつつ遊技を行うもので、所謂確率変動等の大当たりが発生した状態でアタッカー5に入球した遊技球に対応する数の遊技球を払い出すように構成されている。上記確率変動当たり(「確変当たり」とも言う)とは、抽選の結果、確変モードの大当たりが当選したとき、少なくとも当該確変モードによる遊技状態において次なる大当たりを引くまでの間、遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態を意味する。これに対し、当該特殊状態にならない大当たりとして「通常当たり」がある。
【0021】
<パチンコ機1の詳細>
本パチンコ機1は、開口を有する枠体状の筐体6と、この筐体6に開閉可能に支持された前扉7とを備えており、前扉7の前面には、透明ガラス9を有するガラス枠10が、前扉7の遊技盤保持枠(図示せず)に対して開閉可能に取り付けられている。透明ガラス9の奥側には、遊技盤3が配置されている。前扉7における遊技盤3の上部にはカバー部材(扉部材)24a,24b及び演出用表示器(情報表示部)38からなる演出表示機構40が配置され、遊技盤3の左右には演出用照明装置11が配置されている。演出表示機構40は、後述するカバー部材駆動モータ47と演出表示器駆動モータ56とにより、カバー部材24a,24b及び演出用表示器38を夫々移動させることで動的な演出表示を行う。そして、前扉7における上部左右、及び下部の皿ユニット16の左右には夫々、スピーカ(図示せず)を有する放音装置12が配置されている。そして、前扉7の上部における放音装置12の間には、後に詳述する演出表示機構40が配置されている。
【0022】
また、ガラス枠10における中央部右方には、前扉7を筐体6側に施錠又は解放し、或いは、ガラス枠10を前扉7側に施錠又は解放するための施錠装置13が配置されている。なお、図1中の符号14は、不図示の発射装置によって打ち出された遊技球を遊技盤3側に案内するガイドレールを示し、符号15はアウト口を示している。本パチンコ機1には、遊技中に遊技領域3aにて入賞することなく落下してアウト口15に進入した遊技球をパチンコ機背面側に導くアウト球通路(図示せず)が設けられている。
【0023】
そして、前扉7における下部中央には皿ユニット16が設けられており、皿ユニット16における右上部には、賞球及び貸球を含む遊技球が供給される球供給口17と、球貸ボタン19a及びプリペイドカード返却ボタン19bとが設けられている。皿ユニット16の中央部左方には、該皿ユニット16上の遊技球を球発射装置(図示せず)付近から皿ユニット下部の球排出口(図示せず)を通して下方に排出するための第1球抜きボタン20aが配置され、皿ユニット16の中央下部には皿ユニット16上の遊技球を球供給口17付近から上記球排出口を通して下方に排出するための第2球抜きボタン20bとが配置されている。なお、上述のように、本実施形態の前扉7には、ガラス枠10、皿ユニット16及びその周辺、不図示の遊技盤保持枠等が含まれる。
【0024】
また、前扉7における皿ユニット16の右側下方には、上記球発射装置を操作して遊技球を遊技盤3に向けて打ち出すための発射ハンドル2が設けられている。更に、皿ユニット16の下部左方には、灰皿21と遊技者参加ボタン18a,18b,22とが配置されている。
【0025】
また、遊技領域3aの中央部分には、遊技球ステージSを有するセンター飾り23が配設されている。センター飾り23の前部中央、つまり、遊技球ステージSの下方には、球放出口49が形成されている。そして、センター飾り23の下部左方には、大当たり抽選に寄与しない一般の入賞が行われる入賞口25,26が配設されており、センター飾り23の直下方には、始動チャッカー27と、アタッカー5とが順次配設されている。
【0026】
始動チャッカー27は、大当たり抽選実行の契機となり得る入賞が行われるものであり、開放位置と閉止位置とに開閉動作するように始動チャッカー開閉ソレノイド114(図6参照)によって作動させられる。始動チャッカー27の直上方には、所謂命釘としての一対の障害釘30が打ち込まれている。前述した球放出口49は、ワープ導入口37から遊技球ステージS上に導入された遊技球を、始動チャッカー27に向けて落下させるものであり、一対の障害釘30の間を通過させて始動チャッカー27にほぼ確実に(つまり、97〜99%の高確率で)入賞させ得る。
【0027】
アタッカー5は、大当たり発生時に開放され、遊技盤3の遊技領域3aに打ち出されて転動落下する遊技球を入賞させるものであり、大当たり発生中、例えば、1回の開放で10個の入球を完了した時点で閉じ、当該開閉動作を15回繰り返すように構成される。なお、これらの入球数並びに開閉動作の回数は、10個や15回に限定されることはなく、必要に応じて適宜設定され得るものである。
【0028】
遊技領域3aには、センター飾り23の左上方に風車31が配設されており、遊技球ステージSの下方における始動チャッカー27の左側には、スルーゲート32が配設されている。このスルーゲート32は、始動チャッカー27を開閉動作させるための抽選の契機となる遊技球通過が行われる役物である。
【0029】
遊技領域3aにおけるスルーゲート32、入賞口25,26及び始動チャッカー27等の周囲には、遊技球ステージSから零れた遊技球や、発射されてから遊技球ステージSに関与せずに落下してくる遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための障害釘33を含む多数の障害釘が打ち込まれている。
【0030】
上記センター飾り23は、その中央部に、遊技盤3側に固定された図柄表示装置35を露出する開口36を有し、かつ左上部に、放出口67に連通するワープ導入口37を有しており、このワープ導入口37に対向するように一対の障害釘39が打ち込まれている。ワープ導入口37の周囲や上方側にも、遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための多数の障害釘(図示せず)が打ち込まれている。このような本パチンコ機1では、遊技領域3aに打ち出された遊技球Baを始動チャッカー27等に、遊技球ステージSを介して入球させ又は遊技球ステージSを介さず直接入球させ得るように遊技が進められる。
【0031】
なお、本実施形態における「ワープ導入」という語句は、遊技領域3aに打ち出された遊技球を、当該遊技領域3aの比較的下側に位置する不図示の道釘等を経ることなく、始動チャッカー27の上に導くことを意味する概念である。また、上記「道釘」とは、遊技領域3aにおいて始動チャッカー27左右に打ち込まれた複数本の障害釘(図示せず)の列を意味するもので、上方から転動落下してきた遊技球を始動チャッカー27方向に導く役割を担っている。
【0032】
次に、演出表示機構40について、図2ないし図4を参照して詳細に説明する。なお、図2はカバー部材及び該カバー部材の駆動機構を背面側左斜め上方から見下ろす状態で示す概略斜視図、図3は演出用表示器及び該演出用表示器の駆動機構を背面側左斜め上方から見下ろす状態で示す概略斜視図、図4は演出表示機構の各種状態を示す図であり、同図(a)はカバー部材が閉じた状態を示す正面図、同図(b)はカバー部材が開いた状態を示す正面図、同図(c)は演出用表示器がせり出した状態を斜め下方からやや見上げる状態で示す概略斜視図である。
【0033】
すなわち、図4(b)及び図4(c)に示すように、演出表示機構40は、前述したように、前扉7上部の放音装置12,12間に配置され、演出用表示器38とカバー部材24a,24bとを有している。演出用表示器38は、ドットマトリックス表示器である表示面38aに、文字や図形等の表示をパチンコ機1の前面側(例えば図4(b)の手前側)に対して行う。カバー部材24a,24bは、プラスチック等の合成樹脂材で形成されるもので、初期状態においては演出用表示器38を覆うように位置している。
【0034】
つまり、演出表示機構40における上記初期状態では、図4(a)に示すように、カバー部材24aとカバー部材24bとが接触するように閉じられ、それらの背面側に演出用表示器38を被覆している。そして、図4(b)では、カバー部材24a,24bが左右幅方向に最大限に開き、その背面側に配置されていた演出用表示器38が露出した状態が示されている。演出表示機構40における最終的な演出状態は、図4(c)に示すように、カバー部材24a,24bが互いに離間して開放された後、演出用表示器38が前面側にせり出した状態を呈する。なお、これらカバー部材24aとカバー部材24bとは、演出表示機構40の幅方向中央に関して互いに線対称の関係を有しており、その形状及び動作態様はほぼ同様なものとなる。従って、以下の本実施の形態における説明のほとんどは、カバー部材24aの説明のみを行い、カバー部材24bの説明は省略することとする。
【0035】
次いで、図2に示すように、カバー部材24aは、演出用表示器38の表示面38aを覆う側(図4(a)の手前側)に配置された矩形の面に対して、その面の三辺位置に幅(図4(a)の奥行き方向)の狭い矩形の面を垂直に設けた、いわゆる一般的な箱型容器の蓋形状を呈している。このカバー部材24aの側面24a’下部には、ラックアンドピニオン機構(扉部材移動機構)41のラック42が、図2の斜め奥行き方向に向かって延びる状態でその一端を固着されている。カバー部材24aは、ラック42と、減速機構43と、減速機構43から突出する駆動軸45と、該駆動軸45の先端に固定されたピニオン46とを介して、カバー部材駆動モータ47に連動連結されている。そして、上記カバー部材駆動モータ47が回転駆動されると、駆動軸45及びピニオン46が矢印A1の向きに交互に回転することによって、ラック42が矢印A2又は矢印A3の向きに移動し、これに伴って、カバー部材24aが往復移動する。
【0036】
演出用表示器38は、その正面(図3の斜め左方側面)にドットマトリックス表示器を備えた、全体として直方体形状を呈している。この演出用表示器38の背面(図3の右方側面)中央部には、ラックアンドピニオン機構(情報表示部移動機構)50のラック51が、図3の斜め左右幅方向に向かって延びるようにその一端を固着されている。演出用表示器38は、このラック51と、減速機構52と、減速機構52から突出する駆動軸53と、該駆動軸53の先端に固定されたピニオン55を介して、演出表示器駆動モータ56に連動連結されている。そして、上記演出表示器駆動モータ56が回転駆動され、駆動軸53及びピニオン55が矢印B1の向きに交互に回転駆動されることによって、ラック51が矢印B2又は矢印B3の向きに移動し、これに伴って、演出用表示器38が往復移動する。
【0037】
次に、本実施形態におけるパチンコ機1の制御系を図6に沿って説明する。なお、同図は本パチンコ機の制御系を示すブロック図である。また、この制御系の説明においては、図5における演出用表示器の表示例を参照する。図5は演出表示器における文字表示例を示す図であり、同図(a)は所謂リーチになる際の演出用表示器の文字表示を示した概略斜視図であり、同図(b)は遊技中に演出用表示器に突然表示される文字表示を示した概略斜視図である。
【0038】
すなわち、本制御系は、主基板(主制御基板)61と、この主基板61に接続されたサブ基板(サブ制御基板)62とを備えている。主基板61は、本パチンコ機1の作動を統括的に管理・制御するものであり、当該パチンコ機1の動作全体を管理するシステムプログラム及び遊技用の実行プログラムが予め記憶された半導体メモリ等からなる記憶部(図示せず)と、これらのプログラムを実行する不図示のマイクロプロセッサ(MPU)とを備えている。
【0039】
主基板61は、入賞判定手段105、入賞信号出力手段106、第1抽選手段107、第2抽選手段108、遊技制御手段109、保留手段110、作動制御手段111、作動判定手段112、及び作動決定手段113を備えている。また主基板61には、始動チャッカー開閉ソレノイド114及びアタッカー開閉ソレノイド115が接続されている。
【0040】
入賞判定手段105は、発射ハンドル2の操作で作動する発射装置(図示せず)によって遊技領域3aに打ち出された遊技球が始動チャッカー27、入賞口25,26、アタッカー5等の何れかに入賞したとき、当該入賞があった旨を判定する。
【0041】
入賞信号出力手段106は、入賞判定手段105によって入賞が判定されたとき、対応する始動チャッカー27、入賞口25,26、アタッカー5等に入賞した旨の入賞信号を出力する。
【0042】
第1抽選手段107は、入賞信号出力手段106からの入賞信号の入力時、最大保留球数(例えば4個)未満での入賞を契機として、次なる大当たりを当選させるまで遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態となる確率変動当たり、及び上記特殊状態とならない通常当たりのうちの何れか一方に当選するように、不図示の抽選用メモリから当たり当選乱数値を取得して、大当たり抽選を実行する。
【0043】
第2抽選手段108は、第1抽選手段107での大当たり抽選で確変当たりに当選した場合、不図示の演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、確変当たりに対応する「111」、「333」や「777」等の図柄が図柄表示装置35の大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。なお、上記「大当たり有効ライン」は、大当たりを得るため図柄が一列に並ぶべき位置(ライン)を意味する。第2抽選手段108はまた、第1抽選手段107での大当たり抽選で通常当たりが当選した場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、通常当たりに対応する「222」、「444」や「888」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。第2抽選手段108は更に、第1抽選手段107での大当たり抽選で外れた場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する「252」、「464」や「838」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。
【0044】
遊技制御手段109は、放音装置12、演出用照明装置11に、放音、発光の演出をさせる契機となる指令を、サブ基板62の演出制御手段(作動制御手段)116に送信する。また、遊技制御手段109は、保留手段110の保留内容を参照し、例えば、図柄表示装置35上で大当たり図柄が最終的に揃うような(結果的に揃わない場合も含む)熱い演出が行われる際を契機として、予め設定されている演出データに従い、その旨の信号をサブ基板62の演出制御手段116に送信する。
【0045】
また、遊技制御手段109は、予め設定された演出データや、第1抽選手段107、第2抽選手段108での抽選結果に応じて、図柄表示装置35に表示すべき演出内容に関する信号を、サブ基板62の表示制御手段118に送信する。
【0046】
更に、遊技制御手段109は、第1抽選手段107によって大当たり当選が決定された場合、及び第2抽選手段108によって外れではあるがリーチ図柄が揃う変動パターン(例えば「773」等)が決定された場合に、演出表示機構40によって演出表示を行うか否かを決定し、演出表示を行う際にはその旨の信号を演出制御手段116に送信する。この際の演出表示は、システムプログラムに用意された乱数値を取得する関数等を用いて例えば2桁の任意の乱数値を求め、この値が、奇数であった際には演出表示を行い、偶数であった際には演出表示を行わない、といった条件判定の結果により決定させる。
【0047】
保留手段110は、第2抽選手段108から出力された変動パターン信号を入力し、変動パターンを、始動チャッカー27への入賞の都度に行われた抽選の結果となる保留球として順次記憶する。当該記憶状況は、センター飾り23に設けられる不図示の抽選保留表示装置に、最大4個の保留球として点灯表示される。保留手段110は、例えば保留球数Hが0<H<5であるか否かを常時判定し、保留球数Hが4個表示されている間は、始動チャッカー27への入賞に拘わらず大当たり抽選は行わない。なお、保留球として点灯表示される保留球数は上記「最大4個」に限らず、例えば3個以下、又は5個以上として適宜設定することも可能である。
【0048】
そして保留手段110は、保留(記憶)している変動パターンに係る信号を順次出力し、その変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を出力しないようにするための図柄変動禁止フラグを立てる(オンする)と共に、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマ(図示せず)をセットし、変動パターン信号の出力に応じて保留球数を1デクリメントする。また保留手段110は、保留球の消費に応じて保留球数HがH<4となった場合、第1抽選手段107で行われる始動チャッカー27への入賞に応答した大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする。
【0049】
作動制御手段111は、作動決定手段113の作動開始決定の旨の信号に基づき、始動チャッカー開閉ソレノイド114に駆動信号を送って該ソレノイド114を作動させて始動チャッカー27を開放又は閉塞動作させる。更に作動制御手段111は、アタッカー開閉ソレノイド115に駆動信号を送って該ソレノイド115を作動させ、第1抽選手段107での抽選による大当たり発生時にアタッカー5を開放して所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返すように制御する。
【0050】
作動判定手段112は、始動チャッカー開閉ソレノイド114及びアタッカー開閉ソレノイド115を作動させるための条件を満たすか否かを判定する。つまり、始動チャッカー開閉ソレノイド114にあって、始動チャッカー27の開閉の「条件を満たす」時とは、主基板61において第1抽選手段107の大当たり抽選とは別途行われる抽選で当選した場合である。アタッカー開閉ソレノイド115にあって、アタッカー5の開放の「条件を満たす」時とは、所謂リーチ(所謂スーパーリーチ、ノーマルリーチを含む)の状態から3つの同じ図柄が大当たり有効ライン上で揃って大当たりが発生した場合であり、アタッカー5の閉塞の「条件を満たす」時とは、大当たり発生時における全ての入賞を完了した場合である。
【0051】
作動決定手段113は、作動判定手段112からの判定信号を受けて、始動チャッカー開閉ソレノイド114、アタッカー開閉ソレノイド115の作動開始を夫々に決定する。
【0052】
始動チャッカー開閉ソレノイド114は、作動制御手段111から送信された駆動信号に応答してプランジャ(図示せず)を進退動作させて、始動チャッカー27を開閉動作させる。
【0053】
アタッカー開閉ソレノイド115は、作動制御手段111から送信された駆動信号に応答してプランジャ(図示せず)を進退動作させて、アタッカー5を開閉動作させる。
【0054】
一方、サブ基板62は、画像表示、効果音等の演出、効果光等の表示制御を行うものであり、演出制御手段116及び表示制御手段118を有している。サブ基板62には、放音装置12、演出用照明装置11、図柄表示装置35、演出用表示器38、カバー部材駆動モータ47、及び演出表示器駆動モータ56が接続されている。なお、カバー部材駆動モータ47は、実際には2個のカバー部材24a,24bに対応して夫々1個ずつ用意されているが、いずれも同種のモータであるため、図6には1個のみを図示している。
【0055】
演出制御手段116は、遊技制御手段109からの指令に応答して、放音装置12を放音駆動し、演出用照明装置11を発光駆動し、遊技者の聴覚や視覚に訴える演出を行う。
【0056】
また、演出制御手段116は、遊技制御手段109からの信号に従って、カバー部材駆動モータ47の作動によるカバー部材24a,24bの移動、演出表示器駆動モータ56の作動による演出用表示器38の移動、及び演出用表示器38の表示駆動を行う。これにより、演出表示機構40は、カバー部材24a,24bが左右幅方向に開いた開口部から、演出用表示器38をせり出させることで遊技者の視覚に訴える演出を行うことができる。
【0057】
例えば、演出表示機構40が、図柄表示装置35において、複数図柄の流動状態表示中に、2つの同図柄が大当たり有効ライン上で揃ったリーチ後にスーパーリーチに発展することが決定されて(つまり、所定のタイミングの到来)作動制御された場合には、表示面に「リーチ」の文字(演出情報)を演出表示(図5(a)参照)しながら演出用表示器38をせり出し、いわゆるノーマルリーチの発展形となるスーパーリーチを演出する。
【0058】
また、図柄表示装置35において大当たり図柄の変動パターンが表示された際(所定のタイミング)には、演出表示機構40は、当該大当たりを華やかに演出するための「VICTORY」の文字(演出情報)を演出表示(図1参照)しながら演出用表示器38をせり出し、遊技者の高揚感を誘う。更に、演出表示機構40は、その時点での図柄表示装置35の図柄表示等とは関連せずに、突然に(所定のタイミング)演出用表示器38の表示面に「チャンス」の文字(演出情報)を演出表示(図5(b)参照)しながらこれをせり出させることもある。そして、この「チャンス」の文字が出現した後、図柄表示装置35にはリーチの図柄が表示され、遊技者に対して大当たりへと発展しそうな期待感を抱かせる熱い演出表示を行う。
【0059】
なお、フルカラーLEDを実装した演出用表示器38を用いた際には、文字の色を、例えば緑色、黄色、赤色、虹色等の異なる色によって信頼度(期待度)を表現してもよい。また、単一色を用いた場合であっても、文字の輝度に段階をもたせたり、文字を点滅駆動させたりするなど、その発光動作を変化させることによって信頼度の違いを表現できることは勿論である。
【0060】
また、上述したような突然の演出表示を行なう際には、図5(b)に示したように、演出用表示器38の表示面に「チャンス」の文字を演出表示させるとして説明を行ったが、この「チャンス」の文字だけに限らず、信頼度(例えば、「10%」、「20%」、・・・「80%」、「90%」等の数値及び単位)を表す文字列(数字列)を直接に演出用表示器38の表示面に演出表示させるようにしてもよい。
【0061】
表示制御手段118は、遊技制御手段109から送信された演出内容に関する信号に従って図柄表示装置35を駆動し、大当たり抽選結果を中心とした内容の演出を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示する。
【0062】
次に、本パチンコ機1による作用について、図7のフローチャートを併せて参照しつつ説明する。
【0063】
すなわち、本パチンコ機1に対面して着座した遊技者が発射ハンドル2を握り、適宜の角度に回動操作すると(ステップS1)、発射装置(図示せず)の作動によって遊技球が所定の時間間隔で遊技領域3aに向けて連続的に発射される。すると、遊技領域3aに打ち出されて転動落下する多数の遊技球は、始動チャッカー27や入賞口25,26に適時入賞し、或いは、これらに関与せずに転動落下して、遊技領域3a最下部のアウト口15から遊技盤3背面側に排出される。
【0064】
つまり、遊技領域3aに向けて打ち出された多数の遊技球は、その一部がワープ導入口37から導入されて、放出口67から遊技球ステージSへと放出され、その一部が球放出口49から放出されて始動チャッカー27に向け落下し、この始動チャッカー27に高確率で入賞する。この際、障害釘30への当接状況によっては、始動チャッカー27に入賞できないこともある。一方、球放出口49からではなく遊技球ステージSから直接に落下する遊技球は、始動チャッカー27と異なる方向に向かう。この際、当該遊技球は、落下方向が、始動チャッカー27上の一対の障害釘30の間を通過して入球し得る方向と異なっても、障害釘30の左右に打ち込まれた所謂ジャンプ釘(図示せず)や、このジャンプ釘から左右方向に配列された道釘(図示せず)で弾き返されることで、障害釘30に絡んでその間を落下して始動チャッカー27に入球することもある。
【0065】
ところで、上述したように始動チャッカー27や入賞口25,26の何れかに遊技球Baが入賞した場合、入賞判定手段105が当該入賞を判定し、且つ入賞信号出力手段106が入賞信号を出力する(ステップS2)。この際、保留手段110は、保留球Hが0<H<5であるか否かを常時判定しており、0<H<5を満たすと判定したときには、保留している変動パターン信号を、遊技制御手段109を介して表示制御手段118に順次送信し、図柄変動禁止フラグをオンすると共に、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。また保留手段110は、当該保留球の消費に応じて保留球数HがH<4となった場合、第1抽選手段107で行われる始動チャッカー27への入賞に応じた大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする。
【0066】
そして、大当たり抽選で当選した場合(ステップS3)、第1抽選手段107が当たりフラグをオンすると、第2抽選手段108が、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、大当たりの種別、つまり確変当たり又は通常当たりに対応する変動パターンを決定する。
【0067】
これにより、ステップS4において、図柄表示装置35に表示されるべき当たり図柄がセットされ、第2抽選手段108は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、当該変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を送信しないようにするために図柄変動禁止フラグをオンし、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。一方、大当たり抽選で外れた場合には、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する図柄が最終的に揃う旨の変動パターンが決定される。これにより、図柄表示装置35に表示される外れ図柄がセットされ、第2抽選手段108は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、図柄変動禁止フラグをオンし、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
【0068】
以上のようにして、遊技制御手段109が、図柄表示装置35に表示すべき演出内容に関する信号をサブ基板62の表示制御手段118に送信することに基づき、表示制御手段118が、図柄表示装置35を適時駆動し、大当たり抽選結果に関する内容等を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示することとなる(ステップS5)。
【0069】
このような演出表示の最中であって、通常のリーチ(ノーマルリーチ)から信頼度の高いリーチ(いわゆるスーパーリーチ)へと発展する場合には、遊技制御手段109は、大当たり確定の信頼度を更に高めるために、演出表示機構40を駆動させることがある。その際、演出制御手段116は、遊技制御手段109からの信号に従って演出用表示器38に「リーチ」の文字を発光表示させる。この発光表示の手法として、点灯と点滅を適時使い分けたり、点灯と点滅を同時に行ったりすることができる。
【0070】
そして、カバー部材駆動モータ47が演出制御手段116によって駆動制御されることにより、その回転が図2に示した駆動軸45及びピニオン46に伝達され、ラック42が矢印A3で示す向きに移動される。これによって、カバー部材24aは開放され、演出用表示器38が前扉7の前面側(図1の手前側)に向かって露出される。ここで、演出制御手段116は、更に演出表示器駆動モータ56を駆動制御し、図3に示した駆動軸53及びピニオン55を介して、ラック51を矢印B2で示す向きに移動させる。これにより、「リーチ」の文字が発光表示された演出用表示器38を、移動開始位置である位置p1(図4(b)参照)から位置p2(図4(c)参照)まで移動させ、前扉7より前側までせり出させることができる。
【0071】
上述したように、演出表示機構40では、カバー部材24aが演出用表示器38の可動式の扉部として備えられ、カバー部材24aの開放、及び演出用表示器38のせり出し、の各動作が連係して行われるような制御関係(所定の関係)が結ばれている。なお、上述した演出動作が終了する際(当該大当たり抽選が結果表示された際)には、演出用表示器38の引き込み、及びカバー部材24aの閉止、の各動作が連係して行われることにより、カバー部材24aが演出用表示器38を被覆した元の状態(初期位置)へと戻る。
【0072】
このように、演出表示機構40によって、所定の関係に基づく一連の演出動作が行われることによって、遊技者に対して新奇で装飾性の高い演出が提供されるようになる。また、仮に遊技者が遊技領域3a内に視線を集めて遊技を行っていたとしても、カバー部材24aや演出用表示器38の演出動作が視野に入ることで注意が喚起されるので、遊技者は演出用表示器38に演出情報が表示されていることに容易に気付くようになる。そして、遊技者は、上述した演出動作及び演出用表示器38に表示された「リーチ」の文字を視認することによって、図柄表示装置35にて経過表示中であったリーチが発展し、その大当たり当選の信頼度が高まったことを瞬間的に把握することができるようになる。
【0073】
そして、例えば、図柄表示装置35の大当たり有効ライン上で3つの同図柄が揃った場合、作動制御手段111は、作動決定手段113の作動開始決定の旨の信号に基づき、アタッカー開閉ソレノイド115に駆動信号を送り、当該ソレノイド115を作動させてアタッカー5を開放し、所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返させる。これにより、アタッカー5に入賞した遊技球に対応する多量の遊技球が球供給口17から皿ユニット16に払い出されることとなる(ステップS6)。
【0074】
また、上記ステップS6に示した図柄表示装置35による大当たりの表示処理と同時に、作動決定手段113の作動開始決定の旨の信号に基づいて、遊技制御手段109は、演出表示機構40の駆動制御を行う。このとき、演出制御手段116は、遊技制御手段109からの信号に従って演出用表示器38に「VICTORY」の文字を発光表示させる。
【0075】
そして、カバー部材駆動モータ47が演出制御手段116によって駆動制御されることにより、カバー部材24aが開放され、演出用表示器38が前扉7の前面側(図1の手前側)に向かって露出される。更に、演出制御手段116は、演出表示器駆動モータ56を駆動制御することにより、「VICTORY」の文字が発光表示された演出用表示器38を前扉7の前方へとせり出させる。これにより、遊技者にとって華やかな演出表示が実現されると共に、大当たりに際しての遊技者の高揚感をも増大させるものとなる。そして、上記演出動作は、大当たり発生によるアタッカー5の開閉動作が所定回数(例えば15回)繰り返され、当該大当たりに付随した処理が終了する時点まで継続される。
【0076】
更に、演出表示機構40は、前述したような演出表示以外にも、遊技中にあたかも突然に駆動されたかのように演出表示を行う場合がある。これは、例えば、第1抽選手段107及び第2抽選手段108によってリーチ図柄の表示もしくは大当たり当選が決定された際に、それらの変動パターンが図柄表示装置35に表示されるより前に演出表示機構40が演出表示を行うことで、リーチ或いは大当たりが現出するかのような熱い期待感を遊技者に対して与えるものである。
【0077】
この演出表示は、リーチ出現或いは大当たり当選が決定された際に、更に遊技制御手段109が乱数値を用いて当該演出表示を行うことを決定すると、その旨の信号を演出制御手段116へと送信する。そして、これを受信した演出制御手段116は、演出用表示器38に「チャンス」(図5(b)参照)の文字を発光表示させながら、カバー部材24aを開放させると共に、演出用表示器38を前扉7の前方へとせり出させることにより、遊技者の期待感を募らせる熱い演出を行う。そして、その演出の後に、図柄表示装置35の画面上でリーチ図柄が揃うことによって、遊技者はさらなる熱い期待感や達成感を抱きながら、遊技を継続することができるようになる。なお、上記演出動作は、上記した図柄表示装置35におけるリーチ図柄から大当たりの当落選の結果が表示される時点まで継続される。
【0078】
ところで、前述したような夫々の演出表示がなされた後の演出用表示器38は、演出制御手段116の制御によって、演出表示器駆動モータ56が回転駆動され、ラック51が図3に示した矢印B3で示す向きに移動することで、せり出す前の移動元の位置p1に戻る。次に、カバー部材駆動モータ47が回転駆動されることによって、ラック42が図2に示した矢印A2で示す向きに移動される。これによって、カバー部材24aが閉止され、演出用表示器38は、カバー部材24a(及びカバー部材24b)の背面側に被覆される(図4(a)の状態)。そして、演出用表示器38の文字が消灯されることで演出表示機構40による演出表示の動作は終了する。
【0079】
以上説明した本実施の形態におけるパチンコ機1では、一般的に、位置の変位をすることが無いと考えられがちなドットマトリックス表示器等で構成可能な演出用表示器38を、ラックアンドピニオン機構50によって前扉7に対する垂直方向に移動動作させることができることにより、遊技者にとってこれまでにない新奇な演出が提供されると共に、装飾性の向上が図られることになる。また、仮に演出用表示器38の大きさがパチンコ機1の前扉7に比して小さなもので、かつ遊技中の遊技者の視界に入りづらいものであったとしても、演出用表示器38がラックアンドピニオン機構50によって移動動作されることによって、遊技者はその動きに反応することができるようになる。これにより、遊技者に対する注意を喚起し、演出用表示器38に表示した情報を無理なく認識させることができるようになる。そして、この演出用表示器38が動作することによって、遊技者に対して「何かが始まる」といった予兆を感じさせることもできるようになり、パチンコ機1における興趣の向上を図ることができる。
【0080】
更に、上述したように、演出用表示器38を移動動作させることでそれ自身を目立たせることができるようになるため、演出用表示器38が前扉7に比して小さなものであったとしても問題なく用いることができるようになる。従って、上記演出用表示器38として、ドット表示のための発光素子数の少ない小さなドットマトリクス表示器等を用いることができると共に、それらを実装すべき基板の小型化を図ることができることによって、パチンコ機1を低コスト化することができるようになる。
【0081】
また、ラックアンドピニオン機構50が、演出用表示器38を前扉7に対する垂直方向に移動させるので、遊技者に対して接近するように移動動作される演出用表示器38に対して遊技者が敏感に反応することができ、遊技者に対してより大きく注意を喚起することができるようになる。また、図5(a)に示した「リーチ」の文字等の演出情報が表示された演出用表示器38が遊技者に近づくことによって、遊技者にとって演出用表示器38が視認し易いものになると共に、そこで表示される演出情報を一度で視野に収め易くすることができる。
【0082】
また、演出制御手段116が、ラックアンドピニオン機構50によって演出用表示器38を図4(b)に示した位置p1(移動開始位置)を含む少なくとも2箇所以上の位置(本実施形態ではp1,p2の2箇所)の間を往復するように移動させるので、遊技者にとって演出用表示器38を目立ち易いものにすることができると共に、繰り返し往復移動させることによって遊技者が演出用表示器38の動きに慣れ、視線を演出用表示器38に全面的に移さなくとも光の色や量等によって全体的な演出表示を感覚的かつ瞬間的に捉えることができるようになる。
【0083】
また、演出用表示器38を被覆するカバー部材24a,24bと、該カバー部材24a,24bの位置を移動させることで演出用表示器38を露出又は被覆させるラックアンドピニオン機構41とを備え、演出制御手段116が、ラックアンドピニオン機構50とラックアンドピニオン機構41とを所定の関係を維持して連動するように作動制御するので、ラックアンドピニオン機構41によるカバー部材24a,24bの開放又は被覆処理と、露出された際のラックアンドピニオン機構50による演出用表示器38の移動処理とが連動して行われることにより、遊技者に対して従来に無い新奇かつ複雑な動作を行う演出を提供することができる。また、演出用表示器38とカバー部材24a,24bとが機構的に複雑な動作をすることにより、仮にこれらが遊技者の間接視野の領域に設けられていたとしても、遊技中の遊技者に対してより大きな注意を喚起することができるようになる。なお、本実施形態では、カバー部材24a,24bによって演出用表示器38の全面を覆う構成としたが、これに限らず、演出用表示器38の幅方向両側の所定寸法ずつ(つまり、演出用表示器38の少なくとも一部)を覆う構成とすることもできる。
【0084】
また、本実施の形態におけるパチンコ機1では、演出表示機構40が、カバー部材24a,24bを用いて演出用表示器38を被覆する構造として説明したが、カバー部材24a,24bを設けずに、演出用表示器38を当初から直接視認できる状態で配置し、演出用表示器38に文字や図形等の演出表示を行うと共に、演出用表示器38を演出表示器駆動モータ56によってせり出させるような構造とすることによっても本発明の効果を奏するものとなる。従って、演出用表示器38が、例えば固定式の透明なアクリル板によって、その前面側が被覆されるような構造であってよいことは勿論である。
【0085】
また、本パチンコ機1では、演出用表示器38をドットマトリックス表示器として説明したが、演出表示を行う際の移動内容によってその重量が問われる場合や、遊技者に伝達させるべき情報量が多い場合等には、7セグメントLEDや液晶表示装置等の他の表示装置を用いてもよい。
【0086】
また、本パチンコ機1では、演出用表示器38による演出情報を「リーチ」や「VICTORY」等の文字表示のみを用いて説明を行ったが、遊技者に期待感や親近感を抱かせ易いキャラクタや図形等を用いたアニメーション等の映像や、遊技者の注意を惹きやすい実写の映像等による表示を行ってもよい。
【0087】
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した遊技機も、本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明に係る実施の形態におけるパチンコ機の外部構造を示す正面図である。
【図2】カバー部材及び該カバー部材の駆動機構を背面側左斜め上方から見下ろす状態で示す概略斜視図である。
【図3】演出用表示器及び該演出用表示器の駆動機構を背面側左斜め上方から見下ろす状態で示す概略斜視図である。
【図4】演出表示機構の各種状態を示す図であり、同図(a)はカバー部材が閉じた状態を示す正面図、同図(b)はカバー部材が開いた状態を示す正面図、同図(c)は演出用表示器がせり出した状態を斜め下方から見上げる状態で示す概略斜視図である。
【図5】演出表示器における文字表示例を示す図であり、同図(a)は所謂リーチになる際の演出用表示器の文字表示を示した概略斜視図であり、同図(b)は遊技中に演出用表示器に突然表示される文字表示を示した概略斜視図である。
【図6】本実施形態におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図である。
【図7】本パチンコ機の作用を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0089】
1:遊技機(パチンコ機)
3:遊技盤
3a:遊技領域
6:筐体
7:前扉
24a,24b:扉部材(カバー部材)
38:情報表示部(演出用表示器)
41:扉部材移動機構(ラックアンドピニオン機構)
50:情報表示部移動機構(ラックアンドピニオン機構)
62:制御部(サブ基板)
116:作動制御手段(演出制御手段)
Ba:遊技球
p1:移動開始位置(位置)
p2:位置




 

 


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