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発明の名称 弾球遊技機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−498(P2007−498A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186318(P2005−186318)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
発明者 北川 和樹
要約 課題
複数の始動口において遊技球の入球の可能性を変化させる。

解決手段
弾球遊技機は、遊技領域52の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口62および第2始動口63と、遊技領域52の所定位置に設けられ、遊技球が通過可能な作動口68と、第1始動口62および第2始動口63の上方に設けられ、作動口68を遊技球が通過して所定の抽選で当たりとなったときに、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態へと変化する球受入部23と、球受入部23と第1始動口62および第2始動口63との間に形成され、球受入部23に受け入れられた遊技球を第1始動口62および第2始動口63へ案内する球案内領域26と、を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動口と、
前記第1始動口への遊技球の入球を契機に第1抽選を実行する第1抽選手段と、
前記第2始動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、
前記第1抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第1特別図柄表示装置と、
前記第2抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第2特別図柄表示装置と、
前記第1抽選の結果を示す第1特別図柄を前記第1特別図柄表示装置に変動表示させ、前記第2抽選の結果を示す第2特別図柄を前記第2特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、
前記第1抽選の結果および前記第2抽選の結果が演出的に表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置の画面に複数の領域として第1領域および第2領域を設定し、前記第1抽選の結果を演出的に示す第1演出画像を前記第1領域に変動表示させ、前記第2抽選の結果を演出的に示す第2演出画像を前記第2領域に変動表示させる演出表示制御手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第1抽選が当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第1可変入球装置と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第2抽選が当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第2可変入球装置と、
通常遊技より遊技者に有利な状態となる第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、
通常遊技より遊技者に有利な状態となる第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、
前記第1抽選が当たりである場合、前記第1特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第1作動条件が成立したと判定し、前記第1可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、
前記第2抽選が当たりである場合、前記第2特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第2作動条件が成立したと判定し、前記第2可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第2特別遊技を実行する第2特別遊技実行手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が通過可能な作動口と、
前記第1始動口および前記第2始動口の上方に設けられ、前記作動口を遊技球が通過して所定の抽選で当たりとなったときに、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態へと変化する球受入部と、
前記球受入部と前記第1始動口および前記第2始動口との間に形成され、前記球受入部に受け入れられた遊技球を前記第1始動口および前記第2始動口へ案内する球案内領域と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動口と、
前記第1始動口への遊技球の入球を契機に第1抽選を実行する第1抽選手段と、
前記第2始動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、
前記第1抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第1特別図柄表示装置と、
前記第2抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第2特別図柄表示装置と、
前記第1抽選の結果を示す第1特別図柄を前記第1特別図柄表示装置に変動表示させ、前記第2抽選の結果を示す第2特別図柄を前記第2特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、
前記第1抽選の結果および前記第2抽選の結果が演出的に表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置の画面に複数の領域として第1領域および第2領域を設定し、前記第1抽選の結果を演出的に示す第1演出画像を前記第1領域に変動表示させ、前記第2抽選の結果を演出的に示す第2演出画像を前記第2領域に変動表示させる演出表示制御手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第1抽選および前記第2抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
通常遊技より遊技者に有利な状態となる第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、
通常遊技より遊技者に有利な状態となる第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、
前記第1抽選が当たりである場合、前記第1特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第1作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、
前記第2抽選が当たりである場合、前記第2特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに前記第2作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより前記第2特別遊技を実行する第2特別遊技実行手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が通過可能な作動口と、
前記第1始動口および前記第2始動口の上方に設けられ、前記作動口を遊技球が通過して所定の抽選で当たりとなったときに、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態へと変化する球受入部と、
前記球受入部と前記第1始動口および前記第2始動口との間に形成され、前記球受入部に受け入れられた遊技球を前記第1始動口および前記第2始動口へ案内する球案内領域と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項3】
前記球案内領域の周囲に設けられ、前記球受入部に受け入れられなかった遊技球が前記球案内領域へ入ることを阻止する球規制部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の弾球遊技機。
【請求項4】
前記球案内領域は、前記球受入部に受け入れられた遊技球を前記第1始動口および前記第2始動口にのみ案内することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
【請求項5】
遊技状態に応じて、前記球受入部に受け入れられた遊技球を前記第1始動口または前記第2始動口に入球するように誘導する球誘導装置をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の弾球遊技機。
【請求項6】
前記第1特別遊技または前記第2特別遊技の終了後の通常遊技において、通常の状態より遊技者に有利な状態である特定遊技の実行を制御する特定遊技制御手段をさらに備え、
前記球誘導装置は、前記特定遊技の遊技状態に応じて、前記球受入部に受け入れられた遊技球を前記第1始動口または前記第2始動口に入球するように誘導することを特徴とする請求項5に記載の弾球遊技機。
【請求項7】
前記球受入部は、遊技球を受け入れる球受入口と、前記球受入口の横両端部に配置され拡開することにより遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態へと変化する一対の羽根部材とを有し、
前記第1始動口および前記第2始動口は、前記第1始動口と前記第2始動口の間を遊技球が通過できないように横方向に並列して配置され、
前記球規制部材は、前記球受入口の横両端部と前記並列して配置された前記第1始動口および前記第2始動口の横両端部とを接続して前記球案内領域を画定することを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の弾球遊技機。
【請求項8】
前記第1始動口および前記第2始動口のいずれにも入球しなかった遊技球を前記球案内領域から排出する球排出路をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に複数形態の遊技が採り入れられた弾球遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当たりと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている(例えば、特許文献1参照)。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、図柄等の画像にキャラクタを用いて変動表示にストーリーを持たせる演出を施したり、特別遊技への移行確率を変動させる確率変動等の特定遊技の制御によっても遊技者の期待感を高めている。
【特許文献1】特開2003−230714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、遊技性向上をさらに追求すべく、第1種、第2種、第3種などで実現されてきた様々な形態の遊技を採り入れた機種開発の必要性が認識されている。しかしながら、これら複数形態の遊技を採り入れることを単純に優先してしまうと、遊技機の構成が複雑化してしまい、かえって遊技者の興趣を低下させるおそれがある。逆に、取り入れるべき複数形態の遊技が互いに連係せず完全に分離してしまっていては遊技性向上には繋がり得ない。その一方で、複数形態の遊技を実際に遊技機に採り入れるためには開発上の制約も少なくないため、その設計は容易でない。
【0004】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数形態の遊技が採り入れられたぱちんこ遊技機において、遊技性を向上させ、さらに開発上の制約に対応することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動口と、第1始動口への遊技球の入球を契機に第1抽選を実行する第1抽選手段と、第2始動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、第1抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第1特別図柄表示装置と、第2抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第2特別図柄表示装置と、第1抽選の結果を示す第1特別図柄を第1特別図柄表示装置に変動表示させ、第2抽選の結果を示す第2特別図柄を第2特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、第1抽選の結果および第2抽選の結果が演出的に表示される演出表示装置と、演出表示装置の画面に複数の領域として第1領域および第2領域を設定し、第1抽選の結果を演出的に示す第1演出画像を第1領域に変動表示させ、第2抽選の結果を演出的に示す第2演出画像を第2領域に変動表示させる演出表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第1抽選が当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第1可変入球装置と、遊技領域の所定位置に設けられ、第2抽選が当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な第2可変入球装置と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、第1抽選が当たりである場合、第1特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第1作動条件が成立したと判定し、第1可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、第2抽選が当たりである場合、第2特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第2作動条件が成立したと判定し、第2可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第2特別遊技を実行する第2特別遊技実行手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が通過可能な作動口と、第1始動口および第2始動口の上方に設けられ、作動口を遊技球が通過して所定の抽選で当たりとなったときに、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態へと変化する球受入部と、球受入部と第1始動口および第2始動口との間に形成され、球受入部に受け入れられた遊技球を第1始動口および第2始動口へ案内する球案内領域と、を備える。
【0006】
この態様における弾球遊技機は、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機を複数混在させたような遊技機であってもよい。「演出表示装置」は、ハードウエアとしては液晶ディスプレイなどの表示装置で構成されてもよく、たとえば単一の表示装置で構成されてもよいし、複数の表示装置で複合的に構成されてもよい。「演出表示装置」が単一の表示装置で構成される場合、「第1領域」と「第2領域」は同じ画面内に並べられるように、または、重ね合わされるように設定されてもよい。「演出表示装置」が複数の表示装置で構成される場合、「第1領域」と「第2領域」はそれぞれ別個の表示装置に設定されてもよい。「第1可変入球装置」は、実施例における「第1大入賞口」であってもよい。「第2可変入球装置」は、実施例における「第2大入賞口」であってもよい。第1可変入球装置、第2可変入球装置、および球受入部において遊技者に不利な状態とは、遊技球が入球すべき入口が閉鎖した状態ないしは狭い状態を指してもよく、遊技者に有利な状態とは、その入口が開放した状態ないしは相対的に広い状態を指してもよい。本態様の弾球遊技機によれば、一つの球受入部において遊技球の受け入れ状態が変化することによって第1始動口および第2始動口の両方の始動口へ遊技球が入球しやすくなるなど遊技者に有利な状態へと変化することが可能となる。このため、採り入れられた複数形態の遊技のうちどれが実行されるかが分からないという「運」の要素が加わり、遊技者の興趣を高めることができる。また、仮にこのような球受入部が一つしか設けられないような制約下であったとしても、第1始動口および第2始動口の両方の始動口において遊技者に有利な状態に変化させることが可能となり、遊技機の開発を容易なものとすることができる。
【0007】
本発明の別の態様もまた、弾球遊技機である。この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動口と、第1始動口への遊技球の入球を契機に第1抽選を実行する第1抽選手段と、第2始動口への遊技球の入球を契機に第2抽選を実行する第2抽選手段と、第1抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第1特別図柄表示装置と、第2抽選の結果が図柄変動のかたちで表示される第2特別図柄表示装置と、第1抽選の結果を示す第1特別図柄を第1特別図柄表示装置に変動表示させ、第2抽選の結果を示す第2特別図柄を第2特別図柄表示装置に変動表示させるメイン表示制御手段と、第1抽選の結果および第2抽選の結果が演出的に表示される演出表示装置と、演出表示装置の画面に複数の領域として第1領域および第2領域を設定し、第1抽選の結果を演出的に示す第1演出画像を第1領域に変動表示させ、第2抽選の結果を演出的に示す第2演出画像を第2領域に変動表示させる演出表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第1抽選および第2抽選のうちいずれかが当たりであったときに遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する第1作動条件保持手段と、通常遊技より遊技者に有利な状態となる第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する第2作動条件保持手段と、第1抽選が当たりである場合、第1特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第1作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、第2抽選が当たりである場合、第2特別図柄が所定の当たり態様で停止されたときに第2作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態へ変化させることにより第2特別遊技を実行する第2特別遊技実行手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が通過可能な作動口と、第1始動口および第2始動口の上方に設けられ、作動口を遊技球が通過して所定の抽選で当たりとなったときに、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態へと変化する球受入部と、球受入部と第1始動口および第2始動口との間に形成され、球受入部に受け入れられた遊技球を第1始動口および第2始動口へ案内する球案内領域と、を備える。
【0008】
この態様における弾球遊技機もまた、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機を複数混在させたような遊技機であってもよい。本態様の弾球遊技機によれば、一つの球受入部において遊技球の受け入れ状態が変化することによって第1始動口および第2始動口の両方の始動口へ遊技球が入球しやすくなるなど遊技者に有利な状態へと変化することが可能となる。このため、採り入れられた複数形態の遊技のうちどれが実行されるかが分からないという「運」の要素が加わり、遊技者の興趣を高めることができる。また、仮にこのような球受入部が一つしか設けられないような制約下であったとしても、第1始動口および第2始動口の両方の始動口において遊技者に有利な状態に変化させることが可能となり、遊技機の開発を容易なものとすることができる。
【0009】
球案内領域の周囲に設けられ、球受入部に受け入れられなかった遊技球が球案内領域へ入ることを阻止する球規制部材をさらに備えてもよい。本態様の弾球遊技機によれば、球受け入れ部の遊技球の受け入れ状態が変化することで遊技者に対しより有利な状態へと変化することが可能となるため、遊技者の興趣を高めることができる。ここで、「球規制部材」は、実施例における「球規制壁」であってもよい。
【0010】
球案内領域は、球受入部に受け入れられた遊技球を第1始動口および第2始動口にのみ案内してもよい。本態様の弾球遊技機によれば、球受け入れ部の遊技球の受け入れ状態が変化することで遊技者に対しより有利な状態へと変化することが可能となるため、遊技者の興趣を高めることができる。
【0011】
遊技状態に応じて、球受入部に受け入れられた遊技球を第1始動口または第2始動口に入球するように誘導する球誘導装置をさらに備えてもよい。本態様の弾球遊技機によれば、採り入れられた複数形態の遊技を遊技状態に応じて実行させることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
【0012】
第1特別遊技または第2特別遊技の終了後の通常遊技において、通常の状態より遊技者に有利な状態である特定遊技の実行を制御する特定遊技制御手段をさらに備えてもよい。球誘導装置は、特定遊技の遊技状態に応じて、球受入部に受け入れられた遊技球を第1始動口または第2始動口に入球するように誘導してもよい。本態様の弾球遊技機によれば、採り入れられた複数形態の遊技を特定遊技の遊技状態に応じて実行させることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
【0013】
球受入部は、遊技球を受け入れる球受入口と、球受入口の横両端部に配置され拡開することにより遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態へと変化する一対の羽根部材とを有してもよい。第1始動口および第2始動口は、第1始動口と第2始動口の間を遊技球が通過できないように横方向に並列して配置され、球規制部材は、球受入口の横両端部と並列して配置された第1始動口および第2始動口の横両端部とを接続して球案内領域を画定してもよい。本態様の弾球遊技機によれば、球受入部の遊技球の受け入れ状態が変化することによって遊技者に有利な状態へ簡易な構成により変化させることができる。ここで、「球誘導装置」は、実施例における「誘導板」であってもよい。
【0014】
第1始動口および第2始動口のいずれにも入球しなかった遊技球を球案内領域から排出する球排出路をさらに備えてもよい。本態様の弾球遊技機によれば、球受入部に遊技球が受け入れられてもいずれの始動口にも入球しない場合が生じることから、より遊技者を高揚させることができる。
【0015】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の弾球遊技機によれば、複数の遊技性が採り入れられたぱちんこ遊技機において、遊技性を向上させ、さらに開発上の制約に対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(実施例1)
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、互いに遊技性を打ち消し合わないよう片方ずつ実行される。またこれらの遊技性を両立させるために、本実施例のぱちんこ遊技機は、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプ、複数の大入賞口を備える。
【0018】
図1は、実施例1のぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。以下、弾球遊技機として従来にいういわゆる第1種ぱちんこ遊技機を例に説明する。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
【0019】
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
【0020】
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、始動口ユニット30、センター飾り64、第1大入賞口91、第2大入賞口92、作動口68、一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない多数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
【0021】
始動口ユニット30は、遊技領域52の左右方向の略中央かつ第1大入賞口91および第2大入賞口92の上方に配置される。始動口ユニット30は、球受入部23、第1始動入賞口(以下、「第1始動口」という)62、第2始動入賞口(以下、「第2始動口」という)63、球規制壁27、球案内領域26などを備える。
【0022】
球受入部23は、普通電動役物24、普通電動役物24を開閉させるための普通電動役物ソレノイド29、遊技球を受け入れる球受入口25を有する。普通電動役物24は、閉止した状態で遊技球の直径より広い間隔に離れて対向して配置される2つの羽根部材により構成される。各々の羽根部材は下方において相互に拡開する方向に回動可能とされており、普通電動役物ソレノイド29により拡開および閉止するように駆動される。したがって、球受入部23は、閉止した2つの羽根部材の間から遊技球を受け入れることが可能である。また、普通電動役物24が拡開した状態では、拡開された2つの羽根部材が遊技球を球受入部23へ受け入れられるよう誘導するので、普通電動役物24が閉止した状態よりも遊技球を受け入れ易い状態となる。球受入部23に受け入れられた遊技球は、球受入口25を通過して後述する球案内領域26に入る。これにより、一つの球受入部23の遊技球の受け入れ状態が変化することによって第1始動口62および第2始動口63の両方の始動口へ遊技球が入球しやすくなるなど遊技者に有利な状態へと変化することが可能となる。このため、採り入れられた複数形態の遊技のうちどれが実行されるかが分からないという「運」の要素が加わり、遊技者の興趣を高めることができる。また、仮にこのような球受入部23が一つしか設けられないような制約下であったとしても、第1始動口62および第2始動口63の両方の始動口において遊技者に有利な状態に変化させることが可能となり、遊技機の開発を容易なものとすることができる。
【0023】
球受入部23の下方には、第1始動口62および第2始動口63が配置されている。第1始動口62および第2始動口63は、これらの間に遊技球が通過できないように横方向に並列して配置される。なお、第1始動口62および第2始動口63の間には、遊技球をいずれかの始動口に振り分ける仕切壁28が設けられている。第1始動口62は第1の遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動口63は第2の遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第1始動口62は、始動入賞検出装置31を備える。始動入賞検出装置31は、第1始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口63は、始動入賞検出装置32を備える。始動入賞検出装置32は、第2始動口63への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。
【0024】
球受入部23と第1始動口62および第2始動口63の間には、球受入部23に受け入れられた遊技球を第1始動口62および第2始動口63に案内する球案内領域26が形成される。球案内領域26の周囲には、球受入部23に受け入れられなかった遊技球が球案内領域26に入ることを阻止する球規制部材としての機能を有する球規制壁27が設けられている。球規制壁27は、球受入口25の横両端部と、並列して配置された第1始動口62および第2始動口63の横両端部とを接続するように設けられている。このように球規制壁27を配置することによって、球案内領域26を、球受入部23、第1始動口62、第2始動口63とともに画定している。これにより、球受入部23の遊技球の受け入れ状態が変化することによって遊技者に有利な状態へ簡易な構成により変化させることができる。また、並列した第1始動口62および第2始動口63を球受入口25の真下に配置することにより、球受入部23に受け入れられた遊技球が各々の始動口へ入球する可能性を略均等にすることができる。このため、採り入れられた複数形態の遊技を略均等に実行することが可能となる。
【0025】
一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
【0026】
第1大入賞口91は第1の遊技に対応する大入賞口として設けられ、第2大入賞口92は第2の遊技に対応する大入賞口として設けられる。第1大入賞口91は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、第1大入賞口91を開閉させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、第1大入賞口91への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入賞情報を生成する。第2大入賞口92は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置79と、第2大入賞口92を開閉させるための大入賞口ソレノイド81を備える。入賞検出装置79は、第2大入賞口92への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入賞情報を生成する。第1大入賞口91は、第1特別図柄192が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。第1大入賞口91はアウト口58の左上方の位置に設けられる。第2大入賞口92は、第2特別図柄193が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。第2大入賞口92はアウト口58の右上方の位置に設けられる。
【0027】
遊技領域52の略中央に演出表示装置60が設けられ、その左右に第1の遊技に対応する第1特別図柄表示装置70と第2の遊技に対応する第2特別図柄表示装置71が設けられている。第1特別図柄表示装置70には第1の遊技に対応する第1特別図柄192の変動が表示され、第2特別図柄表示装置71には第2の遊技に対応する第2特別図柄193の変動が表示される。第1特別図柄192は、第1始動口62への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに第1特別遊技としての大当たりが発生する。第1特別図柄表示装置70は、例えば7セグメントLEDで構成される表示手段であり、第1特別図柄192は「0」〜「9」の10種類の数字で表される。第2特別図柄193は、第2始動口63への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに第2特別遊技としての大当たりが発生する。第2特別図柄表示装置71は、例えば「○」と「×」のマークが交互に点灯するランプで構成される表示手段であり、第2特別図柄193は「○」と「×」の2種類のマークで表される。
【0028】
演出表示装置60の画面には第1の遊技に対応する第1領域194と第2の遊技に対応する第2領域195が設定される。第1領域194には第1特別図柄192に連動する第1装飾図柄190を含む演出画像の変動が表示され、第2領域195には第2特別図柄193に連動する第2装飾図柄191を含む演出画像の変動が表示される。第1領域194と第2領域195は、それぞれの背景に対照的な色を施して視覚的に区別させてもよい。演出表示装置60は、たとえば液晶ディスプレイである。第1装飾図柄190は、第1特別図柄192で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。第2装飾図柄191は、第2特別図柄193で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第2の遊技に対応する。演出表示装置60は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、機械式のドラムやLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、第1特別図柄192および第2特別図柄193は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の第1特別図柄表示装置70および右下方の第2特別図柄表示装置71にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。
【0029】
作動口68は、遊技盤50の左側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は球受入部23の普通電動役物24を拡開させるための抽選の契機となる。
【0030】
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72、第1始動口62、第2始動口63、第1大入賞口91、第2大入賞口92の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
【0031】
遊技球が第1始動口62に落入すると、第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192が変動表示され、演出表示装置60の第1領域194において第1装飾図柄190が変動表示される。遊技球が第2始動口63に落入すると、第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193が変動表示され、演出表示装置60の第2領域195において第2装飾図柄191が変動表示される。第1特別図柄192、第2特別図柄193、第1装飾図柄190、第2装飾図柄191の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の第1特別図柄192および第1装飾図柄190が当たり態様であった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である第1特別遊技に移行し、第1大入賞口91の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した第1装飾図柄190は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。停止時の第2特別図柄193および第2装飾図柄191が当たり態様であった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である第2特別遊技に移行し、第2大入賞口92の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した第2装飾図柄191もまた、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。
【0032】
第1大入賞口91および第2大入賞口92は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような第1大入賞口91または第2大入賞口92の開閉が所定回数、例えば15回繰り返される。
【0033】
特別遊技が発生した場合であって抽選などの所定の条件が満たされた場合、特別遊技の終了後に特定遊技として確率変動遊技(以下、「確変」という)や変動時間短縮(以下、「時短」という)が開始される。確変中は、通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。時短は、所定の終期、たとえば第1特別図柄192または第2特別図柄193が100回変動するまで継続される。時短中は、第1特別図柄192または第2特別図柄193の変動時間が概ね短縮される。
【0034】
作動口68を遊技球が通過すると、所定時間、普通図柄と呼ばれる図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は演出表示装置60の右方に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が所定の当たり態様にて停止すると、球受入部23の普通電動役物24が所定時間拡開する。通常状態においては、普通図柄が当たり態様で停止する確率は低確率に設定されるが、時短中にはその確率が高確率に変動する。そのため、通常状態においては球受入部23の普通電動役物24が開放される確率も低いが、時短中にはその開放される確率が高くなる。また時短中においては、普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、普通電動役物24が開放状態となる時間が相対的に長くなるよう設定される。このように、時短中以外は普通電動役物24が開放されにくいのに対し、時短中は普通電動役物24が開放されやすく、しかも開放される回数や開放時間も増加する。したがって、時短中であるか否かで球受入部23への遊技球の受け入れ容易性が大きく異なり、その結果時短中であるか否かによって始動入賞口への入賞に対する出玉に大きな差が生じる。時短中は遊技者が出玉をほとんど減らさずに遊技を進行させることができるので、時短中であるか否かに応じて異なる遊技性を実現することができる。
【0035】
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り64は、第1の遊技に対応する第1特図保留ランプ20が下部左側に設けられ、第2の遊技に対応する第2特図保留ランプ21が下部右側に設けられ、普通図柄変動に対応する普図保留ランプ22が左側部に設けられている。第1特図保留ランプ20および第2特図保留ランプ21は、それぞれ4個のランプからなり、それぞれの点灯個数によって第1の遊技および第2の遊技のそれぞれにおける当否抽選値の保留数を表示する。第1特図保留ランプ20における当否抽選値の保留数は、第1特別図柄192の変動中、第2特別図柄193の変動中、第1特別遊技の実行中、第2特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第1始動口62へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。第2特図保留ランプ21における当否抽選値の保留数は、第1特別図柄192の変動中、第2特別図柄193の変動中、第1特別遊技の実行中、第2特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第2始動口63へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。普図保留ランプ22もまた4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。また遊技効果ランプ90が遊技領域52に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。操作ボタン82は、遊技者が遊技機側所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
【0036】
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、とくに第1始動口62、第2始動口63へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
【0037】
図3は、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、第1始動口62、第2始動口63、第1大入賞口91、第2大入賞口92、一般入賞口72、作動口68、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
【0038】
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124、作動条件保持手段176を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、演出決定手段132、演出表示制御手段134を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
【0039】
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口62に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口63に入賞したと判断する。入球判定手段110は、第1大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第1大入賞口91に入賞したと判断し、第2大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第2大入賞口92に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
【0040】
当否抽選手段112は、第1抽選手段126、第2抽選手段128、普図抽選手段136を含む。第1抽選手段126は、第1始動口62への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である第1特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を第1の当否抽選値として取得する。第2抽選手段128は、第2始動口63への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である第2特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を第2の当否抽選値として取得する。たとえば、第1と第2の当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。普図抽選手段136は、作動口68を遊技球が通過したときに普図抽選値を取得する。各抽選値は、保留制御手段116により一時的に保留される。ただし、保留制御手段116により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ当否抽選値または普図抽選値が取得され、保留される。
【0041】
第1抽選手段126および第2抽選手段128は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1抽選手段126および第2抽選手段128は、通常時には通常確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確変時には通常確率より当たりの確率が高い当否テーブルを参照する。第1抽選手段126および第2抽選手段128は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定する。普図抽選手段136もまた、普通図柄抽選の当否を判定するときに参照する普図当否テーブルを複数保持する。複数の普図当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と普図抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。普図抽選手段136は、通常時には通常確率による当否判定のための普図当否テーブルを参照し、時短時には通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。
【0042】
第1抽選手段126による判定結果は、第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192の形で変動表示され、演出表示装置60の第1領域194において第1装飾図柄190の形で変動表示される。第2抽選手段128による判定結果は、第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193の形で変動表示され、演出表示装置60の第2領域195において第2装飾図柄191の形で変動表示される。普図抽選手段136による判定結果は、普通図柄表示装置59において普通図柄の形で変動表示される。
【0043】
図柄決定手段114は、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60に表示させる停止図柄と変動パターンを、当否抽選手段112による抽選の結果に応じて決定する。また、図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を抽選により決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。図柄決定手段114は、特別図柄や普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。第1特別図柄192を決定するためのテーブルとして第1図柄範囲テーブルが保持され、第2特別図柄193を決定するためのテーブルとして第2図柄範囲テーブルが保持される。第1図柄範囲テーブルには、「0」〜「9」の数字で表される第1特別図柄192と図柄決定抽選値との対応関係が定められている。第2図柄範囲テーブルには、「○」および「×」のマークで表される第2特別図柄193と図柄決定抽選値との対応関係が定められている。図柄決定手段114は、変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。第1特別図柄192の変動パターンを決定するためのテーブルとして第1パターン決定テーブルが保持され、第2特別図柄193の変動パターンを決定するためのテーブルとして第2パターン決定テーブルが保持される。ただし、変形例においては、第1パターン決定テーブルと第2パターン決定テーブルとを一つのパターン決定テーブルとして共通化してもよい。
【0044】
図柄決定手段114は、第1図柄決定手段138、第2図柄決定手段140、普図決定手段142を含む。第1図柄決定手段138は、第1特別図柄192を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第1図柄範囲テーブルを参照し、第1抽選手段126による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて第1特別図柄192の停止図柄を決定する。第1図柄決定手段138は、第1パターン決定テーブルを参照し、当否抽選手段112による当否判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。第2図柄決定手段140は、第2特別図柄193を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第2図柄範囲テーブルを参照し、第2抽選手段128による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて第2特別図柄193の停止図柄を決定する。第2図柄決定手段140は、第2パターン決定テーブルを参照し、当否抽選手段112による当否判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。第1図柄決定手段138および第2図柄決定手段140は、決定した停止図柄および変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118および演出決定手段132へ送出する。
【0045】
第1図柄決定手段138および第2図柄決定手段140は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。
【0046】
普図決定手段142は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための抽選乱数を取得し、その抽選乱数に応じて普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段124が球受入部23の普通電動役物24を所定時間拡開する。
【0047】
保留制御手段116は、第1保留手段144、第2保留手段146、普図保留手段147を含む。第1保留手段144は、第1抽選手段126により取得された第1の当否抽選値を保留球として保持する。第2保留手段146は、第2抽選手段128により取得された第2の当否抽選値を保留球として保持する。普図保留手段147は、普図抽選手段136により取得された普図抽選値を保留球として保持する。第1と第2の当否抽選値と普図抽選値は、それぞれの保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限はそれぞれ4である。第1保留手段144により保留された第1の当否抽選値の数は第1特図保留ランプ20におけるランプの点灯数で表され、第2保留手段146により保留された第2の当否抽選値の数は第2特図保留ランプ21におけるランプの点灯数で表され、普図保留手段147により保留された普図抽選値の数は普図保留ランプ22におけるランプの点灯数で表される。
【0048】
メイン表示制御手段118は、第1特図制御手段148、第2特図制御手段150、特図調整手段152、普図制御手段153を含む。第1特図制御手段148は、第1抽選手段126による抽選の結果を第1図柄決定手段138により決定された変動パターンにしたがって第1特別図柄192の変動表示として第1特別図柄表示装置70に表示させる。第2特図制御手段150は、第2抽選手段128による抽選の結果を第2図柄決定手段140により決定された変動パターンにしたがって第2特別図柄193の変動表示として第2特別図柄表示装置71に表示させる。第1特図制御手段148および第2特図制御手段150は、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信することにより、メイン表示制御手段118および演出表示制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段153は、普図抽選手段136による抽選の結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置59に表示させる。
【0049】
特図調整手段152は、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段152は、第1始動口62、および第2始動口63のうちいずれに遊技球が入球したかの順序にしたがって第1特別図柄192と第2特別図柄193とを選択的に変動表示させる。たとえば、第1始動口62、第1始動口62、第2始動口63の順序で入球したときは、第1特別図柄192、第1特別図柄192、第2特別図柄193の順序で変動表示される。特図調整手段152は保留制御手段116を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段116における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすい。これにより、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
【0050】
なお、変形例における特図調整手段152は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを交互に優先してもよい。たとえば第1保留手段144および第2保留手段146のうちいずれかにだけ当否抽選値が保留されているときは、第1特別図柄および第2特別図柄のうち一方のみが連続して変動表示され得る。しかし、第1保留手段144と第2保留手段146の双方に当否抽選値が保留されているときは、第1特別図柄と第2特別図柄とが交互に変動表示される。このように、変形例においては第1特別図柄192と第2特別図柄193は同時には変動表示されないので、遊技者は複数の遊技性のそれぞれを個別に把握しやすい。また、いずれの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順に関係なく単純に交互に入れ替わるので、遊技者は変動の順序を感覚的に把握しやすい。これにより遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
【0051】
特図調整手段152は、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち、一方が当たり態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は開始されないので、遊技者は特別遊技に集中することができる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
【0052】
作動条件保持手段176は、第1作動条件保持手段178および第2作動条件保持手段180を含む。第1作動条件保持手段178は、第1特別遊技へ移行するための条件である第1作動条件を保持する。第2作動条件保持手段180は、第2特別遊技へ移行するための条件である第2作動条件を保持する。第1作動条件および第2作動条件は、特別遊技制御手段120によって参照され、いずれかの作動条件が成立したときに特別遊技が実行される。
【0053】
特別遊技制御手段120は、第1特別遊技制御手段154および第2特別遊技制御手段156を含む。第1特別遊技制御手段154は、第1抽選手段126による当否抽選結果が当たりである場合、第1特別図柄192が所定の当たり態様で停止されたときに第1作動条件が成立したと判定し、第1大入賞口91を開放させることにより第1特別遊技を実行する。第2特別遊技制御手段156は、第2抽選手段128による当否抽選結果が当たりである場合、第2特別図柄193が所定の当たり態様で停止されたときに第2作動条件が成立したと判定し、第2大入賞口92を開放させることにより第2特別遊技を実行する。特別遊技は、第1大入賞口91または第2大入賞口92の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした1回または複数回の単位遊技で構成される。単位遊技は例えば15回を上限として繰り返され、1回の単位遊技において第1大入賞口91または第2大入賞口92を約30秒間開放させる。特別遊技制御手段120は、第1特別遊技の単位遊技の回数や開放時間を、第1図柄決定手段138により決定された第1特別図柄192に応じて決定してもよい。特別遊技制御手段120は、第2特別遊技の単位遊技の回数や開放時間を、所定の抽選値に応じて決定してもよい。第1特別遊技制御手段154および第2特別遊技制御手段156は、単位遊技の継続回数を消化したときに特別遊技を終了させる。
【0054】
特定遊技実行手段122は、確変および時短の状態における通常遊技を制御する。特定遊技実行手段122は、第1図柄決定手段138により決定された第1特別図柄192が当たり態様であった場合に、特別遊技後の遊技状態を確変状態へ移行させるか否かを第1特別図柄192の種類に応じて決定する。すなわち、第1特別図柄192が所定の図柄、たとえば「奇数の数字」であった場合に特別遊技後の遊技状態を確変状態へ移行させることを決定する。また、特定遊技実行手段122は、第2図柄決定手段140により決定された第2特別図柄193が当たり態様であった場合に、特別遊技後の遊技状態を確変状態へ移行させるか否かを所定の抽選により決定する。すなわち、第2特別図柄193が「○」であった場合に所定の抽選を実行し、その抽選値に応じて確変への移行を決定する。この抽選値に応じた決定の結果は、たとえば演出表示装置60の画面に表示させてもよいし、表示させなくてもよい。確変状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は当否抽選手段112による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。また、特定遊技実行手段122は、第1特別遊技および第2特別遊技のうちいずれかが終了した後、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動表示回数が所定回数、たとえば100回に達するまで、遊技状態を時短状態へ移行させる。時短状態においては、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動表示時間が概ね短くなるよう、図柄決定手段114が変動時間の短い変動パターンを選択する。普図抽選手段136は、時短中においては通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。これにより、時短中には球受入部23の普通電動役物24が高い確率で開放される。
【0055】
開閉制御手段124は、球受入部23の普通電動役物24や第1大入賞口91、第2大入賞口92の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電動役物ソレノイド29に開放指示を送り、球受入部23を開放させる。また、開閉制御手段124は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド80または大入賞口ソレノイド81に開放指示を送り、第1大入賞口91または第2大入賞口92を開放させる。
【0056】
パターン記憶手段130は、第1パターン記憶手段158および第2パターン記憶手段160を含む。第1パターン記憶手段158および第2パターン記憶手段160は、装飾図柄を含む演出画像の変動パターンとして複数の変動パターンデータを保持する。
【0057】
演出決定手段132は、第1演出決定手段162および第2演出決定手段164を含む。第1演出決定手段162は、第1装飾図柄190の停止図柄と変動パターンを、第1抽選手段126による抽選の結果、第1特別図柄192の停止図柄、第1特別図柄192の変動パターンに応じて決定する。第1演出決定手段162は、第1装飾図柄190の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。第2演出決定手段164は、第2装飾図柄191の停止図柄と変動パターンを、第2抽選手段128による抽選の結果、第2特別図柄193の停止図柄、第2特別図柄193の変動パターンに応じて決定する。第2演出決定手段164は、第2装飾図柄191の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
【0058】
第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、たとえば第1抽選手段126または第2抽選手段128による判定結果が特別遊技への移行を示す場合は「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、第1装飾図柄190や第2装飾図柄191として揃える数字には、第1特別図柄192や第2特別図柄193と同じ数字が選ばれるのが好ましい。たとえば、第1特別図柄192または第2特別図柄193が「3」の場合は第1装飾図柄190または第2装飾図柄191が「333」となる。第1抽選手段126または第2抽選手段128による判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。ただし、当否判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄の変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。第1演出決定手段162および第2演出決定手段164は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄と演出画像の変動パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。
【0059】
演出画像の変動パターンには、演出画像の変動表示態様、すなわち演出画像の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段132は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい演出画像の変動パターンを選択する。
【0060】
演出表示制御手段134は、第1演出制御手段168、第2演出制御手段170、演出調整手段172、および領域設定手段174を含む。第1演出制御手段168は、第1抽選手段126による第1の当否抽選の結果を、選択された変動パターンデータにしたがって演出画像として演出表示装置60の第1領域194に変動表示させる。第2演出制御手段170は、第2抽選手段128による第2の当否抽選の結果を、選択された変動パターンデータにしたがって演出画像として演出表示装置60の第2領域195に変動表示させる。
【0061】
領域設定手段174は、演出表示装置60の画面において第1領域194および第2領域195を設定する。第1領域194および第2領域195は、同じ画面内に並べられるように、または、重ね合わされるように設定されてもよい。本実施例においては、演出表示装置60として単一の表示装置を例示するが、変形例においては複数の表示装置で複合的に構成させてもよい。その場合、第1領域194と第2領域195はそれぞれ別個の表示装置に設定されてもよい。領域設定手段174は、演出表示装置60の画面において、第1領域194を第2始動口63よりも第1始動口62に近い位置へ設定し、第2領域195を第1始動口62よりも第2始動口63に近い位置へ設定する。本実施例においては、第1始動口62が左側に設けられ、第2始動口63が右側に設けられているのに合わせて、第1領域194が左側に設けられ、第2領域195が右側に設けられる。これにより、第1領域194と第1始動口62とが対応し、第2領域195と第2始動口63とが対応する関係が遊技者にとって感覚的に把握しやすい。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
【0062】
演出調整手段172は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の進行を規制する。演出調整手段172は、たとえば第1装飾図柄190の変動表示が開始された場合、第1装飾図柄190の変動が停止されるまで第2装飾図柄191の変動表示開始を待機させてもよいし、第2装飾図柄191を変動表示させたまま第1装飾図柄190の変動が停止されるまでその状態を継続させてもよい。第2装飾図柄191を変動表示させたままの状態を継続する場合、たとえば第2装飾図柄191の変動時間を計測するタイマの進行を一時停止することによって変動状態を維持してもよい。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。
【0063】
図4は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。まず、遊技球が第1始動口62、第2始動口63、一般入賞口72、第1大入賞口91、第2大入賞口92などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行し(S10)、特別遊技中でなければ(S12のN)、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、特別遊技中であれば(S12のY)、第1特別遊技または第2特別遊技の制御処理を実行し(S16)、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
【0064】
図5は、図4におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。第1始動口62へ入賞した場合であって(S50のY)、第1保留手段144への保留が上限を超えない場合(S52のY)、特図調整手段152が第1始動口62への入賞の順序を記録し(S54)、第1保留手段144に第1の当否抽選値が格納される(S56)。S50において第1始動口62へ入賞がない場合は(S50のN)、S52〜S56の処理をスキップする。S52において、第1始動口62へ入賞したもののその保留が第1保留手段144の上限数を超えてしまう場合は(S52のN)、S54とS56の処理をスキップする。次に、第2始動口63へ入賞した場合であって(S58のY)、第2保留手段146への保留が上限を超えない場合(S60のY)、特図調整手段152が第2始動口63への入賞の順序を記録し(S61)、第2保留手段146に第2の当否抽選値が格納される(S62)。S58において第2始動口63へ入賞がない場合は(S58のN)、S60〜S62の処理をスキップする。S60において、第2始動口63へ入賞したもののその保留が第2保留手段146の上限数を超えてしまう場合は(S60のN)、S61とS62の処理をスキップする。次に、作動口68へ遊技球が通過した場合であって(S63のY)、普図保留手段147への保留が上限を超えない場合(S64のY)、普図保留手段147に普図抽選値が格納される(S65)。S63において作動口68への遊技球の通過がない場合は(S63のN)、S64およびS65の処理をスキップする。S64において作動口68を遊技球が通過したもののその保留が普図保留手段147の上限数を超えてしまう場合は(S64のN)、S65の処理をスキップする。
【0065】
図6は、図4におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。第1特別図柄192の変動表示タイミングである場合(S66のY)、第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を処理し(S67)、第1特別図柄192の変動表示タイミングでない場合(S66のN)、第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を処理する(S68)。第1特別図柄192の変動表示タイミングであるか、第2特別図柄193の変動表示タイミングであるかは、特図調整手段152により記録された第1始動口62への入賞と第2始動口63への入賞の順序に応じて決定される。次に、普通図柄の変動表示を処理する(S69)。このように第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち一方のみが選択的に変動表示されるとともに、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち一方のみが選択的に変動表示される。
【0066】
図7は、図6におけるS67、S68、S69の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。S67、S68、S69における各図柄変動は、基本的に処理が共通するので、これらを一つのフローでまとめて説明する。以下、S67の処理としては第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を示し、S68の処理としては第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を示し、S69の処理としては普通図柄の変動表示を示す。保留制御手段116に抽選値の保留がなされている場合(S30のY)、図柄変動が表示中でなければ(S32のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S34)。その判定結果に応じた変動パターンにしたがって変動表示が開始される(S36)。S30において抽選値が保留されていなかった場合は(S30のN)、S32からS36までの処理がスキップされ、S32において図柄変動が表示中であった場合は(S32のY)、S34およびS36の処理がスキップされる。続いて、すでに図柄変動表示が開始されていれば(S38のY)、図柄変動表示を処理し(S40)、図柄表示の停止タイミングに達したときは(S42のY)、表示中の図柄変動を停止する(S44)。S38において図柄変動表示が開始されていないときは(S38のN)、S40からS44の処理をスキップする。S42において図柄表示の停止タイミングに達していないときは(S42のN)、S44の処理をスキップする。
【0067】
図8は、図4におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。実行中の特別遊技が第1特別遊技であれば(S90のY)、第1特別遊技の制御を処理し(S92)、実行中の特別遊技が第1特別遊技でなければ(S90のN)、第2特別遊技の制御を処理する(S94)。このように第1特別遊技および第2特別遊技のいずれか一方のみが選択的に実行される。
【0068】
図9は、図8におけるS92の第1特別遊技とS94の第2特別遊技を詳細に示すフローチャートである。S92、S94における各特別遊技は、基本的に処理が共通するので、これらを一つのフローでまとめて説明する。まず、第1大入賞口91または第2大入賞口92が開放済でなければ(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が第1大入賞口91または第2大入賞口92を開放する(S74)。第1大入賞口91または第2大入賞口92が開放済であればS72およびS74をスキップする(S70のY)。第1大入賞口91または第2大入賞口92が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、第1大入賞口91または第2大入賞口92への入球数が9球以上に達した場合(S78のY)、開閉制御手段124が第1大入賞口91または第2大入賞口92を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、第1大入賞口91または第2大入賞口92への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS92またはS94のフローを終了する。
【0069】
S80における第1大入賞口91または第2大入賞口92の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が15に達していた場合(S82のY)、演出表示制御手段134は特別遊技の演出処理を終了させ(S84)、特別遊技制御手段120は特別遊技を終了させる(S86)。ラウンド数が15に達していなければ(S82のN)、ラウンド数に1を加算してS92またはS94のフローを終了する(S90)。
【0070】
(実施例2)
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する点で実施例1のぱちんこ遊技機と共通する。しかし、その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時並行的に実行される点で、互いに遊技性を打ち消し合わないよう片方ずつ実行される実施例1のぱちんこ遊技機と異なる。
【0071】
前述の通り、遊技性向上をさらに追求すべく、第1種、第2種、第3種などの枠に縛られない機種開発の必要性が認識されている。しかし、従来の遊技性からあまりに逸脱してしまうと遊技性の複雑化を招き、遊技者から敬遠される原因ともなりかねない。このため、複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時並行的に実行されることにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することを可能としている。本実施例のぱちんこ遊技機によれば、複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時並行的に実行される遊技機において、遊技性を向上させ、さらに開発上の制約に対応することができる。以下、実施例1との相違点を中心に本実施例を説明する。
【0072】
図10は、図4におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。第1始動口62へ入賞した場合であって(S150のY)、第1保留手段144への保留が上限を超えない場合(S152のY)、第1保留手段144に第1の当否抽選値が格納される(S156)。S150において第1始動口62へ入賞がない場合は(S150のN)、S152とS156の処理をスキップする。S152において、第1始動口62へ入賞したもののその保留が第1保留手段144の上限数を超えてしまう場合は(S152のN)、S156の処理をスキップする。次に、第2始動口63へ入賞した場合であって(S158のY)、第2保留手段146への保留が上限を超えない場合(S160のY)、第2保留手段146に第2の当否抽選値が格納される(S162)。S158において第2始動口63へ入賞がない場合は(S158のN)、S160とS162の処理をスキップする。S160において、第2始動口63へ入賞したもののその保留が第2保留手段146の上限数を超えてしまう場合は(S160のN)、S162の処理をスキップする。次に、作動口68へ遊技球が通過した場合であって(S163のY)、普図保留手段147への保留が上限を超えない場合(S164のY)、普図保留手段147に普図抽選値が格納される(S165)。S163において作動口68への遊技球の通過がない場合は(S163のN)、S164およびS165の処理をスキップする。S164において作動口68を遊技球が通過したもののその保留が普図保留手段147の上限数を超えてしまう場合は(S164のN)、S165の処理をスキップする。
【0073】
図11は、図4におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。まず、第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を処理し(S167)、第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を処理し(S168)、普通図柄の変動表示を処理する(S169)。なお、S167、S168、S169の処理順序はあくまでも説明の便宜上定義した順序にすぎず、どのような順序で処理してもよい。このように第1特別図柄192および第2特別図柄193が同時並行的に変動表示可能であり、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191もまた同時並行的に変動表示可能である。
【0074】
図12は、図11におけるS167、S168の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。S167、S168における各図柄変動は、基本的に処理が共通するので、これらを一つのフローでまとめて説明する。以下、S167の処理としては第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を示し、S168の処理としては第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を示す。保留制御手段116に抽選値の保留がなされている場合(S130のY)、図柄変動が表示中でなければ(S132のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S134)。その判定結果に応じた変動パターンにしたがって変動表示が開始される(S136)。S130において抽選値が保留されていなかった場合は(S130のN)、S132からS136までの処理がスキップされ、S132において図柄変動が表示中であった場合は(S132のY)、S134およびS136の処理がスキップされる。続いて、すでに図柄変動表示が開始されていれば(S138のY)、図柄変動表示を処理し(S140)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S142のY)、表示中の図柄変動を停止する(S144)。所定の変動時間経過前であって(S142のN)、他の特別図柄または装飾図柄が当たり態様で停止した場合は(S145のY)、表示中の図柄変動を所定の表示時間経過前であるにもかかわらず強制的に外れ態様で停止させる(S146)。S145において他の特別図柄または装飾図柄が当たり態様で停止していなければ(S145のN)、S146の処理をスキップする。S138において図柄変動表示が開始されていないときは(S138のN)、S140からS144の処理をスキップする。
【0075】
(実施例3)
本実施例におけるぱちんこ遊技機は、設けられた大入賞口が1個である点で、2個の大入賞口が設けられた実施例1のぱちんこ遊技機と異なる。大入賞口の数以外は、基本的に実施例1のぱちんこ遊技機と同様の構成および機能を有する。以下、実施例1との相違点を中心に本実施例を説明する。なお、本実施例におけるぱちんこ遊技機を、実施例2のように、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在し、その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時並行的に実行されるようにしてもよいことは勿論である。
【0076】
図13は、実施例3におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。大入賞口66は、遊技領域52の下部に設けられる。大入賞口66は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、入口を開閉させるための大入賞口ソレノイド80を含む。大入賞口66は第1の遊技および第2の遊技の双方に対応する大入賞口として共用される。入賞検出装置78は、遊技球の入球を示す入賞情報として、第1特別遊技中は第1大入賞口入賞情報を生成し、第2特別遊技中は第2大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口66は、アウト口58の上方の位置に設けられる。以上のように、単体の大入賞口66が、実施例1における第1大入賞口91および第2大入賞口92の機能を兼ね備える構成となっている。これにより、遊技領域上のスペースを有効活用できる。また、連続的に状態変化する可変入球装置を共通とすることで、特別遊技の動作制御を単純にすることができ、また製造コストの削減にもつながる。
【0077】
(実施例4)
本実施例におけるぱちんこ遊技機は、始動口ユニット30が誘導板34を有するなどの点において、これらを有しない実施例1のぱちんこ遊技機と異なる。これらの点以外は、基本的に実施例1のぱちんこ遊技機と同様の構成および機能を有する。以下、実施例1との相違点を中心に本実施例を説明する。なお、本実施例におけるぱちんこ遊技機を、実施例2のように、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在し、その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時並行的に実行されるようにしてもよいことは勿論である。
【0078】
図14は、実施例4におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。始動口ユニット30の仕切壁28の先端には、回転軸33を中心に回動可能な誘導板34が設けられている。誘導板34は、誘導板モータ35により駆動されることで回動する。遊技制御装置100は図示しない誘導制御手段を有しており、誘導制御手段は、誘導板モータ35に駆動信号を入力し、球受入部23に受け入れられた遊技球を第1始動口62または第2始動口63に誘導するように誘導板34を制御する。このように誘導板34は、球受入部23に受け入れられた遊技球を第1始動口62または第2始動口63に誘導する球誘導装置としての機能を有する。誘導板34は通常は垂直の状態とされており、この状態では球受入部23に受け入れられた遊技球は、誘導板34により第1始動口62および第2始動口63に略均等に振り分けられる。これにより、採り入れられた複数形態の遊技を略均等に実行することが可能となる。
【0079】
図15は、実施例4の誘導制御手段による処理を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は所定時間ごとに実行され繰り返される。まず誘導制御手段は、ぱちんこ遊技機が通常遊技中か否かを判断する(S200)。ぱちんこ遊技機が通常遊技中でない場合(S200のN)、すなわちパチンコ遊技機が特別遊技中の場合は、特別図柄の変動を考慮していずれかの始動口へ遊技球を誘導する必要がない。このため、この場合誘導制御手段は、遊技球をいずれかの始動口へ誘導する誘導制御処理を行わず、誘導板34を垂直のまま維持する。
【0080】
ぱちんこ遊技機が通常遊技中の場合(S200のY)、誘導制御手段は、ぱちんこ遊技機が時短中や確変中などの特定遊技中か否かを判断する(S202)。ぱちんこ遊技機が特定遊技中の場合(S202のY)、誘導制御手段は、第1誘導制御処理を実行し(S204)、特定遊技中でない場合(S202のN)、誘導制御手段は、第2誘導制御処理を実行する(S206)。
【0081】
図16は、図15におけるS204の第1誘導制御処理を詳細に示すフローチャートである。
【0082】
遊技制御装置100には図示しない記憶手段が設けられており、この記憶手段には、特定遊技状態の時短中における第1特別図柄192および第2特別図柄193のそれぞれの変動時間が表された変動時間テーブルが格納されている。特定遊技実行手段122は、この変動時間テーブルに表された変動時間で、第1特別図柄192および第2特別図柄193を変動させる。このように、特定遊技実行手段122は、異なる変動時間で第1特別図柄192および第2特別図柄193を変動させることができる。誘導制御手段は、この変動時間テーブルを参照し、第1特別図柄192の変動時間Tが第2特別図柄193の変動時間Tに等しいか否かを判断する(S210)。
【0083】
がTと等しい場合(S210のY)、いずれかの始動入賞口に遊技球を誘導する必要がないことから、誘導制御手段は誘導板34を垂直に維持する(S212)。これにより、球受入部23に受け入れられた遊技球を第1始動口62および第2始動口63に略均等に振り分けることができ、採り入れられた複数形態の遊技を略均等に実行することが可能となる。
【0084】
がTと等しくない場合(S210のN)、誘導制御手段は、TがTより大きいか否かを判断する(S214)。TがTより大きい場合(S214のY)、第2特別図柄193の変動時間の方が短いので、誘導制御手段は、第2始動口に遊技球を誘導する(S216)。これにより、変動時間の短い第2特別図柄193をより多く変動させることが可能となる。TがTより小さい場合(S214のN)、第1特別図柄192の変動時間の方が短いので、誘導制御手段は、第1始動口に遊技球を誘導する(S218)。これにより、変動時間の短い第1特別図柄192をより多く変動させることが可能となる。このように変動時間の短い特別図柄に対応する始動入賞口に遊技球を誘導することにより、特別図柄をより多く変動させる機会を遊技者に与えることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
【0085】
図17は、図15におけるS206の第2誘導制御処理を詳細に示すフローチャートである。まず誘導制御手段は、保留制御手段116の第1保留手段144に保持された第1の当否抽選値の保留球の数Nが、このNの上限値であるN1max以上か否かを判断する(S230)。
【0086】
が、N1max以上と判断された場合(S230のY)、誘導制御手段は、第2保留手段146に保持された第2の当否抽選値の保留球の数Nが、このNの上限値であるN2max以上か否かを判断する(S232)。NがN2max以上と判断された場合(S232のY)、NおよびNの両方が上限値に達しており、いずれかの始動口に遊技球を誘導する必要がないため、誘導制御手段は、誘導板34が垂直になるよう駆動する(S234)。これにより、球受入部23に受け入れられた遊技球を第1始動口62および第2始動口63に略均等に振り分けることができ、採り入れられた複数形態の遊技を略均等に実行することが可能となる。
【0087】
がN2maxより小さいと判断された場合(S232のN)、Nは上限値に達しているがNは上限値に達していないため、誘導制御手段は、第2始動口63に遊技球を誘導するよう誘導板34を駆動する(S236)。これにより、より多く特別図柄を変動させることを可能とし、遊技者の興趣をより高めることができる。NがN1maxより小さいと判断された場合(S230のN)、誘導制御手段は、NがN2max以上か否かを判断する(S238)。NがN2max以上と判断された場合(S238のY)、Nは上限値に達していないが、Nは上限値に達しているため、誘導制御手段は、第1始動口62に誘導するよう誘導板34を駆動する(S240)。これにより、より多く特別図柄を変動させることを可能とし、遊技者の興趣をより高めることができる。
【0088】
がN2maxより小さいと判断された場合(S238のN)、NおよびNの両方が上限値に達しておらず、いずれかの始動口に遊技球を誘導する必要がないため、誘導制御手段は、誘導板34が垂直になるよう駆動する(S242)。これにより、球受入部23に受け入れられた遊技球を第1始動口62および第2始動口63に略均等に振り分けることができ、採り入れられた複数形態の遊技を略均等に実行することが可能となる。
【0089】
なお、普通電動役物24が拡開するたびに第1始動口62への遊技球の誘導および第2始動口63への遊技球の誘導を切り替えるよう、誘導制御手段は誘導板34を制御してもよい。これにより、次に普通電動役物24が拡開したときには、どの始動入賞口へ誘導されるかを遊技者に認識させることができる。
【0090】
(実施例5)
本実施例におけるぱちんこ遊技機は、始動口ユニット30が球排出路36を有するなどの点において、これらを有しない実施例1のぱちんこ遊技機と異なる。これらの点以外は、基本的に実施例1のぱちんこ遊技機と同様の構成および機能を有する。以下、実施例1との相違点を中心に本実施例を説明する。なお、本実施例におけるぱちんこ遊技機を、実施例2のように、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在し、その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時並行的に実行されるようにしてもよいことは勿論である。
【0091】
図18は、実施例5におけるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。本実施例において、第1始動口62および第2始動口63は、遊技球の直径よりも広い幅の球排出路36が形成されるように、横方向に並列して配置される。これにより、第1始動口62と第2始動口63との間に遊技球が通過することができ、球案内領域26から遊技球を排出することができる。なお、第1始動口62と球排出路36との間、および第2始動口63と球排出路36との間には、遊技球をいずれかの始動口または球排出路36に振り分ける仕切壁28が設けられている。これにより、球受入部23の遊技球の受け入れ状態が変化することによって第1始動口62および第2始動口63の両方の始動口への遊技球の入球の可能性を変化させることを可能としながら、球案内領域26からいずれの始動口にも入球することなく遊技球が排出され得るようにすることができる。このため、球受入部23に遊技球が受け入れられてもいずれの始動口にも入球しない場合が生じることから、より遊技者を高揚させることができる。
【0092】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を挙げる。
【0093】
領域設定手段174は、演出表示装置60の画面において、第2領域195が第1領域194より小さな領域となるよう第1領域194および第2領域195を設定してもよい。また、第2装飾図柄191が表示される第2領域195において、いわゆるスーパーリーチのようなとくに遊技者が注目すべき演出を表示させる場合に第2領域195のサイズを拡大することにより第2装飾図柄191を拡大表示させてもよい。このように、第1領域194および第2領域195に対して表示領域の大きさに優劣がつけられることにより、遊技者は視覚的にこれらを区別しやすい。また、小さく表示された内容に対して注目すべきタイミングでは、その内容を拡大表示させることにより容易に遊技者の注目を得ることができる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
【0094】
始動口ユニット30は、球受入部23に受け入れられなかった遊技球が球案内領域26に入ることが可能としながら、球案内領域26に入ることを抑制する抑制手段を、球規制壁27の代わりに球案内領域26の周囲に有していてもよい。これにより、球受入部23により受け入れられた遊技球以外の遊技球も第1始動口62または第2始動口63に入球することが可能となる。このため、球受入部23に受け入れられなかった遊技球も、第1始動口62または第2始動口63に入球する可能性を有することから、遊技者を高揚させることができる。
【0095】
各実施例においては、第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71として、それぞれ異なる形態の表示装置を用いた例を説明した。すなわち、第1特別図柄表示装置70として7セグメントLED表示装置を用い、第2特別図柄表示装置71として「○」と「×」の2種類のマークを表示する装置を用いる例を説明した。変形例においては、第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71として、それぞれ同じ形態の表示装置を用いてもよい。たとえば、第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71として、ともに7セグメントLED表示装置を用いる構成としてもよいし、第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71として、ともに他の形態の表示装置を用いる構成としてもよい。これにより、第1特別図柄192および第2特別図柄193を決定するときに参照する第1図柄範囲テーブルおよび第2図柄範囲テーブルを一つの図柄範囲テーブルに共通化でき、構成および処理を簡素にすることができる。また、第2特別図柄表示装置71として、第1特別図柄表示装置70と同様の7セグメントLED表示装置を用いれば、確変への移行、第2特別遊技の単位遊技回数や開放時間を、特別な抽選を実行しなくとも第2特別図柄193に応じて決定することができ、構成や処理を簡素にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】実施例1のぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
【図2】実施例1のぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。
【図3】実施例1のぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。
【図4】実施例1のぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。
【図5】図4におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。
【図6】図4におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
【図7】図6におけるS67、S68、S69の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。
【図8】図4におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
【図9】図8におけるS92の第1特別遊技とS94の第2特別遊技を詳細に示すフローチャートである。
【図10】実施例2のぱちんこ遊技機において、図4におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。
【図11】実施例2のぱちんこ遊技機において、図4におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
【図12】図11におけるS167、S168の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。
【図13】実施例3のぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
【図14】実施例4のぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
【図15】実施例4の誘導制御手段による処理を示すフローチャートである。
【図16】図15におけるS204の第1誘導制御処理を詳細に示すフローチャートである。
【図17】図15におけるS206の第2誘導制御処理を詳細に示すフローチャートである。
【図18】実施例5のぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
【符号の説明】
【0097】
10 ぱちんこ遊技機、 23 球受入部、 24 普通電動役物、 25 球受入口、 26 球案内領域、 27 球規制壁、 28 仕切壁、 29 普通電動役物ソレノイド、 30 始動口ユニット、 31 始動入賞検出装置、 32 始動入賞検出装置、 33 回転軸、 34 誘導板、 35 誘導板モータ、 36 球排出路、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 59 普通図柄表示装置、 60 演出表示装置、 62 第1始動口、 63 第2始動口、 64 センター飾り、 66 大入賞口、 68 作動口、 69 通過検出装置、 70 第1特別図柄表示装置、 71 第2特別図柄表示装置、 78 入賞検出装置、 79 入賞検出装置、 91 第1大入賞口、 92 第2大入賞口、 100 遊技制御装置、 116 保留制御手段、 122 特定遊技実行手段、 124 開閉制御手段、 144 第1保留手段、 146 第2保留手段。




 

 


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