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発明の名称 遊技機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7037(P2007−7037A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−189742(P2005−189742)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人 【識別番号】100104204
【弁理士】
【氏名又は名称】峯岸 武司
発明者 井村 英明
要約 課題
従来の通過球センサは、ケース本体が必然的に大きくなってしまい、ケースの取付位置が限定されると共に、ケースの製作コストもかかっていた。

解決手段
通過球センサ100は、収納ケース102にホール素子106、永久磁石107、およびホール素子106に生じるホール電圧を計測する回路が構成された回路基板を備えて構成されている。収納ケース102は、永久磁石107と遊技部材の所定領域を通過するパチンコ球Pとの各中心を結ぶ線の延長線上にまで収納ケース102本体が達しず、ホール素子106と遊技部材の所定領域を通過するパチンコ球Pとの各中心を結ぶ線の延長線上にまで収納ケース102本体が達しない欠けた形状に形成されている。また、パチンコ球Pが遊技部材の所定領域を通過したことは、通過球センサ100から出力される検出信号に基づいてメインCPU31によって認識される。
特許請求の範囲
【請求項1】
遊技盤に設けられた遊技部材の所定領域を通過した遊技球を検出する遊技球検出装置を備えた遊技機において、
前記遊技球検出装置は、磁束を発生する磁束発生手段と、この磁束発生手段により発生した磁束の変化を検出する磁束検出手段とから構成され、前記遊技部材は、前記磁束発生手段および前記磁束検出手段が前記所定領域を臨んで並んで収納される収納ケースを有し、
前記収納ケースは、前記磁束発生手段と前記所定領域を通過する遊技球との各中心を結ぶ線の延長線上にまで収納ケース本体が達しず、前記磁束検出手段と前記所定領域を通過する遊技球との各中心を結ぶ線の延長線上にまで収納ケース本体が達しない欠けた形状に形成されていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記磁束発生手段および前記磁束検出手段は前記収納ケース内の同一平面上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記収納ケースは、前記磁束発生手段が発生する磁束が前記磁束検出手段に至るまでのケース内部に金属板を収納していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技部材の所定領域を通過した遊技球を検出する遊技球検出装置を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機としては、例えばパチンコ機がある。パチンコ機の遊技盤面には、遊技球が入賞可能な始動入賞口、一般入賞口および大入賞口などが設けられており、これらの入賞口には遊技球の通過を検出する通過球センサが設けられている。遊技球がこれらの入賞口に入賞して通過球センサにより検出されると、球タンクから球通路を介して遊技球が上皿に払い出され、遊技者は所定の利益を得ることができる。
【0003】
下記の特許文献1には、このような遊技球の通過を検出するパチンコ球検出センサが開示されている。この検出センサには、検出される遊技球が通過する検出通路が貫通孔状にケースに開口して形成されており、この検出通路を挟んで磁界発生手段およびホール素子が互いに対向するケース位置に設けられている。遊技球が検出通路を通過しているときはしきい値を超えるホール電圧が検出されて、「H」レベルの検出信号が出力され、遊技球が検出通路を通過していないときはしきい値以下のホール電圧が検出されて、「L」レベルの検出信号が出力される。
【特許文献1】特開平8−112402号公報(段落[0006]〜[0007])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の特許文献1に開示されているような従来の通過球センサは、磁界発生手段で発生する磁束を効率よくホール素子に及ぼすために、これらを検出通路を挟んで対向するケース位置に備えている。この結果、従来の通過球センサのケース本体は、貫通孔を挟んだ箇所にこれらを取り付ける部分が必要になるため、必然的に大きくなってしまい、これらの取付位置が限定されると共に、ケースの製作コストもかかっていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、遊技盤に設けられた遊技部材の所定領域を通過した遊技球を検出する遊技球検出装置を備えた遊技機において、
遊技球検出装置は、磁束を発生する磁束発生手段と、この磁束発生手段により発生した磁束の変化を検出する磁束検出手段とから構成され、遊技部材は、磁束発生手段および磁束検出手段が所定領域を臨んで並んで収納される収納ケースを有し、収納ケースは、磁束発生手段と所定領域を通過する遊技球との各中心を結ぶ線の延長線上にまで収納ケース本体が達しず、磁束検出手段と所定領域を通過する遊技球との各中心を結ぶ線の延長線上にまで収納ケース本体が達しない欠けた形状に形成されていることを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、収納ケースは、遊技球が通過する所定領域を、遊技球を取り囲んで形成されていた貫通孔が欠けた形状に形成される。このため、磁束発生手段および磁束検出手段の取付位置を、従来のような互いが対向する位置に限定しないようにすることで、収納ケースを小型化できる。また、収納ケースを小型化することで、収納ケースの製作コストもかからなくなる。また、収納ケースが欠けた形状になって突出部分が少なくなるので、遊技盤において収納ケースが遊技球の流下を妨げなくなる。従って、遊技盤の任意の位置に収納ケースを設けることが可能となり、遊技球検出装置を入賞検出に用いるだけでなく、演出用のセンサなどにも使えるようになる。例えば、入賞装置や役物のない遊技盤の任意の位置に遊技球検出装置を設け、流下する遊技球の検出時に何らかの演出を行えば、従来単に遊技球が流下するだけの所で演出が行われるようになり、遊技の興趣が向上する。
【0007】
また、本発明は、磁束発生手段および磁束検出手段が収納ケース内の同一平面上に設けられていることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、磁束発生手段および磁束検出手段が同一平面上にあることで、磁束発生手段が発生する磁力が効率的に磁束検出手段に伝えられる。このため、磁束検出手段が磁束の変化を確実に検出できるようになって、遊技球の通過を正確に検出することができる。
【0009】
また、本発明は、収納ケースが、磁束発生手段が発生する磁束が磁束検出手段に至るまでのケース内部に金属板を収納していることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、磁束発生手段が発生した磁束が磁束検出手段に至るまでの磁気抵抗が金属板によって小さくなり、磁束発生手段が発生する磁力がより効率的に磁束検出手段に伝えられる。このため、金属板によって強められた磁界中を遊技球が通過することになり、磁束検出手段が磁束の変化をより確実に検出できるようになって、遊技球の通過をさらに正確に検出することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明による遊技機によれば、上記のように、磁束発生手段および磁束検出手段を収納する収納ケースを小型化でき、収納ケースの製作コストもかからなくなる。また、収納ケースが遊技盤において遊技球の流下を妨げなくなるので、遊技盤の任意の位置に収納ケースを設けることが可能となり、遊技球検出装置を入賞検出に用いるだけでなく、演出用のセンサなどにも使えるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0013】
図1は、本実施形態によるパチンコ機10の外観を示す斜視図である。パチンコ機10は、前面の中央部にパチンコ遊技が行われる透明遊技盤12を備えており、その盤面から、透明遊技盤12の背後に設けられた液晶表示装置13cが透けて観察される。透明遊技盤12の下方には、上部受皿11bおよび下部受皿11bからなる皿ユニット11bが設けられている。下部受皿11bの右方には発射ハンドル1が設けられている。
【0014】
透明遊技盤12の中央部には、液晶表示装置13cに表示された特別図柄が視認される特別図柄表示部12aが設けられており、特別図柄表示部12aの左右には、図示しない通過ゲートが設けられている。また、透明遊技盤12の下部には始動入賞口12bが設けられている。発射ハンドル1の操作によって盤面に発射された遊技球であるパチンコ球が始動入賞口12bに入賞すると、液晶表示装置13cの特別図柄表示部12aに特別図柄が変動表示されて特別図柄ゲームが開始される。特別図柄表示部12aに表示された特別図柄が所定の大当たり組み合わせで揃うと、大当たり入賞が発生して大当たり遊技が行われる。また、始動入賞口12bの左右には、パチンコ球が入賞すると所定個数例えば10個の賞球が払い出される一般入賞口12cが設けられている。賞球は皿ユニット11bの上部受皿11bに払い出されるが、上部受皿11bが満杯のときは下部受皿11bに払い出される。また、始動入賞口12bの下方には、大当たり入賞が発生すると行われる大当たり遊技において扉が開閉する大入賞口(アタッカ)12dが設けられている。大入賞口12dの下方には、上記の各入賞口12b〜12dのいずれにも入賞しなかったパチンコ球が入球するアウト口12eが設けられている。
【0015】
大当たり遊技は、特別図柄の大当たり組み合わせが特別図柄ゲームの終了時に停止表示してから行われ、大入賞口12dに所定個数例えば10個のパチンコ球が入賞するまで、または、所定時間例えば30秒が経過するまで、大入賞口12dが開放したままになる遊技が最大で例えば15ラウンド行われる。各ラウンド中に、大入賞口12dへ入賞したパチンコ球が大入賞口12dの内部に設けられたVゾーンと呼ばれる特定の領域に入賞すると、次のラウンドへ継続して進むことができるが、各ラウンド中にVゾーンに入賞しなかった場合はいわゆるパンクとなり、15ラウンド到達以前であっても、大当たり遊技はそのラウンドで打ち切られて終了となる。大当たり遊技中には、透明遊技盤12の盤面上方に設けられた電飾装置11aの電飾により演出が行われる。
【0016】
図2は、パチンコ機10の分解斜視図である。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0017】
パチンコ機10は、四角枠状の木枠14の前面に中枠13が取り付けられて構成される。中枠13は、背面に取り付けられる液晶表示装置13cと共に、透明遊技盤12の背後に位置する裏機構盤を構成しており、パチンコ球を発射する後述する発射ソレノイド13d(図7参照)などを備えている。中枠13は、木枠14の前面で開閉し得るように、木枠14の左側部に軸支される。中枠13の前面中央部には透明遊技盤12が取り付けられ、上部には遊技の演出音等が放音される一対のスピーカ13b,13bが取り付けられる。また、中枠13の前面の右下部には上述した発射ハンドル1が取り付けられる。透明遊技盤12およびスピーカ13b,13bはガラス扉11で覆われ、ガラス扉11の透明ガラス部分からは透明遊技盤12の盤面が観察される。ガラス扉11の上部には上述した電飾装置11aが設けられている。電飾装置11aは、電飾LED(発光ダイオード)11aと、この電飾LED11aを覆うレンズカバー11aとからなり、パチンコ遊技の演出を行う演出装置を構成している。また、中枠13の下部には、上述した皿ユニット11bが取り付けられる。
【0018】
中枠13の背面中央部の矩形状開口には、透明遊技盤12に対向して液晶表示装置13cが取り付けられ、更に液晶表示装置13cを背後から覆うように球払出ユニット15aおよび基板ケースユニット15bが取り付けられている。球払出ユニット15aは左側部、基板ケースユニット15bは右側部が中枠13に軸支され、球払出ユニット15aおよび基板ケースユニット15bは観音扉状に開いて液晶表示装置13cの背面を露出させる。液晶表示装置13cは、遊技状態等に応じた演出表示をその前面で行い、上述したように、特別図柄表示部12aに特別図柄を表示する。球払出ユニット15aは、入賞結果に応じた数のパチンコ球を上部受皿11bおよび下部受皿11bに供給する。基板ケースユニット15bには、遊技動作や演出表示、球発射等を制御するための後述する主制御基板30や副制御基板40、払出・発射制御基板60(図7参照)などが収納されている。
【0019】
図3は、透明遊技盤12の構成の概略を示す正面図である。なお、同図において図1および図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0020】
透明遊技盤12は、略円形の遊技領域12Aと、遊技領域12A左側の下部から中央部やや上側にかけて、遊技領域12Aに沿って設けられた略円弧状の球発射領域12Bとを備える。遊技領域12Aには上述した各入賞口12b〜12d(同図では不図示)などが設けられている。球発射領域12Bは、発射ハンドル1の操作によって発射されたパチンコ球を、遊技領域12Aに導くための領域である。球発射領域12Bと遊技領域12Aとは戻り防止部材12fで仕切られている。この戻り防止部材12fは、遊技領域12A内のパチンコ球が球発射領域12Bに戻るのを防止するためのもので、弾性を有する板状体から構成されている。
【0021】
図4は、透明遊技盤12の裏面の構成を示す裏面図である。なお、図4において図1および図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0022】
透明遊技盤12の裏面の中央部には、ワープ通路12iが設けられている。透明遊技盤12の盤面正面には、このワープ通路12iへパチンコ球を案内する図示しないワープ入口が開口している。ワープ入口に入ったパチンコ球は、透明遊技盤12の盤面から消えてワープ通路12iを通過した後、図示しないワープ出口から出てきて透明遊技盤12の盤面に現れる。ワープ出口は始動入賞口12bの上方に設けられているため、ワープ入口に入球してワープ出口から透明遊技盤12の表面に出てきて流下するパチンコ球は、始動入賞口12bに入賞しやすくなる。
【0023】
透明遊技盤12の裏面下部には、前述した各入賞口12b〜12dに入球したパチンコ球を球通路70a〜70eを経由して収集する入賞球集合樋アッセンブリ70が設けられている。図5は、図4に示す入賞球集合樋アッセンブリ70の構造を示す拡大斜視図である。入賞球集合樋アッセンブリ70の球通路70a〜70eに形成された図5に示す挿入口71〜74には、パチンコ球の通過を検出する後述する通過球センサ100(図6参照)が設けられる。また、図5に示す中空部分75,76には、図4に示すように、後述する始動入賞口ソレノイド24や大入賞口ソレノイド25(図7参照)が設けられている。
【0024】
透明遊技盤12の裏面右下部には、メイン中継基板80およびサブ中継基板90が設けられている。メイン中継基板80は、基板ケースユニット15bに収納された主制御基板30と入賞球集合樋アッセンブリ70に設けられた各通過球センサ100等との電気的接続を中継する。サブ中継基板90は、基板ケースユニット15bに収納された副制御基板40と電飾LED11a等との電気的接続を中継する。
【0025】
サブ中継基板90には、副制御基板40に構成された副制御回路によって制御される電飾LED11aが接続されるコネクタ91や、副制御基板40が接続されるコネクタ92が設けられている。透明遊技盤12の上辺に取り付けられた電飾LED11aとコネクタ91とは、図示しないハーネスによって電気的に接続されている。また、副制御基板40およびコネクタ92の間も、図示しないハーネスによって電気的に接続されている。サブ中継基板90には、これらコネクタ91,92以外にも、副制御回路によって制御される透明遊技盤12に取り付けられた種々のアクチュエータなどが接続されるコネクタ群が設けられている。
【0026】
メイン中継基板80は、基板ホルダ81によって透明遊技盤12の裏面に保持されている。メイン中継基板80には、主制御基板30に構成された主制御回路によって制御される後述する始動入賞口ソレノイド24,大入賞口ソレノイド25,Vゾーン誘導装置34(図7参照)といったアクチュエータ、および上述した球通路70a〜70eに設けられた複数の通過球センサ100などが接続されるコネクタや、主制御基板30が接続されるコネクタ88が設けられている。主制御基板30およびコネクタ88の間も、上述した副制御基板40およびコネクタ92の間と同様、図示しないハーネスによって電気的に接続されている。
【0027】
各入賞口12b〜12dおよび通過ゲートは透明遊技盤12に設けられた遊技部材を構成しており、各入賞口12b〜12dおよび通過ゲートの開口領域は遊技部材の所定領域を構成している。
【0028】
図6は、磁気センサからなる上述した通過球センサ100の構造を示しており、同図(a)はその側面図、同図(b)はその平面図、同図(c)はその斜視図である。
【0029】
通過球センサ100は、略直方体状の収納ケース102に、電流磁気効果の一つであるホール効果を起こすホール素子106、静磁界を発生する永久磁石107、およびホール素子106に生じるホール電圧を計測する回路が構成された図示しない回路基板を備えて構成されている。収納ケース102は、上記の遊技部材に設けられている。また、ホール素子106および永久磁石107は、同図(a),(b)に点線で示すように、収納ケース102内の同一平面上に設けられており、収納ケース102の側面102aに沿って、遊技部材の所定領域を臨んで並んで収納されている。また、回路基板には入出力端子が設けられており、この入出力端子を介して回路基板と主制御基板30(図7参照)とは、メイン中継基板80に設けられたコネクタを介して電気的に接続される。また、ホール素子106および永久磁石107の間には、永久磁石107により静磁界が発生しており、永久磁石107が発生する磁束がホール素子106に至るまでの収納ケース102内部には、同図(a),(b)に点線で示すように、金属板108が収納されている。この金属板108は、磁化率の大きい鉄などの金属からなる。
【0030】
永久磁石107は、磁束を発生する磁束発生手段を構成しており、ホール素子106は、永久磁石107により発生した磁束の変化を検出する磁束検出手段を構成している。また、本実施形態では、収納ケース102は、図6(a)〜(c)に示すように、遊技部材の所定領域を通過する最中で、ホール素子106および永久磁石107が配置された同一平面に中心が位置するパチンコ球Pと、永久磁石107との各中心を結ぶ線の延長線上にまで収納ケース102本体が達しず、また、遊技部材の所定領域を通過する最中で、ホール素子106および永久磁石107が配置された同一平面に中心が位置するパチンコ球Pと、ホール素子106との各中心を結ぶ線の延長線上にまで収納ケース102本体が達しない欠けた形状に、形成されている。
【0031】
パチンコ球Pが遊技部材の所定領域を側面102aに沿って通過していないときは、永久磁石107により発生する静磁界は変化せず、ホール素子106で発生するホール電圧も一定のままで変化しない。このとき、通過球センサ100からは、ハイレベルの検出信号が出力されている。一方、パチンコ球Pが同図(a)に矢印で示すように、側面102aに隣接する遊技部材の所定領域を通過すると、永久磁石107により発生する静磁界がパチンコ球Pの通過に応じて変化する。このとき、通過球センサ100からは、ローレベルの検出信号(ON信号)が出力される。
【0032】
上記の通過球センサ100の出力は、主制御回路のメインCPU31(図7参照)に与えられている。パチンコ球Pが遊技部材の所定領域を通過したことは、通過球センサ100から出力されるローレベルの検出信号に基づいてメインCPU31により認識される。通過球センサ100は、透明遊技盤12に設けられた遊技部材の所定領域を通過したパチンコ球Pを検出する遊技球検出装置を構成している。
【0033】
図7は、本実施形態によるパチンコ機10の遊技動作を処理制御する電子回路の主な構成を示すブロック図である。この電子回路は、主制御基板30に設けられた主制御回路、副制御基板40に設けられた副制御回路、払出・発射制御基板60に設けられた払出・発射制御回路などから構成されている。主制御回路は、透明遊技盤12におけるパチンコ遊技の進行に関する電気的制御や、透明遊技盤12における後述する遊技装置の電気的制御などを行い、副制御回路は、この主制御回路からの指示に従って、電飾LED11aなどの演出装置の電気的制御を行う。また、払出・発射制御回路は、賞球等の払い出しやパチンコ球の発射を制御する。
【0034】
主制御基板30には、メインCPU31や初期リセット回路32、シリアル通信用IC33といった電子部品が実装されている。また、主制御基板30には、メインCPU31がパチンコ機10の遊技動作を処理制御するためのプログラムが記憶格納された図示しないメインROM(リードオンリメモリ)や、処理制御時にデータが一時的に記憶される図示しないメインRAM(ランダムアクセスメモリ)も実装されている。初期リセット回路32は、主制御回路の起動時にメインRAMに記憶されている遊技状態の内容を消去すると共に、メインROMに記憶されているプログラムに従った遊技処理を開始させるリセット信号を発生する。また、シリアル通信用IC33は、メインCPU31から送出される制御信号を各制御基板40,60へシリアルに送信する。
【0035】
また、主制御基板30には、上述した通過ゲートの内側に設けられ、パチンコ球Pが通過ゲートを通過するのを検出するゲートスイッチ20sや、始動入賞口12bに入賞したパチンコ球Pを検出する始動入賞球センサ21sが接続されている。また、大入賞口12dに入賞したパチンコ球Pを検出するカウントスイッチ22s、大入賞口12d内部のVゾーンを通過したパチンコ球Pを検出するVカウントスイッチ22v、一般入賞口12cへ入賞したパチンコ球Pを検出する一般入賞球センサ23sが接続されている。これら各スイッチ20s,22s,22vおよび各センサ21s,23sは、上述した通過球センサ100で構成されている。また、主制御基板30には、アクチュエータとして、始動入賞口12bの球受入口を拡張する始動入賞口ソレノイド24、大入賞口12dの扉を開閉する大入賞口ソレノイド25、および大入賞口12d内部のVゾーンにパチンコ球Pが入賞した後にパチンコ球PをVゾーン以外へ誘導するVゾーン誘導装置34などが接続されている。
【0036】
上記各スイッチ20s,22s,22v、各センサ21s,23s、および各アクチュエータ24,25,34は、パチンコ遊技を実行するための遊技装置を構成しており、メイン中継基板80を介して主制御基板30に接続されている。これら各スイッチ20s,22s,22vおよび各センサ21s,23sを構成する通過球センサ100がパチンコ球Pを検出すると、その検出信号はメイン中継基板80を介して主制御基板30のメインCPU31に入力され、入力される検出信号に応じて、メインCPU31は上記各アクチュエータ24,25,34をそれぞれ駆動制御する。
【0037】
副制御基板40は、液晶表示装置(LCD)13c,スピーカ13b,13b,および電飾LED11aにサブ中継基板90を介して接続されており、液晶表示装置13cにおける画像表示を行う画像表示制御、スピーカ13b,13bから効果音を放音させる音制御、および遊技状態に応じて電飾LED11aの発光を制御する電飾制御を行う。この副制御基板40には、サブCPU41、プログラムROM42、ワークRAM43が実装されている。サブCPU41は、主制御基板30から受信した制御指令の解釈や、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)44のパラメータ設定を行う。プログラムROM42には、サブCPU41が液晶表示装置13cや、スピーカ13b,13b、電飾LED11aの各動作を処理制御するための制御プログラムが記憶格納されている。ワークRAM43は、サブCPU41が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となる。
【0038】
また、副制御基板40には、画像データROM45、VDP44、および初期リセット回路46が実装されている。画像データROM45は、液晶表示装置13cに表示する画像を形成するためのドットデータを記憶格納する。VDP44は、サブCPU41で設定されたパラメータに応じて画像データROM45内のドットデータを読み込み、液晶表示装置13cに表示するための画像データを生成する。初期リセット回路46は、副制御基板40における副制御回路をリセットするリセット信号を発生する。
【0039】
メインCPU31は、始動入賞口12bへパチンコ球Pが入賞して始動入賞が発生すると大当たり判定を行う。副制御回路は、この大当たり判定の結果に対応する態様で液晶表示装置13cに特別図柄を順次停止表示させ、左図柄と右図柄とが同一図柄で揃って停止表示されるリーチ状態になると、液晶表示装置13cに特別図柄および演出画を用いてリーチ演出を行う。
【0040】
スピーカ駆動回路は、効果音の原信号を生成する音源IC48と、これに接続され効果音が記憶されている音源データROM49と、音源IC48から出力された原信号を増幅するアンプ50と、3段階の中から1段階の音量出力レベルを指定する音量切換スイッチ51とから構成されており、サブCPU41からの駆動信号により、スピーカ13b,13bを制御する。ドライブ回路52は、サブCPU41からの駆動信号により、パチンコ機10の遊技状態に応じて電飾LED11aの発光を制御する。
【0041】
払出・発射制御基板60には、賞球などを払い出す払出装置61、および発射ハンドル1の操作に応じて駆動される発射ソレノイド13dが接続されている。払出・発射制御基板60に構成された払出・発射制御回路は、各種入賞に応じて主制御基板30から出力される払出指令信号に応じて払出装置61を駆動制御して賞球を払い出させると共に、遊技者による発射ハンドル1の操作に応じて発射ソレノイド13dを駆動制御し、パチンコ球Pを遊技領域12Aへ発射させる。
【0042】
上記の構成において、発射ハンドル1が操作されて遊技領域12Aに発射されたパチンコ球Pが各入賞口12b〜12dの開口領域に入って入賞すると、パチンコ球Pは球通路70a〜70eを通過して収集されながら、各挿入口71〜74に設けられた通過球センサ100の側面102aの近傍を通過する。また、遊技領域12Aに発射されたパチンコ球Pが通過ゲートを通過すると、パチンコ球Pは、通過ゲートの開口領域に設けられた通過球センサ100の側面102aの近傍を通過する。このとき、通過球センサ100からローレベルの検出信号が出力される。メインCPU31は、ローレベルの検出信号を入力すると、パチンコ球Pが遊技部材の所定領域を通過したものと判断し、入賞した入賞口または通過した通過ゲートに応じてパチンコ球Pの払出処理などを行う。
【0043】
このような本実施形態によるパチンコ機10によれば、上述したように、収納ケース102は、パチンコ球Pが通過する所定領域が、パチンコ球Pを取り囲んで形成されていた貫通孔が欠けた図6に示す形状に形成される。このため、永久磁石107およびホール素子106の取付位置を、従来のような互いが対向する位置に限定しないようにすることで、収納ケース102を小型化できる。また、収納ケース102を小型化することで、収納ケース102の製作コストもかからなくなる。また、収納ケース102が欠けた形状になって突出部分が少なくなるので、透明遊技盤12において収納ケース102がパチンコ球Pの流下を妨げなくなる。従って、透明遊技盤12の任意の位置に収納ケース102を設けることが可能となり、通過球センサ100を入賞検出に用いるだけでなく、演出用のセンサなどにも使えるようになる。例えば、入賞装置や役物のない透明遊技盤12の任意の位置や、ワープ入口,ワープ出口などに通過球センサ100を設け、流下するパチンコ球Pの検出時に何らかの演出を行えば、従来単にパチンコ球Pが流下するだけの所で演出が行われるようになり、パチンコ遊技の興趣が向上する。
【0044】
また、本実施形態では、永久磁石107およびホール素子106が同一平面上にあることで、永久磁石107が発生する磁力が効率的にホール素子106に伝えられる。このため、ホール素子106が磁束の変化を確実に検出できるようになって、パチンコ球Pの通過を正確に検出することができる。
【0045】
また、本実施形態では、永久磁石107が発生した磁束がホール素子106に至るまでの磁気抵抗が金属板108によって小さくなり、永久磁石107が発生する磁力がより効率的にホール素子106に伝えられる。このため、金属板108によって強められた磁界中をパチンコ球Pが通過することになり、ホール素子106が磁束の変化をより確実に検出できるようになって、パチンコ球Pの通過をさらに正確に検出することができる。
【0046】
なお、上記の実施形態においては、側面102aが図6に示すように内側に湾曲した収納ケース102を有する通過球センサ100を用いた場合を説明したが、本発明はこれに限られるものではない。収納ケースの形状は、永久磁石107と通過するパチンコ球Pとの各中心を結ぶ線の延長線上にまで収納ケース本体が達しず、ホール素子106と通過するパチンコ球Pとの各中心を結ぶ線の延長線上にまで収納ケース本体が達しない、前述した欠けた形状であれば、適宜変更可能である。
【0047】
例えば、収納ケース本体が図8(a)に示す収納ケース112のように直方体状に形成されている場合、ホール素子106や永久磁石107の中心位置は、同図(a)に示す位置a1,位置a2で示される位置に配置することが可能となる。この場合、各位置a1,a2と所定領域を通過しているパチンコ球Pの中心Pgとを結ぶ線の延長線上L1には、収納ケース本体は存在しないため、収納ケース112は、ホール素子106や永久磁石107とパチンコ球Pとの各中心を結ぶ線の延長線上L1にまで収納ケース本体が達しない欠けた形状となる。また、ホール素子106や永久磁石107の中心位置が位置a3や位置a4に配置され、収納ケース本体の両側にこれら位置a3,a4にあるホール素子106や永久磁石107を収納する突出部分が形成されている場合であっても、収納ケースは、ホール素子106や永久磁石107とパチンコ球Pとの各中心を結ぶ線の延長線上L2にまで収納ケース本体が達しない欠けた形状となる。
【0048】
また、ホール素子106や永久磁石107の中心位置を、同図(b)に示す位置b1や位置b2などで示される位置に配置する場合、各位置b1,b2と所定領域を通過しているパチンコ球Pの中心Pgとを結ぶ線の延長線上L3には収納ケース本体が存在するため、収納ケース112は、ホール素子106や永久磁石107とパチンコ球Pとの各中心を結ぶ線の延長線上L3にまで収納ケース本体が達しない欠けた形状とはならなくなってしまう。
【0049】
図9は、上記の図8(a)に示す位置a1,a2にホール素子106および永久磁石107が配置され、側面112aが平面状に形成された直方体状の収納ケース112を有する通過球センサ110の構造を示しており、同図(a)はその側面図、同図(b)はその平面図、同図(c)は正面図である。なお、同図において、図6と同一または相当する部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0050】
ホール素子106および永久磁石107は、同図(a),(b)に点線で示すように、収納ケース112内の同一平面上に設けられ、直線上に形成された側面112aに沿って、遊技部材の所定領域を臨んで並んで収納されている。また、上記の実施形態と同様、ホール素子106および永久磁石107の間には、永久磁石107により静磁界が発生しており、永久磁石107が発生する磁束がホール素子106に至るまでの収納ケース112内部には、同図(a),(b)に点線で示すように、金属板108が収納されている。
【0051】
図10は、上記の図8(a)に示す範囲位置にホール素子106および永久磁石107の中心位置が配置され、側面122aの両端がそれぞれ異なる突出量で突出した形状の収納ケース122を有する通過球センサ120の構造を示す平面図である。
【0052】
ホール素子106および永久磁石107は、同図に点線で示すように、収納ケース122内の同一平面上に設けられ、半月状に湾曲した側面122aに沿って、遊技部材の所定領域を臨んで並んで収納されている。この構成では、ホール素子106および永久磁石107は、上記の実施形態より大きな互いの角度が付いた状態で配置されている。また、ホール素子106および永久磁石107の間には、永久磁石107により静磁界が発生しており、永久磁石107が発生する磁束がホール素子106に至るまでの収納ケース122内部には、同図に点線で示すように、金属板108が収納されている。
【0053】
図9および図10に示す上記の各通過球センサ110,120を遊技部材の所定領域や透明遊技盤12の任意の位置に用いた場合であっても、上記の実施形態と同様の作用効果が奏される。
【0054】
また、上記の実施形態においては、電流磁気効果を起こす素子としてホール素子を用いた場合を説明したが、ホール素子の代わりに磁気抵抗素子を用いることも可能である。
【0055】
この構成によれば、パチンコ球Pが遊技部材の所定領域を通過すると、永久磁石107が発生する静磁界に磁界の変化が生じ、この磁界の変化によって、磁気抵抗素子内部に電流磁気効果として起こる磁気抵抗効果に変化が現れる。この磁気抵抗効果の変化が検出されることで、パチンコ球Pが遊技部材の所定領域を通過したことがメインCPU31によって認識される。
【0056】
また、上記の実施形態においては、磁界発生手段として永久磁石107を用いた場合を説明したが、磁界発生手段は静磁界を発生するものであれば適宜変更可能である。
【0057】
また、上記の実施形態においては、永久磁石107が発生する磁束がホール素子106に至るまでの位置に金属板108を設けた場合を説明したが、金属板108を設けない構成とすることもできる。また、上記の実施形態においては、収納ケース102の側面102aに沿って同一平面上にホール素子106および永久磁石107を設けた場合を説明したが、ホール素子106および永久磁石107は、永久磁石107が発生する磁束によってホール素子106内にホール効果が起こる位置に配置されていればよく、配置位置は適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
上記実施形態においては、本発明による遊技機をパチンコ機に適用した場合について説明したが、遊技部材の所定領域を通過した遊技球を検出する遊技球検出装置を備えた他の遊技機に本発明を適用することも可能である。このような遊技機に本発明を適用した場合においても上記実施形態と同様な作用効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施形態によるパチンコ機の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示すパチンコ機の分解斜視図である。
【図3】図1に示すパチンコ機の透明遊技盤の構成の概略を示す正面図である。
【図4】図3に示す透明遊技盤の裏面の構成を示す裏面図である。
【図5】図4に示す透明遊技盤の裏面に設けられた入賞球集合樋アッセンブリの構造を示す拡大斜視図である。
【図6】図1に示すパチンコ機に用いられる通過球センサの構造を示しており、(a)はその側面図、(b)はその平面図、(c)はその斜視図である。
【図7】図1に示すパチンコ機の遊技動作を処理制御する電子回路の主な構成を示すブロック図である。
【図8】ホール素子や永久磁石と収納ケースとの相互位置関係を示す図である。
【図9】本発明の変形例によるパチンコ機に用いられる通過球センサの構造を示しており、(a)はその側面図、(b)はその平面図、(c)はその正面図である。
【図10】本発明の他の変形例によるパチンコ機に用いられる通過球センサの構造を示す平面図である。
【符号の説明】
【0060】
10…パチンコ機
12…透明遊技盤
12b…始動入賞口
12c…一般入賞口
12d…大入賞口
30…主制御基板
40…副制御基板
70…入賞球集合樋アッセンブリ
70a,70b,70c,70d,70e…球通路
71,72,73,74…挿入口
100,110,120…通過球センサ
102,112,122…収納ケース
102a,112a,122a…ケース側面
106…ホール素子
107…永久磁石
108…金属板
P…パチンコ球




 

 


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