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発明の名称 遊技機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7031(P2007−7031A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−189634(P2005−189634)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人 【識別番号】100104204
【弁理士】
【氏名又は名称】峯岸 武司
発明者 山口 克巳
要約 課題
従来の遊技機では、遊技機から送られてくる遊技情報をホールコンピュータなどの外部機器側で確認を行っているため、遊技機と外部機器との間や、外部機器側で故障が発生したり、不正操作が行われると、故障や不正の認知は困難であった。

解決手段
主制御基板30と副制御基板40,外部出力端子板50,および枠制御基板60との間の通信は、通信遊技情報中継基板37を介して行われ、中継される遊技情報は遊技情報記憶装置38に時系列に記憶されて、遊技機側に残される。また、遊技情報は外部記憶中継基板51を介して外部記憶装置52により記憶媒体に保存される。
特許請求の範囲
【請求項1】
遊技の制御を行う遊技制御基板と、この遊技制御基板からの遊技情報を外部へ出力するための外部出力基板とを備えて構成される遊技機において、
前記遊技制御基板と前記外部出力基板との間における遊技情報の通信を中継する遊技情報中継基板を備え、この遊技情報中継基板は前記遊技情報を時系列に記憶する遊技情報記憶装置を有することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記遊技制御基板からの遊技情報に基づいて遊技の演出を制御する演出制御基板を備え、前記遊技情報中継基板は前記遊技制御基板と前記演出制御基板との間における前記遊技情報の通信を中継し、前記遊技情報記憶装置は前記遊技情報を時系列に記憶することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技制御基板からの遊技情報に基づいて遊技球の払い出しを制御する払出制御基板を備え、前記遊技情報中継基板は前記遊技制御基板と前記払出制御基板との間における前記遊技情報の通信を中継し、前記遊技情報記憶装置は前記遊技情報を時系列に記憶することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記遊技情報中継基板は、前記遊技情報記憶装置に記憶した前記遊技情報を外部に出力する外部出力手段を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記外部出力手段からの遊技情報を記憶媒体に記憶させる媒体記憶手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技の制御を行う遊技制御基板と、この遊技制御基板からの遊技情報を外部へ出力するための外部出力基板とを備えて構成される遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機としては、例えば、パチンコ機がある。下記の特許文献1に開示されているパチンコ機では、入賞や当たり、遊技停止などの遊技情報は、遊技盤情報として、外部出力基板構成する遊技枠情報端子基板を介し、遊技場(ホール)の管理室などに設置されたコンピュータ(以下、ホールコンピュータと称する)へ送信される。この外部出力基板は、不正防止のためにケース内に封印された遊技制御基板を構成する主基板と、中継なしに直接接続されている。遊技制御基板は、払出制御や、表示制御、音声制御、ランプ制御等を行う各種制御基板に接続され、不正防止の観点から、これらを一方向通信により制御し、遊技を制御する。
【特許文献1】特開2003−62203号公報(段落[0029]及び図3参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の遊技機においては、外部出力基板を介して遊技機から送られてくる遊技情報は、ホールコンピュータ側で確認が行われ、管理されている。このため、遊技機とホールコンピュータとの間や、ホールコンピュータ側で、故障が発生したり不正操作が行われた場合には、遊技機から届いた遊技情報によってこれらの故障や不正を認知することは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、遊技の制御を行う遊技制御基板と、この遊技制御基板からの遊技情報を外部へ出力するための外部出力基板とを備えて構成される遊技機において、遊技制御基板と外部出力基板との間における遊技情報の通信を中継する遊技情報中継基板を備え、この遊技情報中継基板は前記遊技情報を時系列に記憶する遊技情報記憶装置を有することを特徴とする。
【0005】
この構成によれば、遊技制御基板と外部出力基板との間における遊技情報の通信は、遊技情報中継基板を介して行われ、通信される遊技情報は、遊技情報中継基板に備えられた遊技情報記憶装置に時系列に記憶される。このため、何らかの原因により、遊技機とホールコンピュータとの間や、ホールコンピュータ側で故障が発生した場合においても、また、ホールコンピュータ側や、遊技機からホールコンピュータに送られてくる途中で、遊技情報を改ざんするような不正操作が行われたりした場合においても、遊技機の遊技情報記憶装置に時系列に保存されている遊技情報と、ホールコンピュータ側に届いた遊技情報とを比較することにより、故障や不正の認知が可能となる。この結果、保安性が向上した遊技機が提供される。
【0006】
また、本発明は、遊技制御基板からの遊技情報に基づいて遊技の演出を制御する演出制御基板を備え、遊技情報中継基板は遊技制御基板と演出制御基板との間における遊技情報の通信を中継し、遊技情報記憶装置はこの遊技情報を時系列に記憶することを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、遊技制御基板と演出制御基板との間における遊技情報の通信は、遊技情報中継基板を介して行われ、通信される遊技情報は、遊技情報中継基板に備えられた遊技情報記憶装置に時系列に記憶される。このため、遊技情報記憶装置に時系列に記憶されている演出に関する遊技情報から、演出制御基板に対する故障や不正の発生をも認知することができる。
【0008】
また、本発明は、遊技制御基板からの遊技情報に基づいて遊技球の払い出しを制御する払出制御基板を備え、遊技情報中継基板は遊技制御基板と払出制御基板との間における遊技情報の通信を中継し、遊技情報記憶装置はこの遊技情報を時系列に記憶することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、遊技制御基板と払出制御基板との間における遊技情報の通信は、遊技情報中継基板を介して行われ、通信される遊技情報は、遊技情報中継基板に備えられた遊技情報記憶装置に時系列に記憶される。このため、遊技情報記憶装置に時系列に記憶されている遊技球の払い出しに関する遊技情報から、払出制御基板に対する故障や不正の発生をも認知することができる。
【0010】
また、本発明は、遊技情報中継基板は、遊技情報記憶装置に記憶した遊技情報を外部に出力する外部出力手段を有することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、遊技情報記憶装置に時系列に記憶された遊技情報は、外部出力手段によって遊技機の外部へ出力される。このため、遊技情報記憶装置に記憶された遊技情報が適宜外部に取り出され、遊技情報の取り扱いを多様化することが可能になる。
【0012】
また、本発明は、外部出力手段からの遊技情報を記憶媒体に記憶させる媒体記憶手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、外部出力手段により外部へ出力される遊技情報は、媒体記憶手段によって外部記憶媒体に保存される。このため、外部記憶媒体に遊技情報を記憶させることにより、遊技情報の解析が容易となり、故障や不正の発生が認知し易くなる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、上記のように、ホールコンピュータ側で故障や不正の発生を認知できない場合において、遊技機内に記憶された遊技情報から、故障や不正の発生を認知することが可能となり、保安性が向上した遊技機が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0016】
図1は、本実施形態によるパチンコ機1の正面図である。パチンコ機1の正面には遊技盤2が設けられており、その下方には上皿3が設けられている。上皿3の下方右側には、レール4を介して遊技盤2へパチンコ球を打ち込む際に操作される発射ハンドル5が設けられている。また、遊技盤2の上方には枠上部飾りランプ6が設けられている。
【0017】
遊技盤2の盤面中央には、特別図柄を識別情報として3列に変動表示する液晶表示装置からなる特別図柄表示装置10が設けられている。この特別図柄表示装置10の上方には、普通図柄を構成する緑色LED(発光ダイオード)および赤色LEDが左右に並設された普通図柄表示装置11が設けられている。普通図柄表示装置11の左右には4つのLEDからなる普通図柄始動記憶個数表示部13が設けられている。また、特別図柄表示装置10の下側には4つのLEDからなる特別図柄始動記憶個数表示部12が設けられており、特別図柄表示装置10の左右には普通図柄始動通過口を構成する通過ゲート14が設けられている。また、特別図柄表示装置10の下方には特別図柄始動入賞口を構成する普通電動役物15が設けられており、普通電動役物15の下方には大入賞口16、その左右には一般入賞口17が設けられている。
【0018】
また、上皿3の上方には、球貸しボタン7a、返却ボタン7b、選択ボタン7c、および決定ボタン7dが設けられている。球貸しボタン7aは、パチンコ球の貸し出しを受けるときに操作される。返却ボタン7bは、パチンコ球の貸し出しを受けた後にカードを返却するときに操作される。選択ボタン7cは、特別図柄表示装置10に表示される情報項目を選択するときに操作される。決定ボタン7dは、特別図柄表示装置10に表示される情報項目を決定するときに操作される。
【0019】
図2は、本実施形態によるパチンコ機1の遊技動作を処理制御する電子回路の主な構成を示すブロック図である。この電子回路は、主制御基板30に設けられた主制御回路、副制御基板40に設けられた副制御回路、枠制御基板60に設けられた払出・発射制御回路などから構成されている。主制御基板30は、遊技盤2におけるパチンコ遊技の進行に関する電気的制御を行う遊技制御基板であり、副制御基板40は、主制御基板30からの制御信号および遊技情報に基づいて、各種演出装置による遊技演出の電気的制御を行う演出制御基板である。枠制御基板60は、主制御基板30からの制御信号および遊技情報に基づいて、賞球および貸球の払い出しやパチンコ球の発射を制御する払出制御基板である。また、外部出力端子板50は、主制御基板30からの遊技情報をホールコンピュータ等の外部へ出力するための外部出力基板である。主制御基板30と副制御基板40,外部出力端子板50,および枠制御基板60との間には、通信遊技情報中継基板37が備えられている。通信遊技情報中継基板37は、主制御基板30と副制御基板40,外部出力端子板50,および枠制御基板60との間における制御信号および遊技情報の通信を中継する遊技情報中継基板である。
【0020】
主制御基板30には、メインCPU31や初期リセット回路32が実装されている。また、主制御基板30には、メインCPU31がパチンコ機1の遊技動作を処理制御するためのプログラムが記憶格納されたメインROM(リードオンリメモリ)33や、処理制御時にデータが一時的に記憶されるメインRAM(ランダムアクセスメモリ)34も実装されている。初期リセット回路32は、主制御基板30の主制御回路の起動時にメインROM33に記憶されているプログラムに従った遊技処理を開始させるリセット信号を発生する。メインCPU31には、後述する各種スイッチやソレノイド等の周辺装置との間で信号を授受するI/Oポート(入出力ポート)35、副制御基板40の副制御回路や外部出力端子板50および枠制御基板60の払出・発射制御回路に制御信号や遊技情報を含んだコマンドを出力するコマンド出力ポート36が接続されている。I/Oポート35およびコマンド出力ポート36からは、メインCPU31から送出される制御信号や遊技情報が周辺装置や各基板40,50,60へシリアルに送信される。
【0021】
また、主制御基板30には、上述した通過ゲート14の内側に設けられ、パチンコ球が通過ゲート14を通過するのを検出する通過ゲートスイッチ14sや、普通電動役物15に入賞したパチンコ球を検出する始動入賞口スイッチ15sが接続されている。また、大入賞口16に入賞したパチンコ球を検出するカウントスイッチ16s、大入賞口16内部のVゾーンを通過したパチンコ球を検出するV・カウントスイッチ16s、一般入賞口17へ入賞したパチンコ球を検出する一般入賞口スイッチ17sが接続されている。また、主制御基板30には、アクチュエータとして、普通電動役物15の球受入口を拡張する始動入賞口ソレノイド15v、大入賞口16の扉を開閉する大入賞口ソレノイド16v、および大入賞口16内部のVゾーンにパチンコ球が入賞した後にパチンコ球をVゾーン以外へ誘導するシーソーソレノイド18vなどが接続されている。また、主制御基板30には、バックアップクリアスイッチ基板が接続されている。バックアップクリアスイッチ基板には、バックアップクリアスイッチ19が実装されている。バックアップクリアスイッチ19は、主制御基板30の主制御回路を構成するメインRAM34、および枠制御基板60の払出発射制御回路を構成する図示しないRAMのバックアップ内容のクリアを指令するバックアップクリア信号を出力する。
【0022】
上記各スイッチ14s,16s,16s,17s、および各アクチュエータ15v,16v,18vは、盤面中継基板80を介して主制御基板30に接続されている。各スイッチ14s,15s,16s,16s,17sがパチンコ球を検出すると、その検出信号は主制御基板30のメインCPU31に入力され、入力される検出信号に応じて、メインCPU31は上記各アクチュエータ15v,16v,18vをそれぞれ駆動制御する。
【0023】
副制御基板40は、特別図柄表示装置(LCD)10に接続されており、LCD10における画像表示を行う画像表示制御を行う。また、副制御基板40は、ランプ・LED48、およびスピーカ49に接続されており、遊技状態に応じてランプ・LED48の発光を制御する電飾制御、およびスピーカ49から効果音を放音させる音制御を行う。ランプ・LED48は、枠上部飾りランプ6,普通図柄表示装置11,特別図柄始動記憶個数表示部12,普通図柄始動記憶個数表示部13等を表している。この副制御基板40には、サブCPU41、プログラムROM42、およびワークRAM43が実装されている。サブCPU41は、主制御基板30から受信したコマンドの解釈や、画像制御回路44、ランプ制御回路45、および音声制御回路46への制御指令を行う。プログラムROM42には、サブCPU41がLCD10や、ランプ・LED48、スピーカ49の各動作を処理制御するための制御プログラムが記憶格納されている。ワークRAM43は、サブCPU41が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となる。
【0024】
画像制御回路44は、サブCPU41からの制御指令に応じてLCD10に表示するための画像データを生成する。メインCPU31は、普通電動役物15へパチンコ球が入賞して始動入賞が発生すると大当り判定を行う。副制御回路は、この大当り判定の結果に対応する態様でLCD10に特別図柄を順次停止表示させ、左図柄と右図柄とが同一図柄で揃って停止表示されるリーチ状態になると、LCD10に特別図柄および演出画を用いてリーチ演出を行う。ランプ制御回路45は、サブCPU41からの駆動信号により、パチンコ機1の遊技状態に応じてランプ・LED48の発光を制御する。音声制御回路46は、サブCPU41からの駆動信号により、スピーカ49を制御する。
【0025】
LCD10、サブCPU41、および画像制御回路44は、特別図柄の変動表示を行う変動表示手段を構成している。メインCPU31は、特別図柄の変動表示結果を決定する表示結果決定手段を構成している。また、メインCPU31は、表示結果決定手段により決定された特別図柄の変動表示結果に基づいて、特別図柄の変動表示パターンを決定する変動表示パターン決定手段を構成している。また、メインCPU31は、変動表示手段による特別図柄の変動表示結果が特定表示態様(大当たり図柄)となると、遊技者に有利な特定遊技状態である大当たり遊技に遊技状態を移行する制御を行う遊技制御手段を構成している。
【0026】
枠制御基板60には、払出・発射制御回路および電源回路61が実装されており、賞球および貸球を払い出す払出装置62、および発射ハンドル5の操作に応じて駆動される発射装置63が接続されている。払出・発射制御回路は、各種入賞に応じて主制御基板30から出力される払出コマンドに応じて払出装置62を駆動制御して賞球を払い出させると共に、遊技者による発射ハンドル5の操作に応じて発射装置63を駆動制御し、パチンコ球を遊技盤2へ発射させる。また、電源回路61は、各基板30,40,60に構成された回路等に電源を供給する。
【0027】
また、枠制御基板60には、パチンコ球の球貸しを要求するカードユニット64が接続されており、このカードユニット64には、前述した球貸しボタン7aおよび返却ボタン7bを備えた球貸し操作パネル65が接続されている。カードユニット64は、球貸しボタン7aおよび返却ボタン7bの操作に応じて枠制御基板60の払出・発射制御回路との間で通信を行う。払出・発射制御回路は、パチンコ球の球貸し要求に応じてカードユニット64から出力される信号に応じて払出装置62を駆動制御して貸球を払い出させる。
【0028】
また、主制御基板30と副制御基板40、主制御基板30と外部出力端子板50、および主制御基板30と枠制御基板60の間における通信を中継する通信遊技情報中継基板37には、SRAM(スタティックRAM)等によって構成される遊技情報記憶装置38が実装されている。この遊技情報記憶装置38には、前述した主制御基板30と副制御基板40,外部出力端子板50,枠制御基板60との間で通信される遊技情報を時系列に記憶する。通信遊技情報中継基板37は、遊技情報記憶装置38に記憶した遊技情報を外部に出力する外部出力手段を構成する外部記憶中継基板51を備えている。外部記憶中継基板51には、この外部出力手段からの遊技情報を記憶媒体に記憶させる媒体記憶手段を構成する外部記憶装置52が接続されている。外部記憶中継基板51により外部記憶装置52が通信遊技情報中継基板37に接続され、外部記憶装置52により、遊技情報記憶装置38に時系列に記憶した遊技情報がDVDやCD−R、フラッシュメモリ、メモリスティックといった記憶媒体に記憶される。
【0029】
次に、本実施形態によるパチンコ機1の遊技動作の処理について説明する。
【0030】
図3は、本実施形態によるパチンコ機1の主制御基板30の主制御回路で行われるメイン遊技処理の概略を示すフローチャートである。
【0031】
パチンコ機1の電源が投入されると、まず始めに、メインCPU31の動作の初期設定処理が行われる(図3,ステップ(以下Sと記す)1参照)。この初期設定処理では、メインRAM34のアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域の初期化等の処理が実行される。引き続いて、後述する特別図柄制御処理(S2)および普通図柄制御処理(S3)が実行される。S3の処理が行われた後、処理はS2に戻る。このように、メイン遊技処理においては、S1の初期設定処理が終了した後、S2およびS3の処理が繰り返し実行される。
【0032】
また、メインCPU31は、上記のメイン遊技処理を実行している間、初期リセット回路32から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、図4に示すフローチャートのシステムタイマ割込処理を実行する。
【0033】
このシステムタイマ割込処理では、最初に、メインCPU31は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加させる乱数更新処理を実行する(図4,S11参照)。次に、通過ゲート14や普通電動役物15,一般入賞口17等へのパチンコ球の通過や入賞を検知するスイッチ入力検出処理を実行する(S12)。この処理においては、メインCPU31は、普通電動役物15と各種の入賞口16,17にパチンコ球が入賞したことを条件として、賞球を払い出す賞球制御コマンドをメインRAM34の送信データ記憶領域に記憶する。次に、主制御基板30の主制御回路と副制御基板40の副制御回路との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口16の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(S13)。次に、各種の変数に基づいてソレノイド15v,16v,18vを駆動制御するための信号を出力する処理を実行する(S14)。
【0034】
S14の処理が終了した後、メインCPU31は、コマンド出力処理を実行する(S15)。この処理では、メインCPU31は、メインRAM34の送信データ記憶領域に記憶されている各種のコマンドを通信遊技情報中継基板37を介して副制御基板40の副制御回路および外部出力端子板50へ送信する。外部出力端子板50に送信されたコマンドは、外部出力端子板50を経由して、さらにホールコンピュータへ送信される。これらのコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、特別図柄表示装置10に表示される特別図柄の種類を示す特別図柄指定コマンド、特別図柄の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。次に、メインCPU31は、払出装置62に賞球を払い出させるための賞球制御コマンドを通信遊技情報中継基板37を介して枠制御基板60の払出・発射制御回路および外部出力端子板50へ送信する等の払出処理を実行する(S16)。外部出力端子板50に送信されたコマンドは、外部出力端子板50を経由して、さらにホールコンピュータへ送信される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行する。
【0035】
次に、図3のS2において実行される特別図柄制御処理の概略について図5のフローチャートを参照して説明する。なお、同図において、S42からS51の側方に描いた数値は、それらの処理に対応する制御状態フラグの内容を示し、その制御状態フラグの数値に対応する処理が実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
【0036】
この特別図柄制御処理では、最初に、メインCPU31は、制御状態フラグをロードして読み出す(図5,S41参照)。後述するS42からS51において、メインCPU31は、後述するように、ロードした制御状態フラグの値に基づいて、各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S42からS51における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU31は、各処理に対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各処理を実行する。この所定のタイミングに至る前においては、各処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
【0037】
S42においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。この処理では、メインCPU31は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、特別図柄の始動保留記憶のチェックを行い、始動記憶がある場合に、大当り判定、導出特別図柄、特別図柄の変動パターン等の決定を行う。次に、メインCPU31は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。一方、始動記憶がない場合には、デモ画面を表示する処理を行う。
【0038】
S43においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。メインCPU31は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、待ち時間タイマにセットした変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、変動確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、変動確定後待ち時間が経過した後、S45の処理を実行するように設定する。
【0039】
S45においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。メインCPU31は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、待ち時間タイマにセットした変動確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU31は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。一方、メインCPU31は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、S51の処理を実行するように設定する。
【0040】
S46においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU31は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、待ち時間タイマにセットした大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口16を開放させる。そして、メインCPU31は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットしてS48の処理を実行するように設定するとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。その後、メインCPU31は、ラウンド数を示すデータを含み、大入賞口16が開放中である旨の大入賞口開放中コマンドを示すデータを、メインRAM34の送信データ記憶領域にセットする。これによって、大入賞口開放中コマンドは、主制御基板30のメインCPU31から通信遊技情報中継基板37を介して副制御基板40のサブCPU41に送信され、副制御基板40の副制御回路においても、ラウンド数や、大入賞口16の状態が認識可能となる。
【0041】
S47においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU31は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。そして、メインCPU31は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットしてS48の処理を実行するように設定するとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。
【0042】
S48においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU31は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、または、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU31は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口16を閉鎖させる。そして、メインCPU31は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットして、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。メインCPU31は、上記のいずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。
【0043】
S49においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理において、メインCPU31は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、待ち時間タイマにセットした大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口16における特定領域(Vゾーン)をパチンコ球が通過しなかった(所謂「パンク」)という条件、または、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(本実施形態においては15ラウンドの最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU31は、いずれかの条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。一方、メインCPU31は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットするとともに、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
【0044】
S50においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU31は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、待ち時間タイマにセットした大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットしてS51の処理を実行するように設定する。そして、メインCPU31は、大当り図柄が確変図柄である場合には、確変状態に移行させる制御を行う。
【0045】
S51においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU31は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータ(特別図柄始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。また、メインCPU31は、特別図柄始動記憶情報が“1”減少する旨の始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM34の送信データ記憶領域にセットする。セットされたこの始動記憶数指定コマンドは、主制御基板30のメインCPU31から通信遊技情報中継基板37を介して副制御基板40のサブCPU41に送信され、副制御基板40の副制御回路においても、特別図柄始動記憶情報が“1”減少した旨が認識可能となる。そして、メインCPU31 は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行い、制御状態フラグに特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットして、S42の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0046】
上述したように制御状態フラグをセットすることにより、LCD10において特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU31は、図6に示すように、大当り判定の結果がハズレで大当り遊技状態にならないときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図5に示すS42、S43、S45、S51の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU31は、大当り判定の結果が大当りで大当り遊技状態になるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図5に示すS42、S43、S45、S46の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。また、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図5に示すS48、S49、S47の処理を所定のタイミングで実行し、特別図柄ゲームを実行することとなる。特別図柄ゲームが実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件が成立した場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図5に示すS48からS51の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。
【0047】
次に、図3のS3において実行される普通図柄制御処理の概略について図7のフローチャートを参照して説明する。なお、同図において、S102からS106の側方に描いた数値は、それらの処理に対応する制御状態フラグの内容を示し、その制御状態フラグの数値に対応する処理が実行されて普通図柄ゲームが進行することとなる。
【0048】
この普通図柄制御処理では、最初に、メインCPU31は、制御状態フラグをロードして読み出す(図7,S101参照)。次に、メインCPU31は、ロードした制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(10)である場合、普通図柄表示装置11における普通図柄の変動パターンを決定すると共に普通図柄待ち時間タイマをセットして、制御状態フラグに普通図柄変動時間管理を示す値(11)をセットする普通図柄記憶チェック処理(S102)を行う。次に、普通図柄の変動時間の管理を行い、制御状態フラグに普通図柄表示時間管理を示す値(12)をセットすると共に、確定後待ち時間タイマをセットする普通図柄変動時間管理処理(S103)を行う。次に、当たりフラグがオンでない場合には、制御状態フラグに普通図柄ゲーム終了を示す値(14)をセットし、オンである場合には、普通電動役物15の開放回数と開放時間をセットすると共に、制御状態フラグに普通電役開放を示す値(13)をセットする普通図柄表示時間管理処理(S104)を行う。次に、普通電動役物15の開放時間が経過するまで普通電動役物15のソレノイドを駆動する処理を開放回数だけ実行した後、制御状態フラグに普通図柄ゲーム終了を示す値(14)をセットする普通電役開放処理(S105)を行う。次に、普通図柄始動記憶個数をセットすると共に、制御状態フラグに普通図柄記憶チェックを示す値(10)をセットする普通図柄ゲーム終了処理(S106)を行い、普通図柄制御処理を終了する。
【0049】
このような本実施形態によるパチンコ機1では、主制御基板30と外部出力端子板50との間における遊技情報の通信は、通信遊技情報中継基板37を介して行われ、通信される遊技情報を含む各種通信履歴は、通信遊技情報中継基板37に備えられた遊技情報記憶装置38に時系列に記憶される。このため、何らかの原因により、パチンコ機1とホールコンピュータとの間や、ホールコンピュータ側で故障が発生した場合においても、また、ホールコンピュータ側や、パチンコ機1からホールコンピュータに送られてくる途中で、遊技情報を改ざんするような不正操作が行われたりした場合においても、パチンコ機1の遊技情報記憶装置38に時系列に保存されている遊技情報と、ホールコンピュータ側に届いた遊技情報とを比較することにより、故障や不正の認知が可能となる。この結果、保安性が向上したパチンコ機1が提供される。
【0050】
また、本実施形態によるパチンコ機1では、主制御基板30と副制御基板40との間における遊技情報の通信も、通信遊技情報中継基板37を介して行われ、通信される遊技情報を含む各種通信履歴は、通信遊技情報中継基板37に備えられた遊技情報記憶装置38に時系列に記憶される。このため、遊技情報記憶装置38に時系列に記憶されている演出に関する遊技情報から、副制御基板40に対する故障や不正の発生をも認知する事ができる。
【0051】
また、本実施形態によるパチンコ機1では、主制御基板30と枠制御基板60との間における遊技情報の通信も、通信遊技情報中継基板37を介して行われ、通信される遊技情報を含む各種通信履歴は、通信遊技情報中継基板37に備えられた遊技情報記憶装置38に時系列に記憶される。このため、遊技情報記憶装置38に時系列に記憶されている遊技球の払い出しに関する遊技情報から、枠制御基板60に対する故障や不正の認知が可能となる。
【0052】
また、本実施形態によるパチンコ機1では、遊技情報記憶装置38に時系列に記憶された遊技情報は、外部記憶中継基板51によって遊技機の外部へ出力される。このため、遊技情報記憶装置38に記憶された遊技情報が適宜外部に取り出され、遊技情報の取り扱いを多様化することが可能になる。
【0053】
また、本実施形態によるパチンコ機1では、外部記憶中継基板51により外部へ出力される遊技情報は、外部記憶装置52によって外部記憶媒体に保存される。このため、外部記憶媒体に遊技情報を記憶させることにより、遊技情報の解析が容易となり、故障や不正の発生が認知し易くなる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
上記実施形態においては、本発明による遊技機をパチンコ機の遊技情報履歴収集に適応した場合について説明したが、パチスロ機といった他の遊技機における遊技情報の履歴を収集する場合に本発明を適用することも可能である。このように本発明を適用した場合においても上記実施形態と同様な作用効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の一実施形態によるパチンコ機の外観を示す正面図である。
【図2】図1に示すパチンコ機の遊技動作を処理制御する電子回路の主な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるパチンコ機においてメイン制御基板が行うメイン処理の概略を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態によるパチンコ機においてメイン制御基板が行う割込処理の概略を示すフローチャートである。
【図5】図3に示すフローチャート中の特別図柄制御処理の概略を示すフローチャートである。
【図6】図5に示す特別図柄制御処理の流れを示す図である。
【図7】図3に示すフローチャート中の普通図柄制御処理の概略を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
1…パチンコ機
2…遊技盤
10…特別図柄表示装置
11…普通図柄表示装置
30…主制御基板
31…メインCPU(中央演算処理装置)
33…メインROM(読み出し専用メモリ)
34…メインRAM(読み書き可能メモリ)
37…通信遊技情報中継基板
38…遊技情報記憶装置
40…副制御基板
50…外部出力端子板
51…外部記憶中継基板
52…外部記憶装置
60…枠制御基板




 

 


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