発明の名称 |
芳香装置及びこれを備えた遊技機 |
|
発行国 |
日本国特許庁(JP) |
公報種別 |
公開特許公報(A) |
公開番号 |
特開2007−7006(P2007−7006A) |
公開日 |
平成19年1月18日(2007.1.18) |
出願番号 |
特願2005−189325(P2005−189325) |
出願日 |
平成17年6月29日(2005.6.29) |
代理人 |
【識別番号】100106002 【弁理士】 【氏名又は名称】正林 真之
|
発明者 |
佐伯 太朗 |
要約 |
課題 発生する臭いに応じた香料を選択して噴霧し、より快適な屋内環境を提供することができる、芳香装置及びこれを備えた遊技機を提供する。また、利用者の好みの芳香を発生させることにより、利用者の好みに応じた屋内環境を提供する。
解決手段 所定の種類の臭気に感度を有する臭気センサ12a、12b、12cを1以上備え、各センサが検知した信号から、臭気の種別を判別し、判別した臭気の種類に応じて前記香料の選択をする香料選択手段と、を備え、香料噴霧制御手段は、連通する前記香料タンクに収納されている香料を噴霧する、芳香装置1及びこれを備えた遊技機を提供する。 |
特許請求の範囲
【請求項1】 互いに臭いの異なる複数種類の香料を個別に収納する複数の収納容器と、 前記複数の収納容器に個別に連通する複数の流路及び前記複数の流路に連通する複数のノズルと、を備え、 前記複数のノズルから前記収納容器に収納される前記香料を霧状に噴霧する複数の香料噴霧手段と、 前記香料噴霧手段を制御する香料噴霧制御手段と、を有する芳香装置であって、 所定の種類の臭気に感度を有するセンサを1以上備える臭気検知手段と、 前記臭気検知手段が検知した臭気の種別を判別する臭気判別手段と、 前記臭気判別手段が判別した臭気の種類に応じて前記複数種類の香料から少なくとも一の香料の選択を実行する香料選択手段と、を備え、 前記香料噴霧制御手段は、前記香料選択手段によって選択された少なくとも一の香料を前記香料噴霧手段により前記ノズルを介して外部に噴霧することを特徴とする芳香装置。 【請求項2】 香料の種類を表示する表示手段と、 前記表示手段に表示した前記香料の種類についての選択入力を受け付ける香料種類選択受付手段と、をさらに有し、 前記香料噴霧制御手段は、前記香料種類選択受付手段により外部から選択入力された香料を前記複数種類の香料が個別に収納される前記収納容器から、前記ノズルを介して外部に噴霧するように、前記香料噴霧手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の芳香装置。 【請求項3】 前記香料を噴霧する時間を管理する噴霧時間管理手段と、 前記表示手段に表示した前記香料を噴霧する噴霧時間及び噴霧間隔についての入力を受け付ける噴霧時間・噴霧間隔入力受付手段をさらに有し、 前記香料噴霧制御手段は、前記香料噴霧手段を制御して、予め記憶部に記載される所定の時間の間及び所定の時間間隔又は前記噴霧時間・噴霧間隔入力受付手段が受け付けた前記噴霧時間及び前記噴霧間隔で前記香料を噴霧することを特徴とする請求項1又は2に記載の芳香装置。 【請求項4】 前記香料種類選択受付手段により外部から選択入力された香料選択データを記憶する記憶部と、 前記香料選択データを記憶するために外部記憶装置と通信を行う外部記憶通信手段と、を備え、 前記記憶部又は前記外部記憶通信手段から、前記香料選択データを読み出して受付をする香料選択データ読出手段を有する請求項1から3のいずれかに記載の芳香装置。 【請求項5】 ネットワークに接続可能な通信手段を備える管理サーバと、 前記ネットワークに接続可能なネットワーク接続手段をさらに備える請求項1から4のいずれかに記載の1以上の芳香装置と、で構成される芳香システムであって、 前記管理サーバは、前記ネットワークを介して、前記1以上の芳香装置が選択している香料選択データを記憶する記憶手段と、 記憶した前記香料選択データに基づいて、隣り合う前記1以上の芳香装置が、異なる前記香料を選択しているときに、当該前記1以上の芳香装置において、選択される前記香料の種類を制限する、香料選択制限手段と、を含む、芳香システム。 【請求項6】 請求項1から4のいずれかに記載の芳香装置を備えた遊技機であって、所定数の遊技媒体が投入されることによって遊技可能となるか、あるいは、所定のクレジット数を消費して遊技可能に制御されることを契機として、前記香料噴霧手段は香料を噴霧し、 遊戯の終了を契機として前記香料噴霧手段は香料の噴霧を終了することを特徴とする遊技機。
|
発明の詳細な説明
【技術分野】 【0001】 この発明は、芳香装置の周囲の臭いを検知し、周囲の臭いに応じた香料を選択して発生させる、芳香装置及びこれを備えた遊技機に関するものである。 【背景技術】 【0002】 生活空間や人の集まる場所においては、快適な屋内環境を維持するために、いかに悪臭を押さえるかが課題となっている。特に、パチンコホール等の遊技場においては、臭いの問題を解決することが急務となっている。遊技場では、多くの利用者が集まり、遊技を楽しんでいるが、中には、遊技中に喫煙を継続して行う利用者も少なくない。また、暖房を利かせすぎたり、夏場などに気温が高くなってきたりすることで、利用者が汗をかき、体臭が発することもある。このように、遊技場のような人の多く集まる閉鎖空間では、タバコの煙や体臭等の様々な臭いが充満する要因が多いため、快適な屋内環境を提供することができず、結果として利用者の数を減少させてしまうことがある。 【0003】 従来は、屋内全体の空調もしくは遊技機の島の上に置かれる脱臭装置等を用いて、空気の清浄化を行うことで対応していた。しかし、実際はこれらのみでは十分に対応できず、タバコ臭や体臭のような様々な臭いが屋内に立ちこめるままとなり、利用者は快適とはいえない環境で遊技を行うことを強いられていた。 【0004】 そこで、タバコの煙を検知してタバコの煙を吸引したり、利用者の遊技開始や終了を感知して脱臭したり、芳香を発生させたりする発明が開示されている。 【特許文献1】特開平7−80147号公報 【特許文献2】特開平10-71263号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 特許文献1では、手動もしくは煙センサが煙を検知して、利用者のタバコの煙を吸引する遊技機が開示されている。しかし、タバコの煙を吸引するのみでは、タバコの臭いや体臭等の様々な臭いが周囲に拡散することを防ぐことができず、消臭効果は十分ではない。 【0006】 また、特許文献2では、エアーカーテンを用いて周囲に臭いが拡散するのを防止しつつ、消臭したり、芳香を発生させたりする装置が開示されている。しかし、消臭を行う方法は1種類しか選択することができず、異なる臭いに応じた消臭方法を選択することができない。さらに、発生させる芳香の種類も1種類のみであり、利用者が何度も訪れるにつれて、利用者が芳香に飽きてしまったり、発生する芳香の種類が利用者の嫌いな匂いであった場合には、利用者に苦痛を与えることとなる。 【0007】 本発明の目的は、発生する様々な臭いに応じた香料を噴霧することができ、かつ利用者の好みの芳香を発生させることにより、より快適な屋内環境を提供することができる、芳香装置及びこれを備えた遊技機を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0008】 以上のような課題を解決するために、本発明は、以下のような芳香装置及びこれを備えた遊技機を提供する。 【0009】 (1)互いに臭いの異なる複数種類の香料を個別に収納する複数の収納容器と、前記複数の収納容器に個別に連通する複数の流路及び前記複数の流路に連通する複数のノズルと、を備え、前記複数のノズルから前記収納容器に収納される前記香料を霧状に噴霧する複数の香料噴霧手段と、前記香料噴霧手段を制御する香料噴霧制御手段と、を有する芳香装置であって、所定の種類の臭気に感度を有するセンサを1以上備える臭気検知手段と、前記臭気検知手段が検知した臭気の種別を判別する臭気判別手段と、前記臭気判別手段が判別した臭気の種類に応じて前記複数種類の香料から少なくとも一の香料の選択を実行する香料選択手段と、を備え、前記香料噴霧制御手段は、前記香料選択手段によって選択された少なくとも一の香料を前記香料噴霧手段により前記ノズルを介して外部に噴霧することを特徴とする芳香装置。 【0010】 (1)に記載の発明によれば、臭気判別手段が判別した臭気の種別に応じて、香料を自動的に選択して、香料を噴霧することができる。これにより、例えば、タバコの臭いや体臭といった、発生する臭いに応じて、異なる臭いを消臭することができ、快適な屋内環境を提供することが可能な芳香装置を提供することができる。 【0011】 (2)香料の種類を表示する表示手段と、前記表示手段に表示した前記香料の種類についての選択入力を受け付ける香料種類選択受付手段と、をさらに有し、前記香料噴霧制御手段は、前記香料種類選択受付手段により外部から選択入力された香料を前記複数種類の香料が個別に収納される前記収納容器から前記ノズルを介して外部に噴霧するように、前記香料噴霧手段を制御することを特徴とする(1)に記載の芳香装置。 【0012】 (2)に記載の発明によれば、香料の種類について、香料種類選択受付手段が利用者の選択を受け付けて、その選択に応じた香料の噴霧をすることができる。これにより、自動的に芳香装置が選択した香料の種類を噴霧するだけでなく、利用者の好みを反映した香料を噴霧することができるので、利用者の好みに応じた快適な屋内環境を提供することが可能な芳香装置を提供することができる。 【0013】 (3)前記香料を噴霧する時間を管理する噴霧時間管理手段と、前記表示手段に表示した前記香料を噴霧する噴霧時間及び噴霧間隔についての入力を受け付ける噴霧時間・噴霧間隔入力受付手段をさらに有し、前記香料噴霧制御手段は、前記香料噴霧手段を制御して、予め記憶部に記載される所定の時間の間及び所定の時間間隔又は前記噴霧時間・噴霧間隔入力受付手段が受け付けた前記噴霧時間及び前記噴霧間隔で前記香料を噴霧することを特徴とする請求項1又は2に記載の芳香装置。 【0014】 (3)に記載の発明によれば、香料を噴霧する時間を管理して、噴霧している時間や、噴霧を行う時間間隔を決めて香料を噴霧することができる。これにより、例えば数分間香料の噴霧を継続して、これを1時間おきに繰り返す等の変化を加えた香料の噴霧を行うことができる。 【0015】 (4)前記香料種類選択受付手段により外部から選択入力された香料選択データを記憶する記憶部と、前記香料選択データを記憶するために外部記憶装置と通信を行う外部記憶通信手段と、を備え、前記記憶部又は前記外部記憶通信手段から、前記香料選択データを読み出して受付をする香料選択データ読出手段を有する(1)から(3)のいずれかに記載の芳香装置。 【0016】 (4)に記載の発明によれば、香料選択データを記憶部に記憶したり、外部記憶装置に記憶させることができるので、利用者は、好みの香料の種類を、例えばメモリーカード等の記憶媒体や携帯端末に記憶することができる。これにより、例えば、利用者が次回芳香装置を利用する際には、記憶した香料選択データを入力することにより、好みの環境にすることが可能な芳香装置を提供することができる。 【0017】 (5)ネットワークに接続可能な通信手段を備える管理サーバと、前記ネットワークに接続可能なネットワーク接続手段をさらに備える(1)から(4)のいずれかに記載の1以上の芳香装置と、で構成される芳香システムであって、前記管理サーバは、前記ネットワークを介して、前記1以上の芳香装置が選択している香料選択データを記憶する記憶手段と、記憶した前記香料選択データに基づいて、隣り合う前記1以上の芳香装置が、異なる前記香料を選択しているときに、当該前記1以上の芳香装置において、選択される前記香料の種類を制限する、香料選択制限手段と、を含む、芳香システム。 【0018】 (5)に記載の発明によれば、管理サーバは、隣り合う1以上の芳香装置から香料選択データを取得する。そして、芳香装置について、隣り合う芳香装置と異なる香料が選択するときに、選択できる香料の種類を制限することができる。これにより、例えば隣で異なる香料の種類が選択されるようなときに、それぞれの香料のにおいが影響し合うことのないようにすることが可能な芳香装置を提供することができる。 【0019】 (6)(1)から(4)のいずれかに記載の芳香装置を備えた遊技機であって、所定数の遊技媒体が投入されることによって遊技可能となるか、あるいは、所定のクレジット数を消費して遊技可能に制御されることを契機として、前記香料噴霧手段は香料を噴霧し、遊戯の終了を契機として前記香料噴霧手段は香料の噴霧を終了することを特徴とする遊技機。 【0020】 (6)に記載の発明によれば、芳香装置を備えた遊技機で、遊技媒体の投入もしくはクレジットの受付を検知したことを契機として、芳香装置の香料噴霧手段が香料の噴霧を開始し、遊戯の終了を契機として香料噴霧手段は香料の噴霧を終了することができる。これにより、遊戯中に芳香装置の噴霧をすることができるので、利用者がいないときに香料を噴霧しないようにすることが可能な芳香装置を備えた遊技機を提供することができる。 【発明の効果】 【0021】 発生する臭いに応じた香料を選択して噴霧し、より快適な屋内環境を提供することができる、芳香装置及びこれを備えた遊技機を提供する。また、利用者の好みの芳香を噴霧することにより、利用者の好みに応じた屋内環境を提供する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0022】 以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。 【0023】 図1は、本発明における、芳香装置1の概略構成を示した図である。芳香装置1は、香料ガス噴霧口2と、臭気センサ12a、12b、12cを収納するセンサボックス10、臭気センサ12a、12b、12cで構成され、また現在噴霧している香料を表示したり、噴霧する香料を選択するための表示を行う表示装置4、表示装置4の表示画面6、表示画面6に表示される選択肢等を選択するための十字キー5、選択を確定するための入力ボタン7a、選択を解除するキャンセルボタン7b、香料の噴霧を中断するためのストップボタン7c等を備える。尚、臭気センサの数は、これに限られない。 【0024】 また、メモリーカード等と接続するためのカードスロット14、外部接続端子15、赤外線通信を行うための赤外線通信部16を備えてもよい。また、裏面には(図示せず)、電源スイッチやコンプレッサ40のための空気取り入れ口、ネットワークに接続するための通信接続部62、香料を収納する香料タンクを出し入れするための出し入れ口等を備えてもよい。 【0025】 図2は、芳香装置1における芳香動作を制御する主制御部22と、主制御部22に電気的に接続する周辺装置と、主制御部22から送信される制御指令に基づいて表示装置5を制御する副制御部46とを含む回路構成を示す。 【0026】 主制御部22は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU24と、記憶手段であるROM26及びRAM28で構成される。 【0027】 主制御部22のROM26には、副制御部46へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御部46が主制御部22へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御部22から副制御部46への一方向で通信が行われる。RAM28には、種々の情報が格納される。臭気センサ12a、12b、12cからの信号入力を処理する信号処理回路36からA/Dコンバータ34によってデジタル信号に変換した信号入力値を用いて、臭気の判別に用いられる臭気判別テーブル(図3)、判別した臭気の種類に応じた香料を噴霧するための香料選択テーブル(図4)、その他例えば、フラグ、香料の噴霧状態の情報、噴霧時間の設定等が格納される。 【0028】 図2の回路において、主制御部22の制御信号により動作が制御される主要な周辺装置としては、ファン32と、コンプレッサ40と、香料タンクポンプ44と、香料噴射ヘッド52と、とがある。 【0029】 更に、ファン32を駆動制御するファン制御回路30、コンプレッサ40を駆動制御するコンプレッサ駆動回路38、香料タンクポンプ44を駆動制御する香料タンクポンプ駆動回路42、香料噴射ヘッド52から香料を圧出するための圧力制御回路50、がCPU24の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU24から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各周辺装置の動作を制御する。 【0030】 また、主制御部22が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、臭気センサ12a、12b、12c、タイマー60、通信接続部62、遊技機接続部63、表示画面6に表示される選択肢等を選択するための十字キー5、選択を確定するための入力ボタン7a、選択を解除するキャンセルボタン7b、香料の噴霧を停止するためのストップボタン7cがある。 【0031】 臭気センサ12a、12b、12cは、センサ周囲の臭気を検知する。そして、臭気センサ12a、12b、12cからの信号入力値は、信号処理回路36からA/Dコンバータ34でデジタル信号に変換されてRAM28に格納される。 【0032】 臭気センサとしては、酸化物半導体センサや導電性高分子センサ、水晶振動子の表面にガス吸着膜を形成したセンサ、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)デバイスの表面にガス吸着膜を形成したセンサなどがある。これらのようなガスセンサにおいて、センサ毎に感度の高いにおいの種類や、感度があまり高くないにおいの種類が異なる。芳香装置1においては、例えば、タバコのにおい成分として多く含まれるアルデヒド類や、汗や体臭のにおい成分として多く含まれるイソ吉草酸等などの、対応したい悪臭物質毎に特に感度の高いセンサ素子で構成する。 【0033】 そして、あるセンサに感度の高い悪臭物質が臭気センサの周囲にある場合、悪臭物質に高い感度を有する臭気センサの出力信号値が通常時に比べ大きく変動する。この変動幅について閾値を設け、その閾値を超えた場合に、特定の悪臭が発生しているとみなすことができる。これを利用して、例えば、図3のように、ROM26に格納される臭気判別テーブル70を使用して、どの種類の臭気が臭気センサの周囲に存在するかを判別する。 【0034】 図3の臭気判別テーブル70は、センサフィールド72、閾値フィールド74、臭気種類フィールド76で構成されている。センサフィールド72には、芳香装置1に備えている臭気センサに符号がつけられており、その符号が格納されている。閾値フィールド74には、各センサの出力信号の変動幅における閾値が格納される。また、臭気種類フィール76には、臭気センサ毎に感度の高い臭気の種類が格納されている。例えば、Aという符号の付された臭気センサにおいて、臭気センサAの出力信号の変動値が1000カウント以上であるとCPU24が検知した場合、CPU24は、臭気センサAの周囲にはタバコの臭気が存在する、と判別する。 【0035】 図4の香料選択テーブル80について説明する。 【0036】 香料選択テーブル80は、反応センサフィールド82、香料フィールド84で構成される。反応センサフィールド82では、特定の臭気に反応して臭気判別テーブル70の閾値フィールド74に格納されている、反応したセンサの変動幅の閾値を超えた場合に、香料噴射ヘッド52から噴霧する香料の種類が対応付けられている。 【0037】 例えば、変動幅の閾値を超えたセンサがAという臭気センサであった場合、そのとき、香料噴射ヘッド52からは、香料フィールド84において、対応する香料(ミント)を噴霧するよう、CPU24は、対応する香料(ミント)が収納されている香料タンクに連通する流路にある香料タンクポンプ44を駆動させる。同時にCPU24は、香料タンクに連通する流路に接続されている圧力弁を開け、コンプレッサ40からの圧縮空気を送り込み、香料噴射ヘッド52から香料を噴霧する。そして、CPU24は同時にファン駆動回路30に駆動指令を送りファン32を駆動させ、噴霧した香料のミストの気化を促進すると共に、香料ガス噴霧口2から気化した香料を排出し、拡散させる。 【0038】 [メインフロー] 図5は、芳香装置1の噴霧処理を示すメインのフローチャートである。以下、噴霧処理のメインのフローを説明する。 【0039】 ステップS100では、芳香装置1の電源の投入を契機として芳香装置1の動作が開始される。又は、入力ボタン7a等のボタンの押下を契機として、動作開始としてもよい。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。 【0040】 ステップS105では、CPU24は、芳香装置1に遊技機が接続されているか否かを判別する。具体的には、遊技機接続部63から制御信号を送り、遊技機からの制御信号を受け取ることにより判別する。CPU24が遊技機からの制御信号を受け取ることができたのであれば、CPU24は、遊技機が接続されているとして、遊技開始検知処理(ステップS110、図5)に処理を移す。この処理については、後述する。また、遊技機からの制御信号を受け取ることができない場合は、CPU24は遊技機が接続されていないと判別して、ステップS115に処理を移す。 【0041】 ステップS115では、臭気センサ12a、12b、12cによる臭気の検知処理を行う。この処理の詳細については後述する(図8)。このサブルーチンでは、周囲の臭気の種類から適した香料を選択する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS120に処理を移す。 【0042】 ステップS120では、ステップS115のセンサ検知処理によって選択された香料の噴霧を開始する。具体的には、CPU24は、圧力制御回路50に制御信号を送り、圧力制御回路50は、香料タンクに連通する流路に接続されている圧力弁を制御し、コンプレッサ40からの圧縮空気を送り込み、香料噴射ヘッド52から香料を噴霧する。さらに、タイマー60により、噴霧時間の計測を行う。この処理が終了した場合には、ステップS125に処理を移す。 【0043】 ステップS125においては、CPU24は、処理の選択を行うか否かの選択の受付を行う。具体的には、例えば、CPU24は副制御部46に制御信号を送り、副制御部46は表示画面6に処理の選択肢を表示(図示せず)し、利用者は、十字キー5の押下により、選択をし、入力ボタン7aの押下により、CPU24は選択を受け付ける。これは、例えば、センサの検知により選択された香料の噴霧の開始後、利用者が噴霧された香料の種類を変更したいというような需要に応えるためである。CPU24は、処理の選択を受け付けた場合には、ステップS130に処理を移し、処理選択フラグをRAM28に格納する。また、CPU24が処理の選択を行わないという選択を受け付けた場合、もしくは所定の時間内に選択の受付が無かった場合は、CPU24は、ステップS155に処理を移す。 【0044】 ステップS130では、CPU24は、ステップS125で受け付けた選択が香料選択データ選択処理であったか否かを判別する。香料選択データ選択処理であった場合は、CPU24は、ステップS135に処理を移す。また、CPU24が、ステップS125において受付をした選択が香料選択データ選択処理ではなかった場合は、CPU24はステップS140に処理を移す。 【0045】 ステップS135においては、香料選択データの読み込み処理を行う。この処理の詳細については後述する(図11)。この処理が終了した場合には、ステップS150に処理を移す。 【0046】 ステップS140では、ステップS125において受付をした選択が香料選択処理であったかを判別する。香料選択処理の選択を受け付けた場合には、ステップS145に処理を移し、香料選択処理の選択を受け付けていない場合には、ステップS155に処理を移す。尚、香料選択処理の選択を受け付けていない場合とは、ステップS115のセンサ検知処理において選択された香料の噴霧を継続することを意味する。 【0047】 ステップS145では、香料選択処理を行う。この処理において、CPU24は、表示画面6に香料の選択肢を表示し、利用者による香料の選択を受け付ける。この処理の詳細については、後述する(図12)。この処理が終了した場合には、ステップS150に処理を移す。 【0048】 ステップS150においては、CPU24は、ステップS120において噴霧している香料の噴霧を停止し、ステップS135において読み込まれた香料選択データにおいて指定された香料、もしくはステップS145の香料選択処理において選択された香料についての噴霧を開始する。この処理が終了した場合には、ステップS155に処理を移す。 【0049】 ステップS155では、CPU24は、香料の噴霧時間もしくは噴霧する時間間隔の設定を行うか否かの選択の受付を行う。具体的には、CPU24は、表示画面6に設定を行うか否かの選択肢を表示し(図示せず)、十字キー5又は入力ボタン7aによる入力の受付を行う。噴霧時間もしくは噴霧する時間間隔を設定する旨の選択を受け付けた場合には、ステップS160に処理を移す。また、設定しない旨の選択を受け付けた場合には、ステップS165に処理を移す。さらに、噴霧時間や噴霧する時間間隔を定めた噴霧時間・噴霧間隔デフォルト設定データを予めROM26に記憶しておき、設定をしない旨の選択を受け付けた場合は、これを適用してもよい。 【0050】 ステップS160では、CPU24は、噴霧時間もしくは噴霧する時間間隔の設定の受付を行う。具体的には、CPU24は、副制御部46に制御信号を送り、副制御部46は、表示画面6に図14のような設定画面を表示する。図16では、例えば、噴霧時間と噴霧する時間間隔を入力するための入力ボックスが表示されている。また、入力ボックスの下部には、数字を入力するために、0から9までの数字が並んでいる。そこで、利用者は、十字キー5を操作して数字を選択し、入力ボタン7aで選択した数字を確定する。そして、数字の確定入力を受け付ける度に、CPU24は、入力可能な箇所を点滅等で示しながら移動させ、利用者による選択の受付を行う。尚、入力方法は、これに限らない。例えば、表示画面6には数字を横に並べるのではなく、テンキーのように表示してもよいし、芳香装置1に数字を入力するためのテンキーを別に用意し、テンキーによる入力を受け付けてもよく、また、表示画面6上に接触センサ等を備えて、タッチパネル形式で表示画面6に表示された数字を入力可能としてもよい。そして、CPU24は、これらの設定について、噴霧時間・噴霧間隔設定データとしてRAM28に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS165に処理を移す。 【0051】 ステップS165では、ステップS160において噴霧時間もしくは噴霧間隔の設定の有無を判別する。具体的には、CPU24は、RAM28に、噴霧時間・噴霧間隔設定データが記憶されているか否かを判別する。噴霧時間・噴霧間隔設定データ又は噴霧時間・噴霧間隔デフォルト設定データが記憶されている場合には、ステップS170に処理を移し、噴霧時間・噴霧間隔設定データが記憶されていない場合には、ステップS172に処理を移す。 【0052】 ステップS170では、噴霧時間及び噴霧間隔の判別処理を行う。この処理において、噴霧時間・噴霧間隔設定データに基づいて、噴霧時間の経過判断や設定された噴霧間隔で噴霧を行うか否かの判別を行う。この処理の詳細については後述する(図13)。この処理が終了した場合には、ステップS172に処理を移す。 【0053】 ステップS172では、CPU24は、芳香装置1に遊技機が接続されているか否かを判別する。具体的には、遊技機接続部63を介して制御信号を送り、遊技機からの制御信号を受け取ることにより判別する。CPU24が遊技機からの制御信号を受け取ることができたのであれば、CPU24は、遊技機が接続されているとして、ステップS173に処理を移す。この処理については、後述する。また、遊技機からの制御信号を受け取ることができない場合は、CPU24は遊技機が接続されていないと判別して、ステップS175に処理を移す。 【0054】 ステップS173では、CPU24は、遊技が終了したか否かの判別を行う。具体的には、遊技機から送信される遊技終了の旨の信号を受け付けることにより、CPU24は、遊技が終了したと判別する。遊技機からの遊技終了の旨の信号を受け付けた場合には、CPU24は、遊技が終了したと判別し、ステップS175に処理を移し、遊技機からの遊技終了の旨の信号の受付が無い場合には、ステップS174に処理を戻す。 【0055】 ステップS174では、CPU24は、処理選択があったか否かを判別する。具体的には、RAM28に、ステップS125において、処理選択フラグが格納されていれば、処理選択があったとして、ステップS150(図5)に処理を戻す。また、処理選択フラグが格納されていない場合は、CPU24は、処理選択は無かったと判別してステップS115(図5)に処理を移す。 【0056】 ステップS175では、CPU24は、一連の噴霧動作を終了するか否かの判別を行う。具体的には、例えば、ストップボタン7cの押下の受付により、一連の噴霧動作の終了とする。もしくは、ステップS605(図13)で噴霧時間が経過して噴霧を中止している場合には、CPU24は、一連の噴霧動作を終了するか否かの表示を表示画面6に行う。利用者は、終了する旨の選択肢を十字キー5により選択し、さらに入力ボタン7aの押下により、一連の噴霧動作の終了と判別してもよい。当該判別において、一連の噴霧動作を終了しない場合には、ステップS178に処理を移す。 【0057】 ステップS178では、CPU24は、ステップS125において、処理の選択処理が行われた否かの判別を行う。具体的には、CPU24は、RAM28に処理選択フラグが記憶されているか否かを判別することにより行う。処理選択フラグがRAM28に記憶されていた場合には、ステップS150に処理を戻し、これまで噴霧していた香料の噴霧を再開する。処理選択フラグがRAM28に記憶されていない場合には、ステップS115(図5)に処理を戻し、センサ検知処理を行う。 【0058】 ステップS175において、CPU24が一連の噴霧動作を終了する旨の受付をした場合には、ステップS180に処理を移し、一連の噴霧動作を終了する。具体的には、香料の噴霧を継続している場合は、CPU24は、圧力制御回路に停止信号を送り、香料噴射ヘッド52からの噴霧を停止する。この処理が終了した場合には、ステップ185に処理を移す。 【0059】 ステップS185では、CPU24は、一連の噴霧動作で噴霧した香料の種類等を記憶するか否かの受付を行う。具体的には、CPU24は、表示画面6に、噴霧した香料の種類等を記憶するか否かの選択肢を表示して、利用者からの選択の受付を行うことにより行う。記憶する旨の選択を受け付けた場合には、CPU24は、ステップS190に処理を移し、噴霧した香料の種類等を記憶しない旨の選択を受け付けた場合には、ステップS195に処理を移す。 【0060】 ステップS190では、CPU24は、一連の噴霧動作で噴霧した香料の種類等の記憶処理を行う。具体的には、RAM28に一時的に記憶されている噴霧した香料の種類等のデータを香料選択データとして記憶する。この際、例えば、CPU24は、記憶した日付もしくは時間をデータファイル名として記憶してもよいし、また、表示画面6に50音キーを表示して、利用者に十字キー5により一文字ずつ選択させ(図示せず)、データファイル名の設定を受け付けてもよい。この処理が終了した場合には、ステップS195に処理を移す。 【0061】 ステップS195では、CPU24は、芳香装置1の動作を終了するか否かの判別を行う。具体的には、CPU24は、動作終了をするか否かを選択する表示を表示画面6に行い、利用者からの選択を受け付けることにより、判別する。又は、電源スイッチをOFFにすることにより、芳香装置1の動作を終了するとしてもよい。これにより、メインフローは終了する。芳香装置1の動作を終了しない旨の選択を受け付けた場合は、ステップS105に処理を戻し、芳香装置1の動作を再開する。 【0062】 [遊技開始検知処理] 図5のステップS110において実行される遊技開始検知処理のサブルーチンについて、図7を用いて説明する。 【0063】 ステップS200では、遊技機への遊技媒体の投入を検知する。具体的には、遊技機において、遊技媒体の投入の受付を行ったときに、芳香装置1への信号を送信する。芳香装置1は、遊技媒体投入検知部から遊技機からの信号を受け付け、CPU24が信号を受け取ることにより、検知する。尚、遊技媒体とは、コインや硬貨等の遊技機が遊技可能に制御するための受付をするためのものである。CPU24が遊技機からの信号を受け取った場合には、遊技媒体の投入がなされたとして、ステップS115(図5)に処理を移し、CPU24が遊技機からの信号を受け取らなかった場合には、ステップS205に処理を移す。 【0064】 ステップS205では、遊技機へのクレジット投入を検知する。具体的には、遊技機において、クレジットの投入の受付を行ったときに、芳香装置1への信号を送信する。芳香装置1は、遊技機接続部63から遊技機からの信号を受け付け、CPU24が信号を受け取ることにより、検知する。尚、クレジットとは、いわゆるプリペイドカードのように、遊技機を利用する際に、あらかじめ遊技機の利用権を購入しておき、そのデータをカード等に記憶したものである。CPU24が遊技機からの信号を受け取った場合には、クレジットの投入がなされたとして、本サブルーチンは終了し、ステップS115(図5)に処理を移す。また、CPU24が、クレジットの投入の受付をした旨の遊技機からの信号を受け取らなかった場合には、ステップS200に処理を戻す。 【0065】 [センサ検知処理] 図5のステップS115において実行されるセンサ検知処理のサブルーチンについて、図8を用いて説明する。 【0066】 ステップS500では、CPU24は、臭気センサ12a、12b、12cからの信号の受付を開始する。具体的には、信号処理回路36において、信号処理を開始することにより行う。この処理が終了した場合には、ステップS505に処理を移す。 【0067】 ステップS505では、基準データの収集を行う。具体的には、臭気センサ12a、12b、12cからの信号の受付を開始したときの各センサの信号値をRAM28に記憶する。この始動時の信号値は、できれば、悪臭等が無い状態での、ある一定の時間の信号値の平均値等を採用することが好ましい。もしくは、悪臭等が無い状態の一定時間の信号値をあらかじめRAM28に基準信号値データとして記憶しておき、CPU24は、ステップS505において、この基準信号値データをRAM28から読み込むことにより行ってもよい。この処理が終了した場合には、CPU24は、ステップS510に処理を移す。 【0068】 ステップS510では、臭気センサ12a、12b、12cにより臭気の検知を開始する。具体的には、臭気センサ12a、12b、12cからのリアルタイムの入力信号を信号処理回路36が処理を開始し、CPU24が入力信号のモニターを開始する。この処理が終了した場合には、ステップS515に処理を移す。 【0069】 ステップS515では、CPU24は、臭気センサ12a、12b、12cからの入力信号が閾値を超えたか否かの判別を行う。具体的には、CPU24は各センサにおける入力信号の、基準信号に対する変動値が、臭気判別テーブル70の閾値フィールド74上の各センサに対応する閾値を越えているか否かを判別する。CPU24が閾値を超えていると判別した場合には、ステップS520に処理を移し、CPU24が閾値を超えていないと判別した場合には、ステップS510に処理を戻す。 【0070】 ステップS520では、CPU24は、臭気の種類を判別する。具体的には、例えば、CPU24は、RAM28に記憶している臭気判別テーブル70(図3)を参照し、ステップS515において閾値を越えたセンサについて、臭気種類フィールド76上で対応付けられている臭気の種類を参照する。例えば、センサAにおいて、入力信号の変動値が1000カウント以上であるとCPU28が検知した場合には、タバコのにおいであると判別する。 この処理が終了した場合には、ステップS525に処理を移す。 【0071】 ステップS525では、CPU24は、ステップS520で判別した臭気の種類に対応する香料の選択処理を行う。具体的には、例えば、図4の香料選択テーブル80を参照し、ステップS515で閾値を超えたセンサに対応付けられている香料を、香料フィールド84から選択する。尚、各香料は、それぞれ収納されているタンク名に関連付けられており、香料フィールドには、香料名ではなく、直接タンク名と関連付けてもよい。この処理が終了した場合には、ステップS530に処理を移す。 【0072】 ステップS530では、芳香装置1がサーバ100(図10)との通信がなされているかを判別する。具体的には、例えば、図10のように、サーバ100に接続される芳香装置1a、1b、1c、1d、1e、1fがある。芳香装置1aのCPU24は、通信接続部62を介して信号をサーバ100に対して発信し、サーバ100からの返信を受け取ることにより、サーバ100との通信が開始される。この処理が終了した場合には、ステップS535に処理を移す。サーバ100からの返信が無い場合には、本サブルーチンは終了し、図5のステップS120に処理を移す。 【0073】 ステップS535では、香料の選択に際し、サーバ側における制限の有無を判別する。具体的には、例えば、CPU24は、ステップS525で選択した香料名等をサーバ100に送信する。一方、サーバ側では、予めサーバ100の記憶部(図示せず)に記憶した香料選択制限テーブル90(図9)を参照して、当該芳香装置1の周辺の芳香装置1がすでに異なる香料を選択していたとき、当該芳香装置1で噴霧可能な香料について、香料指定データとして、当該芳香装置1に送信する。例えば、芳香装置1aですでに香料レモンが選択されており、芳香装置1bが香料ラベンダーを選択したとする。すると、芳香装置1aと芳香装置1bは、隣り合う位置にあるので、サーバ側では、芳香装置1bで噴出する香料を香料レモンに変更する等である。 【0074】 芳香装置1の送信に対して、サーバ100からの香料指定データを受信することにより、芳香装置1のCPU24は、香料の選択の制限があると判別する。この処理が終了した場合には、ステップS540に処理を移す。また、サーバ100からの噴霧可能な香料についての香料指定データを受信しなかった場合は、サーバ側における香料選択の制限は無かったものとして本サブルーチンを終了し、ステップS120(図5)に処理を移す。 【0075】 ステップS540では、芳香装置1のCPU24は、サーバ100から受信した香料指定データに基づいて、噴霧する香料の変更処理を行う。具体的には、香料指定データに基づいて、香料選択回路48に制御指令を送り、ステップS525において選択した香料から、香料指定データにより指定された香料に変更する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、ステップS120(図5)に処理を移す。 【0076】 [香料選択データ選択処理] 図5のステップS135において実行される香料選択データ選択処理のサブルーチンについて、図11を用いて説明する。 【0077】 ステップS300では、CPU24は、香料選択データの読み込みを行うか否かを判別する。具体的には、CPU24は、表示画面6に図14のように、RAM28に記憶している香料選択データファイル名の一覧を表示し、利用者による選択を受け付けてもよい。尚、外部記憶接続部に外部記憶装置を接続している場合には、外部記憶装置から直接香料選択データを読み取って表示画面6に表示してもよいし、一旦RAM28に一時的に記憶させてから表示画面6に表示してもよい。 【0078】 ステップS300において、CPU24は、データファイル名の選択の受付をした場合には、ステップS305に処理を移す。また、キャンセルボタン7bの押下を受け付けた場合は、香料選択データの読み込みをしないとして、図5のステップS105に処理を移す。 【0079】 ステップS305では、CPU24は、香料選択データの読み込みを行う。具体的には、RAM28に記憶され、ステップS300において選択された香料選択データファイルを読み込む。なお、外部記憶装置から直接読み込みを行ってもよい。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、図5のステップS150に処理を移す。 【0080】 [香料選択処理] 図5のステップS145において実行される香料選択処理のサブルーチンについて、図12を用いて説明する。 【0081】 ステップS400では、CPU24は、噴霧する香料の選択を行うか否かの選択の受付を行う。具体的には、CPU24は、表示画面6に噴霧する香料の選択を行うか否かの選択肢を表示して、利用者からの入力ボタン7aによる選択の受付をすることにより行う。CPU24は、噴霧する香料を選択する旨の受付をした場合には、ステップS405に処理を移し、噴霧する香料を選択しない旨の受付をした場合には、図5のステップS105に処理を移す。 【0082】 ステップS405では、香料選択受付処理を行う。具体的には、図15のように、現在香料の収納容器にセットされている香料名を表示画面6に表示して、利用者からの選択を受け付ける。また、単に香料タンク名のみを表示してもよく、香料名と香料タンク名を両方とも表示してもよい。さらに、噴霧する香料の選択は、1つのみとは限らず、同時に複数の香料名もしくは香料タンク名の選択を受け付けてもよい。この処理が終了した場合には、ステップS410に処理を移す。 【0083】 ステップS410では、CPU24は、選択された香料名もしくは香料タンク名をRAM28に記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、図5のステップS150に処理を移す。 【0084】 [噴霧時間及び噴霧間隔の判別処理] 図6のステップS170において実行される噴霧時間及び噴霧間隔の判別処理のサブルーチンについて、図13を用いて説明する。 【0085】 ステップS600では、CPU24は、ステップS160(図6)において設定された噴霧時間が経過したか否かを判別する。具体的には、ステップS120において、タイマー60により計測を開始した噴霧時間が、ステップS160(図6)において設定された噴霧時間を経過したか否かを判別する。噴霧時間が経過していないとCPU24が判別した場合は、ステップS155(図6)に処理を戻す。噴霧時間が経過したとCPU24が判別した場合には、ステップS605に処理を移し、香料の噴霧を停止する。 【0086】 ステップS610では、CPU24は、噴霧間隔の設定の有無を判別する。具体的には、ステップS160(図6)においてRAM28に格納した、噴霧時間・噴霧間隔設定データに噴霧間隔のデータの有無を判別する。噴霧間隔の設定が無い場合は、本サブルーチンを終了し、ステップS172(図6)に処理を移す。噴霧間隔の設定がある場合は、ステップS615に処理を移す。 【0087】 ステップS615では、CPU24は、噴霧間隔時間が経過したか否かを判別する。具体的には、ステップS605において、タイマー60により計測を開始した噴霧間隔時間が、ステップS160(図6)において設定された噴霧間隔時間を経過したか否かを判別する。噴霧間隔時間が経過したとCPU24が判別した場合には、ステップS625に処理を移し、噴霧間隔時間が経過していないとCPU24が判別した場合には、噴霧間隔時間が経過するまでこの判別を繰り返す。 【0088】 ステップS625では、CPU24は、処理選択があったか否かを判別する。具体的には、RAM28に、ステップS125(図5)において、処理選択フラグが格納されていれば、処理の選択があったとして、ステップS150(図5)に処理を戻す。また、処理選択フラグが格納されていない場合は、CPU24は、処理選択は無かったと判別してステップS115(図5)に処理を移す。 【0089】 以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定しない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載された効果に限定されない。 【図面の簡単な説明】 【0090】 【図1】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1の概略構成を示した図である。 【図2】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1の概略構成を示したブロック図である。 【図3】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1における臭気判別テーブル70である。 【図4】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1における香料選択テーブル80である。 【図5】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1の処理の流れを示すフローチャートである。 【図6】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1の処理の流れを示すフローチャートである。 【図7】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1の処理の流れを示すフローチャートである。 【図8】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1の処理の流れを示すフローチャートである。 【図9】本発明の好適な実施形態の一例に係るサーバ100に記憶される香料選択制限テーブル90である。 【図10】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香システムの構成を示す図である。 【図11】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1の処理の流れを示すフローチャートである。 【図12】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1の処理の流れを示すフローチャートである。 【図13】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1の処理の流れを示すフローチャートである。 【図14】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1における香料選択データ選択表示時の表示例である。 【図15】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1における香料選択設定表示時の表示例である。 【図16】本発明の好適な実施形態の一例に係る芳香装置1における噴霧時間・噴霧間隔設定表示時の表示例である。 【符号の説明】 【0091】 1 芳香装置 12a、12b、12c 臭気センサ 24 CPU 26 ROM 28 RAM 34 A/Dコンバータ 36 信号処理回路 38 コンプレッサ駆動回路 40 コンプレッサ 42 香料タンクポンプ駆動回路 44 香料タンクポンプ 48 香料選択回路 50 圧力制御回路 52 香料噴射ヘッド 63 遊技機接続部 100 サーバ
|
|