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発明の名称 体脂肪測定装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−222685(P2007−222685A)
公開日 平成19年9月6日(2007.9.6)
出願番号 特願2007−155825(P2007−155825)
出願日 平成19年6月13日(2007.6.13)
代理人 【識別番号】100125689
【弁理士】
【氏名又は名称】大林 章
発明者 笠原 靖弘 / 本田 由佳 / 砂子 喜治
要約 課題
腹部前面において簡便且つ正確なインピーダンス測定が可能であり、前記腹部インピーダンスと腹部横幅とから腹部体脂肪に関する信頼性の高い指標を算出することができる体脂肪測定装置を提供する。

解決手段
腹部前面に、腹部のインピーダンスを測定するための前記インピーダンス測定電極を接触させて支持する電極支持手段と、腹部の横幅位置を測定するための横幅測定手段と、前記腹部のインピーダンスと横幅とから体脂肪に関する指標を演算する演算手段とを有することから、身体を挟んでインピーダンス測定電極やウエスト測定器等を配する必要がなく、腹部前面に本装置を押し当てるだけで簡便に適切な測定状態とすることが可能であり、健常者はもちろん、四肢に障害のある方や寝たきりの方であっても、寝たままでも簡便に体脂肪に関する指標を得ることが可能である。
特許請求の範囲
【請求項1】
一対の電流印加電極と一対の電圧測定電極とから成るインピーダンス測定電極を腹部周囲表面に接触させて測定した腹部のインピーダンスに基づいて、体脂肪に関する指標を算出する体脂肪測定装置において、
腹部前面に、腹部のインピーダンスを測定するための前記インピーダンス測定電極を接触させて支持する電極支持手段と、
前記電極支持手段の位置を腹部の横幅に合わせて可変とすることにより、前記一対の電圧測定電極間の距離を前記腹部の横幅に合わせて変化させる電極位置可変手段と、
前記腹部のインピーダンスに基づいて体脂肪に関する指標を演算する演算手段とを有することを特徴とする体脂肪測定装置。
【請求項2】
前記一対の電流印加電極は、第1の電流印加電極と第2の電流印加電極とから成り、
前記一対の電圧測定電極は、第1の電圧測定電極と第2の電圧測定電極とから成り、
前記電極支持手段は、前記第1の電流印加電極と前記第1の電圧測定電極とを備えた第1の電極支持手段と、前記第2の電流印加電極と前記第2の電圧測定電極とを備えた第2の電極支持手段とを有し、
前記電極位置可変手段は、前記第1の電極支持手段および前記第2の電極支持手段の位置を可変することにより、前記第1の電圧測定電極と前記第2の電圧測定電極との間の距離を前記腹部の横幅に合わせて変化させる請求項1に記載の体脂肪測定装置。
【請求項3】
前記電極支持手段は、前記一対の電流印加電極に挟まれるように、前記一対の電圧測定電極を配して成ることを特徴とする請求項1または2に記載の体脂肪測定装置。
【請求項4】
前記電極支持手段は、前記一対の電流印加電極と一対の電圧測定電極との内、少なくとも一方の接触方向を腹部の形状に合わせて可変する電極方向可変手段を更に有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の体脂肪測定装置。
【請求項5】
前記一対の電流印加電極に供給する交流電流の周波数を切り替え、高周波数及び低周波数の内、少なくとも各一つの周波数による2周波数以上のインピーダンス測定を行なう周波数切替手段を更に有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の体脂肪測定装置。
【請求項6】
前記体脂肪に関する指標は、腹部全脂肪面積、皮下脂肪面積、皮下脂肪厚、内臓脂肪面積、体幹部脂肪率、全身脂肪率及び皮下脂肪と内臓脂肪との割合の内、少なくとも一つであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の体脂肪測定装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は腹部のインピーダンスを測定し、体脂肪に関する指標を算出する体脂肪測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より公知の体脂肪測定装置は、手又は足にインピーダンス測定電極を接触させて測定されるインピーダンスに基づいて、体脂肪に関する指標を推定するものであった。
【0003】
また、体脂肪に関する指標の内、特に内臓脂肪面積及び皮下脂肪面積に関するデータを正確に導出する装置としては、X線CT法又はインピーダンスCT法等の各種CT法又はMRI法による断層画像に基づいて体脂肪データを算出する体脂肪測定装置がある。また、体脂肪に関する指標の内、特に内臓脂肪率及び皮下脂肪率に関するデータを正確に導出する装置としては、DXA法を用いた装置が知られている。
【0004】
また、腹部にインピーダンス測定電極を直接接触させて測定したインピーダンス値に基づいて体脂肪に関する指標を算出する研究及び技術が開示されている。例えば腹部を挟んで腹部前面と背中面とに接触させた一対の電流印加電極と、腹部側面に接触させた電圧測定電極とにより測定したインピーダンス値と、ウエスト周囲径とに基づいてCT法との相関より内臓脂肪量又は面積を算出する研究がなされている(非特許文献1参照)
【0005】
また、腹部前面にインピーダンス測定電極が接触するように配したベルトを腹部に巻きつけ、測定した腹部インピーダンスから皮下脂肪を推定する研究がなされている(非特許文献2参照)。
【0006】
また、測定部位及び印加する電流の周波数を変えて、腹部付近のインピーダンスを測定し、内臓脂肪面積を推定するに適する測定部位及び周波数を検出する研究がなされている(非特許文献3参照)。
【0007】
また、被験者の外周上に外周長に比べて十分距離を短く配した電極を用いて測定した電圧と、例えば、全断面積、断面積の外周長又は断面の縦幅と横幅、で表される人体の大きさを反映する特性量とに基づき内臓脂肪量を算出する体脂肪測定装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、各電極間距離を固定して配した当接面を身体の一つ部位に接触させることによりインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【非特許文献1】梁美和著、「腹部生体インピーダンス法に用内臓脂肪測定法の開発」
【非特許文献2】ヘルマン・シャルフェッター(Hermann Scharfetter)、他5名、「アセッシング アブドミナル ファットネス ウィズ ローカル バイオインピーダンス アナリシス:ベーシックス アンド エクスペリメンタル ファインディングス(Assessing abdominal fatness with local bioimpedance analysis:Basics and experimental findings)」
【非特許文献3】小宮秀明、他1名、「多周波インピーダンス法による内臓脂肪面積の推定に関する研究」、肥満研究、2003、Vol.9、No.1
【特許文献1】特許第3396674明細書
【特許文献2】特願2000−128049
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前記手又は足に接触させた電極を用いて求めたインピーダンスより体幹部のインピーダンスを推定するものでは、例えば、接触部位対象となる四肢に何らかの障害があった場合等、求めるインピーダンスが誤差を含んでいる又は測定不能である場合等があり、体幹部のインピーダンス推定の信頼性が著しく低下する。
【0010】
また、CT法又はDXA法を用いて体脂肪に関する指標を得る場合、体脂肪に関する指標の内、CT法では体脂肪面積しか測定できず、逆にDXA法では体脂肪面積が測定できない。従って、体脂肪面積を含む体脂肪に関する指標を求める場合には、少なくともCT法及びDXA法の両方を行なって算出しなければならない。しかしながら上記各方法を用いた装置は専門的な知識と技量を持って医療現場等で扱われるものであり、装置自体高額であり、一般的に手軽に測定できるものではなかった。
【0011】
また、腹部を挟んでインピーダンス測定電極を配する装置、ベルトを腹部周上に巻きつけるような装置、又は、全断面積、断面積の外周長又は断面の縦幅と横幅、を人体の大きさを反映する特性量とする装置に関しては、被験者が寝たきり又はそれに近い状態であった場合、前述のように背中側に電極や装置を配するような装置を自分で装着するというのは大変困難な作業であり、介助者が行なう場合でも相当労力を要する作業である。特に測定部位の大きさを別途測定するような場合には、測定自体に手間がかかり実用的ではなかった。
【0012】
更に、一つの当接面上に配した電極を身体の一部に押し付けてインピーダンスを測定する装置に関しては、特に腹部を測定対象とした場合、四肢の場合と異なり、皮下脂肪、内臓脂肪及び筋肉等の生体組織の分布に個人差が激しいため、腹部の大きさによって、電極接触位置によって決まる測定範囲に差異が生じ易く、測定条件のばらつきの原因となりかねない場合があった。
【0013】
従って本発明は上述の課題を解決し、腹部前面において簡便且つ正確なインピーダンス測定が可能であり、前記腹部インピーダンスと腹部横幅とから体脂肪に関する信頼性の高い指標を算出することができる体脂肪測定装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、本発明は、一対の電流印加電極と一対の電圧測定電極とから成るインピーダンス測定電極を腹部周囲表面に接触させて測定した腹部のインピーダンスに基づいて、体脂肪に関する指標を算出する体脂肪測定装置において、腹部前面に、腹部のインピーダンスを測定するための前記インピーダンス測定電極を接触させて支持する電極支持手段と、前記電極支持手段の位置を腹部の横幅に合わせて可変とすることにより、前記一対の電圧測定電極間の距離を前記腹部の横幅に合わせて変化させる電極位置可変手段と、前記腹部のインピーダンスに基づいて体脂肪に関する指標を演算する演算手段とを有する体脂肪測定装置を提供する。
本発明の好適な態様において、前記一対の電流印加電極は、第1の電流印加電極と第2の電流印加電極とから成り、前記一対の電圧測定電極は、第1の電圧測定電極と第2の電圧測定電極とから成り、前記電極支持手段は、前記第1の電流印加電極と前記第1の電圧測定電極とを備えた第1の電極支持手段と、前記第2の電流印加電極と前記第2の電圧測定電極とを備えた第2の電極支持手段とを有し、前記電極位置可変手段は、前記第1の電極支持手段および前記第2の電極支持手段の位置を可変することにより、前記第1の電圧測定電極と前記第2の電圧測定電極との間の距離を前記腹部の横幅に合わせて変化させる。
【0015】
また、前記電極支持手段は、前記一対の電流印加電極に挟まれるように、前記一対の電圧測定電極を配して成る。
【0016】
また、前記電極支持手段は、前記一対の電流印加電極と一対の電圧測定電極との内、少なくとも一方の接触方向を腹部の形状に合わせて可変する電極方向可変手段を更に有する。
【0017】
また、前記一対の電流印加電極に供給する交流電流の周波数を切り換え、高周波数及び低周波数の内、少なくとも各一つの周波数による2周波数以上のインピーダンス測定を行なう周波数切替手段を更に有する。
【0018】
更に、前記体脂肪に関する指標は、腹部全脂肪面積、皮下脂肪面積、皮下脂肪厚、内臓脂肪面積、体幹部脂肪率、全身脂肪率及び皮下脂肪と内臓脂肪との割合の内、少なくとも一つである。
【発明の効果】
【0019】
また本発明の体脂肪測定装置は、一対の電流印加電極と一対の電圧測定電極とから成るインピーダンス測定電極を腹部周囲表面に接触させて測定した腹部のインピーダンスに基づいて、体脂肪に関する指標を算出する体脂肪測定装置において、腹部前面に、腹部のインピーダンスを測定するための前記インピーダンス測定電極を接触させて支持する電極支持手段と、前記電極支持手段の位置を腹部の横幅に合わせて可変とすることにより、前記一対の電圧測定電極間の距離を前記腹部の横幅に合わせて変化させる電極位置可変手段と、前記腹部のインピーダンスに基づいて体脂肪に関する指標を演算する演算手段とを有することから、身体を挟んでインピーダンス測定電極やウエスト測定器等を配する必要がなく、腹部前面に本装置を押し当てるだけで簡便に適切な測定状態とすることが可能であり、健常者はもちろん、四肢に障害のある方や寝たきりの方であっても、寝たままでも簡便に体脂肪に関する指標を得ることが可能である。また、電極位置を物理的に可動させることにより、腹部の大きさによらず、被験者の腹部の横幅に適する測定範囲(一対の電圧測定電極間の距離)のインピーダンスを測定することが可能である。
本発明の好適な態様において、前記一対の電流印加電極は、第1の電流印加電極と第2の電流印加電極とから成り、前記一対の電圧測定電極は、第1の電圧測定電極と第2の電圧測定電極とから成り、前記電極支持手段は、前記第1の電流印加電極と前記第1の電圧測定電極とを備えた第1の電極支持手段と、前記第2の電流印加電極と前記第2の電圧測定電極とを備えた第2の電極支持手段とを有し、前記電極位置可変手段は、前記第1の電極支持手段および前記第2の電極支持手段の位置を可変することにより、前記第1の電圧測定電極と前記第2の電圧測定電極との間の距離を前記腹部の横幅に合わせて変化させることから、第1の電極支持手段および前記第2の電極支持手段の位置を被験者の腹部の横幅に応じて変化させることのみで、第1の電圧測定電極と第2の電圧測定電極との間の距離を被験者の腹部の横幅に応じた適切な距離とすることが可能である。
【0020】
また、前記電極支持手段は、前記一対の電流印加電極に挟まれるように、前記一対の電圧測定電極を配して成ることから、従来技術に示した、身体の一つの部位を測定する生体インピーダンス測定装置と同様に、安定したインピーダンス測定が可能である。
【0021】
また、前記電極支持手段は、前記一対の電流印加電極と一対の電圧測定電極との内、少なくとも一方の接触方向を腹部の形状に合わせて可変する電極方向可変手段を更に有することから、前記インピーダンス測定電極の各電極を腹部に密着させることが可能であり、接触の不具合が原因となる誤差を軽減することができる。
【0022】
また、前記一対の電流印加電極に供給する交流電流の周波数を切り換え、高周波数及び低周波数の内、少なくとも各一つの周波数による2周波数以上のインピーダンス測定を行なう周波数切替手段を更に有することから、各周波数により脂肪組織や筋肉組織等一部の生体組織に寄与したインピーダンスを得ることが可能であり、複数周波数により測定することで、より精度の高い前記体脂肪に関する指標を得ることができる。
【0023】
更に、前記体脂肪に関する指標は、腹部全脂肪面積、皮下脂肪面積、皮下脂肪厚、内臓脂肪面積、体幹部脂肪率、全身脂肪率及び皮下脂肪と内臓脂肪との割合の内、少なくとも一つであることから、CT法やDXA法等を用いた高価な装置によって測定していた前記体脂肪に関する指標を安価な装置により簡便に測定可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の体脂肪測定装置は、一対の電流印加電極と一対の電圧測定電極とから成るインピーダンス測定電極を腹部周囲表面に接触させて測定した腹部インピーダンスに基づいて、体脂肪に関する指標を算出する体脂肪測定装置において、腹部前面に、腹部のインピーダンスを測定するための前記インピーダンス測定電極を接触させて支持する電極支持手段と、腹部の横幅位置を測定するための横幅測定手段と、前記腹部のインピーダンスと横幅とから体脂肪に関する指標を演算する演算手段とを有して構成する。
【0025】
また、前記電極支持手段は、柔軟部材で形成される。
【0026】
また本発明の体脂肪測定装置は、一対の電流印加電極と一対の電圧測定電極とから成るインピーダンス測定電極を腹部周囲表面に接触させて測定した腹部インピーダンスに基づいて、体脂肪に関する指標を算出する体脂肪測定装置において、腹部前面に、腹部のインピーダンスを測定するための前記インピーダンス測定電極を接触させて支持する電極支持手段と、前記電極支持手段を腹部横幅に合わせて可変とし、前記インピーダンス測定電極を腹部前面の適する位置に接触させる電極位置可変手段と、前記腹部のインピーダンスに基づいて体脂肪に関する指標を演算する演算手段とを有して構成する。
【0027】
また、前記電極支持手段は、前記一対の電流印加電極に挟まれるように、前記一対の電圧測定電極を配して成る。
【0028】
また、前記電極支持手段は、前記一対の電流印加電極と一対の電圧測定電極との内、少なくとも一方の接触方向を腹部形状に合わせて可変する電極方向可変手段を更に有して構成する。
【0029】
また、前記一対の電流印加電極に供給する交流電流の周波数を切り換え、高周波数及び低周波数の内、少なくとも各一つの周波数による2周波数以上のインピーダンス測定を行なう周波数切替手段を更に有して構成する。
【0030】
更に、前記体脂肪に関する指標は、腹部全脂肪面積、皮下脂肪面積、皮下脂肪厚、内臓脂肪面積、体幹部脂肪率、全身脂肪率及び皮下脂肪と内臓脂肪との割合の内、少なくとも一つである。
【実施例1】
【0031】
本発明の実施例1は、一対の電流印加電極と一対の電圧測定電極とから成るインピーダンス測定電極を予め一定間隔に配した接触面を備えた電極支持部と、腹部横幅に合わせて可動させるアーム部により、前記腹部横幅を基準として、前記インピーダンス測定電極を臍位置を中心とした腹部前面に接触させ、更に前記腹部横幅に対するインピーダンス測定範囲の腹部インピーダンスへの影響を補正することにより、複数の被験者を同一測定条件下で測定することが可能である。また、前記補正した腹部インピーダンスと、予めCT法やDXA法等により求めた体脂肪に関する指標との相関より得られる回帰式を用いて、簡便に体脂肪に関する指標を算出することを可能とするものである。更に、インピーダンス測定において、高周波数と低周波数との二つの周波数を切り替えて測定することにより、腹部の筋肉組織及び皮下脂肪組織を各々強く反映したインピーダンスが得られ、これを用いてより精度良く体脂肪に関する指標を算出可能とする体脂肪測定装置の一例である。
【0032】
まず図1乃至図3を用いて、本実施例1の体脂肪測定装置の構成を説明する。図1は体脂肪測定装置の使用時の外観上面図であり、図2は図1のA−A断面図であり、図3は電気ブロック図である。
【0033】
図1において、体脂肪測定装置1は、本体部2、電極支持部3及び左右各アーム部4a及び4bから構成され、
【0034】
前記本体部2は電源オンオフを切り替える電源スイッチ5、測定をスタートさせる測定スイッチ6及び測定ガイダンスや測定結果等を表示する表示部10を備えて成る。
【0035】
また、前記電極支持部3は、前記本体部2側面に取り付けられ、図1に示すように腹部前面に接触させる方向を内向きとして曲面板バネ状に形成された柔軟部材であり、前記曲面のほぼ両端に一対の電流印加電極7a及び7bと一対の電圧測定電極8a及び8bとから成るインピーダンス測定電極9を配して成り、前記電流印加電極7a及び7bとに挟まれるように一対の電圧測定電極8a及び8bを配して成る。
【0036】
これにより、図中黒矢印で示すように体脂肪測定装置1を腹部前面に押し付けた際、前記電極支持部3が腹部の形状に合わせてたわむことにより、前記インピーダンス測定電極9を腹部前面に密着させることが可能である。
【0037】
また、前記左右各アーム部4a及び4bは、略L字形状を成し、L字形状の一方の端部は前記本体部2内に挿入されて、図示しないスライド機構部によって支持されており、前記スライド機構部は、本体部2を中心に前記左右各アーム部4a及び4bを左右に等距離スライドさせるものであり、各アーム部4a及び4bを腹部の左右脇腹に各々接触させることにより、前記本体部2を常に腹部前面の中心に位置させることができ、前記インピーダンス測定電極9も腹部中心より左右対称に接触させることが可能である。
【0038】
続いて図3を用いて電気ブロック図を用いて体脂肪測定装置1の内部構成を説明する。大きくブロック1とブロック2とから成り、ブロック1は制御、演算及びデータ入出力及び記憶等を行なうブロックであり、ブロック2はインピーダンス測定を行なうブロックである。
【0039】
ブロック1において、本体脂肪測定装置1の全制御を行なう制御部11に、記憶部12と演算部15とが接続されて成り、前記記憶部12は、測定データ及び演算結果等を一時的に格納するRAM13と、装置の制御用プログラム、予め設定した体脂肪に関する指標の演算式又は判別プログラム及びインピーダンス測定時に印加する交流電流の周波数等を格納してあるROM14とから成り、前記演算部15はインピーダンス及び体脂肪に関する指標を演算するものである。
【0040】
また、制御部11はエンコーダ部16と電源17とを接続して成り、前記エンコーダ部16は、前記本体部2内に備えたスライド機構において、前記各アーム部4a及び4bの移動距離を測定することにより、アーム部4a及び4b間距離を自動計測するものであり、これによりアーム部4a及び4b間距離で表される腹部の脇腹間距離(以下、腹部横幅と言う)を自動で計測するものである。
【0041】
更に制御部11は、前記電源スイッチ5、測定スイッチ6及び表示部10に各々接続して成る。
【0042】
続いてブロック2において、前記電流印加電極7a及び7bは、電流印加部18に接続され、前記電圧測定電極8a及び8bは電圧測定部22を介してA/D変換部23に接続されており、各々前記ブロック1の制御部11に接続されて成る。
【0043】
前記電流印加部18は、基準電流検出部19、交流電流発生部20及び周波数設定部21から成り、前記制御部11により前記周波数設定部21を制御し、予め決められた周波数を設定し、前記周波数に基づいて前記交流電流発生部20において交流電流とし、この交流電流を被験者に印加する電流として前記基準電流検出部19において検出された電流を前記電流印加電極7a及び7bに印加するものである。
【0044】
また、前記電圧測定電極8a及び8bにおいて測定されたアナログの電位差信号を電圧測定部22において測定し、A/D変換部23においてディジタル信号に変換される。
【0045】
ここで、図4及び図5を用いて腹部インピーダンスの測定原理を説明する。図4は腹部前面の電流経路を電気的等価回路によりモデル化した腹部前面モデル図であり、図5は主に筋肉組織を示す電解質組織における周波数別電流経路を示した細胞モデル図である。
【0046】
生体組織において、除脂肪組織のほとんどは電解質を多く含む体水分であり、電気が流れやすく、脂肪組織や骨は電解質をほとんど含まない非電解質組織であると考えられる。したがって腹部前面において、除脂肪組織である筋肉組織は電解質であり、脂肪組織である皮下脂肪及び内臓脂肪は非電解質組織であると言える。
【0047】
よって、腹部前面に電流印加電極7a及び7bを接触させたときの電流経路は、皮下脂肪組織より流入し、内臓脂肪組織よりも電気伝導度の高い筋肉組織に流れると考えられる。これにより図4に示すように、前記電流印加電極7a及び7b間の電流経路は、まず前記電極7a及び7b接触位置の皮下脂肪組織を抵抗R1及び抵抗R2とし、筋肉組織を回路Xとしてモデル化する。前記回路Xは前述の電解質組織の電気的等価回路を示すものであり、コンデンサC1及び抵抗R3から成る直列部と抵抗R4との並列回路により表される。
【0048】
ここで、回路Xは電解質組織を細胞レベルでモデル化したものであり、図5に示すように電解質組織は細胞内液を細胞膜で覆った細胞と、前記細胞の外側に存在する細胞外液とから成り、細胞内液及び細胞外液は抵抗として働き、細胞膜は絶縁体と考えられるが、非常に薄い膜のため容量性を有することから、直流電流に近い低周波数の電流の場合は電気的に絶縁体となり、細胞内液に電流は流れないが、周波数を高くしていくと細胞膜を通して細胞内液にも電流が流れるといえる。よって、細胞膜をコンデンサC1、細胞内液を抵抗R3及び細胞外液を抵抗R4として、前述の電気的等価回路として示されるものである。
【0049】
これにより回路Xにおいて、前記低周波電流を用いた場合には、抵抗R4にのみ電流が印加され、高周波電流を用いた場合には、抵抗R3と抵抗R4との合成抵抗(R3×R4)/(R3+R4)に電流が印加されることになる。R4<(R3×R4)/(R3+R4)であることから、図4に示した腹部前面モデルにおいて、低周波電流印加時の方が高周波電流印加時に比べ、前記抵抗R1及びR2で表された皮下脂肪組織の影響を強く受けたインピーダンスが検出され、逆に、高周波電流印加時においては、筋肉組織の影響を強く受けたインピーダンスが検出されると言える。従って、電流の周波数を高くするに伴い、求めるインピーダンスへの筋肉組織の反映度合いが高くなるものである。
【0050】
次に体脂肪測定装置1の動作を図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0051】
前記電源スイッチ5を押して、体脂肪測定装置1の電源をオンすると、ステップS1において、装置の初期設定が成されるとともに、体脂肪測定装置1の被験者の身体へのセット後、測定スイッチ6を押して測定を開始するよう指示するメッセージを表示部10に表示する。被験者は、前記アーム部4a及び4bを本体部2より、腹部横幅に合わせてスライドして引き出し、臍位置の高さに掲げ持ち、電極指示部3a及び3bのインピーダンス測定電極9を配した接触面を腹部前面に押し当てることによりセット完了となる。
【0052】
続くステップS2において測定スイッチ6が押されたかどうか判断される。押されてなければNOに進み、測定スイッチ6が押されるまで検出を続け、測定スイッチ6が押されるとYESに進み、ステップS3において、前記セットしたアーム部4a及び4bの移動距離を前記エンコーダ部16により計測し、この移動距離に基づいて演算部15により腹部横幅距離を自動で算出する。
【0053】
ステップS4において、前述した予め設定してある低周波電流によるインピーダンス測定が成される。測定されたインピーダンス値は前記RAM13に一時記憶される。続くステップS5において、高周波電流によるインピーダンス測定が成され、測定後前述と同様にRAM13に一時記憶される。ここでは、低周波数電流を6.25kHzとし、高周波電流を50kHzとし、各インピーダンス値をZ6.25及びZ50とする。
【0054】
前記インピーダンス測定が終了すると、以下体脂肪に関する指標を算出する手順に移行する。まずステップS6において、腹部全脂肪面積を算出する。制御部11において前記ROM14に記憶された低周波及び高周波電流により測定したインピーダンス値と、前記腹部横幅距離とを読み込む。また前記ROM14に記憶してある、予めCT法により算出した腹部全脂肪面積と前記インピーダンス値及び腹部横幅距離との相関より得られる腹部全脂肪面積算出用回帰式を読み込み、演算部15において前記回帰式を用いて腹部全脂肪面積を算出する。ここで、前記回帰式は例えば、腹部全脂肪面積=p+q×Z6.2+r×腹部横幅距離+s×Z50/腹部横幅距離、として表され、p、q、r及びsは定数である。本実施例において、p=−1500、q=80、r=−77及びs=−960とすると、前記CT法により算出した腹部全脂肪面積と前記回帰式より求めた腹部全脂肪面積とは、図7のグラフに示すように、相関係数=0.966という高い相関が得られるものである。
【0055】
ステップS7において、皮下脂肪面積を求める。前記腹部全脂肪面積と同様に、予めCT法により算出した皮下脂肪面積と前記インピーダンス値及び腹部横幅距離との相関より得られる回帰式に基づいて算出する。前記回帰式は例えば、皮下脂肪面積=p+q×Z6.25+r×腹部横幅距離+s×Z50/腹部横幅距離、として表され、p、q、r及びsは定数である。本実施例において、p=−350、q=−8.0、r=35.1及びs=500とすると、図8に示すように、前記CT法により算出した皮下脂肪面積と前記回帰式により求められる皮下脂肪面積は相関係数0.950という高い相関が得られるものである。
【0056】
ステップS8において、内臓脂肪面積を求める。前記腹部全脂肪面積及び皮下脂肪面積と同様に、予めCT法により算出した内臓脂肪面積と前記インピーダンス値及び腹部横幅距離との相関より得られる回帰式に基づいて算出する。前記回帰式は例えば、内臓脂肪面積=p+q×Z6.25+r×腹部横幅距離+s×Z50/腹部横幅距離、として表され、p、q、r及びsは定数である。本実施例において、p=−1030、q=90、r=−63及びs=−1460とすると、図9に示すように、前記CT法により算出した内臓脂肪面積と前記回帰式により求められる内臓脂肪面積は相関係数0.921という高い相関が得られるものである。
【0057】
続いてステップS9において、体幹部の脂肪率を求める。今度は予めDXA法により求めた体幹部の脂肪率と、前記インピーダンス値及び腹部横幅距離との相関より得られる回帰式に基づいて算出する。前記回帰式は例えば、体幹部脂肪率=p+q×Z6.25+r×腹部横幅距離+s×(1/Z50/腹部横幅距離)、として表され、p、q、r及びsは定数である。本実施例において、p=90、q=−0.99、r=−0.852及びs=−6980とすると、図10に示すようにDXA法により算出した体幹部脂肪率と前記回帰式により求められる体幹部脂肪率は相関係数0.960という高い相関が得られるものである。
【0058】
更にステップS10において、全身体脂肪率を求める。前記体幹部脂肪率と同様にして、予めDXA法により求めた全身体脂肪率と前記体幹部脂肪率との相関より得られる回帰式に基づいて算出する。前記回帰式は例えば、全身脂肪率=t×体幹部脂肪率+u、として表され、t及びuは定数である。本実施例において、t=0.77、u=3.2とすると、図11に示すようにDXA法により算出した全身体脂肪率と体幹部脂肪率は相関係数0.980という高い相関が得られるものである。
【0059】
ここで、四肢は体幹部に比べ脂肪が少ないため、全身体脂肪率の内ほとんどが体幹部体脂肪率であると見なし、四肢に障害を持っている場合でも健常者と同じく、体幹部脂肪率から全身脂肪率を求める前記回帰式により全身脂肪率を算出することが可能である。
【0060】
ステップS11において、前記算出した皮下脂肪面積と内臓脂肪面積との差分より、脂肪型を判定する。例えば、X=皮下脂肪面積−内臓脂肪面積として、X>0の場合皮下脂肪型と判定され、X≦0の場合内臓脂肪型と判定する。
【0061】
ステップS12において、前記算出した腹部全脂肪面積、皮下脂肪面積、内臓脂肪面積、体幹部脂肪率、全身脂肪率及び脂肪型を表示部10に表示し、前記表示を続けながらステップS13において、一定時間内に測定スイッチ6が押されたかどうか判断される。スイッチオンが検出されると、再測定すると見なし、再びステップS3に戻り測定を開始する。また、一定時間スイッチが押されなかった場合、自動で電源オフし測定を終了する。
【0062】
ここで、前記インピーダンス測定電極9の配置に関しては、腹部前面のできるだけ広い範囲に接触させ、測定範囲を広げることが望ましい。すなわち前記電流印加電極7a及び7b間と電圧測定電極8a及び8b間とは共に腹部前面の脇腹近傍まで広げて測定されるのが望ましいが、本実施例においては、前記インピーダンス測定電極9の各電極間距離をほぼ固定とし、腹部横幅距離により腹部の大きさを反映させていることから、前記電流印加電極7a及び7b間距離は、腹部横幅の小さい被験者に合わせて距離を設定することが望ましく、本実施例においては、24cmとした。
【0063】
また、前記電流印加電極7a及び7bを広くとっても前記電圧測定電極間8a及び8b間距離が狭くては当然測定範囲が狭くなってしまう。更に、前記電流印加電極7a及び7bの各々と隣り合う電圧測定電極8a及び8bとの各距離は、一般に皮下脂肪厚の少なくとも2倍程度の距離がなければ、電圧測定が筋肉組織にまで及ぶことなく、皮下脂肪組織を反映したインピーダンス測定になってしまうことが知られている。
【0064】
よって、本実施例においては、例えば皮下脂肪が4cm程度と厚い被験者に合わせて、電流印加電極7a及び電圧測定電極8a間距離と、電流印加電極7b及び電圧測定電極8b間距離とを各々8cmとした。
【実施例2】
【0065】
本発明の実施例2は、前記実施例1の電極支持部3の構成と、これに配したインピーダンス測定電極9の配置を変更したものであり、上記変更以外は、実施例1と同様の構成及び動作を示すものとする。図12及び図13に示すように、前記電極支持部3に代えて剛体支持部31を配して成り、一対の電流印加電極7a及び7bと、これに挟まれるように一対の電圧測定電極8a及び8bとが、各々腹部への接触方向を自由に可変させる柔軟部材32を介して、前記剛体支持部31の腹部接触側に配されて成る。前記剛体支持部31の前記電圧測定電極8a及び8b間には凹溝が形成されて成ることにより、丸みを帯びた腹部前面の中央付近に接触するのを避け、前記電極7a、7b、8a及び8bを配した面を腹部前面への接触面として有するものであり、上記電極各々を腹部前面に密着可能とするものである。
【0066】
なお、前記剛体支持部31の接触面を腹部前面に接触させることが可能な場合には、前記剛体支持部31の接触面に直接前記インピーダンス測定電極9を配して構成しても良く、前記柔軟部材32が不要となることからより安価に構成可能である。
【実施例3】
【0067】
本発明の実施例3は、実施例2と同様に、前記実施例1の電極支持部3の構成と、これに配したインピーダンス測定電極9の配置を変更したものであり、上記変更以外は、実施例1と同様の構成及び動作を示すものとする。図14及び図15に示すように、電圧測定電極8a及び8bを固定電極として支持する電極固定支持部33を備え、各電圧測定電極8a及び8bを軸として回動する回動部材34の先端に電流印加電極7a及び7bを配し、腹部前面に合わせて電流印加電極7a及び7bの方向を手動で設定するものである。
【0068】
なお、電流印加電極7a及び7bを固定電極とし、電圧測定電極8a及び8bを回動させるものでも良い。
【実施例4】
【0069】
本発明の実施例4は、前記実施例1の電極支持部3と左右アーム部4a及び4bとの構成と、前記電極支持部3に配したインピーダンス測定電極9の配置を変更したものであり、上記変更以外は、実施例1と同様の構成及び動作を示すものとする。図16及び図17に示すように、電極支持部3と左右アーム部4a及び4bとを電極支持アーム部35a及び35bとして一体で構成し、前記アーム部4a及び4bと同様に、本体部2内のスライド機構に支持されて成る。また前記電極支持アーム部35a及び35bは腹部前面に接触させるために、腹部前面にほぼ沿うような曲面を形成して成る。
【0070】
前記インピーダンス測定電極9の配置は、前記腹部前面にほぼ沿うように形成した曲面の内、左右脇腹近傍の腹部前面に接触する位置に前記電流印加電極7a及び7bを配する。また、電圧測定電極8a及び8bは、各々本体部2の腹部に接触させる面の所定の位置に配されて成り、本実施例においては、前記電圧測定電極8a及び8b間距離を8cmとした。
【0071】
測定においては、前記電極支持アーム部35a及び35bとを被験者の腹部横幅に合わせてスライドさせ、そのまま本体部2と共に腹部に押し付けることにより、各インピーダンス測定電極9を接触させることを可能とするものである。
【実施例5】
【0072】
前記実施例1乃至実施例4においては、腹部横幅に対して、インピーダンス測定電極9の接触範囲により設定されるインピーダンス測定範囲が固定されていることにより、被験者によって腹部に対する測定範囲にばらつきがあった。そこで、腹部横幅距離を補正パラメータとして、測定範囲が被験者によらず一定であるとして補正していた。
【0073】
本発明の実施例5は、被験者の横幅位置を基準に、腹部に合わせて前記インピーダンス測定電極9の接触位置を可動させることにより腹部横幅距離の計測及び入力を不要とする体脂肪測定装置の一例である。
【0074】
以下、実施例5の体脂肪測定装置の構成を図18及び図19を用いて説明するが、前記実施例1乃至4と同様の構成及び動作を示す部分は同じ符号を用いて説明する。
【0075】
図18において、電極位置補正アーム部40a及び40bは、前記実施例4において図16に示した電極保持アーム部35a及び35bと同様に、腹部に接触させる曲面と、腹部横幅に合わせてスライドさせる本体部2のスライド機構に支持されて成る。前記電極保持アーム部35a及び35bは各々電流印加電極7a及び7bのみを可動させたものの、電圧測定電極8a及び8bを固定としたため、腹部横幅距離の補正が必要であり、前記アーム移動距離を本体部2内のエンコーダ部16を用いて計測することにより自動で腹部横幅距離を算出し補正パラメータを入力した。
【0076】
前記電極位置補正アーム部40aは電流印加電極7a及び電圧測定電極8aとを配し、同じく電極位置補正アーム部40bは電流印加電極7b及び電圧測定電極8bとを配して成るものであり、本実施例においては、前記電極7a及び8a間距離と電極7b及び8b間距離とを各々8cmとするものである。
【0077】
図18に示すように、使用時には前記電極位置補正アーム部40a及び40bを被験者の腹部横幅に合わせて設定し、腹部に押し付けることにより、前記インピーダンス測定電極9を腹部の大きさに合わせた位置に接触させることが可能であり、腹部横幅距離を補正パラメータとして入力する必要がなくなる。
【0078】
また、図示しないが、本実施例2の体脂肪測定装置の電気ブロック図は、前記実施例1において図3に示したブロック図からエンコーダ部16を抜いたものであり、その他の構成及び動作は実施例1と同じである。
【0079】
更に、本実施例5の動作手順は前記実施例1において図6に示したフローチャートと同様である。ただし、ステップS5からステップS9までの各体脂肪に関する指標を算出する回帰式は、前述したように腹部横幅距離を補正パラメータとしない回帰式であり、各々実施例1と同様にしてCT法又はDXA法により求めた各体脂肪に関する指標と、インピーダンス測定により得られたZ50及びZ6.25との相関より得られる回帰式を前記ROM14に各々格納しておくものである。
【0080】
なお、本実施例1乃至実施例5において、図6のフローチャートにおいてステップS11により示した皮下脂肪型か内臓脂肪型かの判定においては、皮下脂肪面積と内臓脂肪面積との差分により判定したが、一般にCT法等を用いた臨床において、皮下脂肪面積をSとし、内臓脂肪面積をVとして求められるV/S比により脂肪型を判定しても良い。すなわち、V/S>0.5の場合内臓脂肪型と判定し、V/S≦0.5の場合皮下脂肪型と判定する。
【0081】
また、年齢や性別等を入力する入力手段を本体部2に設け、これに伴い体脂肪に関する指標を算出する回帰式を年齢や性別などにより細分化して、前記ROM14に記憶させておき、適する回帰式を用いることにより、より精度の高い測定も可能である
【0082】
また、皮下脂肪厚を算出可能である。一般にCT法により算出した皮下脂肪厚と50kHzの周波数の電流により測定した腹部インピーダンスとは高い相関があることが知られているが、図5乃至図7を用いて腹部インピーダンス測定原理において詳述したように、低周波数電流によると、高周波電流測定時に比べ、皮下脂肪組織の寄与率の高いインピーダンス値が得られることから、低周波インピーダンスとCT法により求めた皮下脂肪厚との相関より得られる回帰式を用いて精度の高い皮下脂肪厚算出が可能となる。
【0083】
図22は皮下脂肪厚と低周波電流により測定したインピーダンスとの相関を示すグラフであり、相関係数0.903という高い相関が得られるものである。
【0084】
更に、前記電流印加電極7a及び7bに供給する電流は6.25kHzの低周波数と50kHzの高周波数との2周波数を用いたが、周波数を増やすことにより、筋肉組織と皮下脂肪組織との関係をより詳細に反映させることができ測定精度をあげることができる。また周波数が一つであっても皮下脂肪組織及び筋肉組織の両方を含んだインピーダンスが得られることから、簡便な測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】実施例1の体脂肪測定装置の使用時の外観上面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】体脂肪測定装置の電気ブロック図である。
【図4】腹部前面の電流経路を示す電気的等価回路モデルである。
【図5】電解質組織における周波数別電流経路を示す細胞モデルである。
【図6】体脂肪測定装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】CT測定と回帰式により算出した腹部全脂肪面積の比較グラフである。
【図8】CT測定と回帰式により算出した皮下脂肪面積の比較グラフである。
【図9】CT測定と回帰式により算出した内臓脂肪面積の比較グラフである。
【図10】DXA測定と回帰式により算出した体幹部脂肪率の比較グラフである。
【図11】全身脂肪率と体幹部脂肪率との比較グラフである。
【図12】実施例2の体脂肪測定装置の使用時の外観上面図である。
【図13】図12のA−A断面図である。
【図14】実施例3の体脂肪測定装置の使用時の外観上面図である。
【図15】図14のA−A断面図である。
【図16】実施例4の体脂肪測定装置の使用時の外観上面図である。
【図17】図16のA−A断面図である。
【図18】実施例5の体脂肪測定装置の使用時の外観上面図である。
【図19】図18のA−A断面図である。
【図20】CTにより求めた皮下脂肪厚とZ6.25との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0086】
1 体脂肪測定装置
2 本体部
3 電極支持部
4a 左アーム部
4b 右アーム部
5 電源スイッチ
6 測定スイッチ
7a、7b 電流印加電極
8a、8b 電圧測定電極
9 インピーダンス測定電極
10 表示部
11 制御部
12 記憶部
13 RAM
14 ROM
15 演算部
16 エンコーダ部
17 電源
18 電流印加部
19 基準電流検出部
20 交流電流発生部
21 周波数設定部
22 電圧測定部
23 A/D変換部
31 剛体支持部
32 柔軟部材
33 電極固定支持部
34 回動部材
35a、35b 電極支持アーム部
40a、40b 電極位置補正アーム部




 

 


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