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立位型身体組成測定装置 - 株式会社フィジオン
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発明の名称 立位型身体組成測定装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7445(P2007−7445A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2006−247889(P2006−247889)
出願日 平成18年9月13日(2006.9.13)
代理人 【識別番号】100095670
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 良平
発明者 増尾 善久 / 吉田 一彦
要約 課題
被検者の特に下肢部の筋肉量や骨密度等を精度よく且つ簡便に測定する。

解決手段
体重計を兼ねた本体部11上の足位置決め部12L,12Rにおいて、踵側に電圧測定用電極14L,14Rを、つま先側に電流供給用電極13L,13Rを設け、両足間に設けた電極保持部20の両側面から突出して踝内側に接触するための測定用電極17L,17Rを配置する。これにより、両下肢部間に電流を流し、それによって身体部位に誘導される電圧を踵及び踝で測定する。これにより、各身体部位の測定値を求める。そして、MRIで予め収集されたデータに基づいた回帰分析により作成された推定式を用いて、インピーダンスの測定値と身長、体重等の身体特定化情報とから筋肉量等の身体組成情報を推定する。
特許請求の範囲
【請求項1】
a)被検者の身体中の測定対象部位のサイズ情報を含む身体特定化情報を取得する身体特定化情報取得手段と、
b)前記被検者が立位姿勢で体重を測定する体重測定手段と、
c)該体重測定手段上に立位状態である被検者の両膝の間に挟まれるように該体重測定手段に立設された支持体と、
d)前記体重測定手段にあって被検者の足裏に接触する電極と前記支持体に設けられ被検者の膝の内側に接触する電極とを含むインピーダンス測定手段と、
e)前記身体特定化情報取得手段、前記体重測定手段、及び前記インピーダンス測定手段からの情報に基づき被検者の身体組成や健康状態に関連した各種情報を推定する推定演算手段と、
を備えることを特徴とする立位型身体組成測定装置。
【請求項2】
前記支持体に設けられた電極は高さ調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の立位型身体組成測定装置。
【請求項3】
前記支持体には、前記インピーダンス測定手段に含まれる電極として、被検者の踝の内側に接触する電極がさらに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の立位型身体組成測定装置。
【請求項4】
前記支持体には、前記インピーダンス測定手段に含まれる電極として、被検者の大腿部の付け根に接触する電極がさらに配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の立位型身体組成測定装置。
【請求項5】
前記支持体の上端は立位状態である被検者が跨る座部となっていることを特徴とする請求項4に記載の立位型身体組成測定装置。
【請求項6】
前記座部は被検者の股下高さに応じて上下方向に調整可能な伸縮機構を有することを特徴とする請求項5に記載の立位型身体組成測定装置。
【請求項7】
前記座部の伸縮に連動して前記支持体に配置されている電極の高さが調整されることを特徴とする請求項6に記載の立位型身体組成測定装置。
【請求項8】
前記座部の伸縮に連動して被検者の脚部の長さを測定する脚部長測定手段を前記身体特定化情報取得手段として備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の立位型身体組成測定装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検者の身体の生体電気インピーダンス(以下、単に「インピーダンス」という)を測定し、このインピーダンスの測定値や身長、体重、年齢、性別等の身体特定化情報を利用して当該被検者の体脂肪量、筋肉量、筋力、骨密度、骨量、除脂肪量、体脂肪率、基礎代謝量等の身体組成や健康状態に関連した各種情報(ここでは、これら全てを含めて身体組成情報と称する)を推算して提示する身体組成測定装置に関し、更に詳しくは、立位姿勢でもって被検者が簡便に測定が行えることを意図した身体組成測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、肥満等の健康管理のためには専ら体重測定を行うことが一般的であったが、近年、単に体格上の肥満のみならず、肥満を測る一つの指標として、皮下脂肪や内臓脂肪などの体脂肪の量や体重に対する体脂肪の割合を示す体脂肪率が注目されている。
【0003】
従来より、身体のインピーダンスを測定し、この測定値を利用して体脂肪率等を推定するという研究は各所で行われている。その方法の一つはいわゆる4電極法と呼ばれるもので、例えば被検者の右手甲と右足甲に通電用電極を装着するとともに、その通電用電極の内側、例えば右手首と右足首とに測定用電極を装着する。そして、両通電用電極間に身体をほぼ縦貫する高周波電流を流し、そのときに測定用電極間の電位差を測定する。その電圧値と電流値とからインピーダンスを求め、その測定値を利用して体脂肪率等を推定する、という方法である。
【0004】
また最近は、より簡便に体脂肪率を測定するための装置(いわゆる体脂肪計)も開発され、広く市販されている。例えば特許文献1に記載の装置では、両手で握持するグリップの左右それぞれに通電用電極及び測定用電極を配置し、被検者が該グリップを握持した際に、両手の指側に通電用電極が密着するとともに手首側に測定用電極が密着する構成とし、これによって取得したインピーダンスに基づいて除脂肪量、体脂肪率、体内水分量、基礎代謝量等の各種情報を推算するようにしている。また、特許文献2に記載の装置では、被検者が測定台上に両足を載せたときに両足の裏側に電極が密着する構成とし、体重と体脂肪率とを同時に測定できるようにしている。
【0005】
上述した身体組成測定装置では、片手と片脚との間、両手の間、又は両脚の間を電流経路としてインピーダンスを測定している。片手と片脚との間を電流経路としてその間の電位差を測定する場合には、脚部や腕部と比較して断面積が数十倍大きな胸部や腹部(体幹部)が電流経路の一部となっているため、インピーダンスに対する脚部や腕部の寄与が相対的に大きく、逆に、腹部の皮下脂肪、腹腔内脂肪(内臓脂肪)の寄与が低い。そのため、腹部の皮下脂肪、腹腔内脂肪の増減が結果に現れにくく、結果として信頼性を欠くことになる。一方、両手間や両脚間を電流経路としてその間の電位差を測定する場合には、体幹部の殆どが電流経路に含まれないため、身体全体の体脂肪率等を推定する際の誤差が大きくなり易いという問題がある。
【0006】
また、従来、インピーダンス測定値から体脂肪率等を推定する際には、水中体重秤量法を推定基準とした検量線に則って作成された生体電気インピーダンス法(BIA)による推定式が用いられている。しかしながら、このような方法では、除脂肪構成組織である筋肉、骨のインピーダンスへの寄与度合の相違が考慮されていないなどの不備な点があり、推定誤差を小さくすることが困難である。
【0007】
更にまた、このような測定法を適用する前提として、人体の構成組織である骨、筋肉及び脂肪の電気的特性の違いを利用して各組織が並列に接続されている並列モデルを想定し、各組織の構成比率、及び構成組織全体と個々の組織との電気的特性(体積抵抗率)は一定であるとの条件の下に、インピーダンスから身体組成を算出している。実際、一般的な成人の集団では、統計的にこのような条件はかなり高い信頼性を有していると言われている。しかしながら、子供等の非成人や老齢者、或いは運動選手のような身体的に特殊な集団、などにおいては、構成比率及び電気的特性ともに個人差によって上記条件から大きく外れる場合が多く、信頼性の高い結果を得るのが難しいのが実状である。
【0008】
一方、単に肥満の防止といった観点ではなく、身体の強化度合や老化度合の把握という観点から言うと、身体の筋肉量、筋力等の測定が非常に重要である。具体的に言えば、例えば、運動選手等、特に身体能力の向上を図っている者にとっては、筋肉量はトレーニング等の成果を測る1つの指標値であり、また、トレーニングの際の目標にも成り得る。また、事故や疾病による長期の入院により弱った身体部位を強化・回復すべくリハビリテーション治療を行っている者などに対しても、同様のことが言える。更には、今後の高齢者層の増加を考えると、例えば高齢者介護の現場等で高齢者個人毎の筋肉量や筋力、それらの左右半身におけるバランスなどを手軽に測定し、自立生活能力を事前に判断可能とすることによってパフォーマンスの高い日常生活をおくることができるように、日常生活をおくる上で不充分な点をカバーするような生活環境の改善及びダイエット(食事及び運動メニュー)を提供するといった必要性が大きく増大するものと思われる。
【0009】
このような要求を満たすには、筋肉量を始めとする上記各種身体組成情報が精度良く測定できるのはもちろんのこと、病院やスポーツ施設(フィットネスクラブ等)などで使用される以外に、一般の人が自宅などで簡便に測定できることが重要である。即ち、測定に熟練を要することなく被検者一人でも測定が行え、しかも無理な姿勢をとる必要がないことが望ましい。当然のことながら、価格が廉価であって、場合によっては、或る程度の携帯性や収納スペースが小さくて済むことも必要である。また、例えば学校や保健所などにおいて多数の人の健康診断や体力測定の一環としてこうした測定を取り入れることは非常に有用であるが、このような場合、効率的な測定が必須であるから、測定に要する時間が短くて済むことも重要である。
【0010】
【特許文献1】特開平7−51242号公報
【特許文献2】特公平5−49050号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明はこのような点に鑑みて成されたものであり、その主たる目的とするところは、被検者の体脂肪、筋肉量、筋力、骨量、骨密度等の量やバランスなどの各種身体組成情報を簡便でありながら精度良く測定することができる立位型身体組成測定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために成された本発明に係る立位型身体組成測定装置は、
a)被検者の身体中の測定対象部位のサイズ情報を含む身体特定化情報を取得する身体特定化情報取得手段と、
b)前記被検者が立位姿勢で体重を測定する体重測定手段と、
c)該体重測定手段上に立位状態である被検者の両膝の間に挟まれるように該体重測定手段に立設された支持体と、
d)前記体重測定手段にあって被検者の足裏に接触する電極と前記支持体に設けられ被検者の膝の内側に接触する電極とを含むインピーダンス測定手段と、
e)前記身体特定化情報取得手段、前記体重測定手段、及び前記インピーダンス測定手段からの情報に基づき被検者の身体組成や健康状態に関連した各種情報を推定する推定演算手段と、
を備えることを特徴としている。
【0013】
ここで、上記インピーダンス測定手段は、少なくとも脂肪組織、筋肉組織及び骨組織に対応するそれぞれのインピーダンスを並列に接続したモデルでその身体部位のインピーダンスが近似でき、且つ上記各組織の構成比率及び該構成組織全体と個々の組織との電気的特性が一定であると看做し得るような身体部位毎に人間の全身を分割して構成したモデルに基づいて、1個又は直列接続された複数の身体部位から成る測定対象部位のインピーダンスを測定するものとすることができる。この場合、上記推定演算手段は、身体特定化情報取得手段、体重測定手段、及びインピーダンス測定手段からの情報のほか、複数の事前被検者の全身や各身体部位毎のインピーダンス測定結果と断層画像が得られる装置を用いて計測・収集されたそれら事前被検者の全身や各身体部位毎の身体組成基準情報とに基づいて、又は更にその事前被検者の身体特定化情報を加えて作成される推定式を利用して、被検者の身体組成や健康状態に関連した各種情報を推定するようにすることができる。
【0014】
例えば核磁気共鳴イメージング装置(MRI)によれば人体の腹腔、腕、脚などを所定間隔毎に輪切りにした断面画像が撮影できるから、その断面画像毎に生体組織(脂肪、筋肉、骨等)の種類を区別してそれぞれの量や占有比率を求め、更に、所定の部位に含まれる全ての断面に対する分析結果を積分することにより、その所定部位に対する生体組織の量や占有比率を得ることができる。身長、体重、年齢、性別等(つまり上記身体特定化情報)の相違する多数のモニタ(事前被検者)についてそのような測定を行うとともに各身体部位に対応したインピーダンスを測定し、それら結果に基づいて推定式を作成すれば、精度の高い推定式を得ることができる(本明細書中ではこの方法をMRI法という)。
【0015】
即ち、上記「測定対象部位」は、構成組織の断面積比率が略一定で所定長の円柱状モデルとして近似し得るような部位であり、具体的には、例えば、足首から脚の付け根(転子点付近)までの脚部を左右それぞれ1つの身体部位としたり、下腿部、大腿部の2つをそれぞれ身体部位にすることができる。
【0016】
また上記「身体組成や健康状態に関連した各種情報」とは、例えば、被検者の体脂肪量(率)、除脂肪量(率)、体内水分量(率)、筋肉量(率)、骨量(率)、筋力、肥満度、基礎代謝量、エネルギ代謝量、日常生活動作(ADL:Activity of Daily Life(又はLiving))の能力を測るADL指標値などのことである。
【0017】
また「身体特定化情報」には、被検者の体格に関する、例えば身長、体重、身体の一部(脚部など)の長さやその周囲長といった身体部位の部分的なサイズ等の情報のほか、年齢、性別などを含むが、そのほかに、疾病や怪我等の履歴など身体、健康に影響を与える各種の情報を含むことができる。これら身体特定化情報の全てが外部から、例えば被検者やその他の測定担当者の操作により入力されるような構成としてもよいが、一般的には身体中の測定対象部位の長さ等は身長との相関が高いから、身体特定化情報取得手段は、身体特定化情報の1つとして外部より与えられる被検者の身長に基づいて、又は更に体重、年齢、性別なども勘案して測定対象部位のサイズを推算し、これをまた身体特定化情報の1つとする部位長推算手段を含む構成とすることもできる。或いは、身体特定化情報取得手段は、被検者の測定対象部位のサイズを実測するためのサイズ計測手段を含む構成としてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の立位型身体組成測定装置では、例えば体重測定手段に被検者の足裏に接触するように設けられた1組の電極の間、又は、足裏に接触するように設けられた電極と支持体に設けられた電極の間に微弱な交流電流を流す。すると、左右の脚部に直列に縦貫する電流が流れ、測定対象部位が持つインピーダンスによってその電流経路内で生じる電位差を、支持体や体重測定手段に設けた測定用電極を介して測定することにより、この電圧計測値と電流値とからインピーダンスを算出することができる。
【0019】
上述のようにして算出されるインピーダンスは、脂肪組織、筋肉組織及び骨組織に対応するそれぞれのインピーダンスを並列に接続したモデルでその身体部位のインピーダンスが近似できるような身体部位であって、しかもそれら各組織の構成比率及び該構成組織全体と個々の組織との電気的特性が一定であると看做すことができるような単位の身体部位に対応したものである。このように分割された身体部位は、身体組成を算出する際に基準となるモデル、つまり例えばMRI法の適用モデルにかなり厳密に一致する。そのため、上述したようにモデル化された身体部位に対して非常に精度の良い推定を行うことができる。
【0020】
したがって、本発明に係る立位型身体組成測定装置によれば、各身体部位の組成情報等を高い精度で推定することができるのはもちろんのこと、全身の身体組成情報や健康状態に関連した情報も精度よく求めることができる。また、被検者は無理のないほぼ直立した立位姿勢の状態で測定を行うことができるので、心理的抵抗感が非常に小さく、手軽で簡便に測定を行うことができる。しかも、測定のための被検者の準備が殆どいらず、複数の被検者に対し順番に測定を行うのも容易であるため、効率的に多人数の測定を行うことができる。
【0021】
また、この本発明に係る立位型身体組成測定装置では、身体組成を測定すると同時に測定される体重を身体特定化情報の一つとして利用しているので、被検者が体重を入力する操作が不要になるとともに、実測値に基づいたより信頼性の高い身体組成情報を推定することができる。
【0022】
また、前記支持体に設けられた電極は高さ調整可能である構成とするとよい。これにより、被検者の体格の制限を受けることなく、被検者の身体上で常に適切な位置に電極を接触させてインピーダンスの測定を行うことができるので精度の向上が図れる。
【0023】
また前記支持体には、前記インピーダンス測定手段に含まれる電極として、被検者の踝の内側(つまり内果端点)に接触する電極がさらに配置されている構成とするとよい。
【0024】
一般に、踵は脛部や大腿部などに比べてその断面内における骨の占有割合が大きい。そこで、前記足裏に接触する電極と踝内側に接触する電極を用いて測定されたインピーダンスと身体特定化情報とから、当該被検者の踵部の骨量や骨密度を正確に求めることができる。
【0025】
また前記支持体には、前記インピーダンス測定手段に含まれる電極として、被検者の大腿部の付け根に接触する電極がさらに配置されている構成としてもよい。これによれば、測定されたインピーダンスと身体特定化情報とから、当該被検者の下腿部のみならず下肢部全体や大腿部の筋肉量などを推定することができる。
【0026】
さらにまた、前記支持体の上端は立位状態である被検者が跨る座部となっている構成とすることができる。また、この座部は被検者の股下高さに応じて上下方向に調整可能な伸縮機構を有する構成とすることができる。この場合、その座部の伸縮に連動して前記支持体に配置されている電極の高さが調整される構成とするとよい。この構成によれば、被検者の体格に拘わらず、支持体に配置された各電極が被検者の所定に位置(例えば膝の内側など)に確実に接触するので、インピーダンスの算出精度の向上に有利である。
【0027】
また上記座部の伸縮に連動して被検者の脚部の長さを測定する脚部長測定手段を、前記身体特定化情報取得手段として備える構成としてもよい。即ち、一般に身体の部位長を測定するのは面倒であるが、上記構成では、重要な身体部位長である脚部長が実測されるので、測定作業が一層簡便になり、且つ精度の高い実測値を基に身体組成情報を推算できるので精度が一段と向上する。
【実施を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明に係る立位型身体組成測定装置の具体的な構成や動作について、以下に詳細に説明する。まず、具体例を説明するに先立って、本立位型身体組成測定装置におけるインピーダンスの測定方法と身体組成情報の算出方法を概略的に説明する。
【0029】
図1はこの測定方法に対応する人体のインピーダンス構成の近似モデル図である。本測定方法では、人体を複数のセグメントに細分化し、各セグメント単位のインピーダンス又は複数セグメントが直列に接続されたインピーダンスを求める。また、インピーダンスに基づく身体組成情報の推定精度を向上させるために、身体組成が比較的一定である、つまり後述する円柱モデルに近似し易い部位毎にセグメントを設定する。
【0030】
具体的に説明すると、頭部及び手先、足先を除く身体全体について、左手首、左前腕部、左上腕部、右手首、右前腕部、右上腕部、左大腿部、左下腿部、左足首、右大腿部、右下腿部、右足首、及び体幹部の13個のセグメントに分割し、この13個の各セグメントにそれぞれ独立したインピーダンスを対応させ、各インピーダンスが図1に示すように接続されたモデルを想定する。ここで、左手首、左前腕部、左上腕部、右手首、右前腕部、右上腕部、左大腿部、左下腿部、左足首、右大腿部、右下腿部、右足首、及び体幹部の13個のセグメントのインピーダンスをそれぞれ、ZLW,ZLFA,ZLUA,ZRW,ZRFA,ZRUA,ZLFL,ZLCL,ZLH,ZRFL,ZRCL,ZRH及びZTと記述する。
【0031】
このような13個のインピーダンスを測定するために、被検者の四肢に対し、4箇所の電流供給点Pi1〜Pi4、及び12箇所の電圧測定点Pv1〜Pv12を設定する。電流供給点Pi1〜Pi4は両手の甲部の中指の付け根付近、両足の甲部の中指の付け根付近である。一方、電圧測定点Pv1〜Pv12は、左右の掌、左右の手首、左右の肘、左右の踵の下、左右の足首、左右の膝である。
【0032】
いま、4個所の電流供給点Pi1〜Pi4のうちの2箇所を選択してその間に電流を流し、所定の2箇所の電圧測定点の間の電位差を測定すると、その電位差は1個のインピーダンス又は複数の直列接続されたインピーダンスの両端に誘導される電位差であると看做せる。また、電流の通過経路を外れた身体部位には電流が殆ど流れないので、その部位に相当するセグメントについてはインピーダンスを無視し単なる導電線であると看做すことができる。
【0033】
一例として、図2に示すように、両足の電流供給点Pi3,Pi4の間に電流を流す場合を考える。このとき、両足首の電圧測定点Pv5,Pv6間の電位差は、ZLCL,ZLFL,ZRFL,ZRCLを直列接続したインピーダンス、つまり左右両脚部のインピーダンスに対応した電圧となる。また、両膝の電圧測定点Pv7,Pv8間の電位差は、ZLFLとZRFLとを直列接続したインピーダンス、つまり左右両大腿部のインピーダンスに対応した電圧となる。更に、例えば左掌の電圧測定点Pv9と左膝の電圧測定点Pv7との間の電位差は、左上肢部及び体幹部は単なる導電線と看做すことができることから、左大腿部のインピーダンスZLFLに対応した電圧となる。
【0034】
他の電流供給点、電圧測定点、身体部位においても同様の測定が行えることは明らかであるから、このような測定を利用することにより、上記13個のセグメントのインピーダンスをそれぞれ独立に精度よく求めることができる。
【0035】
本測定方法では、上記13個のセグメントのインピーダンスを独立に求めることが基本であるが、簡易的な測定を行う場合、上述したような4箇所の電流供給点と12箇所の電圧測定点を被検者の身体上に設けることは困難である。そこで、互いに隣接する複数のセグメントを直列接続して1つのセグメントとして考えることもできる。また、例えば大腿部の筋肉量といった特定の身体部位に関する身体組成情報を得たい場合には、一部の身体部位のインピーダンスさえ測定できれば充分である。このようなことから、4箇所の電流供給点と12箇所の電圧測定点全てを設定する必要はなく、最低2箇所の電流供給点と2箇所の電圧測定点とを設ければ、上述したようなインピーダンスの測定が可能である。こうして取得されたインピーダンスの測定値と身体特定化情報とに基づいて身体組成情報を推定する。
【0036】
次に、上述のように取得されたインピーダンスの測定値に基づいた身体組成情報の推定方法を説明する。この推定方法の特徴は、インピーダンス測定値と身体特定化情報とに基づいて身体組成情報を推定する際に、MRIによって収集された身体組成情報を活用して作成された推定式を用いる点にある。
【0037】
周知のように、MRIでは人体の任意の部位の断面画像を得ることができる。その断面画像によれば、その断面の中の筋肉、脂肪、骨といった身体組織の量やそれぞれの比率を知ることができる。そこで、図3(a)に示すように、対象とする身体部位の長手方向に所定厚さD毎に該身体部位を輪切りにした断面画像を取得し、各断面画像から脂肪、筋肉、骨といった身体組織の量(面積)をそれぞれ算出する。その結果、図3(b)に示すような身体部位の長さ方向に対応した各組織の面積分布が得られるから、これを長さ方向に積分し、当該身体部位に対する各身体組織の量を決定する。本測定方法では、上述したように身体を13個のセグメントに分割しているため、各セグメント単位に対してこのようなMRI法を適用し易く、しかも円柱体に近似し易いように各セグメントを設定しているので、高い精度で各身体組織の量を求めることができる。
【0038】
以下、主要な身体組成情報の推定方法について、幾つかの例を述べる。
【0039】
〔1〕全身の身体組成の推定
ここでいう組成は体脂肪率%Fat、除脂肪量LBM、脂肪量FM等である。
〔1−1〕全身の体脂肪率の推定方法の例
従来、ルカスキー(Lukaski.H.C)らの研究に基づいて、生体インピーダンス(BI)法による除脂肪量(LBM)の推定式として次式が用いられている。
LBM〔kg〕=a+b・(H/Z)+c・W+d・Ag
ここで、a、b、c、dは定数(重回帰係数)であり、性別によって値が異なる。また、H、W、Ag及びZはそれぞれ、被検者の身長、体重、年齢及び手首足首間のインピーダンスである。
この除脂肪量LBMと体重Wとを用い、体脂肪率%Fatは次式で求まる。
%Fat=〔(W−LBM)/W〕×100
また、脂肪量FMは次式で求まる。
FM=W−LBM
なお、除脂肪量LBMは上記推定式を用いず、後記の方法で求めたものを利用することができる。
【0040】
〔1−2〕全身の除脂肪量の推定方法の例
身体を構成する上記13個のセグメントのそれぞれを円柱モデルに見たてて、身体組成を推定する。このための方法としては次の2つが考えられる。
【0041】
〔1−2−1〕四肢及び体幹部のセグメント単位を個々に独立変数と看做し、重回帰式を作成する方法
単純化するために、身体全体を四肢及び体幹部の5セグメントに分割する場合について考える。身体全体の除脂肪量をLBM、左右両腕部の除脂肪量をLBM、左右両脚部の除脂肪量をLBM、体幹部の除脂肪量をLBMtrとすると、
LBM∝H/Z
:両腕部又は片腕部長、Z:両腕部又は片腕部のインピーダンス
LBM∝H/Z
:両脚部又は片脚部長、Z:両脚部又は片脚部のインピーダンス
LBMtr∝Htr/Ztr
tr:体幹長、Ztrは体幹のインピーダンス
となる。したがって、次の(1)式を立てることができる。
LBM=a+b・H/Z+c・H/Z+d・Htr/Ztr+e・W+f・Ag …(1)
ここで、体重W、年齢Agは相関性を向上させるための補足的パラメータである。Agの項は年齢による組織の特性の相違を補正するものであり、Wの項は骨組織への体重のストレスによる骨密度等の特性への影響などを補正するためのものである。当然、男女の性差があるから、性別によってa,b,c,d,e,fなる定数は相違する。
【0042】
一般的には、上記H,H,Htrは各個人毎に身長Hと高い相関が認められる。そこで(1)式中のH,H,Htrは身長Hに置換することができ、次の(2)式となる。
LBM=a’+b’・H/Z+c’・H/Z+d’・H/Ztr+e’・W+f’・Ag …(2)
ここで、Zは両腕部又は片腕部のインピーダンスのいずれでもよく、片腕部である場合には左右が同一であると推定する。Zについても同様である。また、ZやZは両腕部や両脚部のインピーダンスを左右それぞれ別々に測定し、その平均値を用いてもよい。
【0043】
また(1)式において、四肢の左右も独立であると看做すと次の(3)式となる。
LBM=a”+b”・HhR/ZhR+c”・HhL/ZhL+d”・HLR/ZLR+e”・HLL/ZLL+f”・Htr/Ztr+g”・W+h”・Ag …(3)
hR:右腕部長、ZhR:右腕部のインピーダンス
hL:左腕部長、ZhL:左腕部のインピーダンス
LR:右脚部長、ZLR:右脚部のインピーダンス
LL:右脚部長、ZLL:右脚部のインピーダンス
【0044】
更に(1)式において、上述したように13セグメントに細分化した測定が可能である場合には、次の(4)式とすることができる。
LBM=a+b・HUAR/ZUAR+c・HFAR/ZFAR+d・HUAL/ZUAL+e・HFAL/ZFAL+f・HFLR/ZFLR+g・HCLR/ZCLR+h・HFLL/ZFLL+i・HCLL/ZCLL+j・Htr/Ztr+k・W+l・Ag …(4)
但し、(1)、(2)、(3)、(4)式とも、全ての変数項が含まれる必要はなく、実質的に有効な独立変数項のみで構成するとよい。つまり、上記各式は最大変数項の例であると考えればよい。
【0045】
〔1−2−2〕各セグメント単位で身体組成を推算し、その推算値を身体全体の身体組成の推定式に組み込む方法
腕部の除脂肪量をLBM、脚部の除脂肪量をLBM、体幹部の除脂肪量をLBMとすると、次の(5)式を立てることができる。
LBM=a+b・LBM+c・LBM+d・LBMtr …(5)
LBM=a+b・H/Z+c・W+d・Ag
LBM=a+b・H/Z+c・W+d・Ag
LBMtr=a+b・Htr/Ztr+c・W+d・Ag
(5)式は(1)式に対応した式であるが、同様に、(3)、(4)式に対応した式を作成することもできる。
【0046】
〔1−3〕全身の筋肉量及び骨量の推定方法
一般的に全身の総筋肉量(TMM)は、従来知られている解剖学的データなどから、除脂肪量(LBM)の50%程度であると言われている。同様に、全身の総骨量(TBM)は体重Wの16%程度又は除脂肪量(LBM)の18%程度であると言われている。したがって、この数値を利用すれば、上述のようにして求めた除脂肪量LBMや体重Wから総筋肉量(TMM)や総骨量(TBM)を容易に概算することができる。
【0047】
また、総筋肉量(TMM)や総骨量(TBM)は除脂肪量(LBM)と有意の相関が認められる。したがって、LBMの推定式と同様の変数項による重回帰式を作成する方法も考えられる。
TMM=a+b・H/Z+c・W+d・Ag
TBM=a+b・H/Z+c・W+d・Ag
上式は最も単純化した式であるが、上述した通り、より厳密な推算を行うために、更に複雑な推定式を作成することもできる。
【0048】
〔2〕各セグメント単位毎の身体組成の推定
〔2−1〕除脂肪量の推定方法
各セグメントに対して、それぞれ図4(a)に示すような円柱形状の組成モデルを適用する。即ち、各セグメントは、断面積Aの脂肪組織、断面積Aの筋肉組織、断面積Aの骨組織を有し、その長さはいずれもLであるとする。脂肪組織、筋肉組織及び骨組織の体積抵抗率をそれぞれρ,ρ及びρとすると、脂肪組織、筋肉組織及び骨組織のインピーダンスZ、Z及びZは、
=ρ・(L/A
=ρ・(L/A
=ρ・(L/A
である。セグメント単位のインピーダンスZは、電気的には、図4(b)に示すような各組織のインピーダンスZ,Z,Zの並列モデルとして近似できる。したがって、インピーダンスZ は次の(11)式となる。
1/Z=(1/Z)+(1/Z)+(1/Z) …(11)
【0049】
除脂肪層の体積をVLBM、密度をDLBMとする。密度DLBMは先行研究より既知である。除脂肪量LBMは、
LBM=VLBM・DLBM
となる。ここで、
LBM=ALBM・L=(A+A)・L=ρ・(L/Z)+ρ・(L/Z) …(12)
である。(11)式を変形して(12)式に代入すると、
LBM=ρ・L・〔(1/Z)−(1/Z)〕+(ρ−ρ)・(L/Z) …(13)
となる。ここで、各組織の体積抵抗率の関係は、ρ<ρ<<ρである。
【0050】
まず、手首、足首などの遠位局部の影響を除いて考えると(条件A)、
<<A
と看做すことができる。したがって、
(=ρ・(L/A))>Z(=ρ・(L/A))>>Z(=ρ・(L/A))>Z
これを(13)式に適用すると、
LBM=ρ・(L/Z)+(ρ−ρ)・(L/Z) …(14)
となる。ここで、
ρ・(L/Z)>>(ρ−ρ)・(L/Z
であるから、
LBM =ρ・(L/Z
である。したがって、
LBM=DLBM ×ρ・(L/Z
故に、所定の関数f(x)を用いて次の関係が成り立つ。
LBM=f(L/Z
【0051】
他方、手首、足首などの遠位局部の影響を考慮する場合には(条件B)、
<A
とすることができる。したがって、
ρ・(L/Z)>(ρ−ρ)・(L/Z)=ΔV
一般に体重Wが重いほど、身体を保持するために骨組織の体積Vは増加するから、V∝ΔV∝f(W)の関係が推定できる。そこで、(14)式より、
LBM=ρ・(L/Z)+(ρ−ρ)・(L/Z)=ρ・(L/Z)+ΔV≒ρ・(L/Z)+f(W)
よって、
LBM =f(L/Z,W)
【0052】
更に、各組織の加齢による変化及び、性差による相違などを考慮して重回帰分析で推定式を作成すると、
LBM=a”+b”・(L/Z)+c”・W+d”・Ag …(15)
となる。ここで、a”,b”,c”,d”は定数(重回帰係数)であり、性別により値が異なる。MRI法により求めた除脂肪量LBMを上記重回帰分析の推定式に適用し、性別毎に定数a”,b”,c”,d”を求めておけばよい。
【0053】
〔2−2〕筋肉量の推定方法
上述した除脂肪量の推定と基本的に同様である。筋肉層の体積をVMM、密度をDMMとすると、筋肉量MMは、
MM=VMM・DMM
となり、筋肉層のインピーダンスZを用いれば、
MM =ρ・(L/Z
である。
【0054】
上記の条件Aの下では、
MM≒LBM=a+b・(L/Z)+c・Ag …(16)
と考えられる。しかしながら、条件Bの下では、
LBM=MM+BM=a+b・(L/Z)+c・W+d・Ag …(17)
であり、L/Zの項に筋肉量MM以外の骨BMの情報も含まれてしまい、分離が不可能である。そこで、9個のセグメントの中で条件A、Bを満足するセグメントを考えてみると、
条件Aを満足するセグメント:上腕部、大腿部
条件Bを満足するセグメント:前腕部、下腿部
である。
【0055】
上腕部と前腕部、及び、大腿部と下腿部のそれぞれの筋肉量間の相関は、各個人毎に非常に高いことが知られている。そこで、上腕筋肉量情報MM、前腕筋肉量情報MMを推定する。即ち、MRI法で算出したMMUA及びMMFAの回帰分析を基に次のような推定式を抽出する。
MMFA=a+b・MMUA …(18)
同様にMRI法で算出した大腿筋肉量情報MMFLを用いて、下腿筋肉量MMCLを推定する。
MMCL=a'+b'・MMFL …(19)
よって、上腕部及び大腿部等の近位セグメントの筋肉量は条件Aを満足するため、(16)式で求めることができる。また、この(16)式で求めた上腕筋肉量及び大腿筋肉量を(18)、(19)式に適用することにより、前腕筋肉量及び下腿筋肉量を推算することができる。
【0056】
〔2−3〕骨量の推定方法
条件Bを満足する前腕部及び下腿部に着目し、(15)式で求まる除脂肪量LBMFA,LBMCLから(18)、(19)式で求まるMMFA,MMCLを差し引くことにより、骨量BMFA,BMCLを求めることができる。
BMFA=LBMFA−MMFA …(20)
BMCL=LBMCL−MMCL …(21)
(20)、(21)式で求めた骨量を基に、他の、条件Aを満足するセグメント及び全身の骨量を推定する。即ち、筋肉量の場合と同様に、各個人毎に、前腕部と上腕部の骨量、及び大腿部と下腿部の骨量もそれぞれ高い相関を有している。そこで、MRI法を用いて算出したBMFA,BMCLの回帰分析を基に次のような推定式を抽出する。
BMUA=a+b・BMFA …(22)
BMFL=a'+b'・BMCL …(23)
同様に、全身骨量、及び腕部、脚部などのMRI法による回帰分析を基にして推定式を算出することも可能である。
【0057】
なお、上記推定方法はセグメント毎の除脂肪量、筋肉量、筋力、骨量などを推算することを前提としていたが、1個のセグメント内の単位長さ当たりの除脂肪量、筋肉量、筋力、骨量などを推算することを前提として推定式を作成すると、より精度の高い結果が得られる場合がある。このような方法は、特に、特殊な体型を有する運動選手、具体的には、上腕部と前腕部、又は大腿部と下腿部とにおいてセグメント長等の左右バランスが著しく相違する場合、等に有効である。
【0058】
筋肉量、骨量などを単位長当たりの値として推算する方法の一例を次に説明する。円柱モデルの体積V、断面積A、長さLの関係は、
V=A・L
であるから、
V/L=A=ρ・(L/Z)
である。上記(16)〜(23)式を単位長当たりに書き換えると次のようになる。
MM/L ≒LBM/L=a+b・(L/Z)+c・Ag …(16)’
LBM/L=(MM+BM)/L=a+b・(L/Z)+c・W+d・Ag …(17)’
MMFA/LFA=a+b・MMUA/LUA …(18)’
MMCL/LCL=a'+b'・MMFL/LFL …(19)’
BMFA/LFA=LBMFA/LFA−MMFA/LFA …(20)’
BMCL/LCL=LBMCL/LCL−MMCL/LCL …(21)’
BMUA/LUA=a+b・BMFA/LFA …(22)’
BMFL/LFL=a'+b'・BMCL/LCL …(23)’
したがって、
MMUA=(MMUA/LUA)・LUA
MMFA=(MMFA/LFA)・LFA
MMFL=(MMFL/LFL)・LFL
MMCL=(MMCL/LCL)・LCL
LBMFA=(LBMFA/LFA)・LFA
LBMCL=(LBMCL/LCL)・LCL
BMUA=(BMUA/LUA)・LUA
BMFA=(BMFA/LFA)・LFA
BMFL=(BMFL/LFL)・LFL
BMCL=(BMCL/LCL)・LCL
【0059】
また、関数式fを用いた表現では、
MMUA=f(LUA/ZUA
又はf(LUA/ZUA,W,Ag)
MMFL=f(LFL/ZFL
又はf(LFL/ZFL,W,Ag)
MMFA=f(LFA/ZFA,LUA/ZUA,W,Ag)
又はf(LFA/ZFA,LUA/ZUA,W,Ag)・LFA
MMCL=f(LCL/ZCL,LFL/ZFL,W,Ag)
又はf(LCL/ZCL,LFL/ZFL,W,Ag)・LCL
とすることができる。
【0060】
〔3〕基礎代謝量の推定方法
基礎代謝量の一般的な推定方法は次の通りである。
基礎代謝量(BM)〔kCal〕/日≒安静代謝量(RM)/1.2∝安静時酸素摂取量(VOr)〔mL/min〕∝除脂肪量(LBM)〔kg〕∝総筋肉量(TMM)〔kg〕
ここで、例えばLBMが59.9kgであると仮定すると、
VOr=(LBM+7.36)/0.2929=229.635〔mL/min〕
RQ(呼吸商)が0.82一定のとき、1リットルのOガスの熱産性は4.82[kCal]である。したがって、1日の酸素消費量は、
229.635〔mL/min〕・60〔min〕・24〔Hr〕=330.674〔L〕
基礎代謝量BMは、
BM=4.825〔kCal〕・330.674=1595.5〔kCal〕
である。
【0061】
ここで、除脂肪量LBMの組織の中で筋肉に着目する。本測定方法によれば、各セグメントの筋肉量MMを高精度に推算することができる。そこで、除脂肪量LBMよりも総筋肉量TMMを用いたほうが、基礎代謝量BM及び安静代謝量RMの推定精度が改善できるものと考えられる。即ち、次のような重回帰式を作成すればよい。
BM(又はRM)=f(TMM)
又は、
BM(又はRM)=f(Σ各セグメントのMM)
【0062】
また、筋肉の中でも、その部位によって基礎代謝量に対する寄与の相違があるものと推測できる。具体的には、腕部よりも脚部のほうが基礎代謝量に対する寄与が大きいと推測できるから、総筋肉量TMMよりも脚部(大腿部及び下腿部)の筋肉量と基礎代謝量BM及び安静代謝量RMとの高い相関が期待できる。そこで、次のような重回帰式を作成すればよい。
BM(又はRM)=f(MMFL,MMCL
【0063】
更に、従来は脂肪組織は基礎代謝量に殆ど寄与しないとして除外されていたが、筋肉組織に比較すると低活性ではあるものの、或る程度の代謝を有しており、より高い精度で推定を行うには脂肪組織をも考慮した推定式が有用である。即ち、脂肪量FMも用い、次のような重回帰式を作成してもよい。
BM(又はRM)=f(TMM,FM)
従来より、特に女性の場合、基礎代謝量と除脂肪量との相関は必ずしも高くなく、むしろ体重との相関が高いと言われている。即ち、これは脂肪組織の代謝が無視できないことを示しており、本測定方法によれば脂肪量FMも精度よく推算できるので、このような脂肪量をも考慮した基礎代謝量の推定は精度向上に非常に有効である。
【0064】
〔4〕ADL指数の推定方法
ADL指数は、特に高齢者や疾病・事故の療養者が身体的に自立した日常生活をおくるための能力をどの程度有しているのかを判断するための指標値であって、これまでADL評価法として用いられてきたバーセル指数やFIMを代替する又は補完するものである。ADL評価は人間の各種の日常生活活動に対応した動作を評価する必要があるが、本装置では、主として自立歩行が可能であるか否かという点に着目してADL指数を提示している。具体的には、ADL指数として大腿四頭筋筋肉量、大腿四頭筋最大筋力、体重支持指数を利用しているが、そのほかの指標値でもよい。大腿四頭筋筋肉量はこの大腿四頭筋を含む脚部又は大腿部の筋肉量と高い相関を有しているから、上述のようにして算出した脚部又は大腿部の筋肉量から容易に推算することができる。また、最大筋力は筋肉量と高い相関を有しているから、大腿四頭筋最大筋力は上記大腿四頭筋筋肉量から容易に推定することができる。更には、この大腿四頭筋最大筋力と体重とから体重支持指数を推算することができる。
【0065】
以上のように、本測定方法によれば、MRI法で算出した各組織量の回帰分析を基にして、インピーダンスの測定値から各組織量や基礎代謝量など、身体組成情報や健康状態を反映した情報を高い精度で推定することができる。
【0066】
次いで、本発明の実施例である立位型身体組成測定装置を説明する前に、より簡易的な立位型身体組成測定装置の具体的な構成例として第1乃至第3実施例及びその動作を説明する。
【0067】
〔第1実施例〕
図5は足裏に接触する電極のみを利用した第1実施例による立位型身体組成測定装置1の上面外観図、図6はこの測定装置1の使用状態を示す図である。この立位型身体組成測定装置1は、扁平略直方体形状の本体部11の上に一般的な足裏の外形と同程度の大きさの左右の足位置決め部12L,12Rを有し、両足位置決め部12L,12Rの前方、つまり指側に通電用電極13L,13Rが、後方つまり、踵側に測定用電極14L,14Rが設けられている。また、本体部11上には、複数の入力キーと表示器とを有する操作表示パネル15が設けられている。本体部11は周知の体重計測の機能を有しており、図6に示すように、被検者Bが本体部11の上面に載ると体重が計測されるように構成されている。また、両足位置決め部12L,12R上に被検者Bが両足を載置すると、足裏の指側に通電用電極13L,13Rが接触し、足裏の踵側に測定用電極14L,14Rが接触する。これにより、図1における電流供給点Pi3,Pi4と電圧測定点Pv11,Pv12とが確保される。
【0068】
図7は本測定装置1の電気系構成図である。2個の通電用電極13L,13Rは周波数f0の定電流高周波信号を発生する電流源112に接続され、一方、2個の測定用電極14L,14Rは差動増幅器113の入力端子に接続されている。ここで、高周波信号の周波数f0は通常10kHz〜100kHzの範囲で適宜に設定される。
【0069】
差動増幅器113の出力はバンドパスフィルタ(BPF)114に接続され、ここで周波数f0以外の信号成分が除去される。その後、検波部115にて検波・整流が行われて周波数f0の信号成分が抽出され、更に増幅器116により増幅される。そして、この信号をアナログ−デジタル(A/D)変換器117によりデジタル信号に変換し、演算・制御部111へと入力する。演算・制御部111はCPUやROM、RAMなどを含むマイクロコンピュータを中心に構成されており、予めROMに格納されている制御プログラムに従って各種処理を実行することにより、上述したようなインピーダンス測定や身体組成情報の推定演算処理などを達成する。また、本体部11にはバッテリなどの電源部118を備える。
【0070】
本測定装置1による測定を行う際の手順を、図8のフローチャートに沿って説明する。被検者Bが操作部151に設けられた電源スイッチを押して電源を投入すると(ステップS11)、本装置が起動して各種の初期化処理、測定回路系の自己検査処理などを含む測定準備処理を実行する(ステップS12)。次に、被検者Bは身長、年齢、性別等の身体特定化情報を操作部151の各入力キーの操作により入力する(ステップS13)。演算・制御部111は、最低限必要な入力項目が入力されているか否かを判定し(ステップS14)、未入力項目がある場合にはステップS13へと戻り入力を促す。ステップS14で必要項目が入力されたと判定されると、測定準備が整ったことの報知を表示又は音声により行う(ステップS15)。
【0071】
この報知を受けて、被検者Bは図6に示すように自分の両足を足位置決め部12L、12Rに載せて直立する(ステップS16)。このとき、手の指先等が大腿部に接触していると正確な測定に支障をきたす恐れがあるため、好ましくは、腕を体幹部から離した立位姿勢をとることが推奨される。このような姿勢をとることによって、両足裏の指側がそれぞれ通電用電極13L,13Rに密着し、両足裏の踵側がそれぞれ測定用電極14L,14Rに密着する。
【0072】
被検者Bが立位姿勢をとると、体重計測部119は被検者Bの体重を計測してその情報を演算・制御部111に与える(ステップS17)。これと並行して、演算・制御部111はインピーダンス測定を実行する(ステップS18)。即ち、2個の通電用電極13L,13R間に電流源112より微弱な高周波電流を流し、その電流によって両踵裏間に生じた電位を2個の測定用電極14L,14Rにより測定し、その測定値を演算・制御部111に与える。図2に明らかなように、このときに測定される電位は、左右足首ZLH,ZRH、左右下腿部ZLCL,ZRCL、左右大腿部ZLFL,ZRFLの6セグメントのインピーダンスを直列接続したものの両端電位となる。
【0073】
電圧の測定値が異常に大きい又は小さい場合、及び、同一部位に対する複数回の測定結果が安定しない場合には、測定が正しく行われていない可能性があるから、測定異常であると判断し(ステップS19で「Y」)、表示やブザー音によりエラー報知を行い(ステップS23)、そのまま測定を終了する。測定が正常であると判断すると、測定終了メッセージを表示部152に表示する等の終了報知を行う(ステップS20)。この報知をもって、被検者Bは測定姿勢を解く、つまり本体部11上から離れることができる。その後、演算・制御部111は、インピーダンス測定値と、体重の計測値を含む身体特定化情報とに基づいて所定の演算処理を実行することにより、身体組成情報や健康状態チェック情報を算出し(ステップS21)、その結果を表示部152に表示する(ステップS22)。
【0074】
以上のように、この立位型身体組成測定装置1では、従来の体重計などと同様に簡便に身体組成や健康などに関する諸情報を測定し、被検者に提示することができる。
【0075】
なお、相反性の定理を利用して、通電用電極13L,13Rと測定用電極14L,14Rの位置関係を入れ替え、指先側に測定用電極14L,14R、踵下側に通電用電極13L,13Rを配置するようにしてもよい。
【0076】
〔第2実施例〕
図9は足首に接触する電極を加えた第2実施例による立位型身体組成測定装置2の外観斜視図、図10は本装置2の使用状態を示す拡大図である。上記第1実施例による測定装置1が備える構成要素と同一の又は相当する構成要素については、同一符号を付して特に必要のない限り説明を省略する。この点は第3実施例以降の装置についても同様である。
【0077】
この第2実施例の身体組成測定装置2は、第1実施例の装置と同様に、体重計測の機能を併せ持つ本体部11の上面に、左右の足位置決め部12L,12Rを有し、両足位置決め部12L,12Rの指側に通電用電極13L,13Rが、踵側に測定用電極14L,14Rが設けられている。更にまた、両足位置決め部12L,12Rの踵付近の内側には、板ばね性を持ってほぼ直立した起立片16L,16Rが設けられ、起立片16L,16Rの外側面上部には測定用電極14L,14Rとは別の測定用電極17L,17Rが配設されている。
【0078】
両足位置決め部12L,12R上に被検者Bが両足を載置すると、足裏の指側に通電用電極13L,13Rが接触し、足裏の踵側に測定用電極14L,14Rが接触するという点は、第1実施例による測定装置1と同じである。これに加えて本装置2では、起立片16L,16Rはそれぞれ外向きに付勢されているため、被検者Bが両膝を内側にやや締め気味にすると、例えば左足側では、図10に示すように被検者Bの踝内側に測定用電極17Lが接触する。右足側でも同様に、被検者Bの踝内側に測定用電極17Rが接触する。これにより、図1における電流供給点Pi3,Pi4と電圧測定点Pv11,Pv12とが確保されるとともに、更に左右足首のインピーダンスZLH,ZRHを独立に測定するための電圧測定点Pv5,Pv6が左右の踝に確保される。
【0079】
なお、測定用電極17L,17Rはステンレス等の金属を用いてもよいが、密着性を増すために、導電性ゴムなどのクッション性を有するものや導電性プラスチックなどを使用してもよく、或いはクッション材などを介挿して接触面に金属膜等の導電性材料を配置した構成としてもよい。
【0080】
図11は本測定装置2の電気系構成図である。この測定装置2では、上述した通り、測定用電極が4個備えられているので、その4個のうちの任意の2個を選択してその2個の測定用電極間の電位差を測定することができるように構成されている。即ち、電極選択部120は演算・制御部111による指示に基づいて、測定用電極14L,14R,17L,17Rに接続された4本の信号線のうちの2本を選択して差動増幅器113の入力へと接続する。
【0081】
演算・制御部111は図8のフローチャート中のステップS18の処理において、所定の順番で信号が選択されるように電極選択部120を制御し、その切り換え毎に選択された2個の測定用電極間の電位差に対応する信号値を読み込み、インピーダンスを求める。このとき、左右足首ZLH,ZRH、左右下腿部ZLCL,ZRCL、左右大腿部ZLFL,ZRFLの6セグメントの直列インピーダンスのほか、左右下腿部ZLCL,ZRCL、左右大腿部ZLFL,ZRFLの4セグメントの直列インピーダンス、左足首のインピーダンスZLH、右足首のインピーダンスZRHを得ることができる。これにより、第1実施例の測定装置よりも身体組成情報の推定精度を高めることができる。
【0082】
なお、第2実施例の測定装置2では、被検者Bの踝の内側に測定用電極17L,17Rが接触する構成としているが、図12に示す測定装置2aのように起立片16L,16Rを両足位置決め部12L,12Rの踵付近の外側に設け、その起立片16L,16Rの内側面上部に測定用電極17L,17Rを配設して、踝の外側に測定用電極17L,17Rが接触する構成としてもよい。更にまた、図13に示す測定装置2bのように、起立片16L,16Rを両足位置決め部12L,12Rの踵の後方側に設け、その起立片16L,16Rの前側面上部に測定用電極17L,17Rを配設して、図14に示すように、被検者Bの踝の後ろ側に測定用電極17L,17Rが接触する構成としても同様の測定が行える。
【0083】
更にまた、図13に示した測定装置2bは図15に描出するような形態に変形することができる。この例の測定装置2cでは、起立片を設ける代わりに、両踵を後方から覆うように二箇所に凹所を有し且つ前方が傾斜壁面となった段差部18を設け、その段差部18に設けた凹所にそれぞれ測定用電極17L,17Rを配置している。機能的には図13に示した測定装置2bと同様であるが、この例の装置2cでは、起立片のような比較的鋭利な部材が本体部11上面に突出していないため、被検者に対する安全性を向上させることができる。
【0084】
〔第3実施例〕
図16は第3実施例による立位型身体組成測定装置3の外観斜視図である。この測定装置3は第2実施例による測定装置2と同様に、被検者の両踝の内側に接触する測定用電極17L,17Rを備えるが、被検者の体格の相違を考慮して、その測定用電極17L,17Rの高さが調整自在に構成されている。図17は電極高さ調整機構を備えた電極保持部20の概略縦断面図である。
【0085】
図17において、調整ツマミ201は外周面にネジ溝を切削した略円柱形状の軸体202に固着されており、該軸体202のネジ溝に螺合するネジ山が内周面に形成された電極保持体203の両側に測定用電極17L,17Rが取り付けられ、該測定用電極17L,17Rはカバー204に設けられた縦長の案内穴205を貫通して側方に現れている。これにより、調整ツマミ201が回動されると、軸体202の軸方向に沿って電極保持体203が上下動し、測定用電極17L,17Rはスライド移動する。したがって、被検者Bの踝の位置に応じて調整ツマミ201を適宜回動することによって、被検者の体格に拘わらず確実に踝に測定用電極17L,17Rを接触させることができる。
【0086】
更にまた、電極保持体203下面と本体部11上面との対向する位置に、対により構成される測距センサ206が設けられている。測距センサ206は両者の間の距離を測定可能なセンサでありさえすれば、例えば超音波、レーザ光などを利用した各種のセンサを用いることができる。また、上下方向の移動距離を調整ツマミ201の回転数に換算し、該回転数を機械的に計数することにより距離を算出するようにしてもよい。上述したように、被検者Bの踝に測定用電極17L,17Rが確実に接触するように高さ調整を行った場合、この測距センサ206による検出値は被検者の足裏から踝までの高さに対応した値となる。即ち、これは被検者の体格の一部の情報であるから、この情報から例えば身長や身体各部位の長さ等を推定し、その推定値を身体特定化情報として用いることができる。これにより、身体組成情報の推定精度が一段と高まるほか、例えば、測定に際して被検者に入力してもらうべき身体特定化情報の数を減らすことが可能であり、測定時の手間が軽減される。
【0087】
なお、本実施例(及び以下の実施例でも同様)のように踝の内側又は外側に接触する測定用電極17L,17Rにおいては、人体の踝部分の形状を考慮して、その密着性を高めるような形態とすることが好ましい。一例として、図39(A)に示すように、踝に当接する面を平坦にしたり、或いは、同図(B)に示すように、膨出した形状を有する踝に嵌合するように湾曲状の凹面としたりするとよい。これにより、押圧力が不充分でも高い密着性を得ることができる。
【0088】
図18は上記第3実施例の測定装置3の変形例の測定装置における電極保持部20の概略縦断面図、図19はこの測定装置の使用状態を示す図である。この測定装置では、調整ツマミ201の回動操作に伴って上下動する電極保持体203に保持板207が取り付けられ、保持板207に、測定用電極17Lと、該電極17Lの下方に距離d1だけ離間した位置に微弱なパワーの可視レーザ光を水平に出射するマーカ208が固着されている。これにより、調整ツマミ201を回動させると、測定用電極17Lとマーカ208とは距離d1を維持したままま上下動する。
【0089】
測定方法としては、図19に示すように、マーカ208からの出射光によって被検者Bの皮膚表面に現れるマーキングMがちょうど被検者Bの踝の内側に来るように調整ツマミ201で高さを調整する。すると、踝から距離d1だけ高い位置の脛部内側に測定用電極17L,17Rが接触する。これにより、常に被検者の踝から上に距離d1だけ離れた位置に測定用電極17L,17Rを接触させることができる。このような電極配置は上述した標準的な電極配置とは異なるものであるが、次のような特徴的な測定が可能である。
【0090】
即ち、上記のように踝から距離d1だけ高い位置に接触した測定用電極17L,17R間の電圧は、図2においてZLCL,ZLFL,ZRFL,ZRCLを直列接続したインピーダンスから両踝付近(厳密には上記距離d1に対応する部位)のインピーダンスを除外したインピーダンスに対応した値となる。一般に、踝はその断面積内での骨の占有割合が大きいため、上記のように円柱形状のモデルとして考える場合に誤差要因となり易い。そこで、この部位を除外することにより、円柱モデルをより厳密に適用することが可能となり、筋肉量などの身体組成情報を一層精度よく推定することができる。
【0091】
一方、測定用電極14L(又は14R)と測定用電極17L(又は17R)との間の電圧は、図2においてZLH(又はZRH)のインピーダンスに両踝付近(厳密には上記距離d1に対応する部位)のインピーダンスを加えたインピーダンスに対応した値となる。即ち、上記とは逆に、骨の占有割合が大きいような部位を測定しているため、骨量や骨密度などの骨に関する身体組成情報を一層精度よく推定することができる。
【0092】
次に本発明に係る立位型身体組成測定装置の実施例である第4乃至第8実施例の構成及び動作と、さらに別の変形例である第9乃至第11実施例の構成及び動作、について説明する。
【0093】
〔第4実施例〕
図20は第4実施例による立位型身体組成測定装置4の外観斜視図、図21は本測定装置4の使用状態を示す正面図である。この測定装置4は第3実施例による測定装置3のように、被検者Bの両踝の内側に接触する、高さ調整可能な測定用電極17L,17Rを備える上に、更に、同様の構成で高さ調整可能な、被検者の膝の内側に接触する測定用電極22L,22Rを備える。即ち、調整ツマミ201を回動させることにより測定用電極17L,17Rの高さを調整して被検者Bの踝の内側に接触させることができるとともに、調整ツマミ211を回動させることにより測定用電極22L,22Rの高さを調整して被検者Bの膝の内側に確実に接触させることができる。これにより、図1における電流供給点Pi3,Pi4と電圧測定点Pv11,Pv121,Pv5,Pv6,Pv7,Pv8とが確保される。
【0094】
なお、図示しないが、この第4実施例の測定装置4の電気系構成は、第2実施例の測定装置2において測定用電極が4個から6個に拡大されたものであって、測定すべき電位の数が増える。これにより、第2実施例の測定装置よりも身体組成情報の推定精度を高めることができる。
【0095】
この第4実施例の測定装置4の構成でも、膝の位置にマーキングを行い、該マーキング位置から上に所定距離d3だけ離れた大腿部内側に測定用電極22L,22Rを接触させる構成とすることができる。そのための構成を図22に示す。
【0096】
更にまた、上記第4実施例による測定装置は図38に示す測定装置4aのように変形することができる。即ち、操作表示パネル15を本体部11の上面ではなく、電極保持部20の上面に設けている。これにより、操作表示パネル15が被検者の目の位置に近づくので、表示が見易く、操作もし易くなる。
【0097】
〔第5実施例〕
図23は第5実施例による立位型身体組成測定装置5の外観斜視図である。この測定装置5は第4実施例による測定装置4のように、被検者の両踝の内側に接触する、高さ調整可能な測定用電極17L,17Rと、同じく高さ調整可能な、膝の内側に接触する測定用電極22L,22Rを備える上に、両大腿部の付け根に接触する測定用電極25L,25を備えている。即ち、電極保持部20の上には上下方向に伸縮自在の高さ調整部23を介挿して被検者が跨る座部24が設けられ、座部24の両側面には測定用電極25L,25Rが配置されている。これにより、図1における電流供給点Pi3,Pi4と電圧測定点Pv11,Pv12,Pv5,Pv6,Pv7,Pv8,Pv13とが確保される。
【0098】
高さ調整部23は、図24に内部構成を示すように、上下の保持体232、233をコイルばね234で連結し、その外側を蛇腹状のカバー231で被覆している。保持体232,233の対向する位置には測距センサ235が設けられ、両者の間隔を検出する。
【0099】
図25に示すように、被検者Bは座部24に跨った状態で両足を足位置決め部12L,12R上に置く。すると、被検者Bに押圧されて高さ調整部23のばね234が収縮し、ばね234の付勢力によって測定用電極25L,25Rは被検者Bの内股に密着する。また、測距センサ235の検出値により脚部の長さ(大腿長など)を算出することができるから、このセンサ235による測定値を身体特定化情報の一部である脚部の長さとして利用することができる。
【0100】
なお、図2で明らかななように、両測定用電極25L,25Rの間の身体部位には殆どインピーダンスが存在しないと看做すことができるため、第5実施例の測定装置5の座部24は図26に示すように変形した形態としても実質的に同様の精度で測定が行える。
【0101】
〔第6実施例〕
図27は第6実施例による立位型身体組成測定装置6の外観斜視図である。この測定装置6は第5実施例による測定装置5に類似しているが、測定用電極14L,14Rと測定用電極17L,17Rとの間、及び、測定用電極17L,17Rと測定用電極22L,22Rとの間にそれぞれ、上記第5実施例における高さ調整部23と同様の構成を有する高さ調整部26,27が備えられ、しかも、3つの高さ調整部23,26,27のばねは上からの押圧力に対して所定の比率で収縮するように定められている。この比率は、標準的な体格を有する被検者の、足裏から踝までの高さ、膝までの高さ、及び股下までの高さに応じて予め決められている。したがって、ごく特殊な体格を有する被検者を除けば、被検者が図25に示すように座部24に跨った状態で立位姿勢をとったとき、各高さ調整部23,26,27はそれぞれ所定の比率で収縮し、その結果、測定用電極17L,17Rは踝内側に確実に接触し、測定用電極22L,22Rは膝内側に確実に接触する。したがって、各測定用電極の高さを適切な位置にするような調整が不要になり、測定作業が省力化できる。
【0102】
また、上記第6実施例の測定装置は図40に示す測定装置6aのように変形することができる。即ち、操作表示パネル15を本体部11の上面ではなく、座部24の上面に設けている。これにより、操作表示パネル15が被検者の目の位置に近づくので、表示が見易く、操作もし易くなる。もちろん、同様の変形は上記第5実施例による測定装置に対しても行えることは言うまでもない。
【0103】
〔第7実施例〕
図28は第7実施例による立位型身体組成測定装置7の外観斜視図である。この測定装置7は、被検者の足裏のほか、踝と膝とに測定用電極14L,14R,17L,17R,22L,22Rを接触させるようにした点では上記第4実施例の測定装置4と同様であるが、測定用電極17L,17R,22L,22Rを、2つの回動軸281,282を有する屈折自在のZ字状のアーム28に設け、本体部11に形成した凹陥部11aにアーム28を収納可能としている。これにより、非使用には本体部11上面とほぼ同じ高さにアーム28を収納することができ、運搬が行い易く、収納スペースも確保し易い。また、アーム28の回動軸281,282は任意の位置で屈折状態を維持できる構成となっており、図29に示すように、被検者Bの踝と膝の位置に応じて適宜に屈折させ、測定用電極17L,17R,22L,22Rの接触位置を適切に定めることができる。
【0104】
また、アーム28を凹陥部11aに収納したときにごく近接又は当接する位置には、アーム収納検知用のスイッチ29が配設されており、このスイッチ29のオン/オフによりアーム28が収納された状態であるか、引き出された状態であるのかの検知が行えるように構成されている。アーム28が凹陥部11aに収納された状態では、被検者の足裏に接触する測定用電極14L,14Rのみが有効であるから、この電極14L,14R間の電圧を測定し、それにより算出したインピーダンスに基づいて下肢部の筋肉量などの推定を実行する。一方、スイッチ29によりアーム28の引き出しが検知された状態では、被検者の踝や膝に接触する測定用電極17L,17R,22L,22Rも有効であると判断できる。そこで、上記アーム収納時とは測定モードを変更し、測定用電極17L,17R,22L,22Rによる電圧測定を実行し、それによるインピーダンスから骨量や骨密度などの推定を実行する。このようにアーム28の状態を検知して、測定モードを適宜に切り換えることができる。
【0105】
なお、上記第7実施例の測定装置と同様の収納性は、上記他の実施例の測定装置にも適用することができる。図45〜図48は、上記第2実施例の測定装置に収納性を付加した例を示す図である。図45に示す測定装置2dでは、両面に測定用電極を設けた起立片16L,16Rをそれぞれ軸161L,161Rを中心に回動自在に設け、倒した状態では、本体部11に設けられた凹陥部11aL,11aR内に収まるように構成されている。そして、このように凹陥部11aL,11aR内に収納された状態では垂直上方を指向する測定用電極は踵の下に位置するようになっており(図46参照)、この測定用電極は踵下に接触する測定用電極14L,14Rとして機能する。一方、起立片16L,16Rをそれぞれ起立させた状態では、測定用電極は踝の内側に接触し、測定用電極17L,17Rとして機能する。また、上記のように、測定用電極の機能の切り替えは、磁気式等のスイッチ29による検出信号に基づいて行うことができる。この構成によれば、測定用電極が兼用できるため、安価なコストで高い機能の装置を提供することができる。
【0106】
図47に示す測定装置2eでは、測定用電極17L,17Rを設けた起立片16L,16Rを略コの字形状のパイプ体とし、それを本体部11の凹陥部11aL,11aRに収納可能な構成としている。この構成では、起立片16L,16Rを起立させたときに踝に接触する測定用電極17L,17Rと踵下に接触する測定用電極14L,14Rとを同時に使用することができ、上記と同様の収納性、可搬性も達成できる。もちろん、これ以外にも各種の形態が考え得る。
【0107】
〔第8実施例〕
図30は第8実施例による立位型身体組成測定装置8の外観斜視図である。これまで説明した上記各実施例の測定装置は脚部にのみ電極が接触するような構成であったが、この第8実施例以降の実施例による立位型身体組成測定装置では更に手に接触する電極を備える。
【0108】
即ち、図30において、踵裏、踝内側、膝内側にそれぞれ接触する測定用電極14L,14R,17L,17R,22L,22Rは第4実施例と同様に(但し高さ調整機能は有していない)電極保持部20に設けられており、該電極保持部20からT字状のアームバー31が延伸して設けられている。アームバー31の両端部にはグリップ状の測定用電極32L,32Rが設けられ、本体部11上に立位姿勢で載った被検者Bこのグリップを握ると、測定用電極32L,32Rが被検者の掌に接触する。これにより、図1におけるPv9,Pv10なる電圧測定点が確保される。上述したように、両脚部に電流が流れている場合には、体幹部や腕部のインピーダンスは殆ど無視することができ、電圧測定点Pv13とPv9、Pv13とPv10とをそれぞれ結ぶ線は、電圧を測定する上では単なる導線である看做せる。換言すれば、掌に電圧測定点を設定した場合と、股間部に電圧測定点を設定した場合とでは同じ測定条件であると看做すことができる。したがって、このような構成では、跨るという動作でなく単にグリップを握るという動作をとることによって、ほぼ同等の精度で測定を行うことができる。
【0109】
なお、左右の測定用電極32L,32Rは共通としてもよく、また、左右いずれか一方のみを配置してもよい。更にまた、上記測定用電極32L,32Rを通電用電極、つまりは図1における電流供給点Pi1,Pi2として使用し、手と足の間を貫通する電流を流すようにしても上記と同様の測定が可能である。それ以外に、測定用電極32L,32Rの一方を通電用電極、他方を測定用電極として使用してもよい。
【0110】
また、例えばアームバー31が前後方向に所定範囲で回動自在となっており、その回動位置に応じて膝や踝に接触する測定用電極14L,14R,22L,22Rが高さ方向に移動する構成としておくことにより、被検者自らが容易に測定用電極14L,14R,22L,22Rの位置を調整することができる。
【0111】
図31は第8実施例の変形例による立位型身体組成測定装置8aの使用状態を示す斜視図である。この測定装置8aでは、屈曲したストック状のバー50L,50Rが左右方向に所定範囲で回動自在に設けられており、その下部の水平延伸部に膝に接触する測定用電極22L,22Rが取り付けられ、垂直延伸部の上端にはグリップ状の測定用電極32L,32Rが設けられている。図示するように、被検者Bは両足位置決め部12L,12Rに両足を置き、測定用電極32L,32Rを握ってバー50L,50Rを内側に倒すように傾ける。すると、測定用電極22L,22Rがそれぞれ被検者Bの両膝の外側に接触する。また、膝を外側から軽く押圧することにより両膝が内側に締まり気味になると、踝の内側と測定用電極17L,17Rとの密着性が増すという利点がある。
【0112】
更に、図41は第8実施例の変形例による立位型身体組成測定装置8bの外観斜視図である。この測定装置8bでは、操作表示パネル15を本体部11の上面ではなく、アームバー31の両測定用電極32L,32Rの間に設けている。これにより、操作表示パネル15は被検者の視線のほぼ正面に位置するので、表示が見易く、操作もし易くなる。
【0113】
〔第9実施例〕
図42は第9実施例による立位型身体組成測定装置8cの外観斜視図である。この測定装置8cでは、上部で繋がった左右のバー50L,50Rの水平延伸部に、膝に接触する測定用電極22L,22Rが取り付けられている点は上記測定装置8aと類似しているが、本装置8cでは、バー50L,50R全体が上下方向に所定範囲でスライド移動自在に構成されており、バー50L,50Rが降下した状態では、測定用電極22L,22Rは被検者Bの踝の外側に接触できるようになっている。即ち、被検者Bの手動操作によるバー50L,50Rの上下移動によって、膝に接触するための測定用電極22L,22Rは踝に接触するための測定用17L,17Rとして機能する。本装置8cでは、測定の進行に伴い、表示や音声を通して被検者Bに対してバー50L,50Rの上下移動を指示し、その移動位置に応じて(例えばスイッチ等によりその位置を検出して)測定用電極22L,22Rによる測定値を膝に対応したものであるか、或いは踝に対応したものであるとして取り扱う。この構成では、測定に際して被検者の操作は若干面倒になるものの、測定用電極の数が少なくて済み、安価に装置を提供できるという利点がある。
【0114】
〔第10実施例〕
図43は第10実施例による立位型身体組成測定装置8dを用いた測定状態を示す斜視図、図44は本装置8dを収納した状態を示す外観斜視図である。この測定装置8dは、特に収納性や可搬性を考慮したものであって、掌に接触する測定用電極32L,32Rや膝の裏側に接触する測定用電極22L,22Rが設けられた支持体51は2つの水平な軸52,53を中心に回動する構成となっている。そのため、図44に示すように、非使用時には支持体51全体を折り畳んで、ほぼ本体部11と同じ程度の大きさに収めることができる。一方、使用時には、図43に示すように、被検者Bは本体部11上の所定位置に載った後、支持体51を引き上げればよい。引き上げることによって、測定用電極22L,22Rは前方へと移動しようとするから、膝裏への密着性も高まる。
【0115】
〔第11実施例〕
図32は第11実施例による立位型身体組成測定装置9による使用時の状態を示す斜視図である。この測定装置9は、体重計の機能を備えた本体部11に加えて、被検者Bが両手で把持する上肢測定ユニット40を備え、両者はケーブル41で接続されている。
【0116】
図33は上肢測定ユニット40の外観斜視図である。上肢測定ユニット40はその左右両端部が後方側に屈曲した上面略コの字形状の本体部42を有し、後方に指向した両端部には略円柱形状のグリップ部44L,44Rがそれぞれ設けられている。グリップ部44L,44Rの側周面の上部には通電用電極45L,45R、下部には測定用電極46L,46Rが離間して設けられ、本体部42の両屈曲個所の外側側面には他の測定用電極47L,47Rが設けられている。また、両測定用電極47L,47Rで挟まれる本体部42の中央部前面には、文字、数字、図形等を表示する液晶表示パネルから成る表示部43が設けられている。また、本体部42に操作用のスイッチを設けるようにしてもよい。
【0117】
測定時には、図32に示すように、被検者Bがグリップ部44L,44Rの周面上部手前に親指を掛けるとともに人差し指から小指までを向こう側に回すようにして両手で左右のグリップ部44L,44Rを握り、両腕をほぼ前方に真っ直ぐに伸張させる。すると、両手の親指全体と人差し指及び中指の腹付近が通電用電極45L,45Rに接触し、両手の掌が左右の測定用電極46L,46Rに接触し、更に両手の手首内側が左右の測定用電極47L,47Rに接触する。これにより、図1における電流供給点Pi1,Pi2と電圧測定点Pv1,Pv2,Pv9,Pv10が確保される。なお、通電用電極45L(及び45R)と測定用電極46L(及び46R)とは、互いにその機能を入れ替えても実質的に同等の性能を得ることができる。
【0118】
図36は第11実施例による測定装置9の電気系構成図である。この測定装置9では、両足裏のみならず、両手にも電流供給点が設けられるから、4個の通電用電極13L,13R,45L,45Rのうちの2個の電極を選択するため通電用電極切替部120bが設けられ、また、測定用電極切替部120aは、10個の測定用電極14L,14R,17L,17R,22L,22R,46L,46R,47L,47Rのうちの2個を選択する。この構成では、両手、又は片手と片足の通電用電極を選択して電流を供給することにより、両上肢部や、一方の上肢部、体幹部及び一方の下肢部を縦貫するように電流を流すことができる。したがって、下肢部のインピーダンスのみならず、上肢部や体幹部のインピーダンスを測定することが可能となる。また、電極を適宜選択することによって、手首、足首、下腿部などの細部のインピーダンスも測定することができる。そのため、被検者の身体全体の身体組成情報を算出する際にもその精度を一層向上させることができる。
【0119】
図34は第11実施例の変形例による測定装置9aの使用状態を示す斜視図であり、図35はこの測定装置9aに用いられるグリップ部の拡大図である。この測定装置9aでは、左右のグリップ部44L,44Rはそれぞれ独立に電極保持部20にケーブル41で接続されている。したがって、手首に接触する測定用電極はないものの、両腕を前に伸ばすような姿勢をとる必要はなく、両腕が胴部に接触しないように腋を開けた状態の立位姿勢で測定が行える。
【0120】
また、上記構成の立位型身体組成測定装置は、身体全体や身体の一部の生体組織に対して良好な影響を及ぼすような装置を組み込む形態とすることができる。図49はこのような装置の一例を示す図である。この例では、本体部11内に、上述したような測定を行う身体組成測定部300のほか、超音波振動板等の加振部301が内蔵されており、図示しない駆動回路からの駆動信号により加振部301が振動すると、本体部11の上面(例えば足位置決め部12L,12R)を通して被検者Bに機械的振動が伝播する。体重の掛かる足裏面から振動が与えられることにより、該振動は被検者の骨組織に良好な刺激を加えるため、骨組織を強化するのに有益である。したがって、本構成によれば、必要に応じて加振部301を作動させて骨組織の強化を図り、その効果を身体組成測定部300による測定の結果で確認することができる。また、機械的刺激以外に生体組織に対し良好な電気的刺激を与えるような装置を組み込んでもよい。
【0121】
ところで、踝や膝に接触する測定用電極17L,17R,22L,22Rの高さが調整可能であるような構成では問題ないが、これら電極の位置が固定されているような構成では、被検者の体格の相違によってこれら電極が所望の箇所に接触せず、その位置ずれに起因する測定誤差が生じるおそれがある。そこで、次のように、こうした位置ずれを補正する処理を組み込んでおくようにするとよい。
【0122】
測定位置ずれ補正処理には、入力情報として用いる被検者の身体特定化情報から推定した四肢細部の統計上の長さをパラメータとして利用することができる。そして、この推定長(La)と電極固定距離(Lb)との関係に基づいて、補正値を算出すればよい。一例として、図37に示すような、ずれ量(ΔL=La−Lb)と補正係数αの対応関係を予め求めて記憶させておく。そして、測定時に得たずれ量ΔLから補正係数αを求め、実際に測定により得たインピーダンスZxに対して補正係数αを乗じることによってインピーダンスZxを補正する。そして、この補正後のインピーダンスに基づいて身体組成情報を推算する。これにより、電極位置が固定されていても、被検者の体格の相違による誤差を軽減して精度の高い測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本発明の立位型身体組成測定装置で用いる測定方法に対応する人体のインピーダンス構成の近似モデル図。
【図2】図1の近似モデル図を実際の測定に適用する場合の簡略化したモデル図。
【図3】MRIで取得する身体部位の断面画像を示す概念図(a)及び身体部位の長さ方向に対応した各組織の面積分布図(b)。
【図4】本測定方法で利用する円柱形状の組成モデル(a)及び等価回路(b)。
【図5】第1実施例による立位型身体組成測定装置の上面外観図。
【図6】第1実施例による立位型身体組成測定装置の使用状態を示す図。
【図7】第1実施例による立位型身体組成測定装置の電気系構成図。
【図8】第1実施例による立位型身体組成測定装置で測定を行う際の手順を示すフローチャート。
【図9】第2実施例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図10】第2実施例による立位型身体組成測定装置の使用状態を示す拡大図。
【図11】第2実施例による立位型身体組成測定装置の電気系構成図。
【図12】第2実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図13】第2実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図14】図13に示す立位型身体組成測定装置の使用状態を示す拡大図。
【図15】第2実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図16】第3実施例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図17】図16に示す立位型身体組成測定装置における電極高さ調整機構を備えた電極保持部の概略縦断面図。
【図18】第3実施例の変形例による立位型身体組成測定装置における電極保持部の概略縦断面図。
【図19】図18に示す立位型身体組成測定装置の使用状態を示す拡大図。
【図20】第4実施例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図21】第4実施例による立位型身体組成測定装置の使用状態を示す正面図。
【図22】第4実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の使用状態を示す正面図。
【図23】第5実施例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図24】第5実施例による立位型身体組成測定装置における高さ調整部の概略内部構成図。
【図25】第5実施例による立位型身体組成測定装置の使用状態を示す図。
【図26】第5実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の一部外観斜視図。
【図27】第6実施例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図28】第7実施例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図29】第7実施例による立位型身体組成測定装置の使用状態を示す側面図。
【図30】第8実施例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図31】第11実施例による立位型身体組成測定装置による測定時の状態を示す図。
【図32】第11実施例による立位型身体組成測定装置の上肢測定ユニットの外観斜視図。
【図33】第11実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の使用状態を示す斜視図。
【図34】第11実施例の変形例による立位型身体組成測定装置を示す斜視図。
【図35】第11実施例の変形例による立位型身体組成測定装置に用いられるグリップ部の拡大図。
【図36】第11実施例による立位型身体組成測定装置の電気系構成図。
【図37】電極位置の補正処理の一例を説明するための図。
【図38】第4実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図39】第3実施例の立位型身体組成測定装置における測定用電極の変形例を示す外観平面図。
【図40】第6実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図41】第8実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図42】第9実施例による立位型身体組成測定装置の外観斜視図。
【図43】第10実施例による立位型身体組成測定装置を用いた測定状態を示す斜視図。
【図44】図43の測定装置を収納した状態を示す外観斜視図。
【図45】第2実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の上面図。
【図46】図45の測定装置を用いた測定状態を示す拡大図。
【図47】第2実施例の変形例による立位型身体組成測定装置の上面図。
【図48】図47の測定装置を用いた測定状態を示す拡大斜視図。
【図49】加振部を内蔵した立位型身体組成測定装置の正面図。
【符号の説明】
【0124】
11…本体部
11a…凹陥部
111…演算・制御部
112…電流源
113…差動増幅器
114…バンドパスフィルタ(BPF)
115…検波部
116…増幅器
117…アナログ−デジタル(A/D)変換器
118…電源部
119…体重計測部
120,120a…(測定用)電極選択部
120b…通電用電極切替部
13L,13R,45L,45R…通電用電極
14L,14R,17L,17R,22L,22R,25L,25R,32L,32R,46L,46R,47L,47R…測定用電極
15…操作表示パネル
151…操作部
152…表示部
16L,16R…起立片
18…段差部
20…電極保持部
201,211…調整ツマミ
202…軸体
203…電極保持体
204…カバー
205…案内穴
206…測距センサ
207…保持板
208…マーカ
23,26,27…高さ調整部
231…カバー
232…保持体
235…測距センサ
24…座部
28…アーム
281,282…回動軸
31…アームバー
40…上肢測定ユニット
41…ケーブル
42…本体部
43…表示部
44L,44R…グリップ部
50L,50R,51…バー
51…支持体
52…軸
300…身体組成測定部
301…加振部




 

 


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