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発明の名称 使い捨ておむつ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−202691(P2007−202691A)
公開日 平成19年8月16日(2007.8.16)
出願番号 特願2006−23340(P2006−23340)
出願日 平成18年1月31日(2006.1.31)
代理人 【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平
発明者 坂野 賀津士 / 杉山 勝彦
要約 課題
着用者の排泄した尿と便を確実に分離して吸収・保持させることができ、尿と便が混ざり合ってしまう事態を効果的に防止することが可能な使い捨ておむつを提供する。

解決手段
吸収体22と、トップシート18と、バックシート20と、便通過用開口部28aが形成されたスキンコンタクトシート24と、尿便分離壁を形成するための通気撥水性シート(尿便分離壁形成シート52)とを備え、尿便分離壁形成シート52は、その一端54がスキンコンタクトシート24の裏面側に接合されるとともに、その他端56がトップシート18の表面側に接合されており、折り畳み部58において、第1の仮止め部60が形成されている使い捨ておむつ1。
特許請求の範囲
【請求項1】
吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた使い捨ておむつであって、
前記トップシートの上部に配置され、便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されたスキンコンタクトシートと、前記スキンコンタクトシートと前記トップシートとの間の空間を前身頃側と後身頃側とに仕切る尿便分離壁を形成するための通気撥水性シート(尿便分離壁形成シート)とを更に備え、
前記尿便分離壁形成シートは、その一端が前記スキンコンタクトシートの裏面側に接合されるとともに、その他端が前記トップシートの表面側に接合されており、前記一端と前記他端との間に、前記尿便分離壁形成シートが複層に積重された折り畳み部が形成され、
前記折り畳み部において、複層に積重された前記尿便分離壁形成シートが相互に離間しないように仮止めされて第1の仮止め部が形成されている使い捨ておむつ。
【請求項2】
前記尿便分離壁形成シートは、前記他端が前記スキンコンタクトシートの裏面側に仮止めされて第2の仮止め部が形成されている請求項1に記載の使い捨ておむつ。
【請求項3】
前記第1の仮止め部は、前記尿便分離壁形成シートの一方の側縁部から他方の側縁部にかけて断続的に仮止めがなされたものである請求項1又は2に記載の使い捨ておむつ。
【請求項4】
前身頃と後身頃の対応する側縁部同士が接合されて、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されるとともに、前記ウエスト周り開口部と前記脚周り開口部との間の部分に配置される腹周り伸縮材を更に備えた請求項1〜3のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
【請求項5】
吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートと、前記トップシートの上部に配置され、便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されたスキンコンタクトシートと、前記スキンコンタクトシートと前記トップシートとの間の空間を前身頃側と後身頃側とに仕切る尿便分離壁を形成するための通気撥水性シート(尿便分離壁形成シート)とを備えた使い捨ておむつの製造方法であって、
前記尿便分離壁形成シートの一端と他端との間に折り畳み部を形成する工程と、
前記折り畳み部において、複層に積重されたシートが相互に離間しないように仮止めして第1の仮止め部が形成された仮止めシートを得る工程と、
前記スキンコンタクトシートの裏面側に前記仮止めシートの一端を接合し、前記トップシートの表面側に前記仮止めシートの他端を接合する工程を備えた使い捨ておむつの製造方法。
【請求項6】
前記仮止めシートの他端を前記スキンコンタクトシートの裏面側に仮止めして第2の仮止め部を形成した後、前記スキンコンタクトシートを前記トップシートの表面側に接合する請求項5に記載の使い捨ておむつの製造方法。
【請求項7】
前記第1の仮止め部を形成する際に、前記尿便分離壁形成シートの一方の側縁部から他方の側縁部にかけて断続的に仮止めを行う請求項5又は6に記載の使い捨ておむつの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収体、トップシート及びバックシートを備え、トップシートの上部に配置され、便を通過させ得る開口部が形成されたスキンコンタクトシートと、着用者の排泄した尿と便を個別に回収するための尿便分離壁を更に備えた使い捨ておむつに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、乳幼児用、或いは高齢者・障害者用のおむつとして、吸収体と、吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた使い捨ておむつが汎用されている。この使い捨ておむつは、トップシートの表面を着用者の肌に接するように宛がって使用することにより、着用者の排泄した尿はトップシートを透過して、吸収体によって吸収・保持されるとともに、防漏性に優れたバックシートによって、排泄物のおむつ外部への漏洩が防止されるというものである。
【0003】
しかしながら、前記のような構成の使い捨ておむつでは、尿についてはトップシートを透過するものの、便についてはその殆どがトップシートを透過せず、トップシート上に残存することになる。トップシート上に残存した便は、着用者の股下部や臀部に付着するため、煩瑣な払拭作業が必要となり、育児負担や介護負担を増大させる原因となる他、着用者のスキントラブルの原因ともなっていた。このような問題は、着用者の排泄した便が軟便であった場合等には、一層顕在化することになる。
【0004】
そこで、トップシートの上部に更にもう1枚のシート体(本明細書では、「スキンコンタクトシート」と称することにする)が配置された使い捨ておむつが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。これらの使い捨ておむつでは、スキンコンタクトシートに便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されており、その便通過用開口部を通過して着用者の排泄した便がトップシート上に落下するように構成されている。
【0005】
これらの使い捨ておむつでは、着用者の肌には、まずスキンコンタクトシートが接触するため、スキンコンタクトシートの下部に配置されるトップシートは着用者の肌と直接接触し難くなる。即ち、着用者の肌とトップシートとが離隔されることになる。また、トップシートと着用者の肌との間にスキンコンタクトシートという遮蔽層が介在していることにもなる。従って、たとえトップシート上に便が残存していたとしても、その便と着用者の肌とが直接接触する機会を大幅に減少させる効果を期待することができる。
【0006】
ところで、尿と便とが混ざるとアンモニアが発生し、このアンモニアが環境をアルカリ性にし、便中の酵素がアルカリ性雰囲気で強く活性化され、この酵素及びアンモニアによって皮膚の弱った部分が炎症を起こし、おむつかぶれが発生することが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0007】
そこで、特許文献2に記載の使い捨ておむつにおいては、トップシートや吸収体によっておむつの股下部に堰を形成し、或いは、おむつの股下部から後身頃側にかけて吸収体の厚みを薄くしてポケット部を形成する等の工夫を加えている。
【0008】
【特許文献1】実用新案登録第2559050号公報(段落0010、図2)
【特許文献2】特開2002−11044号公報(段落0044〜0046、図10〜図12)
【非特許文献1】山本一哉、皮膚臨床30、p.949〜956(1998年)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2に記載の使い捨ておむつでは、おむつの股下部に形成された堰によって、尿の後身頃側への移動及び便の前身頃側への移動が抑制される。また、おむつの股下部から後身頃側にかけて形成されたポケット部によって便の前身頃側への移動が抑制される。従って、着用者の排泄した尿と便とが混ざり難くなり、おむつかぶれを減少させる効果を期待することができる。
【0010】
しかしながら、特許文献2に記載の使い捨ておむつは、尿と便との混合をある程度は防止することができるものの、着用者の排泄した尿と便を確実に分離して吸収・保持させるというレベルにまでは至っておらず、尿と便が混ざり合ってしまう場合があるという問題があった。即ち、着用者の排泄した尿と便を確実に分離して吸収・保持させるという点においては十分に満足できるものではなく、未だ解決すべき課題を残すものであった。
【0011】
このように、現在のところ、尿と便との混合を有効に防止することができる使い捨ておむつは開示されておらず、そのような使い捨ておむつが切望されている。本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであって、着用者の排泄した尿と便を確実に分離して吸収・保持させることができ、尿と便が混ざり合ってしまう事態を効果的に防止することが可能な使い捨ておむつを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、前記のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、特許文献2に記載の使い捨ておむつは、形成された堰の上部に空間があるために、便が堰を乗り越えて前身頃側に移動してしまったり、また、通常、液透過性シート(親水性シート)で構成されるトップシートによって堰を形成していたために、堰を浸透して尿が後身頃側に染み出したりする場合があり、尿と便との分離効果が不十分になり易いという知見を得た。そして、スキンコンタクトシートとトップシートとの間の空間を前身頃側と後身頃側とに仕切る尿便分離壁を形成するための通気撥水性シート(尿便分離壁形成シート)を新たな構成部材として備えることによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下の使い捨ておむつが提供される。
【0013】
[1] 吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた使い捨ておむつであって、前記トップシートの上部に配置され、便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されたスキンコンタクトシートと、前記スキンコンタクトシートと前記トップシートとの間の空間を前身頃側と後身頃側とに仕切る尿便分離壁を形成するための通気撥水性シート(尿便分離壁形成シート)とを更に備え、前記尿便分離壁形成シートは、その一端が前記スキンコンタクトシートの裏面側に接合されるとともに、その他端が前記トップシートの表面側に接合されており、前記一端と前記他端との間に、前記尿便分離壁形成シートが複層に積重された折り畳み部が形成され、前記折り畳み部において、複層に積重された前記尿便分離壁形成シートが相互に離間しないように仮止めされて第1の仮止め部が形成されている使い捨ておむつ。
【0014】
[2] 前記尿便分離壁形成シートは、前記他端が前記スキンコンタクトシートの裏面側に仮止めされて第2の仮止め部が形成されている前記[1]に記載の使い捨ておむつ。
【0015】
[3] 前記第1の仮止め部は、前記尿便分離壁形成シートの一方の側縁部から他方の側縁部にかけて断続的に仮止めがなされたものである前記[1]又は[2]に記載の使い捨ておむつ。
【0016】
[4] 前身頃と後身頃の対応する側縁部同士が接合されて、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されるとともに、前記ウエスト周り開口部と前記脚周り開口部との間の部分に配置される腹周り伸縮材を更に備えた前記[1]〜[3]のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
【0017】
[5] 吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートと、前記トップシートの上部に配置され、便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されたスキンコンタクトシートと、前記スキンコンタクトシートと前記トップシートとの間の空間を前身頃側と後身頃側とに仕切る尿便分離壁を形成するための通気撥水性シート(尿便分離壁形成シート)とを備えた使い捨ておむつの製造方法であって、前記尿便分離壁形成シートの一端と他端との間に折り畳み部を形成する工程と、前記折り畳み部において、複層に積重されたシートが相互に離間しないように仮止めして第1の仮止め部が形成された仮止めシートを得る工程と、前記スキンコンタクトシートの裏面側に前記仮止めシートの一端を接合し、前記トップシートの表面側に前記仮止めシートの他端を接合する工程を備えた使い捨ておむつの製造方法。
【0018】
[6] 前記仮止めシートの他端を前記スキンコンタクトシートの裏面側に仮止めして第2の仮止め部を形成した後、前記スキンコンタクトシートを前記トップシートの表面側に接合する前記[5]に記載の使い捨ておむつの製造方法。
【0019】
[7] 前記第1の仮止め部を形成する際に、前記尿便分離壁形成シートの一方の側縁部から他方の側縁部にかけて断続的に仮止めを行う前記[5]又は[6]に記載の使い捨ておむつの製造方法。
【発明の効果】
【0020】
本発明の使い捨ておむつは、着用者の排泄した尿と便を確実に分離して吸収・保持させることができ、尿と便が混ざり合ってしまう事態を効果的に防止することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の使い捨ておむつを実施するための最良の形態について、2ピースタイプのパンツ型おむつを例として具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える使い捨ておむつを広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。なお、図4、図7及び図8については、作図の都合上、図面から開口部伸縮材、腹周り伸縮材及びウエスト周り伸縮材を捨象した形で作図を行った。
【0022】
なお、本明細書において「パンツ型おむつ」というときは、図1及び図2に示す使い捨ておむつ1のように、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部同士(側縁部2a,6a、側縁部2b,6b)を接合することによって、接合部8、一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12a,12bが形成され、予めパンツ型に構成されたおむつを意味するものとする。そして、「2ピースタイプ」とは、着用者の排泄物を吸収し、保持する機能(吸収・保持機能)を担う吸収性本体14が、着用者の身体を被包する機能(装着機能)を担う外装部材16から分離された別部材として構成されたタイプのおむつを意味するものとする。図3及び図4に示すように、吸収性本体14は吸収体22、トップシート18及びバックシート20を構成要素として備えた部材である。
【0023】
また、本明細書において、「前身頃」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の腹側(身体前方)を覆う部分、「股下部」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の股下を覆う部分、「後身頃」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の背側(身体後方)を覆う部分を意味するものとする。
【0024】
[1]本発明の使い捨ておむつの構成:
本発明の使い捨ておむつは、図1〜図4に示す使い捨ておむつ1のように、吸収体22と、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、液不透過性材料からなるバックシート20とを備えた使い捨ておむつであり、便を通過させ得る開口部(便通過用開口部28a)が形成されたスキンコンタクトシート24と、スキンコンタクトシート24とトップシート18との間の空間を前身頃2側と後身頃6側とに仕切る尿便分離壁を形成するための通気撥水性シート(尿便分離壁形成シート52)とを更に備え、尿便分離壁形成シート52は、その一端54がスキンコンタクトシート24の裏面側に接合されるとともに、その他端56がトップシート18の表面側に接合されており、一端54と他端56との間に、尿便分離壁形成シート52が複層に積重された折り畳み部58が形成され、折り畳み部58において、複層に積重された尿便分離壁形成シート52が相互に離間しないように仮止めされて第1の仮止め部60が形成されているものである。
【0025】
[1−1]スキンコンタクトシート:
スキンコンタクトシートは、着用者の肌とトップシートとを離隔するための部材であり、トップシートの上部に配置され、便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されたシート状部材である。このスキンコンタクトシートを備えることによって、着用者の肌には、まずスキンコンタクトシートが接触するため、スキンコンタクトシートの下部に配置されるトップシートは着用者の肌と直接接触し難くなる。即ち、着用者の肌とトップシートとが離隔されることになる。また、トップシートと着用者の肌との間にスキンコンタクトシートという遮蔽層が介在していることにもなる。従って、たとえトップシート上に便が残存していたとしても、その便と着用者の肌とが直接接触する機会を大幅に減少させる効果を奏する。
【0026】
スキンコンタクトシートを構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の樹脂からなる不織布、メッシュシート、フィルム等を用いることができる。中でも、肌触りが良好である点において、不織布を用いることが好ましい。これらの材料は、液透過性であっても、液不透過性であっても、撥水性であってもよい。但し、長時間着用した際にもさらっとした触感(ドライ性)を維持することができるという点において、撥水性の材料(撥水性の不織布等)であることが好ましい。
【0027】
スキンコンタクトシートには、着用者の排泄した便を通過させ得る開口部(便通過用開口部)が形成されている必要がある。このような構造とすることによって、着用者の排泄した便がスキンコンタクトシートを通過してトップシート上に落下することになり、便と着用者の肌とが直接接触する機会を大幅に減少させることが可能となる。
【0028】
開口部は便を通過させ得る形状である限り、その形状について特に制限はない。即ち、便を通過させ得る「開口部」には、円形開口部、楕円形開口部、菱形開口部等のいわゆる開口部(孔)の他、直線状スリット、十字状スリット、3本以上のスリットを交差させた星型スリット等のスリットも含まれる。中でも、おむつの前後方向(長手方向)を長軸方向とする楕円形開口部、或いは星型スリットが好ましい。楕円形開口部には、便がスキンコンタクトシートの開口部を通過し易いという利点があり、星型スリットには、一旦、スキンコンタクトシートの開口部を通過してトップシート上に落下した便が、再びスキンコンタクトシートの開口部から露出し、着用者の臀部を汚してしまうことを有効に防止することができるという利点がある。なお、孔やスリットのサイズについては、「便を通過させる」という機能を考慮した上で適宜決定すればよい。
【0029】
また、便通過用開口部としては、その前後方向の中心線から前側の領域(前側領域)の開口面積よりも中心線より後側の領域(後側領域)の開口面積の方が小さい形状に形成することが好ましく、便通過用開口部が前側領域に開口幅が最大となる部分(最大開口部)を有する形状に形成されていることが更に好ましい。このような形状とすることにより、スキンコンタクトシートを通過してトップシート上に落下した便が着用者の臀部、特に臀溝に付着してしまう事態を有効に防止することができる。一方、前側領域の開口面積は大きく保たれているため、便の通過を妨げることもない。
【0030】
例えば、図2に示す使い捨ておむつ1は、便通過用開口部28aが概ね碇型を呈しており、前側領域の一部に外縁が左右に張り出した部分を有する形状となっている。即ち、この張り出した部分が最大開口部であるから、使い捨ておむつ1は、便通過用開口部28aの前側領域の開口面積よりも後側領域の開口面積の方が小さい形状に形成されており、前側領域に最大開口部を有する形状に形成されている。なお、本明細書において「前後方向の中心線」というときは、便通過用開口部28aの前端と後端を結ぶ直線の中点からおむつの左右方向に延びる直線を意味するものとする。
【0031】
また、スキンコンタクトシートには、前記開口部より前身頃側に、尿通過用の開口部が形成されていてもよい。即ち、スキンコンタクトシートには、開口部として便通過用開口部及び尿通過用開口部が形成されていることが好ましい。
【0032】
前記のように尿通過用開口部を形成することによって、その開口部を通過させて着用者の排泄した尿をスキンコンタクトシートの内部に確実に流入させることが可能となり、スキンコンタクトシートを伝って尿が拡散し、おむつの脚周り開口部等からの横漏れを生ずる事態を有効に防止することができる。例えば、図2に示す使い捨ておむつ1は、スキンコンタクトシート24に開口部28として、概ね碇型の便通過用開口部28aに加えて、楕円形状の尿通過用開口部28bを更に形成した例である。この例では、便通過用開口部28aはおむつの股下部4に相当する部分に形成され、尿通過用開口部28bは便通過用開口部28aよりも前身頃2側の部分に形成されている。
【0033】
前記開口部にはその外縁に伸縮材(開口部伸縮材)を配置することが好ましい。開口部伸縮材を配置すると、スキンコンタクトシートに張力がかかるので、スキンコンタクトシートにコシを持たせることができる。従って、スキンコンタクトシートがへたってトップシート側に落ち込む事態を防止することができ、スキンコンタクトシートを着用者の肌に接触し易くさせるという利点がある。また、開口部伸縮材を配置すると、スキンコンタクトシートを収縮させ、トップシート、吸収体、バックシートは下側(外装部材側)に向かって撓ませる力を作用させることができる。従って、スキンコンタクトシートをトップシートから浮かせた状態を維持することができ、スキンコンタクトシートとトップシートとを確実に離隔させることが可能となる。更に、スキンコンタクトシートが収縮することによって、スキンコンタクトシートやトップシートと尿便分離壁となる通気撥水性シートとの間に空隙があった場合でもその空隙を埋めることができる。従って、スキンコンタクトシートとトップシートとの間の空間を確実に仕切ることが可能となる。
【0034】
開口部伸縮材としては、従来の使い捨ておむつで使用されてきた伸縮材を好適に用いることができる。具体的には、天然ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性材からなる糸ゴム、平ゴムの他、伸縮性ネット、伸縮性フィルム、伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)等を挙げることができる。
【0035】
開口部伸縮材の配置パターンは、前記効果を発揮し得るパターンである限り特に制限はないが、開口部に確実に伸縮力を作用させるため、開口部伸縮材が開口部の周縁を取り囲むようなパターンに配置されていることが好ましい。例えば、開口部の周縁を取り囲むように、円形、楕円形、菱形等のパターンで開口部伸縮材を配置すればよい。
【0036】
また、開口部伸縮材として2本の開口部伸縮材を用い、その2本の開口部伸縮材が開口部の前後の少なくとも1点で交差し、開口部の周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置されていることも好ましい形態の一つである。このようなパターンで開口部伸縮材を配置すると、開口部伸縮材をおむつの前後方向に向かって連続的に配置することが可能となるため、使い捨ておむつの連続的な製造が容易になるという利点があり好ましい。
【0037】
例えば、図2に示す使い捨ておむつ1は、開口部伸縮材30として2本の開口部伸縮材30a,30bを用い、その2本の開口部伸縮材30a,30bが便通過用開口部28aと尿通過用開口部28bの間の点Pで交差し、便通過用開口部28aと尿通過用開口部28bの周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置した例である。このようなパターンで開口部伸縮材30a,30bを配置すると、吸収性本体14が長手方向に向かって連続して配置されたような吸収性本体連続体を容易に製造することが可能となる。
【0038】
また、図2に示す使い捨ておむつ1は、股下部4の中央で開口部伸縮材30a,30bが交差する配置となっている。このような配置とすることにより、おむつの前身頃2側や後身頃6側よりも股下部4(即ち、点P近傍)において幅方向(おむつ左右方向)への伸縮力を大きく作用させることができる。従って、スキンコンタクトシート24の中でも比較的弛み易い、便通過用開口部28aと尿通過用開口部28bとの間の部分を着用者の肌に対してより密着させる効果がある。更に、図2に示す使い捨ておむつ1は、開口部伸縮材30a,30bが股下部4の中央の点P以外では交差しておらず、便通過用開口部28aの後身頃6側の周縁及び尿通過用開口部28bの前身頃2側の周縁が開放されたパターンに配置されている。このような配置とすることにより、スキンコンタクトシート24の前身頃2側や後身頃6側が着用者の肌に対して過度に密着しないため、通気性を確保するこことができる。従って、スキンコンタクトシートの当接による発汗が抑制され、汗に起因するムレやスキントラブルを効果的に防止することができる。
【0039】
前記のような開口部伸縮材は、スキンコンタクトシートに対して、接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールをはじめとする熱や超音波等による溶着であってもよい。
【0040】
開口部伸縮材は、開口部に十分な伸縮力を作用させるため、伸長状態で固定することが好ましい。例えば、開口部伸縮材が天然ゴムや合成ゴムである場合には、100〜400%の伸長状態で固定することが好ましく、200〜300%の伸長状態で固定することがより好ましい。このような範囲の伸長状態で固定することにより、開口部に十分な伸縮力を作用させ、かつ、開口部が必要以上に縮小されるのを防止することができる。
【0041】
開口部伸縮材の配置方法は特に限定されないが、例えば、図3に示す使い捨ておむつ1のように、スキンコンタクトシート24を2枚のシート材(アッパーシート24a、ライナーシート24b)を貼り合わせることにより構成し、アッパーシート24aとライナーシート24bの間に開口部伸縮材30a,30bを挟みこむように配置することが好ましい。このような配置方法を採用すると、必要最小限の伸縮材によりスキンコンタクトシートに伸縮力を付与することができるという効果を奏するため好ましい。
【0042】
図2及び図3に示す使い捨ておむつ1は、スキンコンタクトシート24としてトップシート18の表面全体を覆うような形状のものを用いている。但し、本発明の使い捨ておむつにおけるスキンコンタクトシートは、このようなものに限定されるわけではなく、トップシートの表面よりも上部に配置されるシート体であれば足りる。
【0043】
スキンコンタクトシートの固定方法としては、(1)図3に示す使い捨ておむつ1のように、立体ギャザー26a,26bを構成するシート材32a,32bとトップシート18(ないしはバックシート20)との貼り合わせ部分に挟み込むようにスキンコンタクトシート24を固定する方法、(2)立体ギャザーの内側の面であって、立体ギャザーの上端縁と下端縁(起立線)との間の部分にスキンコンタクトシートを固定する方法等を挙げることができる。また、立体ギャザーと接触させることなく、対となる立体ギャザーによって包囲された内側の領域にスキンコンタクトシートを固定してもよい。例えば、(3)立体ギャザーによって包囲された領域のうち、吸収性本体のトップシートとバックシートの貼り合わせ部分(いわゆるフラップ部)にスキンコンタクトシートを固定する方法等を挙げることができる。これらの方法の中では、着用者の肌に対してスキンコンタクトシートを密着させる効果が高いという点で、(1)の方法が好ましい。
【0044】
[1−2]尿便分離壁形成シート:
本明細書にいう「尿便分離壁形成シート」とは、スキンコンタクトシートと前記トップシートとの間の空間を前身頃側と後身頃側とに仕切る尿便分離壁を形成するためのシート状部材であり、通気撥水性シートから構成されるものである。この尿便分離壁形成シートによって、スキンコンタクトシートとトップシートの間の空間に、着用者の排泄した尿と便とを隔離するための部材である尿便分離壁を形成することができる。この尿便分離壁を備えることによって、スキンコンタクトシートとトップシートとの間の空間が尿便分離壁を境にして前身頃側と後身頃側とに仕切られ、前身頃側の空間に尿が、後身頃側の空間に便が誘導される。また、尿便分離壁形成シートは、通気撥水性シートで構成されているので、シートを透過して前身頃側に誘導された尿が後身頃側に染み出すこともない。従って、尿と便とが混ざり合うことを有効に防止することができ、尿と便が混ざり合ってしまうことに起因するおむつかぶれの発生が効果的に抑制される。
【0045】
本発明の使い捨ておむつにおいては、尿便分離壁形成シートが通気撥水性シートによって構成されている必要がある。通気撥水性シートは液体の透過性が低いため、尿や軟便が尿便分離壁から染み出して尿と便とが混ざり合ってしまう事態を有効に防止することが可能となる。なお、バックシートに用いられるような液不透過性シートによって尿便分離壁形成シートを構成することも考えられるが、プラスティックフィルム等の液不透過性シートを用いた場合には、(1)通気性を有しないため、ムレが発生し易い、(2)柔軟性や形状追従性に乏しいため、着用者の身体とのフィット性が低い、といった問題がある。また、スキンコンタクトシートの開口部から露出して着用者の身体に接触した場合に、(3)肌触りが悪く、表面に濡れた感触が残り易いという不具合を生ずるおそれもある。本発明の使い捨ておむつのように、尿便分離壁形成シートを通気撥水性シートによって構成することにより初めて前記のような不具合を防止しつつ、着用者の排泄した尿と便とを混ざり難くするという優れた効果を発揮させることが可能となる。
【0046】
尿便分離壁形成シートの構成材料としては、通気撥水性シート(通気性と撥水性を兼ね備えたシート状材料)、具体的には、スパンボンドやカードエンボス等の不織布を用いてもよいが、耐水圧が高いという理由から、SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)、SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド)等の不織布を用いることが好ましい。
【0047】
この尿便分離壁形成シートは、その一端をスキンコンタクトシートの裏面側に接合するとともに、その他端をトップシートの表面まで垂下させることによって、尿便分離壁を形成することができる。このように尿便分離壁形成シートの一端をスキンコンタクトシートに接合することによって、尿便分離壁上部の空間を通過して尿や便が移動することを防止することができる。また、尿便分離壁形成シートの他端はトップシートの表面側に接合されていることが必要である。尿便分離壁形成シートの他端をトップシートに接合することによって、尿便分離壁が位置ずれすることなく強固に固定されるため、スキンコンタクトシートとトップシートとの間の空間が前身頃側と後身頃側とに確実に仕切られる。
【0048】
例えば、図3及び図4に示す使い捨ておむつ1は、スキンコンタクトシート24を構成するライナーシート24bの裏面側(下面側)に、尿便分離壁48を構成する尿便分離壁形成シート52の一端を接合し、その他端をトップシート18の表面まで垂下させた上で、トップシート18の表面側(上面側)に接合した例である。この例では、尿便分離壁形成シート52の一端54は接合部62によってスキンコンタクトシート24の裏面側に、尿便分離壁形成シート52の他端56は接合部66によってトップシート18の表面側に接合されている。
【0049】
なお、本発明の使い捨ておむつにおいては、スキンコンタクトシートとトップシートとの間の空間が前身頃側と後身頃側とに仕切られていればよく、空間が完全に区分されていることを要しない。例えば、図3に示す使い捨ておむつ1においては、尿便分離壁を形成する尿便分離壁形成シート52の左右両側に空隙があり、空間46が前身頃側と後身頃側との間で連通しているが、このようなものも着用者の排泄した尿と便とを混ざり難くする効果があり、本発明の範囲に含まれる。即ち、おむつの着用時には吸収体22が断面U字状となるように変形するため、実用上、便や尿がこの空隙を通過することはなく、また、通常、排泄された尿は速やかに吸収体に吸収されるため、未吸収の尿が前記空隙を通過して後身頃側の空間に流入する可能性は殆どないからである。
【0050】
本発明の使い捨ておむつは、尿便分離壁形成シートによってトップシートの表面の一部が被覆されていることが好ましい。このような構成とすると、前身頃側の空間からトップシートを透過した尿が吸収体に吸収されることなく後身頃側に移動し、トップシートの表面から染み出したような場合にも尿と便が直接接触する事態を防止することができる。
【0051】
例えば、図3及び図4に示す使い捨ておむつ1は、尿便分離壁形成シート52の一端をスキンコンタクトシート24に接合させ、その尿便分離壁形成シート52をトップシート18の表面まで垂下させ、更にトップシート18の後身頃6側の表面の一部を被覆するように配置した例である。この例では、トップシート18の表面のうち、便通過用開口部28aの直下を含む一部分が尿便分離壁形成シート52によって被覆されている。
【0052】
本発明の使い捨ておむつにおいては、尿便分離壁が股下部に形成されるように、尿便分離壁形成シートを配置することが好ましく、尿便分離壁が着用者の会陰部に当接し得る部分に形成されるように、尿便分離壁形成シートを配置することが更に好ましい。このような部分に尿便分離壁を形成することにより、着用者が排泄した尿と便を確実に分離することが可能となる。例えば、図4に示す使い捨ておむつ1は、おむつの股下部4、より具体的には着用者の会陰部に当接し得る部分に尿便分離壁が形成されるように、尿便分離壁形成シート52を配置した例である。
【0053】
スキンコンタクトシートに便通過用開口部と尿通過用開口部という2つの開口部を形成した場合には、尿便分離壁を便通過用開口部と尿通過用開口部との間に形成されるように、尿便分離壁形成シートを配置することが好ましい。このような位置に尿便分離壁形成シートを配置することにより、便通過用開口部と尿通過用開口部との間に尿便分離壁を形成することができ、スキンコンタクトシートとトップシートとの間の空間を便通過用開口部に連通する空間と尿通過用開口部に連通する空間とに仕切ることができる。こうすることにより、着用者が排泄した尿と便を、より確実に分離することが可能となる。例えば、図4に示す使い捨ておむつ1は、便通過用開口部28aと尿通過用開口部28bとの間に、おむつの前身頃2側と後身頃6側を仕切る尿便分離壁が形成されるように、尿便分離壁形成シート52を配置した例である。
【0054】
本発明の使い捨ておむつにおいては、尿便分離壁形成シートは、その一端とその他端との間に、尿便分離壁形成シートが複層に積重された折り畳み部が形成されていることが必要である。折り畳み部を形成すると、尿便分離壁に上下方向に伸縮可能な襠を形成することができるため、尿便分離壁がスキンコンタクトシートの挙動を拘束することが少ない。従って、着用者の身体に対してスキンコンタクトシートをより密着させることが可能となる。
【0055】
折り畳み部の具体的な形状としては、少なくとも1箇所の折れ部が形成されていればよく、例えば、断面V字状(折れ部1箇所)、断面Z字状(折れ部2箇所)、断面M字状(折れ部3箇所)等の様々な形状を挙げることができる。例えば、図3及び図4に示す使い捨ておむつ1は、尿便分離壁形成シート52が断面Z字状となるように折り畳まれた上で、尿便分離壁形成シート52の一端がスキンコンタクトシートに、他端がトップシート18に接合されており、折り畳み部58の下面側については非接合の状態となっている例である。
【0056】
そして、本発明の使い捨ておむつは、折り畳み部において、複層に積重された尿便分離壁形成シートが相互に離間しないように仮止めされて第1の仮止め部が形成されていることが必要である。使い捨ておむつは、シート状部材の貼り合わせにより製造されることが多く、その製造に際しては、シート状部材がスムーズに送出されることが要求される。しかしながら、本発明の使い捨ておむつのように、折り畳み部を形成した場合、未処理の状態ではいくらきつく折り畳んだとしても、シートを送出する過程で、折り畳まれた尿便分離壁形成シートが相互に離間して広がってしまい、製造装置内部に引っかかる、或いは尿便分離壁形成シートがくしゃくしゃに折れた状態でトップシートに接合される等、製造トラブルの原因となる場合がある。本発明のように、折り畳み部を仮止めして第1の仮止め部が形成することによって、複層に積重された尿便分離壁形成シートが相互に離間することが抑制され、上記のようなトラブルが防止される。
【0057】
例えば、図3及び図4に示す使い捨ておむつ1は、尿便分離壁形成シート52の折り畳み部58において、複層に積重された尿便分離壁形成シート52が相互に離間しないように仮止めされて第1の仮止め部60が形成されている例である。この例では、第1の仮止め部60によって複層に積重された尿便分離壁形成シート52が固着されており、その尿便分離壁形成シート52が相互に離間することが防止されている。
【0058】
第1の仮止め部は、折り畳み部の離間を防止し、また、尿便分離壁形成シートとスキンコンタクトシートの固着が図れる限りにおいて、どのような形態で形成してもよい。例えば、図5は、尿便分離壁形成シート52の折り畳み部58において、尿便分離壁形成シート52の両側縁部に第1の仮止め部60を形成した例である。図5の例では、30mm幅の折り畳み部58が形成されており、その両側縁部に10mm間隔で3箇所ずつ、合計6箇所、第1の仮止め部60を形成している。
【0059】
但し、第1の仮止め部は、尿便分離壁形成シートの一方の側縁部から他方の側縁部にかけて断続的になされたものであることが好ましい。例えば、図6のように、尿便分離壁形成シート52の一方の側縁部から他方の側縁部にかけて断続的に第1の仮止め部60を形成した場合、第1の仮止め部60を尿便分離壁形成シート52の側縁部に対して位置決めする作業は不要となるため、第1の仮止め部60の位置ずれによって仮止めの効果が失われるといった問題が生じ難い。即ち、第1の仮止め部を形成する際の位置決め作業が不要となり、おむつの製造が容易になるとともに、確実に仮止めの効果を得ることができるという利点を有する。図6の例では、45°の傾斜がついた、1.5mm幅の短冊状の第1の仮止め部60を5mmピッチで断続的に形成している。
【0060】
また、本発明の使い捨ておむつは、尿便分離壁形成シートは、その他端がスキンコンタクトシートの裏面側に仮止めされて第2の仮止め部が形成されていることが好ましい。このような構造のおむつは、尿便分離壁形成シートをスキンコンタクトシートに対して仮止めにより固着させ、尿便分離壁形成シートが仮止めされたスキンコンタクトシートをトップシートに貼り合わせる等の方法で容易に製造することができる。この際、自由端部分があると、既に述べたような製造トラブルの原因となり得るが、本発明のように尿便分離壁形成シートの他端を仮止めして第2の仮止め部を形成することで尿便分離壁形成シートの自由端の部分はスキンコンタクトシートに固着される。従って、上記のような製造トラブルを未然に防止することができる。
【0061】
例えば、図3及び図4に示す使い捨ておむつ1は、スキンコンタクトシート24を構成するライナーシート24bの裏面側(下面側)に、尿便分離壁48を構成する尿便分離壁形成シート52の一端54を接合することに加え、その他端56を同じくスキンコンタクトシート24の裏面側に仮止めした例である。この例では、尿便分離壁形成シート52の他端56は第2の仮止め部64によってスキンコンタクトシート24の裏面側に固着されている。
【0062】
第1の仮止め部は、折り畳み部の離間を防止し、また、尿便分離壁形成シートとスキンコンタクトシートの固着が図れる限りにおいて、どのような形態で形成してもよい。例えば、図5は、尿便分離壁形成シート52の折り畳み部58において、尿便分離壁形成シート52の両側縁部に第1の仮止め部60を形成した例である。図5の例では、30mm幅の折り畳み部58が形成されており、その両側縁部に10mm間隔で3箇所ずつ、合計6箇所、第1の仮止め部60を形成している。
【0063】
但し、第1の仮止め部は、尿便分離壁形成シートの一方の側縁部から他方の側縁部にかけて断続的になされたものであることが好ましい。例えば、図6のように、尿便分離壁形成シート52の一方の側縁部から他方の側縁部にかけて断続的に第1の仮止め部60を形成した場合、第1の仮止め部60を尿便分離壁形成シート52の側縁部に対して位置決めする作業は不要となるため、第1の仮止め部60の位置ずれによって仮止めの効果が失われるといった問題が生じ難い。即ち、第1の仮止め部を形成する際の位置決め作業が不要となり、おむつの製造が容易になるとともに、確実に仮止めの効果を得ることができるという利点を有する。図6の例では、45°の傾斜がついた、1.5mm幅の短冊状の第1の仮止め部60を5mmピッチで断続的に形成している。
【0064】
なお、本明細書において、「仮止め」というときは、固着部分に対し90°方向に剥離力を加えた際に、容易に剥離可能な程度に固着されていることを意味する(この定義は、第1の仮止め部についても、第2の仮止め部についても適用される。)。即ち、本明細書にいう仮止めは、おむつの製造時において部材同士が離間しないように固着することを目的としてなされるものであるので、実際におむつを使用する際には自然に或いは極弱い力により剥離されるものであることが好ましい。仮止めの方法としては、テープ型おむつのテープファスナーを折り畳んだ状態で仮止めする方法等が知られており(例えば、特開平10−24066号公報、特開2002−159530号公報等)、これらの方法を本発明においても利用することができる。具体的には、ホットメルト接着剤による接着、熱エンボス加工や超音波溶着による極めて弱い溶着ないし圧着等の方法を挙げることができる。
【0065】
前記のように、仮止め部を形成した使い捨ておむつは、その仮止め部を人の手の力によって容易に剥離させることができる。例えば、図4に示す使い捨ておむつ1は、第1の仮止め部60及び第2の仮止め部64を剥離させることにより、図7に示すように断面Z字状の尿便分離壁48を形成することができる。この尿便分離壁48は、図8に示すように、尿便分離壁形成シート52の折り畳み部によって襠が形成されており、上下方向に伸縮することが可能である。従って、尿便分離壁48がスキンコンタクトシート24の挙動を拘束することが少なく、着用者の身体に対してスキンコンタクトシート24をより密着させることが可能となる。
【0066】
[1−3]吸収体:
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
【0067】
吸収体を構成する吸収性材料としては、使い捨ておむつ、その他の吸収性物品に通常使用される従来公知の吸収性材料、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、「SAP」と記す)、親水性シート等を挙げることができる。フラッフパルプとしては木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものを、SAPとしてはポリアクリル酸ナトリウムを、親水性シートとしてはティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を用いることが好ましい。
【0068】
これらの吸収性材料は、通常、単層ないしは複層のマット状として用いられる。この際、前記の吸収性材料のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、フラッフパルプ100質量部に対して、10〜500質量部程度のSAPを併用したものが好ましい。この際、SAPはフラッフパルプの各マット中に均一に混合されていてもよいし、複層のフラッフパルプの層間に層状に配置されていてもよい。
【0069】
吸収体は、トップシートとバックシートの間の少なくとも一部に介装されることが好ましい。通常、吸収体は、トップシートとバックシートの間に挟み込まれ、その周縁部が封着されることによって、トップシートとバックシートとの間に介装される。従って、吸収体の周縁部にはトップシートとバックシートの間に吸収体が介装されていないフラップ部が形成されることになる。
【0070】
吸収体は、その全体が親水性シートによって包み込まれていることが好ましい。このような構成は、吸収体からSAPが漏洩することを防止し、吸収体に形状安定性を付与することができるという利点がある。
【0071】
吸収体の形状については特に制限はないが、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品において使用される形状、例えば、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等を挙げることができる。
【0072】
[1−4]トップシート:
トップシートは、吸収体の上面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その下面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、少なくとも一部(その全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。
【0073】
トップシートを構成する液透過性材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
【0074】
トップシートは単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。例えば、後述するテープ型おむつにおいては、おむつの中央部には液透過性材料からなるトップシート(センターシート)を配置し、おむつのサイドフラップ部分には撥水性材料からなるトップシート(サイドシート)を配置する形態がよく利用される。
【0075】
[1−5]バックシート:
バックシートは、吸収体の下面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
【0076】
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができ、中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、おむつ内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
【0077】
なお、バックシートには、その外表面側にシート材(カバーシート)を貼り合わせてもよい。このカバーシートは、バックシートを補強し、バックシートの手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。
【0078】
カバーシートを構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる乾式不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。
【0079】
[1−6]吸収性本体:
2ピースタイプのパンツ型おむつにおいては、トップシート、バックシート及び吸収体を、吸収・保持機能を担う「吸収性本体」という一つの部材として構成し、これとは別個に製造された外装部材と接合することにより使い捨ておむつを構成する。この吸収性本体は、吸収体の上面側にトップシート、下面側にバックシートが配置されたものであり、トップシートとバックシートとの間に吸収体が介装された構造となっている。例えば、図3及び図4に示す使い捨ておむつ1は、トップシート18とバックシート20の間に吸収体22を挟みこみ、吸収体22の周縁部を封着することによって、トップシート18とバックシート20との間に吸収体22が介装された構造の吸収性本体14を構成した例である。
【0080】
吸収性本体は、少なくともおむつの股下部をカバーするサイズに構成される。但し、漏れ防止の効果を確実なものとするため、股下部のみならず前身頃や後身頃の一部をもカバーする大きさに構成することが好ましい。吸収性本体は、例えばホットメルト接着剤等を用いて、外装部材に対して固定することができる。
【0081】
[1−7]外装部材:
外装部材は、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成するシート状の部材である。
【0082】
2ピースタイプのパンツ型おむつでは、着用者の排泄物を吸収し、保持する吸収・保持機能については、専ら吸収性本体が果たすことになるので、外装部材を構成する材料として液不透過性材料を用いる必要はない。外装部材を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂からなる合成繊維によって構成された不織布等を挙げることができる。
【0083】
そして、外装部材は、脚周り伸縮材等を挟み込んだ状態で固定するために、2枚以上の不織布を貼り合わせて構成されることが多い。例えば、図1及び図2に示す使い捨ておむつ1は、外装部材16を2枚の不織布から構成し、その2枚の不織布の間に脚周り伸縮材40、ウエスト周り伸縮材42及び腹周り伸縮材44を挟み込み固定した例である。
【0084】
[1−8]各種伸縮材:
パンツ型の使い捨ておむつにおいては、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが一般的であり、更に腹周り伸縮材を配置することが好ましい。
【0085】
脚周り伸縮材は、脚周り開口部に沿って配置される伸縮材である。この脚周り伸縮材を配置することによって、脚周り開口部に伸縮性に富むギャザー(レグギャザー)を形成することができる。従って、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。
【0086】
ウエスト周り伸縮材は、ウエスト周り開口部に沿って配置される伸縮材である。ウエスト周り伸縮材を配置することによって、ウエスト開口部に伸縮性に富むギャザー(ウエストギャザー)を形成することができる。このウエストギャザーにより、ウエスト周りに隙間が形成され難くなり、ウエスト周りからの尿漏れを防止することができる他、着用者へのおむつのフィット性が良好となり、おむつのずり下がりが防止される。
【0087】
腹周り伸縮材は、ウエスト周り開口部と脚周り開口部との間の部分(即ち、着用者の腹周りに相当する部分)に配置される伸縮材である。腹周り伸縮材を配置することによって、着用者の腹周りに伸縮性に富むタミーギャザーを形成することができる。このタミーギャザーは、ウエストギャザーと相俟って、おむつのフィット性やずり下がり防止効果を一層優れたものとすることができる。また、スキンコンタクトシートを着用者の股下部に確実に押し当てることが可能となり、スキンコンタクトシートの位置ずれを効果的に防止すすることができる。
【0088】
なお、図1及び図2に示す使い捨ておむつ1は、脚周り開口部12a,12bの周縁には複数本の脚周り伸縮材40を配置し、ウエスト周り開口部10の周縁にはウエスト周り開口部10を取り囲むように複数本のウエスト周り伸縮材42を配置し、更に、ウエスト周り開口部10と脚周り開口部12a,12bとの間の部分(即ち、着用者の腹周りに相当する部分)には、着用者の腹周りを取り囲むように複数本の腹周り伸縮材44を配置した例である。
【0089】
これらの伸縮材については、既に述べた開口部伸縮材と同様の構成を採用することができる。そして、ギャザーの収縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を決定すればよい。
【0090】
[1−9]立体ギャザー:
着用者の排泄した尿の横漏れを防止するため、立体ギャザーを有してもよい。立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。このような立体ギャザーを形成することにより、スキンコンタクトシートの上に尿が排泄され、スキンコンタクトシートを伝って尿が拡散してしまった場合でも、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
【0091】
立体ギャザーの構成は、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品に使用される構成を採用することができる。例えば、通気撥水性シートの一部に伸縮材(立体ギャザー伸縮材)を配置し、その立体ギャザー伸縮材によってシート材にギャザー(襞)を形成したもの等を好適に用いることができる。
【0092】
図2及び図3に示す使い捨ておむつ1は、トップシート18やバックシート20とは全く別個のシート材32a,32bを、吸収性本体14の両側縁部に貼り合わせ、起立線38から立体的に起立可能な構造とすることにより、1対の立体ギャザー26a,26bを形成した例である。この例では、シート材32a,32bの端部(立体ギャザー26a,26bの上端縁34に相当する側の端部)を折り返し、その折り返し部分に2本の立体ギャザー伸縮材36a,36bないしは立体ギャザー伸縮材36c,36dを挟み込むように配置している。
【0093】
[2]製造方法:
以下、本発明の使い捨ておむつを製造する方法の一例を、図1〜図4に示す使い捨ておむつ1(2ピースタイプのパンツ型おむつ)を製造する場合の例により説明する。
【0094】
[2−1]吸収性本体の製造:
バックシート20の上面に、親水性シートに包まれた吸収体22を配置し、更にその上面にトップシート18を配置する。次いで、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように封着することによって吸収性本体14を得る。
【0095】
[2−2]尿便分離壁形成シートの仮止め:
尿便分離壁48となる尿便分離壁形成シート52の一端に折り畳み部58を形成する。この折り畳み部58はホットメルト接着剤を用いた接着によって、複層に積重された尿便分離壁形成シート52が相互に離間しないように仮止めする。この仮止めによって仮止め部60が形成される。
【0096】
[2−3]スキンコンタクトシートの製造:
ライナーシート24bの上面に、2本の開口部伸縮材30a,30bを所定のパターンに配置しつつ、アッパーシート24aを貼り合わせる。この際、2本の開口部伸縮材30a,30bは、後に形成される便通過用開口部28a及び尿通過用開口部28bの間の点Pで交差し、便通過用開口部28aと尿通過用開口部28bの周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置する。
【0097】
次いで、貼り合わされたライナーシート24bとアッパーシート24aに、便通過用開口部28a及び尿通過用開口部28bを形成する。こうすることによって、2本の開口部伸縮材30a,30bが便通過用開口部28aと尿通過用開口部28bの間の点Pで交差し、便通過用開口部28aと尿通過用開口部28bの周縁の一部を取り囲むようなパターンに配置された2層構造のスキンコンタクトシート24を得る。
【0098】
[2−4]スキンコンタクトシートへの尿便分離壁形成シートの接合及び仮止め:
図9に示すように、折り畳み部を仮止めして第1の仮止め部60を形成した尿便分離壁形成シート52(仮止めシート70)の一端54をスキンコンタクトシート24の裏面側に接合する。図9の例では、ホットメルト接着剤を用いた接着により、尿便分離壁形成シート52(仮止めシート70)とライナーシート24bとを接合しており、この接合によって接合部62が形成されている。
【0099】
次いで、図9に示すように、尿便分離壁形成シート52(仮止めシート70)の他端56をスキンコンタクトシート24の裏面側に仮止めして第2の仮止め部64を形成する。図10の例では、ホットメルト接着剤を用いた接着によって、尿便分離壁形成シート52(仮止めシート70)とスキンコンタクトシート24が相互に離間しないように仮止めされている。この仮止めによって第2の仮止め部64が形成される。
【0100】
[2−5]立体ギャザーの製造:
シート材32a(32b)の一方の端部を折り返し、その折り返し部分に、2本の立体ギャザー伸縮材36a、36b(36c,36d)を挟み込んだ状態で貼り合わせることによって、立体ギャザー26a(26b)を得る。
【0101】
[2−6]吸収性本体へのスキンコンタクトシート等の付設:
図10に示すように、吸収性本体を構成するトップシート18の表面側に、尿便分離壁形成シート52が接合及び仮止めされたスキンコンタクトシート24を貼り合わせる。この際、スキンコンタクトシート24は、接合部68によってトップシート18の表面側に接合される。その後、図3に示すように、吸収性本体14とスキンコンタクトシート24(ライナーシート24b)の側縁を挟み込むように、立体ギャザー26a,26bを貼り合わせる。
【0102】
[2−7]外装部材の製造:
まず、外装部材16となる不織布を2枚用意し、このうちの1枚の不織布の上面に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40を配置し接着固定する。そして、この上面に、更にもう1枚の不織布を積層し固定することにより、2枚の不織布の間に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40が介装された外装部材16を得る。
【0103】
[2−8]使い捨ておむつの製造:
外装部材16の股下部近傍に、吸収性本体14を配置し固定する。次いで、吸収性本体14を内側にして、前身頃2と後身頃6とを合わせるように二つ折りにし、前身頃2と後身頃6とをヒートシール等の手段により接合し、接合部8を形成することによって、図1〜図4に示す使い捨ておむつ1を製造することができる。
【0104】
[3]本発明の適用対象:
本発明の使い捨ておむつの適用対象は、前記2ピースタイプのパンツ型おむつに限られるものではなく、例えば、1ピースタイプのパンツ型おむつやテープ型おむつにも適用することができる。即ち、これらの使い捨ておむつにおいても、トップシートの表面よりも上部にスキンコンタクトシートを配置し、通気撥水性シートによって構成された尿便分離壁形成シートを配置することにより、尿便分離壁を形成することが可能となり、本発明の使い捨ておむつの効果を享受することができる。
【0105】
なお、「1ピースタイプ」とは、2ピースタイプと同様に、トップシート、バックシート、吸収体を備えているが、吸収・保持機能を担う吸収体がトップシートとバックシートの間に介装(内蔵)され、装着機能を担うトップシート及び/又はバックシートと一体的に構成されたタイプのおむつを意味するものとする。
【0106】
また、「テープ型おむつ」とは、トップシートと、バックシートと、両シートの間の少なくとも一部に介装された吸収体と、装着用のテープファスナーとを備え、テープファスナーによっておむつの前身頃と後身頃とを相互に固定し得る使い捨ておむつを意味するものとする。「テープ型おむつ」にも、パンツ型おむつと同様に「1ピースタイプ」と「2ピースタイプ」が存在するが、本発明の使い捨ておむつはいずれのタイプのテープ型おむつにも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明の使い捨ておむつは、乳幼児用、或いは介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用のおむつとして好適に利用することができる。そして、本発明の使い捨ておむつは、尿と便とが混ざり合うことを有効に防止することができ、尿と便が混ざり合ってしまうことに起因するおむつかぶれの発生が効果的に抑制されるので、肌が弱くスキントラブルが多い、乳幼児用の使い捨ておむつとして特に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の使い捨ておむつの一の実施形態を示す概略斜視図であり、おむつの前方から見た状態を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の使い捨ておむつの一の実施形態を示す平面図であり、図1に示す使い捨ておむつを展開し、おむつの吸収性本体側から見た状態を示す平面図である。
【図3】本発明の使い捨ておむつの一の実施形態を示す概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをX−X’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図4】本発明の使い捨ておむつの一の実施形態を示す概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをY−Y’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図5】尿便分離壁形成シートの折り畳み部を仮止めした一の実施形態を示す平面図である。
【図6】尿便分離壁形成シートの折り畳み部を仮止めした別の実施形態を示す平面図である。
【図7】本発明の使い捨ておむつの一の使用状態を示す概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをY−Y’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図8】本発明の使い捨ておむつの一の使用状態を示す概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをY−Y’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図9】尿便分離壁形成シートが接合及び仮止めされたスキンコンタクトシートの一の実施形態を示す平面図である。
【図10】尿便分離壁形成シート及びスキンコンタクトシートが接合されたトップシートの一の実施形態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0109】
1:使い捨ておむつ、2:前身頃、2a,2b:側縁部、4:股下部、6:後身頃、6a,6b:側縁部、8:接合部、10:ウエスト周り開口部、12,12a,12b:脚周り開口部、14:吸収性本体、16:外装部材、18:トップシート、20:バックシート、22:吸収体、24:スキンコンタクトシート、24a:アッパーシート、24b:ライナーシート、26,26a,26b:立体ギャザー、28:開口部、30:開口部伸縮材、32,32a,32b:シート材、34:上端縁、36,36a,36b,36c,36d:立体ギャザー伸縮材、38:起立線、40:脚周り伸縮材、42:ウエスト周り伸縮材、44:腹周り伸縮材、46:空間、48:尿便分離壁、52:尿便分離壁形成シート、54:一端、56:他端、58:折り畳み部、60:第1の仮止め部、62:接合部、64:第2の仮止め部、66,68:接合部、70:仮止めシート、P:点。




 

 


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