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発明の名称 血糖値上昇抑制剤
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−91614(P2007−91614A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−280852(P2005−280852)
出願日 平成17年9月27日(2005.9.27)
代理人
発明者 築山 宗央 / 武田 倫子 / 安田 陽一
要約 課題
本発明は、優れた血糖値上昇抑制作用を有する天然由体の有効成分を見出し、血糖値上昇抑制剤として提供することを目的とする。

解決手段
ローヤルゼリーを超臨界流体及び/又は亜臨界流体により抽出して得られる抽出物を血糖値上昇抑制剤として用いる。また、ローヤルゼリーを超臨界流体及び/又は亜臨界流体により抽出して得られる抽出物を血糖値上昇抑制剤として食品等の組成物に配合することにより、糖尿病の予防や改善に有効な血糖値上昇抑制用組成物を提供することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
ローヤルゼリーを超臨界流体及び/又は亜臨界流体により抽出して得られる抽出物を有効成分とする血糖値上昇抑制剤。
【請求項2】
ローヤルゼリーを超臨界流体及び/又は亜臨界流体により抽出して得られる抽出物を有効成分とする血糖値上昇抑制用食品。
【請求項3】
ローヤルゼリーを超臨界流体及び/又は亜臨界流体により抽出して得られる抽出物を配合する機能性食品。
【請求項4】
ローヤルゼリーを超臨界流体及び/又は亜臨界流体により抽出して血糖値上昇抑制物質を得る方法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、血糖値上昇抑制剤に関する。さらに詳しくは、ローヤルゼリーを超臨界流体及び/又は亜臨界流体により抽出して得られる抽出物を有効成分とする血糖値上昇抑制剤に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病、脳卒中、心臓病、高血圧、高脂血症、肥満などが生活習慣病として知られている。その中でも糖尿病は、高脂血症や高血圧などの他の生活習慣病を悪化させる原因となる疾患であり、その予防や治療は非常に重要であると考えられる。糖尿病には、膵臓のβ細胞というインスリンを作る細胞が破壊され、体内のインスリンの量が絶対的に足りなくなって起こる1型糖尿病とインスリンの出る量が少ないことや細胞のインスリン感受性の低下によりブドウ糖がうまく取り入れられなくなって起こる2型糖尿病があり、わが国の糖尿病の95%以上は2型糖尿病であることが知られている。このため、糖尿病の予防や治療を目的とした血糖値上昇抑制成分の検討が従来なされている。これまでに報告されている血糖値上昇抑制成分としては、ヒドロキシプロリン(特許文献1参照)、植物性蛋白質又は動物性蛋白質を加水分解して得られる加水分解物(特許文献2参照)、ヌクレオチド、ヌクレオシド、及び核酸由来の塩基(特許文献3参照)等が挙げられる。
【0003】
【特許文献1】特開平9−104624号公報
【特許文献2】特開平9−65836号公報
【特許文献3】特開平8−289783号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の通り、糖尿病の予防や治療は健康を維持する上で非常に重要であるため、本発明者等は、血糖値上昇抑制作用を有し、糖尿病の予防や治療に利用できる天然由来を見出すことを目的として、種々の検討を行った。その結果、ローヤルゼリーを超臨界流体及び/又は亜臨界流体により抽出して得られる抽出物に優れた血糖値上昇抑制作用を見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成させるに至った。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明は、ローヤルゼリーを超臨界流体及び/又は亜臨界流体により抽出して得られる抽出物を有効成分とする血糖値上昇抑制剤に関するものであり、血糖値上昇抑制作用を有するローヤルゼリーの超臨界(亜臨界)抽出物を用いることにより、糖尿病の予防や改善を図るものである。
【0006】
また、本発明のローヤルゼリーの超臨界(亜臨界)抽出物は、天然由来で安全性の高い成分であるため、食品等の組成物に配合することが可能であり、これにより血糖値上昇抑制用食品等の組成物を得ることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、優れた効果を有する血糖値上昇抑制剤を得ることができる。また、この血糖値上昇抑制剤を食品等の組成物に配合することにより、血糖値上昇抑制作用を有する食品等の組成物を得ることができる。これらの血糖値上昇抑制剤や血糖値上昇抑制用食品は、糖尿病の予防や改善のために利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ローヤルゼリーは、ミツバチの女王蜂分化を起こさせる物質として既に知られており、滋養健康食品や化粧品の原料としても用いられている。生のローヤルゼリーは、品質の劣化が著しく保存が極めて困難であるなどの理由から、ローヤルゼリーを凍結乾燥した粉末ローヤルゼリーや蛋白質分解酵素で処理した酵素処理ローヤルゼリー等も提供されている。
【0009】
本発明の出発原料となるローヤルゼリーは、生ローヤルゼリー、粉末ローヤルゼリー、酵素処理ローヤルゼリーのいずれであってもよいが、超臨界あるいは亜臨界による抽出効率や原料としての取り扱いの点から、凍結乾燥した粉末ローヤルゼリーを用いることが望ましい。
【0010】
ローヤルゼリーを超臨界流体及び/又は亜臨界流体により抽出して得られる抽出物(以下、ローヤルゼリー超臨界抽出物とする)を得るには、超臨界抽出装置を用いた超臨界流体抽出法又は亜臨界流体抽出法を用いる。
【0011】
図1は、本発明に使用する超臨界抽出装置のフローシートである。はじめに、二酸化炭素をボンベ(1)から液化二酸化炭素注入ポンプ(3)に供給し加圧した後、熱交換器(6)で所定の温度に調節する。熱交換器によって所定の温度となった超臨界流体又は亜臨界流体は、抽出槽(7)に供給し、抽出を終了した超臨界流体又は亜臨界流体は、圧力調製弁(V4)によって減圧されて、分離槽(9)に供給される。エントレーナは、必要に応じてエントレーナ注入ポンプ(5)によってエントレーナ貯槽(4)から、超臨界流体又は亜臨界流体中に供給する。分離槽で抽出物を分離した二酸化炭素は、分離槽出口(11)からそのまま大気に放出或は、回収して循環使用される。
【0012】
超臨界流体抽出法又は亜臨界流体抽出法で用いる抽出剤には特に制限はなく、例えば、水、二酸化炭素、エチレン、プロピレン、エタン、プロパン、一酸化二窒素、クロロジフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、キセノン、アンモニア、メタノール、エタノールなどを使用することができるが、最終製品が食品、医薬品、または医薬部外品であるときには、安全性、製品への混入による毒性などを考慮すると、二酸化炭素を使用することが好ましい。抽出圧力は、使用する抽出剤の臨界圧力に応じて適宜選定することができるが、通常は3〜70MPaであることが好ましく、特に二酸化炭素を使用するときは4〜60MPaが好ましく、最も好ましくは5〜40MPaである。
【0013】
抽出温度は、使用する抽出剤の臨界温度に応じて適宜選定することができるが、通常は10〜700℃が好ましく、特に抽出剤として二酸化炭素を使用するときは10〜200℃が好ましく、最も好ましくは20〜100℃である。
【0014】
また、抽出剤の溶解度を向上させるためにエントレーナを用いることもできる。エントレーナとしては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン等の溶媒が挙げられるが、特に限定されない。
【0015】
前記ローヤルゼリー超臨界抽出物は、そのままでも使用することができるが、濃縮、乾固した物を水や極性溶媒に再度溶解して使用することもでき、これらの生理作用を損なわない範囲で脱色、脱臭、脱塩等の精製処理やカラムクロマトグラフィー等による分画処理を行った後に用いることもできる。さらに、ローヤルゼリーの前記抽出物やその処理物及び分画物は、各処理及び分画後に凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることもできる。
【0016】
ローヤルゼリー超臨界抽出物は、優れた血糖値上昇抑制作用を有し、血糖値上昇抑制剤として用いることができる。
【0017】
また、ローヤルゼリー超臨界抽出物は、経口・非経口を問わず食品、医薬品、医薬部外品、化粧品等の種々の組成物に配合することが可能であるが、安全性や使用性の点から食品に配合するのが好ましい。ローヤルゼリー超臨界抽出物を配合した食品は、血糖値上昇抑制用食品として利用することができる。
【0018】
ローヤルゼリー超臨界抽出物を配合する組成物の剤型は任意であるが、皮膚外用剤の場合には、ローションなどの可溶化系、クリームや乳液などの乳化系、カラミンローション等の分散系、エアゾール、軟膏剤、粉末、顆粒などの種々の剤型で提供することもできる。また、組成物が経口用医薬品や食品の場合には、ドリンク剤・点滴剤などの液剤、ガム・飴のような固形剤、カプセル、粉末、顆粒、錠剤などの一般的な剤型とすることができる。
【0019】
ローヤルゼリー超臨界抽出物の食品等への配合量は、それらの種類や目的等によって調整することができるが、全量に対して0.0001〜75.0重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜50.0重量%であり、最も好ましくは0.1〜25.0%である。
【0020】
ローヤルゼリー超臨界抽出物を配合する組成物には、食品、医薬品、医薬部外品、化粧品などに配合される油性成分、保湿剤、粉体、乳化剤、可溶化剤、増粘剤、薬剤、香料、防菌防黴剤、アルコール類、砂糖、練乳、小麦粉、食塩、ブドウ糖、鶏卵、バター、マーガリン、水飴、カルシウム、鉄分、調味料、香辛料等を配合することができ、他のローヤルゼリー処理物や他の超臨界抽出物と併用することもできる。
【実施例】
【0021】
さらに実施例により、本発明の特徴について詳細に説明する。まず、本発明に係るローヤルゼリー超臨界抽出物の製造例を示す。
【0022】
[製造例1]
図1に示す超臨界抽出装置に凍結乾燥粉末ローヤルゼリー5gを投入し、40℃にて25MPaの気圧下で二酸化炭素の超臨界流体を用いて抽出した。分離槽に抽出された抽出物を回収し、ローヤルゼリー超臨界抽出物を得た。
【0023】
[製造例2]
図1に示す超臨界抽出装置に生ローヤルゼリー5gを投入し、エントレーナとして0.003%のエタノールを加えた後、40℃にて15MPaの気圧下で二酸化炭素の超臨界流体を用いて抽出した。分離槽に抽出された抽出物を回収し、ローヤルゼリー超臨界抽出物を得た。
【0024】
次に、ローヤルゼリー超臨界抽出物の血糖値上昇抑制作用について示す。血糖値上昇抑制作用の確認は、脂肪細胞における遊離脂肪酸量の測定に基づいた脂肪酸分解抑制作用を指標として行った。体内で遊離脂肪酸が分泌されるとインスリンの作用を妨げる結果、血糖値が高い状態となることが知られており、脂肪細胞における脂肪分解抑制作用は血糖値上昇抑制と密接に関連する作用であると考えられている。
【0025】
試料には、凍結乾燥粉末ローヤルゼリーから製造例1を用いて抽出したローヤルゼリー超臨界抽出物を試料1として評価を行った。
【0026】
評価は以下の手順で行った。評価に用いた脂肪細胞は、雄性Wistarラットの副睾丸脂肪細胞より調製した。試料、ノルエピネフリン、脂肪細胞の懸濁や溶解には2.5%牛血清アルブミンを含むHanks緩衝液を用いた。任意濃度の試料懸濁液とノルエピネフリン溶液(最終濃度0.5μg/mL)を250μLとなるように混合し、脂肪細胞50μLを加えて37℃で1時間インキュベートし、遊離脂肪酸量(μEq/packedcells/hr)を定量した。また、比較例1として、ローヤルゼリーの乾燥粉末についても同様の試験を行った。それぞれの評価結果を表1に示した。なお、表中の*及び**は、t検定における有意確率P値に対し、有意確率1%未満(P<0.01)を*で、有意確率0.1%未満(P<0.001)を**で表したものである。
【0027】
【表1】


【0028】
表1よりより明らかなように、試料を添加した場合に、未添加の場合と比較して、有意な脂肪分解抑制作用が認められ、その作用は比較例よりも非常に優れたものであった。このことから、ローヤルゼリー超臨界抽出物は、優れた血糖値上昇抑制作用を有することが明らかとなった。
【0029】
次に、ローヤルゼリー超臨界抽出物を配合した食品組成物を調製し、被験者に摂取した場合の血糖値上昇抑制作用について検討した。
【0030】
評価は以下の手順で行った。被験者3名に熱量300kcalのブロック型ビスケットを3本摂取させ、製造例1により調製したローヤルゼリー超臨界抽出物を配合した顆粒剤を実施例1としてビスケットと同時に摂取させた。摂取前、摂取30分後、摂取60分後に被験者の血糖値を測定した。また、実施例1の食品を摂取しなかった場合を比較例2として、前記同様に血糖値の測定を行った。それぞれの場合について、被験者の血糖値の平均値を表2に示した。
【0031】
[実施例1] 散剤
(1)ハチミツパウダー(10%) 396.0(mg)
(2)ローヤルゼリー超臨界抽出物 1342.7
(7)1、3−ブチレングリコール 8.0
(3)難消化デキストリン 1928.7
(4)トレハロース粉末 660.0
(5)クエン酸 22.0
(6)ビタミンB2 4.4
(7)ステビア 35.2
(8)αデンプン 11.0
製法:(1)〜(8)を均一に混合し、常法により顆粒剤とする。
【0032】
【表2】


【0033】
表2より明らかなように、実施例を摂取した場合の摂取60分後の血糖値上昇が比較例と比較して格段に抑制されていた。このことから、ローヤルゼリー超臨界抽出物を配合した食品は、優れた血糖値上昇抑制作用を有することが明らかとなった。
【0034】
続いて、本発明に係るローヤルゼリー超臨界抽出物を配合した組成物の処方例を示す。
【0035】
[処方例1]飲料
(1)ローヤルゼリー超臨界抽出物[製造例1] 8.0(重量%)
(2)エリスリトール 1.0
(3)クエン酸 0.1
(4)ステビア 0.01
(5)ローヤルゼリー粉末 1.0
(6)精製水 89.89
製法:(1)〜(5)を均一に混合する。
【0036】
[処方例2]飴
(1)白糖 50.0(重量部)
(2)水飴 23.9
(3)ローヤルゼリー超臨界抽出物[製造例1] 25.0
(4)ローヤルゼリー粉末 1.0
(5)香料 0.1
製法:(1)〜(2)を加熱混合均一化した後冷却し、70℃で(3)〜(4)の成分を添加し、混合均一化した後成型する。
【0037】
[実施例3]散剤
(1)ローヤルゼリー超臨界抽出物[製造例1] 8.0(重量部)
(2)精製水 9.0
(3)大豆オリゴ糖 2.0
(4)デキストリン 81.0
製法:(1)〜(6)を均一に混合攪拌し、常法により散剤とする。
【0038】
[実施例4]錠剤
(1)ローヤルゼリー超臨界抽出物[製造例2] 0.2(重量部)
(2)乳糖 0.15
(3)ステアリン酸マグネシウム 0.005
製法:(1)〜(3)を打錠機にて打錠し、直径10mm、重量350mgの錠剤とする。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明のローヤルゼリー超臨界抽出物は、血糖値上昇を抑制する作用により、糖尿病,高脂血症,動脈硬化,脂肪肝などの疾患の予防や改善に効果を期待することができる。また、ローヤルゼリー超臨界抽出物を血糖値上昇抑制剤として食品等に配合することにより、血糖値上昇抑制用の食品等の組成物を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態に係る超臨界抽出装置の全体構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0041】
(1) ボンベ
(3) 液化二酸化炭素注入ポンプ
(4) エントレーナ貯槽
(5) エントレーナ注入ポンプ
(6) 熱交換器
(7) 抽出槽
(9) 分離槽
(11) 分離槽出口
(V4) 圧力調整弁





 

 


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