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発明の名称 生薬抽出物配合液剤
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15960(P2007−15960A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−197695(P2005−197695)
出願日 平成17年7月6日(2005.7.6)
代理人
発明者 山本泰之 / 岡本員明
要約 課題
生薬抽出物、特にセイヨウサンザシ、ジョテイシ、ブクリョウ、エゾウコギ、カンゾウ、ケイヒ、及びトシシからなる群より選択される1種もしくは2種以上の生薬抽出物を含有する液剤において、沈殿物の発生が抑制された生薬抽出物配合液剤を提供する。

解決手段
カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を配合することによって、生薬抽出物配合液剤を長期間保存しても沈殿物の発生が抑制された。
特許請求の範囲
【請求項1】
生薬抽出物とカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を含有する生薬抽出物配合液剤。
【請求項2】
生薬抽出物とカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を含有する生薬抽出物由来の沈殿が抑制された生薬抽出物配合液剤。
【請求項3】
生薬抽出物が、セイヨウサンザシ、ジョテイシ、ブクリョウ、エゾウコギ、カンゾウ、ケイヒ、及びトシシからなる群より選択される1種もしくは2種以上の抽出物である請求項1又は2記載の生薬抽出物配合液剤。
【請求項4】
生薬抽出物が、セイヨウサンザシ、ジョテイシ、及びブクリョウからなる群より選択される1種もしくは2種以上の抽出物である請求項1又は2記載の生薬抽出物配合液剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、沈殿の発生が抑制された生薬抽出物配合液剤に関する。さらに詳しくは、生薬抽出物とカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を含有する沈殿の発生が抑制された生薬抽出物配合液剤に関する。
【背景技術】
【0002】
生薬は、胃腸薬、感冒薬等の有効成分として使用されており、生薬抽出物を配合した内用液剤が多く上市されている。しかし、生薬抽出物を配合した内用液剤は経時的に沈殿が発生するという問題がある。そこで、生薬抽出物を配合した内用液剤において経時的に生ずる沈殿を抑制するために種々の方法が提案されている。例えば、プルーンエキスを配合した人参エキス含有飲料の沈殿抑制(特許文献1参照)、糖及び糖アルコールを含有したイチョウ葉エキス含有飲料の沈殿抑制(特許文献2参照)、キサンタンガムおよび糖アルコールを含有した生薬エキス含有飲料の沈殿抑制(特許文献3参照)、糖類を配合した生薬エキス配合液剤の沈殿抑制(特許文献4参照)等が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平4−252157号
【特許文献2】特開平4−20274号
【特許文献3】特開平4−36172号
【特許文献4】国際公開2003/024466号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の沈殿抑制効果を有する成分の中には、その効果において十分満足できるものではなく、効果を得るにはかなりの量を含有しなければならなかったり、多量の糖類を配合するため甘いシロップ薬のような味になり、飲料とての味覚が損なわれるという問題があったりして、未だ十分なものが得られていないのが現状であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明者らは、生薬抽出物を配合した内用液剤において経時的に生ずる沈殿を抑制する成分について、目的を達成すべく検討を行った。その結果、カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物に優れた作用が発揮されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は生薬抽出物とカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を含んでなる生薬抽出物配合液剤である。また本発明は生薬抽出物とカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を含んでなる生薬抽出物由来の沈殿が抑制された生薬抽出物配合液剤に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、生薬抽出物を配合した内用液剤において、経時的に生ずる沈殿を抑制できる、生薬抽出物とカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を含んでなる生薬抽出物配合液剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の生薬抽出物を配合した内用液剤において経時的に生ずる沈殿を抑制する有効成分であるカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物の出発原料となるカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類は、緑藻綱(Chlorophyceae)イワヅタ科(Caurelpaceae)イワヅタ属(Caulerpa)に属する海藻であり、本州の太平洋南部、九州、南西諸島、太平洋熱帯域、インド洋に広く分布しており、ウミブドウやシーグレープ(Sea Grapes)と言われる場合もある。カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類には、カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)以外に多数の変種が存在することが知られている。カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)の変種としては、センナリヅタ(Caurelpa racemos var. clavifera f. macrophysa)、スリコギヅタ(aureipa racemosa var. laete−virens)、ヒラエヅタ(Caurelpa racemosa var. lamourouxii)、エツキヅタ(Caurelpa racemosa var. occidentalis)、タカツキヅタ(Caurelpa racemosa var. peltata)、コハギヅタ(Caurelpa racemosa var. uvifera)、カウレルパ ラセモサ ツルビナタ(Caulerpa rasemosa var.turbinata)などが知られている。
【0009】
なお、カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類の属するイワヅタ科の海藻の食品への利用としては、抗酸化剤(特開2004−10889号),デコリン産生促進剤(特開2004−51508号)などがこれまでに開示されている。
【0010】
しかし、カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物が生薬抽出物を配合した内用液剤において経時的に生ずる沈殿を抑制する液剤を提供できることに関しては、本発明により初めて明らかとなったことである。
【0011】
カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を得る際は、カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類を生のまま抽出に供してもよいが、抽出効率を考えると、細切,乾燥,粉砕等の処理を行った後に抽出を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬して行う。抽出効率を上げるため撹拌を行ったり、抽出溶媒中でホモジナイズしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、4時間〜14日間程度とするのが適切である。
【0012】
抽出溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、エチルエーテル、プロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類などの極性有機溶媒を用いることができ、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。また、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。
【0013】
カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類の上記溶媒による抽出物は、そのままでも用いることができるが、濃縮,乾固したものを水や極性溶媒に再度溶解したり、或いはこれらの作用を損なわない範囲で脱色,脱臭,脱塩等の精製処理を行ったり、カラムクロマトグラフィーによる分画処理を行った後に用いてもよい。また保存のため、精製処理の後凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることもできる。
【0014】
カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物の配合量は、生薬抽出物を配合した内用液剤において経時的に生ずる沈殿を抑制する量目であれば特に限定されないが、概ね生薬抽出物に対して1〜10倍量である。
【0015】
本発明において生薬とは、植物、動物、鉱物等の天然の存在する素材の全部又は一部をそのまま又は加工処理し、薬用に供するものをいい、例えば、アセンヤク、ウイキョウ、ウコン、エゾウコギ、エンメイソウ、オウゴン、オウバク、カンゾウ、キキョウ、ケイヒ、ゲンチアナ、サイコ、シャクヤク、ジョテイシ、セネガ、セイヨウサンザシ、タイソウ、トシシ、ニンジン、ハンゲ、ブクリョウ等、日本薬局方等の公定書収載品又はその他の汎用生薬等を包含するものである。本発明の生薬抽出物としては、かかる生薬の1種または2種以上から公知の方法により抽出された抽出物が挙げられる。各抽出物の抽出方法は特に限定されるものではなく、一般公知の方法、例えば日本薬局方に示された方法等により製造されたチンキ、流エキス、軟エキス、乾燥エキス等が使用できる。本発明の液剤への生薬抽出物の添加量は、液剤全体の約0.01重量%〜1.0重量%程度である。
【0016】
かかる生薬抽出物のうち、沈殿の抑制効果からセイヨウサンザシ、ジョテイシ、ブクリョウ、エゾウコギ、カンゾウ、ケイヒ、及びトシシからなる群より選択される1種もしくは2種以上を含む生薬抽出物が好ましく、さらに好ましくはセイヨウサンザシ、ジョテイシ、ブクリョウからなる群より選択される1種もしくは2種以上を含む生薬抽出物が挙げられる。
【0017】
本発明による生薬抽出物配合液剤の商品形態の例としては、スポーツ飲料、栄養飲料、及び医薬品飲料などを挙げることができる。
【0018】
本発明の生薬抽出物配合液剤には、必要に応じて酸味料、甘味剤、防腐剤、ビタミン、香料、着色料等、通常内服液剤に用いられる成分を添加することができる。
【実施例】
【0019】
さらに本発明の詳細について、実施例を用いて説明する。まず、本発明のカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物の調製方法を示す。
【0020】
[調製方法1]
1kgのカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類をホモジナイザーによって粉砕し、得られた懸濁液をろ過してろ液を回収し凍結した。凍結後に溶解し、濾過により不純物を取り除き、得られたろ液を凍結乾燥し、カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を得た。
【0021】
[調製方法2]
1kgのカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類に50重量%エタノール水溶液を10リットル加え、室温で7日間浸漬した。抽出液を濾過して回収し、溶媒を除去した後、カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を得た。
【0022】
[調製方法3]
カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類の乾燥粉砕物1kgにメタノールを9リットル加え、室温で7日間浸漬した。抽出液を濾過して回収し、溶媒を除去した後、カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を得た。
【0023】
次に生薬抽出物の調製方法を示す。
【0024】
[生薬抽出物の調製方法]
1kgの生薬に精製水5リットルを加え、室温で浸漬し、布ごしした後、更に精製水3リットルを加えて12時間浸漬し布ごしする。ろ液を合わせ、蒸発して3リットルとし、冷後、エタノール1リットルを加えて2日間放置した後、ろ過し、ろ液を蒸発して生薬抽出物を得た。
【0025】
次にカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物の生薬抽出物沈殿抑制効果について示す。評価には、カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)から調製方法2によって得られた(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を用いた。
【0026】
本願発明の生薬抽出物配合液剤の沈殿抑制効果を以下の方法にて評価した。
<カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物による生薬抽出物配合液剤の沈殿抑制効果の評価1>
脱イオン水に実施例1のカウレルパ ラセモサ藻類抽出物を無添加、0.01重量%、0.1重量%、0.5重量%、1.0重量%となるように添加した各カウレルパ ラセモサ藻類抽出物水溶液に、生薬抽出物を0.1重量%溶解して生薬抽出物配合液剤を調製した。これをスクリュー管に充填しホットパック処理(92〜93℃で15分間加熱)により滅菌処理を行なったものを試験溶液として用いた。安定性は40℃で4週間静置した後、沈殿又は濁りを肉眼で観察した。沈殿抑制の効果の評価は、澄明な液(−−)、極僅かな沈殿又は濁りが発生(−)、沈殿又は濁りが発生(+)、著しい沈殿又は濁りが発生(++)とした。その結果を表1に示す。
【0027】
【表1】


【0028】
表1の結果から、生薬抽出物によって程度の差はあるものの、カウレルパ ラセモサ藻類抽出物を添加した生薬抽出物配合液剤は、無添加のものに比べて明らかに沈殿の発生が抑制されていた。特にセイヨウサンザシ、ジョテイシ、ブクリョウ、エゾウコギ、カンゾウ、ケイヒ、及びトシシは0.1重量%の配合で沈殿が抑制され、さらにセイヨウサンザシ、ジョテイシ、ブクリョウにおいては0.01重量%の配合で沈殿の発生が抑制されていた。このことから、カウレルパ ラセモサ藻類抽出物は生薬抽出物配合液剤の優れた沈殿抑制効果を有することが明らかとなった。
【0029】
次に生薬抽出物とカウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物を含んでなる生薬抽出物配合液剤の処方を示す。
【0030】
[実施例2]生薬抽出物配合液剤1
(1)カウレルパ ラセモサ藻類抽出物[調製方法2] 5.0(重量%)
(2)セイヨウサンザシ抽出物 0.5
(3)液糖 20.0
(4)クエン酸 0.3
(5)精製水 100とする残部
製法:(1)〜(5)を均一に溶解する。また、(1)を精製水に代替して調製したものを比較例1とする。
【0031】
[実施例3]生薬抽出物配合液剤2
(1)ベンフォチアミン 0.01(重量%)
(2)ビタミンB2 0.01
(3)カウレルパ ラセモサ藻類抽出物[調製方法3] 0.10
(4)ニコチン酸アミド 0.05
(5)ジョテイシ抽出物 0.01
(6)ブクリョウ抽出物 0.01
(7)セイヨウサンザシ抽出物 0.01
(8)クエン酸 0.30
(9)希塩酸 0.50
(10)液糖 15.00
(11)香料 0.10
(12)精製水 100とする残部
製法:(1)〜(12)を均一に溶解する。また、(3)を精製水に代替して調製したものを比較例2とする。
【0032】
[実施例4]生薬抽出物配合液剤3
(1)カウレルパ ラセモサ藻類抽出物[調製方法1] 5.0(重量%)
(2)果糖ブドウ糖液糖 10.0
(3)ハチミツ 0.2
(4)ジョテイシ抽出物 0.5
(5)ブクリョウ抽出物 0.5
(6)アスコルビン酸 0.1
(7)クエン酸 0.1
(8)精製水 100とする残部
製法:(1)〜(8)を均一に溶解する。また、(1)を精製水に代替して調製したものを比較例3とする。
【0033】
[実施例5]生薬抽出物配合液剤4
(1)トレハロース 3.0(重量%)
(2)マリンコラーゲン 1.0
(3)カウレルパ ラセモサ藻類抽出物[調製方法1] 2.0
(4)セイヨウサンザシ抽出物 0.2
(5)ジョテイシ抽出物 0.2
(6)クエン酸 0.2
(7)精製水 100.0とする残部
製法:(1)〜(7)を均一に溶解する。また、(3)を精製水に代替して調製したものを比較例4とする。
<カウレルパ ラセモサ(Caulerpa racemosa)藻類抽出物による生薬抽出物配合液剤の沈殿抑制効果の評価2>
生薬抽出物配合液剤をスクリュー管に充填しホットパック処理(92〜93℃で15分間加熱)により滅菌処理を行なったものを試験溶液として用いた。安定性は40℃で4週間静置した後、沈殿又は濁りを肉眼で観察した。沈殿抑制の効果の評価は、澄明な液(−−)、極僅かな沈殿又は濁りが発生(−)、沈殿又は濁りが発生(+)、著しい沈殿又は濁りが発生(++)とした。その結果を表2に示す。
【0034】
【表2】


【0035】
表2の結果から、カウレルパ ラセモサ藻類抽出物無添加(比較例1〜4)のものと比較して、カウレルパ ラセモサ藻類抽出物を配合した生薬抽出物配合液剤(実施例2〜5)は沈殿の発生が抑制されていた。このことから、カウレルパ ラセモサ藻類抽出物は生薬抽出物配合液剤の優れた沈殿抑制効果を有することが明らかとなった。




 

 


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